JPH07230101A - 液晶表示素子およびそれを用いた投射型表示装置 - Google Patents

液晶表示素子およびそれを用いた投射型表示装置

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JPH07230101A
JPH07230101A JP1956794A JP1956794A JPH07230101A JP H07230101 A JPH07230101 A JP H07230101A JP 1956794 A JP1956794 A JP 1956794A JP 1956794 A JP1956794 A JP 1956794A JP H07230101 A JPH07230101 A JP H07230101A
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liquid crystal
electrode
substrate
crystal display
light
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English (en)
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Masaya Keyakida
昌也 欅田
Yoshinori Hirai
良典 平井
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AG Technology Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高コントラスト・高輝度の反射型液晶ライトバ
ルブを得る。 【構成】ネマチック液晶が固化物マトリクスに分散保持
された液晶固化物複合体を備えた反射型の液晶表示素子
であって、配線部および能動素子部上の、絶縁性誘電体
膜上に第3の電極を設け、その電位を画素間の液晶固化
物複合体が常に散乱状態に保たれるよう低電位に保ち、
かつ配線部からの反射光を抑制し良好な画像を得る。 【効果】高い開口率と高効率が得られ高性能の液晶プロ
ジェクターが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透過散乱モードで動作
する液晶電気光学媒体を備えた反射型の液晶表示素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子をライトバルブに用いた投
射型表示素子は、小型・軽量の大画面表示の有力な候補
として盛んに開発されており、既にNTSCレベルから
HDTVレベルまで商品販売もされるに至っている。こ
れまでに商品化されてきたものは全て、ツイスティッド
・ネマチック(TN)方式の液晶ライトバルブを用いて
おり、その表示モードも全て透過型である。
【0003】ノーマリ白モードを採用すれば100以上
のコントラスト比を容易に得ることができ、鮮明な投射
画像を実現できる。一方、偏光板を使用しない方式とし
て、透過−散乱モードを利用した液晶固化物複合体表示
素子の開発が活発に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例のTN方式の透
過型ライトバルブは以下に述べるような欠点がある。
【0005】まず、TN方式においてはその原理上偏光
板を用いなければならず、そこで入射してきた光のうち
の少なくとも50%を失ってしまう。これにより、投射
画像の白色輝度が低くなってしまい、周囲を暗く保った
部屋等においては鮮明な画像が得られるものの、照明が
されていたり、外光が入ってきているような一般の環境
の下ではコントラストが著しく低下し、明るく鮮明な表
示画像を得ることは困難であった。
【0006】ライトバルブにおいては、表示の高精細化
が進むにつれて画素に占める配線と能動素子部分の面積
割合が大きくなり、表示の開口率が低くなる傾向にあ
る。このため、透過型ライトバルブを用いた投射型表示
装置においては、高精細化が進むほど投射画像の白色輝
度が低下してしまうという問題を有していた。
【0007】この点を解決するために、反射型表示素子
を用いた投射型表示装置が提案されている(1989年
電子情報通信学会秋季全国大会 C−30、C−31参
照)。しかし、やはりTN方式の液晶ライトバルブを用
いるために高い輝度を得ることは相当困難なものとであ
った。また、熱処理を伴う液晶セル工程を経ながら反射
率の高いアルミニウム電極を形成する製造工程そのもの
が一般に困難であり、充分な輝度は得られていない。
【0008】さらに、ダイクロイックミラーと透過型液
晶表示ライトバルブを組み合わせた投射光学系ではシス
テム全体の体積が大きくなってしまうという欠点を持っ
ていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題に鑑
みてなされたものであり、まず第1の発明として、液晶
電気光学媒体を備えた液晶表示素子において、画素以外
の、例えば画素間隙のようにオン・オフ動作する必要の
ない動作不要な領域の晶電気光学媒体を電気的に安定な
状態に保持せしめる手段を提供する。具体的には、基板
上に複数の行配線と複数の列配線とが設けられ、行配線
と列配線の交点近傍に能動素子が設けられ、能動素子の
ゲート電極は行配線に接続され、ソース電極は列配線に
接続され、ドレイン電極は表示電極に接続され、少なく
とも行配線、列配線、能動素子を覆うように絶縁体層が
形成されてなるアクティブマトリクス基板と、基板上に
透明電極が形成された対向電極基板との間に、誘電異方
性が正のネマチック液晶が固化物マトリクスに分散保持
された液晶固化物複合体が挟持され、前記絶縁体層上
に、行配線、列配線、能動素子の一部または全部を覆う
ように第3の電極が形成され、この第3の電極の電位を
対向電極の電位に対して液晶固化物複合体層のしきい値
以下に保つことを特徴とする第1の液晶表示素子を提供
する。
【0010】また、第2の発明としては、液晶電気光学
媒体を備えた液晶表示素子において、画素電極を素子の
厚み方向で二重構造にし、その間に反射機能層を設け
て、上段の電極で液晶電気光学媒体を駆動し、反射機能
層で光を反射せしめる構造を備えた液晶表示素子を提供
する。具体的には、透明電極が形成された対向電極基板
と、基板上に行配線と、列配線と、行配線と列配線の交
点近傍に能動素子が設けられ、行配線、列配線、能動素
子を覆うように反射機能層が形成されてなるアクティブ
マトリックス基板との間に、電界印加状態により散乱状
態が変化する液晶電気光学媒体を挟持してなるアクティ
ブマトリックス液晶表示素子であって、画素表示電極は
前記反射機能層上、もしくはその上方に形成された透明
電極であることを特徴とする第2の液晶表示素子を提供
する。また、上記のいずれか一つの液晶表示素子と、さ
らに、光源系と、色分離合成光学系と、投射光学系とを
組み合わせて構成したことを特徴とする投射型液晶表示
装置を提供する。
【0011】以下に、本発明とその動作原理について概
説する。最初に、第1の発明から説明する。
【0012】第1の発明の液晶表示素子では、アクティ
ブマトリクス基板上の能動素子、行配線、列配線、画素
電極の上に絶縁性の誘電体膜が形成され、その上に、画
素間の一部または全部を覆うように第3の電極が設けら
れる。
【0013】図1にこの液晶表示素子の基本的構造の一
部の断面図を、図2に平面図を示す。
【0014】これらの図において、基板1はガラス、石
英、シリコンウエハ等の基板である。2は薄膜トランジ
スタ(TFT)、ダイオード、MOSトランジスタ等の
能動素子である。3は列電極または列配線、4はITO
あるいは金属で形成される画素電極を示す。5はこれら
を覆う反射機能層であって、具体的には誘電体多層薄膜
ミラーが用いられる。6は表側の基板または裏側の基板
にそれぞれ形成される表示用の電極に対して第3の電極
として形成される画素間電極、7は液晶固化物複合体で
ある。さらに、8はITOなどで形成された対向電極、
9は透明な対向基板を示す。
【0015】図2に示されるように、第3の電極6は、
画素電極4以外の領域を太い格子状に設けられている。
そして、行配線(行電極)、列配線(列電極)、能動素
子のほとんどは、この画素間電極6に覆われ、その下に
配置されている。
【0016】次に、光学的な働きについて説明する。図
1に示すように、入射光10は基板9側から基板垂直方
向に対して所定の角度をもって照射される。画素部分に
電圧が印加されている場合には画素は透明であるため、
入射光はそのまま誘電体多層薄膜ミラーなどからなる反
射機能層5で反射され、外部より視認されると白表示の
状態となる。
【0017】電圧が印加されていない場合には画素は光
散乱状態であり、入射光は所定の方向へ反射せず、黒表
示となる。
【0018】この液晶電気光学媒体としては液晶が高分
子などの固化物マトリクスに分散保持された液晶固化物
複合体に限定されるものでなく、電界により液晶が動作
し散乱−透過状態が変化するものであればよく、液晶固
化物複合体の他、コレステリック液晶、スメクチック液
晶等が例示される。中でも、応答性、コントラストなど
に優れた液晶固化物複合体が本発明に用いる液晶電気光
学媒体として適している。
【0019】以下、誘電異方性が正のネマチック液晶が
固化物マトリクスに分散保持されており、無電界状態で
散乱状態、電界の印加により散乱が弱まり透過状態とな
る液晶固化物複合体を例に説明する。
【0020】通常、TN液晶素子では対向電極基板上に
不透明な金属などでブラックマスクを形成し、不要な光
を排除して表示画像のコントラスト低下を防止する。し
かし、本発明のような透過散乱型の光学素子の場合にお
いては対向基板上の金属膜は、対向基板と金属との界面
での反射を引き起こし、コントラストの低下を引き起こ
す。
【0021】これに対し、図1に示すように、画素間、
すなわち列電極および/または行電極などの全部または
一部を覆うように、誘電体多層薄膜ミラー上もしくは、
下地層を介して上方に第3の電極として画素間電極を形
成し、かつ、対向基板上の透明電極の電位に対して常に
液晶固化物複合体のしきい値以下に保持するようにして
おけば、図1の領域20で示される画素間電極上の液晶
固化物複合体は光散乱状態に保たれるので、この部分は
安定して黒表示となる。
【0022】一方、この画素間電極を設けない場合、本
来表示には直接影響しない列電極や行電極の電位の影響
を受けて画素表示電極以外の領域の液晶固化物複合体が
透明となり、この領域からの反射光によって画像のコン
トラストが著しく劣化してしまう。
【0023】この第1の発明においては、通常の透過型
の光学素子用に設計されたアクティブマトリクス方式の
基板に誘電体薄膜多層ミラーとこのミラー上のコントラ
スト低下防止用の第3の電極として画素間電極を追加し
形成するだけで反射型パネルを得ることができ、反射ミ
ラーも兼ねた画素電極構造やプロセスを特別に設計する
必要がない。
【0024】画素間電極には対向電極に印加される信号
と同一の信号を入力することなどにより簡単に駆動する
ことができ、画素間電極上の液晶固化物複合体(領域2
0)を常にオフ状態(最も強い散乱状態)にできる。画
素間電極としては、金属電極、透明電極などを用いるこ
とが可能であるが、この発明の構成においては、能動素
子の遮光膜も兼ねることとなるので、金属膜を用いるこ
とが好ましい。
【0025】これにより、能動素子は金属膜と誘電体多
層膜ミラーの両方により入射光より保護され、極めて強
い光の入射に対しても光リークなどの問題の発生を抑制
することができる。画素間電極は画素間の全てを覆って
いることがコントラスト向上の観点からは好ましいが、
少なくとも配線や能動素子の一部を覆っていればよい。
【0026】ここまで、反射機能層として誘電体多層膜
ミラーを用いその上にコントラスト低減防止用の第3の
電極を設けた場合について説明したが、画素電極そのも
のを反射ミラー電極とすることも可能である。このミラ
ー兼画素用電極としては、金属電極を用いることができ
る。この場合、画素電極上部の絶縁膜は透明性の高いも
のであればよい。また、この場合でも、絶縁膜として、
誘電体多層膜ミラーを用いることも可能である。
【0027】図3は、さらに反射型表示素子に適した構
造を説明するものである。第1の発明の液晶表示素子に
用いられるアクティブマトリクス基板の一部の断面図を
示す。
【0028】本図中、11はガラス、石英、シリコンウ
エハ等の基板、12はTFT、ダイオード、MOSトラ
ンジスタ等の能動素子、13は列電極または列配線、1
4はITOまたは金属で形成される画素電極を示す。1
5は能動素子上に形成される第1の絶縁膜、16は画素
電極上に形成される第2の絶縁膜、17は第3の電極と
して用いられる画素間電極である。絶縁膜としては、具
体的に絶縁性誘電体膜が用いられる。この例では、絶縁
膜が二重構造となっている。
【0029】図1の例の場合と同様に、画素間電極には
対向電極の電位に対し液晶固化物複合体のしきい値電位
以下になるように電圧が印加される。こうして、画素間
電極上の液晶固化物複合体は光散乱状態となり、入射光
は所定の方向へ反射せず、黒表示となる。
【0030】図3の場合では、図1の例の場合に比較し
て、アクティブマトリクス基板の構成はやや複雑になる
が、画素電極で配線や能動素子の一部を覆うことができ
るので開口率をさらに大きくすることができる。この場
合、第1の絶縁膜15および第2の絶縁膜16は、その
いずれかを誘電体多層膜ミラーなどの反射機能層とする
ことが好ましい。
【0031】能動素子上の、第1の絶縁膜15が誘電多
層膜ミラーである場合、画素電極14はITOなどの透
明電極とされ、第2の絶縁膜16は画素電極と第3の電
極(画素間電極)との絶縁性を保ち、かつ透明性の高い
膜(例えば、酸化シリコン)とされる。一方、第2の絶
縁膜16が誘電体多層膜ミラーである場合には画素電極
14は透明である必要はなく、ITOの他に金属電極も
用いることが可能である。
【0032】液晶固化物複合体などの散乱型素子をライ
トバルブとして用いる場合、偏光板による吸収を利用し
たTN型などの透過−吸収型素子の場合と大きく異なり
投射光学系と一体になって高いコントラストなどが達成
される。この投射光学系においては透過状態での透過光
が投射され散乱状態での拡散光が投射されないように、
シュリーレン光学系など拡散光を減ずる装置、例えば、
アパーチャーやスポットなどの一種の絞りを設置するこ
とにより、表示コントラストを大きくすることができ
る。
【0033】このような散乱型表示素子を用いた場合の
投射光学系のFナンバー(F)は投射レンズ系の焦点距
離fと絞りの直径dにより規定され、F=f/2dであ
り、散乱角θ=arctan(d/f)以上の角度に散
乱された拡散光はこの投射光学系により除去される。
【0034】本発明の投射表示装置においては、一般
に、4≦F≦12、特に5≦F≦10とされる。
【0035】Fナンバーが大きいほど絞りは絞られた状
態となりコントラストは上昇するが透過状態での光の透
過量は低下する。このバランスによりFナンバーは決定
されるが、上記の範囲でこのバランスを取ることが可能
となる。
【0036】このように、液晶固化物複合体は電圧によ
り光の進行方向(角度)を変える角度変調型の素子であ
るため、TN型などの吸収型の素子と異なり光の進行方
向が非常に大きな意味を持つようになる。
【0037】この意味において、散乱型液晶光学素子の
反射ミラーとして、従来のようにアルミニウムなどの金
属性の反射ミラーを用いた場合は、その表面状態がほぼ
完全な鏡面ではない限り、コントラストなどの特性が大
きく劣化してしまう。
【0038】反射ミラーの表面に波長オーダー程度かそ
れ以上の凸凹があると、液晶の透過状態においてもミラ
ー面により拡散光が生じ拡散光除去光学系により本来透
過するべき光が除去されてしまう。散乱状態での散乱性
はほぼ液晶の散乱性で支配されるので、このミラー面に
存在する凸凹は、光の利用効率のみならずコントラスト
をも低下させてしまう。
【0039】TN液晶光学素子など光吸収型の光学素子
ではコントラストは偏光板による吸収により決定される
ので、このような拡散光の存在はコントラストの大きな
低下を引き起こさず、従来もアルミニウムなどの金属ミ
ラーが用いられてきている。これに対して、散乱型液晶
光学素子の場合には、ミラー面の形状は非常に重要な要
素となるので画素電極としてはアルミニウムのようにシ
リコン系の絶縁膜と反応して凹凸を形成しやすいものは
適当でなく、高融点金属が好ましい。
【0040】液晶固化物複合体においては、高分子など
の固化物マトリクスにより液晶という散乱体が位置的に
固定化されている。このことは、画素間の電界の歪みな
どによる空間的情報の劣化を防ぐのに有効に働く。他の
散乱型液晶素子においては、液晶が形成する微小ドメイ
ン同士の境界部分により散乱が生ずるのであるが、これ
は位置的に固定化されているわけでなくその時々の電界
の状態により決定される。
【0041】すなわち、空間的解像度が状態により変化
することになる。液晶固化物複合体の場合、空間的解像
度は、固定化されている液晶(粒子または、それと同等
な空間的構造)のサイズで決定されるため、空間的解像
度がその時々の画像情報で左右されることはほとんどな
い。
【0042】通常、マトリクス中に分散保持される液晶
のサイズは、0.5〜5μm程度であり、より望ましい
範囲としては、1.5〜4μm程度である。これは、通
常のアクティブマトリクス液晶素子の画素サイズ(通常
10〜200μm程度)において、一つ一つの画素情報
をほとんど劣化させることなく充分に表示できることを
意味する。
【0043】このことからも、液晶固化物複合体を本発
明の電極構成で用いることは、高精細、高コントラス
ト、高輝度表示に最も適しているということができよ
う。このように、液晶固化物複合体を用いた本発明の構
成においては、他の性質を損なうことなく、高精細、高
輝度、高コントラストを同時に達成することが可能であ
る。
【0044】次に、第2の発明について説明する。図1
0に、液晶表示素子の一部の断面図を示す。1はガラ
ス、石英、シリコンウエハ等の基板、2はTFT、ダイ
オード、MOSトランジスタ等の能動素子、3は列電極
または列配線、4はITOまたは金属で形成される画素
電極を示す。5は誘電体多層薄膜ミラーを用いた反射機
能層、15は能動素子の駆動用の電極と反射機能層5上
の画素電極4を接続するためのコンタクトホールもしく
はスルーホール、7は液晶固化物複合体などの散乱型の
液晶電気光学媒体である。さらに、8はITOなどでで
きた対向電極、9は透明な対向基板を示す。
【0045】図10に示すように、入射光10は対向電
極8側から基板垂直方向に対して所定の角度をもって照
射される。液晶電気光学媒体が透明状態である場合、入
射光はそのまま反射機能層5で反射されて白表示を呈す
る。液晶電気光学媒体が散乱状態である場合には画素は
光散乱状態であり、入射光は所定の方向へ反射せず、黒
表示となる。
【0046】この液晶電気光学媒体としては電界により
液晶が動作し散乱−透過状態が変化するものであればよ
く、液晶が高分子など固化物マトリクスに分散保持され
た液晶固化物複合体、コレステリック液晶、スメクチッ
ク液晶等が例示される。なかでも、応答性、コントラス
トなどに優れた液晶固化物複合体がこの第2の発明に用
いる液晶電気光学媒体として適している。
【0047】以下、誘電異方性が正のネマチック液晶が
固化物マトリクスに分散保持されており、無電界状態で
散乱状態、電界の印加により散乱が弱まり透過状態とな
る液晶固化物複合体を例に説明する。
【0048】通常、TN液晶素子では対向電極基板上に
不透明な金属などでブラックマスクを形成し、不要な光
を排除して表示画像のコントラスト低下を防止する。し
かし、本発明のような散乱型表示素子の場合において
は、対向基板上の金属膜は、対向基板と金属との界面で
の反射を引き起こし、コントラストの低下を招く。ま
た、一方、単純に対向基板上のブラックマスクを取り除
いただけでは、行配線、列配線と対向電極間の電圧によ
って液晶固化物複合体が透明状態となり、入射光は行配
線、列配線表面に到達し反射するため、不要な反射光が
増加し、画像のコントラストを劣化させる。
【0049】これを防ぐためにアルミニウム等の金属膜
を用いた画素電極を層間絶縁膜上で、行配線、列配線、
能動素子を極力覆うように形成することが試みられてい
るが、良好な反射率を持つアルミニウム表面を得ること
は一般に困難である。
【0050】そこで本発明では、コントラストの低下な
く高い開口率、高い光利用効率を達成するために、上記
の如く誘電体多層薄膜ミラーを用い、ITO等の透明電
極で表示電極を形成する。この構成では、液晶セル組み
立て工程における熱処理温度程度では、反射率の劣化は
なく、安定した特性を得ることができる。
【0051】また、通常誘電体多層薄膜ミラーは薄膜能
動素子を構成する各種の膜に比べて膜厚が大きく、能動
素子の電極とミラー上の表示電極を接続する際に、ミラ
ーに開口したスルーホールの被覆性が問題となるが、I
TO等の透明電極は被覆性にも優れ、有利である。
【0052】一方、ミラーの膜厚が大きいために、表示
電極を行配線や列配線に重ねても重なりの容量は小さ
く、重ねなかった場合に対向電極との間に液晶固化物複
合体を介して形成される容量と同程度であり波形のなま
りなど駆動上の大きな障害を回避することができる。
【0053】この第2の発明における構成は散乱型の液
晶表示素子において特に有効であり優れた特性を発揮す
ることができる。液晶固化物複合体などの散乱型素子を
ライトバルブとして用いる場合、偏光板による吸収を利
用したTN型などの透過−吸収型素子の場合と大きく異
なり投射光学系と一体になって高いコントラストなどが
達成される。
【0054】この投射光学系においては透過状態での透
過光が投射され散乱状態での拡散光が投射されないよう
に、シュリーレン光学系など拡散光を減ずる装置、例え
ば、アパーチャーやスポットなどの一種の絞りを設置す
ることにより、表示コントラストを大きくすることがで
きる。
【0055】このような散乱型表示素子を用いた場合の
投射光学系のFナンバーは、第1の発明について既に上
述した。
【0056】本願の第2の発明では、反射ミラーとして
誘電体多層膜ミラーを用いているために熱的なプロセス
を経過した後にも良好なミラー面が提供され散乱型素子
として高いコントラストと高い光利用効率を達成でき
る。従来の透過型表示素子の画素電極の上に誘電体多層
膜ミラーを形成するだけでも高い反射率は達成できる
が、開口率、駆動電圧の面で優れているとはいえない。
【0057】このような構成では、開口率は透過型の表
示素子と同等にしかならず高精細になるほど極端に開口
率が低下する。また、画素電極と対向電極間に液晶媒体
と反射ミラーの両方が挟持されることにより電圧の一部
が反射ミラーの層により失われ、結果として駆動電圧が
高くなってしまう。
【0058】第2の発明においては、誘電体多層膜ミラ
ーの上に画素電極として透明電極を配置しているため、
開口率を制限する要素はほとんどなく大きな開口率が達
成できる。また、画素電極と対向電極間にミラーが存在
しないので、印加される電圧は液晶光学媒体の駆動のみ
に用いられ駆動電圧の上昇はほとんど生じない。
【0059】したがって、誘電体多層薄膜ミラー上に透
明電極で画素電極を形成することは、開口率、コントラ
ストを向上させながら、電気的な特性の低下を防ぐ優れ
た手段である。
【0060】用いる散乱型素子としては電圧を印加しな
い状態で散乱状態である素子が最も適している。この場
合、画素電極間の隙間の部分は常に散乱状態であるため
に対向基板側にブラックマスクなど特別な遮光手段を設
けなくともその部分は黒として投射される。このため、
ブラックマスクによる開口率の低下はなく、原理的に1
00%近い開口率の達成が可能である。
【0061】TN型の素子の場合、画素電極の端の部分
では、電界の歪みにより光のリークが生じるため、たと
え本発明の電極構成をとったとしてもブラックマスクは
必須であり、開口率は阻害される。したがって、本発明
の素子では、偏光板を利用しないことによる光利用効率
の改善以上に利用効率を高めることができる。この場
合、画素電極は行配線(行電極)、列配線(列電極)を
できるだけ覆うように構成することが望ましい。画素電
極間の隙間にある行配線、列配線の部分では、その配線
と対向電極間の電圧によって液晶固化物複合体が透明状
態となり、不要な反射光が増加し、画像のコントラスト
を劣化させるからである。
【0062】この画素電極と配線部分のオーバーラップ
は、配線部分の80%以上の面積が隠されるように画素
電極を配置することが望ましく、より望ましくは90%
以上とされる。このようにすることにより、特別な画素
間の遮光手段は不必要とできる。もちろん、この場合、
画素間に残る微小な配線部分を覆うようにブラックマス
クを対向基板に設けることも可能である。この場合で
も、通常のTN型素子のように画素間領域を全てブラッ
クマスクで覆うようなことは必要ない。このように、本
発明の構成では、従来きわめて困難であった非常に高い
開口率を達成することができる。
【0063】次に、電気光学媒体として用いられる液晶
固化物複合体について説明する。
【0064】本発明で用いる液晶固化物複合体として
は、細かな孔の多数形成された固化物とその孔の部分に
充填されたネマチック液晶とからなる液晶固化物複合体
が用いられる。その電極間へ電圧を印加しないときに、
固化物の屈折率と液晶の屈折率とが不一致状態になり、
散乱状態になる。逆に、しきい値電圧よりも充分に高い
電圧を印加したときに、固化物の屈折率と液晶の屈折率
とが一致状態になり、透過状態になる。なお、ここでい
う固化物の屈折率とは、固化物が液晶で膨潤していると
きには、その膨潤した状態での屈折率をいう。
【0065】この細かな孔の多数形成された固化物その
孔の部分に充填された液晶とからなる液晶固化物複合体
は、マイクロカプセルのような液泡内に液晶が封じ込め
られたような構造であるが、個々のマイクロカプセルが
完全に独立していなくてもよく、多孔質体のように個々
の液晶の液泡が細隙を介して連通していてもよい。
【0066】本発明の液晶光学素子は、固化物にネマチ
ック液晶が分散保持された構造を有する。この液晶光学
素子は、孔の開いた固化物にネマチック液晶を含浸させ
て製造してもよいが、生産性、均一性、散乱性等の点か
らみて、ネマチック液晶と硬化性化合物の混合物を原料
として用い、硬化性化合物の硬化時にネマチック液晶を
分離させる製法により製造されることが好ましい。
【0067】具体的には、ネマチック液晶と硬化性化合
物との均一溶液を用い、硬化性化合物が硬化する際に、
相分離を起してネマチック液晶が固化物マトリクス中に
分散された液晶固化物複合体を形成するような製法が好
ましい。この製法によれば、均一な液晶固化物複合体を
生産性良く製造できる。なお、ここでいう固化物を形成
する硬化とは、モノマーやオリゴマーが高分子化する硬
化、架橋による硬化、熱による溶融状態から冷却による
固化を含む。
【0068】また、ネマチック液晶と硬化性化合物とに
よるエマルジョンを形成し、予めネマチック液晶と硬化
性化合物とを細かな分散状態に分離させておき、硬化性
化合物を硬化させて、その分散を固定する製法も可能で
ある。
【0069】特に、本発明ではネマチック液晶と硬化性
化合物との均一溶液から相分離により製造する方法が好
ましい。このため、硬化性化合物として光硬化性化合物
を用いることが、生産性からみて好ましい。即ち、溶媒
の除去を要しないため、密閉系内で硬化でき、従来のT
N型液晶表示素子のようにセル内に注入する方式が利用
できるため、生産性がよい。また、光照射で硬化できる
ので、硬化工程が短くてすみ、かつ液晶粒径の制御が容
易になり好ましい。
【0070】この場合、光硬化性ビニル系化合物の使用
が好ましい。具体的には、光硬化性アクリル系化合物が
例示され、特に、光照射によって重合硬化するアクリル
オリゴマーを含有するものが好ましい。
【0071】さらに、本発明においては対向基板側にブ
ラックマスクが無いため、紫外線などによる均一な光重
合硬化が容易に行える。
【0072】本発明で使用されるネマチック液晶は、固
化物の屈折率が、電圧印加時または非印加時のいずれか
において、その液晶の屈折率と一致するような液晶であ
り、単独で用いても組成物を用いてもよいが、動作温度
範囲、動作電圧など種々の要求性能を満たすには組成物
を用いた方が有利といえる。特に、正の誘電異方性を有
し、固化物の屈折率が、液晶の常光屈折率nO と一致す
るような液晶の使用が好ましい。
【0073】また、液晶固化物複合体に使用される液晶
は、光硬化性化合物を用いた場合には、光硬化性化合物
を均一に溶解することが好ましく、光露光後の硬化物は
溶解しない、もしくは溶解困難なものとされ、組成物を
用いる場合は、個々の液晶の溶解度ができるだけ近いも
のが望ましい。
【0074】液晶固化物複合体を製造する場合、従来の
通常の液晶光学素子のように、一対の電極付きの基板を
電極面が相対向するように配置して、周辺をシール材で
シールして、注入口から未硬化の液晶固化物複合体用の
混合液を注入して、注入口を封止してもよいし、一方の
基板上に硬化性化合物と液晶との未硬化混合物を供給
し、他方の基板を電極面が相対向するように重ね合わせ
るようにして製造してもよい。
【0075】本発明に用いる液晶固化物複合体には、そ
の液晶中に二色性色素や単なる色素、顔料を添加した
り、硬化性化合物として着色したものを使用したりして
もよい。この他、粘度調整剤、電極間間隙を調整するス
ペーサー、非液晶の添加剤等を添加してもよい。
【0076】本発明では、液晶固化物複合体として液晶
を溶媒として使用し、光露光により光硬化性化合物を硬
化させることにより、硬化時に不要となる単なる溶媒や
水を蒸発させる必要がない。このため、密閉系で硬化で
きるため、従来のセルへの注入という製造法がそのまま
採用でき、信頼性が高く、かつ、光硬化性化合物で二枚
の基板を接着する効果も有するため、より信頼性が高く
なる。
【0077】このように液晶固化物複合体とすることに
より、上下の透明電極が短絡する危険性が低く、かつ、
通常のTN型の表示素子のように配向や基板間隙を厳密
に制御する必要もなく、透過状態と散乱状態とを制御し
うる液晶光学素子を極めて生産性良く製造できる。
【0078】本発明に用いる液晶固化物複合体素子の最
適な構成は以下の要因を用途に応じて最適化すればよ
い。液晶固化物複合体を用いた液晶光学素子の電気光学
特性を決める要因としては、使用する液晶の屈折率(常
光屈折率nO 、異常光屈折率ne )、粘性η、固化物の
屈折率nM 、固化物マトリクス中に分散保持される液晶
の平均粒子径R、および、電極付き基板間隙(液晶固化
物複合体の厚み)dがある。
【0079】なお、それらの他、液晶の比誘電率、弾性
定数、使用する固化物の比誘電率εM 、弾性率、およ
び、固化物マトリクス中に分散保持される液晶の体積分
布率Φ、駆動のための最大実効印加電圧V等も最適化す
ることが好ましい。
【0080】本発明の液晶平均粒子径Rとは、液晶が独
立した粒子または一部が連通した粒子である場合には、
その粒子の最大直径を意味し、液晶の多くが連通した構
造の場合には、液晶のディレクターの向きが互いに相関
を持つ領域の最大直径を意味する。
【0081】固化物マトリクス中に分散保持される液晶
は、独立した粒子、または一部が連通した粒子であるこ
とが好ましい。これは、低電圧で駆動でき、高い散乱能
と高い透過性を両立させるために有効である。
【0082】本発明の液晶固化物複合体を用いた液晶光
学素子の電気光学特性としては、電圧印加時および非印
加時のいずれか一方で高い散乱性を有し、かつ、他方で
高い透過性を有すること、即ち、高いコントラスト比が
得られることが望まれる。このような液晶光学素子を用
いて、投射型表示装置を構成した場合、高透過率(光源
の光量の有効利用)かつ高コントラスト比の投影装置を
得ることができる。
【0083】本発明の最も大きな目的は、高いコントラ
スト比(オンオフ比)を示す液晶固化物複合体を用いた
液晶光学素子を得ることである。以下の説明では、固化
物の屈折率nM が、使用する液晶の常光屈折率nO と一
致するようにされ、電圧印加時に透過状態になる液晶光
学素子を例にして説明する。
【0084】使用する液晶の屈折率異方性Δnは、無電
圧時における散乱性に寄与し、高い散乱性を得るには、
ある程度以上大きいことが好ましく、具体的にはΔn≧
0.18とされ、Δn≧0.20が特に好ましい条件で
ある。一方、Δnが余り大きすぎるとオン時の透過性や
しきい値特性、温度特性という点では、不利となるた
め、Δn≦0.29が好ましい。
【0085】また、使用する液晶の常光屈折率nO は固
化物の屈折率nM とほぼ一致することが好ましく、この
時電圧印加時に高い透明性が得られる。具体的にはnO
−0.03<nM <nO +0.05の関係を満たすこと
が好ましい。
【0086】固化物マトリクス中に分散保持される液晶
の平均粒子径Rは非常に重要な要因であり、無電圧時の
散乱性、電圧印加時の液晶の動作特性に寄与する。無電
圧時の散乱性は、使用する液晶の屈折率異方性Δn、光
の波長λ、液晶の平均粒子径Rの関係により変化する
が、λが可視光線域において、単位動作液晶量あたりの
散乱性が最大になるのは、平均粒子径R(μm)が、
【0087】 0.3< Δn・R<0.8 (1) の関係を満たすときである。
【0088】平均粒子径Rが(1)式の範囲よりも小さ
い場合、応答速度は速くなるが、単位動作液晶量当りの
散乱能が低下すると共に、駆動に必要な電圧が高くな
る。逆に、平均粒子径Rが(1)式の範囲よりも大きい
場合、低電圧で駆動可能となるが、単位動作液晶量当り
の散乱能が低下すると共に、応答速度は遅くなる。
【0089】液晶の粒子径は、均一であることが好まし
い。粒子径に分布がある場合、大きな液晶粒子は散乱能
の低下に、小さな液晶粒子は駆動電圧の上昇につなが
り、結果として、駆動電圧の上昇とコントラストの低下
を招く。粒子径の分散σは平均粒子径の0.25倍以内
が望ましく、0.15倍以内がより望ましい範囲であ
る。なお、平均粒子径、分散は体積で重み付けをした平
均、分散である。
【0090】液晶固化物複合体の厚さ、即ち電極間間隙
d(μm)も重要な要因である。dを大きくすると、無
電圧時の散乱性は向上し、しきい値特性も鋭くなってゆ
く。しかし、dがあまり大きすぎると、電圧印加時の充
分な透明性を達成するために高い電圧を必要とし、消費
電力の増大や、従来のTN用の液晶表示素子の駆動用I
Cが使用できないといった問題や、しきい値特性が悪く
なってしまうという問題が生じてくる。また、dを小さ
くすると、低電圧で高い透明性が得られるが、無電圧時
の散乱性は減少していく。このため、
【0091】3R< d < 8R (2) の関係を満たすことが好ましい。この(2)式の関係を
満たすことにより、オフ時の高い散乱性、オン時の高い
透過性および良いしきい値特性を得ることができる。
【0092】本発明の表示素子を用いた投射型表示装置
においては、投射光学系中に拡散光を減ずる装置を用い
ることにより高いコントラストを発揮できる。拡散光を
減ずる装置とは、液晶表示素子を通過した光のうち、入
射光に対して直進する光(画素部分が透過状態の部分を
透過する光)を取り出し、直進しない光(液晶樹脂複合
体が散乱状態の部分で散乱される光)を減ずるものであ
ればよい。特に、直進する光は減ずることなく、直進し
ない光は拡散光を減ずることが好ましい。
【0093】また、他の例としては、アパーチャーやス
ポットの代りに、小さな面積を有する鏡を同じ位置に斜
めに配置し、反射させてその光軸上に配置された投射レ
ンズを通して投射させることもできる。また、このよう
な集光レンズを用いることなく、投射レンズにより光線
が絞られる位置にスポット、鏡等を設置してもよい。ま
た、特別なアパーチャー等を用いなくとも、投射用レン
ズの焦点距離、口径を、散乱光が除去されるように選択
してもよい。
【0094】また、マイクロレンズ系なども用いること
もできる。具体的には、液晶表示素子の投射光学系側に
マイクロレンズアレイと細やかな穴がアレイ化されたス
ポットアレイを配置して、不要な散乱光を除去すること
ができる。この場合、散乱光除去に必要な光路長を非常
に短くすることができるため全体の投射型表示装置をコ
ンパクトにできるという利点を持つ。光路長の短縮に関
しては、投射光学系の中に散乱除去系を組み込むことも
有効である。この場合、独立に投射光学系と散乱除去系
を設置するより光学系がシンプルになると共に、サイズ
を小さく抑えることができる。
【0095】これらの光学系は、ミラー、ダイクロイッ
クミラー、プリズム、ダイクロイックプリズム、レンズ
などと組合せ、画像の合成、カラー化ができる。また、
カラーフィルターと組み合わせることによっても画像の
カラー化が可能である。投射スクリーン上に到達する直
進成分と散乱成分との比は、スポット、鏡等の径および
レンズの焦点距離により制御可能で、所望の表示コント
ラスト、表示輝度を得られるように設定すればよい。
【0096】拡散光を減ずる装置を用いる場合、表示の
輝度を上げるためには、投射用光源から液晶表示素子に
入射される光はより平行であることが好ましい。そのた
めには、高輝度でかつできるだけ点光源に近い光源と、
凹面鏡、コンデンサーレンズ等を組み合わせて投射用光
源を構成することが好ましい。
【0097】
【実施例】以下に図面を参照しながら、本願の第1の発
明における実施例を説明する。
【0098】(実施例1)図4は、図1に示した基本的
な構造をTFTアレイに適用した場合の液晶表示素子の
一画素近傍の断面図。および、図5は平面図である。
【0099】本実施例のTFTアレイは、絶縁性の基板
101上に成膜された下地膜102の上に形成された半
導体層103、ゲート絶縁膜104、ゲート電極10
5、補助容量105A(図5参照)、層間絶縁膜10
6、ソース・ドレイン電極107、108と、これらを
覆うように形成された誘電体多層膜ミラー109と、誘
電体多層膜ミラーの上に形成されたブラックマトリクス
110とからなる。
【0100】さらに本実施例の液晶表示素子は透明電極
122が形成された透明な対向基板121と、TFTア
レイが形成された基板101との間に液晶固化物複合体
130が挟持されている。
【0101】TFTアレイの作成工程を以下に説明す
る。ガラス基板101上にプラズマCVD法で下地膜1
02となる酸化シリコン、および非晶質シリコン、窒化
シリコンを順次積層する。熱処理によって膜中の水素を
離脱させた後にレーザを用いて非晶質シリコン層を多結
晶化させる。
【0102】窒化シリコン層を全面エッチングして除去
し、さらにフォトリソ法により所定の形状にパターニン
グすることにより多結晶シリコン膜103を形成する。
窒化シリコン層は省略することも可能である。基板には
ガラスを用いたが、絶縁性であればよく、石英やセラミ
ックス等も利用可能である。
【0103】非晶質シリコンは減圧CVD法あるいはス
パッタ法で成膜してもよい。多結晶化にレーザを用いた
が600℃近辺の熱処理法を用いてもよいし、減圧CV
D法等で直接多結晶シリコンを堆積してもよい。その場
合には窒化シリコン層は不要である。
【0104】さらに、プラズマCVD法でゲート絶縁膜
104となる酸化シリコン膜を、スパッタ法でCrを成
膜する。フォトリソ法でCrをパターニングしてゲート
電極105および補助容量電極105Aを形成する。こ
のCrをマスクとして酸化シリコン層をドライエッチン
グする。
【0105】露出した多結晶シリコン領域にイオン注入
法により不純物を注入し、ソース・ドレイン領域を形成
する。ゲート電極にはヘビードープ多結晶シリコン、A
l、Ta等良く知られた材料を使うことができるし、ゲ
ート絶縁膜は減圧CVD法、スパッタ法、熱酸化法を用
いてもよい。また、酸化シリコンだけでなく、窒化シリ
コン、酸化タンタルあるいはこれらの積層膜を利用して
もよい。
【0106】次に、プラズマCVD法で層間絶縁層とし
て窒化シリコンを成膜し、多結晶シリコン103の不純
物領域上にドライエッチングによりスルーホールをあ
け、Cr、Alを順次スパッタ法で成膜する。フォトリ
ソ法により、Al、Crをパターニングしてそれぞれ所
定の形状として積層されたソース・ドレイン電極10
8、107を形成する。Cr電極107はAl電極10
8よりも延在し、画素電極を形成する。
【0107】層間絶縁層としては酸化シリコン、あるい
は酸素ドープ窒化シリコン等も使えるし、減圧CVD
法、常圧CVD法、スパッタ法も用いることができる。
ソース・ドレイン電極にはMo、W、Ti、ITO等公
知の材料を用いることができる、またはこれらの積層膜
を用いてもよい。
【0108】次に、誘電体多層膜ミラーを形成する。真
空蒸着法により屈折率1.45の酸化シリコン膜と屈折
率2.1の酸化タンタル膜を交互にそれぞれ光学膜厚n
d=λ/4(λはそれぞれ赤青緑の波長)で23層積層
し、赤青緑の各波長帯域で反射率が98%以上となるよ
うな誘電体多層膜ミラー109を形成する。このときそ
れぞれの誘電体多層膜ミラーの総膜厚は1.6〜2.1
μmである。ここでは酸化タンタルのかわりに酸化チタ
ンなども用いることができる。
【0109】次に、Crをスパッタ法で成膜し画素電極
の間隙、TFT素子の上を覆うようにパターニングして
画素間電極110を形成する。
【0110】次に、周辺の端子領域をドライエッチング
により開口させてTFTアレイ基板とする。
【0111】さらに本実施例の液晶表示素子の作成工程
の説明をする。
【0112】ガラス基板121の一方の面に入射光に対
する反射防止処理123を施す。もう一方の面に反射防
止処理を施した上に、ITOをスパッタ法により成膜し
て対向電極122とし、対向電極基板とする。
【0113】ネマチック液晶と、二官能ウレタンアクリ
レートオリゴマー、アクリレートモノマー、光反応開始
剤を均一に溶解し、上記により構成されたTFTアレイ
基板と対向電極からなる電極間間隙12μmのパネルに
注入し、紫外線照射により重合硬化させ、液晶固化物複
合体が基板間に挟持された液晶光学素子を作成した。な
お、スペーサーとして、約12μm径のプラスチックビ
ーズ用いた。
【0114】固化物マトリクス中の液晶の平均粒子直径
は約2.5μmであった。また、用いた液晶の物性は、
室温、可視光における屈折率異方性Δnが0.21、誘
電率異方性Δεは10.9、粘度は約35(cSt)で
あった。このパネルを緑用とした。
【0115】同様に赤用、青用のパネルを作成した。緑
用のパネルとは電極間間隙を変化させ、赤用は約14μ
m、青用は約11μmとした。このとき、それぞれの誘
電体多層膜ミラーは各色用に適合したものとしている。
これらのパネルはオフ状態では強い散乱状態を示し、5
V程度より散乱が低下し8V程度でほぼ完全な反射ミラ
ー状態(液晶の透過状態)となった。
【0116】図6(平面図)と図7(側面図)に示すよ
うに、投射型表示装置を構成した。光源系としては、1
50Wのメタルハライドランプ211、楕円鏡212、
絞り213などにより構成される光源系201を用い、
光源からの光束の平行度は約±4.5度であった。
【0117】色分離合成用に二枚のダイクロイックミラ
ー221、222を用い、白色光をRGBの3色に分離
しそこに集光用レンズ230と各液晶表示素子(液晶パ
ネル)231、232、233を配置した。用いた投射
レンズ242は内部に絞り241を有するもので、Fナ
ンバーが約6(集光半角4,8度)となるように絞りを
調整した。
【0118】最大駆動電圧が8Vとなるように駆動系を
設定し、ビデオ信号により各液晶表示素子を駆動した。
前述した、各液晶表示素子のブラックマトリクス110
の電位は対向電極112の電位と等しくする。各パネル
全面に8Vの電圧を印加した状態では投射レンズより投
射される光量は約420(lm)であった。電圧オン状
態とオフ状態の光量比は約100:1であった。
【0119】この投射型表示装置を用い、スクリーン上
で画像が100インチ対角となるように設定し動画表示
を行ったところ、高輝度、高コントラストの動画表示が
得られ、通常の周辺環境(室内照明として蛍光燈を点灯
した状態)においても、白黒のコントラスト比は約5
0:1であり、蛍光燈を消灯した暗室状態での画像と遜
色の無いものであった。
【0120】このように、本実施例においては従来のT
N方式液晶表示素子をはるかに超える明るさの投射画像
を得ることができ、大型画面の表示装置として極めて有
用なものである。
【0121】(実施例2)図8は、図3に示した基本的
な構造をTFTアレイに適用した場合の液晶表示素子の
一画素近傍の断面図である。および、図9は平面図であ
る。
【0122】この実施例2のTFTアレイは、絶縁性の
基板301上に成膜された下地膜302の上に形成され
た半導体層303、ゲート絶縁膜304、ゲート電極3
05、補助容量305A(図9参照)、層間絶縁膜30
6、ソース・ドレイン電極307、308と、これらを
覆うように形成された絶縁膜309と、この絶縁膜の上
に形成された画素電極310と、この画素電極を覆うよ
うに形成された誘電体多層膜ミラー311と、この誘電
体多層膜ミラーの上に形成されたブラックマトリクス3
12とからなる。
【0123】さらに本実施例の液晶表示素子は透明な電
極322が形成された透明な基板321と、TFTアレ
イが形成された基板301との間に液晶固化物複合体3
30が挟持されている。
【0124】TFTアレイの作成工程を以下に説明す
る。ガラス基板301上にプラズマCVD法で下地膜3
02となる酸化シリコン、および非晶質シリコン、窒化
シリコンを順次積層する。熱処理によって膜中の水素を
離脱させた後にレーザを用いて非晶質シリコン層を多結
晶化させる。
【0125】窒化シリコン層を全面エッチングして除去
し、さらにフォトリソ法により所定の形状にパターニン
グすることにより多結晶シリコン膜303を形成する。
さらに、プラズマCVD法でゲート絶縁膜304となる
酸化シリコン膜を、スパッタ法でCrを成膜する。フォ
トリソ法でCrをパターニングしてゲート電極305お
よび補助容量電極305Aを形成する。このCrをマス
クとして酸化シリコン層をドライエッチングする。露出
した多結晶シリコン領域にイオン注入法により不純物を
注入し、ソース・ドレイン領域を形成する。
【0126】次に、プラズマCVD法で層間絶縁層とし
て窒化シリコンを成膜し、多結晶シリコン303の不純
物領域上にドライエッチングによりスルーホールをあ
け、Cr、Alを順次スパッタ法で成膜する。フォトリ
ソ法により、Al、Crをパターニングしてそれぞれ所
定の形状として積層されたソース・ドレイン電極30
8、307を形成する。Cr電極307はAl電極30
8よりも延在し、補助容量電極を形成する。
【0127】次に、プラズマCVD法によりシリコン窒
化膜を成膜して絶縁膜309とし、ソース・ドレイン電
極307、308のうち、Crが延在した部分にスルー
ホールをあける。さらに、Crをスパッタ法にて成膜
し、所定の形状にパターニングして画素電極310とす
る。
【0128】次に、誘電体多層膜ミラー311を実施例
1と同様の方法で形成する。次に、Crをスパッタ法で
成膜し画素電極の間隙を覆うようにパターニングしてブ
ラックマトリクス312を形成する。
【0129】次に、周辺の端子領域をドライエッチング
により開口させてTFTアレイ基板とする。
【0130】以下、アクティブマトリクス式の液晶表示
素子の作成工程は実施例1と同様である。実施例1と同
様の投射光学系に組み込んだところ、実施例1に比べて
開口率が高くとれるために投射画像は明るくなり、45
0(lm)であった。
【0131】なお、実施例1、2においてはトップゲー
ト型の多結晶シリコンTFTアレイを用いたが、これに
限定されるものではなくTFTの構造としてボトムゲー
ト型でもよいし、半導体材料も非晶質シリコン、化合物
半導体でもよい。また、結晶シリコンウエハ上に形成さ
れるMOSトランジスタアレイであっても本発明の効果
は同様に得られる。さらに能動素子としてPINダイオ
ード、MIMダイオードなどの二端子素子を用いてもよ
い。
【0132】以下に図面を参照しながら、本願の第2の
発明の実施例を説明する。
【0133】(実施例3)図11は、前述した基本的な
構造をTFTに適用した場合のアクティブマトリクス方
式の液晶表示素子の一画素近傍の断面図である。およ
び、図12は平面図である。
【0134】本実施例のTFTアレイは、絶縁性の基板
401上に成膜された下地膜402の上に形成された半
導体層403、ゲート絶縁膜404、ゲート電極40
5、補助容量405A、層間絶縁膜406、ソース・ド
レイン電極407、408と、これらを覆うように形成
された誘電体多層膜ミラー409と、ソース・ドレイン
電極407上に形成されたスルーホールを介してTFT
と接続される画素電極410とからなる。
【0135】さらに、本実施例のアクティブマトリクス
方式の液晶表示素子は透明電極412が形成された透明
基板411と、本能動素子アレイとの間に液晶固化物複
合体414が挟持されている。
【0136】TFTアレイの作成工程を以下に説明す
る。ガラス基板401上にプラズマCVD法で下地膜4
02となる酸化シリコン、および非晶質シリコン、窒化
シリコンを順次積層する。熱処理によって膜中の水素を
離脱させた後にレーザを用いて非晶質シリコン層を多結
晶化させる。窒化シリコン層を全面エッチングして除去
し、さらにフォトリソ法により所定の形状にパターニン
グすることにより多結晶シリコン膜403を形成する。
窒化シリコン層は省略することも可能である。
【0137】基板にはガラスを用いたが、絶縁性であれ
ばよく、石英やセラミックス等も利用可能である。非晶
質シリコンは減圧CVD法あるいはスパッタ法で成膜し
てもよい。多結晶化にレーザを用いたが600℃近辺の
熱処理法を用いてもよいし、減圧CVD法等で直接多結
晶シリコンを堆積してもよい。その場合には窒化シリコ
ン層は不要である。
【0138】さらに、プラズマCVD法でゲート絶縁膜
404となる酸化シリコン膜を、スパッタ法でCrを成
膜する。フォトリソ法でCrをパターニングしてゲート
電極405および補助容量電極405Aを形成する。こ
のCrをマスクとして酸化シリコン層をドライエッチン
グする。露出した多結晶シリコン領域にイオン注入法に
より不純物を注入し、ソース・ドレイン領域を形成す
る。ゲート電極にはヘビードープ多結晶シリコン、A
l、Ta等良く知られた材料を使うことができるし、ゲ
ート絶縁膜は減圧CVD法、スパッタ法、熱酸化法を用
いてもよい。
【0139】また、酸化シリコンだけでなく、窒化シリ
コン、酸化タンタルあるいはこれらの積層膜を利用して
もよい。次に、プラズマCVD法で層間絶縁層として窒
化シリコンを成膜し、多結晶シリコン403の不純物領
域上にドライエッチングによりスルーホールをあけ、C
r、Alを順次スパッタ法で成膜する。フォトリソ法に
より、Al、Crをパターニングしてそれぞれ所定の形
状として積層されたソース・ドレイン電極408、40
7を形成する。
【0140】層間絶縁層としては酸化シリコン、あるい
は酸素ドープ窒化シリコン等も使えるし、減圧CVD
法、常圧CVD法、スパッタ法も用いることができる。
ソース・ドレイン電極にはMo、W、Ti、ITO等の
公知の材料が用いられる、または、これらの積層膜を用
いてもよい。次に、誘電体多層膜ミラーを形成する。
【0141】真空蒸着法により屈折率1.45の酸化シ
リコン膜と屈折率2.1の酸化タンタル膜を交互にそれ
ぞれ光学膜厚nd=λ/4(λはそれぞれ赤青緑の波
長)で23層積層し、赤青緑の各波長帯域で反射率が9
8%以上となるような誘電体多層膜ミラー409を形成
する。このときそれぞれの誘電体多層膜ミラーの総膜厚
は1.6〜2.1μmである。ここでは酸化タンタルの
かわりに酸化チタンなども用いることができる。
【0142】次に、Crよりなるソース・ドレイン電極
407のうちの、Alよりなるソース・ドレイン電極4
08から延在した部分の上に誘電体多層膜ミラー409
にスルーホールをあけ、ITO膜をスパッタ法により成
膜する。これを所定の形状にパターニングし、画素電極
とする。画素電極は隣接する行配線(列電極)、列配線
(列電極)を可能な限り覆うようにし、開口率の向上を
実現する。両隣りの列配線上は面積が等しくなるように
し、列配線−画素電極間の寄生容量が等しくなるように
したが、これに限定されるものではない。
【0143】次に、周辺の端子領域をドライエッチング
により開口させてTFTアレイ基板とする。さらに、本
実施例のアクティブマトリクス方式の液晶表示素子の作
成工程の説明をする。ガラス基板111の一方の面に入
射光に対する反射防止処理413を施す。もう一方の面
に反射防止処理を施した上に、ITOの透明電極412
をスパッタ法により成膜し、対向電極基板とする。
【0144】ネマチック液晶と、二官能ウレタンアクリ
レートオリゴマー、アクリレートモノマー、光反応開始
剤を均一に溶解し、上記により構成されたTFTアレイ
基板と対向電極からなる電極間間隙12μmのパネルに
注入し、紫外線照射により重合硬化させ、液晶固化物複
合体が基板間に挟持された液晶光学素子を作成した。な
お、スペーサーとして、約12μm径のプラスチックビ
ーズ用いた。
【0145】固化物マトリクス中の液晶の平均粒子直径
は約2.5μmであった。また、用いた液晶の物性は、
室温、可視光における屈折率異方性Δnが0.21、誘
電率異方性Δεは10.9、粘度は約35(cSt)で
あった。このパネルを緑用とした。同様に赤用、青用の
パネルを作成した。緑用のパネルとは電極間間隙を変化
させ、赤用は約14μm、青用は約11μmとした。こ
のとき、それぞれの誘電体多層膜ミラーは各色用に適合
したものとしている。これらのパネルはオフ状態では強
い散乱状態を示し、4V程度より散乱が低下し7V程度
でほぼ完全な反射ミラー状態(液晶の透過状態)となっ
た。
【0146】第1の発明の実施例の場合と同様に、図6
と図7に示されるように、投射表示装置を構成した。光
源系としては、150Wのメタルハライドランプ21
1、楕円鏡ミラー212、絞り213などにより構成さ
れる光源系201を用い、光源からの光束の平行度は約
±4.5度であった。
【0147】色分離合成用に2枚のダイクロイックミラ
ー221、222を用い、白色光をRGBの3色に分離
しそこに集光用レンズ230と各パネル231、23
2、233を配置した。用いた投射レンズ242は内部
に絞り241を有するもので、Fナンバーが約6(集光
半角4.8度)となるように絞りを調整した。
【0148】最大駆動電圧が7Vとなるように駆動系を
設定し、ビデオ信号により各パネルを駆動した。各パネ
ル全面に7Vの電圧を印加した状態では投射レンズより
投射される光量は約600(lm)であった。電圧オン
状態とオフ状態の光量比は約100:1であった。
【0149】この投射型表示装置を用い、スクリーン上
で画像が100インチ対角となるように設定し動画表示
を行ったところ、高輝度、高コントラストの動画表示が
得られ、通常の周辺環境(室内照明として蛍光燈を点灯
した状態)においても、白黒のコントラスト比は約5
0:1であり、蛍光燈を消灯した暗室状態での画像と遜
色のないものであった。
【0150】このように、本実施例においては従来のT
N方式液晶表示素子をはるかに超える明るさの投射画像
を得ることができ、大型画面の表示装置として極めて有
用なものである。なお、本実施例においてはトップゲー
ト型の多結晶シリコンTFTアレイを用いたが、これに
限定されるものではなくTFTの構造としてボトムゲー
ト型でもよいし、半導体材料も非晶質シリコン、化合物
半導体でもよい。また、結晶シリコンウエハ上に形成さ
れるMOSトランジスタアレイであっても本発明の効果
は同様である。さらに能動素子としてPINダイオー
ド、MIMダイオードなどの二端子素子を用いてもよ
い。
【0151】(参考例1)第1の発明の応用例の一部断
面図を図13に示す。同一符号は同じ構成要素を示す。
この参考例では対向基板の透明電極が微細な凹凸が形成
され、不要な正規反射光が除去される効果がある。ま
た、ヒステリシス現象を低減する効果もある。第3の電
極は不要な領域の電気光学媒体をしきい値以下に保持す
る以外に、能動素子への遮光膜としての機能をも有して
いる。
【0152】(参考例2)第2の発明の応用例の一部断
面図を図14に示す。同一符号は同じ構成要素を示す。
7Aはカプセル化液晶、7Bは固化物であり、両者によ
って液晶固化物複合体7の層が形成されている。また、
この参考例では対向基板の透明電極が微細な凹凸が形成
され、不要な正規反射光が除去される効果がある。ま
た、ヒステリシス現象を低減する効果もある。そして、
二重電極構造の上段の画素電極によって電気光学媒体が
駆動される。入射された光は透過散乱モードの電気光学
媒体が透明状態の場合には、反射機能層5で反射され
る。
【0153】これらの参考例では、基板1の裏面に残留
透過光の裏面反射を低減するために、光吸収黒色塗料が
塗布されている。
【0154】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば高輝度・高
コントラストの反射型液晶ライトバルブが実現できる。
同時にシステム全体も軽量かつコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明におけるアクティブマトリクス方式
の液晶表示装置の基本的構造を模式的に示す断面図。
【図2】第1の発明におけるアクティブマトリクス方式
の液晶表示装置の基本的構造を模式的に示す平面図。
【図3】第1の発明の応用例での構造を示す断面図。
【図4】実施例1の一画素近傍を示す断面図。
【図5】実施例1の一画素近傍を示す平面図。
【図6】本発明の液晶表示素子を用いた投射型表示装置
の平面図。
【図7】本発明の液晶表示素子を用いた投射型表示装置
の側面図。
【図8】実施例2の液晶表示素子の一画素近傍を示す断
面図。
【図9】実施例2の液晶表示素子の一画素近傍を示す平
面図。
【図10】第2の発明の基本的構造を模式的に示す断面
図。
【図11】実施例3の液晶表示素子の一画素近傍を示す
断面図。
【図12】実施例3の液晶表示素子の一画素近傍を示す
平面図。
【図13】参考例1の一部断面図。
【図14】参考例2の一部断面図。
【符号の説明】
1:基板 2:能動素子 3:列配線(列電極) 4:画素電極 5:反射機能層 6:第3の電極 7:液晶固化物複合体 8:対向電極 9:対向基板 10:入射光 102:下地膜 103:半導体層 104:ゲート絶縁膜 105:ゲート電極 106:層間絶縁膜 107、108:ソース・ドレイン電極 309:絶縁膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に複数の行配線と複数の列配線とが
    設けられ、行配線と列配線の交点近傍に能動素子が設け
    られ、能動素子のゲート電極は行配線に接続され、ソー
    ス電極は列配線に接続され、ドレイン電極は表示電極に
    接続され、少なくとも行配線、列配線、能動素子を覆う
    ように絶縁体層が形成されてなるアクティブマトリクス
    基板と、基板上に透明電極が形成された対向電極基板と
    の間に、誘電異方性が正のネマチック液晶が固化物マト
    リクスに分散保持された液晶固化物複合体が挟持され、
    前記絶縁体層上に、行配線、列配線、能動素子の一部ま
    たは全部を覆うように第3の電極が形成され、この第3
    の電極の電位を対向電極の電位に対して液晶固化物複合
    体層のしきい値以下に保つことを特徴とする液晶表示素
    子。
  2. 【請求項2】透明電極が形成された対向電極基板と、基
    板上に行配線と、列配線と、行配線と列配線の交点近傍
    に能動素子が設けられ、行配線、列配線、能動素子を覆
    うように反射機能層が形成されてなるアクティブマトリ
    ックス基板との間に、電界印加状態により散乱状態が変
    化する液晶電気光学媒体を挟持してなるアクティブマト
    リックス液晶表示素子であって、画素表示電極は前記反
    射機能層上、もしくはその上方に形成された透明電極で
    あることを特徴とする液晶表示素子。
  3. 【請求項3】請求項2の液晶表示素子において、用いる
    液晶電気光学媒体が、誘電異方性が正のネマチック液晶
    が固化物マトリクスに分散保持され無電界状態で散乱状
    態をなし、電界印加により散乱が減少する液晶固化物複
    合体であることを特徴とする液晶表示素子。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項の液晶表示素
    子と、さらに、光源系と、色分離合成光学系と、投射光
    学系とを組み合わせて構成したことを特徴とする投射型
    液晶表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6839108B1 (en) 1998-05-16 2005-01-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
US7315340B2 (en) 2005-06-13 2008-01-01 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Transflective liquid crystal display device
US7643113B2 (en) 2004-09-08 2010-01-05 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Transflective liquid crystal display device and method for manufacturing the same
JP2012215740A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Jvc Kenwood Corp 投射型表示装置および画像表示素子

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