JPH07243675A - 加湿器およびその運転方法 - Google Patents

加湿器およびその運転方法

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JPH07243675A
JPH07243675A JP3735994A JP3735994A JPH07243675A JP H07243675 A JPH07243675 A JP H07243675A JP 3735994 A JP3735994 A JP 3735994A JP 3735994 A JP3735994 A JP 3735994A JP H07243675 A JPH07243675 A JP H07243675A
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JP
Japan
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hollow body
water
humidifying
humidifier
concentrated
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Application number
JP3735994A
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English (en)
Inventor
Hajime Otani
肇 大谷
Kenzo Okada
健三 岡田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加湿能力が優れ、しかも特別のメンテナンスを
必要とすることなく長期使用による水漏れや加湿能力の
低下が少ない低コストでコンパクトな加湿器およびその
運転方法を提供する。 【構成】水蒸気透過膜製の中空体1と、この中空体1内
に加湿用水8を供給する供給パイプ2と、上記中空体1
内の濃縮加湿用水を中空体1外に排出する開閉バルブ4
付排出パイプ3を備え、さらに上記排出パイプ3から排
出される濃縮加湿用水を加熱蒸発させる蒸発器付タンク
5を設けた加湿器を用い、上記加湿用水8が不純物が析
出する直前まで濃縮された場合、上記開閉バルブ付排出
パイプ3の開閉バルブ4を開き、上記濃縮加湿用水を上
記蒸発器付タンク5に導入して蒸発除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水蒸気透過膜を用いた
加湿器であって、加湿用水中の不純物に起因する弊害を
除去した加湿器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加湿能力を向上させた自然蒸発式加湿器
として、水蒸気透過膜を用いた加湿器が提案され、一部
で実施されている(特開昭60−171337号公
報)。上記水蒸気透過膜は、水蒸気を透過させるという
性質を有する一方、水(液体)は透過させないという性
質を有する膜である。このような膜としては、一般に、
疎水性多孔質高分子膜が使用されているが、この疎水性
多孔質高分子膜より水蒸気透過性に優れる、イオン交換
膜や親水性高分子膜等の無多孔質高分子膜の使用も検討
されている。これら水蒸気透過膜を用いて表面積が大き
い中空体を作製し、この中空体内に加湿用水を供給すれ
ば、加湿用水の蒸発面積を充分に確保することができ、
加湿器の加湿能力を向上させることが可能となる。さら
に、この中空体を膜モジュール化すれば、加湿器のコン
パクト化を図ることも可能となる。また、この方式の加
湿器では、加湿用水が上記中空体内で全て蒸発するクロ
ーズドシステムを採用することが可能となり、ドレン管
等の加湿器外へ加湿用水を排出するための配管を設ける
必要がなく、構造が簡単なものとなる。そして、この加
湿器は、前述のように自然蒸発式であるため、電熱式,
超音波式,水スプレー式等の加湿器に較べ、イニシャル
コストやランニングコスト等のコスト面でも有利であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この加
湿器では、加湿用水として使用される水道水や井戸水等
に含まれる炭酸カルシウム等の不純物による弊害が生じ
ていた。すなわち、この加湿器は、前述のように、クロ
ーズドシステムであるため、加湿用水が蒸発により中空
体内で濃縮される。この結果、それまで加湿用水中に溶
存していた炭酸カルシウム等の不純物が析出し、この不
純物が、中空体を構成する水蒸気透過膜に付着堆積する
ようになる。この不純物の付着堆積により、水蒸気透過
膜として疎水性多孔質高分子膜を使用した中空体では、
膜の疎水性が奪われて水遮断性が低下し、水漏れが発生
するようになる。また、水蒸気透過膜として無多孔質高
分子膜を使用した中空体では、水蒸気の膜透過が阻害さ
れ、中空体の加湿能力が低下するようになる。
【0004】この不純物の付着堆積の問題を解決するた
めに、膜を定期的に洗浄することが考えられる。例え
ば、不純物を溶解する薬剤を用いる化学的洗浄や、加湿
器を分解し、膜をブラシ等を用いて直接洗浄する物理的
方法があげられる。しかし、化学的洗浄方法は、薬剤に
関する新たなコストがかかるとともに、人体への影響の
問題がある。また、物理的洗浄方法では、加湿器の分解
や組み立ては、著しく煩雑な作業であり、また精巧な膜
モジュール内をモジュールブラシで洗浄することは、実
質的に不可能である。しかも、化学的,物理的等の洗浄
の種類を問わず、洗浄という特別のメンテナンスが必要
となり、加湿器の使用者に新たな負担をかけることとな
る。
【0005】このように、水蒸気透過膜を使用した加湿
器は、加湿用水に含まれる不純物に起因する問題を有す
るものであった。また、この問題を解決するための従来
の方法も、種々の欠点を有するため実際に適用できるも
のではなかった。しかし、前述のように、この水蒸気透
過膜を使用した加湿器は、コンパクトで加湿能力に優
れ、またコスト的にも有利であるため、加湿用水中の不
純物に起因する問題の解決が強く望まれている。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、加湿能力が優れ、しかも、特別のメンテナンスを
必要とすることなく長期使用による水漏れや加湿能力の
低下が少ない低コストでコンパクトな加湿器およびその
運転方法の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の加湿器およびその運転方法は、水蒸気透過
膜製の密封状の中空体と、この中空体内と連通し中空体
内部に加湿用水を供給する供給パイプと、上記中空体内
と連通し中空体内部の濃縮加湿用水を中空体外に排出す
る開閉バルブ付排出パイプと、上記中空体の外周に対し
空気を送風して接触させる送風手段と、加湿空気を被加
湿対象に導出する導出手段とを備え、上記排出パイプに
連通し上記排出パイプから排出された濃縮加湿用水を蒸
発させる蒸発器付タンクを設け、この蒸発器付タンクが
上記供給パイプより下方に位置決めされている加湿器を
第1の要旨とする。
【0008】また、上記加湿器を用い、空気を加湿する
際は、上記開閉バルブ付排出パイプの開閉バルブを閉
じ、上記供給パイプを通して上記中空体に加湿用水を供
給して中空体内部に満たし、この状態で、上記送風手段
により中空体の外周に空気を送風し接触させて加湿し、
この加湿された空気を上記導出手段により被加湿対象に
供給し、また、上記中空体を乾燥する際は、上記開閉バ
ルブ付排出パイプの開閉バルブを開き、上記中空体内か
ら濃縮加湿用水を上記排出パイプを通して上記蒸発器付
タンク内に導入して上記濃縮加湿用水を蒸発させる加湿
器の運転方法を第2の要旨とする。
【0009】
【作用】上記課題を解決するために、本発明の加湿器
は、その内部に加湿用水が供給されこの加湿用水から発
生する水蒸気を空気に供給する水蒸気透過膜製の中空体
と、この中空体内に上記加湿用水を供給する供給パイプ
と、上記中空体内で水蒸気の発生により濃縮された濃縮
加湿用水を中空体外に排出する開閉バルブ付排出パイプ
とを備え、さらに上記排出パイプから排出された濃縮加
湿用水を蒸発除去するための蒸発器付タンクが設けられ
ている。したがって、この加湿器において、上記中空体
を乾燥する必要が生じた場合、例えば、中空体からの水
蒸気の発生により、中空体内の加湿用水が不純物が析出
する直前まで濃縮された場合は、上記排出パイプにより
上記蒸発器付タンクに導入することにより、加湿器外に
濃縮加湿用水を排出することなく、中空体内を空にする
ことができるようになる。したがって、本発明の加湿器
は、クローズドシステムを採用することが可能となる。
そして、上記蒸発器付タンク内に導入された濃縮加湿用
水は、このタンク内の蒸発器により、蒸発除去される。
この一連の操作により、上記中空体を構成する水蒸気透
過膜に加湿用水中の不純物が付着堆積しなくなり、水蒸
気透過膜の性能劣化を防止することが可能となる。すな
わち、疎水性多孔質高分子膜から形成された中空体にお
いては、膜の疎水性が維持され、上記中空体からの水漏
れが発生しなくなり、また無多孔質高分子膜から形成さ
れた中空体においては、水蒸気の膜透過が阻害されなく
なり、上記中空体の優れた加湿能力が維持されるように
なる。そして、上記蒸発器付タンクは上記供給パイプよ
り下方に位置決めされている。このため、濃縮加湿用水
は、その自重により上記中空体から上記蒸発器付タンク
内に流れ込むようになる。したがって、液送ポンプ等の
特別な装置を必要としない。さらに、この液送ポンプ等
の特別装置を必要としないことと、上記のクローズドシ
ステムの採用により、加湿器の構造が簡単になる。
【0010】つぎに、本発明について実施例に基づき詳
しく説明する。
【0011】
【実施例】本発明の加湿器の一実施例を図1に示す。図
において、1は、略帯状の中空体であり、その長手方向
が波状隙間材10を介し蛇行状に曲成され膜モジュール
化されている。6は、この膜モジュール全体を示す。上
記中空体1は、その幅方向を送風管12の長手方向(紙
面に対して垂直方向)に合わせた状態で送風管12内に
配設されている。2は、この中空体1に加湿用水8を供
給するための供給パイプであり、その一端が、上記中空
体1の長手方向の一端と連結している。また、上記供給
パイプ2の他端は、送風管12の管壁を貫通して紙面の
上方向に延び、送風管12外に設置された加湿用水供給
タンク7と連結している。この供給パイプ2により、上
記供給タンク7と中空体1が連通している。また、この
供給タンク7は、その上部に開口9が形成されており、
この開口9は、開閉蓋16を備えている。3は、開閉バ
ルブ4を備えた排出パイプであり、この一端は、上記中
空体1の長手方向他端(上記供給パイプ2と連結してい
る端部と反対側)と連結している。また、上記排出パイ
プ3の他端は、送風管12の管壁を貫通して紙面の下方
向に延び、送風管12外に設置された蒸発器付タンク5
と連結している。このタンク5は、上記供給パイプ2よ
り下方に位置決めされ、またその底部に蒸発器11を備
えている。この蒸発器11は、例えば、電熱器等の加熱
蒸発器が使用される。
【0012】この構成において、加湿時には、開閉バル
ブ付排出パイプ3の開閉バルブ4を閉じ、送風管12外
に配置された供給タンク7から、加湿用水8がその自重
により、供給パイプ2を通じて、送風管12内に配設さ
れた中空体1に供給され、内部に満たされる。この状態
で、ファン等(図示せず)により送風管12内に空気
を、図面の垂直方向において、前側から奥に向かって送
風すると、中空体1内部から発生する水蒸気により送風
空気が加湿される。この加湿空気は、送風管12の奥に
設けられた加湿空気の導出手段(図示せず)により、被
加湿対象となる室内等に供給される。なお、本発明の加
湿器において、送風手段として、上記ファン等が用いら
れるが、加湿器を空調機等の送風管に組み込む場合は、
特に送風手段を設ける必要がなく、空調機等の送風機を
利用することができる。導出手段も同様である。
【0013】そして、加湿器の中空体1を乾燥する必要
が生じた場合、例えば、中空体1内の加湿用水8が、不
純物が析出する直前まで濃縮された場合は、図2に示す
ように、開閉バルブ付排出パイプ3の開閉バルブ4を開
け、中空体1内から濃縮加湿用水8aを送風管12外に
設置されている蒸発器付タンク5内に導入して、中空体
1を空にする。この時、前述のように、上記タンク5
が、供給パイプ2より下方に位置決めされているため、
濃縮加湿用水8aが、自重によりタンク5内に流れ込
む。これにより、濃縮加湿用水8aを強制的にタンク5
に導入するための液送ポンプ等の特別装置を必要としな
い。これが、本発明の特徴の一つである。そして、上記
タンク5において、蒸発器11により、濃縮加湿用水8
aの蒸発が行われる。この蒸発により発生した水蒸気
は、タンク5外に排出されるが、この排出方法は制限さ
れるものではない。例えば、以下に示す方法があげられ
る。すなわち、上記開閉バルブ4を開け、排出パイプ3
を通じて中空体1内に水蒸気を導入し、この中空体1の
水蒸気透過膜を透過させて水蒸気を排出させることがで
きる。このとき、中空体1内での結露を防止するため
に、送風管12内に空気を送風することが好ましい。さ
らに、タンク5で発生した水蒸気を、中空体1内を通し
て加湿用水供給タンク7まで導き、このタンク7の上部
開口9の開閉蓋16を開けて、この開口9を通して排出
してもよい。このとき、前述のように、タンク5が供給
パイプ2より下方に位置決めされているため、タンク5
で発生した水蒸気が、途中で滞ることなく供給タンク7
まで移動することができ、水蒸気が加湿器外に速やかに
排出されるようになる。また、これらの水蒸気排出法の
他に、排出パイプ3や供給パイプ2の一部に水蒸気排出
用パイプを取り付け、これにより排出することもでき
る。しかし、加湿器の構造の簡素化等の観点から、上記
の中空体1や供給タンク7の上部開口9から水蒸気を排
出することが好ましい。このような一連の操作により、
中空体1を構成する水蒸気透過膜への加湿用水中の不純
物の付着堆積を防止することが可能となる。この結果、
疎水性多孔質高分子膜により形成された中空体では、水
漏れが発生することがなく、また無多孔質高分子膜で形
成された中空体では、水蒸気透過性能の低下が抑制され
優れた加湿性能が維持されるようになる。これが、本発
明の最大の特徴である。
【0014】上記の蒸発器付タンク5で濃縮加湿用水8
aを蒸発させる際に、蒸発を促進させる目的で、タンク
5内に空気を送風することが好ましい。特に好ましいの
は、図3に示すように濃縮加湿用水8a中に空気を送風
してバブリングを行うことである。この空気の送風によ
り、濃縮加湿用水8aが、速やかに蒸発し、中空体1の
乾燥時間の短縮を図ることができる。図において、14
は、エアーポンプであり、これにより、配管13を通し
て、濃縮加湿用水8a中にエアーが吹き込まれバブリン
グが行われる。これ以外は、図2と同一部分に同一符号
を付している。
【0015】そして、濃縮加湿用水8aが完全に蒸発除
去されて、中空体1の乾燥が終了し、加湿器の運転を再
開する際には、開閉バルブ4を再度閉じ、中空体1内が
空の状態で送風管12内に前述の加湿器の使用時と同様
にして空気を送風することが好ましい。
【0016】なお、上記の濃縮加湿用水8aの蒸発除去
作業は、前述のように不純物が析出する直前まで濃縮さ
れた時に限らず、加湿器の定期的なナンテナンスの一環
として行ってもよい。これにより、故障を未然に防止す
ることができ、加湿器が長寿命となる。
【0017】また、上記開閉バルブ付排出パイプ3の開
閉バルブ4は、手動あるいは自動を問わないが、自動開
閉バルブを用い、例えば、つぎのようにすることによ
り、加湿器の連続自動運転が可能となる。すなわち、上
記構成の加湿器において、開閉バルブ付排出パイプ3の
開閉バルブ4として自動開閉バルブを用いるとともに、
供給パイプ2にも自動開閉バルブを取り付ける。そし
て、これら自動開閉バルブとタイマーとを連動させ、一
定時間経過毎に、上記2つの開閉バルブを開閉させるこ
とにより、濃縮加湿用水8aの蒸発器付タンク5への導
入と、中空体1への加湿用水8の供給を行う。なお、こ
のとき、蒸発器付タンクでの濃縮加湿用水の蒸発除去は
行わない。そして、濃縮加湿用水8aが、一定量上記タ
ンク5に溜まったら、このタンク5の蒸発器11により
濃縮加湿用水8aの蒸発除去を行う。このようにするこ
とにより、加湿器の連続自動運転が可能となるととも
に、濃縮加湿用水の蒸発除去に伴う電気エネルギー等の
コストを低減することが可能となる。なお、上記濃縮加
湿用水8aの蒸発除去の際、加湿用水供給タンク7中に
加湿用水8が在る場合は、上記供給パイプ2の開閉バル
ブを閉じて、中空体1の水蒸気透過膜を通して水蒸気の
排出を行い、また上記供給タンク7が空の時は、上記供
給パイプ2の開閉バルブを開けて中空体1と供給タンク
7とを連通し、中空体および上記供給タンクの上部開口
9を通して水蒸気の排出を行う。
【0018】なお、本発明において、中空体1を乾燥す
る場合とは、上述の加湿用水がその不純物が析出する直
前まで濃縮された場合に限定しない。
【0019】つぎに、この加湿器の主要構成部分である
中空体について説明する。
【0020】上記中空体は、通常、略帯状に形成され膜
モジュール化されている。この中空体の断面斜視図を、
図4に示す。図において、1は、疎水性多孔質高分子膜
や無多孔質高分子膜等の水蒸気透過膜から形成された略
帯状の中空体1であり、この内部には、通常、加湿用水
の流路空間を確保するためのスペーサー15が挿入され
ている。このスペーサー15は、図に示すように板状で
あり、一定の間隔で線状凸部が形成されたものである。
この材質としては、例えば、シリコーンゴム等の柔らか
いゴムがあげられる。また、このスペーサーのサイズ
は、膜モジュールの大きさ等により適宜決定されるが、
通常、厚み0.5〜5mm、線状凸部の高さが0.5〜
3mmの範囲のものを使用することが好ましい。
【0021】この中空体1を加湿器に適用する場合は、
通常、膜モジュール化されて使用される。この膜モジュ
ールとしては、前述の蛇行状膜モジュール6(図1参
照)があげられる。
【0022】さらに、上記蛇行状モジュールの他に、平
膜モジュール,中空糸モジュール,管状モジュール,プ
レート型モジュール等があげられ、これらの膜モジュー
ルも、本発明に適用することが可能である。
【0023】つぎに、この中空体1の構成材料である無
多孔質高分子膜および疎水性多孔質高分子膜について説
明する。
【0024】まず、無多孔質高分子膜としては、例え
ば、ポリビニルアルコール,ポリエーテルウレタン,酢
酸セルロース等の素材からなる親水性高分子膜や、イオ
ン交換膜があげられる。この中でも、透湿性,耐久性が
優れるイオン交換膜を使用することが好ましい。
【0025】このイオン交換膜の膜厚は、通常0.1〜
500μm、好ましくは0.5〜300μmの範囲であ
る。そして、以下に示す含水率および水蒸気透過係数の
範囲のものであれば、特に制限するものではない。
【0026】まず、上記含水率は、下記の式(1)で算
出されるものであり、通常10〜250%、好ましくは
20〜160%の範囲である。
【0027】
【数1】
【0028】そして、水蒸気透過係数は、5〜200g
/m2 ・hr・mmHgの範囲、好ましくは10〜18
0g/m2 ・hr・mmHgの範囲のものである。この
範囲は、加湿器に使用する膜として充分な範囲である。
この水蒸気透過係数は、純水を用い、かつ一定の線速で
調湿空気を送風した時の膜の水蒸気透過量を、単位膜面
積,単位時間,単位蒸気圧で換算した値である。具体的
には、イオン交換膜を隔て、1次側に20℃の純水を供
給し、2次側に調湿空気(20℃×10%RH)を線速
5m/sで送風して、1次側の純水の減少量の測定によ
り算出できる。
【0029】上記イオン交換膜のイオン交換基の型とし
て、例えば、スルホン酸とスルホン酸塩基,カルボン酸
とカルボン酸塩基,リン酸とリン酸塩基,酸性水酸基と
酸性水酸基塩基のカチオン交換基の型、一〜三級アミノ
基,四級アンモニウム基等のアニオン交換基の型があげ
られる。このなかでも、水蒸気透過性,吸水性,放湿性
等の見地から、下記の一般式で表されるカルボン酸塩基
が好ましい。
【0030】−COOM
【0031】上記式において、Mはアルカリ金属類であ
る。そして、カルボン酸塩基のなかでも、アルカリ金属
類が、Na+ ,K+ のものが特に好ましい。
【0032】このようなイオン交換膜は、例えば、カチ
オン交換基を有する単量体を高分子基材にグラフト重合
することにより作製することができる。
【0033】上記高分子基材としては、ポリアクリル酸
メチル,ポリアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチ
ル,ポリメタクリル酸メチル,ポリメタクリル酸ブチ
ル,ポリアクリルニトリル,ポリエチレン,ポリプロピ
レン,ポリイソブチレン,ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE),ポリ塩化ビニル,ポリビニルアルコー
ル,ポリビニルピロリドン,セルロース,ポリジメチル
シロキサン,ポリアミド等をあげることができる。この
なでも、安価で成形加工性に優れたポリエチレンを使用
することが好ましい。なお、これらの高分子基材は、電
子線照射,架橋剤の添加等により架橋されたものであっ
てもよい。
【0034】また、カチオン交換基を有する単量体とし
ては、例えば、上記カルボン酸塩基を導入する場合は、
カルボキシル基を有するビニル単量体が用いられる。す
なわち、電子線照射等の公知の処理を高分子基材に施
し、これに上記ビニル単量体をグラフト重合する。その
後、アルカリ金属水酸化物の水溶液で中和することによ
り、カルボキシル基がカルボン酸塩基となる。上記ビニ
ル単量体としては、メタクリル酸を使用することが好ま
しい。また、アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウム,塩化カリウム等があげられ
る。
【0035】上記イオン交換膜において、グラフト重合
により導入される単量体の割合(グラフト率)は、10
〜100%の範囲が好ましく、特に好ましくは、20〜
80%の範囲である。すなわち、10%未満であると、
水蒸気透過性が小さくなる傾向がみられ、逆に100%
を超えると吸湿した際に膜強度が低下する傾向がみられ
るからである。このグラフト率(%)は、下記の式
(2)で算出されるものであり、反応時間を変えること
により調整することができる。
【0036】
【数2】
【0037】つぎに、中空体のもう一つの構成材料であ
る疎水性多孔質高分子膜としては、例えば、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,
ポリ塩化ビニリデン,ポリカーボネート,PTFE等の
フッ素系樹脂等の素材からなる膜があげられる。このな
かでも、製膜性,耐久性等の観点からPTFEが好まし
い。
【0038】また、疎水性多孔質高分子膜としては、平
均孔径が0.1〜10μmのものを使用することが好ま
しい。すなわち、0.1μmの未満であると、水蒸気の
透過抵抗が大きくなり加湿性能が低下する傾向がみられ
るからである。逆に、10μmを超えると水の遮断性が
低下したり、膜強度が低下する傾向がみられるからであ
る。また、気孔率(%)は、40〜95%の範囲が好ま
しい。40%未満であると加湿性能が低下する傾向がみ
られ、逆に、95%を超えると水漏れが発生するおそれ
があるからである。そして、膜の厚みは、5〜200μ
mの範囲、好ましくは15〜150μmの範囲に設定さ
れる。すなわち、5μm未満であると、膜強度の低下や
ピンホールの発生のおそれがあり、実用化が困難だから
である。逆に、200μmを超えると水蒸気の透過抵抗
が大きくなり、加湿性能が低下するおそれがあるからで
ある。
【0039】上記の無多孔質高分子膜および疎水性多孔
質高分子膜は、それぞれ単独で用いてもいが、膜強度の
向上のため、これらを組み合わせて高分子複合膜として
使用してもよい。
【0040】この高分子複合膜は、上記2種類の膜を貼
着して一体化することにより作製することができる。こ
の貼着方法としては、加熱溶融して融着する方法や、エ
ポキシ樹脂等の接着剤を使用する方法等があげられる。
この時、水蒸気透過性の観点から完全に貼着して一体化
するのではなく、例えば、5〜10mm間隔で部分的に
結合する点結合が好ましい。
【0041】さらに、上記高分子複合膜と、水や水蒸気
を自由に透過させる素材とを複合化して使用してもよ
い。このような素材としては、例えば、天然繊維,化学
繊維,金属繊維等からなる織布あるいは不織布があげら
れる。この複合化も融着や接着等により貼着する方法が
あげられる。また、この貼着も上記と同様に完全に貼着
して一体化するのではなく、例えば、5〜10mm間隔
で部分的に結合する点結合が好ましい。この複合化によ
り、膜強度等をより一層向上させることが可能となり、
長寿命となる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の加湿器は、中空
体内の濃縮加湿用水を中空体外に排出するための開閉バ
ルブ付排出パイプと、この排出パイプから排出された濃
縮加湿用水を蒸発除去するための蒸発器付タンクを備え
ている。この蒸発器付タンクにより、中空体を乾燥する
必要が生じた場合、例えば、水蒸気の発生により加湿用
水が不純物が析出する直前まで濃縮された場合は、上記
排出パイプの開閉バルブを開き、上記濃縮加湿用水を、
上記蒸発器付タンクに導入し、中空体内を空にして中空
体を乾燥させる。そして、上記蒸発器付タンクに導入さ
れた濃縮加湿用水は、このタンク内の蒸発器により蒸発
除去される。これにより、上記中空体に加湿用水中の不
純物が付着堆積することがなくなり、中空体を構成する
水蒸気透過膜の性能劣化を防止することが可能となる。
したがって、中空体を構成する水蒸気透過膜として、疎
水性多孔質高分子膜および無多孔質高分子膜のいずれの
種類の膜を使用しても、膜の水遮断性や水蒸気透過性の
低下が発生しない。このため、本発明の加湿器は、水漏
れ等の事故が発生せず、加湿能力の低下もなく、長寿命
となる。また、加湿用水として、安価な水道水等を使用
することができるため、ランニングコストが低くなる。
そして、上記蒸発器付タンクは、上記中空体内に加湿用
水を供給する供給パイプより下方に位置決めされてい
る。このため、中空体内の濃縮加湿用水を、液送ポンプ
等を必要とすることなく、その自重で上記蒸発器付タン
クに導入することが可能となる。そして、この液送ポン
プ等の特別装置を必要としないこと、および加湿器全体
としてクローズドシステムの採用が可能であることによ
り、加湿器の構造の簡素化を実現することができるよう
になる。さらに、前述のように、開閉バルブ付排出パイ
プの開閉バルブとして自動開閉バルブを用いる等すれ
ば、加湿器の長期連続運転が可能となる。このように、
本発明の加湿器およびその運転方法は、優れた加湿能
力,構造の単純性や低コストといった水蒸気透過膜を用
いた自然蒸発式加湿器の特性を損なうことなく、加湿用
水中の不純物に起因する問題を完全に解決しうる。した
がって、本発明の加湿器を用い、本発明の加湿器の運転
方法を実施すれば、長期間低コストで室内を充分に加湿
することができるようになる。
【0043】つぎに、具体例について比較例と併せて説
明する。
【0044】
【具体例1】以下に示すようにして,図1に示す構成の
加湿器を作製した。
【0045】すなわち、まず、厚み25μmのポリエチ
レンフィルムを準備し、これに電子加速器を用いて10
メガラドの電子線を照射した。一方、メタクリル酸12
0重量部(以下「部」と略す)、硫酸第一鉄0.12部
をメタノール160部に溶解した。そして、この溶液を
73℃に加熱し、この加熱溶液中に、電子線を照射した
ポリエチレンフィルムを15分間浸漬してグラフト重合
を行った。ついで、このポリエチレンフィルムを70℃
の蒸留水で水洗した後、風乾した。そして、このフィル
ムを60℃の30重量%塩化カリウム水溶液に24時間
以上浸漬した後、幅22cm×長さ5mにカットして目
的とするイオン交換膜を作製した。
【0046】一方、厚み1mmで線状凸部の高さが1m
mのゴム製スペーサー15を準備し、これを上記のイオ
ン交換膜上に長手方向に沿うように配置した。そして、
イオン交換膜を幅方向に折ってスペサーを覆った。つい
で、イオン交換膜同士が重なる縁部をエポキシ樹脂で接
着して、略帯状の中空体1を作製した。また、接着の際
に、中空体1の長手方向の両端に、供給パイプ2および
排水パイプ3として内径5mmのポリエチレン製チュー
ブを取り付けた。このとき、排出パイプ3となるポリエ
チレン製チューブには、手動式の開閉バルブ4を取り付
けた。ついで、この中空体1を、波の高さ5mm、ピッ
チ10mmのポリエチレン製の波状隙間材10を介して
蛇行状に曲成し、膜面積が2m2 の蛇行状膜モジュール
6を作製した。
【0047】上記の蛇行状膜モジュール6を送風管12
内に配設するとともに、送風管12の管壁を貫通させ
て、供給パイプ2と排出パイプ3をそれぞれ加湿用水供
給タンク7および蒸発器付タンク5と連結した。なお蒸
発器付タンクの蒸発器11は、フッ素加工したステンレ
ス製の加熱板からなる電熱式蒸発器である。このように
して、図1に示すような構成の加湿器を作製した。
【0048】上記蛇行状膜モジュール6において、排出
パイプ3の開閉バルブ4を閉じて40℃に調整した水道
水を供給タンク7から中空体1内に供給した。この状態
で、除湿器と他の加湿器で調整した40℃,10%RH
の調湿空気を、前述のようにして、送風管内に線速1m
/sで送風した。そして、膜モジュール6の加湿性能
を、単位時間当たりの加湿用水(水道水)の減少量を測
定することにより調べた。その結果、この膜モジュール
6は、送風初期において1000g/hrの加湿性能を
示した。
【0049】そして、上記送風条件で、100時間経過
毎に、開閉バルブ4を開けて濃縮加湿用水を蒸発器付タ
ンク5に導入し、かつ供給タンク7から新しい加湿用水
を中空体1内に補給しながら加湿器の運転を続けた。そ
の結果、500時間経過後の、加湿能力は、850g/
hrであった。そして、タンク5内に導入された濃縮加
湿用水を、蒸発器により加熱蒸発した。これにより発生
した水蒸気は、上記送風状態の送風管12内に配置され
た中空体1および供給タンク7の開口9から排出した。
【0050】
【具体例2】具体例1と同様の加湿器において、図3に
示すように、蒸発器付タンクで濃縮加湿用水を蒸発させ
る際、エアーポンプを用いて空気を送風して濃縮加湿用
水のバブリングをおこなった。その結果、濃縮加湿用水
の蒸発除去を、具体例1より短時間で行うことができ
た。
【0051】
【比較例】具体例1の加湿器を用い、濃縮加湿用水を排
出しなかった他は、具体例1と同じ条件で連続加湿試験
を行った。その結果、この加湿器の初期加湿能力は10
00g/hrであったが、500時間経過後の加湿能力
は、700g/hrまで低下した。
【0052】
【具体例3】水蒸気透過膜として、平均孔径0.6μ
m,気孔率90%,膜厚15μmのPTFEフィルムを
使用した。これ以外は、具体例1と同様にして加湿器を
作製した。そして、具体例1と同様にして連続加湿試験
を行った。この結果、膜モジュールの送風初期の加湿能
力は、1000g/hrであり、500時間経過後の加
湿能力は、850g/hrであった。また、連続加湿中
に、水漏れは発生しなかった。
【0053】
【具体例4】水蒸気透過膜として、親水性高分子膜(ポ
リエーテルウレタン製)を使用した。これ以外は、具体
例1と同様にして加湿器を作製した。そして、具体例1
と同様にして連続加湿試験を行った。この結果、膜モジ
ュールの送風初期の加湿能力は、1000g/hrであ
り、500時間経過後の加湿能力は、850g/hrで
あった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加湿器の一実施例の構成図である。
【図2】上記実施例の加湿器において、濃縮加湿用水を
蒸発除去する様子を示す構成図である。
【図3】上記実施例の加湿器において、濃縮加湿用水を
バブリングしながら蒸発除去する様子を示す構成図であ
る。
【図4】上記実施例の加湿器に用いられる中空体の断面
斜視図である。
【符号の説明】
1 中空体 2 供給パイプ 3 開閉バルブ付排出パイプ 4 開閉バルブ 5 蒸発器付タンク 8 加湿用水

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気透過膜製の密封状の中空体と、こ
    の中空体内と連通し中空体内部に加湿用水を供給する供
    給パイプと、上記中空体内と連通し中空体内部の濃縮加
    湿用水を中空体外に排出する開閉バルブ付排出パイプ
    と、上記中空体の外周に対し空気を送風して接触させる
    送風手段と、加湿空気を被加湿対象に導出する導出手段
    とを備え、上記排出パイプに連通し上記排出パイプから
    排出された濃縮加湿用水を蒸発させる蒸発器付タンクを
    設け、この蒸発器付タンクが上記供給パイプより下方に
    位置決めされていることを特徴とする加湿器。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の加湿器を用い、空気
    を加湿する際は、上記開閉バルブ付排出パイプの開閉バ
    ルブを閉じ、上記供給パイプを通して上記中空体に加湿
    用水を供給して中空体内部に満たし、この状態で、上記
    送風手段により中空体の外周に空気を送風し接触させて
    加湿し、この加湿された空気を上記導出手段により被加
    湿対象に供給し、また、上記中空体を乾燥する際は、上
    記開閉バルブ付排出パイプの開閉バルブを開き、上記中
    空体内から濃縮加湿用水を上記排出パイプを通して上記
    蒸発器付タンク内に導入して上記濃縮加湿用水を蒸発さ
    せることを特徴とする加湿器の運転方法。
  3. 【請求項3】 上記蒸発器付タンクで濃縮加湿用水を蒸
    発させる際、上記タンク内に空気を送風する請求項2記
    載の加湿器の運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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