JPH07243003A - 耐ヒートチェック性に優れたマルエージング鋼 - Google Patents
耐ヒートチェック性に優れたマルエージング鋼Info
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- JPH07243003A JPH07243003A JP5492394A JP5492394A JPH07243003A JP H07243003 A JPH07243003 A JP H07243003A JP 5492394 A JP5492394 A JP 5492394A JP 5492394 A JP5492394 A JP 5492394A JP H07243003 A JPH07243003 A JP H07243003A
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Abstract
を提供し、マルエージング鋼にてダイカスト金型を構成
した場合において充分な金型寿命が得られるようにす
る。 【構成】マルエージング鋼を重量基準でC:≦0.03
%、Si:≦0.10%、Mn:≦0.10%、P:≦
0.010%、S:≦0.010%、Ni:6.0〜1
1.0%、Cr:≦0.30%、Mo:4.0〜9.0
%、Co:7.0〜11.0%、Ti:0.10〜1.
0%、Al:0.05〜0.15%、B:≦0.010
%、Zr:≦0.10%、Ca:≦0.10%、残部実
質的にFeから成る組成とする。
Description
に使用できる耐ヒートチェック性に優れたマルエージン
グ鋼に関する。
5%Cr,1〜1.5%Moを含む熱間工具用鋼が用い
られていた。この熱間工具用鋼にてダイカスト金型を製
造する場合、その過程で焼入れ・焼戻し処理を行い、以
て所要の硬さ,強度を発現させる。
を超える高温処理であるため、また焼入れに際してマル
テンサイト変態を伴うため、焼入れ・焼戻しによって大
きな熱処理歪,変形が生ずる。
ト金型を製造する場合、焼入れ・焼戻し処理の前に一旦
粗加工を行い、そして焼入れ・焼戻し処理後に再び仕上
げのための加工が必要であって2度の加工を必要とし、
そのため加工工数が多くなって金型製造のための所要時
間が長く、このことが大きな問題となっていた。
して用いられている高強度の且つ加工性に優れたマルエ
ージング鋼の適用も研究されている。
Co,Mo等種々の元素を加えた鋼をマルテンサイト組
織としてこれに時効処理を施し、金属間化合物を析出さ
せることによって硬化させるもので、その際の時効処理
温度は500℃前後と低く、また時効処理に際して変態
を伴わないので熱処理による歪が少なく、従って1回の
加工で金型を製造することが可能で、加工時間を低減で
きる利点を有する。
して用いられているマルエージング鋼はNiを少なくと
も12%以上含有するもので、このものは耐ヒートチェ
ック性、即ち金型表面の急速加熱冷却に伴う熱応力の繰
返しによって表面に発生するクラックに対する耐性が十
分でなく、このため金型として用いたときその寿命が従
来の熱間工具用鋼から成る金型に対して著しく短い問題
があった。
問題を解決することを目的としてなされたものである。
而して請求項1の発明は、マルエージング鋼を重量基準
で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:6.0〜11.0
% Cr:≦0.30% Mo:4.0〜9.0
% Co:7.0〜11.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る組織とすることを特徴とす
る。
てNi含量を6.0〜11.0%と低くした上、Mo量
の適正化及びNi,Co,Mo量のバランスの適正化を
図ったことを骨子とする。
耐ヒートチェック性が低いことの理由を追求する中で、
その主原因がNiの高添加によるAs点、即ちマルテン
サイトからオーステナイトに変態する変態開始温度が低
いことが主原因であるとの結論を得た。
度は650℃程度の高い温度まで上昇する。しかるにN
i含量が12%以上のマルエージング鋼の場合、As点
はこの金型表面の到達温度よりも低く、従って金型の表
面部分は一部がオーステナイト化してそこにマルテンサ
イト相とオーステナイト相との両相が混在した状態が発
現する。
は熱膨張率に差があり(オーステナイトの方がマルテン
サイトに比べて熱膨張率が大きい)、このため加熱冷却
に伴う金型表層部の膨張収縮の繰返しによって両相の界
面にクラックが発生及び成長し、このことが耐ヒートチ
ェック性を低下させる主原因になっているとの結論を得
た。
鋼に対してNi含量を6.0〜11.0%と低めとし、
これに応じてMo量の適正化,Ni,Co,Mo量のバ
ランスの適正化を行って時効硬さを向上させたところ、
ダイカスト金型として用いた場合に良好な耐ヒートチェ
ック性を有する、従って金型寿命も十分なマルエージン
グ鋼が得られることを確認した。
述する。 C:≦0.03% Cは0.03%を超えると鋼の靱性を劣化させ、また時
効処理の際の時効硬化性を阻害するため上限を0.03
%とした。
上限を0.10%とした。
上限を0.10%とした。
め上限を0.010%とした。
上限を0.010%とした。
する。一方11.0%を超えるとAs点が低下し、この
結果耐ヒートチェック性が低下する。またコストも高く
なる。従って本発明ではNiの下限を6.0%、上限を
11.0%とした。
せる。従って上限を0.30%とした。
9.0%を超えるとMs点が低下し、またコストも高く
なる。従って本発明では下限,上限をそれぞれ4.0
%,9.0%とした。
硬化性が不足する。またAs点も低下する。他方11.
0%を超えると靱性が劣化し、またコストも高くなる。
従って本発明では7.0〜11.0%とした。
また結晶粒が粗大化する。一方1.0%超えると介在物
量が増加し、靱性が劣化する。従って本発明では0.1
0〜1.0%とした。
0.15%を超えると靱性が劣化し、またフェライトが
生成する。従ってここでは0.05〜0.15%とし
た。
作用がある。但しその効果は0.010%で飽和するた
め、上限を0.010%とした。
の粗大化を防止する。但しその効果は0.10%で飽和
するため上限を0.10%とした。
属介在物量が増加する。従って上限を0.10%とし
た。
を重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:6.0〜11.0
% Cr:8.1〜9.0% Mo:4.0〜9.0
% Co:7.0〜11.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る組成とすることを特徴とす
る。
ング鋼においてCrを8.1〜9.0%の範囲で含有さ
せるようにしたものである。このようにCrを8.1〜
9.0%の範囲で含有させた場合、マルエージング鋼の
耐酸化性が効果的に向上し、この結果耐ヒートチェック
性が向上する。従ってこのマルエージング鋼にてダイカ
スト金型を構成した場合、金型寿命が向上する。
〜9.0%としているのは、8.1%未満では耐酸化性
を充分に向上させることができず、また逆に9.0%を
超えるとフェライト相が生成し、耐ヒートチェック性が
劣化する。そこで8.1〜9.0%に含有量を規定した
ものである。
を重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:9.0〜11.0
% Cr:≦0.30% Mo:4.0〜9.0
% Co:9.0〜11.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る組成とすることを特徴とす
る。
ング鋼においてNi含量及びCo含量をそれぞれ9.0
〜11.0%,9.0〜11.0%と高めに規定したも
ので、このようにすることによりマルエージング鋼の特
性を更に良好とすることができる。
%,Coを9.0〜11.0%にそれぞれ規定している
理由は、Niが9.0%未満のときには充分望ましい時
効硬化性が得られ難く、またCoが9.0%未満のとき
にはMoとの複合作用の下において充分望ましい時効硬
化性が得られ難いことによる。尚、上限値の限定理由は
請求項1におけるのと同様である。
を重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:6.0〜8.0% Cr:8.1〜9.0% Mo:7.0〜9.0
% Co:7.0〜9.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る組成とすることを特徴とす
る。
ング鋼においてNi:6.0〜8.0%,Cr:8.1
〜9.0%,Mo:7.0〜9.0%,Co:7.0〜
9.0%に規定したものである。即ちNi,Cr,M
o,Coの含有量としてはここに規定する含有量が望ま
しいのであり、Ni,Cr,Mo,Coをこの範囲内で
含有させることによってマルエージング鋼の特性を更に
良好とすることができる。
を8.1〜9.0%含有させると耐酸化性は向上するの
であるが、Crの高添加によってマルエージング鋼のA
s点が低下傾向となる。そこで本発明ではCrを高添加
すると同時にNiの含有量を低めに規定してCr添加に
基くAs点の低下を防ぎ、また併せてMo,Coの含有
量を適正に設定して良好な時効硬化性を得るようにして
いる。
i,Cr,Mo,Coの添加量の限定理由は以下の通り
である。 Ni:6.0〜8.0% 下限を6.0%としたのは前述したのと同様の理由から
であり、また上限を8.0%としたのはCrの添加によ
りAs点が下がるのをNi含量の低め設定によって防ぐ
主旨である。
たのと同様の理由からである。
スさせ、以て時効硬さを向上させる主旨である。
に示す化学成分のマルエージング鋼にてダイカスト金型
を製造し、このダイカスト金型を用いて鋳造実験を繰り
返し行い、耐酸化性,耐ヒートチェック性及び金型の寿
命を調べた。また併せてAs点,Ms点も求めた。結果
が表2に併せて示してある。ここで耐ヒートチェック性
の評価は高周波加熱式ヒートチェック試験にて行い、そ
の際15mmφ,肉厚5mmの試験片に対する650℃
×4秒の加熱及び水冷3秒の冷却を1サイクルとしてこ
れを1000回繰り返し行い、発生するクラックの数,
大きさを求めた。
2に示す温度条件の下で行った。その際の硬さも表中に
併せて示してある。また比較鋼14(SKD61)の熱
間工具用鋼については、表に示す温度で焼入れ処理,焼
戻し処理をした場合の値で示してある(H:焼入れ,
T:焼戻し)。
なくした上Mo量及びNi,Co,Mo量のバランスを
適正化した本発明例のマルエージング鋼の場合、或いは
Crを所定量含有させた本発明例のマルエージング鋼の
場合、耐ヒートチェック性,金型寿命が比較例のものに
比べて向上していることが分る。尚比較例14は焼入れ
焼戻し型鋼のSKD61であり、特性的には良好である
が、焼入れ歪が大きく加工工程の面で問題のあるもので
ある。
よれば耐ヒートチェック性に優れたマルエージング鋼が
得られる。このマルエージング鋼はダイカスト金型に充
分に適用可能なものである。而してかかるマルエージン
グ鋼を用いてダイカスト金型を構成した場合、金型製造
に要する工程,時間,コストを低減することができる。
ング鋼の耐酸化性が向上し、この結果耐ヒートチェック
性が向上する。従ってこの発明のマルエージング鋼を用
いてダイカスト金型を構成した場合、金型の寿命が向上
する効果が得られる。
のマルエージング鋼が得られる。また請求項4の発明に
よれば、Crの高添加による耐酸化性の向上とNi含量
の低めの設定及びMo,Co含有量の適正化に基いてマ
ルエージング鋼の耐ヒートチェック性を更に良好とで
き、金型寿命を高寿命とすることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:6.0〜11.0
% Cr:≦0.30% Mo:4.0〜9.0
% Co:7.0〜11.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る耐ヒートチェック性に優れた
マルエージング鋼。 - 【請求項2】重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:6.0〜11.0
% Cr:8.1〜9.0% Mo:4.0〜9.0
% Co:7.0〜11.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る耐ヒートチェック性に優れた
マルエージング鋼。 - 【請求項3】重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:9.0〜11.0
% Cr:≦0.30% Mo:4.0〜9.0
% Co:9.0〜11.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る耐ヒートチェック性に優れた
マルエージング鋼。 - 【請求項4】重量基準で C:≦0.03% Si:≦0.10% Mn:≦0.10% P:≦0.010% S:≦0.010% Ni:6.0〜8.0% Cr:8.1〜9.0% Mo:7.0〜9.0
% Co:7.0〜9.0% Ti:0.10〜1.
0% Al:0.05〜0.15% B:≦0.010% Zr:≦0.10% Ca:≦0.10% 残部実質的にFeから成る耐ヒートチェック性に優れた
マルエージング鋼。
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|---|---|---|---|
| JP05492394A JP3220322B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 耐ヒートチェック性に優れたマルエージング鋼 |
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| JPH07243003A true JPH07243003A (ja) | 1995-09-19 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006096684A1 (en) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Thixomat, Inc. | Semisolid metal injection molding machine components of intermetallic hardened steel alloys |
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| WO2019124296A1 (ja) * | 2017-12-18 | 2019-06-27 | 日立金属株式会社 | 積層造形物およびその製造方法、ならびに、積層造形用金属粉末 |
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|---|---|---|---|---|
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1994
- 1994-02-28 JP JP05492394A patent/JP3220322B2/ja not_active Expired - Fee Related
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