JPH07223866A - 窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法 - Google Patents
窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH07223866A JPH07223866A JP6039304A JP3930494A JPH07223866A JP H07223866 A JPH07223866 A JP H07223866A JP 6039304 A JP6039304 A JP 6039304A JP 3930494 A JP3930494 A JP 3930494A JP H07223866 A JPH07223866 A JP H07223866A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon nitride
- powder
- nitride
- based composite
- silicide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、生産性が良好で靱性が大幅に向上
した窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法を提
供する。 【構成】 窒化珪素基複合セラミックスにおいて、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Al及
びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属の窒化物及
び珪化物を強化相とし、該強化相の形態が扁平状であ
り、扁平面の最小径dと厚さtの関係が、d/t>4で
あることを特徴とする。
した窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法を提
供する。 【構成】 窒化珪素基複合セラミックスにおいて、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Al及
びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属の窒化物及
び珪化物を強化相とし、該強化相の形態が扁平状であ
り、扁平面の最小径dと厚さtの関係が、d/t>4で
あることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高靱性化を目的とした
窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法に関す
る。
窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術及びその問題点】窒化珪素は、これまでエン
ジニアリングセラミックスとして実用化が進められてき
ているが、靱性が十分でないことからその高範囲な利用
が阻害されている。このため、靱性の向上を目的とした
複合化が図られてきており、種々の技術が開示されてい
る。例えば、結合相が高温加熱によってメタル相
(W、Mo、Cr、Al、Ta、Ti)が変成した窒化
物及び/又は珪化物である窒化珪素焼結体(特開昭58
−194775号)、Ti、V、Cr等のIVa、V
a、VIa族元素の炭化物、窒化物、珪化物、酸化物、酸
窒化物の粒子で強化された窒化珪素複合体(特開昭60
−180962号、同61−31358号)、珪化物
及び/又は炭化物の特定の形状を有する板状粒子(粒子
の主面の長径をd1、短径をd2としたときにd1/d2<
10の関係にあり、その厚さがd2の5分の1以下)で
強化された窒化珪素焼結体(特開昭61−53167
号)、炭化珪素などのウイスカや長繊維で強化された
窒化珪素複合体(特開昭61−291463号、同61
−227969号、同62−12671号)等が開示さ
れている。
ジニアリングセラミックスとして実用化が進められてき
ているが、靱性が十分でないことからその高範囲な利用
が阻害されている。このため、靱性の向上を目的とした
複合化が図られてきており、種々の技術が開示されてい
る。例えば、結合相が高温加熱によってメタル相
(W、Mo、Cr、Al、Ta、Ti)が変成した窒化
物及び/又は珪化物である窒化珪素焼結体(特開昭58
−194775号)、Ti、V、Cr等のIVa、V
a、VIa族元素の炭化物、窒化物、珪化物、酸化物、酸
窒化物の粒子で強化された窒化珪素複合体(特開昭60
−180962号、同61−31358号)、珪化物
及び/又は炭化物の特定の形状を有する板状粒子(粒子
の主面の長径をd1、短径をd2としたときにd1/d2<
10の関係にあり、その厚さがd2の5分の1以下)で
強化された窒化珪素焼結体(特開昭61−53167
号)、炭化珪素などのウイスカや長繊維で強化された
窒化珪素複合体(特開昭61−291463号、同61
−227969号、同62−12671号)等が開示さ
れている。
【0003】しかしながら、の高温加熱によってメタ
ル相が変成した窒化物及び/又は珪化物を結合相とする
方法では、結合相として公知である酸化物系の助剤を使
用した場合のような高密度の焼結体を得ることは困難で
あり、その結果として十分な特性は得られない。また、
の粒子強化では、十分な靱性改善は達成されておら
ず、の特定の形状を有する板状粒子で強化する方法で
は、の方法よりも靱性が改善されてはいるが、まだ十
分とはいえず、しかも特定の形状の板状粉末を製造する
工程が必要となる。さらに、のウイスカによる強化に
おいては、板状粉末と同程度の靱性向上が達成されてい
るが、ウイスカは高価であり、また、マトリックス中に
均一分散させることが困難であるため、ウイスカが塊状
となりこれが破壊源となって複合体の特性を劣化させ
る。一方、長繊維による強化では繊維配向と直角方向で
は高い靱性が得られている。しかし、長繊維は非常に高
価であり、製造工程も複雑であり、結果としてコストが
非常に高くなる欠点がある。
ル相が変成した窒化物及び/又は珪化物を結合相とする
方法では、結合相として公知である酸化物系の助剤を使
用した場合のような高密度の焼結体を得ることは困難で
あり、その結果として十分な特性は得られない。また、
の粒子強化では、十分な靱性改善は達成されておら
ず、の特定の形状を有する板状粒子で強化する方法で
は、の方法よりも靱性が改善されてはいるが、まだ十
分とはいえず、しかも特定の形状の板状粉末を製造する
工程が必要となる。さらに、のウイスカによる強化に
おいては、板状粉末と同程度の靱性向上が達成されてい
るが、ウイスカは高価であり、また、マトリックス中に
均一分散させることが困難であるため、ウイスカが塊状
となりこれが破壊源となって複合体の特性を劣化させ
る。一方、長繊維による強化では繊維配向と直角方向で
は高い靱性が得られている。しかし、長繊維は非常に高
価であり、製造工程も複雑であり、結果としてコストが
非常に高くなる欠点がある。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、前記問題点を解決し、
生産性が良好で靱性が大幅に向上した窒化珪素基複合セ
ラミックス及びその製造方法を提供するものである。
生産性が良好で靱性が大幅に向上した窒化珪素基複合セ
ラミックス及びその製造方法を提供するものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、窒化珪素基
複合セラミックスにおいて、Ti、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、Al及びそれらの合金から選ば
れる一種以上の金属の窒化物及び珪化物を強化相とし、
該強化相の形態が扁平状であり、扁平面の最小径dと厚
さtの関係が、d/t>4であることを特徴とする窒化
珪素基複合セラミックス、及び窒化珪素粉末及び焼結助
剤に、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、Al及びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属
粉末を加えて混合することにより、該金属粉末を扁平面
の最小径dと厚さtの関係が、d/t>4を満たすよう
に扁平化させ、次いで、混合粉末を成形後、1500〜
2000℃の温度で焼結し、該金属粉末を窒化珪素と反
応させて窒化物及び珪化物に変成させることを特徴とす
る窒化珪素基複合セラミックスの製造方法に関するもの
である。
複合セラミックスにおいて、Ti、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、Al及びそれらの合金から選ば
れる一種以上の金属の窒化物及び珪化物を強化相とし、
該強化相の形態が扁平状であり、扁平面の最小径dと厚
さtの関係が、d/t>4であることを特徴とする窒化
珪素基複合セラミックス、及び窒化珪素粉末及び焼結助
剤に、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、Al及びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属
粉末を加えて混合することにより、該金属粉末を扁平面
の最小径dと厚さtの関係が、d/t>4を満たすよう
に扁平化させ、次いで、混合粉末を成形後、1500〜
2000℃の温度で焼結し、該金属粉末を窒化珪素と反
応させて窒化物及び珪化物に変成させることを特徴とす
る窒化珪素基複合セラミックスの製造方法に関するもの
である。
【0006】本発明の窒化珪素基複合セラミックスは、
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Al
及びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属の窒化物
及び珪化物を強化相とする。そして、該強化相の形態が
扁平状であり、扁平面の最小径dと厚さtの関係が、d
/t>4とすることにより靱性が大幅に向上することを
見出した。このような窒化珪素基複合セラミックスは、
窒化珪素粉末及び焼結助剤に、Ti、Zr、Hf、V、
Nb、Ta、Cr、Mo、Al及びそれらの合金から選
ばれる一種以上の金属粉末を加えて混合することによ
り、該金属粉末を扁平化させ、次いで、混合粉末を成形
後、1500〜2000℃の温度で焼結し、該金属粉末
を窒化珪素と反応させて窒化物及び珪化物に変成させ、
これらの窒化物及び珪化物を強化相とすることにより製
造できる。これは、強化相の形態が混合時の添加金属粉
末の変形状態に強く依存することを見出したことによ
る。即ち、混合時のボール等の混合媒体による機械的混
合により、添加金属粉末は扁平化するが、焼結時の窒化
珪素との反応により生成する窒化物及び珪化物の形状
は、反応前の扁平化した金属粉末の形状からほとんど変
化しないということをつきとめた。したがって、混合条
件の制御により、添加金属粉末をd/t>4を満足する
ように扁平化を行えば、生成する強化相もd/t>4を
満足する扁平粒子とすることが可能となったのである。
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Al
及びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属の窒化物
及び珪化物を強化相とする。そして、該強化相の形態が
扁平状であり、扁平面の最小径dと厚さtの関係が、d
/t>4とすることにより靱性が大幅に向上することを
見出した。このような窒化珪素基複合セラミックスは、
窒化珪素粉末及び焼結助剤に、Ti、Zr、Hf、V、
Nb、Ta、Cr、Mo、Al及びそれらの合金から選
ばれる一種以上の金属粉末を加えて混合することによ
り、該金属粉末を扁平化させ、次いで、混合粉末を成形
後、1500〜2000℃の温度で焼結し、該金属粉末
を窒化珪素と反応させて窒化物及び珪化物に変成させ、
これらの窒化物及び珪化物を強化相とすることにより製
造できる。これは、強化相の形態が混合時の添加金属粉
末の変形状態に強く依存することを見出したことによ
る。即ち、混合時のボール等の混合媒体による機械的混
合により、添加金属粉末は扁平化するが、焼結時の窒化
珪素との反応により生成する窒化物及び珪化物の形状
は、反応前の扁平化した金属粉末の形状からほとんど変
化しないということをつきとめた。したがって、混合条
件の制御により、添加金属粉末をd/t>4を満足する
ように扁平化を行えば、生成する強化相もd/t>4を
満足する扁平粒子とすることが可能となったのである。
【0007】本発明で使用する窒化珪素粉末としては、
特に制限はないが、非晶質窒化珪素粉末及び/又は含窒
素シラン化合物を窒素含有不活性ガス雰囲気下または窒
素含有還元性ガス雰囲気下に焼成して得られる窒化珪素
粉末が好ましく用いられる。焼結助剤としては、Al2
O3、Y2O3等の公知の酸化物系焼結助剤が用いられ
る。焼結助剤を添加しない場合には十分な緻密化を達成
できない。添加する金属粉末としては、焼結温度におけ
る窒化珪素との反応で窒化物及び珪化物の両方を同程度
生成すれば、その金属の一種でもよいが、通常は、窒化
物を主に生成する金属粉末と珪化物を主に生成する金属
粉末を少なくとも一種ずつ添加する。例えば、TiはT
iNを、MoはMoSi2を、TaはTaSi2を主に生
成するので、窒化物及び珪化物の両方を同程度生成する
ように添加金属の種類と割合を選べばよい。窒化物また
は珪化物のいずれかに生成が偏ると、残留N2ガスによ
るガス欠陥や残留Siによる靱性、さらには強度低下の
原因となり、十分な特性が得られない。
特に制限はないが、非晶質窒化珪素粉末及び/又は含窒
素シラン化合物を窒素含有不活性ガス雰囲気下または窒
素含有還元性ガス雰囲気下に焼成して得られる窒化珪素
粉末が好ましく用いられる。焼結助剤としては、Al2
O3、Y2O3等の公知の酸化物系焼結助剤が用いられ
る。焼結助剤を添加しない場合には十分な緻密化を達成
できない。添加する金属粉末としては、焼結温度におけ
る窒化珪素との反応で窒化物及び珪化物の両方を同程度
生成すれば、その金属の一種でもよいが、通常は、窒化
物を主に生成する金属粉末と珪化物を主に生成する金属
粉末を少なくとも一種ずつ添加する。例えば、TiはT
iNを、MoはMoSi2を、TaはTaSi2を主に生
成するので、窒化物及び珪化物の両方を同程度生成する
ように添加金属の種類と割合を選べばよい。窒化物また
は珪化物のいずれかに生成が偏ると、残留N2ガスによ
るガス欠陥や残留Siによる靱性、さらには強度低下の
原因となり、十分な特性が得られない。
【0008】窒化珪素粉末及び焼結助剤と金属粉末との
混合方法については、特に制限はなく湿式及び乾式のい
ずれも採用できる。湿式混合の場合の溶媒としてはエタ
ノ−ル、メタノール等が一般に使用される。混合装置に
ついては、ボールミル、振動ミル、アトライター、遊星
型ボールミル等を用いることができる。混合により金属
粉末は、球状から扁平状へと変形が進むが、混合時間、
回転数等の条件により変形量は変わってくるので、扁平
化の形状がd/t>4を満足するように混合条件を制御
すればよい。さらに、この混合過程で、扁平化した金属
粉末の表面に窒化珪素粉末が付着するため、焼結時の金
属粒子の造粒を防止することができ、金属と窒化珪素の
反応が促進される。なお、使用する金属粉末の粒度によ
っては、混合後も未変形の粒子が残るが、扁平化した粒
子が適当量あれば、靱性は向上する。通常は、扁平化を
容易に促進するために1〜100μmの粒度の粉末を使
用することが望ましい。窒化珪素粉末の粒度は、特に制
限はないが、焼結性のよい平均粒径1μm以下のものが
望ましい。
混合方法については、特に制限はなく湿式及び乾式のい
ずれも採用できる。湿式混合の場合の溶媒としてはエタ
ノ−ル、メタノール等が一般に使用される。混合装置に
ついては、ボールミル、振動ミル、アトライター、遊星
型ボールミル等を用いることができる。混合により金属
粉末は、球状から扁平状へと変形が進むが、混合時間、
回転数等の条件により変形量は変わってくるので、扁平
化の形状がd/t>4を満足するように混合条件を制御
すればよい。さらに、この混合過程で、扁平化した金属
粉末の表面に窒化珪素粉末が付着するため、焼結時の金
属粒子の造粒を防止することができ、金属と窒化珪素の
反応が促進される。なお、使用する金属粉末の粒度によ
っては、混合後も未変形の粒子が残るが、扁平化した粒
子が適当量あれば、靱性は向上する。通常は、扁平化を
容易に促進するために1〜100μmの粒度の粉末を使
用することが望ましい。窒化珪素粉末の粒度は、特に制
限はないが、焼結性のよい平均粒径1μm以下のものが
望ましい。
【0009】得られた混合粉末を所望の形状に成形した
後、窒素、アルゴン等の非酸化性ガス雰囲気下に150
0〜2000℃の温度で焼結する。焼結方法として、C
IP成形した成形体を常圧焼結やさらにHIPで高密度
化するプロセスでは、扁平化した粒子は3次元にランダ
ムに配向するが、ホットプレス等の一軸加圧方法により
成形を行うと、扁平化した粒子はプレス方向と垂直方向
に2次元に配向するので、焼結体の特性に異方性を持た
せることもできる。強化相の体積率は、窒化珪素と添加
金属との配合割合により0.1〜95%の広範囲で選択
できるが、靱性の向上には、d/t>4を満たす粒子の
体積率を10〜60%とすることが好ましい。
後、窒素、アルゴン等の非酸化性ガス雰囲気下に150
0〜2000℃の温度で焼結する。焼結方法として、C
IP成形した成形体を常圧焼結やさらにHIPで高密度
化するプロセスでは、扁平化した粒子は3次元にランダ
ムに配向するが、ホットプレス等の一軸加圧方法により
成形を行うと、扁平化した粒子はプレス方向と垂直方向
に2次元に配向するので、焼結体の特性に異方性を持た
せることもできる。強化相の体積率は、窒化珪素と添加
金属との配合割合により0.1〜95%の広範囲で選択
できるが、靱性の向上には、d/t>4を満たす粒子の
体積率を10〜60%とすることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明によれば、強化相が扁平状の形態であ
り、しかも窒化珪素及び互いに機械的性質や熱的性質の
異なる窒化物及び珪化物をそれぞれ少なくとも一種類含
むことで、公知の球状粒子による強化の場合はもちろ
ん、窒化物または珪化物のいずれか一種類で強化した場
合よりも、破壊時のクラックの粒子近傍での偏向が複雑
になり、その結果、破壊に要するエネルギ−が大きく増
加するので、靱性を大幅に向上させることができる。ま
た、窒化物は一般に高硬度であり、珪化物は耐酸化性に
優れているため、硬度、耐酸化性も同時に向上させるこ
とも可能である。さらに、強化相の形態は窒化珪素粉末
と添加金属粉末の混合中の変形を利用して扁平化が達成
できるため、強化相の形状の制御が容易であり、しかも
強化相は焼結中にIn−situで生成するため窒化珪
素との整合性が良好で、界面にポアなどの製造欠陥が導
入されない。また、異形強化粒子の製造プロセスを必要
とせず、窒化珪素単相の製造プロセスと同一であるた
め、複合化によるコスト増を抑えることができる。ま
た、前述したように強化相を2次元に配向させれば、配
向方向と垂直方向の靱性をさらに向上させることができ
る。
り、しかも窒化珪素及び互いに機械的性質や熱的性質の
異なる窒化物及び珪化物をそれぞれ少なくとも一種類含
むことで、公知の球状粒子による強化の場合はもちろ
ん、窒化物または珪化物のいずれか一種類で強化した場
合よりも、破壊時のクラックの粒子近傍での偏向が複雑
になり、その結果、破壊に要するエネルギ−が大きく増
加するので、靱性を大幅に向上させることができる。ま
た、窒化物は一般に高硬度であり、珪化物は耐酸化性に
優れているため、硬度、耐酸化性も同時に向上させるこ
とも可能である。さらに、強化相の形態は窒化珪素粉末
と添加金属粉末の混合中の変形を利用して扁平化が達成
できるため、強化相の形状の制御が容易であり、しかも
強化相は焼結中にIn−situで生成するため窒化珪
素との整合性が良好で、界面にポアなどの製造欠陥が導
入されない。また、異形強化粒子の製造プロセスを必要
とせず、窒化珪素単相の製造プロセスと同一であるた
め、複合化によるコスト増を抑えることができる。ま
た、前述したように強化相を2次元に配向させれば、配
向方向と垂直方向の靱性をさらに向上させることができ
る。
【0011】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。 実施例1 窒化珪素粉末(E−10、宇部興産(株)製)とチタ
ン、モリブデン粉末を、窒化珪素とチタン、モリブデン
との反応で窒化珪素の体積率が50%、珪化モリブデン
(MoSi2)と窒化チタン(TiN)が体積率でそれ
ぞれ28%と22%になるように、重量比で窒化珪素:
チタン:モリブデン=2.8:1.3:1となるように
秤量し、さらに焼結助剤としてアルミナとイットリアを
窒化珪素に対して重量比で各3%添加した。これらの混
合粉末をエタノ−ル溶媒中、窒化珪素ボールを用いて1
00時間ボールミル混合を行った。図1及び図2にボー
ルミル後の混合粉末の外観の走査型電子顕微鏡像と断面
組織の光学顕微鏡像を示す。これらより、金属粉末がボ
ールミル混合により扁平化し、さらに窒化珪素粉末が表
面に付着していることがわかる。
らに具体的に説明する。 実施例1 窒化珪素粉末(E−10、宇部興産(株)製)とチタ
ン、モリブデン粉末を、窒化珪素とチタン、モリブデン
との反応で窒化珪素の体積率が50%、珪化モリブデン
(MoSi2)と窒化チタン(TiN)が体積率でそれ
ぞれ28%と22%になるように、重量比で窒化珪素:
チタン:モリブデン=2.8:1.3:1となるように
秤量し、さらに焼結助剤としてアルミナとイットリアを
窒化珪素に対して重量比で各3%添加した。これらの混
合粉末をエタノ−ル溶媒中、窒化珪素ボールを用いて1
00時間ボールミル混合を行った。図1及び図2にボー
ルミル後の混合粉末の外観の走査型電子顕微鏡像と断面
組織の光学顕微鏡像を示す。これらより、金属粉末がボ
ールミル混合により扁平化し、さらに窒化珪素粉末が表
面に付着していることがわかる。
【0012】この混合粉末を黒鉛のモールドにいれ、ホ
ットプレスにより、1750℃、200kg/cm2の
圧力でアルゴン中、1時間保持して焼結を行った。図3
に得られた焼結体の断面組織の光学顕微鏡像を示す。強
化相は2次元に配向し、d/t>4を満たしていること
がわかる。X線回折の結果、β−窒化珪素、窒化チタン
(TiN)と珪化モリブデン(MoSi2)の強いピー
クが得られ、強化相が主にチタンが窒化チタン(Ti
N)に、モリブデンが珪化モリブデン(MoSi2)に
反応生成した結果であることが確認された。この焼結体
の破壊靱性をSEPB法により測定したところ12MP
a√mという高い値が得られた。
ットプレスにより、1750℃、200kg/cm2の
圧力でアルゴン中、1時間保持して焼結を行った。図3
に得られた焼結体の断面組織の光学顕微鏡像を示す。強
化相は2次元に配向し、d/t>4を満たしていること
がわかる。X線回折の結果、β−窒化珪素、窒化チタン
(TiN)と珪化モリブデン(MoSi2)の強いピー
クが得られ、強化相が主にチタンが窒化チタン(Ti
N)に、モリブデンが珪化モリブデン(MoSi2)に
反応生成した結果であることが確認された。この焼結体
の破壊靱性をSEPB法により測定したところ12MP
a√mという高い値が得られた。
【0013】比較例1 実施例1と同じ組成の混合粉末で、ボールミル時間を1
0時間、24時間とし、実施例1と同じ条件で焼結を行
った。得られた焼結体の強化相の形状は10時間でd/
tが1〜2、24時間でd/tが2〜4であった。この
焼結体の破壊靱性をSEPB法により測定したところ、
それぞれ7.5MPa√m、9MPa√mであり、比較
のために同様の方法で焼結した窒化珪素単相の焼結体で
得られた6MPa√mよりは高い値となった。しかし、
実施例1の12MPa√mよりは低く、強化相の形状を
d/t>4とすることにより靱性が大きく向上すること
が確認された。
0時間、24時間とし、実施例1と同じ条件で焼結を行
った。得られた焼結体の強化相の形状は10時間でd/
tが1〜2、24時間でd/tが2〜4であった。この
焼結体の破壊靱性をSEPB法により測定したところ、
それぞれ7.5MPa√m、9MPa√mであり、比較
のために同様の方法で焼結した窒化珪素単相の焼結体で
得られた6MPa√mよりは高い値となった。しかし、
実施例1の12MPa√mよりは低く、強化相の形状を
d/t>4とすることにより靱性が大きく向上すること
が確認された。
【0014】実施例2 実施例1と同じ条件で強化相(TiNとMoSi2)の
体積率を変えて焼結体を製造した。得られた焼結体の破
壊靱性をSEPB法により測定した結果を図4に示す。
強化相の体積率が10〜60%では高い靱性値が得られ
たが、10%未満及び60%を越えた場合には靱性が低
下することがわかった。
体積率を変えて焼結体を製造した。得られた焼結体の破
壊靱性をSEPB法により測定した結果を図4に示す。
強化相の体積率が10〜60%では高い靱性値が得られ
たが、10%未満及び60%を越えた場合には靱性が低
下することがわかった。
【0015】実施例3及び比較例2 実施例1と同じ条件で金属粉末の種類を変えて焼結体を
製造した。得られた焼結体の破壊靱性をSEPB法によ
り測定した結果を表1に示す。窒化物及び珪化物の両方
が同程度生成する場合には、高い靱性を示したが、窒化
物または珪化物単独の場合には、残留N2ガスによるガ
ス欠陥や残留Siのために靱性は低い値となった。
製造した。得られた焼結体の破壊靱性をSEPB法によ
り測定した結果を表1に示す。窒化物及び珪化物の両方
が同程度生成する場合には、高い靱性を示したが、窒化
物または珪化物単独の場合には、残留N2ガスによるガ
ス欠陥や残留Siのために靱性は低い値となった。
【0016】
【表1】
【図1】 図1は、本発明の実施例1のボールミル後の
混合粉末の粒子構造表す図面に代える走査型電子顕微鏡
写真である。
混合粉末の粒子構造表す図面に代える走査型電子顕微鏡
写真である。
【図2】 図2は、本発明の実施例1のボールミル後の
混合粉末の粒子構造表す図面に代える光学顕微鏡写真で
ある。
混合粉末の粒子構造表す図面に代える光学顕微鏡写真で
ある。
【図3】 図3は、本発明の実施例1で得られた焼結体
のセラミック材料の組織を表す図面に代える光学顕微鏡
写真である。
のセラミック材料の組織を表す図面に代える光学顕微鏡
写真である。
【図4】 図4は、本発明の実施例2で得られた焼結体
の強化相の体積率と破壊靱性の関係を示す図である。
の強化相の体積率と破壊靱性の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/58 102 R 35/80 Z
Claims (2)
- 【請求項1】 窒化珪素基複合セラミックスにおいて、
Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Al
及びそれらの合金から選ばれる一種以上の金属の窒化物
及び珪化物を強化相とし、該強化相の形態が扁平状であ
り、扁平面の最小径dと厚さtの関係が、d/t>4で
あることを特徴とする窒化珪素基複合セラミックス。 - 【請求項2】 窒化珪素粉末及び焼結助剤に、Ti、Z
r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Al及びそれ
らの合金から選ばれる一種以上の金属粉末を加えて混合
することにより、該金属粉末を扁平面の最小径dと厚さ
tの関係が、d/t>4を満たすように扁平化させ、次
いで、混合粉末を成形後、1500〜2000℃の温度
で焼結し、該金属粉末を窒化珪素と反応させて窒化物及
び珪化物に変成させることを特徴とする請求項1記載の
窒化珪素基複合セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6039304A JPH07223866A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6039304A JPH07223866A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07223866A true JPH07223866A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=12549386
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6039304A Pending JPH07223866A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07223866A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002526374A (ja) * | 1998-10-02 | 2002-08-20 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 複合材料の製造方法およびこの複合材料の代表的材料 |
| CN109731639A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-05-10 | 太原科技大学 | 一种用氮化硅陶瓷制造无缝钢管穿孔顶头的方法 |
-
1994
- 1994-02-15 JP JP6039304A patent/JPH07223866A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002526374A (ja) * | 1998-10-02 | 2002-08-20 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 複合材料の製造方法およびこの複合材料の代表的材料 |
| JP4755342B2 (ja) * | 1998-10-02 | 2011-08-24 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 複合材料の製造方法およびこの複合材料の代表的材料 |
| CN109731639A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-05-10 | 太原科技大学 | 一种用氮化硅陶瓷制造无缝钢管穿孔顶头的方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5990025A (en) | Ceramic matrix composite and method of manufacturing the same | |
| JP2535768B2 (ja) | 高耐熱性複合材料 | |
| JP2507479B2 (ja) | SiC−Al▲下2▼O▲下3▼複合焼結体及びその製造法 | |
| JPH07223866A (ja) | 窒化珪素基複合セラミックス及びその製造方法 | |
| JP3995284B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体及びその製造方法 | |
| JPH01298073A (ja) | ホウ化物系セラミックス | |
| JP3045367B2 (ja) | 高強度高靱性セラミックス複合材料及びセラミックス複合粉末並びにそれらの製造方法 | |
| JPH06287070A (ja) | 複合強化セラミックス | |
| JP3051603B2 (ja) | チタン化合物焼結体 | |
| JPS6212663A (ja) | B4c質複合体およびその製造方法 | |
| JP3044290B2 (ja) | 粒子分散型複合セラミックスの製造方法 | |
| JP3045366B2 (ja) | 高靱性セラミックス複合材料及びセラミックス複合粉末並びにそれらの製造方法 | |
| JP3223822B2 (ja) | MgO複合セラミックス及びその製造方法 | |
| JPH05254945A (ja) | 反応焼結セラミックスの製造法 | |
| JPH09100164A (ja) | 硼化物セラミックス複合材料及びその製造方法 | |
| JP2726694B2 (ja) | 導電性炭化珪素焼結体及びその製造方法 | |
| JPH09100165A (ja) | 硼化物セラミックス及びその製造方法 | |
| JPH07115927B2 (ja) | SiC基セラミツクスとその製造方法 | |
| JP2742621B2 (ja) | 高靭性窒化珪素質焼結体 | |
| JP2794122B2 (ja) | 繊維強化セラミックス | |
| JP3045370B2 (ja) | 高強度高靱性セラミックス複合材料及びセラミックス複合粉末並びにそれらの製造方法 | |
| JPH11240764A (ja) | 易加工性高温用複合材料およびその製造方法 | |
| JP3564164B2 (ja) | 窒化珪素焼結体及びその製造方法 | |
| JP3241215B2 (ja) | 窒化珪素質焼結体の製造方法 | |
| JPH06345535A (ja) | 窒化ケイ素質焼結体の製造方法 |