JPH07239484A - 液晶光学素子 - Google Patents
液晶光学素子Info
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- JPH07239484A JPH07239484A JP5296994A JP5296994A JPH07239484A JP H07239484 A JPH07239484 A JP H07239484A JP 5296994 A JP5296994 A JP 5296994A JP 5296994 A JP5296994 A JP 5296994A JP H07239484 A JPH07239484 A JP H07239484A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 偏光板を用いない散乱型の素子であって、低
電圧で高速な応答が可能であるとともに、閾値特性を有
する素子であって、マルチプレックス駆動が可能な、液
晶光学素子を提供することを目的とする。 【構成】 一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を挟持
した液晶光学素子において、強誘電性液晶5のスメクチ
ック層法線9が、一軸配向処理をされ、かつ、少なくと
も一方の電極3,4が微細な欠落部6,7を有し、さら
に強誘電性液晶5のうち上下電極3,4によって十分な
電界が印加された液晶分子51のみが応答して、応答し
た液晶分子51と応答しない液晶分子52との境界8に
おいて光を散乱することができる。
電圧で高速な応答が可能であるとともに、閾値特性を有
する素子であって、マルチプレックス駆動が可能な、液
晶光学素子を提供することを目的とする。 【構成】 一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を挟持
した液晶光学素子において、強誘電性液晶5のスメクチ
ック層法線9が、一軸配向処理をされ、かつ、少なくと
も一方の電極3,4が微細な欠落部6,7を有し、さら
に強誘電性液晶5のうち上下電極3,4によって十分な
電界が印加された液晶分子51のみが応答して、応答し
た液晶分子51と応答しない液晶分子52との境界8に
おいて光を散乱することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶光学素子に関す
る。さらに詳しくは液晶表示素子、各種調光体、および
各種装飾品に好適に用いられる液晶光学素子に関する。
る。さらに詳しくは液晶表示素子、各種調光体、および
各種装飾品に好適に用いられる液晶光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは、その低消費電力、低電圧
駆動等の特徴を生かし、盛んに開発,利用されている。
現在主流のものはネマチック型液晶を用いたもので、T
N方式やSTNが実用されている。しかし、これらの素
子では二枚の偏光板を必要とし、素子全体の光透過率が
小さいという問題があった。一方、偏光板を必要としな
い散乱型の素子としては、ネマチック液晶を種々の重合
体マトリックス中に保持するものがある。例えば、マン
チェスターR&Dパートナーシップにより、液晶をカプ
セル化してポリビニルアルコールに分散させたものなど
が開示されている(米国特許第4435047号)。こ
れらの散乱型素子では偏光板は不要になるものの、駆動
電圧が高くなったり、応答時間も数10ms程度と遅い
という問題があった。
駆動等の特徴を生かし、盛んに開発,利用されている。
現在主流のものはネマチック型液晶を用いたもので、T
N方式やSTNが実用されている。しかし、これらの素
子では二枚の偏光板を必要とし、素子全体の光透過率が
小さいという問題があった。一方、偏光板を必要としな
い散乱型の素子としては、ネマチック液晶を種々の重合
体マトリックス中に保持するものがある。例えば、マン
チェスターR&Dパートナーシップにより、液晶をカプ
セル化してポリビニルアルコールに分散させたものなど
が開示されている(米国特許第4435047号)。こ
れらの散乱型素子では偏光板は不要になるものの、駆動
電圧が高くなったり、応答時間も数10ms程度と遅い
という問題があった。
【0003】このような問題を解決するため、強誘電性
液晶とバインダー樹脂(重合体)との複合体からなる散
乱型の素子であって、液晶のらせん構造の生成、消滅を
用いて表示する液晶デバイス及びその製造方法(特開平
5−150274号公報)、および強誘電性液晶を透明
電極付き基板で挟持した素子で、少なくとも一方の透明
電極の画素領域内に電極のない領域を1以上設け、その
部分の液晶は電極面と直交しない電界成分で応答させる
ことで中間調表示を行う強誘電素子(特開平3−264
929号公報)が開示されている。
液晶とバインダー樹脂(重合体)との複合体からなる散
乱型の素子であって、液晶のらせん構造の生成、消滅を
用いて表示する液晶デバイス及びその製造方法(特開平
5−150274号公報)、および強誘電性液晶を透明
電極付き基板で挟持した素子で、少なくとも一方の透明
電極の画素領域内に電極のない領域を1以上設け、その
部分の液晶は電極面と直交しない電界成分で応答させる
ことで中間調表示を行う強誘電素子(特開平3−264
929号公報)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の液晶デ
バイス及びその製造方法は、 いわゆる強誘電的スイッチングではなく、らせん構造
の生成,消滅を利用しているので立上り、立ち下がり時
間ともに数10msと遅い。 液晶としてはセル厚程度よりも十分短いらせんピッチ
を持つものを選定する必要がある。 メモリー性が発現しない素子構成になっているので、
マルチプレックス駆動が不可能である。
バイス及びその製造方法は、 いわゆる強誘電的スイッチングではなく、らせん構造
の生成,消滅を利用しているので立上り、立ち下がり時
間ともに数10msと遅い。 液晶としてはセル厚程度よりも十分短いらせんピッチ
を持つものを選定する必要がある。 メモリー性が発現しない素子構成になっているので、
マルチプレックス駆動が不可能である。
【0005】また、後者の強誘電液晶素子は、 目的が階調表示であるので細長いスリット状の欠落部
が提案されているが、この領域にも横方向の電界を印加
させる形であるので散乱型の素子にはならない。 偏光板がないと目的とする階調表示ができない。 という問題があり、必ずしも十分に満足できるものでは
なかった。
が提案されているが、この領域にも横方向の電界を印加
させる形であるので散乱型の素子にはならない。 偏光板がないと目的とする階調表示ができない。 という問題があり、必ずしも十分に満足できるものでは
なかった。
【0006】本発明は上述の問題に鑑みなされたもので
あり、偏光板を用いない散乱型の素子であって、低電圧
で高速な応答が可能であるとともに、閾値特性を有する
素子であって、マルチプレックス駆動が可能な、液晶光
学素子を提供することを目的とする。
あり、偏光板を用いない散乱型の素子であって、低電圧
で高速な応答が可能であるとともに、閾値特性を有する
素子であって、マルチプレックス駆動が可能な、液晶光
学素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明によれば、一対の電極付き基板間に強誘電性液晶
を挟持した液晶光学素子において、強誘電性液晶のスメ
クチック層法線が、一軸配向処理をされ、かつ、少なく
とも一方の電極が微細な欠落部を有し、さらに強誘電性
液晶のうち上下電極によって十分な電界が印加された液
晶分子のみが応答して、応答した液晶分子と応答しない
液晶分子との境界において光を散乱しうることを特徴と
する液晶光学素子が提供される。
本発明によれば、一対の電極付き基板間に強誘電性液晶
を挟持した液晶光学素子において、強誘電性液晶のスメ
クチック層法線が、一軸配向処理をされ、かつ、少なく
とも一方の電極が微細な欠落部を有し、さらに強誘電性
液晶のうち上下電極によって十分な電界が印加された液
晶分子のみが応答して、応答した液晶分子と応答しない
液晶分子との境界において光を散乱しうることを特徴と
する液晶光学素子が提供される。
【0008】また、その好ましい態様として、前記電極
の微細な欠落部の平均直径が、0.5μm以上20μm
以下の円形状であり、かつ隣接する欠落部相互間の中心
間距離の平均値が1μm以上500μm以下であること
を特徴とする液晶光学素子、また、前記少なくとも一方
の電極上に、絶縁膜または配向制御膜が設けられている
ことを特徴とする液晶光学素子が提供される。
の微細な欠落部の平均直径が、0.5μm以上20μm
以下の円形状であり、かつ隣接する欠落部相互間の中心
間距離の平均値が1μm以上500μm以下であること
を特徴とする液晶光学素子、また、前記少なくとも一方
の電極上に、絶縁膜または配向制御膜が設けられている
ことを特徴とする液晶光学素子が提供される。
【0009】また、前記基板が、プラスチックフィルム
からなるものであることを特徴とする液晶光学素子が提
供される。
からなるものであることを特徴とする液晶光学素子が提
供される。
【0010】また、前記強誘電性液晶が、二色性色素を
含有するものであることを特徴とする液晶光学素子が提
供される。
含有するものであることを特徴とする液晶光学素子が提
供される。
【0011】さらに、前記一対の電極付基板が、上下基
板のそれぞれに信号電極と走査電極とを有するドットマ
トリックス型であることを特徴とする液晶光学素子が提
供される。
板のそれぞれに信号電極と走査電極とを有するドットマ
トリックス型であることを特徴とする液晶光学素子が提
供される。
【0012】以下、本発明を図面を参照しつつ具体的に
説明する。図1は、本発明に用いられる電極欠落部を一
部拡大して模式的に示し、(a)はその平面図であり、
(b)はその平面図のA−A線断面図である。 1.表示の原理 図1に示すように上下の電極3,4間に電圧を印加する
と、電極欠落部6,7には電界がかからないので、液晶
分子52は動かず、電界がかかった領域でのみ液晶分子
51は反転する。従って、この屈折率の主軸方向が異な
るドメインが一様に配向した領域に分散したことにな
り、その界面付近で光の散乱が生じて白濁表示になる。
一方これとは逆の方向にスイッチングさせた場合には面
内で一様な配向をしているので光を散乱せず、透明の表
示になる。液晶に二色性色素を混合した場合にはその色
素の色に応じて表示に着色することができる。なお、図
1(a)に示すように、ドメインの境界8は、実際には
電極欠落部6,7にも電界のしみ出しがあるので上下の
欠落部6,7よりもごく僅かに内側の領域になることが
多い。
説明する。図1は、本発明に用いられる電極欠落部を一
部拡大して模式的に示し、(a)はその平面図であり、
(b)はその平面図のA−A線断面図である。 1.表示の原理 図1に示すように上下の電極3,4間に電圧を印加する
と、電極欠落部6,7には電界がかからないので、液晶
分子52は動かず、電界がかかった領域でのみ液晶分子
51は反転する。従って、この屈折率の主軸方向が異な
るドメインが一様に配向した領域に分散したことにな
り、その界面付近で光の散乱が生じて白濁表示になる。
一方これとは逆の方向にスイッチングさせた場合には面
内で一様な配向をしているので光を散乱せず、透明の表
示になる。液晶に二色性色素を混合した場合にはその色
素の色に応じて表示に着色することができる。なお、図
1(a)に示すように、ドメインの境界8は、実際には
電極欠落部6,7にも電界のしみ出しがあるので上下の
欠落部6,7よりもごく僅かに内側の領域になることが
多い。
【0013】2.素子の構成 本発明の液晶光学素子は、一対の電極付き基板間に強誘
電性液晶を挟持し、その外側に偏光板を配置せずに印加
電圧によって散乱,非散乱のスイッチングを行う液晶光
学素子であって、液晶はスメクチック層法線が一軸配向
しており、少なくとも一方の電極に微細な欠落部を多数
有し、上下電極間で十分な電界が印加された領域でのみ
液晶が応答してその境界で光を散乱できるようにしてい
る。
電性液晶を挟持し、その外側に偏光板を配置せずに印加
電圧によって散乱,非散乱のスイッチングを行う液晶光
学素子であって、液晶はスメクチック層法線が一軸配向
しており、少なくとも一方の電極に微細な欠落部を多数
有し、上下電極間で十分な電界が印加された領域でのみ
液晶が応答してその境界で光を散乱できるようにしてい
る。
【0014】2−1.強誘電性液晶 本発明に用いられる強誘電性液晶としては、実際に液晶
表示素子を使用する温度でカイラルスメクチックC相等
の強誘電相が発現する材料であれば、特に制限はなく、
例えば、強誘電性低分子液晶、強誘電性高分子液晶、又
はこれらの混合物などを挙げることができる。ここで、
強誘電性低分子液晶としては、例えば、一種又は二種以
上の強誘電性低分子液晶、一種又は二種以上の強誘電性
低分子液晶と他の低分子液晶等の混合物からなる強誘電
性低分子液晶などを挙げることができる。また、強誘電
性高分子液晶としては、例えば、一種又は二種以上の強
誘電性高分子液晶、一種又は二種以上の強誘電性低分子
液晶と一種又は二種以上の強誘電性高分子液晶からなる
強誘電性高分子液晶、一種又は二種以上の強誘電性低分
子液晶と一種又は二種以上の他の高分子液晶等からなる
強誘電性高分子液晶などを挙げることができる。すなわ
ち、前記強誘電性高分子液晶としては、ポリマー分子自
体が強誘電性の液晶特性を示す強誘電性高分子液晶(ホ
モポリマーまたはコポリマーまたはそれらの混合物)、
強誘電性高分子液晶と他の高分子液晶及び/又は通常の
ポリマーとの混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性低
分子液晶との混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性低
分子液晶と高分子液晶及び/又は通常のポリマーとの混
合物、あるいは、これらと通常の低分子液晶との混合物
などの、すべての強誘電性を示す高分子液晶を使用する
ことができる。混合物の場合、その混合割合は、強誘電
性高分子液晶を20重量部以上含有するものが液晶の粘
度を高め、クーロン力による流動性を低減して液晶膜厚
の変化を防止する効果をさらに向上する上で好ましい。
30〜80重量部とすることがさらに好ましい。80重
量部を超えると、液晶によっては応答時間が増大しすぎ
ることがある。前記強誘電性高分子液晶の中でも、例え
ば、カイラルスメクチックC相をとる側鎖型強誘電性高
分子液晶を好適に使用することができる。
表示素子を使用する温度でカイラルスメクチックC相等
の強誘電相が発現する材料であれば、特に制限はなく、
例えば、強誘電性低分子液晶、強誘電性高分子液晶、又
はこれらの混合物などを挙げることができる。ここで、
強誘電性低分子液晶としては、例えば、一種又は二種以
上の強誘電性低分子液晶、一種又は二種以上の強誘電性
低分子液晶と他の低分子液晶等の混合物からなる強誘電
性低分子液晶などを挙げることができる。また、強誘電
性高分子液晶としては、例えば、一種又は二種以上の強
誘電性高分子液晶、一種又は二種以上の強誘電性低分子
液晶と一種又は二種以上の強誘電性高分子液晶からなる
強誘電性高分子液晶、一種又は二種以上の強誘電性低分
子液晶と一種又は二種以上の他の高分子液晶等からなる
強誘電性高分子液晶などを挙げることができる。すなわ
ち、前記強誘電性高分子液晶としては、ポリマー分子自
体が強誘電性の液晶特性を示す強誘電性高分子液晶(ホ
モポリマーまたはコポリマーまたはそれらの混合物)、
強誘電性高分子液晶と他の高分子液晶及び/又は通常の
ポリマーとの混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性低
分子液晶との混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性低
分子液晶と高分子液晶及び/又は通常のポリマーとの混
合物、あるいは、これらと通常の低分子液晶との混合物
などの、すべての強誘電性を示す高分子液晶を使用する
ことができる。混合物の場合、その混合割合は、強誘電
性高分子液晶を20重量部以上含有するものが液晶の粘
度を高め、クーロン力による流動性を低減して液晶膜厚
の変化を防止する効果をさらに向上する上で好ましい。
30〜80重量部とすることがさらに好ましい。80重
量部を超えると、液晶によっては応答時間が増大しすぎ
ることがある。前記強誘電性高分子液晶の中でも、例え
ば、カイラルスメクチックC相をとる側鎖型強誘電性高
分子液晶を好適に使用することができる。
【0015】強誘電性液晶材料の具体例としては、デシ
ロキシベンジリデン−P’−アミノ−2−メチルブチル
シンナメート(DOBAMBC)、ヘキシルオキシベン
ジリデン−P’−アミノ−2−クロロプロピルシンナメ
ート(HOBACPC)および4−o−(2−メチル)
−ブチルレゾルシリデン−4’−オクチルアニリン(M
BRA8)等を挙げることができる。これらの材料を用
いて、素子を構成する場合、液晶材料が、SmC*相又
はSmH*相となるような温度状態に保持するため、必
要に応じて、素子をヒーターが埋め込まれた銅ブロック
等により支持することができる。また、本発明では前述
のSmC*,SmH*の他にカイラルスメクチックF相,
I相,J相,G相やK相として現われる強誘電性液晶材
料を用いることもできる。また、強誘電性液晶材料に
は、必要に応じて、接着剤,減粘剤,非液晶カイラル化
合物,色素等を含めてもよい。液晶層の厚さは、特に制
限はないが、1〜20μmとするのが好ましい。なお、
本発明においては強誘電性液晶として二色性色素を含有
するものを用いることができる。この二色性色素を用い
ることによって特に散乱状態で白以外に着色することが
できる。具体的には、日本感光色素社製の黒色色素NK
X−1033等の市販品を挙げることができる。また、
本素子では液晶分子を一旦一軸配向処理して、部分的に
電界応答させることでその境界で光を散乱させるので、
液晶のチルト角は大きいことが好ましい。具体的には2
0°以上が特に好ましい。また、屈折率の異方性も大き
い方が高いコントラストを得られるので、Δnは0.1
以上が好ましい。0.1未満ではチルト角が大きくても
十分な散乱を得られないことがある。
ロキシベンジリデン−P’−アミノ−2−メチルブチル
シンナメート(DOBAMBC)、ヘキシルオキシベン
ジリデン−P’−アミノ−2−クロロプロピルシンナメ
ート(HOBACPC)および4−o−(2−メチル)
−ブチルレゾルシリデン−4’−オクチルアニリン(M
BRA8)等を挙げることができる。これらの材料を用
いて、素子を構成する場合、液晶材料が、SmC*相又
はSmH*相となるような温度状態に保持するため、必
要に応じて、素子をヒーターが埋め込まれた銅ブロック
等により支持することができる。また、本発明では前述
のSmC*,SmH*の他にカイラルスメクチックF相,
I相,J相,G相やK相として現われる強誘電性液晶材
料を用いることもできる。また、強誘電性液晶材料に
は、必要に応じて、接着剤,減粘剤,非液晶カイラル化
合物,色素等を含めてもよい。液晶層の厚さは、特に制
限はないが、1〜20μmとするのが好ましい。なお、
本発明においては強誘電性液晶として二色性色素を含有
するものを用いることができる。この二色性色素を用い
ることによって特に散乱状態で白以外に着色することが
できる。具体的には、日本感光色素社製の黒色色素NK
X−1033等の市販品を挙げることができる。また、
本素子では液晶分子を一旦一軸配向処理して、部分的に
電界応答させることでその境界で光を散乱させるので、
液晶のチルト角は大きいことが好ましい。具体的には2
0°以上が特に好ましい。また、屈折率の異方性も大き
い方が高いコントラストを得られるので、Δnは0.1
以上が好ましい。0.1未満ではチルト角が大きくても
十分な散乱を得られないことがある。
【0016】2−2.基板 本発明に用いられる基板としては、ガラス板やプラスチ
ック板等の各種の材質のものを使用することができる
が、通常、生産性、汎用性、加工性等の点から可撓性を
有するプラスチック材料からなる基板を好適に使用する
ことができる。プラスチック基板を用いることによっ
て、軽量,大面積パネルの作製の容易化を図ることがで
きる。プラスチック材料としては、例えば、一軸又は二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどの結晶性ポリマ
ー、ポリスルホン,ポリエーテルスルホン,ポリアリレ
ートなどの非結晶性ポリマー、ポリエチレン,ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ナイ
ロンなどのポリアミド等を挙げることができる。これら
の中でも、特に一軸又は二軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエーテルスルホンなどが好ましい。
ック板等の各種の材質のものを使用することができる
が、通常、生産性、汎用性、加工性等の点から可撓性を
有するプラスチック材料からなる基板を好適に使用する
ことができる。プラスチック基板を用いることによっ
て、軽量,大面積パネルの作製の容易化を図ることがで
きる。プラスチック材料としては、例えば、一軸又は二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどの結晶性ポリマ
ー、ポリスルホン,ポリエーテルスルホン,ポリアリレ
ートなどの非結晶性ポリマー、ポリエチレン,ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ナイ
ロンなどのポリアミド等を挙げることができる。これら
の中でも、特に一軸又は二軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエーテルスルホンなどが好ましい。
【0017】本発明において、前記一対の対向する絶縁
性基板は、互いに同じ材質のものであってもよく、又は
相違する材質のものであってもよいが、通常、上記の二
枚の基板のうち少なくとも一方の基板を光学的に透明な
ものとし、透明な電極を設けて使用することが好まし
い。基板の厚さは、通常0.2mm以下であればよい
が、10μm〜数mmが好ましい。なお、本素子では散
乱モードで表示するので、基板の光学特性としては強い
光学異方性が有っても良く、従って非常に安価な二軸配
向フィルムなども利用することができる。
性基板は、互いに同じ材質のものであってもよく、又は
相違する材質のものであってもよいが、通常、上記の二
枚の基板のうち少なくとも一方の基板を光学的に透明な
ものとし、透明な電極を設けて使用することが好まし
い。基板の厚さは、通常0.2mm以下であればよい
が、10μm〜数mmが好ましい。なお、本素子では散
乱モードで表示するので、基板の光学特性としては強い
光学異方性が有っても良く、従って非常に安価な二軸配
向フィルムなども利用することができる。
【0018】2−3.電極 基板上に形成される液晶駆動用電極群(走査電極、信号
電極)の形成材料としては、導電性を有する材料であれ
ば特に制限されないが、少なくとも一方の透明性の基板
側の電極には、導電性及び透明性の両性質を有する材料
を用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化イ
ンジウム又は酸化インジウムと酸化錫との混合物からな
るITO ( Indium Tin Oxide ) 膜等の透明電極を好適
に使用することができる。この透明電極の対向側の電極
としては、素子を反射型にする場合には金属膜を電極に
したり、金属板を基板と兼ねてもよい。基板上に液晶駆
動用電極を形成する方法は特に制限されず、従来より公
知の蒸着、スパッタリング等の方法によって形成するこ
とができる。なお、本発明においては上下基板のそれぞ
れに信号電極と走査電極とを有するドットマトリックス
型とすると表示内容のバリエーションに富み好ましい。
電極)の形成材料としては、導電性を有する材料であれ
ば特に制限されないが、少なくとも一方の透明性の基板
側の電極には、導電性及び透明性の両性質を有する材料
を用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化イ
ンジウム又は酸化インジウムと酸化錫との混合物からな
るITO ( Indium Tin Oxide ) 膜等の透明電極を好適
に使用することができる。この透明電極の対向側の電極
としては、素子を反射型にする場合には金属膜を電極に
したり、金属板を基板と兼ねてもよい。基板上に液晶駆
動用電極を形成する方法は特に制限されず、従来より公
知の蒸着、スパッタリング等の方法によって形成するこ
とができる。なお、本発明においては上下基板のそれぞ
れに信号電極と走査電極とを有するドットマトリックス
型とすると表示内容のバリエーションに富み好ましい。
【0019】また、本発明においては、少なくとも一方
の電極には微細な欠落部(電極の無い領域)を多数設け
る。この欠落部の大きさとしては平均直径が0.5μm
以上20μm以下が好ましい。小さ過ぎるとこの欠落部
内の液晶も全部電界応答してコントラストが出なかった
り、逆に大き過ぎると可視領域の光を十分散乱できなく
て、やはりコントラストを下げることがある。欠落部の
形としては任意であるが、製造上比較的作りやすい円形
状が好ましい。円形に近いと散乱の角度依存性が小さく
なる。欠落部の密度としては、その中心間距離の平均値
が1μm以上500μm以下であることが好ましい。小
さ過ぎると電極全体の導通が不良になったり、大き過ぎ
ると散乱が減ってコントラストを低下してしまうことが
ある。この様な電極の作製方法としては、一旦全面べた
の電極を形成したのちに通常のエッチングで行うことが
できる。好ましい方法としては電極上に微細な霧状のエ
ッチング液をスプレー等で吹きつけ、エッチング終了後
に全面を洗浄したり、コロナ放電で電極上に微細な穴を
明けたり、直接電極面に砂状の固体微粒子を吹きつける
などの方法がある。一方、予め基板上に樹脂などの突起
を多数設けた上に電極を形成し、そののちに突起を研磨
で取り除くなどの方法でもよい。
の電極には微細な欠落部(電極の無い領域)を多数設け
る。この欠落部の大きさとしては平均直径が0.5μm
以上20μm以下が好ましい。小さ過ぎるとこの欠落部
内の液晶も全部電界応答してコントラストが出なかった
り、逆に大き過ぎると可視領域の光を十分散乱できなく
て、やはりコントラストを下げることがある。欠落部の
形としては任意であるが、製造上比較的作りやすい円形
状が好ましい。円形に近いと散乱の角度依存性が小さく
なる。欠落部の密度としては、その中心間距離の平均値
が1μm以上500μm以下であることが好ましい。小
さ過ぎると電極全体の導通が不良になったり、大き過ぎ
ると散乱が減ってコントラストを低下してしまうことが
ある。この様な電極の作製方法としては、一旦全面べた
の電極を形成したのちに通常のエッチングで行うことが
できる。好ましい方法としては電極上に微細な霧状のエ
ッチング液をスプレー等で吹きつけ、エッチング終了後
に全面を洗浄したり、コロナ放電で電極上に微細な穴を
明けたり、直接電極面に砂状の固体微粒子を吹きつける
などの方法がある。一方、予め基板上に樹脂などの突起
を多数設けた上に電極を形成し、そののちに突起を研磨
で取り除くなどの方法でもよい。
【0020】2−4.絶縁膜または配向制御膜 本発明においては必要に応じて少なくとも一方の電極上
に絶縁膜または配向制御膜を設けることが、上下電極間
の短絡を防止して歩留りを向上できるため好ましい。こ
のような絶縁膜としては、SiOxなどの無機蒸着膜
や、各種ポリマーの塗工膜などを挙げることができる。
また、配向制御膜としては、無機物の斜方蒸着膜や、ポ
リイミド等の市販の配向膜を塗工し、ラビングなどの配
向処理を行ったものを挙げることができる。
に絶縁膜または配向制御膜を設けることが、上下電極間
の短絡を防止して歩留りを向上できるため好ましい。こ
のような絶縁膜としては、SiOxなどの無機蒸着膜
や、各種ポリマーの塗工膜などを挙げることができる。
また、配向制御膜としては、無機物の斜方蒸着膜や、ポ
リイミド等の市販の配向膜を塗工し、ラビングなどの配
向処理を行ったものを挙げることができる。
【0021】2−5.素子の作製 公知のあらゆる方法を利用できる。液晶の膜厚として
は、メモリー性を利用するときは1μm〜10μmとす
る。メモリー性を利用しないときには更に厚くできるの
で素子の作製は容易になるが液晶材料の価格が比較的高
いことから20μm以下が好ましい。本素子では、液晶
材料を一軸配向する。配向の方法としては、ラビング膜
や斜方蒸着膜などの配向制御膜を用いたり、上下基板間
を僅かにずらして剪断を印加する方法などがある。この
様に散乱型の素子でありながら、液晶を一軸配向するこ
とで、必要に応じてその双安定性(メモリー性)を利用
できる。すなわちマルチプレックス表示が可能になる。
は、メモリー性を利用するときは1μm〜10μmとす
る。メモリー性を利用しないときには更に厚くできるの
で素子の作製は容易になるが液晶材料の価格が比較的高
いことから20μm以下が好ましい。本素子では、液晶
材料を一軸配向する。配向の方法としては、ラビング膜
や斜方蒸着膜などの配向制御膜を用いたり、上下基板間
を僅かにずらして剪断を印加する方法などがある。この
様に散乱型の素子でありながら、液晶を一軸配向するこ
とで、必要に応じてその双安定性(メモリー性)を利用
できる。すなわちマルチプレックス表示が可能になる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 実施例1 全面にITO電極が設けられたPESフィルム(ポリエ
ーテルスルホン:住友ベークライト社製 スミライトF
ST)の30cm×80cmを2枚切り出して、1枚の
ITO面にエッチング液(塩化第二鉄の7重量%水溶
液)を噴霧した。噴霧はスプレー方式で、ノードソン社
のエアロコートシステムを用いて噴霧時間を1秒とし
た。このようにして、微小な液滴が載ったまま、約3分
放置してエッチングを行った。その後直ちに流水で洗浄
し、恒温槽の中で120℃10分間の乾燥を行った。こ
の電極面を光学顕微鏡で観察したところ、欠落部の平均
直径は2.6μmで、これらの中心間距離の平均は9μ
mであった。次にこの基板と何も処理していない基板と
を、通常のフォトレジスト法を用いてストライプ状にエ
ッチングした。ストライプ電極はコモン,セグメント側
の何れも2mmピッチとし、何も処理していない方の基
板をコモン側とした。いずれの基板も、ITO電極上に
絶縁膜(泰成商会 FP2000の5重量%MEK溶
液)をグラビアコーターで塗工し、150℃30分の硬
化処理を行った。膜厚は約0.2μmであった。次に、
コモン側の基板に強誘電性液晶組成物(チッソ CS−
1014)にシリカスペーサー(3μm)を0.2%混
合したものの20重量%MEK溶液を、同じくグラビア
コーターで塗工した。溶媒の蒸発後、セングメント側の
基板を一対のラミネートロール(直径50mm,長さ4
50mmで、一方が鉄製でもう一方がシリコンゴム製)
でラミネートした。この未配向の素子の上下電極間に直
流60Vという高電圧を印加しながら、素子全体に一方
向のたわみ変形による剪断を約10分間室温で印加し
た。これによって素子の全面が一様に配向した素子が完
成した。このときの表示状態は透明であった。この素子
の上下電極間に比較的弱い電圧を印加して表示状態を観
察したところ、直流3Vまでは透明であったが、その後
徐々に電圧を高くすると素子全体が散乱によって白くな
り、電圧が10Vのとき最も強く光を散乱した。更に電
圧を高くすると散乱は弱くなり、18Vでは再び透明に
なった。これらの透明または散乱の状態は電圧を取り除
いても殆ど保持され、例えば10Vのときは光透過率が
透明のときを100%とすると4%であるが、電圧を取
り除いても5%を維持していた。この散乱の原因は、電
圧が十分印加されて反転された領域と、電圧が不十分で
反転できない領域との境界で起こると解釈できる。しか
し配向時に全面を一様に配向できたのは、この散乱が生
じる電圧よりも十分大きい電圧で行ったために、微小な
欠落部の内側にも比較的大きな電界がかかったことと、
剪断によって配向領域が広がったためと思われる。次に
応答時間を測定したところ、電圧を−20Vから10V
にして「透明→散乱」の応答では170μs、電圧を1
0Vから20Vにして「散乱→透明」のときは190μ
sと、散乱型としては非常に高速なものであった。さら
に、マルチプレックス駆動を試みた。波形としては通常
の2パルス法であるが、全面一括消去によって表示を透
明にして、書き込みを行った。全面消去パルスとして
は、パルス幅2msの正負対称のパルスとし、電圧は透
明にするために25Vとした。一方書き込みパルスはパ
ルス幅250μsの正負対称パルスとし、選択電圧が1
0Vとなる様にした。バイアス比は1/6とした。得ら
れた表示コントラストは15が得られ、偏光板を使用し
ないでも十分な表示が得られることを確認した。表示の
明るさとしては、透明状態での光透過率が71%であ
り、偏光板を使用した複屈折型の素子と比較して圧倒的
に明るいものであった。
に説明する。 実施例1 全面にITO電極が設けられたPESフィルム(ポリエ
ーテルスルホン:住友ベークライト社製 スミライトF
ST)の30cm×80cmを2枚切り出して、1枚の
ITO面にエッチング液(塩化第二鉄の7重量%水溶
液)を噴霧した。噴霧はスプレー方式で、ノードソン社
のエアロコートシステムを用いて噴霧時間を1秒とし
た。このようにして、微小な液滴が載ったまま、約3分
放置してエッチングを行った。その後直ちに流水で洗浄
し、恒温槽の中で120℃10分間の乾燥を行った。こ
の電極面を光学顕微鏡で観察したところ、欠落部の平均
直径は2.6μmで、これらの中心間距離の平均は9μ
mであった。次にこの基板と何も処理していない基板と
を、通常のフォトレジスト法を用いてストライプ状にエ
ッチングした。ストライプ電極はコモン,セグメント側
の何れも2mmピッチとし、何も処理していない方の基
板をコモン側とした。いずれの基板も、ITO電極上に
絶縁膜(泰成商会 FP2000の5重量%MEK溶
液)をグラビアコーターで塗工し、150℃30分の硬
化処理を行った。膜厚は約0.2μmであった。次に、
コモン側の基板に強誘電性液晶組成物(チッソ CS−
1014)にシリカスペーサー(3μm)を0.2%混
合したものの20重量%MEK溶液を、同じくグラビア
コーターで塗工した。溶媒の蒸発後、セングメント側の
基板を一対のラミネートロール(直径50mm,長さ4
50mmで、一方が鉄製でもう一方がシリコンゴム製)
でラミネートした。この未配向の素子の上下電極間に直
流60Vという高電圧を印加しながら、素子全体に一方
向のたわみ変形による剪断を約10分間室温で印加し
た。これによって素子の全面が一様に配向した素子が完
成した。このときの表示状態は透明であった。この素子
の上下電極間に比較的弱い電圧を印加して表示状態を観
察したところ、直流3Vまでは透明であったが、その後
徐々に電圧を高くすると素子全体が散乱によって白くな
り、電圧が10Vのとき最も強く光を散乱した。更に電
圧を高くすると散乱は弱くなり、18Vでは再び透明に
なった。これらの透明または散乱の状態は電圧を取り除
いても殆ど保持され、例えば10Vのときは光透過率が
透明のときを100%とすると4%であるが、電圧を取
り除いても5%を維持していた。この散乱の原因は、電
圧が十分印加されて反転された領域と、電圧が不十分で
反転できない領域との境界で起こると解釈できる。しか
し配向時に全面を一様に配向できたのは、この散乱が生
じる電圧よりも十分大きい電圧で行ったために、微小な
欠落部の内側にも比較的大きな電界がかかったことと、
剪断によって配向領域が広がったためと思われる。次に
応答時間を測定したところ、電圧を−20Vから10V
にして「透明→散乱」の応答では170μs、電圧を1
0Vから20Vにして「散乱→透明」のときは190μ
sと、散乱型としては非常に高速なものであった。さら
に、マルチプレックス駆動を試みた。波形としては通常
の2パルス法であるが、全面一括消去によって表示を透
明にして、書き込みを行った。全面消去パルスとして
は、パルス幅2msの正負対称のパルスとし、電圧は透
明にするために25Vとした。一方書き込みパルスはパ
ルス幅250μsの正負対称パルスとし、選択電圧が1
0Vとなる様にした。バイアス比は1/6とした。得ら
れた表示コントラストは15が得られ、偏光板を使用し
ないでも十分な表示が得られることを確認した。表示の
明るさとしては、透明状態での光透過率が71%であ
り、偏光板を使用した複屈折型の素子と比較して圧倒的
に明るいものであった。
【0023】実施例2 基板として、ITO電極付きの2軸延伸PETフィルム
(王子トーピ社製 OTEC)ロール(幅500mm×
長さ50m)を2本用いた。何れの基板も、ITO電極
に微細な欠落部を設けるために、全面ベタのパターンを
形成するためのフォトマスクにシリカ球(直径1μm)
をエアガンで吹きつけた。このようにしてマスクパター
ン自体に微小な傷をつけ、このマスクを用いて通常のフ
ォトエッチングを長尺フィルムに行った。出来上がった
基板のITO面を顕微鏡観察すると、微小な電極欠落部
の平均直径は1.7μmであり、その隣接する欠落部と
の平均距離は3.8μmであった。次に一方の基板の電
極面に可溶ポリイミド(日産化学社製 RN776)の
2重量%のNメチルピロリドン溶液をグラビアコーター
で塗工し、次いで100℃,10分加熱して溶媒を完全
に蒸発させた。さらに図2に示すラビング装置を用い
て、ラビング方向が基板長手方向に対して70°傾いた
状態となるようにラビングを行った。このようにして配
向膜付きの基板を巻き取った後、何も塗工していない側
の基板に下記化1に示す液晶を30重量%のトルエン溶
液として、グラビアコーターで塗工した。
(王子トーピ社製 OTEC)ロール(幅500mm×
長さ50m)を2本用いた。何れの基板も、ITO電極
に微細な欠落部を設けるために、全面ベタのパターンを
形成するためのフォトマスクにシリカ球(直径1μm)
をエアガンで吹きつけた。このようにしてマスクパター
ン自体に微小な傷をつけ、このマスクを用いて通常のフ
ォトエッチングを長尺フィルムに行った。出来上がった
基板のITO面を顕微鏡観察すると、微小な電極欠落部
の平均直径は1.7μmであり、その隣接する欠落部と
の平均距離は3.8μmであった。次に一方の基板の電
極面に可溶ポリイミド(日産化学社製 RN776)の
2重量%のNメチルピロリドン溶液をグラビアコーター
で塗工し、次いで100℃,10分加熱して溶媒を完全
に蒸発させた。さらに図2に示すラビング装置を用い
て、ラビング方向が基板長手方向に対して70°傾いた
状態となるようにラビングを行った。このようにして配
向膜付きの基板を巻き取った後、何も塗工していない側
の基板に下記化1に示す液晶を30重量%のトルエン溶
液として、グラビアコーターで塗工した。
【0024】
【化1】
【0025】溶媒蒸発後、直ちに前述の配向膜付き基板
とラミネートし、連続的に巻き取った。配向処理は、等
方相にまで加熱することなしに、やはり電圧と剪断の同
時印加によって室温で行った。具体的には、図3に示す
ように素子を長さ1mだけ切り出したのちに上下電極間
に80V,20Hzの矩形波を印加しながら直径40m
mの鉄製ロールによる曲げ変形を全体に与えながら行っ
た。数度の曲げを与えたところ素子は全面にわたって均
一に配向した。この配向処理ののち、もっと低電圧での
表示挙動を調べたところ、OVで上下電極間をオープン
にしたときはほぼ透明だが、ショートすると上下に電極
のある領域では液晶に反転が起きて全体が黒になった。
この反転した方向はラビングの方向と一致しており、上
下電極間をショートすることで片安定性が強調されたた
めであると推察できる。次に電圧を徐々に高くすると、
約4Vのときに全面が透明になった。従って、出力イン
ピーダンスの比較的低い電源回路を用いると数Vの低電
圧で透明−黒表示を切り換えることができる。出力イン
ピーダンスの比較的低いものとしては、ごく一般的なト
ランジスター出力などで十分であるので図4に示す回路
を用いて駆動を行った。出力電圧としては0V−10V
の矩形波とし、周波数は0.5Hzとした。応答時間は
「黒→透明」(0V→10V)のときは8ms,[透明
→黒」(10V→0V)のときは15msで、コントラ
ストは12であった。また、透明状態(10V)での光
透過率は64%で、十分明るいものであった。
とラミネートし、連続的に巻き取った。配向処理は、等
方相にまで加熱することなしに、やはり電圧と剪断の同
時印加によって室温で行った。具体的には、図3に示す
ように素子を長さ1mだけ切り出したのちに上下電極間
に80V,20Hzの矩形波を印加しながら直径40m
mの鉄製ロールによる曲げ変形を全体に与えながら行っ
た。数度の曲げを与えたところ素子は全面にわたって均
一に配向した。この配向処理ののち、もっと低電圧での
表示挙動を調べたところ、OVで上下電極間をオープン
にしたときはほぼ透明だが、ショートすると上下に電極
のある領域では液晶に反転が起きて全体が黒になった。
この反転した方向はラビングの方向と一致しており、上
下電極間をショートすることで片安定性が強調されたた
めであると推察できる。次に電圧を徐々に高くすると、
約4Vのときに全面が透明になった。従って、出力イン
ピーダンスの比較的低い電源回路を用いると数Vの低電
圧で透明−黒表示を切り換えることができる。出力イン
ピーダンスの比較的低いものとしては、ごく一般的なト
ランジスター出力などで十分であるので図4に示す回路
を用いて駆動を行った。出力電圧としては0V−10V
の矩形波とし、周波数は0.5Hzとした。応答時間は
「黒→透明」(0V→10V)のときは8ms,[透明
→黒」(10V→0V)のときは15msで、コントラ
ストは12であった。また、透明状態(10V)での光
透過率は64%で、十分明るいものであった。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の液晶光学
素子は、下記の効果を発揮する。 強誘電液晶を用いているため駆動電圧を低くした場合
でも高速応答が可能である。 散乱を用いた表示のため偏光板を必要とすることがな
く明るい表示面を得ることができる。 液晶に一軸配向処理を施し、散乱型としているのでマ
ルチプレックス(ドット)表示が可能である。 電極構造で散乱を可能にしているためバインダー樹脂
が不要となり、素子構成や材料の選定が容易である。
素子は、下記の効果を発揮する。 強誘電液晶を用いているため駆動電圧を低くした場合
でも高速応答が可能である。 散乱を用いた表示のため偏光板を必要とすることがな
く明るい表示面を得ることができる。 液晶に一軸配向処理を施し、散乱型としているのでマ
ルチプレックス(ドット)表示が可能である。 電極構造で散乱を可能にしているためバインダー樹脂
が不要となり、素子構成や材料の選定が容易である。
【図1】本発明の液晶光学素子に用いられる電極欠落部
を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)は
その平面図のA−A線における断面図である。
を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)は
その平面図のA−A線における断面図である。
【図2】本発明の液晶光学素子の一実施例において用い
られるラビング装置を模式的に示す説明図である。
られるラビング装置を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明の液晶光学素子の一実施例において用い
られる配向処理の方法を模式的に示す説明図である。
られる配向処理の方法を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の液晶光学素子の一実施例において用い
られる駆動回路を模式的に示す回路図である。
られる駆動回路を模式的に示す回路図である。
1 上基板 2 下基板 3 上電極 4 下電極 5 強誘電性液晶 51 十分な電界が印加された液晶分子 52 十分な電界が印加されない液晶分子 6 上基板の電極欠落部 7 下基板の電極欠落部 8 ドメインの境界 9 スメクチック層法線方向
Claims (6)
- 【請求項1】 一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を
挟持した液晶光学素子において、 強誘電性液晶のスメクチック層法線が、一軸配向処理を
され、かつ、少なくとも一方の電極が微細な欠落部を有
し、さらに強誘電性液晶のうち上下電極によって十分な
電界が印加された液晶分子のみが応答して、応答した液
晶分子と応答しない液晶分子との境界において光を散乱
しうることを特徴とする液晶光学素子。 - 【請求項2】 前記電極の微細な欠落部の平均直径が、
0.5μm以上20μm以下の円形状であり、かつ隣接
する欠落部相互間の中心間距離の平均値が1μm以上5
00μm以下であることを特徴とする請求項1記載の液
晶光学素子。 - 【請求項3】 前記少なくとも一方の電極上に、絶縁膜
または配向制御膜が設けられていることを特徴とする請
求項1または2記載の液晶光学素子。 - 【請求項4】 前記基板が、プラスチックフィルムから
なるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
か1項記載の液晶光学素子。 - 【請求項5】 前記強誘電性液晶が、二色性色素を含有
するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
か1項記載の液晶光学素子。 - 【請求項6】 前記一対の電極付基板が、上下基板のそ
れぞれに信号電極と走査電極とを有するドットマトリッ
クス型であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1項記載の液晶光学素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5296994A JPH07239484A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 液晶光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5296994A JPH07239484A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 液晶光学素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07239484A true JPH07239484A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12929726
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5296994A Pending JPH07239484A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 液晶光学素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07239484A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015158675A (ja) * | 2009-11-17 | 2015-09-03 | レイブンブリック,エルエルシー | 屈折性光学構造を組み込んだ温度応答切換型光学フィルタ |
| WO2022225051A1 (ja) * | 2021-04-22 | 2022-10-27 | 凸版印刷株式会社 | 液晶デバイス用透明基材、及び調光シート |
| WO2022225058A1 (ja) * | 2021-04-22 | 2022-10-27 | 凸版印刷株式会社 | 液晶デバイス用透明基材、および、調光シート |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP5296994A patent/JPH07239484A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015158675A (ja) * | 2009-11-17 | 2015-09-03 | レイブンブリック,エルエルシー | 屈折性光学構造を組み込んだ温度応答切換型光学フィルタ |
| WO2022225051A1 (ja) * | 2021-04-22 | 2022-10-27 | 凸版印刷株式会社 | 液晶デバイス用透明基材、及び調光シート |
| WO2022225058A1 (ja) * | 2021-04-22 | 2022-10-27 | 凸版印刷株式会社 | 液晶デバイス用透明基材、および、調光シート |
| JP2022167035A (ja) * | 2021-04-22 | 2022-11-04 | 凸版印刷株式会社 | 液晶デバイス用透明基材、および、調光シート |
| JP2022167036A (ja) * | 2021-04-22 | 2022-11-04 | 凸版印刷株式会社 | 液晶デバイス用透明基材、及び調光シート |
| US12072582B2 (en) | 2021-04-22 | 2024-08-27 | Toppan Inc. | Transparent substrate for liquid crystal device, and light control sheet |
| US12174492B2 (en) | 2021-04-22 | 2024-12-24 | Toppan Inc. | Transparent substrate for liquid crystal device and light control sheet |
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