JPH0723540B2 - 耐指紋性、半田付け性に優れためっき鋼板の製造方法 - Google Patents

耐指紋性、半田付け性に優れためっき鋼板の製造方法

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JPH0723540B2
JPH0723540B2 JP16591487A JP16591487A JPH0723540B2 JP H0723540 B2 JPH0723540 B2 JP H0723540B2 JP 16591487 A JP16591487 A JP 16591487A JP 16591487 A JP16591487 A JP 16591487A JP H0723540 B2 JPH0723540 B2 JP H0723540B2
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勝 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電気部品などの用途に使用する場合、取り扱
い中指紋が付着しにくく、アースをとる時など容易に半
田付けすることができるめっき鋼板の製造方法に関す
る。
(従来技術) 従来より家電製品や器物の部材には、亜鉛系、アルミニ
ウム系または亜鉛−アルミニウム合金系めっき鋼板が使
用されている。これらのめっき鋼板を部材に加工する場
合、種々の工程を経るので、取り扱い中指紋が多数付着
する。
めっき鋼板の場合、指紋が一たん付着すると、布で拭う
程度では容易に除去できないので、洗剤や溶剤で洗浄す
るしか方法がない。しかし、このような作業は、工程を
繁雑にするため、従来は、指紋除去を行わず、付着した
まま使用していた。このため、指紋を起点にして腐食が
起こったり、外観を損なったりしていた。
この指紋付着を防止する方法として、従来より行なわれ
ている方法は、表面全体に有機樹脂エマルジョンまたは
水溶性有機樹脂を薄く(2〜5μ)塗布する方法であ
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、この方法は、表面全体に樹脂皮膜を形成するた
め、電気抵抗溶接やアース用の半田付けの際、皮膜が障
害になるものであった。このため、溶接の際には、通電
性が劣って非常に溶接しにくく、かつ溶接チップに樹脂
が溶着して、溶接チップの寿命が短いものであった。ま
た、半田付けするには、皮膜を除去するか、タップを立
てるかの方法によらなければならなかった。さらに、樹
脂皮膜の実用耐熱温度は、高くて200℃前後で、耐熱性
に乏しいため、熱器具の部材製造の際、高周波による
「やきばめ」などを行う部材には使用できないものであ
った。
このため、電気抵抗溶接や半田付けが容易で、耐熱性を
有する耐指紋性めっき鋼板の製造可能な方法が求められ
ていた。
(問題点を解決するための手段) 本発明の耐指紋性めっき鋼板は、鋼板に亜鉛系、アルミ
ニウム系または亜鉛−アルミニウム合金系金属をめっき
しためっき鋼板にクロメート処理を施した後、粒径が0.
5〜500μの無機酸化物含有水溶液またはこの水溶液にク
ロム酸、クロム酸塩または重クロム酸塩を添加したもの
の液滴を該液滴が分散するように塗布して、無機酸化物
皮膜の被覆部分/未被覆部分との面積比を0.1〜20にす
る方法で製造することにより電気抵抗溶接や半田付けが
容易で、耐熱性を有するようにした。
本発明により製造されるめっき鋼板を模式的に示すと、
第1図、第2図のように、めっき鋼板1の上にクロメー
ト皮膜2を形成し、このクロメート皮膜2の上に無機酸
化物皮膜3を分散させたものである。
本発明でめっき鋼板表面にクロメート皮膜を形成するの
は、無機酸化物皮膜未被覆部分の耐食性を向上させるた
めである。このクロメート皮膜は、公知クロメート処理
により形成したもの、例えば、電解クロメート処理、反
応型クロメート処理、塗布型クロメート処理などで形成
したものでよく、皮膜のクロム付着量は、20〜200mg/m2
にするのが好ましい。20mg/m2未満では、耐食性が期待
できず、200mg/m2を越えると、耐食性は、向上するもの
の、溶接の際、チップの汚れ、チリの発生が著しい。
反応型クロメート処理により形成するときは、クロム酸
濃度が10〜100g/lで、Cr3+/全Crの比が0.25〜0.5の処
理液により形成するのが好ましい。10g/lより少ない
と、クロム付着量を20mg/m2以上にするのが困難で、100
g/lより多くすると、クロム付着量が200mg/m2以上にな
りやすい。また、Cr3+/全Crの比が0.25未満であると、
皮膜中の6価クロムが溶出し、0.5を越えると、処理液
の貯蔵安定性が劣り、処理液がゲル化して皮膜を均一に
形成できない。
また、クロメート皮膜は上記処理液にリン酸を1〜5g/l
添加したもので処理して形成することも可能である。こ
れは、リン酸を添加すると、処理液のエッチング力が強
化されるため、クロメート皮膜の耐食性が向上し、ま
た、クロメート皮膜特有の黄味が少なくなるためであ
る。
無機酸化物皮膜は、例えば、Al、Si、Zr、Tiの酸化物ま
たはLi2SiO3などで、耐食性を必要とする場合には、こ
れらにクロムを含有させる。皮膜中にクロムを含有させ
る場合は、0.01〜0.5g/m2含有させるのが好ましい。
これらの皮膜は、液滴状のものが分散し、未被覆部分が
存在するように形成する。これにより、未被覆部分に
は、クロメート皮膜部分が露出するので、溶接性、半田
付け性は良好になる。無機酸化物皮膜の被覆部分/未被
覆部分の面積比を0.1〜20にする。これは、0.1未満であ
ると、溶接性、半田付け性は優れているが、耐指紋性が
十分でなく、20を越えると、耐指紋性には優れている
が、溶接性、半田付け性が良好でなくなるからである。
皮膜付着量は、0.1g/m2未満であると、クロメート皮膜
に対する耐食性依存度が大きくなりすぎ、2g/m2を越え
ると、未被覆部分が上記範囲にならないので、0.1〜2g/
m2にするのが好ましい。
無機酸化物皮膜の形成は、無機酸化物含有水溶液、例え
ば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアなどゾ
ル、またはリチウムシリケートのよな水可溶性酸化物の
1種または2種以上の水溶液を霧化して、鋼板に液滴が
分散するように吹き付けて、乾燥すればよい。吹き付け
の際は、液滴を0.5〜500μの粒径にする。これは、0.5
μ未満であると、皮膜が均一に分散形成されても、凹凸
が小さいため、耐指紋性効果が少なく、500μを越える
と、乾燥後の皮膜厚が100μ以上になってしまい、皮膜
がもろくなり、引っかきなどにより容易に剥離する可能
性が高く、また、外観も劣ってしまうからである。な
お、液滴粒径を0.5〜500μにするには、スプレーガンで
あると、粒系が大きくなり、分散した状態で塗布できな
いので、静電霧化装置によるものが好ましい。
無機酸化物皮膜にクロムを含有させる場合には、上記水
溶液に無水クロム酸、クロム酸塩もしくは重クロム酸塩
を添加するか、クロメート皮膜形成に使用した処理液を
添加すればよい。
なお、本発明でクロメート皮膜や無機酸化物皮膜を形成
する素材めっき鋼板は、従来より使用されているめっき
鋼板でよい。例えば、亜鉛系めっき鋼板としては、溶融
めっき法、電気めっき法、真空蒸着めっき法などにより
めっきした純亜鉛めっきものや亜鉛合金めっきもの(Zn
−Ni、Zn−Mn、Zn−Fe)、また、アルミニウム系めっき
鋼板としては、溶融めっき法でめっきした純Alめっきの
ものやAl−Si合金めっきのもの、さらに、亜鉛−アルミ
ニウム合金系めっき鋼板としては、(4〜5%)Al−Z
n、55%Al−Znなどの溶融合金めっきのものなどであ
る。
(作用) 本発明により製造されるめっき鋼板は、クロメート皮膜
の上に液滴状の無機酸化物皮膜が分散した状態で形成さ
れているので、無機酸化物皮膜が存在しない部分も耐食
性に優れている。また無機酸化物皮膜は、有機樹脂に比
べて指紋が付着しにくい物質であるうえに、微細な凹凸
を形成するので、指紋が付着しにくく、指紋が付着した
としても、凹凸により乱反射されるため、非常に目立ち
にくい。さらに、クロメート皮膜が露出した部分がある
ため、溶接性、半田付け性に優れ、無機酸化物皮膜は、
耐熱性を有しているので、溶接チップに付着せず、製造
の際、熱処理による加工を施すことができる。
(実施例) 第1表に示す種々のめっき鋼板にアルミナ、シリカ、チ
タニア、ジルコニアの各ゾル水溶液またはリチウムシリ
ケート水溶液を静電霧化装置で霧化して、液滴が分散す
るように吹き付け、乾燥した。次にこのめっき鋼板より
試験片を採取して、従来のアクリル樹脂(エマルジョン
を塗布、皮膜厚3〜5μ)を塗布したものとともに耐指
紋性、溶接性および半田付け性を調査した。第1表にこ
の結果を示す。
なお、上記特性の調査、評価は、次のようにして行っ
た。
(1)耐指紋性 JIS K 2246に準拠して人工指紋溶液を人工指に付着させ
て、1Kg/cm2の圧力で一定時間加圧し、指紋の付着状態
を次の基準で評価した。
◎ 付着なし ○ わずかに付着 △ 全面積の約50%付着 × 前面付着 (2)溶接性 電極4.5φ‐CF、加圧力250Kg、通電時間12サイクルの条
件で溶接して、溶接部の引張試験を行い、次の基準で引
張強度を評価した。
◎ 351Kgf以上 ○ 251〜350Kgf △ 251Kgf以下 × 溶接できず (3)半田付け性 導線を半田付けし、電気抵抗を測定した。
○ 10Ω未満 △ 10Ω以上100Ω未満 × 100Ω以上 (発明の効果) 以上のごとく、本発明によれば、耐指紋性を有し、かつ
電気抵抗溶接や半田付けが容易なめっき鋼板を製造する
ことができる。また、鋼板表面に形成する皮膜は、無機
酸化物であるので、耐熱性を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により製造されるめっき鋼板の模式断
面図、第2図は、模式平面図である。 1……めっき鋼板、2……クロメート皮膜、3……無機
酸化物皮膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板に亜鉛系、アルミニウム系または亜鉛
    −アルミニウム合金系金属をめっきしためっき鋼板にク
    ロメート処理を施した後、粒径が0.5〜500μの無機酸化
    物含有水溶液またはこの水溶液にクロム酸、クロム酸塩
    または重クロム酸塩を添加したものの液滴を該液滴が分
    散するように塗布して、無機酸化物皮膜の被覆部分/未
    被覆部分との面積比を0.1〜20にすることを特徴とする
    耐指紋性、半田付け性に優れためっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】無機酸化物含有水溶液がアルミナ、シリ
    カ、ジルコニア、チタニアの1種または2種以上のゾル
    水溶液であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の耐指紋性、半田付け性に優れためっき鋼板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】無機酸化物含有水溶液がリチウムシリケー
    ト水溶液であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の耐指紋性、半田付け性に優れためっき鋼板の製
    造方法。
JP16591487A 1987-07-02 1987-07-02 耐指紋性、半田付け性に優れためっき鋼板の製造方法 Expired - Lifetime JPH0723540B2 (ja)

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