JPH07247132A - 石英ガラスの製造方法 - Google Patents
石英ガラスの製造方法Info
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- JPH07247132A JPH07247132A JP6040226A JP4022694A JPH07247132A JP H07247132 A JPH07247132 A JP H07247132A JP 6040226 A JP6040226 A JP 6040226A JP 4022694 A JP4022694 A JP 4022694A JP H07247132 A JPH07247132 A JP H07247132A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B32/00—Thermal after-treatment of glass products not provided for in groups C03B19/00, C03B25/00 - C03B31/00 or C03B37/00, e.g. crystallisation, eliminating gas inclusions or other impurities; Hot-pressing vitrified, non-porous, shaped glass products
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B19/00—Other methods of shaping glass
- C03B19/14—Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
- C03B19/1453—Thermal after-treatment of the shaped article, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2201/00—Type of glass produced
- C03B2201/06—Doped silica-based glasses
- C03B2201/20—Doped silica-based glasses doped with non-metals other than boron or fluorine
- C03B2201/23—Doped silica-based glasses doped with non-metals other than boron or fluorine doped with hydroxyl groups
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 紫外光の高透過率と屈折率の高均質性を備え
た石英ガラスを製造する方法を提供する。 【構成】 熱処理の際の温度保持過程において、保持温
度を複数回上下させることにより石英ガラス内に温度分
布を強制的に作り出し、その温度分布により生じる熱応
力を利用することで石英ガラスの屈折率分布を均質化さ
せる。
た石英ガラスを製造する方法を提供する。 【構成】 熱処理の際の温度保持過程において、保持温
度を複数回上下させることにより石英ガラス内に温度分
布を強制的に作り出し、その温度分布により生じる熱応
力を利用することで石英ガラスの屈折率分布を均質化さ
せる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石英ガラスの製造方法に
関するものであり、特に屈折率の高均質性が要求される
合成石英ガラス部材を必要とする分野、例えば、光リソ
グラフィー、高精度分光器、レーザー等の精密光学機器
に有用とされる高均質な光学用合成石英ガラスに関する
ものである。
関するものであり、特に屈折率の高均質性が要求される
合成石英ガラス部材を必要とする分野、例えば、光リソ
グラフィー、高精度分光器、レーザー等の精密光学機器
に有用とされる高均質な光学用合成石英ガラスに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年のLSIの高集積化にともない、シ
リコンウエハ上に集積回路を露光、転写する光リソグラ
フィー露光装置において、微細パターン化が進められて
いる。そのため、光源の短波長化が進み、紫外光の高透
過性と屈折率の高均質性を満たす紫外線リソグラフィー
用光学素子として、石英ガラスが用いられる。紫外光の
高透過性を実現するためには、石英ガラス中の不純物濃
度を抑えることが必要となる。そこで、この様な石英ガ
ラスを製造する方法として、原料となるSi化合物ガス
とSi化合物ガスを送るキャリアガス(例えば、H2、
O2ガス等)、および加熱のための燃焼ガスをバーナー
から噴出し、火炎内で石英ガラスを堆積させる火炎加水
分解法が一般的に用いられている。
リコンウエハ上に集積回路を露光、転写する光リソグラ
フィー露光装置において、微細パターン化が進められて
いる。そのため、光源の短波長化が進み、紫外光の高透
過性と屈折率の高均質性を満たす紫外線リソグラフィー
用光学素子として、石英ガラスが用いられる。紫外光の
高透過性を実現するためには、石英ガラス中の不純物濃
度を抑えることが必要となる。そこで、この様な石英ガ
ラスを製造する方法として、原料となるSi化合物ガス
とSi化合物ガスを送るキャリアガス(例えば、H2、
O2ガス等)、および加熱のための燃焼ガスをバーナー
から噴出し、火炎内で石英ガラスを堆積させる火炎加水
分解法が一般的に用いられている。
【0003】この方法は、原料および燃焼ガスの不純物
を抑えることが容易なため、高純度な石英ガラスが得ら
れることが知られているが、紫外線リソグラフィー用光
学素子としての石英ガラスは、高均質な屈折率分布を持
つことも不可欠である。石英ガラスの屈折率分布を不均
質にする主な原因は、石英ガラスを合成する際に生じる
さまざまな条件のゆらぎ、例えば、火炎による合成面の
温度分布の変化、火炎加水分解反応あるいは熱分解・熱
酸化反応、ガラスへの不純物の拡散状態の変化等であ
る。これらの条件のゆらぎは、結果的に石英ガラス内に
脈理と呼ばれる成長縞や径方向の屈折率に分布をもたら
すことが知られている。
を抑えることが容易なため、高純度な石英ガラスが得ら
れることが知られているが、紫外線リソグラフィー用光
学素子としての石英ガラスは、高均質な屈折率分布を持
つことも不可欠である。石英ガラスの屈折率分布を不均
質にする主な原因は、石英ガラスを合成する際に生じる
さまざまな条件のゆらぎ、例えば、火炎による合成面の
温度分布の変化、火炎加水分解反応あるいは熱分解・熱
酸化反応、ガラスへの不純物の拡散状態の変化等であ
る。これらの条件のゆらぎは、結果的に石英ガラス内に
脈理と呼ばれる成長縞や径方向の屈折率に分布をもたら
すことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に石英ガラスの歪
点、1025℃付近より高温の温度域は石英ガラス構造の変
化が起こることが知られている。石英ガラスの構造変化
に伴う物性変化としては、屈折率、歪、透過率、紫外線
耐性(ソラリゼーション、蛍光)等が挙げられる。そこ
で、様々な物性を制御する上で歪点以上の温度域での熱
処理およびそれによる物性変化が注目されている。
点、1025℃付近より高温の温度域は石英ガラス構造の変
化が起こることが知られている。石英ガラスの構造変化
に伴う物性変化としては、屈折率、歪、透過率、紫外線
耐性(ソラリゼーション、蛍光)等が挙げられる。そこ
で、様々な物性を制御する上で歪点以上の温度域での熱
処理およびそれによる物性変化が注目されている。
【0005】これらの物性変化のなかで、透過率、紫外
線耐性の変化は微視的な構造変化に起因するため、除歪
と同様の温度(通常1100〜1200℃)あるいはそれ以下の
温度での熱処理が一般的である。例えば、特開昭63-297
234号「石英ガラスの製造方法」および特開昭63-295452
号「石英ガラスの紫外領域での蛍光現象防止方法」に
は、少なくともゾルーゲル法で合成した石英ガラスに、
除歪温度付近で昇降温の熱衝撃を与えることによって、
254nm照射による蛍光の発生が抑制されることが示され
ている。熱衝撃としては1000℃〜1300℃の間を昇温、保
持、降温、保持を繰り返すことが示されている。
線耐性の変化は微視的な構造変化に起因するため、除歪
と同様の温度(通常1100〜1200℃)あるいはそれ以下の
温度での熱処理が一般的である。例えば、特開昭63-297
234号「石英ガラスの製造方法」および特開昭63-295452
号「石英ガラスの紫外領域での蛍光現象防止方法」に
は、少なくともゾルーゲル法で合成した石英ガラスに、
除歪温度付近で昇降温の熱衝撃を与えることによって、
254nm照射による蛍光の発生が抑制されることが示され
ている。熱衝撃としては1000℃〜1300℃の間を昇温、保
持、降温、保持を繰り返すことが示されている。
【0006】しかしながら、この除歪温度域の熱処理で
はバルク内の径方向のなだらかな屈折率分布(屈折率分
布の最大最小値の差を均質性とし、以下屈折率の均質性
△nで示す)の制御、なかでも屈折率分布の局所的なう
ねりの制御は不可能であった。これらの石英ガラス合成
時の条件のゆらぎにより生じた屈折率分布を合成後の熱
処理により取り除くためには、1800℃を越える温度での
熱処理が必要とされていた。
はバルク内の径方向のなだらかな屈折率分布(屈折率分
布の最大最小値の差を均質性とし、以下屈折率の均質性
△nで示す)の制御、なかでも屈折率分布の局所的なう
ねりの制御は不可能であった。これらの石英ガラス合成
時の条件のゆらぎにより生じた屈折率分布を合成後の熱
処理により取り除くためには、1800℃を越える温度での
熱処理が必要とされていた。
【0007】特公平3-17775号「石英ガラスの均質化方
法」には、高純度石英ガラスを2気圧以上、好ましくは5
〜25気圧のArガス雰囲気中において、1800℃以上、好ま
しくは2200〜2400℃に加熱する方法が提案されている。
特に、工業的に実施可能で生産効率の高い均質化条件を
最適化した結果は、2200〜2400℃の間の温度で、5〜25
気圧2時間〜5分の組み合わせであり、これにより全ての
粒状構造や脈理が消滅する効果が認められている。そし
て、実施例には脈理の除去に長時間を要する2100℃以下
では、昇華・蒸発を抑えるために高圧(10kg/cm2以上)
にしなければならないことが記されている。
法」には、高純度石英ガラスを2気圧以上、好ましくは5
〜25気圧のArガス雰囲気中において、1800℃以上、好ま
しくは2200〜2400℃に加熱する方法が提案されている。
特に、工業的に実施可能で生産効率の高い均質化条件を
最適化した結果は、2200〜2400℃の間の温度で、5〜25
気圧2時間〜5分の組み合わせであり、これにより全ての
粒状構造や脈理が消滅する効果が認められている。そし
て、実施例には脈理の除去に長時間を要する2100℃以下
では、昇華・蒸発を抑えるために高圧(10kg/cm2以上)
にしなければならないことが記されている。
【0008】しかしながら、高温・高圧での熱処理は石
英ガラス内への不純物の拡散を促進させるため、紫外域
に吸収が発生する。このため、例えばArFエキシマレー
ザーに用いられる石英ガラスのように特に200nm近くの
吸収が問題となる光学系においては、高温・高圧での熱
処理を行った石英ガラスでは、紫外光の高透過率と屈折
率の高均質性の要求を同時に満たすことができなかっ
た。
英ガラス内への不純物の拡散を促進させるため、紫外域
に吸収が発生する。このため、例えばArFエキシマレー
ザーに用いられる石英ガラスのように特に200nm近くの
吸収が問題となる光学系においては、高温・高圧での熱
処理を行った石英ガラスでは、紫外光の高透過率と屈折
率の高均質性の要求を同時に満たすことができなかっ
た。
【0009】これらの問題に対しては、熱処理温度を下
げることが最も効果的であるが、熱処理後の石英ガラス
の屈折率の均質性をΔn=1×10-6程度以下に抑えよう
とする場合においては、屈折率の均質性が熱処理の温度
条件に依存するだけでなく、熱処理前の石英ガラス母材
の屈折率の均質性の影響を受ける。したがって、従来の
製造方法において熱処理後の均質性に再現性を求めるた
めには、石英ガラス母材の合成時に受けた熱的条件や化
学反応、不純物の拡散等をある範囲内に抑え、屈折率分
布の均質性が同程度で、局所的に不均質な屈折率分布の
ない石英ガラスを用いる必要があった。
げることが最も効果的であるが、熱処理後の石英ガラス
の屈折率の均質性をΔn=1×10-6程度以下に抑えよう
とする場合においては、屈折率の均質性が熱処理の温度
条件に依存するだけでなく、熱処理前の石英ガラス母材
の屈折率の均質性の影響を受ける。したがって、従来の
製造方法において熱処理後の均質性に再現性を求めるた
めには、石英ガラス母材の合成時に受けた熱的条件や化
学反応、不純物の拡散等をある範囲内に抑え、屈折率分
布の均質性が同程度で、局所的に不均質な屈折率分布の
ない石英ガラスを用いる必要があった。
【0010】そこで、本発明においては、これらの問題
を解決し、紫外光の高透過率と屈折率の高均質性を備え
た石英ガラスを製造する方法を提供することを目的とす
る。
を解決し、紫外光の高透過率と屈折率の高均質性を備え
た石英ガラスを製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、紫外域に
吸収が発生しないようなできるだけ低い温度域で、石英
ガラスの合成時に受けた熱的条件や化学反応、不純物の
拡散等による屈折率の不均質分布を消失させる条件につ
いて、鋭意研究を重ねた。そして、具体的には、熱処理
の際の温度保持過程において、保持温度を複数回上下さ
せることにより石英ガラス内に温度分布を強制的に作り
出し、その温度分布により生じる熱応力を利用すること
で石英ガラスの屈折率分布を均質化させることを見い出
し、本発明を成すに到った。
吸収が発生しないようなできるだけ低い温度域で、石英
ガラスの合成時に受けた熱的条件や化学反応、不純物の
拡散等による屈折率の不均質分布を消失させる条件につ
いて、鋭意研究を重ねた。そして、具体的には、熱処理
の際の温度保持過程において、保持温度を複数回上下さ
せることにより石英ガラス内に温度分布を強制的に作り
出し、その温度分布により生じる熱応力を利用すること
で石英ガラスの屈折率分布を均質化させることを見い出
し、本発明を成すに到った。
【0012】そこで、本発明で、「光学的に不均質な石
英ガラス母材を、保持温度まで昇温して一定時間保持
し、その後徐々に降温する熱処理を行う石英ガラスの製
造方法において、前記保持温度を石英ガラスの歪点以
上、昇華点以下の範囲で複数回上下させることを特徴と
する石英ガラスの製造方法」を提供する。
英ガラス母材を、保持温度まで昇温して一定時間保持
し、その後徐々に降温する熱処理を行う石英ガラスの製
造方法において、前記保持温度を石英ガラスの歪点以
上、昇華点以下の範囲で複数回上下させることを特徴と
する石英ガラスの製造方法」を提供する。
【0013】
【作用】保持温度と均質化時間の間には相関関係がある
と考えられているが、本発明で問題としている精密なレ
ベルでの屈折率分布の制御においては詳細はいまだ解明
されていない。また、一般にあらゆる温度であっても時
間を無限にとれば安定状態である屈折率の均質な石英ガ
ラスになることは知られているが、工業的な生産性を加
味するとそれは事実上不可能である。
と考えられているが、本発明で問題としている精密なレ
ベルでの屈折率分布の制御においては詳細はいまだ解明
されていない。また、一般にあらゆる温度であっても時
間を無限にとれば安定状態である屈折率の均質な石英ガ
ラスになることは知られているが、工業的な生産性を加
味するとそれは事実上不可能である。
【0014】以下に本発明を詳しく説明する。本発明者
らはOH基を多量に含む石英ガラスにおいて、石英ガラ
スのネットワーク構造内に多量のOH基により終端され
た部分が存在することに着目し、鋭意研究を行った。そ
の結果、OH基を含まない石英ガラス母材に比べOH基
を多量に含む石英ガラス母材を用いた熱処理では中距離
的な構造緩和が十分に行われること、さらにOH基を50
0ppm以上含有する石英ガラス母材でその現象が顕著であ
り、緩和が起こりやすく、局所的な屈折率分布の良化が
起こることを見い出した。
らはOH基を多量に含む石英ガラスにおいて、石英ガラ
スのネットワーク構造内に多量のOH基により終端され
た部分が存在することに着目し、鋭意研究を行った。そ
の結果、OH基を含まない石英ガラス母材に比べOH基
を多量に含む石英ガラス母材を用いた熱処理では中距離
的な構造緩和が十分に行われること、さらにOH基を50
0ppm以上含有する石英ガラス母材でその現象が顕著であ
り、緩和が起こりやすく、局所的な屈折率分布の良化が
起こることを見い出した。
【0015】一方、後述するように、熱処理時の各保持
温度域において一定時間当たりに除去できる不均質分布
の程度は熱処理を施す母材に存在する屈折率の不均質分
布により異なる。このことから、保持温度と均質化時間
等の熱処理条件は石英ガラス母材の屈折率の不均質分布
等にあわせて設定すべきことがわかるが、石英ガラス母
材に含まれるOH基の効果はこれに限られない。
温度域において一定時間当たりに除去できる不均質分布
の程度は熱処理を施す母材に存在する屈折率の不均質分
布により異なる。このことから、保持温度と均質化時間
等の熱処理条件は石英ガラス母材の屈折率の不均質分布
等にあわせて設定すべきことがわかるが、石英ガラス母
材に含まれるOH基の効果はこれに限られない。
【0016】屈折率の不均質分布はガラスの中距離的ネ
ットワーク構造のばらつきと微量不純物の分布とにより
形成されている。ここで不純物について定義する。合成
時の石英ガラス母材に含まれる不純物(合成条件に起因
する)を1次不純物とし、熱処理等の2次処理により混
入する不純物を2次不純物とする。本発明において問題
となるのは2次不純物である。
ットワーク構造のばらつきと微量不純物の分布とにより
形成されている。ここで不純物について定義する。合成
時の石英ガラス母材に含まれる不純物(合成条件に起因
する)を1次不純物とし、熱処理等の2次処理により混
入する不純物を2次不純物とする。本発明において問題
となるのは2次不純物である。
【0017】従来の熱処理は、屈折率の均質化を物理的
・化学的平衡により行なっている。この場合、石英ガラ
スを高温に保持することになるが、これは石英ガラス内
での1次不純物の拡散を促すだけでなく、熱処理時に新
たな2次不純物の混入および拡散、さらに、石英ガラス
内に対流を引き起こす可能性がある。つまり、主に物理
的・化学的平衡に依存する従来の均質化方法には、様々
な弊害が存在した。
・化学的平衡により行なっている。この場合、石英ガラ
スを高温に保持することになるが、これは石英ガラス内
での1次不純物の拡散を促すだけでなく、熱処理時に新
たな2次不純物の混入および拡散、さらに、石英ガラス
内に対流を引き起こす可能性がある。つまり、主に物理
的・化学的平衡に依存する従来の均質化方法には、様々
な弊害が存在した。
【0018】本発明者らは、屈折率の不均質分布を解消
する熱処理方法として、特に石英ガラスを高均質化する
方法について検討した。その結果、物理的・化学的平衡
を利用するだけではなく、石英ガラス内に一時的な応力
を発生させ、その力を利用することによって、屈折率の
高均質な光学用合成石英ガラスが得られることがわかっ
た。
する熱処理方法として、特に石英ガラスを高均質化する
方法について検討した。その結果、物理的・化学的平衡
を利用するだけではなく、石英ガラス内に一時的な応力
を発生させ、その力を利用することによって、屈折率の
高均質な光学用合成石英ガラスが得られることがわかっ
た。
【0019】本発明において、熱処理時の石英ガラス内
に発生させる一時的な応力は保持温度を複数回上下させ
ることにより得る。この保持温度を複数回上下させるこ
とにより、保持温度を従来よりも低温に設定することが
可能となり、低温の熱処理で高均質な石英ガラスを得ら
れた。その保持温度の範囲は、歪点以上、昇華点(昇華
が問題にならない温度)以下である。
に発生させる一時的な応力は保持温度を複数回上下させ
ることにより得る。この保持温度を複数回上下させるこ
とにより、保持温度を従来よりも低温に設定することが
可能となり、低温の熱処理で高均質な石英ガラスを得ら
れた。その保持温度の範囲は、歪点以上、昇華点(昇華
が問題にならない温度)以下である。
【0020】歪がなくなるとされる歪点近くでは粘性流
動が起こり、諸物性が緩和される。このことから歪点近
くで熱処理することにより屈折率の不均質分布を除去す
ることが考えられるが、従来の熱処理方法では合成時の
熱履歴、特にΔn=1×10-6オーダーの屈折率の不均質
は歪点近くの設定温度では除去できなかった。そのた
め、本発明者らは、屈折率の不均質分布が、主に、歪に
ともなう不均質とそれ以外の不均質で構成されていると
考えた。そして、従来の熱処理でこの歪が関与していな
い局所的な不均質分布を除去し、高均質な石英ガラスが
得られるのは、高温・高圧の処理条件のみであった。
動が起こり、諸物性が緩和される。このことから歪点近
くで熱処理することにより屈折率の不均質分布を除去す
ることが考えられるが、従来の熱処理方法では合成時の
熱履歴、特にΔn=1×10-6オーダーの屈折率の不均質
は歪点近くの設定温度では除去できなかった。そのた
め、本発明者らは、屈折率の不均質分布が、主に、歪に
ともなう不均質とそれ以外の不均質で構成されていると
考えた。そして、従来の熱処理でこの歪が関与していな
い局所的な不均質分布を除去し、高均質な石英ガラスが
得られるのは、高温・高圧の処理条件のみであった。
【0021】本発明の熱処理温度について言及する。石
英ガラスの歪点の圧力依存性については今のところ解明
されていないが、通常1025℃付近である。これに対し、
石英ガラスの昇華点は、圧力による変化が大きく、例え
ば、真空中あるいは大気圧であれば、1900℃〜2100℃で
ある。圧力を25気圧にすると昇華点は2500℃付近とな
る。このような高温・高圧条件下でも本発明の実施は可
能であるが、高温・高圧での熱処理は、2次不純物の混
入のみならず装置コスト面でのデメリットも大きいの
で、好ましくは、真空中あるいは大気圧である。
英ガラスの歪点の圧力依存性については今のところ解明
されていないが、通常1025℃付近である。これに対し、
石英ガラスの昇華点は、圧力による変化が大きく、例え
ば、真空中あるいは大気圧であれば、1900℃〜2100℃で
ある。圧力を25気圧にすると昇華点は2500℃付近とな
る。このような高温・高圧条件下でも本発明の実施は可
能であるが、高温・高圧での熱処理は、2次不純物の混
入のみならず装置コスト面でのデメリットも大きいの
で、好ましくは、真空中あるいは大気圧である。
【0022】したがって、これらを考慮して上限温度は
1750℃以下、下限温度は1100℃以上が望ましい。本発明
においては、保持温度を上下させるときの下限温度を歪
に伴う不均質が解消され得る温度に設定し、上限温度を
それ以外の不均質が解消され得る温度に設定する。これ
により、より効率的に均質化を行う。
1750℃以下、下限温度は1100℃以上が望ましい。本発明
においては、保持温度を上下させるときの下限温度を歪
に伴う不均質が解消され得る温度に設定し、上限温度を
それ以外の不均質が解消され得る温度に設定する。これ
により、より効率的に均質化を行う。
【0023】石英ガラスの熱処理は、通常、結晶化(失
透)のため、1200〜1700℃の失透温度域では行うことが
できないとされている。しかしながら、本発明において
は、上限温度あるいは下限温度において一定温度での保
持、昇温後の保持および降温後の保持を行なわずに保持
温度に上限および下限を設定し、この温度を繰り返す。
これにより失透を防ぐことが可能となり、失透温度域で
も熱処理を行うことができる。
透)のため、1200〜1700℃の失透温度域では行うことが
できないとされている。しかしながら、本発明において
は、上限温度あるいは下限温度において一定温度での保
持、昇温後の保持および降温後の保持を行なわずに保持
温度に上限および下限を設定し、この温度を繰り返す。
これにより失透を防ぐことが可能となり、失透温度域で
も熱処理を行うことができる。
【0024】本発明の石英ガラスの製造方法では、屈折
率の均質性がΔn=1×10-4程度である屈折率の不均質
は取り除くことができない。屈折率の均質性がΔn=1
×10- 4程度である屈折率の不均質は長い均質化時間を要
するのに対し、本発明の温度域においては均質化時間が
長くなると急激に結晶化が進むので、石英ガラス母材と
してΔn=1×10-5程度の石英ガラスを用いることが好
ましい。これにより、屈折率のばらつきΔn=1×10-6
程度以下の光学的に均質な石英ガラスを得ることが可能
となる。
率の均質性がΔn=1×10-4程度である屈折率の不均質
は取り除くことができない。屈折率の均質性がΔn=1
×10- 4程度である屈折率の不均質は長い均質化時間を要
するのに対し、本発明の温度域においては均質化時間が
長くなると急激に結晶化が進むので、石英ガラス母材と
してΔn=1×10-5程度の石英ガラスを用いることが好
ましい。これにより、屈折率のばらつきΔn=1×10-6
程度以下の光学的に均質な石英ガラスを得ることが可能
となる。
【0025】保持温度を上下させる回数(ここで、1回
は下限温度→上限温度→下限温度の1サイクルとする)
は、特に限定されるものではないが、必要以上の上下回
数は均質化時間を長引かせるものであり、不純物の混
入、吸収の発生を招くので好ましくない。さて、石英ガ
ラスを光リソグラフィー、高精度分光器、レーザー等の
精密光学機器の光学系に使用する場合の理想的な屈折率
分布は屈折率差が全く無いことである。しかしながら、
屈折率分布を持たない石英ガラスを製造することは、上
記熱処理を施しても非常に困難である。しかしながら、
屈折率分布の形によっては、レンズ形状や光学系組み立
て時の光軸の補正により屈折差を小さくすることが可能
である。この補正可能な屈折率分布は、石英ガラスを光
学素子として用いたときの入射光の光軸に対して極値が
ひとつで中央対称な屈折率分布のみである。
は下限温度→上限温度→下限温度の1サイクルとする)
は、特に限定されるものではないが、必要以上の上下回
数は均質化時間を長引かせるものであり、不純物の混
入、吸収の発生を招くので好ましくない。さて、石英ガ
ラスを光リソグラフィー、高精度分光器、レーザー等の
精密光学機器の光学系に使用する場合の理想的な屈折率
分布は屈折率差が全く無いことである。しかしながら、
屈折率分布を持たない石英ガラスを製造することは、上
記熱処理を施しても非常に困難である。しかしながら、
屈折率分布の形によっては、レンズ形状や光学系組み立
て時の光軸の補正により屈折差を小さくすることが可能
である。この補正可能な屈折率分布は、石英ガラスを光
学素子として用いたときの入射光の光軸に対して極値が
ひとつで中央対称な屈折率分布のみである。
【0026】そこで、本発明の熱処理時に石英ガラス母
材を100rpm以下で回転させる。これにより、回転
中心より等距離にある点は同一の熱履歴を受け、中央対
称な屈折率分布を得ることができる。回転数は任意に設
定可能であるが装置の構造およびそれにより得られる効
果を加味した場合、100rpm以下が現実的である。
材を100rpm以下で回転させる。これにより、回転
中心より等距離にある点は同一の熱履歴を受け、中央対
称な屈折率分布を得ることができる。回転数は任意に設
定可能であるが装置の構造およびそれにより得られる効
果を加味した場合、100rpm以下が現実的である。
【0027】さらに、上述した様に物理・化学的平衡を
利用するだけではなく、石英ガラス内に一時的な応力を
発生させ、その力を利用することにより、石英ガラス母
材が「入射光軸を含む断面に極値が3つ以上の屈折率分
布を持つ石英ガラス母材」であっても、本発明の熱処理
により「入射光軸を含む断面に極値がひとつで中央対称
な屈折率分布を持つ石英ガラス」に改質することができ
る。
利用するだけではなく、石英ガラス内に一時的な応力を
発生させ、その力を利用することにより、石英ガラス母
材が「入射光軸を含む断面に極値が3つ以上の屈折率分
布を持つ石英ガラス母材」であっても、本発明の熱処理
により「入射光軸を含む断面に極値がひとつで中央対称
な屈折率分布を持つ石英ガラス」に改質することができ
る。
【0028】また、本発明者らは特開5-116969号、石英
ガラスの製造方法において、「屈折率のばらつきΔn=
1×10-5 程度の光学的に不均質な石英ガラス」を、SiO2
の粉末または塊で作った母型の中で0〜10kg/cm2の加圧
下で熱処理することを特徴とする「Δn=1×10-6程度
以下の光学的に均質な石英ガラス」の製造方法を提案し
ている。この中で、熱処理後は、石英ガラス全体が均一
に降温していくことが望ましいが、降温速度が充分に遅
い場合でも石英ガラスの外側と内側で降温速度が違うた
め、降温後に温度分布ができ、それが屈折率分布として
現れることを開示した。特に厚み方向(光学素子として
用いるときの光軸方向)からみたときの石英ガラス周辺
部には等温線の本数は多くなり、この部分に屈折率のば
らつきの大きい変質層が形成されることを確認した。
ガラスの製造方法において、「屈折率のばらつきΔn=
1×10-5 程度の光学的に不均質な石英ガラス」を、SiO2
の粉末または塊で作った母型の中で0〜10kg/cm2の加圧
下で熱処理することを特徴とする「Δn=1×10-6程度
以下の光学的に均質な石英ガラス」の製造方法を提案し
ている。この中で、熱処理後は、石英ガラス全体が均一
に降温していくことが望ましいが、降温速度が充分に遅
い場合でも石英ガラスの外側と内側で降温速度が違うた
め、降温後に温度分布ができ、それが屈折率分布として
現れることを開示した。特に厚み方向(光学素子として
用いるときの光軸方向)からみたときの石英ガラス周辺
部には等温線の本数は多くなり、この部分に屈折率のば
らつきの大きい変質層が形成されることを確認した。
【0029】したがって、本発明では、この変質層の形
成すなわち屈折率の不均質分布をなくすために、下限温
度および上限温度において、石英ガラス内の温度分布が
均一になるまで温度を固定し(直径200mm、厚さ70mm程
度の石英ガラスであれば10min.程度)、降温速度も100
℃/H以下に設定することが好ましい。また、同特開5-1
16969号で提案したような、高純度のSiO2粉末、またはS
iO2粉末を溶融した塊で作った母型を用いて本発明の熱
処理を行うことにより、さらに屈折率の均質化が図れ
る。これは、母型を用いることにより、熱処理の降温時
の石英ガラス内の温度分布が少なくなり、温度分布に起
因する屈折率の不均質分布が解消されるからである。さ
らに、外型や雰囲気と直接触れさせずに熱処理を行うこ
とになるので、均質化とともに、石英ガラス内部からの
ガス放出、雰囲気からの石英ガラス内部へのガス拡散、
外型からの不純物の石英ガラス内への拡散防止が図れ
る。
成すなわち屈折率の不均質分布をなくすために、下限温
度および上限温度において、石英ガラス内の温度分布が
均一になるまで温度を固定し(直径200mm、厚さ70mm程
度の石英ガラスであれば10min.程度)、降温速度も100
℃/H以下に設定することが好ましい。また、同特開5-1
16969号で提案したような、高純度のSiO2粉末、またはS
iO2粉末を溶融した塊で作った母型を用いて本発明の熱
処理を行うことにより、さらに屈折率の均質化が図れ
る。これは、母型を用いることにより、熱処理の降温時
の石英ガラス内の温度分布が少なくなり、温度分布に起
因する屈折率の不均質分布が解消されるからである。さ
らに、外型や雰囲気と直接触れさせずに熱処理を行うこ
とになるので、均質化とともに、石英ガラス内部からの
ガス放出、雰囲気からの石英ガラス内部へのガス拡散、
外型からの不純物の石英ガラス内への拡散防止が図れ
る。
【0030】熱処理時の雰囲気は、高温時に炉内で使用
されているカーボン部材に対して不活性であるHe、N2、
Arもしくはその混合ガスなどを使用する必要があるが、
特に、石英ガラス中の水素濃度を高める必要がある場合
は、H2もしくはH2とHe、N2、Arとの混合ガスを使用す
る。加えて、母型を用いた熱処理においても母型が完全
に密閉されないことから、上記雰囲気が効果的である。
されているカーボン部材に対して不活性であるHe、N2、
Arもしくはその混合ガスなどを使用する必要があるが、
特に、石英ガラス中の水素濃度を高める必要がある場合
は、H2もしくはH2とHe、N2、Arとの混合ガスを使用す
る。加えて、母型を用いた熱処理においても母型が完全
に密閉されないことから、上記雰囲気が効果的である。
【0031】また、本発明の二次的効果として、日本光
学硝子工業会規格(JOGIS-11-1975)2級(B級)程度
の脈理も消去することができる。
学硝子工業会規格(JOGIS-11-1975)2級(B級)程度
の脈理も消去することができる。
【0032】
【実施例】図2は、本実施例において用いられる石英ガ
ラスの製造装置の概略断面図である。石英ガラス母材1
はSiO2粉末またはSiO2粉末を溶融した塊の母型2の中に
置かれ、さらにカーボングラファイト製の外型3にセッ
トされた状態で5rpmで回転させながら加熱される。な
お、熱処理後に外型から母型が取り出せなくなることを
防ぐために、外型の内面にはカーボンファイバーフェル
ト6を設置した。処理炉は上下部と側部にヒータ4を有
し、加熱炉5全体は断熱層でおおわれている。
ラスの製造装置の概略断面図である。石英ガラス母材1
はSiO2粉末またはSiO2粉末を溶融した塊の母型2の中に
置かれ、さらにカーボングラファイト製の外型3にセッ
トされた状態で5rpmで回転させながら加熱される。な
お、熱処理後に外型から母型が取り出せなくなることを
防ぐために、外型の内面にはカーボンファイバーフェル
ト6を設置した。処理炉は上下部と側部にヒータ4を有
し、加熱炉5全体は断熱層でおおわれている。
【0033】試料形状は、全てφ150×t50の円筒
形を用いた。図1は本各実施例および比較例の熱処理時
の温度条件を模式的に示した図である。表1には、本各
実施例および比較例に使用した試料の熱処理前の品質
(矢印の左側)およびそれらの試料を表2に示した温度
条件により熱処理することにより得られた品質(矢印の
右側)を示した。表2のA〜Lの温度条件は、図1に示
した温度条件に対応するものである。屈折率の均質性
(測定領域内の屈折率のばらつき)については、測定領
域内の屈折率の最大値と最小値の差△n(PV値)で示
し、さらに、レンズとして使用した場合の光学性能に直
接影響を与える波面収差のRMS値(パワー成分補正
後)を示した。
形を用いた。図1は本各実施例および比較例の熱処理時
の温度条件を模式的に示した図である。表1には、本各
実施例および比較例に使用した試料の熱処理前の品質
(矢印の左側)およびそれらの試料を表2に示した温度
条件により熱処理することにより得られた品質(矢印の
右側)を示した。表2のA〜Lの温度条件は、図1に示
した温度条件に対応するものである。屈折率の均質性
(測定領域内の屈折率のばらつき)については、測定領
域内の屈折率の最大値と最小値の差△n(PV値)で示
し、さらに、レンズとして使用した場合の光学性能に直
接影響を与える波面収差のRMS値(パワー成分補正
後)を示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】〔実施例1〕試料を表2の温度条件により
熱処理した。干渉計により屈折率分布を測定したとこ
ろ、△n(PV値)は初期値6.3×10-6から1×10-6以下
の0.7×10-6となった。また、母材の合成時の生じた屈
折率分布の極値は3個であったが上記条件で回転熱処理
したところ中央部のみの1個に減少し、さらに石英ガラ
スのインゴットの合成時の回転軸からオフセットして切
り出されたための中央非対称な屈折率分布は中央対称な
屈折率分布に補正された。極値が1個で中央対称な屈折
率分布ではパワー補正の効果が大きくなるためRMS値
(パワー成分補正後)も良化した。透過率の測定は、精
密に調整された分光光度計を用い、高精度に研磨された
10mm厚のテストピースの193nm内部透過率を測定し
たところ、熱処理後も99.9%が維持されていた。
熱処理した。干渉計により屈折率分布を測定したとこ
ろ、△n(PV値)は初期値6.3×10-6から1×10-6以下
の0.7×10-6となった。また、母材の合成時の生じた屈
折率分布の極値は3個であったが上記条件で回転熱処理
したところ中央部のみの1個に減少し、さらに石英ガラ
スのインゴットの合成時の回転軸からオフセットして切
り出されたための中央非対称な屈折率分布は中央対称な
屈折率分布に補正された。極値が1個で中央対称な屈折
率分布ではパワー補正の効果が大きくなるためRMS値
(パワー成分補正後)も良化した。透過率の測定は、精
密に調整された分光光度計を用い、高精度に研磨された
10mm厚のテストピースの193nm内部透過率を測定し
たところ、熱処理後も99.9%が維持されていた。
【0037】〔比較例1〕試料を表2の温度条件により
熱処理した。干渉計により屈折率分布を測定したとこ
ろ、△n(PV値)は十分良化しなかった。また、合成
時の生じた屈折率分布の極値は3個のままであり、屈折
率分布も中央非対称であった。このためRMS値(パワ
ー成分補正後)においてもパワー補正の効果が小さかっ
た。内部透過率は、2000℃という高温で長時間保持した
ため193nmでの10mm内部透過率は99.6%に低下し
た。
熱処理した。干渉計により屈折率分布を測定したとこ
ろ、△n(PV値)は十分良化しなかった。また、合成
時の生じた屈折率分布の極値は3個のままであり、屈折
率分布も中央非対称であった。このためRMS値(パワ
ー成分補正後)においてもパワー補正の効果が小さかっ
た。内部透過率は、2000℃という高温で長時間保持した
ため193nmでの10mm内部透過率は99.6%に低下し
た。
【0038】〔実施例2〕試料を表2の温度条件により
熱処理した。熱処理温度の大半が結晶化温度域であるに
もかかわらず、上限下限温度での保持を行わなかったこ
とにより結晶化は見られなかった。干渉計により屈折率
分布を測定したところ、△n(PV値)は1×10-6以下
となった。また、合成時の生じた屈折率分布の極値は3
個から中央部のみの1個に減少し、中央対称な屈折率分
布に補正された。RMS値(パワー成分補正後)も良化
し、193nmでの10mm内部透過率も99.9%を維持し
た。
熱処理した。熱処理温度の大半が結晶化温度域であるに
もかかわらず、上限下限温度での保持を行わなかったこ
とにより結晶化は見られなかった。干渉計により屈折率
分布を測定したところ、△n(PV値)は1×10-6以下
となった。また、合成時の生じた屈折率分布の極値は3
個から中央部のみの1個に減少し、中央対称な屈折率分
布に補正された。RMS値(パワー成分補正後)も良化
し、193nmでの10mm内部透過率も99.9%を維持し
た。
【0039】〔比較例2〕試料を表2の温度条件により
熱処理した。著しい結晶化により光学的な物性評価はで
きなかった。
熱処理した。著しい結晶化により光学的な物性評価はで
きなかった。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の石英ガラスの製
造方法によれば、紫外光の高透過性と屈折率の高均質性
を備えた石英ガラスが得られる。また、従来、熱処理前
の石英ガラス母材にΔn=1×10-5程度の局所的な屈折
率の不均質分布が存在した場合は、2000℃以下の熱処理
では処理後にその局所的に不均質な屈折率分布が残存し
たのに対し、本発明の石英ガラスの製造方法は2000℃以
下でもその均質化が図れる。
造方法によれば、紫外光の高透過性と屈折率の高均質性
を備えた石英ガラスが得られる。また、従来、熱処理前
の石英ガラス母材にΔn=1×10-5程度の局所的な屈折
率の不均質分布が存在した場合は、2000℃以下の熱処理
では処理後にその局所的に不均質な屈折率分布が残存し
たのに対し、本発明の石英ガラスの製造方法は2000℃以
下でもその均質化が図れる。
【0041】熱処理する石英ガラス母材に発生させる一
時的な応力は合成時にできた石英ガラス母材の屈折率の
不均質分布が局所的な不均質であっても、高温・高圧で
保持することなく低い保持温度を複数回上下させること
により行われる。本発明においては、高温・高圧での熱
処理が不要となり、温度、圧力などの処理条件の制御が
容易になる。熱処理中の石英ガラス内への不純物の拡散
を抑制できる。
時的な応力は合成時にできた石英ガラス母材の屈折率の
不均質分布が局所的な不均質であっても、高温・高圧で
保持することなく低い保持温度を複数回上下させること
により行われる。本発明においては、高温・高圧での熱
処理が不要となり、温度、圧力などの処理条件の制御が
容易になる。熱処理中の石英ガラス内への不純物の拡散
を抑制できる。
【0042】また、高純度のSiO2粉末、または塊で作っ
た母型内で熱処理することにより、熱処理時の温度分布
を少なくし、外型であるカーボングラファイトとの反応
を抑制することができる。さらに、Δn=1×10-5程度
の局所的に不均質な屈折率分布をもつ石英ガラス母材を
用いても、屈折率のばらつきΔn=1×10-6程度以下の
光学的に均質な石英ガラスを製造することが可能とな
る。
た母型内で熱処理することにより、熱処理時の温度分布
を少なくし、外型であるカーボングラファイトとの反応
を抑制することができる。さらに、Δn=1×10-5程度
の局所的に不均質な屈折率分布をもつ石英ガラス母材を
用いても、屈折率のばらつきΔn=1×10-6程度以下の
光学的に均質な石英ガラスを製造することが可能とな
る。
【図1】 図1は実施例および比較例の熱処理時の温度
条件を模式的に示した図である。
条件を模式的に示した図である。
【図2】 本実施例において用いられる石英ガラスの製
造装置の概略断面図である。
造装置の概略断面図である。
1 石英ガラス母材 2 母型(SiO2) 3 外型 4 ヒーター 5 加熱炉 6 フェルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平岩 弘之 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内
Claims (8)
- 【請求項1】OH基を500ppm以上含有する石英ガラス母
材を、保持温度まで昇温して一定時間保持し、その後徐
々に降温する熱処理を行う石英ガラスの製造方法におい
て、前記保持温度を石英ガラスの歪点以上、昇華点以下
の範囲で複数回上下させることを特徴とする石英ガラス
の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、前記熱処理の際に石英ガラス母材を100rpm以下
で回転することを特徴とする石英ガラスの製造方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、前記熱処理の際に石英ガラス母材を高純度SiO2
粉末またはSiO2 粉末を溶融した塊で作った母型に入れ
ることを特徴とする石英ガラスの製造方法。 - 【請求項4】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、石英ガラス母材が「屈折率の均質性がΔn=1
×10-5程度以下の光学的に不均質な石英ガラス母材」で
あることを特徴とする「屈折率の均質性がΔn=1×10
-6程度以下の光学的に均質な石英ガラス」の製造方法。 - 【請求項5】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、前記熱処理時の雰囲気はHe、N2、Arもしくはそ
れらの混合ガスであることを特徴とする石英ガラスの製
造方法。 - 【請求項6】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、前記熱処理時の雰囲気はH2もしくはH2とHe、
N2、Arとの混合ガスであることを特徴とする石英ガラス
の製造方法。 - 【請求項7】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、石英ガラス母材が「入射光軸を含む断面に極値
が3つ以上の屈折率分布を持つ石英ガラス母材」である
ことを特徴とする「入射光軸を含む断面に極値がひとつ
で中央対称な屈折率分布を持つ石英ガラス」の製造方
法。 - 【請求項8】請求項1に記載の石英ガラスの製造方法に
おいて、前記熱処理の保持温度の範囲が、1100〜1750℃
であることを特徴とする石英ガラスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6040226A JPH07247132A (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 石英ガラスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6040226A JPH07247132A (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 石英ガラスの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07247132A true JPH07247132A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12574842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6040226A Pending JPH07247132A (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 石英ガラスの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07247132A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0943586A3 (en) * | 1998-01-23 | 2000-01-19 | Nikon Corporation | Synthetic silica glass and its manufacturing method |
| WO2001012566A1 (en) * | 1999-08-12 | 2001-02-22 | Nikon Corporation | Method for preparation of synthetic vitreous silica and apparatus for heat treatment |
| US6442973B1 (en) | 1995-01-06 | 2002-09-03 | Nikon Corporation | Synthetic silica glass and its manufacturing method |
| JP2003292328A (ja) * | 2002-04-01 | 2003-10-15 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 合成石英ガラス及び合成石英ガラスの熱処理方法 |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP6040226A patent/JPH07247132A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6442973B1 (en) | 1995-01-06 | 2002-09-03 | Nikon Corporation | Synthetic silica glass and its manufacturing method |
| EP0943586A3 (en) * | 1998-01-23 | 2000-01-19 | Nikon Corporation | Synthetic silica glass and its manufacturing method |
| WO2001012566A1 (en) * | 1999-08-12 | 2001-02-22 | Nikon Corporation | Method for preparation of synthetic vitreous silica and apparatus for heat treatment |
| US6732546B1 (en) | 1999-08-12 | 2004-05-11 | Nikon Corporation | Product method of synthetic silica glass and thermal treatment apparatus |
| KR100719817B1 (ko) * | 1999-08-12 | 2007-05-18 | 가부시키가이샤 니콘 | 합성석영유리의 제조방법 및 열처리장치 |
| JP2003292328A (ja) * | 2002-04-01 | 2003-10-15 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 合成石英ガラス及び合成石英ガラスの熱処理方法 |
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