JPH07244873A - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

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JPH07244873A
JPH07244873A JP3074194A JP3074194A JPH07244873A JP H07244873 A JPH07244873 A JP H07244873A JP 3074194 A JP3074194 A JP 3074194A JP 3074194 A JP3074194 A JP 3074194A JP H07244873 A JPH07244873 A JP H07244873A
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JP3074194A
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Teruyoshi Washisawa
輝芳 鷲澤
Shunichi Shibafuji
俊一 柴藤
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Canon Inc
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体表面の凸凹の影響を受けた画像情報
から記録情報のみを効率よく抽出することができる情報
再生装置を提供することを目的とする。 【構成】 プローブ電極を記録媒体の記録表面に対して
相対的に2次元走査した際に、該プローブ電極と記録媒
体との間の物理的相互作用を利用して該記録媒体の情報
を再生画像として再生する情報再生装置において、予め
定められた予測パラメタを用いて、前記2次元の再生画
像の画素の予測画素値をマルコフ確率場として規定され
る再生画像の画素に隣接する近傍の画素の画素値から求
め、該予測画素値を有する予測画素からなる予測画像を
作成する予測手段と、前記再生画像の各画素値と前記予
測画像の各予測画素値とを用いて記録情報を出力する画
像処理装置とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生装置とこの再生装
置に使用される画像処理装置に関し、特に、プローブ電
極を記録媒体に対して相対的に2次元走査させながら、
記録された情報を画像情報として再生する情報再生装置
と、この再生装置が再生した画像情報から記録された情
報を抽出する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、記録装置におけるデータの記録容
量は益々大きくなる傾向がある。このような傾向におい
ては、記録単位の大きさが溢々小さくなり、その密度が
さらに高くなること必須条件となる。例えば、光記録に
よるディジタルオーディオディスクにおいては、記録単
位の大きさは1μm2程度にまで及んでいる。
【0003】一方、最近、物質表面の形状および表面近
傍の電子構造を直接観察できる走査型トンネル顕微鏡
(Scanning Tunneling Microscope 以下、STMと略
す)が開発され、以下に示す利点を有することから、広
範囲な応用が期待されている。 1.単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分解能の測
定ができる。 2.記録媒体に電流による損傷を与えずに低電力で観察
できる。 3.超高真空中のみならず、大気中、溶液中でも動作す
る。 4.種々の材料に対して用いることができる。
【0004】STMは、プローブ電極(金属の探針)と
導電性物質の間に電圧を加えて1nm程度の距離まで近
づけると両者の間にトンネル電流が流れることを利用し
ている。トンネル電流はプローブ電極と導電性物質との
間の距離変化に非常に敏感である。従って、トンネル電
流あるいは両者の平均的距離を一定に保つような制御を
行いながら探針を面内方向に走査することにより実空間
の表面情報を得ることができる。この際、面内方向の分
解能は0.1nm以上である。
【0005】上記のSTMの原理を応用し、記録媒体と
して電圧−電流のスイッチング特性に対してメモリ効果
を持つ材料、例えば、π電子有機化合物やカルコゲン化
物類の薄膜層等を用いれば記録単位が0.01μm2
下の情報記録が可能である。
【0006】また、電子ビーム、光などの電磁波を用い
て媒体の表面形態を変化させる手法を用いれば、そのビ
ームの集束度の限界などから記録単位は大きくなるもの
の、現状の光記録と同等の記録密度での情報の記録再生
を行うことができる。
【0007】しかしながら、上述したSTMの原理を応
用した従来の記録再生装置では、所定の面積を有する記
録媒体の表面(記録表面)全体に渡って高密度な情報の
記録再生を行う場合には、記録表面に存在する凸凹によ
って、再生時の信号のSN比や誤り率などが悪化するた
め、記録容量の高密度化の達成に大きな障害となってい
る。
【0008】記録媒体の表面の物理的な凸凹を低減させ
るための一方法として、マイカなどのへき開面にAu薄
膜を単結晶成長させて平滑面とする方法を応用すること
ができる。
【0009】しかし、かかる方法による記録媒体は、通
常、直径10nm以下の記録ビットサイズと同程度の凸
凹が発生することはほどんどないが、原子オーダーのス
テップや尾根などがやはり存在する。この原子オーダー
の凸凹によって記録ビットの形状が変化するため、再生
時の信号のSN比や誤り率低下という問題は依然として
残る。
【0010】上記の問題を解決するために、記録媒体に
記録された情報を記録表面凸凹とともに画像情報として
読みとった後に、読みとった画像情報から記録情報のみ
を抽出する画像処理を行うことが必要となる。例えば、
予め記録ビットの書き込まれていない記録媒体表面の状
態を計測し、この表面の状態と再生画像が示す表面の状
態との差から記録情報を判定することによって再生画像
から記録ビットの抽出を行うことが考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のSTMの原理を
応用した記録再生装置における記録媒体の表面に存在す
る凸凹に起因する再生信号のSN比の低下および誤り率
の増加という問題点を解決するために、上述したよう
に、記録ビットの書き込まれていない記録媒体の表面の
状態を予め測定して記録前の画像を作成しておき、再生
画像と記録前の画像とを比較する場合には、記録前の記
録媒体の表面状態を記録媒体に記録しておく必要があ
る。従って、該記録媒体の表面状態の表現方法によって
記録容量が変化することとなり、該記録媒体の表面状態
を効率良く表現することが非常に重要となる。
【0012】しかしながら、どんなに効率よく記録媒体
の表面状態を表現したとしても、記録媒体の容量を記録
以外のことに使用することに変わりはなく、再生のため
に記録容量が削られてしまうという問題点がある。
【0013】本発明は、上述した従来の技術が有する問
題点に鑑みてなされたものであって、記録媒体表面の凸
凹の影響を受けた画像情報から記録情報のみを効率よく
抽出することができる情報再生装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の情報再生装置
は、プローブ電極を記録媒体の記録表面に対して相対的
に2次元走査した際に、該プローブ電極と記録媒体との
間の物理的相互作用を利用して該記録媒体の情報を再生
画像として再生する情報再生装置において、予め定めら
れた予測パラメタを用いて、前記2次元の再生画像の画
素の予測画素値をマルコフ確率場として規定される再生
画像の画素に隣接する近傍の画素の画素値から求め、該
予測画素値を有する予測画素からなる予測画像を作成す
る予測手段と、前記再生画像の各画素値と前記予測画像
の各予測画素値とを用いて記録情報を出力する画像処理
装置とを有することを特徴とする。
【0015】この場合、情報記録手段を設けてもよい。
【0016】上記のいずれにおいても、画像データの各
画素値と予測画像の各画素値とを用いて予測パラメタを
逐次最適化する学習手段を設けてもよい。
【0017】この場合、学習手段による予測パラメタの
最適化は記録の前に行われてもよく、また、記録情報の
記録または再生時以外の任意の時間に、記録されていな
い領域を用いて行われてもよい。
【0018】さらに、予測手段によって求められた各予
測画素値と再生画像の各画素値との差の絶対値を計算
し、該絶対値が所定のしきい値より小さければ’0’
を、該絶対値が所定のしきい値より大きければ’1’を
画素値として持つ2値画像を出力する情報再生装置や、
予測手段によって求められた各予測画素値と再生画像の
各画素値との差の2乗値を計算し、該2乗値が所定のし
きい値より小さければ’0’を、該2乗値が所定のしき
い値より大きければ’1’を画素値として持つ2値画像
を出力する情報再生装置が挙げられる。
【0019】
【作用】本発明の画像処理装置においては、予測パラメ
タを用いることにより、記録後の再生画像から記録前の
再生画像を予測する。予測パラメタは、予測する画素値
を、マルコフ確率場として規定される予測する画素に隣
接する近傍画素の画素値から求める際の演算パラメタと
なるもので、記録媒体全ての領域に対して有効となるも
のである。
【0020】本発明においては、上記のような予測パラ
メタを用いて画素値を予測するので、記録媒体に記録さ
れた記録ビットの抽出が効率よく行われる。
【0021】学習制御手段を設けた記録再生装置におい
ては、記録媒体の表面の一部が既に記録に使用されてい
ても、本装置が記録・再生動作を行っていない空き時間
を利用して、走査制御手段によって任意に選び出された
記録媒体の表面の複数の領域の中から、予測手段によっ
て記録されているか否かを知ることができるので、記録
に対して未使用の領域の再生画像をもとに、予測パラメ
タを調節し直すことができる。
【0022】記録媒体に2値情報が記録されている場合
には、本発明による2値化画像作成手段で、記録後の再
生画像から予測した記録前の画像(予測画像)と記録後
の再生画像との差を適当に2値化することにより、2値
情報を得ることができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0024】図1は本発明による記録再生装置の第1の
実施例の構成を示すブロック図である。
【0025】本実施例の記録再生装置101の本体は、
プローブ電極116の微動制御を行う微動制御機構11
7および記録媒体111の粗動制御を行う粗動制御機構
112を支持する構造体113と、構造体113が載置
された大粗動制御機構114と、大粗動制御機構114
が載置された除震台115とからなる。
【0026】構造体113は、各構造部分を支えるため
のものでインバー合金からなる。この構造体113の底
面に粗動制御機構112が取り付けられ、粗動制御機構
112上に記録媒体111が載置されている。記録媒体
111は、実際に情報が書き込まれるものであって、電
流−電圧のスイッチング特性に対してメモリ効果を持つ
スクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレンをグラフ
ァイト基板上に、ラングミュア・ブロジェット法(LB
法)を用いて8層積層したものである。
【0027】なお、記録媒体111は初期状態では非記
録状態(オフ状態)となっている。粗動制御機構112
は、弾性ヒンジを用いた平行バネを有するものであり、
記録媒体111の図示X軸方向およびY軸方向への粗動
制御を行うためのものである。また、構造体113の上
面内側には、プローブ電極116が記録媒体111に対
向するように微動制御機構117を介して取り付けられ
ている。プローブ電極116としては、記録再生の分解
能を向上させるために、先端を機械的研磨、電解研磨し
たタングステン針を用いているが、プローブ電極116
の材料はPt−Ir、Pt等でもよく、加工法もなんら
これに限定されるものではない。
【0028】微動制御機構117は、円筒型圧電素子か
らなり、プローブ電極116を記録媒体111の面内方
向(X、Y方向)および記録媒体111−プローブ電極
116間方向(Z方向)に移動させるためのものであ
る。通常の動作時において、プローブ電極116の先端
と記録媒体111の表面との間隔は、トンネル電流が流
れる程度のものとされている。
【0029】大粗動機構114は、微動制御機構117
および粗動制御機構112の制御範囲外の大きさの制御
を行うものである。除震台115は、外部の振動が記録
再生装置101に伝わることを防止して、外部の振動に
よる記録装置101の誤動作を防止するためのものであ
る。
【0030】記録再生装置101の電気系および制御系
は、電圧印加装置119と、プローブ電流増幅装置12
0と、演算装置121と、XYコントローラ118とか
らなる。
【0031】電圧印加装置119は、情報を記録媒体1
11へ記録、再生および消去を行うために、バイアス電
圧をプローブ電極116と記録媒体111との間に−1
0Vから+10Vの範囲の任意の大きさで与えるもので
ある。
【0032】プローブ電流増幅器120は、プローブ電
極116に接続されているもので、バイアス電圧によっ
てプローブ電極116に流れるトンネル電流を検出し、
検出したトンネル電流を電圧信号に変換、増幅して演算
装置121に出力する。
【0033】XYコントローラ118は、微動制御装置
117および粗動制御装置112を制御し、プローブ電
極116を、記録媒体111に対して任意に相対的に変
位させるためのものである。
【0034】演算装置121は、プローブ電流増幅器1
20の出力を入力するものであり、XYコントローラ1
18、電圧印加装置119、画像処理装置123を制御
する。
【0035】演算装置121は、XYコントローラ11
8、電圧印加装置119、および画像処理装置123を
それぞれ制御するマイクロプロセッサとプローブ電流増
幅器120から送られてくる電圧信号をデジタル変換し
て量子化するA/D変換器とを有するもので、デジタル
信号化したトンネル電流もしくはプローブ電極116の
Z方向移動のために、XYコントローラ118を介して
微動制御機構117に印加されている電圧を画素値とす
る再生画像を再生画像格納部122へ出力する。
【0036】再生画像格納部122は、演算装置121
から出力された再生画像を格納し、必要に応じて画像処
理装置123へ出力する。
【0037】図2は、図1中の画像処理装置123の構
成を示す構成図である。
【0038】画像処理装置123は、再生画像格納部1
22に格納されている再生画像を入力とし、演算装置1
21の制御により、予測パラメタ学習モード、および記
録ビット検出モードをそれぞれ実行するもので、予測手
段である予測器202、予測器202が出力する予測画
像を格納する予測画像格納部203、再生画像格納部1
22が出力する再生画像および予測画像格納部が出力す
る予測画像の各画素値の差の絶対値からなる絶対予測誤
差格納部204からなり、絶対予測誤差画像格納部20
4に格納された絶対予測誤差画像を記録情報として出力
する。
【0039】図3は予測器202の構成を示す構成図で
ある。
【0040】予測器202は、記録ビット書き込み前の
記録媒体表面形状を予測するためのものであり、また、
演算装置121とともに学習手段を構成するものであっ
て、近傍パターン表更新部301、近傍パターン表格納
部302、および状態決定部303より成る。
【0041】演算装置121からの制御信号により学習
モードが指定されたときには、以下の手順により近傍パ
ターン表更新部301が近傍パターン表格納部302の
格納内容を更新する。
【0042】なお、学習モードで行われる格納内容の更
新は、記録媒体111表面の凹凸を学習するものである
から、記録ビットが書き込まれていないことが必要であ
り、出荷時に微動制御機構117の走査が及ぶ範囲の表
面を用いて行われる。
【0043】近傍パターン表格納部302に格納される
近傍パターン表は、図4に示すような近傍パターンと出
現確率との対応表であって予測パラメタとして用いられ
るものである。
【0044】演算装置121は学習モードでは、XYコ
ントローラ118を制御することによって適当な領域を
2次元走査し、その領域での再生画像を再生画像格納部
122に格納する。
【0045】予測器202は該再生画像をもとに予測画
像、更に絶対予測誤差画像を作成し、それぞれ予測画像
格納部203、絶対予測誤差画像格納部204に格納す
る。
【0046】近傍パターン表更新部301は、絶対予測
誤差画像の画素のうち、画素値がある定められたしきい
値より小さな画素のみによって構成される部分画像を全
て探し出し、それらの画素値の作り出すパターンを近傍
パターンとして登録し、それぞれの近傍パターンの出現
頻度との対応表を作成する。
【0047】上記のようにして作成された近傍パターン
表と近傍パターン表格納部302に格納されている近傍
パターン表とを照合して、同じパターンがあれば、その
近傍パターンに対する出現確率と出現頻度とを以下の式
に従って加重平均し、その結果に基づいて近傍パターン
表の出現確率を更新する。
【0048】
【数1】pi←pi+ani/N・・・・・・(1) ただし、piは近傍パターンiの出現確率、aは重み係
数、niは近傍パターンiの出現確率、Nは再生画像の
全画素数である。
【0049】演算装置121からの制御信号により、記
録ビット検出モードが指定されたときには、以下の手順
で状態決定部303が各画素の予測値を計算する。
【0050】先ず、計算対象とする画素(i,j)を1
つ選択する。この選択方法は例えば乱数によって決定さ
れる。該画素(i,j)の近傍画素の画素値と近傍パタ
ーン表とを照合しながら、該近傍パターンに対応する画
素(i,j)の可能な画素値の出現確率pnを求め、次
式でエネルギ値Ei,j(n)を計算する。
【0051】
【数2】 Ei,j(n)=l(xi,j−yi,j)(xi,j−yi,j2+b/pn・・・・・・(2) ただし、xi,jは再生画像、yi,jは予測画像、bは適当
な定数である。また、l(・)はしきい値Cthを用いて
次式で定義されるしきい値関数である。
【0052】
【数3】l(x−y)=1 if x−y<Cth l(x−y)=0 otherwise ・・・・・・(3) したがって、エネルギ値Ei,j(n)が小さなほど、実
際の画素に近い予測画素と考えられる。
【0053】本発明において画素(i,j)の予測画素
値は、画素(i,j)に対するマルコフ確率場として規
定される、画素(i,j)に隣接する各近傍画素との近
傍パターンのうち、最小エネルギ値minn(E
i,j(n))となる近傍パターンにより決定される。
【0054】絶対予測誤差画像格納部204は、予測器
202よって求められた各予測画素値と再生画像の各画
素値との差の絶対値を計算し、該絶対値が所定のしきい
値より小さければ’0’を、該絶対値が所定のしきい値
より大きければ’1’を画素値として持つ2値画像を出
力する。この場合、各画素値との差の2乗値を計算し、
該2乗値が所定のしきい値より小さければ’0’を、該
2乗値が所定のしきい値より大きければ’1’を画素値
として持つ2値画像を出力するものとしてもよい。この
ように構成することにより、処理時間は多少かかるもの
のより高品位な画像を出力することができる。
【0055】本記録再生装置では、通常のSTMの動作
に加え、記録媒体111上の空間の任意の位置にプロー
ブ電極116を移動させ、フィードバックを掛けた状態
でも、或いはフィードバックを切った状態でも−10V
から+10Vの範囲で任意の大きさのバイアス電圧を印
加することができるように構成されている。
【0056】本記録再生装置101の実際の記録・再生
動作についてはここでは詳細に述べないが、記録媒体1
11への記録は、記録媒体111のメモリ効果が生じる
電圧のしきい値よりも大きな+10Vの電圧を記録電圧
として記録媒体111に印加することによって行う。メ
モリ効果が生じた領域は、記録電圧印加後、しきい値よ
り低いバイアス電圧で、例えばSTMにおけるコンスタ
ント・カレント・モードで再生を行った場合、上に凸の
画像となって表れるので、記録情報(’1’,または’
0’)の記録ビット(’1’)に対応させることができ
る。
【0057】なお、上記実施例では、学習過程は、出荷
時に行われるとしたが、出荷後、記録媒体111の表面
状態が経時変化しても正確に予測を行うために、学習過
程を随時行って予測パラメータを更新することが考えら
れる。予測パラメータの更新は、記録再生装置が記録・
再生の動作を行わないとき、例えば記録再生装置の電源
が投入されて記録・再生の動作を行う前や、記録再生装
置の電源を切る前の記録・再生動作後などに、記録媒体
111の記録ビットが書き込まれていない領域を用いて
行う必要がある。
【0058】このためには、演算装置121に走査制御
部と画像処理装置123の予測器202に学習制御部を
新たに設ける。走査制御部は、記録再生装置が所定の状
態のとき、例えば電源投入後、プローブ電極116を記
録媒体111の任意の領域上で自動的に走査させて再生
画像を得るためのものである。学習制御部は、走査制御
部と連動して動作するもので走査制御部によって得られ
た再生画像をもとに予測器202の学習機能の制御を以
下のように行う。
【0059】走査制御部によってランダムに選択された
記録媒体111表面上の領域の再生画像は、順次画像処
理装置123に送られる。画像処理装置は、上記の処理
を行うが、このとき学習制御部は、絶対値回路121の
出力、すなわち再生画像とその予測画像の画素の画素値
の差を監視する。学習制御部は、この差が予め設定した
値より小さいこと、すなわちこの領域に記録ビットが存
在しないことを確認した後、この差をとった画素の画素
値およびその近傍画素の画素値を用いて学習過程を予測
器202に行わせる。
【0060】なお、以上説明した実施例においては、記
録再生装置をプローブと記録媒体との間に生じるトンネ
ル電流を検出するSTMとして説明したが、本発明の特
徴となる構成はこれに限定されるものではなく、プロー
ブと記録媒体間の原子間力を検出する原子間力顕微鏡
(AFM)であってもよい。
【0061】実施例2 図5は本発明による記録再生装置の第2の実施例の構成
を示すブロック図である。
【0062】図中、レーザー発振器501から発せられ
たレーザー光は、ビームスプリッタ502によって反射
光と透過光に分割され、反射光はフォトディテクタ51
3に入射する。透過光は正弦波で制御されているチョッ
パ503、およびNDフィルタ504を通過し、カップ
ラ505で光ファイバプローブ507の後端に接続され
る。光ファイバプローブ507はその先端が波長以下の
開口に加工され、XYZコントローラ515で制御され
るXYZスキャナ506によってその先端を所定の位置
に移動させることができる。
【0063】記録媒体508は、例えば厚さ180nm
のフォトクロミック材料LB膜である。記録方法は、X
YZスキャナ506により光ファイバプローブ507を
記録媒体508に接近させ、その状態での光ファイバプ
ローブ507からのエバネッセント光の照射により記録
媒体508の吸光率を局所的に変化させることにより行
う。また読み出しは以下の方法で行う。
【0064】XYZスキャナ506により光ファイバプ
ローブ507を記録媒体508に接近させ、その状態で
光ファイバプローブ507からのエバネッセント光を照
射し、記録媒体508を透過する光量をフォトディテク
タ509で検出する。
【0065】フォトディテクタ509の検出信号はI/
Vアンプ510で増幅され、ロックインアンプ511を
経て、除算器512に送られる。除算器512では、ビ
ームスプリッタ502からの反射光に対するフォトディ
テクタ513の検出信号とフォトディテクタ509の検
出信号との比を計算するが、この値はプローブ507の
位置における局所的吸光率に相当する。
【0066】演算装置514はXYZコントローラ51
5を介してXYZスキャナ506を制御し、上述した局
所的吸光率の分布形状を得て、それを2次元の画像情報
に整形し直す。この画像(再生画像)は、再生画像格納
部516に格納される。
【0067】記録媒体508の局所的吸光率を用いて記
録を行う場合、考慮しなければならない雑音は、記録媒
体の膜厚に起因する吸光率の変化である。高密度記録を
実現するためには記録ビットを小さくしなければなら
ず、膜厚による吸光率変化は無視できなくなる。画像処
理装置517は再生画像格納部516に格納された再生
画像をもとに第1の実施例にて述べた方法によって、こ
の種の雑音が除去される。
【0068】実施例3 図6は本発明による記録再生装置の第3の実施例の構成
を示すブロック図である。
【0069】601は入力データを記憶するメモリブロ
ックで、その詳細については図7に基づいて後述する。
【0070】入力されたデータは符号化器603によっ
て符号化され、マルチプレクサ604によって分割さ
れ、メモリブロック601内の所定のメモリユニット6
08に記録される。再生時は、デマルチプレクサ605
によってもとの連続したデータ列に戻された後、複合器
606を経てデータ出力される。なお、リアルタイムの
連続データを扱うために、プローブ走査による記録ない
し再生を行う過程で機構上生じるデッドタイム(例えば
プローブのトラック間や記録領域間の移動時間)中のデ
ータ損失を避けるために、バッファ機能がデータの入出
力部の両方に、即ち符号器603と復号器606に設け
られている。また、マルチプレクサ604、デマルチプ
レクサ605は共にタイミングコントローラ602によ
って制御されている。
【0071】メモリブロック601は走査プローブによ
って記録媒体上の所望位置、領域での情報の記録再生を
行う特徴を有している。本実施例では図7にその構成を
示すメモリブロックを用いた。以下、図7を用いてメモ
リブロックの説明を行う。
【0072】図7中、複数のプローブ電極701はそれ
ぞれ、弾性体からなる力ンチレバー702によって支持
され、記録媒体703に対して近接して配置される。メ
モリユニットの1単位は対向する一組のプローブ電極7
01と記録媒体703によって構成される。記録媒体7
30は支持基板704上に形成され、また、その表面に
は記録領域を選択、及び走査時のトラッキングを行うた
めのトラッキング溝705が投けられている。プローブ
位置コントローラ711は圧電体からなるZ方向駆動素
子707、XY方向駆動素子708、および支持部材7
00とZ方向駆動素子との間に設けられたリニアアクチ
ュエータ714に接続され、プローブユニット基板70
6が設置されたステージ709を変位させ、プローブ/
記録媒体間隙(Z方向距離)及びプローブ走査(XY方
向移動、位置)を制御するための回路である。
【0073】データの記録再生は、特開昭63−161
552号公報及び特開昭63−161553号公報に開
示されている記録媒体である金属電極上に積層されたS
OAZ色素有機薄膜(2層膜)を記録媒体703として
用い、記録再生用電圧印加回路713で発生するパルス
電圧によって記録ビットを媒体上に書き込み、プローブ
電流を検出し、切り替え回路710、波形成形回路71
5を通して記録したデータを再生している。なお、プロ
−ブ電流値はZ方向位置制御情報としてプロ−ブ位置コ
ントローラ711にも入力される。タイミングコントロ
−ラ712はプローブ位置コントローラ711、記録再
生用電圧印加回路713、切り換え回路710に接続さ
れ、データの時分割管理、記録信号の各プローブへの振
り分けを管理する。
【0074】ここで用いられるプローブ電極を含むマル
チのレバー形状のプローブユニットは次のようにして作
製される。熱酸化によりSi基板の表面に厚さ0.3μ
mのSiO2膜を生成し、長さ100μm、幅20μm
の複数のレバー形状をパターニングする。次に、プロー
ブ電極への電気信号配線パターンを形成し、基板裏面か
らKOH水溶液によって異方性エッチングを行い、力ン
チレバーを形成する。続いて、炭素等の電子ビームデポ
ジション法によってレバー先端に、高さ7μmのプロー
ブ電極701を設け、プローブユニット基板706上に
マルチプローブユニットを形成する。
【0075】本実施例においても第1の実施例にて述べ
た方法によって記録再生が行われる。
【0076】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0077】請求項1に記載したものにおいては、予測
する画素の画素値を、予測する画素とこれに隣接する画
素とによる予測パラメタをすべて用いて求め、これによ
る予測画像を用いて記録情報を決定するため、記録媒体
の表面に凹凸があっても記録情報のみを効率よく抽出す
ることができ、精度よく記録を再生することができる効
果がある。
【0078】請求項2に記載のものにおいては、上記効
果に加えて、情報記録を行うことができる効果がある。
【0079】請求項3に記載のものにおいては、上記各
効果に加えて、予測パラメタが逐次最適化されるため、
記録媒体表面が経時変化が生じても、記録情報の抽出効
率および記録再生の精度を向上することができる効果が
ある。
【0080】請求項4に記載のものにおいては、実際に
記録を行う領域によって予測パラメタの最適化がなされ
るため、上記効果が一層向上ものとすることができる。
【0081】請求項5に記載のものにおいては、記録再
生動作に関わらないときに最適化が成されるので、装置
利用に支障をきたすことなく、上記効果を奏するものと
なる。
【0082】請求項6に記載のものにおいては、上記各
効果に加えて、画像出力を高速に行うことができる効果
がある。
【0083】請求項7に記載のものにおいては、より高
品位な画像出力を行うものとすることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】図1中の画像処理装置123の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図2中の予測器2020の構成を示すブロック
図である。
【図4】本発明に用いられる近傍パターンの一例を示す
図である。
【図5】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図6】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図7】図6中のメモリブロック601の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
111 記録媒体 112 粗動制御機構 113 構造体 114 大粗動制御機構 115 除震台 116 プローブ電極 117 微動制御機構 118 XYコントローラ 119 電圧印加装置 120 プローブ電流増幅器 121 演算装置 202 予測器 203 予測画像格納部 204 絶対予測誤差画像格納部 301 近傍パターン表更新部 302 近傍パターン表格納部 303 状態決定部 501 レーザー502 ビームスプリッタ 503 チョッパ 504 NDフィルタ 505 カップラ 506 XYZスキャナ 507 光ファイバープローブ 508 LB膜 509 フォトディテクタ 510 I/Vアンプ 511 ロックインアンプ 512 除算器 513 フォトディテクタ 514 演算装置 515 XYZコントローラ 516 再生画像格納部 517 画像処理装置 601 メモリブロック 602 タイミングコントローラ 603 符号器 604 マルチプレクサ 605 デマルチプレクサ 606 復号器 608 メモリユニット 609 プローブ位置コントローラ 700 支持部材 701 プローブ電極 702 カンチレバー 703 記録媒体 704 基板 705 トラッキング溝 706 プローブユニット基板 707 Z方向駆動素子 708 XY駆動素子 709 ステージ 710 切り替え回路 711 プローブ位置コントローラ 712 タイミングコントローラ 713 記録再生用電圧インタフェース回路 714 リニアアクチュエータ 715 波形成型回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ電極を記録媒体の記録表面に対
    して相対的に2次元走査した際に、該プローブ電極と記
    録媒体との間の物理的相互作用を利用して該記録媒体の
    情報を再生画像として再生する情報再生装置において、 予め定められた予測パラメタを用いて、前記2次元の再
    生画像の画素の予測画素値をマルコフ確率場として規定
    される再生画像の画素に隣接する近傍の画素の画素値か
    ら求め、該予測画素値を有する予測画素からなる予測画
    像を作成する予測手段と、 前記再生画像の各画素値と前記予測画像の各予測画素値
    とを用いて記録情報を出力する画像処理装置とを有する
    ことを特徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報再生装置におい
    て、 情報記録手段を有することを特徴とする情報再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、 画像データの各画素値と予測画像の各画素値とを用いて
    予測パラメタを逐次最適化する学習手段を有することを
    特徴とする情報再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の情報再生装置におい
    て、 学習手段による予測パラメタの最適化が記録の前に行わ
    れることを特徴とする情報再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の情報再生装置におい
    て、 学習手段による予測パラメタの最適化が、記録情報の記
    録または再生時以外の任意の時間に、記録されていない
    領域を用いて行われることを特徴とする情報再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の情報再生装置において、 予測手段によって求められた各予測画素値と再生画像の
    各画素値との差の絶対値を計算し、該絶対値が所定のし
    きい値より小さければ’0’を、該絶対値が所定のしき
    い値より大きければ’1’を画素値として持つ2値画像
    を出力することを特徴とする情報再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の情報再生装置において、 予測手段によって求められた各予測画素値と再生画像の
    各画素値との差の2乗値を計算し、該2乗値が所定のし
    きい値より小さければ’0’を、該2乗値が所定のしき
    い値より大きければ’1’を画素値として持つ2値画像
    を出力することを特徴とする情報再生装置。
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