JPH0723490B2 - 溶銑の回分式製造方法 - Google Patents

溶銑の回分式製造方法

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JPH0723490B2
JPH0723490B2 JP5088787A JP5088787A JPH0723490B2 JP H0723490 B2 JPH0723490 B2 JP H0723490B2 JP 5088787 A JP5088787 A JP 5088787A JP 5088787 A JP5088787 A JP 5088787A JP H0723490 B2 JPH0723490 B2 JP H0723490B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は高炉法によらない銑鉄の製造方法に係り、よ
り詳しくは回分式の精錬形態を採用し、低品質の原料を
使用して効率的に溶銑を製造する方法に関する。
従来技術とその問題点 現在における製銑法の主流は高炉法である。高炉法にお
ける主要な化学反応は下記〜式で表わすことができ
る。
C+1/2O2→CO+29.410Kcal/Kmol C … Fe2O3+CO→2FeO+CO2+2.330Kca l/Kmol Fe2O3 … FeO+CO→Fe+CO2+4.390Kcal/Kmol FeO … FeO+C→Fe+CO−33.790Kcal/Kmol FeO … すなわち、炉頂から装入されたコークスは羽口前に降下
し、 式の反応で高温の還元性ガスに転換され、降下する鉱
石と向流で上昇する過程において、ガスの顕熱と化学エ
ネルギーは下方から順次残存酸化鉄の溶融還元(
式)、予備還元鉄の溶解と酸化鉄の予備還元(,
式)、および鉱石の予熱に利用される。このように高炉
法はガスと鉱石を向流させることにより高い熱効率、還
元能力を達成している。
しかし、単一容器で安定なガスと鉱石の向流反応を達成
するためには、高強度、低反応性のコークスと高強度、
高被還元性の鉱石を必須とするため、原料炭と鉄鉱石の
厳選、並びにコークス炉、焼結機、ペレット設備等大型
の事前処理設備を必要とし、資源の有効利用、省エネル
ギーおよび環境保全の面でコストアップの原因となって
いる。
これらの問題に対し、原料制約の緩和と事前処理設備の
簡素化を目的として、鉄鉱石を加熱溶解した後固体還元
剤で還元する溶融還元法が開発されている。
溶融還元法の化学反応は下記,式で表わされる。
Fe2O3+3C→2Fe+3CO−108.090Kcal/Kmol Fe2O3 … CO+1/2O2→CO2+67.590Kcal/Kmol CO … すなわち、高炉法とは逆に、酸化鉄はまず溶解され、溶
融状態で炭素により還元される(式)。この反応は大
きな吸熱を伴うが、式に示すように溶融還元反応で副
生したCOガスの燃焼熱により補償される。
このようにして、酸化鉄を液体状態で還元することによ
り原料品質制約の緩和をはかろうとするのが初期段階に
おけるDored法やEketorp Vallac法に代表される溶融還
元法であった。
しかるに、溶融還元法の場合は、高いエネルギー効率を
指向しようとして式の反応を促進させると炉内の還元
性雰囲気が低下し、酸化鉄を十分に還元できない状態が
発生して鉄歩留りの低下やスラグ中鉄酸化物による耐火
物損傷の問題が発生するため、これらの試みは実用化さ
れるまでには至らなかった。
かかる対策として、現在、別の炉で酸化鉄の予備還元を
強化させる試み(COIN法、CIG法等)や、溶融還元の熱
補償として式に変えて電力を使用する試み(Elred
法、Inred法等)がなされているが、いずれも原料制約
条件を緩和させる一方で、プルセスの複雑化を招く結果
となっている。
この発明はこのような高炉法、溶融還元法の有する諸問
題を解決し、簡素な方法で、劣質原料を使用して高エネ
ルギー効率の下に溶銑を製造する方法を提案せんとする
ものである。
問題点を解決するための手段 この発明は従来の前記問題点を解決する手段として、回
分式の精錬形態を採用し、低品質の原料を使用して効率
的に溶銑を製造する方法を提案するもので、その要旨
は、上部に原料装入とガス回収のための開口を有し、炉
底に支燃性ガス吹込みノズルと溶銑滓抽出口を有する筒
型炉を用い、炉内に炭材と鉱石の充填層を形成し、底吹
きノズルより吹込む空気、酸素等の支燃性ガスにより炭
材を燃焼させて高温の還元性ガスを生成させるととも
に、該還元性ガスにより鉱石を予備還元し、さらに上吹
きランスにて炭材と鉱石の充填層内に空気、酸素等の支
燃性ガスを吹込み鉱石の還元に寄与しないガスを燃焼さ
せて鉱石を予熱し、炉内に炭材を残存させた状態で底吹
きノズルおよび上吹きランスより炉底部および鉱石と炭
材の充填層部に支燃性ガスを吹込み、炭材を燃焼させて
前記予備還元鉱石を溶解精錬し、生成した溶銑と溶滓を
溶銑滓抽出口より抽出することを特徴とする溶銑の回分
式製造方法にある。
高炉法は連続式のプロセスで、還元の主体をガス還元
(,式)に置こうとするため、良質の鉱石とコーク
スを必須とした。一方、溶融還元法は溶融還元に主体を
置き、溶融還元吸熱を、副生するガスの燃焼発熱(
式)で補償しようとしたため、還元能力の低下を引起こ
した。
そこで、この発明では、高炉法における〜式の反応
と、溶融還元法における,式の反応のいずれをも取
込み、かつ回分式の処理方法を採用し、時間的に順次鉱
石の予熱、予備還元、溶解、溶融還元を行なわせること
により劣質原料の使用を可能とし、かつ高いエネルギー
効率と鉄歩留りて溶銑を製造し得る方法を提案したもの
である。
なおこの発明において、回分式の処理方式を採用したの
は、劣質の炭材や鉱石の使用をはかるためである。
作用 図面はこの発明の一実施例を模式的に示す製造工程図で
ある。
まず、この発明で用いる反応容器としては、上部に原料
の装入とガス回収のための開口(2)を有し、底部に空
気、酸素等の支燃性ガス吹込み用底吹きノズル(3)と
溶銑滓抽出口(4)を有する筒型炉(1)を用いる。
使用する原料としては、炭材と鉱石が主体である。炭材
としてはコークス、成型炭、石炭のいずれでもよく、粒
度としては5mm以上のものが望ましい。鉱石としては塊
鉱石、焼成ペレット、生ペレット、焼結鉱等いずれでも
よく、粒度としては2mm以上が望ましい。他に石炭石、
ドロマイト、その他の造滓剤を必要に応じて使用する。
すなわち、まず筒型炉(1)の上部開口(2)より炭材
(6)と鉱石(7)、必要に応じて造滓剤(8)を炉内
に装入して炉内に充填層(9)を形成する。その際の装
入方法としては、炭材と鉱石および造滓剤を層状に装入
するか、もしくは混合して装入してもよいが、炉底部に
炭材を集中させることが望ましい(図a)。
次に、底吹きノズル(3)より空気または酸素等の支燃
性ガス(10)を吹込み炭材(6)に着火せしめる。炭材
の燃焼が進むとともに、燃焼生成ガス中のO2,CO2,H2O
は減少し、下記式に示す反応によりCOとH2を主成分と
する還元性ガスを生成する(図b)。
上記の反応が安定した段階で、炉底からの支燃性ガス吹
込み量を増加し、かつ上吹きランス(5)を充填層
(9)内に挿入し空気、酸素等の支燃性ガスを吹込む。
この段階では充填層内の鉱石の温度は低い状態にある。
したがって、下記に示す燃焼反応が起る。
O2+CO(H2)→CO2(H2O)+67590(57800)Kcal/Kmol
CO(H2) … この燃焼熱により、鉱石は加熱されて昇温するととも
に、前記式の反応で生成したCOとH2を主成分とする還
元性ガスによる還元反応(,式)が生起する(図
c)。
Fe2O3+CO(H2)→2FeO+CO2(H2O)+2330(−7460)K
cal/Kmol Fe2O3 … FeO+CO(H2)→Fe+CO2(H2O)+4390(−5400)Kcal/
Kmol FeO … すなわち、この段階では、炉底部において式の反応で
生成した還元性ガスを燃料および還元剤として利用し、
鉱石の予熱、予備還元を促進させる。またこの時、炉底
部で式の反応により生成するCO,H2ガスが全量CO2,H2
Oに転換され、排出されるガス中のCO,H2がゼロとなるよ
うに充填層(9)内に吹込む支燃性ガス(O2)量を調整
する。
その後、炉内に炭材を残存させた状態でさらに底吹きノ
ズル(3)および上吹きランス(5)より支燃性ガスの
吹込みを継続することにより、炭材の燃焼により予備還
元鉱石の温度が融点に到達し、鉱石類の溶け落ちが始ま
る。この段階では〜式の反応で生成するCO2,H2Oは
再び炭材中Cと反応してCO,H2に転換される。したがっ
て、この段階では底吹きノズル(3)および上吹きラン
ス(5)からの送酸量を増加させても排出ガス(11)の
温度が過上昇するのみで、排出されるガス中のCO2,H2O
の増加の度合が少なくなるので、底吹きノズル(3)お
よび上吹きランス(5)からの送酸量を低減させる。こ
の間、鉱石の溶解が進行し、スラグ中に残存する酸化鉄
は炭材中のCと下記11式の反応を生起して還元される
(図d)。
FeO+C→Fe+CO−33790Kcal/Kmol FeO … その後、鉱石は全量溶解、還元され、炉内には溶銑とス
ラグが生成する。さらに、原料装入時点において、炭材
を過剰に装入しておくことにより、炉内には炭材も共存
した状態となっている。鉱石の還元が全量完了したか否
かは、例えば送酸量と排出されるガス中のO2量が一致し
たことで確認できるので、この時点で送酸を停止し、炉
内の溶銑(12)および溶滓(13)を溶銑滓抽出口(4)
から抽出する(図e)。ここで、炉内に残存する炭材は
次回への繰り越し分としてそのまま残存させることが望
ましい。
上記この発明方法における式の反応は、高炉における
式の反応と同じである。また、,,式の反応は
高炉における,,の反応式と同じである。すなわ
ち、高炉と同じ反応で構成されているとみなすことがで
きる。ただし、高炉は連続式に運転されるのに対し、こ
の発明は回分式に運転される。この回分式を採用したこ
とにより、高炉では使用できない劣質の炭材や鉱石の使
用が可能となる。
すなわち、炭材は高炉におけるコークスのように炉下部
において長時間の間コークス充填層を形成させる必要は
なく、運転の最終段階では大半が消失してしまうもので
ある。したがって、強度や厳格な粒度管理は不要とな
る。一方、鉱石における被還元性も問わない。その理由
は、被還元性に優れた鉱石の場合には、炉下部で生成す
る還元性ガスで鉱石を還元するとともに還元に寄与しな
いガスを燃焼させて鉱石を予熱する過程(図c)の段階
で式の反応を強化させ、生成するCO,H2ガスで,
式により鉱石を還元させることができる一方、被還元性
の悪い鉱石の場合には前記図(c)の段階で式の反応
を促進させて早期に溶解せしめ、予備還元鉱石の溶解精
錬過程(図d)に移行させて後、式の反応で還元させ
ることができるためである。
ここで、被還元性の良好な鉱石の場合の反応形態は、主
に,,式であり高炉法の,,式と同じであ
る。一方、被還元性の悪い鉱石の場合の反応形態は、
,式が主体であり、これは溶融還元法における,
式と同じである。ただし、この場合溶融還元法では同
時的に,式を進行させるため、還元能力の低下を引
起こしていたが、この発明の場合は式と式の反応
を、回分式運転方式を採用したことにより時間的に鉱石
の還元と予熱段階(図c)と予備還元鉱石の溶解精錬段
階(図d)とに区別しているため、還元能力が低下する
ことはない。勿論、,,式の反応の合計と、,
式の反応の合計は全体として等価であり、共に高炉法
に匹敵する高いエネルギー効率(ガス利用率)が期待で
きることになる。
発明の効果 以上説明したごとく、この発明は回分式の操作手順を取
り、炉内に鉱石と炭材の充填層を形成し、炉底部から支
燃性ガスを吹込み、炭材を燃焼させて生成する還元性ガ
スを鉱石の還元に利用するとともに、鉱石の還元に利用
されなかったCO,H2ガスを鉱石と炭材の充填層内にO2
吹込むことにより燃焼させ、顕熱として利用することに
より、劣質の炭材と鉱石を使用して還元能力を損うこと
なく高いエネルギー効率で溶銑を製造することが可能で
ある。したがって、この発明によれば、大幅な銑鉄製造
コスト低減がはかられるという大なる効果を奏するもの
である。
実施例 7t/チャージの上底吹き転炉においてこの発明方法を実
施した。
その際、鉱石としてFe2O386%,脈石13.8%,脈石中SiO
226%,Al2O312%,CaO49%,粒度2mm以上が100%のもの
を使用し、炭材として炭素87.5%,灰分10%,粒度10mm
以上のコークスを使用した。
まず、鉱石11.2tonとコークス3.7tonを十分に加熱した
転炉内に装入して鉱石とコークスの充填層に形成した。
ただし、炉底部にはコークス1tonを単味で装入し、その
上にコークスと鉱石の混合物を装入した。
次に、底吹きノズルから空気1000Nm3/hを吹込んだ。吹
込み後、約5分で排出ガス中にCOが検出されたため底吹
きノズルからの空気量を3860Nm3/hに増加させるととも
に、充填層内に装入した上吹きランスから排出ガス中の
COとO2がゼロとなるように吹込み量を調整して空気を吹
込んだ。この間の所要時間は約60分であり、充填層内へ
吹込んだ空気量は60分間の平均で650Nm3/hであった。
上記過程の後半において、充填層内への空気吹込み量を
増加させても排ガス中のCOが消失しないようになったこ
とにより、コークスが生成CO2と反応してCOに転換され
るほどの高温(1080℃以上)になったと判断されたた
め、底吹きと充填層内への送風をO2に切換え送風を続行
した。その後、約40分で吹き込み酸素量と排出されるガ
ス中の酸素量がほぼ一致してきたので、送酸を停止し
た。この間の底吹きノズルからの送酸量の平均は1436Nm
3/h、充填層への送酸量平均は212Nm3/hであった。また
この間、排出されたガスの平均利用率CO/CO+CO2は約50
%であり、4914Mcalのガスが回収された。
次に、送酸を停止し、炉内に蓄積した溶銑とスラグを抽
出したところ、溶銑7tとともにスラグ1.89tが回収さ
れ、炉内には約0.4tonのコークスが残存した。
得られた溶銑は温度1500℃、C3.5%,Siはほぼゼロ、S
は0.1%未満にとどまった。またスラグはCaO約40%,Si
O2約31%,Al2O315%,FeO0.5%以下、S0.8%であった。
第1表には銑鉄1トン当りの原燃料使用量を示す。
また、精錬に要した時間は合計1時間45分であり、溶銑
滓抽出、装入に要する時間を含めると1チャージ当り2
時間程度となる。
なお、炭材にコークスを使用した場合に限らず、成型
炭、塊石炭を使用た場合においても、炭材使用量は多少
増加するものの、十分に操業可能であった。
上記の実施例から明らかなごとく、本発明法により高炉
法では使用できない細粒子径の原料を使用して高炉法に
匹敵するエネルギー原単位の下に溶銑を製造することが
できた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を模式的に示す製造工程図
で、同図(a)は炉内に炭材と鉱石を装入する過程、同
図(b)は炉底部から空気または酸素等の支燃性ガスを
吹込み、炉底部の炭材を燃焼させて高温の還元性ガスを
製造する過程、同図(c)は炉下部で生成する還元性ガ
スで鉱石を還元するとともに、還元に寄与しないガスを
燃焼させて鉱石を予熱する過程、同図(d)は炉内に炭
材を残存させた状態で炉底部および炉上部より支燃性ガ
スを吹込み、炭材を燃焼させて予備還元鉱石を溶解精錬
し溶銑と溶滓を製造する過程、同図(e)は製造された
溶銑と溶滓を抽出する過程をそれぞれ示す。 1…筒型炉、2…開口、3…底吹きノズル、4…溶銑滓
抽出口、5…上吹きランス、6…炭材、7…鉱石、9…
充填層、12…溶銑、13…溶滓。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部に原料装入とガス回収のための開口を
    有し、炉底に支燃性ガス吹込みノズルと溶銑滓抽出口を
    有する筒型炉を用い、炉内に炭材と鉱石の充填層を形成
    し、底吹ノズルより吹込む支燃性ガスにより炭材を燃焼
    させて高温の還元性ガスを生成させるとともに、該還元
    性ガスにより鉱石を予備還元し、さらに上吹ランスにて
    炭材と鉱石の充填層内に支燃性ガスを吹込み鉱石の還元
    に寄与しないガスを燃焼させて鉱石を予熱し、炉内に炭
    材を残存させた状態で底吹ノズルおよび上吹きランスよ
    り炉底部および鉱石と炭材の充填層部に支燃性ガスを吹
    込み、炭材を燃焼させて前記予備還元鉱石を溶解精錬
    し、生成した溶銑と溶滓を溶銑滓抽出口より抽出するこ
    とを特徴とする溶銑の回分式製造方法。
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TW368521B (en) * 1996-11-20 1999-09-01 Sumitomo Metal Ind Manufacturing method and apparatus for deoxidized iron

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