JPH0723323B2 - IFN−r含有医薬組成物 - Google Patents

IFN−r含有医薬組成物

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JPH0723323B2
JPH0723323B2 JP61123862A JP12386286A JPH0723323B2 JP H0723323 B2 JPH0723323 B2 JP H0723323B2 JP 61123862 A JP61123862 A JP 61123862A JP 12386286 A JP12386286 A JP 12386286A JP H0723323 B2 JPH0723323 B2 JP H0723323B2
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Description

【発明の詳細な説明】 生きている骨組織は一定の再構築過程をくり返してい
て、生理的条件下には新形成と分解が平衡を維持してい
る。鉱化骨の新形成(骨生成)は主として骨芽細胞の活
性によつて決定される。これらの間葉細胞の機能は、有
機骨マトリツクスの個個の成分−主としてT型コラーゲ
ン−の合成と分泌であつて、これはついでヒドロキシル
アパタイトの沈着によつて鉱化される。鉱化骨の分解
は、多分、単球(マクロフアージ)から細胞融合によつ
て形成される多核大細胞のような破骨細胞によつて行わ
れる(1)。
骨芽細胞と破骨細胞の活性は、生成過程と分解過程の間
の動的平衡を維持する複雑な調節機構により、生理的条
件下にはたがいに釣り合つている。調節はホルモン類、
1,25−ジヒドロキシビタミンD3,パラソルモンおよび
(多分)カルシトニン(2)によつて行われるのみでな
く、各種の局所メデイエーターおよび組織ホルモン
(3)、とくにプロスタグラジン(2)やまだ同定され
ていない“カツプリング因子”(4)によつても行われ
ている。最後に挙げた因子は、破骨細胞活性刺激後に骨
芽細胞の反応増大反応がみられ、これがたとえば分解の
増大が骨形成の増加によつて補償される結果と考えられ
るということで支持されているものである。この平衡の
異常が多くの骨疾患の原因となる。とくにそのひとつと
して骨粗鬆症を挙げることができる。これは骨実質、す
なわち鉱質含量と有機骨マトリツクスの喪失を生じるも
ので、主として高年齢にみられるが、この喪失が年齢か
ら考えられよりはるかに大きいものである。骨粗鬆症は
もつとも頻度の高い骨疾患と考えられる。
とくに閉経後の婦人にこの疾患が多い。たとえば米国に
おける調査では65歳を越えた全女性の25%はこの疾患に
罹患しているという(5)。慎重に計算して、西ドイツ
では患者は約300〜400万人と考えられる。骨喪失の結
果、脊柱、大退骨頚部または腰部、すなわちとくに大き
な応力がかかりやすい身体部位の骨折が増大する。これ
らの骨折は重症で、運動制限や障害が残ることが多い。
代表的な変化は脊柱の彎曲である。これは患者の運動能
を著しく阻害する。常に痛みがあるのに加えて、屈曲し
た姿勢は、心肺および胃腸管にも悪影響を与える。
この疾患には、カルシウムレベル、およびカルシウムレ
ベルしたがつて骨の鉱化や有機骨マトリツクスの新形成
をも調節する各種ホルモンがとくに関与している。閉経
後の婦人で低下するエストロジエンはとくに重要であ
る。
各ホルモンおよびメディエーターの特異的活性に関して
は、パラソルモンおよびビタミンD3、とくにその代謝物
で腎臓で形成される1,25−ジヒドロキシビタミンD3が一
次的に骨芽細胞の活性を阻害することが確立されている
(6)。さらに、これらは、単球様プレカーサーの融合
を促進し、したがつて骨組織における破骨細胞数を増加
させるように思われる(7)。それらの活性に対する直
接的な影響も否定できない。プロスタグランジンも別の
機構によつて、破骨細胞の数および活性の増加をもたら
すとされている(8)。
最近になつて、インターロイキンおよびリンフオカイン
がまた、骨再構築過程に特異的な役割を果たしているこ
とが明らかにされた(1)。マクロフアージの免疫応答
の骨組内で形成されるインターロイキン1は臓器培養に
おいて骨の分解を促進するが(9)、その活性の一部は
骨軟化活性を有するプロスタグランジンの内因性合成を
刺激することによると考えられる(9)。いわゆる“破
骨細胞活性化因子”(OAF)は、インターロイキン1を
含めた各種刺激に対する応答としてT−リンパ球によつ
て産生されるリンフオカインである(1)。OAFはま
た、プロスタグランジンによつて付与される骨軟化(骨
溶解)活性を有する(10)。
骨粗鬆症の治療は、現在では、骨実質の喪失を回復する
ことが事実上不可能なので難しい。フルオライドによる
再構築については論争がある。したがつて、治療の方向
は、骨の分解過程を骨新形成の程度まで低下させ、疾患
の進行を阻止することに向けられている。
しかしながら、疾患の予防も重要である。米国では、女
性は食物からカルシウムを十分閉経前からさえ、摂取す
るように指導されている。
しばらく前から、ペプチドホルモンであるカルシトニン
も、骨分解を阻害できるといわれてきた。とくに、破骨
細胞に対するパラソルモンの作用を阻害するが、またそ
れ自身、破骨細胞に対する抑制作用をもつように思われ
る(2)。しかしながら、カルシトニンによる治療は労
が多く、骨の喪失がすでにかなり進行している患者にの
み推賞されている。さらに、カルシトニンの投与に生体
が反応するのは一時期のみで(エスケープ現象)、限ら
れた期間のみ治療を行うのがよいように思われる。
したがつて、本発明の目的は、骨喪失によつて生じる骨
格疾患の治療用薬剤を提供することにある。
本発明は、驚くべきことに、γ−インターフエロンが、
骨形成および分解の際に生じる過程に対してきわめて強
力な調節作用を有することを発見し、完成されたもので
ある。
免疫インターフェロンとも呼ばれるγ−インターフエロ
ン(IFN−γ)は、インターロイキン1と同様、リンパ
球が予め感作された抗原によつて特異的にまたは非特異
的に刺激されたのち、リンパ球上に生成されるので、1
種のリンフオカインとみなすことができる。ヒト血液単
球の培養液中でIFN−γは多核巨大細胞(polykaryone)
の生成を促進するので、IFN−γは破骨細胞中単球の融
合を促進できるものと推測された(11)。さらに、INF
−γは、それ自体、骨軟化活性を発現するマイクロフア
ージを活性化できる(上記文献参照)。
γ−イターフエロンは、破骨細胞によつてもたらされる
脱鉱化骨の分解を促進することが期待されていたのであ
る。したがつて、骨軟化機構に対する阻害作用は、全く
驚くべきことである。
本発明は、骨形成および分解の際に生じる過程に対する
調節作用をもつ医薬組成物の製造のためのγ−IFNの利
用に関する。
本発明は、病理的な骨喪失を導く過程を、驚くべきこと
にIFN−γが阻害できることをはじめて開示するもので
ある。これは、プロスタグランジンシンテターゼ複合体
(シクロオキシゲナーゼ系)とγ−インターフエロンの
相互作用により、骨における骨軟化活性プロスタグラン
ジン類の内因性合成を一次的に抑制することにより達成
される。カルシトニンにはこの作用はない。
骨におけるプロスタグラジンの合成の阻害には、驚くべ
きことに、IFN−γに特異的な作用である。このような
作用はIFN−αにもβにもない。カルシトニンに類似の
第二の作用(7)に、パラソルモンによつて刺激される
破骨細胞活性の阻害がある。しかしながら、このIFN−
γの作用は高濃度の場合にのみ認められる。このカルシ
トニン様活性は、JilkaとBamiltonがたとえば、ヒト白
血球インターフエロンが臓器培養においてPTH−誘発骨
吸収を阻害できることを明らかにしていること(19)か
ら、他の型のインターフエロンにも同様に認められるも
のであろうと思われる。
γ−インターフエロンによるプロスタグランジン合成の
阻害は、これまでインターフエロンはプロスタグランジ
ンの合成を刺激するとする方が考え易かつたことから
も、全く驚くべきことである。たとえばα−およびβ−
インターフエロンによる治療中に起こる発熱は、視床下
部におけるPGE2濃度の上昇に由来するとされている(2
1)ことなどがある。
この骨軟化に対するγ−インターフエロンの驚くべき作
用は、骨のシクロオキシゲナーゼ系に対する特異性によ
つて説明されるものと異われる。プロスタグランジンシ
ンテターゼ複合体の組織特異性の差については古くから
知られている(22)。骨では、この酵素複合体はIFN−
αやIFN−βでは感作を受けないようである。すでに得
られている結果(たとえば4)とは別に、上述のJikaと
Hamiltonの研究(19)で、I型インターフエロンは基礎
骨吸収に何ら影響を与えなかつたという事実によつて
も、これが示されているように思われる。酵素複合体の
感受性の差を示す他の例は、C−243細胞からのマウス
インターフエロンがマウスでの異所性骨移植に与える影
響を検討したNilssonら(23)の実験にも認められる。
使用したインターフエロンが骨あるいは視床下部のプロ
スタグランジン合成を刺激したとしたら期待されるよう
な、このインターフエロンによる骨軟化活性の所見は得
られていない。
本発明の他の目的は、病理学的変化した局所性または全
般性の骨分解によつて生じる疾患、たとえばすべての型
および段階における骨粗鬆症の治療のための活性物質と
してγ−インターフエロンを含有する医薬組成物の使用
にある。
老人性骨粗鬆症の病因および発病に関してはほとんどわ
かつていないが、分解過程の比較的優越が骨実質の病理
学的希薄化を招くという考え方(5)が広く受けいれら
れている。骨粗鬆症の患者が、骨吸収ホルモンPTHや1,2
5−ジヒドロキシD3の血清レベルに何ら著変を示してい
ないという事実は驚くべきことである。したがつて、骨
分解速度の増大は一次的に局所性因子の影響に由来する
ものと推測される。これを支持するものとしては、老人
性骨粗鬆症の患者の骨生検で、正常人よりも高いPGE2
性を認めたというAtikら(26)の研究がある。Fujikら
(27)は、骨粗鬆症の患者でT−ヘルパーリンパ球とT
−サプレツサーリンパ球の比が変化していることを見出
し、骨粗鬆症には免疫調節の障害の可能性があると結論
した。これは、免疫調節因子であるインターロイキン1
や上述の破骨細胞活性化因子がPG合成の刺激物質である
点で重要である。骨におけるPG合成に対するIFN−γの
驚くべき阻害作用は、IFN−γがカルシトニンと同様に
骨吸収に影響し、このホルモンが実際骨粗鬆症に多くの
症例で良い効果を示している(28)ということを思い起
こせば、骨粗鬆症の治療にとくに有利であろうと思われ
る。しかしながら、すでに述べたように、カルシトニン
はPGの合成に作用せず、その活性の機構は異なるもので
ある。
これらの差から、各症例ごとに、2つの物質のいずれが
有利に使用されるか、また両者とも使用できるかを決定
できる可能性が生じる。
IFN−γによるプロスタグラジン合成の驚くべき阻害
は、骨再構築過程において、IFN−γがインターロイキ
ン1や破骨細胞活性化因子(OAF)の対抗物であること
を示している。この性質は、その合成が各種の炎症メデ
イエーターにより、リウマチ型疾患とくに慢性関節リウ
マチや類似の疾患において少なからずOAFによつて刺激
されているプロスタグランジンの骨軟化活性が、これら
の疾患において認められる関節の破壊に寄与しているこ
とから、治療的にきわめて重要である。
IFN−γによる治療は、非ステロイド性の抗炎症剤(た
とえばインドメタシン)による相当する治療に比べてき
わめて有利である。それは後者が他の組織においても
(たとえば胃粘膜においても)同様にPG合成の阻害作用
を示すために重篤な副作用(急性潰瘍)を生じるころで
ある。しかしながら、多くの非ステロイド性消炎剤はPG
の合成に対してわずかな阻害作用を示すのみであり、こ
れらは、γ−IFNの骨におけるPG合成に対する選択的作
用によりγ−IFNと有利に配合できることが証明でき
る。いずれにしても、インターフエロン治療が一次性慢
性多関節炎(慢性関節リウマチの過程に何による効果を
示すかを判定することは難しい。この疾患では各種の自
己免疫現象が認められ、IFN−γの免疫調節作用がその
どれに効果を示すかを十分研究されていないからである
(24)。使用する用量により、IFN−γはB−リンパ球
による免疫グロブリンの産生に抑制作用と刺激作用の両
者を示す。各種免疫疾患において、患者の血清にインタ
ーフエロンが増加していることも事実である。しかしな
がら、これらのIFN活性はIFN−γよりもむしろIFN−α
の変化に帰すべきものと思われる。細胞によつて与えら
れる免疫に関しては、一般にIFN−γはT−リンパ球の
増殖に対する抑制作用を示し、細胞性免疫の現象たとえ
ば移植における拒絶反応または遅延型の過敏反応は抑制
し、これらはPCPの治療には有利であろうと思われる。
一方、IFN−γはある種の条件下には細胞の免疫応答を
刺激することもある(24)。
すでに知られている腫瘍生育の抑制能に加えて、骨にお
けるプロスタグランジン合成のIFN−γによる抑制能
は、腫瘍自体がプロスタグランジンを産生し、骨におけ
るプロスタグランジン合成を刺激するので(25)、骨へ
の転移や骨の分解の原因となる腫瘍の治療にはいずれに
しても有利であろうと思われる。
骨の形成および分解の際に起こる過程に対して明らかに
されたγ−インターフエロンの効果は、骨形成と阻害や
骨吸収の増大によつて生じると考えられる炎症性または
非炎症性起源(変性疾患)の全身性または局所性骨疾患
の治療に使用される医薬組成物のきわめて活性な物質と
してγ−インターフエロンを位置づけることになつたの
である。
これらの疾患には、すでに述べたもののほか、ポラソル
モンによつて生じる各種の骨異栄養症、とくに腎性の骨
疾患が包含される。進行性腎不全においてパラソルモン
によつて生じる骨吸収が知られている。これらの疾患の
中には、自己免疫系によつて起こる糸球体腎炎がある。
とくにこれらの症例には、γ−IFNは免疫抑制作用をも
つ治療活性物質として、とくに適している。本発明の物
質は、骨吸収を阻害し、自己免疫反応に効果的に影響を
与える。
同様に、他の骨異栄養症、パージエツト病も、本発明の
薬剤で治療できる。
さらに、γ−IFNは、カルシトニン治療過程で応答がな
かつた症例および/または免疫反応を生じた症例すべて
に適当に使用できるという利点がある。
本発明の薬剤、γ−IFNはすでに述べたように、その他
の活性機構による付加的活性を有するので、カルシトニ
ンまたは他の骨疾患治療用として知られている他の薬剤
と配合することも可能である。
本発明の薬剤は、たとえば、若年者にもしばしば見ら
れ、一般には歯槽膿漏とも呼ばれている歯槽の骨吸収の
ような、骨喪失が進む顎および骨疾患の治療にもきわめ
て適している。
本発明の薬剤は、ヒト患者または動物に全身的にまたは
局所的に、たとえば関節内に投与できるが、一般的に
は、経口、局所、非経口およびバツカル投与される。理
論的には、γ−インターフエロンの血漿/組織レベルの
増大をもたらすすべての種類の投与が適している。たと
えば、γ−IFNの投与には溶液が便利であるが、他の剤
型とすることも可能である。
本発明による利用には、驚くべきことに、少量のγ−IF
Nでも十分である。投与量および用量比は、現在、臨床
試験でγ−IFNに適用されている量と同様である。投与
量は投与部位によつて変動する。
投与量は、γ−インターフエロンの血漿/組織レベルの
効果的な上昇を達成できるように選ぶべきことが条件に
なる。
本発明の薬剤は、慣用の医薬用賦形剤および/またはピ
ークルおよび/または安定化剤を含有させることができ
る。
使用できる安定化剤の例としては、アミノ酸、ジ−、ト
リおよびテトラペプチド、庶糖またはアルブミンを挙げ
ることができる。
本発明の技術分野における熟練者には、多くの賦形剤、
ビークルおよび安定化剤がよく知られたところであろう
し、また、本発明の薬剤をそれらといかに処方するかも
熟知するところであろう。これらに関しては、E.W.Mart
in著のRemington′s Pharmaceutical Sciencesの物質お
よび処方の記載を参照されたい。
次に、本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明す
るが、これは本発明を例示するためのものであつて、い
かなる意味でも本発明を限定するものではない。モデル
で得られた結果は、すべての哺乳類動物に移しかえるこ
とができる。
装置および方法 組換えマウスIFN−γ(大腸菌より)(Ernet Boehringe
r Institute fur Arzneimittelfor−schung,Vienna)の
比活性は1mgあたり1.3×107抗ウイルス単位であつた。I
FN−γはRPMIメジウムに溶解し、使用時まで高度に低温
での凍結状態に保存した。IFN−αおよびβ(ニユーキ
ヤツスル病ウイルスで誘発し、テオフイリンで重誘発し
たEhrlich腹水細胞より)はEndo Biochem,Inc.社(N.
Y.)の製品であつた(Ernst Soehringer Institute fur
Arzneimittelforschung)。バツチNo.3−07001の比活
性は44×106U/mg蛋白質であつた。使用した溶液の活性
は60,000単位/mlと測定された。比較の目的で使用した
合成サケ−カルシトニン(比活性100MRC単位/ml)はSan
abo社(Vienna)の製品であつた。パラソルモンはBache
m社(Torrance,California)の合成N末端断片1〜34を
使用した。プロスタグランジンE2はUpjohn社のprostin
E2という名称の製品を使用した。ウシトロンビンはHoff
man LaRoche社のtopostasinを、またインドメタシンはS
harp & Dohme社の製品をそれぞれ使用した。
マウス新生仔の頭蓋骨は、臓器培養でかなり長期間(96
時間までまたはそれ以上)保持できる。実験法の詳細に
ついては多くの研究者が報告している(8,12,13)。使
用した特定のマウスは、4〜6日齢のSPFマウスであつ
た(Institute fur Versuchstierzucht of Vienna Univ
ersity,Himberg)。この種は、HIM:OFと表示する。
頭蓋骨は滅菌条件下に調製する(ラミナールフロー)。
付着した結合組織を注意深く除去したのち、骨を試験管
中1.0mlの培養メジウム(下記参照)内に移す。50%O2,
45%N2および5%CO2で処理したのち、試験管を密封
し、ついで臓器培養の全期間を通じ、回転ドラム中(回
転速度:20回転/時)、37℃でインキユベートする。
培養メジウムは、MA Bioproducts社(Walkersville,M
d)製のダルベツコ改良イーグルメジウム(BMEM)とし
た。このメジウムにL−グルタミン酸を1.4%の濃度に
加え、また加熱して不活性化した15%ウマ血清を加え
た。ウマ血清(Gibco)は65℃で45分間不活性化した。
完全メジウムを滅菌濾斗(0.22ミクロン、Millipore)
を通した濾過した。
24時間後に、培養メジウムを各種添加物とともに変え、
ついで計72時間までまたは最高96時間まで培養を続け
た。
骨吸収の程度はメジウム中へのカルシウムの放出を測定
して定量した。この目的で、培養メジウム中のカルシウ
ム濃度を、Corning940カルシウム分析装置で螢光滴定法
を用い、時間0.24,48.72または96に測定した。
結果は6個の頭蓋骨での平均±平均の標準誤差で示す。
各群間の有意差はStudentのt−検定で求め、p<0.05
をもつて有意とした。
例1 基礎骨吸収に対するIFN−γの影響 メジウムに何も添加物を加えないで骨を培養しても、メ
ジウム中のカルシウム濃度はわずかに増加し、これから
骨はたえず吸収されていることがわかる(第1図対
照)。この理由はプロスタグラジンの内因性生成にある
(14,15)。事実、この基礎吸収は、第1図から明らか
なように、プロスタグランジン合成の強力な阻害剤であ
るインドメタシンによつて抑制することができる。
培養メジウムに100U/mlの濃度のIFN−γを加えても、カ
ルシトニンの阻害作用の程度に相当し、またインドメタ
シンの抑制効果な匹敵する基礎吸収の阻害が認められる
(第1図)。結果を第1表にまとめる。
例2 トロンピン誘発吸収に対するIFN−γの効果 まず、本発明者らは、培養骨中の内因性プロスタグラン
ジン産生にIFN−γが阻害を示すかどうかを明らかにす
ることを試みた。そのために次の試験方法を開発した。
すなわち、培養メジウムにトロンビンを加えるとインド
メタシンによつて阻害される骨吸収が増強し(18)、ト
ロンビンは明らかに内因性PG合成を刺激するという観察
に出発し、72時間の培養時間中におけるマウス頭蓋骨の
吸収に対する種々の濃度のトロンビンの影響を検討し
た。第2表と第8図から明らかなように、培養メジウム
1mlあたり14〜42単位の範囲のトロンビン濃度でカルシ
ウムのメジウム中への最高放出が起こり、トロンビンに
よる吸収過程の刺激の程度は各試験間で比較的わずかな
変動を示すのみでなく、各試験の比較で測定されたカル
シウム放出の絶対値には高い再現性があることがわかつ
た。したがつて、この試験は骨におけるPG合成の阻害剤
の影響をみるのにとくに適していると考えられる。トロ
ンビンの活性の正確な機構はわかつていないが、その蛋
白分解活性(多分、他のプロテアーゼの活性化)によ
り、膜ホスホリピドからアラキドンの活性化)により、
膜ホスホリピドからアラキドン酸を切り離すホスホリパ
ーゼを活性化できることによると推測されている。その
結果、シクロオキシゲナーゼ系の基質がたえず供給され
ることになり、各種プロスタグランジンの内因性合成が
たえず刺激されやすい。第2表および第2図は、IFN−
γがトロンビン誘発骨吸収を完全に抑制することを示し
ている。免疫インターフエロンの作用は、インドメタシ
ン5×10-7Mの作用(17)に全く匹敵するものである。
72時間値は、用量−活性曲線の挿入図の作成に使用し
た。
例3 PGシンテターゼ複合体に対するIFN−γの影響 まず、本発明者らは、IFN−γがトロンボン誘発性の他
のプロテアーゼもしくはホスホリパーゼの活性化に影響
するかどうか、または免疫インターフエロンが直接プロ
スタグランジンシンテターゼ複合体と相互作用するかど
うかを確立することを試みた。この目的で、培養骨中の
プロスタグランジン合成を培養メジウムへのアラキドン
酸添加によつて刺激した(15)。この脂肪酸は前述のよ
うに、シクロオキシゲナーゼ反応により様々のプロスタ
グランジンに変換される。その骨軟化活性(第2図)か
ら、培養骨中でもプロスタグランジンの合成に内因性ア
ラキドン酸が使われることは明らかである。IFN−γ
は、アラキドン酸によつて刺激された臓器培養液中での
骨吸収を完全に阻害できる(第2図)。これらの結果
は、IFN−γが骨中のプロスタグランジンシンターゼ複
合体に直接作用できることを示している。
これに関連して、カルシトニンはトロンピン誘発骨吸収
にも、またアラキドン酸誘発骨吸収にも有意な影響を与
えないことに注目すべきである(第3図、第4図、第4
表、第5表参照)。
例4 PGE2およびPTHによつて刺激された吸収に対するIFN−γ
の影響 IFN−γがプロスタグランジンの合成を抑制することが
確立されたので、培養メジウム中に加えたPGE2の骨軟化
活性に対するIFN−γの影響は弱いものであろうと予測
された。実際、第2図に示すように、IFN−γはPGE2
骨軟化活性にはわずかな影響を与えるのみであつた。し
かしながら、この阻害作用は、内因性プロスタグランジ
ン合成によつてもたらされる基礎骨吸収の相当する抑制
よリ大きかつたことは注目に値する。プロスタグランジ
ン合成の阻害に加えて、IFN−γがプロスタグランジン
の一貫した作用に影響しないかをみるための検討を行つ
た。これらの作用にはとくに破骨細胞の活性化が含まれ
る(8)。
ポラソルモンも、プロスタグランジンとは独立の機構
で、臓器培養時に破骨細胞の数および活性を増大させる
(7)。試験結果を第5表および第5図に示す。IFN−
γは、プロスタグランジン合成に対する作用のほかに、
PTH誘発骨吸収に対しカルシトニン様作用を示すことが
明らかにされた。サケカルシトニン20mU/mlのPTH活性に
対する作用も比較のために示す。
例5 基礎および刺激吸収に対するIFN−α,βの影響 プロスタグランジン合成に対する作用がとくにIFN−γ
に特異的なものか、または他の型のインターフエロンに
も認められるものかを確立するために、一連の試験を
α,β−インターフエロン(IFN−α,β)についても
反復して実施した。第6図に示すように、この型のイン
ターフエロンは、IFN−γとは異なり、トロンビンまた
はアラキドン酸誘発骨吸収に対し、みるべき阻害を示さ
ない。用いた濃度(100U/mlメジウム)では、PTH誘発骨
吸収に対するIFN−α,βの阻害も認められなかつた
(第7図)。結果は以下の2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、マウス新生仔頭蓋骨からのカルシウム放出
(基礎骨吸収)に対するIFN−γの影響を示す。第2図
は、PGE2、トロンビンまたはアラキドン酸(AA)によつ
て刺激された骨吸収に対するIFN−γの影響を示す。第
3図は、培養マウス新生仔頭蓋骨のトロンビン誘発吸収
に対するサケカルシトニン(SCT)の影響を示す。第4
図は、アラキドン酸(AA)誘発骨吸収に対するサケカル
シトニン(SCT)の影響を示す。第5図は、培養マウス
頭蓋骨のパラソルモン(PTH)誘発骨吸収に対するIFN−
γのカルシトニン様作用を示す。第6図は、培養マウス
新生仔頭蓋骨の骨吸収に対するIFN−α,βの影響を示
す。第7図は、培養マウス新生仔の頭蓋骨におけるパラ
ソルモン(PTH)誘発骨吸収に対するIFN−α,βの影響
を示す。第8図はトロンビンバイオアツセーで、トロン
ビン誘発骨吸収の時間経過と用量活性曲線を示してい
る。○,対照;●,1U/ml:△,7U/ml;□,14U/ml;挿入図は
培養72時間後の、培養メジウムへのカルシウム放出で測
定した、トロンビン0〜42U/mlの用量−活性曲線であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/21 ADD ADS ADU A61K 37/66 ADD ACK ADU ABH

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】骨の生成および分解に際して生じる過程を
    調節するIFN−γ含有医薬組成物
  2. 【請求項2】炎症または非炎症起源(変性疾患)の全身
    的または局所的骨疾患治療用の特許請求の範囲第1項記
    載の医薬組成物
  3. 【請求項3】病理学的骨喪失の治療用の特許請求の範囲
    第1項記載の医薬組成物
  4. 【請求項4】骨組織の局所的または全般的分解によって
    生じる骨疾患治療用の特許請求の範囲第1項記載の医薬
    組成物
  5. 【請求項5】骨吸収の増大を招く過程を阻害する特許請
    求の範囲第1項記載の医薬組成物
  6. 【請求項6】骨におけるプロスタグランジンの内因性合
    成を阻害する特許請求の範囲第1項記載の医薬組成物
  7. 【請求項7】骨におけるプロスタグランジンの合成にほ
    とんどまたは全く阻害作用を示さない非ステロイド性抗
    炎症剤と配合した、プロスタグランジンの内因性合成お
    よび骨溶解活性を阻害する特許請求の範囲第1項および
    第2項のいずれか一つに記載の医薬組成物
  8. 【請求項8】破骨細胞活性を阻害する特許請求の範囲第
    1項記載の医薬組成物
  9. 【請求項9】パラソルモンによって生じるすべての骨異
    栄養症、とくに腎性の骨疾患の治療用の特許請求の範囲
    第1項記載の医薬組成物
  10. 【請求項10】パラソルモン誘発骨吸収の抑制と、自己
    免疫応答によって生じる糸球体腎炎の場合の同時の免疫
    抑制活性による、進行性腎不全の付加的治療剤としての
    特許請求の範囲第1項から第9項までのいずれか一つに
    記載の医薬組成物
  11. 【請求項11】すべての型および段階の骨粗鬆症治療用
    の特許請求の範囲第1項記載の医薬組成物
  12. 【請求項12】IFN−γ単独かまたはジリン酸塩と配合
    したパージェット病治療用の特許請求の範囲第1項記載
    の医薬組成物
  13. 【請求項13】骨喪失が増大する顎および歯疾患の治療
    用の特許請求の範囲第1項記載の医薬組成物
  14. 【請求項14】プロスタグランジン合成腫瘍(悪性腫
    瘍)における過カルシウム血症の治療用の特許請求の範
    囲第1項記載の医薬組成物
  15. 【請求項15】骨疾患の治療に対し活性を示す公知物質
    を配合した特許請求の範囲第1項から第15項までのいず
    れか一つに記載の医薬組成物
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