JPH07239471A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JPH07239471A
JPH07239471A JP6029302A JP2930294A JPH07239471A JP H07239471 A JPH07239471 A JP H07239471A JP 6029302 A JP6029302 A JP 6029302A JP 2930294 A JP2930294 A JP 2930294A JP H07239471 A JPH07239471 A JP H07239471A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal layer
display device
cholesteric liquid
layer
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JP6029302A
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Osamu Ito
理 伊東
Katsumi Kondo
克己 近藤
Naoki Kikuchi
直樹 菊地
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】反射型液晶表示装置の下基板22にコレステリ
ック液晶層30と光吸収層40を備え、コレステリック
液晶層は使用者側から見て電極24の下側に、光吸収層
40はコレステリック液晶層の下側に配置され、コレス
テリック液晶層は特性反射の波長領域が互いに異なる複
数のAnmからBnm(n、mは1、2、3…の整数)であ
る領域をCh(n)とすると、Anmはいずれも400nm
上で、かつ、Bnmはいずれも1000nm以下である反
射型液晶表示装置。 【効果】表示色の色純度と明るさが改善され、明るい表
示の反射型カラー液晶表示装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置、特にXY
電極を用いて低コストで大画面高精細表示、並びに、カ
ラー表示が可能な反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は軽量、薄型、低消費電力
と云う特長を有し、ワープロ、パソコン、ワークステー
ション等の表示装置として普及ている。その中でも反射
型液晶表示装置は、バックライトを必要としないため、
消費電力が透過型液晶表示装置に比べて更に低く、バッ
テリー電源の消費が少なく、外光を利用する屋外でも使
用することができる。こうした利点により、反射型液晶
表示装置は今後ポータプル型OA機器用の表示装置の主
流になるものと考えられる。
【0003】現在販売されているOA機器用ソフトウエ
アの大半はカラー表示対応であり、中にはカラー表示で
なければ使用しにくいものもある。そこで反射型液晶表
示装置にもカラー化が求められている。しかし、現在実
用化されている透過型カラー液晶表示装置のバックライ
トを反射板に置換えただけでは、次の様な問題が生じ
る。
【0004】(i) 表示の明るさの不足 (ii) 表示色の色純度の低下 上記は、透過型カラー液晶表示装置に用いられているカ
ラーフィルタの透過スペクトルが、図12の様にガウス
関数状のなだらかな分布を示すことに起因する。実際に
は人間の目の視感度の波長分布を考慮に入れなければな
らないが、表示の明るさは透過スペクトルの面積に、表
示色は透過スペクトルの分布する波長領域の幅にほゞ対
応する。また、透過スペクトルの面積を増大して表示の
明るさを増そうとすると、図3中に破線で示す様に、透
過スペクトルの分布波長領域は著しく増大し、表示色の
色純度は著しく低下する。
【0005】(i)と(ii)はトレードオフの関係にある。
これに対してS Mitsui他はSID92 DIGEST
473頁において、ゲストホストの光散乱表示にカラ
ーフィルタを組み合わせた反射型カラー液晶表示装置を
発表している。しかしそのコントラスト比は約3:1と
低く、また薄膜トランジスタを用いているためコストが
高いと云う問題がある。また、Martin SchadtはLiqu
id-Cristal Devicesand Materials(1991)Vo
l.1455、214〜224頁において、可視波長領
域に特性反射を示すコレステリック液晶層を用いた反射
型液晶表示装置を発表している。しかし、そのカラー化
とコントラスト比の増大方法に関しては述べられていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の様に、表示が明
るく高コントラストの反射型カラー液晶表示装置は実用
化されていない。本発明は表示が明るく高コントラスト
で、かつ、構成が単純な反射型カラー液晶表示装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の要旨は次のとおりである。
【0008】(1) 対向して配置された上下基板と液
晶層、前記液晶層に2値以上の電圧を印加する駆動部を
有する電極(またはXY電極)を前記基板面に備えてお
り、前記液晶層が前記基板によって挟持されている液晶
表示装置であって、前記下基板にコレステリック液晶層
と光吸収層を備え、前記コレステリック液晶層は使用者
側から見て前記電極の下側に、前記光吸収層は前記コレ
ステリック液晶層の下側に配置し、前記コレステリック
液晶層は特性反射の波長領域が互いに異なる複数の領域
を有し、特性反射の波長領域がAnmからBnm(n、mは
1、2、3…の整数)である領域をCh(n)とすると、
nmはいずれも400nm以上で、かつ、Bnmはいずれ
も1000nm以下とする。
【0009】(2) 前記コレステリック液晶層は領域
Ch(1)、Ch(2)、Ch(3)を有し、各領域の層平面に
垂直に入射した光に対する特性反射の波長領域がそれぞ
れA11≧400nm、B11≦550nm、A21≧450
nm、B21≦650nm、A31≧550nm、B31≦1
000nmとする。
【0010】(3) 前記コレステリック液晶層は領域
Ch(1)、Ch(2)、Ch(3)を有し、各領域の層平面に
垂直に入射した光に対する特性反射の波長領域がそれぞ
れA11≧400nm、B11≦600nm、A21≧500
nm、B21≦1000nm、A31≧400nm、B31
540nm、A32≧560nm、B32≦1000nmと
する。
【0011】(4) 前記コレステリック液晶層の各領
域を表示画素に対応して設ける。
【0012】(5) 前記コレステリック液晶層の複屈
折がを0.2以上とする。
【0013】(6) 前記上基板の外側に、基板側より
順に位相板、偏光板を積層する。
【0014】(7) 位相板を2枚備え、上側基板側か
ら順に位相板2、位相板1とすると、位相板2の遅相軸
を上側基板の配向処理方向と平行にし、位相板1の遅相
軸を上側基板の配向処理方向と45°とした請求項1〜
5のいずれかに記載の液晶表示装置。
【0015】(8) 前記(7)において、位相板2の
リタデーション(厚さ×複屈折)を25〜140nmと
する。
【0016】(9) 前記(6)において、偏光板の透
過軸と上側基板の配向処理方向がなす角を10〜35°
とする。
【0017】(10) 前記(9)において、位相板1
のリタデーション(厚さ×複屈折)を300〜1000
nmとする。
【0018】
【作用】従来の技術で述べた(i)、(ii)の問題点を解決
する方法について考察する。カラーフィルタは、光の吸
収または散乱を利用して特定の波長領域の光の選択的透
過を行っており、この原理を用いる限り(i)と(ii)は回
避できない。
【0019】そこで本発明では、コレステリック液晶層
の特性反射を利用した。コレステリック液晶層は、液晶
分子の平均配向方向を表すダイレクタの方位が右回りも
しくは左回りに連続的に変化する層である。コレステリ
ック液晶層はその2つの固有偏光(楕円偏光)の内、自
身のねじれ方向と回転方向が等しく、かつ、式〔1〕で
表される波長λの領域の光を反射する特性を有し、これ
を特性反射と呼ぶ。
【0020】
【数1】 Pn2<λ<Pn1 〔1〕 n1、n2はそれぞれn(ダイレクタ方向の屈折率)と
(ダイレクタに垂直な方向の屈折率)のうち、値が
大きい方と小さい方であり、Pはねじれのピッチを示
す。なお、特性反射の波長領域は十分に狭いため、反射
光は着色して見える。
【0021】また、式〔1〕から明らかな様に、特性反
射の波長領域はねじれのピッチを変えることにより調節
が可能である。ねじれのピッチを変え、特性反射の波長
領域を従来のカラーフィルタのR、G、Bに相当する波
長領域としたコレステリック液晶層を、例えば、ストラ
イプ状に形成することにより液晶表示装置用のカラーフ
ィルタを作ることができる。
【0022】上記コレステリック液晶層を用いたカラー
フィルタは、従来の液晶表示装置用カラーフィルタと比
較して、いくつかの利点を持つ。
【0023】図4にコレステリック液晶層の透過スペク
トルを示す。波長510nmから590nmにかけて透
過率が50%近く低下しており、この波長領域で特性反
射を示す。
【0024】この様に、コレステリック液晶層の反射ス
ペクトルは、図12に示した従来の液晶用カラーフィル
タの透過スペクトルに比較して、非常に急峻な立上りと
立下りを示す。なお、図3にスペクトルの面積がカラー
フィルタの透過スペクトルとほゞ等しいコレステリック
液晶層の反射スペクトル(実線)を併記する。
【0025】この様にスペクトルの面積を増して表示の
明るさを増しても、スペクトルの分布波長領域の増大
は、従来のカラーフィルタと比較して少なく、表示色の
色純度はそれほど低下しない。
【0026】コレステリック液晶層は特性反射により光
を反射するため、これを用いたカラーフィルタは反射板
を兼ねる。更に、コレステリック液晶層は特性反射によ
り自然光から偏光を作る光アイソレータでもあり、該カ
ラーフィルタは偏光板も兼ねる。なお、特性反射波長の
領域外の透過光と、領域内の回転方向がコレステリック
液晶層のねじれ方向とは逆の固有偏光とを吸収するため
には、コレステリック液晶層の背後に光吸収体層を設け
る。
【0027】図5に本発明の液晶表示装置の断面図を、
図6に従来の透過型カラー液晶表示装置のバックライト
を反射板に置き換えた場合の断面図を示す。本発明の液
晶表示装置では、カラーフィルタ,反射板および偏光板
を一体化し、下側電極24の直下に設けたことにより全
体の構成を単純化できる。また、コレステリック液晶層
30をカラーフィルタとしたことにより、従来の反射型
液晶表示装置で問題になっていた暗表示部の影が出なく
なる。
【0028】これに対して、従来の反射型液晶表示装置
では、反射板50は下側基板22の外側に置かれてお
り、電極24と反射板50の間には下側基板22の厚さ
分の距離があった。そのため、斜めから光が入射した場
合、反射板50上に暗表示部の影が生じ、暗表画像が2
重に見えて視認性を大きく損ねた。
【0029】コレステリック液晶層は、例えば、F.
H.KreuzerらがMol.Cryst.Liq.Crist.,19
91,Vol.199,pp.345〜378に発表して
いる様に、環状ポリシロキサン系高分子液晶を用いるこ
とができる。分子構造の1例を化1に示す。
【0030】
【化1】
【0031】(但し、xは0.2〜0.5を示し、pは3
または4,qは4〜6の整数を示す)。
【0032】上記液晶高分子は、コレステリン骨格を含
む側鎖と、コレステリン骨格を含まない側鎖とを有し、
同文献中の23図に示されている様に、上記側鎖の含有
比率を変えることによりねじれのピッチを変え、特性反
射の波長領域を可視波長領域から近赤外領域にわたって
任意に設定できる。これによりR、G、Bの3色に対応
する波長領域に特性反射を示すコレステリック液晶を得
る。
【0033】さらにこれらを印刷等の手段を用いて、例
えば、ストライプ状に基板面に形成してCh(1)、Ch
(2)、Ch(3)の分布を形成することによりカラーフィ
ルタが得られる。
【0034】ねじれの軸は、例えばT.J.Bunningら
がLIQUID CRYSTALS,1991,Vol.
10,No.4,pp.445〜456に発表している
様に、シェアストレスを加えた方向の垂直方向を向く。
従って、基板上にストライプ状に形成したコレステリッ
ク液晶層に、基板面に平行にシェアストレスを加えねじ
れの軸を基板面に対し垂直な方向に向けることができ
る。
【0035】この他にも、コレステリック液晶には分子
内に芳香族基と不斉構造部を有する高分子、例えばポリ
エステル系高分子やポリアミド系高分子などが適してい
る。
【0036】また、光吸収体には黒色の染料、顔料、こ
れらを混合した樹脂等であってもよい。あるいは、透過
型カラー液晶表示装置のブラックマトリクスに用いられ
ているクロム等の金属膜でもよい。
【0037】以上による作用効果を前記(1)〜(1
0)の各手段と対応させて記載すると以下の様になる。
【0038】作用効果1:下側基板の内側にコレステリ
ック液晶層と光吸収体層を備えることにより前記(i)〜
(ii)の問題を解決し、暗表示部の影も解消される。
【0039】作用効果2:コレステリック液晶層内のC
h(1)、Ch(2)、Ch(3)に、層平面に垂直に入射した
光に対し、それぞれ400〜550nm、450〜65
0nm、550〜1000nmの波長領域内に特性反射
を示すものを用いることにより、特性反射の波長領域を
R、G、Bの表示色に相当する波長領域にすることがで
きる。これにより、光アイソレータ兼反射板に加え、上
記のカラーフィルタとして使用できる。
【0040】作用効果3:またコレステリック液晶層の
Ch(1)、Ch(2)、Ch(3)に、層平面に垂直に入射し
た光に対して、それぞれ400〜600nm、500〜
1000nm、400〜540nmと560〜1000
nmの波長領域内に特性反射を示すものを用いることに
より、特性反射の波長領域をシアン、イエロー、マゼン
ダの表示色に相当する波長領域にすることができ、光ア
イソレータ兼反射板に加え、上記のカラーフィルタとし
て使用できる。
【0041】作用効果4:コレステリック液晶層内の各
領域の分布を表示画素と対応させることにより、表示色
の駆動回路による制御が容易になる。
【0042】作用効果5:コレステリック液晶層として
複屈折が0.2以上の光学異方性体を用いることによ
り、特性反射の波長領域が広がる。
【0043】蛍光灯下での使用を想定すると、蛍光灯の
発光スペクトルは輝線の集合であり、各輝線の分布波長
幅は約50nmである。前記式〔1〕において、例え
ば、n1=1.71、n2=1.51(複屈折0.2)、P
=300nmとすると、特性反射波長領域は453〜5
13nmとなり60nmの幅となる。
【0044】また、n1=1.73、n2=1.51(複屈
折0.22)、P=320nmとすると、特性反射波長
領域は483〜554nmとなり、71nmの幅とな
る。
【0045】従って、コレステリック液晶層の複屈折が
0.2以上であれば蛍光灯下での使用が可能になる。
【0046】以上により表示が明るく、かつ、表示色の
色純度の高い反射型カラー液晶表示装置が得られる。
【0047】駆動用液晶層を透過した光は、一般に偏光
分散を付与されるため、コントラスト比を上げるにはS
TN−LCDと同様に、位相板を用いて透過光の偏光分
散を補償しなければならない。位相板の設定条件の導出
方法を以下に述べる。
【0048】コレステリック液晶層における暗表示時の
反射率を低減するためには、暗表示時においてコレステ
リック液晶層30に入射する光の偏光状態を、コレステ
リック液晶層のねじれ方向と回転方向の異なる楕円偏光
にすればよい。この時、コレステリック液晶層に入射し
た光は全てこれを透過し、その後方に設けた光吸収体層
40に吸収される。また、コレステリック液晶層の固有
偏光は楕円率が1に近い(円偏光に近い)楕円偏光であ
るため、ねじれ方向と回転方向の異なる円偏光を入射し
た場合も暗表示時の反射率を十分低減できる。
【0049】従って、これ以降、暗表示時にコレステリ
ック液晶層に入射する光をそのねじれ方向と回転方向の
異なる円偏光にする方法について考察することにする。
【0050】まず初めに、偏光状態を記述するため規格
化ストークスパラメータ(S1、S2、S3)を導入する。
1、S2、S3は任意のX軸方向の電場ベクトルの成分
X、Y軸方向の電場ベクトルの成分EY、EXとEYの位
相差δを用いて次式〔2〕〜〔4〕で定義される。
【0051】
【数2】 S1=(EX 2−EY 2)/(EX 2+EY 2) 〔2〕 S2=2EXYcosδ/(EX 2+EY 2) 〔3〕 S3=2EXYsinδ/(EX 2+EY 2) 〔4〕 また、S1、S2、S3の2乗和は1であるため、任意の
偏光状態はS1、S2、S3を3軸とする空間の半径1の
球(ポアンカレ球と云う)上の座標点として表すことが
できる。
【0052】この規格化ストークスパラメータとポアン
カレ球表示を用いて、駆動用液晶層による入射光の偏光
状態の変換の規則性について述べる。
【0053】STN−LCDの駆動用液晶層はカイラル
ネマチック層であり、ダイレクタ(液晶分子の配向方向
の平均)が、ある軸に対してその方位を連続的に変える
ねじれ構造を有する。ねじれの軸方向に対して平行に光
が入射した場合の固有偏光は、回転方向が互いに異なる
2つの楕円偏光である。その楕円の主軸はダイレクタに
対して一方は平行であり、他方は垂直である。
【0054】カイラルネマチック層の2つの固有偏光
は、ポアンカレ球上の対心点にほゞ位置し、カイラルネ
マチック層に入射した光の偏光状態の変換は、ポアンカ
レ球上の2つの固有偏光を結ぶ直線のまわりの回転とし
て近似的に表される。カイラルネマチック層のダイレク
タはねじれの軸に対して、その方位を連続的に変えるた
め、2つの固有偏光は、光の進行に伴ってポアンカレ球
上をS3軸を中心として回転する。従って、カイラルネ
マチック層による偏光状態の変換はポアンカレ球上の歳
差運動として表される。
【0055】2つの固有偏光を結ぶ線のまわりの回転角
Θは、駆動用液晶層の光入射側にダイレクタと透過軸が
45°を成す様に偏光板を置き、駆動用液晶層に入射す
る光の規格化ストークスパラメータ(a0、b0、c0
固有偏光の回転を考慮して座標変換した値)と、出射す
る光の規格化ストークスパラメータ(a1、b1、c1
を測定し、次式〔5〕に代入することにより求められ
る。
【0056】
【数3】 Θ=arccos(a01+b01+c01) 〔5〕 電子情報通信学会論文誌C−II Vol.J75−C−I
I, No.3 pp.149〜157に記載されている
方法を用いて、種々の駆動用液晶層についてΘとその波
長依存性を求めた結果を表1〜表5に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】また、出射側のカイラルネマチック層表面
における2つの固有偏光の規格化ストークスパラメータ
(p、q、r)は次式〔6〕〜〔8〕から得られる。
【0063】
【数4】 p=cosψOIcosθOI 〔6〕 q=cosψOIsinθOI 〔7〕 r=sinψOI 〔8〕 ここで、θOIは出射側におけるカイラルネマチック層
表面の配向処理方向の方位角θOI'の2倍の値である。
また、ψOIは先程の(a0、b0、c0)、(a1、b1
1)とθOIより次式
〔9〕により得られる。
【0064】
【数5】 ψOI=arctan[〔(a0−a1)cosθOI+(b0−b1)sinθOI〕/(c1−c0)] ……
〔9〕 種々の駆動用液晶層について、(p、q、r)とその波
長依存性を求めた結果を表1〜表5に併記する。また、
一例として表2のツイスト角240°、Δnd=0.9
3μmの駆動用液晶層について求めた(p、q、r)を
ポアンカレ球上にプロットすると図9の様になる。この
様に各波長の固有偏光はポアンカレ球上のごく狭い領域
に分布している。
【0065】上記のΘと(p、q、r)を用いて位相板
の設定条件を導出する。駆動用液晶層とコレステリック
液晶層のねじれ方向は、いずれも反時計回りと仮定す
る。この場合、コレステリック液晶層を透過する固有偏
光は時計回りの楕円偏光であり、暗表示の透過率を低減
するためにはコレステリック液晶層に入射する光の規格
化ストークスパラメータを(0、0、−1)とすればよ
い。駆動用液晶層への入射光Eの規格化ストークスパラ
メータを(s、t、u)とおく。ポアンカレ球上でのS1
軸、S2軸、S2軸を中心とした回転行列をそれぞれ
1、R2、R3とすると、駆動用液晶層を透過した光E'
は次式〔10〕で表される。
【0066】
【数6】 E'=R3(-θOI)×R2(-ψOI)×R1(Θ)×R2OI)×R3OI)×E …〔10〕 なお、R1(Θ),R2(ψ),R3(θ)は、式〔11〕,
〔12〕,〔13〕で示される。
【0067】
【数7】
【0068】前記式〔10〕において、E'=(0、0、
−1)であるため、これより(s、t、u)が次式〔1
4〕〜〔16〕の様に求められる。
【0069】
【数8】 s=(1−cosΘ)rp−qsinΘ 〔14〕 t=(1−cosΘ)rq+psinΘ 〔15〕 u=r2+(1−r2)cosΘ 〔16〕 種々の駆動用液晶層について(s、t、u)とその波長
依存性を求めた結果を表1〜表5に併記する。
【0070】また、一例としてツイスト角240°、Δ
nd=0.93μmの駆動用液晶層について求めた
(s、t、u)を、ポアンカレ球上にプロットすると図
10の様になる。図10から分かる様に、各波長の
(s、t、u)はポアンカレ球上に円弧状(図中破線で
示す)に分布する。これは、図9に示した様に各波長の
固有偏光がポアンカレ球上のごく狭い領域に分布してお
り、各波長の透過光の回転の中心がほゞ一定であること
による。
【0071】次に、この様な波長分散を与える位相板の
設定条件を求める。位相板による偏光状態の変換はポア
ンカレ球の赤道上に位置する1対の対心点の周りの回転
として表されるが、これを利用すれば以下に述べる様に
2枚の位相板を用いて図10に近い偏光状態の波長分散
を作ることができる。
【0072】2枚の位相板の内、駆動用液晶層に近接す
る方を位相板2、もう一方を位相板1とし、θ1、θ2
θPをそれぞれポアンカレ球上における位相板1の遅相
軸、位相板2の遅相軸、偏光板の透過軸の方位角とする
と、θ1、θ2、θPを次式の様に設定する。
【0073】
【数9】 θ1=θOI 〔17〕 θ2=θOI+90° 〔18〕 θP=θOI±ψOI 〔19〕 θ1、θ2、θPを式〔17〕〜〔19〕の様に設定する
理由を図10,図11で説明する。
【0074】θP=θOI±ψOI、θ1=θOIとし、偏光板
と位相板1を透過した各波長の光R、G、Bをポアンカ
レ球上における方位角がθOIで、かつ、ポアンカレ球の
赤道を通る直線Aを中心とした円上に分布させる〔図1
0(a)〕。図はS3軸方向から見たポアンカレ球であ
るため、R、G、Bは点BEとBE'(方位角がθP=θ
OI±ψOIで赤道面内に含まれる直線B、直線B'とポア
ンカレ球の赤道との交点)を通り、直線Aに垂直な直線
上に分布している。この時、直線Aの周りの回転角がΘ
となる様に位相板1のΔnd1(厚さ×複屈折)を設定
する〔図10(b)〕。図は直線Aの方向から見たポア
ンカレ球表面であり、円は点BEまたはBE’から位相
板1に入射した直線偏光が位相板1の光学異方性により
ポアンカレ球上を移動する経路である。また、図10
(b)中の(s、t、u)’と(0、0、−1)’は、それ
ぞれ位相板2透過後に(s、t、u)、(0、0、−1)に
移動する点である。
【0075】図10(b)より、入射光が点BEから位
相板1に入射する場合、直線Aの周りの回転角が630
°−Θであれば(s、t、u)’に到達する。また、直線
Aの周りをn周余計に回ってから(s、t、u)’に到達
してもよい。この時の回転角は360n°+630°−
Θである。入射光が点BE’から位相板1に入射する場
合、同様にして回転角は360n°+450°−Θであ
る。以上より、位相板1の波長λにおけるΔnd
1(λ)は、透過光の波長をλとすると次式〔20〕の
様に定めればよい。
【0076】
【数10】 Δnd1=(360°n−Θ+540°±90°)λ/360° …〔20〕 ただし、式〔20〕中で入射光が点BEの場合90°の
符号は+であり、入射光が点BE’の場合−である。
【0077】表1〜5の駆動用液晶層について、Δnd
1とその波長依存性を求めた結果を表6〜10に示す。
なお、表6〜10に括弧付で示した数字は波長550n
mで規格化したΔnd1の値である。
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
【表9】
【0082】
【表10】
【0083】次に、θ2=θOI+90°とし、位相板1
を透過した各波長の光R、G、Bを固有偏光が位置する
ポアンカレ球の南半球(S3の符号が負である領域)に
移動させる〔図11(a)〕。
【0084】この時、R、G、BはS3軸方向から見た
ポアンカレ球で、方位角がθOI+90°である直線Cに
対して垂直な方向(即ち、直線Aに平行な方向)に移動
する。図10に一例を示した各波長の(s、t、u)
は、仰角がψOIである固有偏光の周りに分布しているの
で、直線Cの周りの回転角をψOIとすることにより、位
相板2を透過した各波長の光を(s、t、u)の分布に
近ずけることができる〔図11(b)〕。
【0085】位相板2のリタデーションΔnd2は次式
〔21〕の様に定めればよい。
【0086】
【数11】 Δnd2=ψOIλ/360° 〔21〕 式〔21〕中のψOIには波長依存性があるため、全ての
可視波長領域で式〔21〕を満足する様にΔnd2を定
めることはできない。そこで、視感度が最大になる波長
550nmにおいて式を満足する様にΔnd2を定めれ
ばよい。
【0087】表1〜5の駆動用液晶層について、波長5
50nmの透過光のψOIを式〔21〕に代入して求めた
Δnd2を表11に示す。
【0088】
【表11】
【0089】ψOIはその定義から0〜90°以下の値を
取るが、STN−LCDやTN−LCDに用いられてい
るツイステッドネマチック液晶層の場合には、ψOIは2
0°〜70°以下の範囲にある。可視波長領域を400
nm〜700nmとして、式〔21〕からΔnd2の範
囲を求めると、25〜140nmとなる。
【0090】偏光板の透過軸方位角もψOIによって決ま
る。式〔21〕より、偏光板の透過軸はS3軸方向から
見たポアンカレ球上において、上側基板の配向処理方向
に対して20〜70°の範囲の角度をなせばよい。実空
間における角度はポアンカレ球上の角度の1/2である
ため、偏光板の透過軸と上側基板の配向処理方向がなす
角度は10〜35°とすればよい。
【0091】作用効果6:上側基板の外側に、基板側よ
り順に位相板、偏光板を積層することにより、暗表示時
の透過率が低減し、コントラスト比が増大する。また、
R、G、B各画素あるいはシアン、イエロー、マゼンダ
の各画素が暗表示となる電圧も一定になる。
【0092】作用効果7:2枚の位相板を用い、位相板
2の遅相軸を上基板の配向処理方向に対して平行に、位
相板1の遅相軸が上基板の配向処理方向に対して45°
となる様に置くことにより、各波長の光は暗表示時にコ
レステリック液晶層を透過して光吸収体層により吸収さ
れ、暗表示時の透過率が低減し、コントラスト比が増大
する。
【0093】作用効果8:位相板2のリタデーションを
25〜140nmとすることにより、各波長の光は暗表
示時にコレステリック液晶層を透過して光吸収体層によ
り吸収され、暗表示時の透過率が低減し、コントラスト
比が増大する。
【0094】作用効果9:偏光板の透過軸と上基板の配
向処理方向がなす角を10〜35°とすることにより、
各波長の光は暗表示時にコレステリック液晶層を透過し
て光吸収体層により吸収され、暗表示時の透過率が低減
し、コントラスト比が増大する。
【0095】作用効果10:位相板1のリタデーション
を300〜1000nmとすることにより、各波長の光
は暗表示時にコレステリック液晶層を透過して光吸収体
層により吸収され、暗表示時の透過率が低減し、コント
ラスト比が増大する。
【0096】上記においては、コレステリック液晶層の
ねじれ方向を反時計回りとしたが、時計回りであっても
かまわない。その場合は、E'=(0、0、1)となり、
(s、t、u)は次式〔22〕〜〔24〕で求められる。
【0097】
【数12】 s=(1−cosΘ)rp+qsinΘ 〔22〕 t=(1−cosΘ)rq−psinΘ 〔23〕 u=r2+(1−r2)cosΘ 〔24〕 また、位相板としては、現在、ポリビニルアルコール、
ポリカーボネート等が用いられているが、この他にポリ
エーテルスルホン、セルロース、アクリル系高分子膜等
を用いてもよい。
【0098】カラー表示には赤、青、緑の3色を用いる
ものと、イエロー、シアン、マゼンダの3色を用いるも
のがある。前者は色純度と表示色の鮮明さで後者に勝
り、後者は表示の明るさで前者に勝る。反射型表示装置
では表示の明るさが重要であるので、イエロー、シア
ン、マゼンダを用いたカラー表示も有効である。これを
実現するためには、例えば、マゼンダに対応するカラー
フィルタは赤と青の波長領域に特性反射を示すコレステ
リック液晶が必要になる。
【0099】現在、コレステリック液晶で、単層で2つ
の波長領域に特性反射を示すものはまだ見出されていな
い。従って、赤と青の波長領域にそれぞれ特性反射を示
すコレステリック液晶層を2層重ねて用いれば、マゼン
ダに対応する表示色を得ることができる。
【0100】また、同様に、単層で100nm以上の波
長領域に特性反射を示すものは見出されていない。従っ
て、赤、青、緑の3色を用いてカラー表示を行なう場
合、特性反射の波長領域が異なるコレステリック液晶層
を複数重ねて用いれば、表示の明るさを増大することが
できる。なお、高複屈折のコレステリック液晶層を用い
ることにより積層数を低減できる。
【0101】前記の位相板、偏光板の設定法は、カラー
フィルタとしてコレステリック液晶層を用いた場合に限
らず、可視波長領域に特性反射を示し、反射板兼偏光板
となるコレステリック液晶層を用いる場合にも有効であ
る。
【0102】また、本発明はXY電極を用いた液晶表示
装置だけではなく、例えばTFT方式、MIM方式を駆
動手段に用いた液晶表示装置にも用いることができ、各
種OA機器、電気機器、音響機器、電話器、ファクシミ
リ、カメラ、時計等の表示パネルや操作パネルの表示装
置として有効である。
【0103】
【実施例】本発明の液晶表示装置を実施例により説明す
る。
【0104】〔実施例1〕図1に本発明の液晶表示装置
の構成を示す。上下の基板12,22はXY電極14,
24と配向膜11,21を備え、液晶層10を挟持して
いる。下基板22はコレステリック液晶層30を備えて
いる。XY電極14,24は、駆動回路15,25にそ
れぞれ接続されている。下基板の下方には光吸収体層4
0がある。
【0105】上下基板12,22はガラス製で、XY電
極14,24はITOからなる。また、配向膜11,2
1はポリイミド系高分子からなり、ラビング法で配向処
理されている。配向処理条件は、切り込み量0.4m
m、回転数1000rpm、送り速度33m/sとし、
これによりチルト角を4°とし、上下基板のツイスト角
は240°とした。
【0106】駆動用の液晶層10は、ネマチック液晶
(ロディック社製のHR9032、Δnは0.125)
とカイラル剤(メルク社製のS811、含有量は0.9
重量%)とからなり、層厚は6.2μmである。
【0107】コレステリック液晶層30は環状ポリシロ
キサン高分子からなり、その分子構造は前記化1に示
す。環状ポリシロキサン高分子はMol.Cryst.Liq.
Cryst.,Vol.199,pp.345〜378に記載
されている条件で合成した。
【0108】コレステリン骨格を含む側鎖の含有率を
(a)47%、(b)37%、(c)32%、(d)2
8%、(e)26%、(f)24%、(g)22%、
(h)18%、(i)16%、(j)14%とし、特性
反射の波長領域がそれぞれ(a)400nm〜470n
m、(b)420nm〜500nm、(c)440nm
〜530nm、(d)460nm〜550nm、(e)
490nm〜580nm、(f)510nm〜600n
m、(g)530nm〜620nm、(h)550nm
〜650nm、(i)570nm〜680nm、(j)
600nm〜710nmであるコレステリック液晶を用
いた。コレステリック液晶層30内には、特性反射波長
領域が互いに異なる領域Ch(1)、Ch(2)をストライ
プ状に分布,形成させた。Ch(1)には(a)と(c)
と(f)の積層体、Ch(2)には(i)と(j)の積層
体を用いた。
【0109】まず初めに(a)と(i)のコレステリッ
ク液晶を液晶状態を取るよう加熱した状態にて、印刷法
を用いて基板上にストライプ状に塗布した。この時各コ
レステリック液晶は図2(a)の様に互いに接しておら
ず、基板上に山状に盛り上がっている。次いでローラを
用いて基板平面方向にシェアストレスを加え、図2
(b)の様に各コレステリック液晶を平坦にし、互いに
隣接するものが接する様にした。さらに、図2(c)の
様に(a)と(i)の上にそれぞれ(c)と(j)を塗
布し、同様にして平坦化した。なお、(c)の上には
(f)を塗布し、平坦化した。この時図2(d)の様に
段差が生じるため、その上に平坦化層を塗布し、図2
(e)の様に段差を無くし、ストライプ状に形成した。
【0110】上記コレステリック液晶層は、ねじれの軸
を基板面に対し垂直にした。ストライプ方向と平行で、
1つのストライプに1本の電極が対応する様にXY電極
を形成した。以上の様にして波長400nm〜600n
m、570nm〜710nmに特性反射を示す、シア
ン、Rの2色に対応するカラーフィルタを作成した。該
フィルタを用い、反射型カラー液晶表示装置を作製する
ことができた。
【0111】〔実施例2〕実施例1の液晶表示装置にお
いて、コレステリック液晶層内に特性反射波長領域が互
いに異なる領域Ch(1)、Ch(2)、Ch(3)をストラ
イプ状に分布,形成した。
【0112】Ch(1)は、(i)と(j)の積層体、C
h(2)は(f)、Ch(3)は(a)と(c)の積層体と
それぞれ形成し、波長570nm〜710nm、510
nm〜600nm、400nm〜530nmに特性反射
を示す、R、G、B3色に対応するカラーフィルタを作
成した。該フィルタを用い、反射型フルカラー液晶表示
装置を作製することができた。
【0113】〔実施例3〕実施例2の液晶表示装置にお
いて、Ch(1)を(a)、(c)、(f)の積層体、C
h(2)を(f)、(j)の積層体、Ch(3)を(a)、
(b)、(i)の積層体を用い、波長400nm〜60
0nm、510nm〜710nm、400nm〜530
nmと570nm〜680nmに特性反射を示す、シア
ン、イエロー、マゼンダからなるカラーフィルタを作成
した。該フィルタを用い、反射型フルカラー液晶表示装
置を作製することができた。
【0114】〔実施例4〕実施例2の液晶表示装置に、
位相板1と位相板2を加えた。
【0115】表11より、位相板2の波長550nmに
おけるリタデーションを75nmとした。また、表6の
中では式〔20〕中の複号を−、nを0とした場合のΔ
nd 1の波長依存性がポリカーボネートのそれに近い。
そこで位相板1にはポリカーボネートを用い、波長55
0nmにおけるリタデーションを275nmとした。
【0116】また、位相板1の遅相軸角度は上基板12
の配向処理方向に平行にし、位相板1の遅相軸角度は上
基板12の配向処理方向と45°をなす様に設定した。
また、偏光板の透過軸角度は表11より上基板の配向処
理方向と約48°をなす様に設定した。
【0117】この液晶表示装置の反射率の駆動電圧依存
性を測定したところ、R、G、Bのいずれの表示色も
2.1V付近で反射率が極小となり、明表示の反射率は
Rが14%、Gが10%、Bが14%であった。コント
ラスト比は1/240デューティ駆動においてRが7:
1、Gが8:1、Bが5:1であった。
【0118】以上の様に位相板1と位相板2を加えるこ
とにより、いずれの表示色もほゞ同じ印加電圧値におい
て反射率が極小となり、カラー表示に加えて暗表示が可
能になった。
【0119】〔実施例5〕実施例3の液晶表示装置に、
位相板1と位相板2を加えた。位相板1にはポリカーボ
ネートを用い、波長550nmにおけるリタデーション
を275nmとした。また、位相板1の遅相軸角度は上
基板の配向処理方向に平行にし、位相板1の遅相軸角度
は上基板の配向処理方向と45°をなす様に設定した。
また、偏光板の透過軸角度は表11より上基板の配向処
理方向と約48°をなす様に設定した。
【0120】この液晶表示装置の反射率の駆動電圧依存
性を測定したところ、シアン、イエロー、マゼンダのい
ずれも2.1V付近で反射率が極小となり、明表示の反
射率はシアンが14%、イエローが10%、マゼンダが
14%であった。コントラスト比は1/240デューテ
ィ駆動においてシアンが6:1、イエローが7:1、マ
ゼンダが5:1であった。
【0121】以上の様に位相板1と位相板2を加えるこ
とによりいずれの表示色もほゞ同じ印加電圧値において
反射率が極小となり、カラー表示に加えて暗表示が可能
になった。
【0122】〔実施例6〕実施例4の液晶表示装置にお
いて、液晶材料としてΔnが0.15であるメルク社製
のMJ89122を用いた。表11より、位相板2の波
長550nmにおけるリタデーションを68nmとし
た。また、表7の中では式〔20〕中の複号を−、nを
0とした場合のΔnd1の波長依存性がポリカーボネー
トのそれに近い。そこで、位相板1にはポリカーボネー
トを用い、波長550nmにおけるリタデーションを3
51nmとした。
【0123】また、位相板1の遅相軸角度は上基板の配
向処理方向に平行にし、位相板2の遅相軸角度は上基板
の配向処理方向と45°をなす様に設定した。また、偏
光板の透過軸角度は表11より上基板の配向処理方向と
約45°をなす様に設定した。
【0124】R、G、Bのいずれの表示領域も2.1V
付近で反射率が極小となり、コントラスト比は1/24
0デューティ駆動においてRが8:1、Gが9:1、B
が6:1であった。
【0125】以上の様に位相板1と位相板2を加えるこ
とにより、いずれの表示色もほゞ同じ印加電圧値におい
て反射率が極小となり、カラー表示に加えて暗表示が可
能になった。
【0126】〔実施例7〕実施例4の液晶表示装置にお
いて、液晶材料にΔnが0.17であるロディック社製
HR0008を用いた。
【0127】表11より、位相板2の波長550nmに
おけるリタデーションを68nmとした。また、表8の
中では式〔20〕中の複号を+、nを0とした場合のΔ
nd1の波長依存性がポリビニルアルコールのそれに近
い。そこで位相板1にはポリビニルアルコールを用い、
波長550nmにおけるリタデーションを678nmと
した。また、位相板1の遅相軸角度は上基板の配向処理
方向に平行にし、位相板2の遅相軸角度は上基板の配向
処理方向と45°をなす様に設定した。また、偏光板の
透過軸角度は表11より上基板の配向処理方向と約49
°をなす様に設定した。
【0128】R、G、Bのいずれの表示領域も2.2V
付近で反射率が極小となり、コントラスト比は1/24
0デューティ駆動においてRが8:1、Gが10:1、
Bが10:1であった。
【0129】以上の様に位相板1と位相板2を加えるこ
とによりいずれの表示色もほゞ同じ印加電圧値において
反射率が極小となり、カラー表示に加えて暗表示が可能
になった。
【0130】〔実施例8〕実施例4の液晶表示装置にお
いて、液晶材料にΔnが0.13であるロディック社製
HR0001を用いた。ツイスト角を260°とし、カ
イラル剤を1.0重量%含有させた。
【0131】表11より、位相板2の波長550nmに
おけるリタデーションを82nmとした。また、表9の
中では式〔20〕中の複号を+、nを0とした場合のΔ
nd1の波長依存性がポリビニルアルコールのそれに近
い。そこで位相板1にはポリビニルアルコールを用い、
波長550nmにおけるリタデーションを626nmと
した。また、位相板2の遅相軸角度は上基板の配向処理
方向に平行にし、位相板1の遅相軸角度は上基板の配向
処理方向と45°をなす様に設定した。また、偏光板の
透過軸角度は表11より上基板の配向処理方向と約54
°をなす様に設定した。
【0132】R、G、Bのいずれの表示領域も2.1V
付近で反射率が極小となり、コントラスト比は1/24
0デューティ駆動においてRが10:1、Gが13:
1、Bが12:1であった。
【0133】以上の様に位相板1と位相板2を加えるこ
とによりいずれの表示色もほゞ同じ印加電圧値において
反射率が極小となり、カラー表示に加えて暗表示が可能
になった。なお、本実施例の液晶表示装置を携帯型情報
端末機の搭載例を図7に示す。
【0134】〔実施例9〕実施例4の液晶表示装置にお
いて、液晶材料にΔnが0.13であるロディック社製
HR0001を用いた。ツイスト角を90°とし、カイ
ラル剤を0.4重量%含有させた。また、実施例1のX
Y電極14,24の代わりに薄膜トランジスタ(TF
T)を備えた基板を用い、駆動回路15,25もTFT
駆動用とした。
【0135】表11より、位相板2の波長550nmに
おけるリタデーションを47nmとした。また、表10
の中では式〔20〕中の複号を−、nを1とした場合の
Δnd1の波長依存性がポリカーボネートのそれに近
い。そこで位相板1にはポリカーボネートを用い、波長
550nmにおけるリタデーションを668nmとし
た。また、位相板1の遅相軸角度は上基板の配向処理方
向に平行にし、位相板2の遅相軸角度は上基板の配向処
理方向と45°をなす様に設定した。また、偏光板の透
過軸角度は表11より上基板の配向処理方向と約31°
をなす様に設定した。
【0136】R、G、Bのいずれの表示領域も2.1V
付近で反射率が極小となり、コントラスト比はRが2
0:1、Gが32:1、Bが22:1であった。以上の
様に、TFT方式においても反射型カラー表示が可能で
ある。
【0137】〔実施例10〕実施例5の液晶表示装置に
おいて、液晶材料にΔnが0.13であるロディック社
製HR0001を用いた。ツイスト角を90°とし、カ
イラル剤を0.4重量%含有させた。また、実施例1の
XY電極の代わりにTFTを備えた基板を用い、駆動回
路もTFT駆動用とした。
【0138】表11より、位相板2の波長550nmに
おけるリタデーションを47nmとした。また、表10
の中では式〔20〕中の複号を−、nを1とした場合の
Δnd1の波長依存性がポリカーボネートのそれに近
い。そこで位相板1にはポリカーボネートを用い、波長
550nmにおけるリタデーションを668nmとし
た。また、位相板1の遅相軸角度は上基板の配向処理方
向に平行にし、位相板2の遅相軸角度は上基板の配向処
理方向と45°をなす様に設定した。また、偏光板の透
過軸角度は表11より上基板の配向処理方向と約31°
をなす様に設定した。
【0139】イエロー、シアン、マゼンダのいずれの表
示領域も2.1V付近で反射率が極小となり、コントラ
スト比はイエローが18:1、シアンが18:1、マゼ
ンダが22:1であった。
【0140】〔実施例11〕実施例1の液晶表示装置
に、位相板1と位相板2を加えた。
【0141】表11より、位相板2の波長550nmに
おけるリタデーションを75nmとした。また、表6の
中では式〔20〕中の複号を−、nを0とした場合のΔ
nd 1の波長依存性がポリカーボネートのそれに近い。
そこで位相板1にはポリカーボネートを用い、波長55
0nmにおけるリタデーションを275nmとした。
【0142】また、位相板1の遅相軸角度は上基板の配
向処理方向に平行にし、位相板2の遅相軸角度は上基板
の配向処理方向と45°をなす様に設定した。また、偏
光板の透過軸角度は表11より上基板の配向処理方向と
約48°をなす様に設定した。
【0143】この液晶表示装置の反射率の駆動電圧依存
性を測定したところ、シアン、Rのいずれの表示色も
2.1V付近で反射率が極小となり、明表示の反射率は
シアンが25%、Rが14%であった。コントラスト比
は1/240デューティ駆動においてシアンが6:1、
Rが7:1であった。
【0144】以上の様に位相板1と位相板2を加えるこ
とによりいずれの表示色もほゞ同じ印加電圧値において
反射率が極小となり、暗表示が可能になった。これによ
り、例えば白の背景色と黒の文字の間に赤でアンダーラ
インを引く等の表示が可能になった。
【0145】〔実施例12〕図13に示す様な、パター
ン表示部とマトリクス表示部から構成され、日本の主要
都市名とその位置を表示する液晶表示装置を作成した。
パターン表示部には日本地図と主要都市が表示されてお
り、このうち主要都市の位置は円形の電極とこれに対応
する円形のRフィルターを用いて表示し、上側電極、下
側電極の形状をそれぞれ図14(a)、(b)に、カラ
ーフィルタの形状を図15に示す。図15の斜線部分は
Rのカラーフィルタ151であり、実施例1中の
(f)、(i)のコレステリック液晶層の積層体を用い
た。それ以外の部分は白表示部152であり、実施例1
中の(a)、(d)、(h)のコレステリック液晶層の
積層体を用いた。パターン表示部の電極形状とカラーフ
ィルタ形状以外は実施例11と同様にした。選択された
都市は赤で表示され、選択されない都市の位置は黒で表
示されるようにした。
【0146】この様にXY電極以外の形状の電極を備え
た液晶表示装置にも本発明は有効である。
【0147】〔比較例〕実施例1の液晶表示装置におい
て、コレステリック液晶層30を従来の顔料を用いたカ
ラーフィルタに置き換えた。その透過スペクトルを図1
2に示す。更に光吸収体層40を1/4波長板と偏光板
と反射板に変えた。明表示の反射率はそれぞれRが10
%、Gが8%、Bが8%と低い。
【0148】この様に、従来の顔料を用いたカラーフィ
ルタと2枚の偏光板を用いた反射型カラー液晶表示装置
は、本発明の表示装置に比べて、表示の明るさの低下が
大きいことが分かる。
【0149】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、従来の反
射型液晶表示装置よりも明るい表示の反射型液晶表示装
置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の構成を示す模式斜視図
である。
【図2】実施例1の液晶表示装置のカラーフィルタの作
成工程図である。
【図3】コレステリック液晶層の反射スペクトルと従来
の染料を用いたカラーフィルタの透過スペクトルのそれ
ぞれの強度の最大値を規格化して示すスペクトル図であ
る。
【図4】コレステリック液晶層の透過スペクトル図であ
る。
【図5】本発明の液晶表示装置の構成を示す模式断面図
である。
【図6】従来の液晶表示装置の構成を示す模式断面図で
ある。
【図7】本発明の携帯型情報端末機への搭載例を示す図
である。
【図8】S3軸方向から見たポアンカレ球上における本
発明の液晶表示装置の駆動用液晶層の固有偏光を示す図
である。
【図9】S3軸方向から見たポアンカレ球上における本
発明の液晶表示装置の入射透過光に望ましい偏光分散状
態を示す図である。
【図10】(a)はS3軸方向から見たポアンカレ球で
あり、位相板1の遅相軸と偏光板の透過軸の方位角の設
定法を示す図であり、(b)は(a)中の直線Aの方向
から見たポアンカレ球表面であり、位相板1のリタデー
ションの設定法を示す図である。
【図11】(a)はS3軸方向から見たポアンカレ球で
あり、位相板2の遅相軸の設定法を示す図であり、
(b)はポアンカレ球であり、位相板2のリタデーショ
ンの設定法を示す図である。
【図12】従来のカラーフィルタの透過スペクトル図で
ある。
【図13】実施例12の液晶表示装置の表示パターンの
一例を示す図である。
【図14】実施例12の液晶表示装置の上下の電極形状
を示す図である。
【図15】実施例12の液晶表示装置のカラーフィルタ
の分布図である。
【符号の説明】
10…液晶層、11,21…配向膜、12…上基板、1
4,24…電極、15,25…駆動部、16…上偏光
板、17…位相板、22…下基板、26…下偏光板、3
0…コレステリック液晶層、31…従来のカラーフィル
タ、32…平坦化層、40…光吸収体層、50…反射
板、71…表示部、72…操作部、73…アンテナ、4
50…波長450nmの透過光、500…波長500n
mの透過光、550…波長550nmの透過光、600
…波長600nmの透過光、650…波長650nmの
透過光、θOI…ポアンカレ球上での固有偏光の座標を表
す方位角、ψOI…ポアンカレ球上での座標を表す仰角、
R…波長650nmの透過光、G…波長nm550の透
過光、B…波長450nmの透過光、A…位相板1の遅
相軸方位、C…位相板2の遅相軸方位、BE,BE’…
偏光板透過軸方位、Θ…駆動用液晶層の固有偏光の周り
の透過光の回転角、R…従来の赤表示のカラーフィルタ
の透過スペクトル、G…従来の緑表示のカラーフィルタ
の透過スペクトル、B…従来の青表示のカラーフィルタ
の透過スペクトル、131…パターン表示部、132…
マトリクス表示部、133…選択された都市の位置を示
す赤表示、134…選択されない都市の位置を示す黒表
示、151…R表示のカラーフィルタ、152…白表示
のカラーフィルタ、160…基板、161…コレステリ
ック液晶(a)、162…コレステリック液晶(i)、
163…コレステリック液晶(c)、164…コレステ
リック液晶(j)、165…コレステリック液晶
(f)、166…平坦化層。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して配置された上下基板と液晶層、
    前記液晶層に2値以上の電圧を印加する駆動部を有する
    電極を前記基板面に備えており、前記液晶層が前記上下
    基板によって挟持されている反射型液晶表示装置であっ
    て、 前記下基板にコレステリック液晶層と光吸収層を備え、
    前記コレステリック液晶層は使用者側から見て前記電極
    の下側に、前記光吸収層は前記コレステリック液晶層の
    下側に配置され、前記コレステリック液晶層は特性反射
    の波長領域が互いに異なる複数の領域を有し、特性反射
    の波長領域がAnmからBnm(n、mは1、2、3…の整
    数)である領域をCh(n)とすると、Anmはいずれも4
    00nm以上で、かつ、Bnmはいずれも1000nm以
    下であることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 対向して配置された上下基板と液晶層、
    前記液晶層に2値以上の電圧を印加する駆動部を有する
    XY電極を前記基板面に備えており、前記液晶層が前記
    上下基板によって挟持されている反射型液晶表示装置で
    あって、 前記下基板にコレステリック液晶層と光吸収層を備え、
    前記コレステリック液晶層は使用者側から見て前記電極
    の下側に、前記光吸収層は前記コレステリック液晶層の
    下側に配置され、前記コレステリック液晶層は特性反射
    の波長領域が互いに異なる複数の領域を有し、特性反射
    の波長領域がAnmからBnm(n、mは1、2、3…の整
    数)である領域をCh(n)とすると、Anmはいずれも4
    00nm以上で、かつ、Bnmはいずれも1000nm以
    下であることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 対向して配置された上下基板と液晶層、
    前記液晶層に2値以上の電圧を印加する駆動部を有する
    XY電極を前記基板面に備えており、前記液晶層が前記
    上下基板によって挟持されている反射型液晶表示装置で
    あって、 前記下基板にコレステリック液晶層と光吸収層を備え、
    前記コレステリック液晶層は使用者側から見て前記電極
    の下側に、前記光吸収層は前記コレステリック液晶層の
    下側に配置され、前記コレステリック液晶層はCh
    (1)、Ch(2)、Ch(3)を有し、各領域の層平面に垂直
    に入射した光に対する特性反射の波長領域がそれぞれA
    11≧400nm、B11≦550nm、A21≧450n
    m、B21≦650nm、A31≧550nm、B31≦10
    00nmであることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 対向して配置された上下基板と液晶層、
    前記液晶層に2値以上の電圧を印加する駆動部を有する
    XY電極を前記基板面に備えており、前記液晶層が前記
    上下基板によって挟持されている反射型液晶表示装置で
    あって、 前記下基板にコレステリック液晶層と光吸収層を備え、
    前記コレステリック液晶層は使用者側から見て前記電極
    の下側に、前記光吸収層は前記コレステリック液晶層の
    下側に配置され、前記コレステリック液晶層はCh
    (1)、Ch(2)、Ch(3)を有し、各領域の層平面に垂直
    に入射した光に対する特性反射の波長領域がそれぞれA
    11≧400nm、B11≦600nm、A21≧500n
    m、B21≦1000nm、A31≧400nm、B31≦5
    40nm、A32≧560nm、B32≦1000nmであ
    ることを特長とする反射型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記コレステリック液晶層の特性反射の
    各波長領域が表示画素に対応して設けられている請求項
    1,2,3または4に記載の反射型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記コレステリック液晶層の複屈折が
    0.2以上である請求項1〜5のいずれかに記載の反射
    型液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記上基板の外側に、基板側より順に位
    相板、偏光板が積層されている請求項1〜6のいずれか
    に記載の反射型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記位相板を2枚備え、上側基板側から
    順に位相板2、位相板1とすると、位相板2の遅相軸は
    上基板の配向処理方向と平行であり、位相板1の遅相軸
    は上基板の配向処理方向と45°をなすように設けられ
    ている請求項1〜6のいずれかに記載の反射型液晶表示
    装置。
  9. 【請求項9】 位相板2のリタデーション(厚さ×複屈
    折)が25〜140nmである請求項8に記載の反射型
    液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 偏光板の透過軸と上基板の配向処理方
    向がなす角が10°〜35°である請求項7に記載の反
    射型液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 位相板1のリタデーション(厚さ×複
    屈折)が300〜1000nmであ請求項10に記載の
    反射型液晶表示装置。
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