JPH07228486A - ファジイ制御型係船装置 - Google Patents

ファジイ制御型係船装置

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JPH07228486A
JPH07228486A JP4183794A JP4183794A JPH07228486A JP H07228486 A JPH07228486 A JP H07228486A JP 4183794 A JP4183794 A JP 4183794A JP 4183794 A JP4183794 A JP 4183794A JP H07228486 A JPH07228486 A JP H07228486A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、係船装置に関し、特に係船索の張
力計からの信号に基づくファジイ制御方式を用いるとと
もに、船位検出手段からの信号に基づき係船索調整方向
の演算を行なう中央制御盤を用いて、係船機の制御の全
自動化をはかるようにしたものである。 【構成】 係船索の張力計4からの信号に基づき係船機
のウインチの駆動装置を制御するファジイ制御系をそれ
ぞれそなえた船首部係船機制御盤2および船尾部係船機
制御盤2′をそなえるとともに、船位検出手段11,12か
らの信号に基づき係船索の巻き込み,繰り出しおよび中
立保持のいずれかを選択して指令する中央制御盤1をそ
なえ、同制御盤1からの指令信号と上記ファジイ制御系
からの制御信号とに基づき、上記ウインチの駆動装置に
ウインチドラム回転指令を送る総合制御系が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶を係留するための
係船装置に関し、特にファジイ制御方式を用いて自動的
に係船索の張力の調節を行なえるようにしたファジイ制
御型係船装置に関する。なお、本発明は石油掘削リグの
係留装置にも適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来の係船機としては図13に示すような
ものがあり、岸壁13に横づけされた船舶15に複数のウイ
ンチ3が設けられ、各ウインチ3から岸壁13上のボラー
ド14へ至る係船索により係船が行なわれるようになって
いる。そして、係船索の巻き込みおよび繰り出しを行な
う各ウインチ3には、同ウインチ3の駆動装置と、係船
索の張力を検出する張力計とをそなえるとともに、上記
駆動装置に駆動信号を送出する遠隔操作盤をそなえてい
る。また、同遠隔操作盤は、張力計からの検出信号に基
づき張力値を表示する張力表示計と、係船機を直接に操
縦するための操縦弁等の操縦手段とが設けられている。
【0003】上記操縦手段は、駆動方式が電動油圧式の
場合には油圧コントロール弁であり、駆動方式が電動式
の場合には電動モータ制御スイッチである。そしてこれ
らの弁あるいはスイッチを操作することでウインチを作
動させている。以前は、係船索の張力は、索の張り具合
や索から発せられるキリキリという鳴音等で判断され、
その判断をもとに操縦者は巻き込みおよび繰り出しの操
作を行なっていたが、この場合には遠隔操作が困難とな
るため、遠隔操作の場合には操縦者が張力表示計の指示
を見て、索張力を許容荷重内に保つようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来実施されている係
船時の船位保持手段では、乗組員が船の位置を岸壁との
相対関係で認識し、係船索の張り具合や緩み具合を見て
係船機を手動にて操作し船位を保持することが行なわれ
ている。したがって係船中であっても甲板部の見張りお
よびウインチの操縦者が必要とされていた。本発明は、
このような問題点の解消を図ろうとするもので、船位検
出手段や張力計からの情報に基づき、係船索の張力を適
度に保ちながら船位の保持を的確に保つ制御を全て自動
化できるようにしたファジイ制御型係船装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のファジイ制御型係船装置では、係船索の巻
き込みおよび繰り出しを行なうウインチと、同ウインチ
の駆動装置とをそれぞれ有する船首部係船機および船尾
部係船機と、上記ウインチの係船索の張力を検出する張
力計と、同張力計からの検出信号に基づき上記駆動装置
をファジイ制御するためのファジイ制御系をそれぞれそ
なえた船首部係船機制御盤および船尾部係船機制御盤
と、船位検出手段からの検出信号に基づき船位のずれ量
を演算するとともに、演算された上記ずれ量に応じて上
記の船首部係船機および船尾部係船機の各係船索の調整
方向を求める中央制御盤とをそなえ、同中央制御盤から
の各係船索の調整方向を指示する制御信号と上記の船首
部係船機制御盤および船尾部係船機制御盤におけるファ
ジイ制御系からの制御信号とに基づき上記の船首部係船
機および船尾部係船機の各駆動装置へそれぞれウインチ
ドラム回転指令を送る総合制御系が設けられていること
を特徴としている。
【0006】また、本発明のファジイ制御型係船装置で
は、上記ファジイ制御系が、上記係船索の張力値と複数
の張力条件に対する適合度との関係を規制する条件部ル
ールと、上記張力計からの出力信号に基づき上記条件部
ルールを参照して条件部ルール適合度を推定する条件部
ルール適合度推定処理部と、上記条件部ルール適合度と
上記ウインチの動作指数との関係を規制する結論部ルー
ルと、上記条件部ルール適合度推定処理部で推定された
条件部ルール適合度に基づき上記結論部ルールを参照し
て上記ウインチの動作指数を決める結論部と、同結論部
からの出力信号に基づきウインチ指令を決定して上記駆
動装置に制御信号を送るためのウインチ指令演算部とを
そなえて構成されたことを特徴としている。
【0007】
【作用】上述の本発明のファジイ制御型係船装置では、
船位検出手段からの検出信号に基づき、中央制御盤で船
位のずれ量が演算されるとともに、そのずれ量に応じて
船首部係船機および船尾部係船機の各係船索の調整方向
が演算される。そして船首部および船尾部の各係船機に
ついて、それぞれのウインチの駆動装置が、上記調整方
向を指示する制御信号と、各係船索の張力計からの検出
信号により船首部係船機制御盤および船尾部係船機制御
盤におけるファジイ制御系で求められた制御信号とに基
づき、総合制御系を介して制御される。また上記ファジ
イ制御系では、各係船索の張力をファジイ制御方式によ
って、所定の範囲内に保持する作用が行なわれる。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
ファジイ制御型係船装置について説明すると、図1はそ
の全体構成を示すブロック線図、図2は図1の要部を模
式的に示す構成図、図3は図2の要部を詳細に示すブロ
ック線図、図4は図1の装置における高精度測位システ
ムと中央制御盤の各内部構成を示すブロック線図、図5
は船位の保持状況を示す平面図、図6は図3の条件部ル
ールのメンバーシップ関数を表すグラフ、図7は図6の
グラフによる処理例を示すグラフ、図8は図3の結論部
ルールのメンバーシップ関数を表すグラフ、図9は図8
による処理例を示すグラフ、図10は図1の装置の一部を
手動操作に切り換えるための説明図、図11は図1の装置
の制御ロジックのフローチャート、図12は図11のフロー
チャートの継続部を示すフローチャートである。
【0009】図1および図2に示すように、係船索の巻
き込みおよび繰り出しを行なうウインチ3と、同ウイン
チ3の駆動装置としての油圧モータ5とをそれぞれ有す
る船首部係船機および船尾部係船機とが設けられてい
る。そして油圧モータ5は、油圧制御弁6および油圧パ
イプ10を介して油圧ポンプ7に接続されている。
【0010】またウインチ3の係船索の張力を検出する
張力計4と、同張力計4から信号ケーブル8を通じて伝
達される検出信号T0に基づき、上記駆動装置としての
油圧モータ5の油圧制御弁6をファジイ制御するための
後述するファジイ制御系をそなえた船首部係船機制御盤
2および船尾部係船機制御盤2′とが装備されている。
さらに、船位検出手段としての船位検出装置11とジャイ
ロコンパス12とからの検出信号に基づき高精度測位シス
テム16で処理された信号を受けて船位のずれ量を演算す
るとともに、演算された上記ずれ量に応じて上記の船首
部係船機および船尾部係船機の各係船索の調整方向を演
算する中央制御盤1が設けられている。
【0011】そして中央制御盤1からの各係船索の調整
方向を指示する制御信号Raと、後述するファジイ制御
系からの制御信号(図3の符号w参照)とに基づき、上
記の船首部係船機および船尾部係船機へそれぞれ信号ケ
ーブル9を介しウインチドラム回転指令を送る総合制御
系(図3の符号2f参照)が、船首部係船機制御盤2お
よび船尾部係船機制御盤2′に設けられている。
【0012】さらに、船首部係船機制御盤2および船尾
部係船機制御盤2′におけるファジイ制御系が、図3に
示すように、係船索の張力値T0と複数の張力条件に対
する適合度との関係を規制する条件部ルール2aと、張
力計4からの出力信号T0を受け条件部ルール2aを参照
して条件部ルール適合度Fiを推定する条件部ルール適
合度推定処理部2bと、上記条件部ルール適合度Fiとウ
インチ3の動作指数Siとの関係を規制する結論部ルー
ル2cと、条件部ルール適合度処理部2bで推定された条
件部ルール適合度Fiに基づき結論部ルール2cの動作指
数Siを参照してウインチ3の重心係数Fcを決める結論
部2dと、同結論部2dからの出力信号Fc(重心係数)
に基づきファジイ演算指令wを決定するウインチ指令演
算部2eとをそなえて構成されている。なお、高精度測
位システム16および中央制御盤1の内部構成の詳細は、
図4に示すとおりである。
【0013】次に、このような構成により得られる本実
施例の制御演算過程について、図5〜13を用いて具体的
に説明する。まず図5について説明すると、岸壁に船体
が6個の係船機No.1〜6により係留され、その原点M
に関し初期係船位置座標と現時点の位置座標とが比較さ
れる。すなわち中央制御盤1においては、本船の初期係
船状態を基準値として自動係船実行開始以降本船の位置
座標を常時比較監視し、両者の差が前もって設定された
許容値に対しどのような状態となっているかを判定する
作用が行なわれる。この判定結果とその偏差量とに基づ
き各ウインチ毎に索の繰り出し・巻き込み・中立保持の
何れかを決定して、船首部係船機制御盤2および船尾部
係船機制御盤2′に対し係船索調整方向を指示する制御
信号が出力される。
【0014】図5において、本船の初期係船位置座標と
現時点の位置座標を比較する作用が次のように行なわれ
る。 (1) 本船の長手方向移動状況を判定する。 |δx| ≧ XLMT 但し、XLMT : 長手方向の移動量制限値 δx : 本船のX座標上での原点Mからの移動量 であるならば本船と岸壁とを結ぶ各フェアリーダとビッ
トとのX方向位置関係を判定し、その結果で各ウインチ
に対し繰り出し/巻き込み/中立保持の指示を設定す
る。先ず δx > 0 であれば本船は船首方向に移動し過ぎたとして XBi−XFi > 0 のウインチに対しては繰り出しの指
示を設定 XBi−XFi < 0 のウインチに対しては巻き込みの指
示を設定 δx < 0 であれば本船は船尾方向に移動し過ぎたとして XBi−XFi > 0 のウインチに対しては巻き込みの指
示を設定 XBi−XFi < 0 のウインチに対しては繰り出しの指
示を設定
【0015】(2) 本船の岸壁からの離れ状況を判定す
る。 船首部 |δy+LPF・tan δψ| ≧ YLMT 船尾部 |δy+LPA・tan δψ| ≧ YLMT 但し、YLMT : 岸壁からの離れ制限値 δy : 本船のY座標 δψ : 本船の回頭角 LPA : 重心位置と船尾間距離 LPF : 重心位置と船首間距離 であるならば船首および船尾の各ウインチ群に対して巻
き込み指示を設定する。また上記以外であれば繰り出し
の指示を設定する。
【0016】さらに、各係船機制御盤2,2′への指示
が次のように行なわれる。上記の(1)および(2)項で求め
た各ウインチの繰り出し/巻き込み/中立保持指令を次
の例の如く重ね合わせ、例えば次のように指令信号Ra
として各係船機制御盤2,2′へ与える。(図3参照) ウインチ番号 #1 #2 #3 #4 #5 #6 (1) 項の結果 R W W R N W (2) 項の結果 R R W W W W ────────────────────────────── 総合判定結果 R N W N W W 判定の組み合わせは下記6通りとする。 R N → R : R W → N : R R → R W N → W : W R → N : W W → W 但し、R:繰り出し,W:巻き込み,N:中立
【0017】一方、図3に示すように、前述の船首部係
船機制御盤2および船尾部係船機制御盤2′に装備され
るファジイ制御系では、次のような作用が行なわれる。
まず、ファジイ制御系で定義されているのは、入力デー
タを係船索の張力値(索張力T)とした係船知識(ルー
ル)であり、次のようなルールである。なお、索張力T0
の数値は指数演算部2gで索破断力(BREAKING LOAD:B
L)を1としたときの指数T(0〜1.0)に変換される。
【0018】 条件部 結論部 (ルール1)索張力Tが0.4BL以上の非常に高い値 → 連続して索を繰り出す (ルール2)索張力Tが0.3BL程度の高い値 → t1秒間索を繰り出す( ルール3)索張力Tが0.25BL程度のちょうどよい値 → 索は現状保持 (ルール4)索張力Tが0.2BL程度の低い値 → t2秒間索を巻き込む( ルール5)索張力Tが0.1BL以下の非常に低い値 → 連続して索を巻き込む
【0019】そして、具体的にはまず条件部ルール2a
として図6に示すメンバーシップ関数が用意されてい
る。なお、図中のPL,PS,ZR,NSおよびNLは
次のような意味を有している。 PL(Positive Large) − (ルール1) 非常に高い PS(Positive Small) − (ルール2) 高い ZR(Approximately zero) − (ルール3) ちょうどよい NS(Negative Small) − (ルール4) 低い NL(Negative Large) − (ルール5) 非常に低い
【0020】図6に示すメンバーシップ関数の特徴は、
連続繰り出し(連続巻き込み)とt秒繰り出し(t秒巻
き込み)の条件の間は制御感度を高める(冗長性を高め
る)とともに、現状保持に対しては幅を持たせた(制御
を粗にする)ものとなっていることである。条件部ルー
ル適合度推定処理部2bでは、図6の条件部ルール2aに
基づき入力された索張力Tの各ルール1〜5に対するル
ール適合度Fiが推定される。例えば、図7は索張力T
が0.2の場合であり、この場合には次のようになる。
【0021】 ルール1 PLに対して適合度 F1=0 ルール2 PSに対して適合度 F2=0 ルール3 ZRに対して適合度 F3=0.37 ルール4 NSに対して適合度 F4=0.62 ルール5 NLに対して適合度 F5=0 すなわち、上記のルールは1ルールに対し1条件である
ため、入力値Tとメンバーシップ関数との交点座標がル
ール適合度Fiとされている。
【0022】また、結論部ルール2cとして図8に示す
メンバーシップ関数が用意されている。なお、図中のP
L,PS,ZR,NSおよびNLは次のような意味を有
している。 PL(Positive Large) − 連続巻き込み PS(Positive Small) − T2秒巻き込み ZR(Approximately zero) − 現状保持 NS(Negative Small) − T1秒繰り出し NL(Negative Large) − 連続繰り出し 図8に示すメンバーシップ関数の特徴は、ウインチ3に
接続された油圧モータ5の負荷を抑えるため、正転逆転
動作が頻繁に発生しないように、かつ中立保持状態が長
く持続できるような動作関数となっていることである。
【0023】ウインチ動作指数確定処理部としての結論
部2dでは、条件部ルール適合度推定処理部2bで推定さ
れたルール適合度Fiを結論部ルール2cのメンバーシッ
プ関数に入力することにより各々の上記ルール適合度F
iに対しての出力(ウインチ動作指数Si)をもとに重心
計算を行なって確定値が決定される。例えば上記の索張
力Tが0.2の場合には、適合度があるのは次の2つであ
る。(図7,図9参照) (ルール適合度があるもの) (結論部の対象) ルール3 F3=0.37 − 現状保持 ZR:S3=0.5 ルール4 F4=0.62 − T2秒間巻き込む PS:S4=0.7
【0024】この場合の重心計算は次の[数1]式のよ
うに行なわれる。
【数1】 i:ウインチ動作指数 Fi:ルール適合度 すなわち、ファジイ出力としては、ウインチ動作指数0.
625が確定される。
【0025】ウインチ指令演算部2eにおいて、このよ
うなファジイ演算で得られたウインチ動作指数(0〜1.
0)をもとに張力Tに基づくウインチ制御動作が決定さ
れる。例えば[表1]のようにファジイ演算指令wが決
定される。
【表1】
【0026】最後に、上記のファジイ演算指令wは、総
合制御系2fに渡されて中央制御盤1から発信された指
令信号Raと[表2]に示す重畳処理の後に、油圧制御
弁6にウインチドラム回転指令としての制御信号が信号
ケーブル9を介して送出されることになる。例えば索張
力Tが0.2で指令信号Raが繰り出しの場合、ファジイ演
算指令wは上述のごとく“T2秒巻込み”となるが、こ
れが[表2]により修正されて、最終的に“中立保持”
という指令が油圧制御弁6へ送出される。
【0027】
【表2】
【0028】次に本装置を用いて、手動指示により初期
係船状態から船体を移動調整する場合について説明す
る。中央制御盤1においては手動指示用の画像に対し指
示される本船の移動方向を受けて、その移動を達成する
に必要な各ウインチ毎に索の繰り出し・巻き込み・中立
保持の何れかを決定して、船首部係船機制御盤2および
船尾部係船機制御盤2′に対し係船索調整方向を指示す
る制御信号が出力される。
【0029】図10において、本船の移動方向を判定し各
ウインチへ指示を出す。 (a) 手動指示が A であった場合 船尾方向への移動要求として XBi−XFi > 0 のウインチに対しては繰り出しの指
示を設定 XBi−XFi < 0 のウインチに対しては巻き込みの指
示を設定 (b) 手動指示が F であった場合 船首方向への移動要求として XBi−XFi > 0 のウインチに対しては巻き込みの指
示を設定 XBi−XFi < 0 のウインチに対しては繰り出しの指
示を設定 (c) 手動指示が P であった場合 岸壁より離れる移動要求として全ウインチに対し繰り出
しの指示を設定 (d) 手動指示が S であった場合 岸壁側に近づける移動要求として全ウインチに対し巻き
込みの指示を設定
【0030】各係船機制御盤2,2′への指示は次のよ
うに行なわれる。上記の(a)〜(d)項で求めた各ウインチ
の繰り出し/巻き込み/中立保持指令を次の例のように
整理して、指令信号として、係船機制御盤2,2′(図
3参照)へ与える。例えば手動指示がAおよびPの場合 ウインチ番号 #1 #2 #3 #4 #5 #6 (a) 項の結果より R N W R N W (c) 項の結果より R R R R R R 総合判定結果 R R N R R N
【0031】なお、本装置の作用についてフローチャー
トで示せば、図11,12に示す通りである。上述のように
本実施例のファジイ制御型係船装置によれば、船位検出
手段や張力計からの情報に基づき、係船索の張力を適度
に保ちながら船位の保持を的確に保つ制御を、全て自動
化できるようになるほか、必要に応じて船体の移動調整
を部分的に手動で行なうことも可能になる利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のファジイ
制御型係船装置によれば、係船索の張力計からの検出信
号に基づくファジイ制御系をそれぞれ装備される船首部
係船機制御盤および船尾部係船機制御盤と、船位検出手
段からの信号を受けて係船索の調整方向を演算する中央
制御盤とをそなえて、同中央制御盤からの制御信号と上
記の各係船機制御盤におけるファジイ制御系からの制御
信号とに基づき、各係船機の駆動装置へウインチドラム
回転指令を送る総合制御系が設けられることにより、係
船索の張力を適度に保ちながら船位の保持を的確に保つ
制御を全て自動化できるようになり、これにより作業員
の誤動作の危険を防止する効果が得られるほか、人手が
省かれるのでコストの削減につながる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのファジイ制御型係船
装置の全体構成を示すブロック線図である。
【図2】図1の要部を模式的に示す構成図である。
【図3】図2の要部を詳細に示すブロック線図である。
【図4】図1の装置における高精度測位システムと中央
制御盤の各内部構成を示すブロック線図である。
【図5】船位の保持状況を示す平面図である。
【図6】図3の条件部ルールのメンバーシップ関数を表
すグラフである。
【図7】図6のグラフによる処理例を示すグラフであ
る。
【図8】図3の結論部ルールのメンバーシップ関数を表
すグラフである。
【図9】図8による処理例を示すグラフである。
【図10】図1の装置の一部を手動操作に切り換えるため
の説明図である。
【図11】図1の装置の制御ロジックのフローチャートで
ある。
【図12】図11のフローチャートの継続部を示すフローチ
ャートである。
【図13】従来の係船装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 中央制御盤 2 船首部係船機制御盤 2′ 船尾部係船機制御盤 2a 条件部ルール 2b 条件部ルール適合度推定処理部 2c 結論部ルール 2d 結論部 2e ウインチ指令演算部 2f 総合制御系 3 ウインチ 4 張力計 5 油圧モータ 6 油圧制御弁 7 油圧ポンプ 8,9 信号ケーブル 10 油圧パイプ 11 船位測定装置 12 ジャイロコンパス 16 高精度測位システム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係船索の巻き込みおよび繰り出しを行な
    うウインチと、同ウインチの駆動装置とをそれぞれ有す
    る船首部係船機および船尾部係船機と、上記ウインチの
    係船索の張力を検出する張力計と、同張力計からの検出
    信号に基づき上記駆動装置をファジイ制御するためのフ
    ァジイ制御系をそれぞれそなえた船首部係船機制御盤お
    よび船尾部係船機制御盤と、船位検出手段からの検出信
    号に基づき船位のずれ量を演算するとともに、演算され
    た上記ずれ量に応じて上記の船首部係船機および船尾部
    係船機の各係船索の調整方向を求める中央制御盤とをそ
    なえ、同中央制御盤からの各係船索の調整方向を指示す
    る制御信号と上記の船首部係船機制御盤および船尾部係
    船機制御盤におけるファジイ制御系からの制御信号とに
    基づき上記の船首部係船機および船尾部係船機の各駆動
    装置へそれぞれウインチドラム回転指令を送る総合制御
    系が設けられていることを特徴とする、ファジイ制御型
    係船装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のファジイ制御型係船装
    置において、上記ファジイ制御系が、上記係船索の張力
    値と複数の張力条件に対する適合度との関係を規制する
    条件部ルールと、上記張力計からの出力信号に基づき上
    記条件部ルールを参照して条件部ルール適合度を推定す
    る条件部ルール適合度推定処理部と、上記条件部ルール
    適合度と上記ウインチの動作指数との関係を規制する結
    論部ルールと、上記条件部ルール適合度推定処理部で推
    定された条件部ルール適合度に基づき上記結論部ルール
    を参照して上記ウインチの動作指数を決める結論部と、
    同結論部からの出力信号に基づきウインチ指令を決定し
    て上記駆動装置に制御信号を送るためのウインチ指令演
    算部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ファジ
    イ制御型係船装置。
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