JPH07252671A - 複合型光学薄膜の製造方法とその製造装置 - Google Patents

複合型光学薄膜の製造方法とその製造装置

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JPH07252671A
JPH07252671A JP6670794A JP6670794A JPH07252671A JP H07252671 A JPH07252671 A JP H07252671A JP 6670794 A JP6670794 A JP 6670794A JP 6670794 A JP6670794 A JP 6670794A JP H07252671 A JPH07252671 A JP H07252671A
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optical thin
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organic
composite
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Takashi Hiraga
隆 平賀
Tetsuo Moriya
哲郎 守谷
Norio Tanaka
教雄 田中
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】2成分以上の有機系光学材料を溶液または分散
液状態で各成分毎に設けた噴霧ノズルから高真空容器内
に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理する。 【効果】この発明によって、有機系光材料の分解温度よ
りもはるかに低い温度において高品質で高機能な複合型
光学薄膜の製造が可能となる。また、この発明によっ
て、2成分以上の有機系光材料から成る複合型光学薄膜
において、マイクロメートル未満の微細領域で構造が制
御された複合型光学薄膜の製造が可能になり、またさら
に、2成分以上の有機系光材料から成る複合型光学薄膜
において、その深さ方向に成分の濃度を任意に変化させ
たものの製造が可能となる。そして、この発明の光学薄
膜の製造方法に使用される有機系光材料は、加熱および
/または加圧により成形することが可能なものであれば
任意のものを使用することができ、さらに、2成分以上
の有機系光材料の成分毎に最適な溶媒を選択することが
でき、この発明は、複合型光学材料を開発、改良する上
で、極めて有用なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複合型光学薄膜の製
造方法とその製造装置に関するものである。さらに詳し
くは、この発明は、波長選択透過膜、反射膜、光非線形
効果膜、光電変換装置等の光技術、および、オプトエレ
クトロニクス技術等に特に有用な、高機能性の光学薄膜
としての複合型光学薄膜を、高品質かつ高効率で製造す
ることを可能とする新しい複合型光学薄膜の製造方法と
その製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と課題】従来より、各種の組成からなう光
学薄膜が様々な応用分野において使用されており、例え
ば、光の吸収あるいは干渉を利用した波長選択透過や反
射機能を利用した光学薄膜一般的に用いられている。そ
して特に近年においては、レーザー光を利用したオプト
エレクトロニクスの分野において、光の多重性を利用し
た情報の多元並列高速処理のための応用や、光非線形効
果および光電気効果の応用のために、従来とは異なる高
機能を有する光学薄膜の開発が盛んに進められている。
【0003】このような新しい高機能光学薄膜を形成す
るための素材として注目されているものに有機系光学材
料がある。この有機系光学材料を用いた有機系光学薄膜
の製造方法について各種の検討がこれまでにも進められ
ており、たとえば以下のような方法が知られてもいる。 (1)溶液、分散液、または、展開液を用いる湿式法 塗布法、ブレードコート法、ロールコート法、スピンコ
ート法、ディッピング法、スプレー法などの塗工法、平
版、凸版、凹版、孔版、スクリーン、転写などの印刷
法、電着法、電解重合法、ミセル電解法(特開昭63−
243298号報)などの電気化学的手法、および、水
の上に形成させた単分子膜を移し取るラングミア・ブロ
ジェット法など。 (2)原料モノマーの重合ないし重縮合反応を利用する
方法 例えば、モノマーが液体の場合、キャスティング法、リ
アクション・インジェクション・モールド法、プラズマ
重合法、および、光重合法など。 (3)気体分子を用いる方法(加熱による気化法) 昇華転写法、蒸着法、真空蒸着法、イオンビーム法、ス
パッタリング法、プラズマ重合法、および、光重合法な
ど。 (4)溶融あるいは軟化を利用する方法 ホットプレス法(特開平4−99609号報)、射出成
形法、延伸法、および、溶融薄膜の単結晶化方法など。
【0004】しかしながら、これらの従来の製造方法の
場合には、対象とされる光学薄膜の組成および構造は比
較的単純なものに限られており、より高度な微細構造の
制御を可能とした高機能な有機系光学薄膜を製造するの
には適していないのが実情であった。たとえば、従来の
複合型光学薄膜の製造方法においては、有機イオン結晶
等の融点が存在しない材料を用いた場合には、加熱によ
りその材料が分解してしまい、またその材料に融点が存
在しても気化温度においてその材料が分解してしまうた
め、これらの現象を制御することや、この制御により高
機能な有機系光学薄膜を実現することは困難であった。
【0005】これらの課題を解決するための手段の一つ
として、この発明の発明者は、特願平5−52102に
おいて、溶液または分散液状態の有機系光学材料を高真
空容器内に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理するこ
とを特徴とする有機系光学薄膜の製造方法をすでに発明
している。この方法により有機系光学材料の分解温度よ
りもはるかに低い温度において、マイクロメートル未満
の微細領域で構造の制御された光学薄膜の作製が可能に
なった。
【0006】しかしながら、この発明の有機系光学薄膜
の製造方法を用いて、有機系光学材料を複数成分使用し
て複合型光学薄膜を製造しようとする場合、組み合わせ
て使用して同時に噴霧させうる成分の選定およびそれら
の成分を溶解または分散させる溶媒の選定に制限がある
という課題があった。さらに、異なる成分を切り替えて
噴霧しようとする場合に、異なる成分の噴霧ノズルに至
る配管内での混合を防止するために、各噴霧が終了した
後に、噴霧ノズルに至る配管内を溶媒で洗浄する操作が
必須となるため、作業能率が著しく低下するという課題
もあった。
【0007】したがって、このような従来の複合型光学
薄膜の製造方法を用いて、高機能性複合型光学薄膜を効
率よく製造することには、自ずと限界があった。
【0008】この発明は、以上の通りの従来技術の欠点
を解消し、光学材料の熱分解をもたらすことなく、より
低温度において、高度な微細構造制御をもち、より高機
能な複合型光学薄膜を効率良く製造することを可能とす
る新しい複合型光学薄膜の製造方法とその製造装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、2成分以上の有機系光学材料を溶液
または分散液状態で各成分毎に設けた噴霧ノズルから高
真空容器内に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理する
ことを特徴とする複合型光学薄膜の製造方法を提供す
る。
【0010】さらにこの発明は、前記の複合型光学薄膜
の製造方法において、加熱処理の後に加圧成形すること
を特徴とする複合型光学薄膜の製造方法をも提供する。
【0011】またさらに、この発明においては、前記の
製造方法を実現するための製造装置として、真空容器、
この真空容器内に2成分以上の有機系光学材料を溶液ま
たは分散液状態で各成分毎に噴霧する噴霧手段、真空容
器内において噴霧された有機系光学材料を堆積させる基
板、その基板を加熱する加熱手段、および、真空容器の
排気手段を備えた複合型光学薄膜の製造装置からなるこ
とを特徴とする複合型光学薄膜の製造装置をも提供す
る。
【0012】さらに以下詳しくこの発明について説明す
ると、この発明は、2成分以上の有機系光学材料を溶液
または分散液状態で各成分毎に設けた噴霧ノズルから高
真空容器内に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理する
ことを特徴としており、2成分以上の有機系光学材料の
組合せの具体例としては、たとえば、有機高分子化合物
と有機低分子化合物との組合せ、有機高分子化合物と液
晶との組合せ、2種類以上の有機高分子化合物の組合
せ、有機高分子化合物と低分子化合物との混合物と高分
子化合物との組合せなどを挙げることができる。これら
の組合せにおいて、個々の成分は、揮発性を有する溶媒
に溶解可能なもの、あるいは分散媒に分散可能なもので
あれば任意の種類のものが用いられる。また、個々の成
分はそれ自体単独で光学機能を発揮するものでも、混合
または複合化されて光学機能を実現するものであって
も、いずれでも良い。また、必要に応じて、これらの個
々の成分に、セレン、テルル、ゲルマニウム、珪素、シ
リコンカーバイド、硫化カドミウム、セレン化カドミウ
ム、Cd−Zn−Mn−Se−Te−S−OやGa−I
n−Al−As−Pなどの半導体微粒子、および、金コ
ロイドなどの金属微粒子を混合した状態で使用すること
ができる。
【0013】いずれにせよ、有機高分子化合物、有機低
分子化合物、有機化合物の微粒子、および、液晶などを
各々溶液または分散液状態にして使用することができ
る。この発明の方法では、2成分以上の有機系光学材料
を溶液または分散液状態で各成分毎に設けた噴霧ノズル
から高真空容器内に噴霧するため、各成分毎に最適な溶
媒または分散媒を選択して使用することが可能であり、
さらにまた、溶液または分散液の濃度を各成分毎に最適
に設定することができる。
【0014】以下、個々の成分について、さらに具体的
に例示する。 [有機高分子材料]有機高分子化合物の内、いわゆる
「光学的性質や機能」を有するものは、この発明の複合
型光学薄膜の材料の一成分として利用することができ
る。このような有機高分子材料の具体例としては、ポリ
スチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリインデ
ン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリビニルピ
リジン、ポリビニルホルコール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテ
ル、ポリビニルベンジルエーテル、ポリビニルメチルケ
トン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリ(N−ビ
ニルピロリドン)、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリ
ル酸エチル、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ベンジル、ポ
リメタクリル酸シクロヘキシル、ポリメタクリル酸、ポ
リメタクリル酸アミド、ポリメタクリロニトリル、ポリ
アセトアルデヒド、ポリクロラール、ポリエチレンオキ
シド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネイ
ト類(ビスフェノール類+炭酸)、ポリ(ジエチレング
リコール・ビスアリルカーボネイト)類、6−ナイロ
ン、6、6−ナイロン、12−ナイロン、6、12−ナ
イロン、ポリアスパラギン酸エチル、ポリグルタミン酸
エチル、ポリリジン、ポリプロリン、ポリ(γ−ベンジ
ル−L−グルタメート)、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ベンジルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アセチルセル
ロース、セルローストリアセテート、セルローストリブ
チレート、アルキド樹脂(無水フタル酸+グリセリ
ン)、脂肪酸変性アルキド樹脂(脂肪酸+無水フタル酸
+グリセリン)、不飽和ポリエステル樹脂(無水マレイ
ン酸+無水フタル酸+プロピレングリコール)、エポキ
シ樹脂(ビスフェノール類+エピクロルヒドリン)、ポ
リウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂な
どの樹脂、ポリ(フェニルメチルシラン)などの有機ポ
リシラン、有機ポリゲルマンおよびこれらの共重合・共
重縮合体、および、二硫化炭素、四フッ化炭素、エチル
ベンゼン、パーフルオロベンゼン、パーフルオロシクロ
ヘキサン、トリメチルクロロシランなどの、通常では重
合性のない化合物をプラズマ重合して得た高分子化合物
などを挙げることができる。
【0015】また、これら有機高分子化合物は、有機色
素や光非線形効果を示す有機低分子化合物の残基をモノ
マー単位の側鎖として、あるいは架橋基として、共重合
モノマー単位として、または、重合開始末端として含有
していても良い。
【0016】[有機低分子化合物]この発明の複合型光
学薄膜の材料の一成分として用いられる有機低分子化合
物の具体例としては、尿素およびその誘導体、m−ニト
ロアニリン、2−メチル−4−ニトロ−アニリン、2−
(N,N−ジメチルアミノ)−5−ニトロアセトアニリ
ド、N,N’−ビス(4−ニトロフェニル)メタンジア
ミンなどのベンゼン誘導体、4−メトキシ−4’−ニト
ロビフェニルなどのビフェニル誘導体、4−メトキシ−
4’−ニトロスチルベンなどのスチルベン誘導体、4−
ニトロ−3−ピコリン=N−オキシド、(S)−(−)
−N−(5−ニトロ−2−ピリジル)−プロリノールな
どのピリジン誘導体、2’,4,4’−トリメトキシカ
ルコンなどのカルコン誘導体、チエニルカルコン誘導体
などの2次非線形光学活性物質の他、各種の有機色素、
および、有機顔料などを挙げることができる。
【0017】[液晶]この発明の複合型光学薄膜の材料
の一成分として用いられる液晶の具体例としては、種々
のコレステロール誘導体、4’−n−ブトキシベンジリ
デン−4−シアノアニリン、4’−n−ヘキシルベンジ
リデン−4−シアノアニリンなどの4’−アルコキシベ
ンジリデン−4−シアノアニリン類、4’−エトキシベ
ンジリデン−4−n−ブチルアニリン、4’−メトキシ
ベンジリデンアミノアゾベンゼン、4−(4’−メトキ
シベンジリデン)アミノビフェニル、4−(4’−メト
キシベンジリデン)アミノスチルベンなどの4’−アル
コキシベンジリデンアニリン類、4’−シアノベンジリ
デン−4−n−ブチトキシアニリン、4’−シアノベン
ジリデン−4−n−ヘキシルオキシアニリンなどの4’
−シアノベンジリデン−4−アルコキシアニリン類、
4’−n−ブトキシカルボニルオキシベンジリデン−4
−メトキシアニリン、p−カルボキシフェニルn−アミ
ルカーボネート、n−ヘプチル4−(4’−エトキシフ
ェノキシカルボニル)フェニルカーボネートなのど炭酸
エステル類、4−n−ブチル安息香酸4’−エトキシフ
ェニル、4−n−ブチル安息香酸4’−オクチルオキシ
フェニル、4−n−ペンチル安息香酸4’−ヘキシルル
オキシフェニルなどの4−アルキルル安息香酸4’−ア
ルコキシフェニルエステル類、4,4’−ジ−n−アミ
ルオキシアゾキシベンゼン、4,4’−ジ−n−ノニル
オキシアゾキシベンゼンなどのアゾキシベンゼン誘導
体、4−シアノ−4’−n−オクチルビフェニル、4−
シアノ−4’−n−ドデシルビフェニルなどの4−シア
ノ−4’−アキルビフェニル類などの液晶、および(2
S,3S)−3−メチル−2−クロロペンタノイック酸
4’,4”−オクチルオキシビフェニル、4’−(2−
メチルブチル)ビフェニル−4−カルボン酸4−ヘキシ
ルオキシフェニル、および、4’−オクチルビフェニル
−4−カルボン酸4−(2−メチルブチル)フェニルな
どの強誘電性液晶を挙げることができる。
【0018】たとえば以上の通り例示することのできる
有機高分子材料、有機低分子材料、および、液晶物質
は、この発明においては複合して使用される成分毎に、
適宜な溶媒に溶解するか、あるいは分散媒に分散させて
高真空容器内に噴霧される。この際の溶媒もしくは分散
媒についても各種のものを使用することができるが、上
記のような複合型光学薄膜の個々の成分を溶解または分
散する溶剤であり、揮発性を有し、腐食性のないもので
あれば、任意のものが使用できる。
【0019】具体的にはメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、n−ブタノール、アミルアルコー
ル、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールなどのア
ルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、グリセリンなどの多価アルコール類、酢酸エチル、
酢酸n−ブチル、酢酸アミル、酢酸イソプロピルなどの
エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジ
エチルエーテル、ジブチルエーテル、メトキシエタノー
ル、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、カルビ
トールなどのエーテル類、テトラヒドロフラン、1、4
−ジオキサンなどの環状エーテル類、ジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素、1、2−ジクロロエタン、
1、1、2−トリクロロエタン、トリクレンなどのハロ
ゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼ
ン、アニソール、α−クロロナフタレンなどの芳香族炭
化水素類、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどのアミド
類、N−メチルピロリドンなどの環状アミド類、テトラ
メチル尿素、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
などの尿素誘導体類、ジメチルスルホキシドなどのスル
ホキシド類、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどの炭酸
エステル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベン
ゾニトリルなどのニトリル類、ピリジン、キノリンなど
の含窒素複素環化合物類、トリエチルアミン、トリエタ
ノールアミン、ジエチルアミノアルコール、アニリンな
どのアミン類、などの他、水、ニトロメタン、二硫化炭
素、スルホランなどの溶剤を用いることができる。
【0020】これらの溶剤は、また、複数の種類のもの
を混合して用いても良い。
【0021】この発明は、これらの溶媒もしくは分散媒
に溶解または分散させた状態で、2成分以上の有機系光
学材料を各成分毎に設けた噴霧ノズルから高真空容器内
に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理することを特徴
としているが、この方法の実施に際しては、たとえば以
下の通りの装置とその操作方法の採用によって複合型光
学薄膜の形成を可能とすることができる。
【0022】すなわち、まず、この発明の複合型光学薄
膜の製造装置は、例えば図1に例示したものをひとつの
態様として示すことがででき、有機系材料の溶液または
分散液をたとえば圧力1×10-4Pa以下の真空中へ噴
霧するための手段として2ケ以上の噴霧ノズル(1)お
よび個々の噴霧ノズルの開閉機構部(2)を真空容器
(3)内に有し、さらに、この真空容器(3)内で揮発
した溶媒等の蒸気を迅速に排気し、真空容器(3)内の
圧力を1×10-4Pa以下に保つ真空ポンプ(4)を備
えている。
【0023】また、この発明の複合型光学薄膜製造装置
には、前記真空容器(3)内に設置した圧力測定装置
(5)、真空容器(3)内で揮発した溶媒等の蒸気が真
空ポンプ(4)へ到達することを防止するためのコール
ドトラップ(6)、噴霧ノズル(1)と基板(19)と
の間を遮蔽するシャッター(7)、基板加熱装置
(8)、および基板温度測定装置(9)をも備え、これ
らの装置により真空容器(3)内の基板(19)表面に
複合型光学薄膜を形成することが可能となる。
【0024】この装置には、必要に応じて、真空容器
(3)のベーキング装置(10)、ゲート弁(11)、
イオン化装置(12)、質量分析装置(13)、基板導
入装置(14)、マニュピュレーター(15)、および
これらの制御装置を設けることが好ましい。
【0025】真空ポンプ(4)は真空容器(3)を大気
圧から高真空、より好ましくは、1×10-4Pa以下の
圧力へできる限り迅速に排気し、かつ、真空容器内で揮
発して、コールドトラップ(6)で捕獲されきれなかっ
た溶媒等の気体成分を迅速に排気し、真空容器(3)内
の圧力を1×10-4Pa以下に保つことができるもので
あれば、任意のものが使用可能である。具体的にはター
ボ分子ポンプとロータリーポンプとの組合せや、油拡散
ポンプとロータリーポンプとの組合せを使用することが
できる。
【0026】また、前記図1に例示したように真空容器
(3)に備えたイオン化装置(12)および、質量分析
装置(13)、および基板導入装置(14)には別系統
の真空ポンプ(16)(17)を接続することが好まし
い。なお、圧力測定装置(5)については、一般的には
1×10-2Pa以下の圧力を正確に測定できるものであ
れば公知の任意のものを使用することができる。たとえ
ば具体的には、Bayard−Alpert型などの電
離真空計を使用できる。
【0027】真空容器(3)については装置構成部品
を、真空系の容積が最小になるように配置する形態のも
のが好ましく、材質は高真空仕様のアルミニウムまたは
ステンレスが好ましい。基板加熱装置(8)は、基板温
度を所定の値に制御する機構を含むものが好ましく、ヒ
ーター部分を真空系内に置く形式と、真空系外から加熱
する方式のいずれでも良く、基板(19)の形態に応じ
て、任意のものが使用可能である。
【0028】基板温度測定装置(9)は、基板(19)
の温度を測定するものであり、熱電対など測温部を高真
空下に置いて作動するものであれば任意のものが使用で
きる。
【0029】ベーキング装置(10)は真空系を構成す
る部品全てを加熱処理できるものが好ましく、また、コ
ールドトラップ(6)は高真空容器内で揮発した溶媒等
の蒸気を確実に捕捉し、かつ排気の妨げにならないもの
であれば、任意の方式のものが使用できる。
【0030】イオン化装置(12)および質量分析装置
(13)は必ずしも必要ではないが、基板(19)上の
堆積物から発生する揮発成分が完全に除去されたことを
確認する上で有用である。ゲート弁(11)はイオン化
装置(12)および質量分析装置(13)と真空容器
(3)との間を適時遮蔽するものであり、必ずしも設け
る必要はないが、真空系内に噴霧された成分および溶剤
などが飛来して質量分析装置(13)を汚染することを
防ぐ上で有用である。このゲート弁(11)を設ける場
合は真空容器(3)および質量分析装置(13)に別系
統の真空ポンプを接続することが好ましい。
【0031】イオン化装置(12)は該真空系内に存在
する揮発成分をイオン化する形式のものであれば公知の
各種のものが使用可能である。具体的にはガス放電式、
アーク放電式、および、電子衝撃式などのイオン化装置
を使用することができる。
【0032】質量分析装置(13)はイオン化装置(1
2)で発生させたイオンの質量mをそのイオンの電荷e
で除した数m/eに応じて質量を分離する部分(質量分
離系)と、m/eに応じて分離されたイオンの数を電気
的に計数する部分(検出・記録系)からなるものであれ
ば、公知の各種のものが使用できる。質量分離系は磁界
および/または電界を制御してm/eに応じてイオンを
分離するものであり、パラボラ型、速度収束型、方向収
束型、二重収束型、および、飛行時間型などの形式のい
ずれでも良い。また、検出・記録系としてはファラデー
箱と高感度直流増幅器との組合せ、二次電子増倍装置と
高感度直流増幅器との組合せなどの方式のものを使用す
ることができる。
【0033】基板導入装置(14)は、必ずしも設ける
必要はないが、真空容器(3)内へ基板(19)を設置
する際の排気時間を短縮する上で有効である。基板導入
装置(14)は真空容器、外部から基板(19)を導入
するための蓋またはゲート弁、磁気カップリング式また
はベローズ式の直線導入機、真空容器(3)との間のゲ
ート弁、真空ポンプ(17)、および、真空計から成
る。
【0034】マニュピュレーター(15)は、必ずしも
設ける必要はないが、噴霧ノズル(1)に対する基板
(19)の位置や向きを微調整する際に有用である。
【0035】材料の溶液または分散液を真空容器内へ噴
霧するための噴霧ノズル(1)は、この発明の複合型光
学薄膜の製造装置の中で特に重要な部品である。そし
て、噴霧ノズル(1)から噴霧する液体が噴霧ノズル部
分で固化してノズルを閉塞させることを防止するため
に、さらに噴霧量をも制御するために、ノズル開閉機構
を備える必要がある。
【0036】ノズルの閉塞を解消する機構としては、例
えば、真空系外から操作するワイパー等を使用すること
ができるが、操作性および効果の点で難点があることは
明かである。この発明の発明者は噴霧ノズル(1)の一
例として、例えば、図2に例示したように、高加工精度
のニードルバルブを利用することができることを見出し
た。
【0037】すなわち、噴霧ノズル(1)には、ニード
ルバルブ(100)を設け、ノズル開閉機構部(2)に
よってこのニードルバルブ(100)を動かし、噴霧ノ
ズル(1)からの材料溶液または分散液の噴霧量を調整
し、その結果、その閉塞を防止することが可能となる。
【0038】有機系光学材料の溶液または分散液は、液
体溜め(18)より噴霧ノズル(1)に供給する。この
発明は、2成分以上の有機系光学材料を溶液または分散
液状態で各成分毎に設けた噴霧ノズルから高真空容器内
に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理することを特徴
としており、上記の噴霧ノズル(1)、ノズル開閉機構
部(2)、および液体溜り(18)の組は、使用する有
機系光学材料の成分数に応じて2系統以上を設けるもの
とする。たとえば、図1に例示した製造装置の例では、
噴霧ノズル(1)、ノズル開閉機構部(2)、および液
体溜め(18)の組を3系統図示してある。
【0039】また、有機系光学材料の溶液または分散液
の一成分について、2組以上の噴霧ノズル(1)および
ノズル開閉機構部(2)を設けても良い。
【0040】この発明の複合型光学薄膜の製造方法の操
作方法としては、たとえば図1に例示した製造装置の液
体溜め(18)の一つには第一の成分、たとえば高分子
化合物の溶液を充填し、もう一つには第2の成分、たと
えば有機色素の溶液を充填し、各々の液体溜りに対応し
たノズル開閉機構部(2)によって噴霧量を成分毎に制
御しながら噴霧ノズル(1)から真空容器(3)内へ噴
霧し、溶媒または分散媒を真空蒸発させながら、基板
(19)上にたとえば2成分からなる複合型光学材料に
よる薄膜を堆積させる。
【0041】そして、この発明においては、この基板
(19)を堆積物の熱分解温度を越えない温度まで加熱
して揮発成分を除去し、さらに必要に応じて基板上の堆
積物を加熱および/または加圧して所要のものに成形す
る。
【0042】また、この発明においては、基板(19)
の種類に特に限定はなく、ガラス、石英をはじめ、セラ
ミック、珪素、および、高分子フィルムなどの任意のも
のであって良い。そしてこの基板(19)上の堆積物の
加熱処理は、基板(19)の加熱として行うこともでき
るし、あるいは、前記図1に例示するような基板の表面
加熱装置(20)によって堆積物を加熱しても良い。
【0043】この表面加熱装置(20)としては、電熱
ヒーターや赤外線照射方式など適宜な手段を採用するこ
とができる。
【0044】また、さらに成形のための加圧について
は、熱間圧延処理(たとえば特開平4−99609号
報)として公知の手段を採用しても良い。以下、実施例
を示し、さらに詳しくこの発明について説明する。
【0045】
【実施例】
実施例1 前記図1に構成を例示したこの発明の複合光学薄膜の製
造装置を用いて光学薄膜を製造した。 有機色素の一例
として使用したヨウ化3、3’−ジエチルオキサカルボ
シアニン(以下DODCIと略記する)は、米国エキシ
トン社製のものを使用した。このDODCIは融点を示
さず、窒素雰囲気下、10°/分で昇温したとき約23
0℃で分解し、また、10-5Paの高真空下150℃に
加熱しても昇華しなかった。
【0046】高分子化合物の一例として使用したポリ
(メタクリル酸メチル)(以下PMMAと略記する)、
ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル)(以下、
PHPMAと略記する)、および、ポリカーボネイト
(以下、PCと略記する)は、米国アルドリッチ社製の
ものを使用した。基板(19)として、たとえばカバー
ガラス(18mm角、厚さ150±2μm)または石英
板(20mm角、厚さ1000±2μm)を用いた。
【0047】成分の一つとしてDODCIをアセトンに
10mg/リットルの濃度で溶解し、液体溜め(18)
の一つに充填した。また、もう一つの成分としてPMM
Aをアセトンに1g/リットルの濃度で溶解し、もう一
つの液体溜め(18)に充填した。これらの溶液を、そ
れぞれの噴霧ノズル(1)から真空容器(3)の中へ同
時に噴霧した。この間、真空容器(3)内の圧力はター
ボ分子ポンプとロータリーポンプ、および液体窒素で冷
却したコールドトラップにより、10-4Pa以下に維持
した。ノズル開閉機構部(2)の開閉間隔を調節するこ
とにより、噴霧速度をDODCI溶液について3333
マイクロリットル/分に、また、PMMA溶液について
100マイクロリットル/分に、それぞれ制御し、10
0分間噴霧を続けた。この間、基板(19)の温度は、
基板加熱装置(8)および基板温度測定装置(9)によ
って40±2℃に維持した。基板(19)上に堆積され
たDODCIを含有するPMMA薄膜をホットプレス法
により真空中にて150℃に加熱、4.9MPaの静水
圧加圧処理し、光学的に透明な薄膜を得た。この光学薄
膜中のDODCI濃度を重量%で表すと、表1に記載の
通りであった。
【0048】
【表1】 この光学薄膜のX線回折を計測したが、明確な回折線は
認められなかった。そこで、この薄膜内のDODCIの
粒子径をX線小角散乱法により測定すると、表1に記載
の通りであった。また、この薄膜を波長590nmの光
で励起したときの発光(蛍光)を市販の蛍光光度計で測
定したところ、発光の極大波長は前記表1に記載の通り
であった。
【0049】実施例2〜10 DODCI溶液の噴霧速度を前記表1に記載の通りに変
えた他は実施例1と同様にして光学薄膜を製造した。こ
れらの光学薄膜内のDODCI濃度、DODCI粒子径
をX線小角散乱法により測定した結果、および波長59
0nmの光で励起したときの発光の極大波長を前記表1
に示す。 この結果から明らかなように、この発明の方
法により、光学薄膜中の色素(DODCI)の粒子径を
数十ナノメーターの領域で制御することができた。
【0050】比較例1 アセトン1リットル当たりにDODCIを50mgおよ
びPMMAを950mgの比率で溶解した液をスライド
ガラスへスピンコート法によって塗工し、塗工回数を調
節することによって、膜厚0.1μmおよび10μmの
DODCI/PMMA複合膜を製造した。この膜中のD
ODCI濃度は5重量%と計算され、色素濃度の点で上
記の実施例3に比較しうる膜である。
【0051】この膜厚0.1μmの膜を光学顕微鏡で観
察したところ青色結晶の析出が観察され、膜厚10μm
の膜についてX線回折を測定したところ、DODCIの
結晶に相当する回折線が確認された。すなわち、塗工法
でDODCI濃度5重量%の膜を作成したところ、DO
DCI結晶の成長を制御できず、粗大な粒子として析出
してしまったことが判った。
【0052】実施例11 DODCI溶液の噴霧速度を、図3に例示するように、
時間に比例させて連続的に減じ、噴霧開始時の256マ
イクロリットル/分から、噴霧開始後100分において
ゼロになるようにして、基板上に堆積する薄膜中のDO
DCI濃度を連続的に変化させた他は実施例1と同様に
して、膜に垂直な方向(以下、「深さ方向」と言う)に
連続的にDODCI濃度の変化した光学薄膜を製造し
た。
【0053】深さ方向のDODCI濃度の変化を確認す
るため、DODCIに基づくヨウ素原子の深さ方向の濃
度分布を光電子分光装置(以下、ESCAと略記する)
を用いて測定したところ、深さに比例して、濃度がほぼ
直線的に変化していることが判った。この光学薄膜の発
光を、励起光の波長を590nmに固定して測定したと
ころ、励起光の照射方向、光強度、および発光を検出す
る方向に応じて、発光の様子が異なることが判った。例
えば、DODCI濃度が高い方の表面に励起光を照射
し、励起光の照射側から発光を測定すると、励起光の強
度に拘らず、発光の極大波長は614±1nmおよび7
19±1nmであった。また、DODCI濃度の低い方
の表面に励起光を照射し、励起光の照射側から発光を測
定すると、励起光の強度に応じて発光極大波長が変化
し、弱い励起のとき599ないし600nm、強い励起
のとき612ないし620nmであった。
【0054】実施例12 成分の一つとしてDODCIをアセトンに0.1g/リ
ットルの濃度で溶解し、液体溜め(18)の一つに充填
した。また、もう一つの成分としてPMMAをアセトン
に1g/リットルの濃度で溶解し、もう一つの液体溜め
(18)に充填した。これらの溶液を、それぞれの噴霧
ノズル(1)から、各々のノズル開閉機構部(2)およ
びシャッター(7)を動作させて、真空容器(3)の中
へ交互に噴霧した。この間、真空容器(3)内の圧力は
ターボ分子ポンプとロータリーポンプ、および液体窒素
で冷却したコールドトラップにより、10-4Pa以下に
維持した。2系統のノズル開閉機構部(2)およびシャ
ッター(7)の開閉時間の間隔を調節することにより、
DODCIをアセトンに溶解した溶液を一定時間噴霧し
た後、両方の溶液の噴霧を停止し基板上のアセトンを完
全に除去し、次にPMMAをアセトンに溶解した溶液を
一定噴霧した後、再び両方の噴霧を停止し基板上のアセ
トンを完全に除去するという操作を100回繰り返し
た。この時ノズル開閉機構部(2)およびシャッター
(7)の開閉時間を調節することにより、休止時間を考
慮した噴霧の平均速度をDODCI溶液について250
マイクロリットル/分に、また、PMMA溶液について
75マイクロリットル/分に、それぞれ制御した。この
間、基板(19)の温度は、基板加熱装置(8)および
基板温度測定装置(9)によって40±2℃に維持し
た。基板(19)上に堆積されたDODCIを含有する
PMMA薄膜をホットプレス法により真空中にて150
℃に加熱、4.9MPaの静水圧加圧処理し、光学的に
透明な薄膜を得た。
【0055】この光学薄膜内のDODCIの濃度を重量
%で表すと、表2に記載の通りであった。
【0056】
【表2】 この薄膜内のDODCIの粒子径をX線小角散乱法によ
り測定すると、前記表2に記載の通りであった。
【0057】実施例13〜20 2成分の溶液噴霧の平均速度を前記表2に記載の通りに
変えた他は実施例12と同様にして光学薄膜を製造し
た。これらの薄膜内のDODCIの粒子径をX線小角散
乱法により測定した結果を前記表2に示す。この結果か
ら明らかなように、この発明の方法により、光学薄膜中
の色素(DODCI)の粒子径を一定に制御しながら薄
膜中の平均的な色素濃度を変えることができた。
【0058】実施例21 成分の一つとしてアセトン1リットル当たりにDODC
Iを10mgおよびPMMAを990mgの比率で溶解
した液(以下、A液と呼ぶ)を、液体溜め(18)の一
つに充填した。また、2番目の成分としてアセトン1リ
ットル当たりにDODCIを10mgおよびPHPMA
を990mgの比率で溶解した液(以下、B液と呼ぶ)
を、2番目の液体溜め(18)に充填した。これらの溶
液を、それぞれの噴霧ノズル(1)から真空容器(3)
の中へ、各々のノズル開閉機構部(2)の操作により、
図4に示すように噴霧速度を相互に連動させて変化させ
ながら噴霧した。すなわち、噴霧開始時は、A液の噴霧
速度を100マイクロリットル/分、B液の噴霧速度を
ゼロに調節して開始し、時間に比例させてA液の噴霧速
度を減じ、一方、B液の噴霧速度を増加させ、両方の噴
霧速度の合計を100マイクロリットル/分に保ちなが
ら、100分後に、A液についてゼロおよびB液につい
て100マイクロリットル/分とした。
【0059】この間、真空容器(3)内の圧力はターボ
分子ポンプとロータリーポンプ、および液体窒素で冷却
したコールドトラップにより、10-4Pa以下に維持し
た。また、基板(19)の温度は、基板加熱装置(8)
および基板温度測定装置(9)によって40±2℃に維
持した。基板(19)上に堆積されたDODCIを含有
するPMMA/PHPMA複合型薄膜をホットプレス法
により真空中にて150℃に加熱、4.9MPaの静水
圧加圧処理し、光学的に透明な薄膜を得た。
【0060】この光学薄膜内の深さ方向のヨウ素原子濃
度をESCAで測定すると一定であった。すなわち、D
ODCIの濃度は深さ方向に一定であることが判った。
仕込比率から計算すると1重量%である。また、この薄
膜内のPMMA/PHPMAの比率は深さ方向に連続的
に変化していると推測される。そこで薄膜を深さ方向
に、ななめに研磨して、研磨面の顕微全反射FT−IR
スペクトルを測定したところ、PHPMAに帰属される
アルコール性水酸基の吸収強度は深さ方向で、深さに比
例して増減していることが確認された。
【0061】この光学薄膜の発光を、励起光の波長を5
90nmに固定して測定したところ、励起光の照射方
向、光強度、および発光を検出する方向に応じて、発光
の様子が異なることが判った。例えば、PHPMA濃度
が高い方の表面に励起光を照射し、励起光の照射側から
発光を測定すると、励起光の強度によらず、発光の極大
波長は618±1nmおよび641±1nmであった。
また、PMMA濃度の高い方の表面に励起光を照射し、
励起光の照射側から発光を測定すると、励起光の強度に
応じて発光極大波長が変化し、弱い励起のとき613±
2nm、強い励起のとき618±1nmおよび641±
1nmであった。
【0062】実施例22 成分の一つとしてDODCIをアセトンに10mg/リ
ットルの濃度で溶解し、液体溜め(18)の一つに充填
した。また、2番目の成分としてDODCIをメタノー
ルに10mg/リットルの濃度で溶解し、2番目の液体
溜め(18)に充填した。また、3番目の成分としてP
MMAをアセトンに1g/リットルの濃度で溶解し、3
番目の液体溜め(18)に充填した。これらの溶液を、
それぞれの噴霧ノズル(1)から真空容器(3)の中
へ、各々のノズル開閉機構部(2)およびシャッター
(7)の操作により順番に噴霧した。この間、真空容器
(3)内の圧力はターボ分子ポンプとロータリーポン
プ、および液体窒素で冷却したコールドトラップによ
り、10-4Pa以下に維持した。3系統のノズル開閉機
構部(2)およびシャッター(7)の開閉時間の間隔を
調節することにより、DODCIをアセトンに溶解した
溶液を一定時間噴霧した後、全てのシャッターを閉じて
噴霧を停止し基板上のアセトンを完全に除去し、次にP
MMAをアセトンに溶解した溶液を一定時間噴霧した
後、再び全てのシャッターを閉じて噴霧を停止し基板上
のアセトンを完全に除去し、次にDODCIをメタノー
ルに溶解した溶液を一定時間噴霧した後、全てのシャッ
ターを閉じて噴霧を停止し基板上のメタノールを完全に
除去し、次にPMMAをアセトンに溶解した溶液を一定
時間噴霧した後、再び全てのシャッターを閉じて噴霧を
停止し基板上のアセトンを完全に除去するという操作を
100回繰り返した。この操作の間、ノズル開閉機構部
(2)およびシャッター(7)の開閉間隔を調節するこ
とにより、休止時間を考慮した噴霧の平均速度をDOD
CIアセトン溶液について10マイクロリットル/分
に、DODCIメタノール溶液について40マイクロリ
ットル/分に、また、PMMA溶液について49.5マ
イクロリットル/分に、それぞれ制御した。この間、基
板(19)の温度は、基板加熱装置(8)および基板温
度測定装置(9)によって40±2℃に維持した。基板
(19)上に堆積されたDODCIを含有するPMMA
薄膜をホットプレス法により真空中にて150℃に加
熱、4.9MPaの静水圧加圧処理し、光学的に透明な
薄膜を得た。
【0063】この光学薄膜内のDODCIの濃度(平均
値)を重量%で表すと、表3に記載の通りである。
【0064】
【表3】
【0065】実施例23〜27 3成分の噴霧の平均速度を前記表3に記載の通りに変え
た他は実施例22と同様にして光学薄膜を製造した。こ
れらの薄膜内のDODCIの粒子径をX線小角散乱法に
より測定した結果を前記表3に示す。この結果から明ら
かなように、この発明の方法により、光学薄膜中の色素
(DODCI)の平均濃度を一定に保ちながら色素の粒
子径の分布を制御ことができた。
【0066】これらの光学薄膜の深さ方向のDODCI
濃度をESCAで分析したところ、DODCIを含有す
る層と含有しない層の積層構造であることが確認され
た。更に、実施例26および27の薄膜中のDODCI
粒子径の測定結果から推測すると、実施例22ないし2
5の薄膜は、図5に示すように、DODCI粒子径3な
いし4nmの層(202)と、74±1nmの層(20
3)が、DODCIを含有しない層(201)を挟んで
交互に積層された断面構造であると考えられる。
【0067】これらの光学薄膜の発光は、励起光の強度
によって、過渡応答が異なることが確認された。
【0068】実施例28 成分の一つとしてPMMAをアセトンに1g/リットル
の濃度で溶解し、液体溜め(18)の一つに充填した。
また、もう一つの成分としてPCをジクロロメタンに1
g/リットルの濃度で溶解し、もう一つの液体溜め(1
8)に充填した。これらの溶液を、それぞれの噴霧ノズ
ル(1)から、各々のノズル開閉機構部(2)およびシ
ャッター(7)を動作させて、真空容器(3)の中へ交
互に噴霧した。この間、真空容器(3)内の圧力はター
ボ分子ポンプとロータリーポンプ、および液体窒素で冷
却したコールドトラップにより、10-4Pa以下に維持
した。2系統のノズル開閉機構部(2)およびシャッタ
ー(7)の開閉時間の間隔を調節することにより、PM
MAをアセトンに溶解した溶液を一定時間噴霧した後、
両方の溶液の噴霧を停止し基板上のアセトンを完全に除
去し、次にPCをジクロロメタンに溶解した溶液を一定
噴霧した後、再び両方の噴霧を停止し基板上のジクロロ
メタンを完全に除去するという操作を100回繰り返し
た。この時ノズル開閉機構部(2)およびシャッターの
開閉時間を調節することにより、休止時間を考慮した噴
霧の平均速度をPMMAアセトン溶液について10マイ
クロリットル/分に、また、PCジクロロメタン溶液に
ついて40マイクロリットル/分に、それぞれ制御し
た。この間、基板(19)の温度は、基板加熱装置
(8)および基板温度測定装置(9)によって40±2
℃に維持した。基板(19)上に堆積されたPMMA/
PC複合薄膜をホットプレス法により真空中にて150
℃に加熱、4.9MPaの静水圧加圧処理し、光学的に
透明な薄膜を得た。
【0069】この薄膜内の屈折率をアッベ屈折率計によ
り測定すると、表4に記載の通りであった。
【0070】
【表4】
【0071】実施例29〜32 2成分の溶液噴霧の平均速度を前記表4に記載の通りに
変えた他は実施例28と同様にして光学薄膜を製造し
た。これらの薄膜の屈折率をアッベ屈折率計により測定
した結果を前記表4に示す。
【0072】実施例33 過塩素酸カドミウム6水和物をアセトニトリル中へ2×
10-3モル/リットルの濃度で溶かした溶液中に窒素ガ
スのアワを通じて酸素ガスを充分除いた後、この溶液へ
ヘリウムガスで0.02容積%に希釈した硫化水素ガス
を通じて硫化カドミウム(CdS)のコロイド状の微分
散液を作製した。分散液中のCdSの濃度は0.289
g/リットルであった。この分散液を成分の一つとし
て、液体溜め(18)の一つに充填した。また、もう一
つの成分としてPCをジクロロメタンに1.0g/リッ
トルの濃度で溶解し、もう一つの液体溜め(18)に充
填した。これらの溶液を、それぞれの噴霧ノズル(1)
から真空容器(3)の中へ、ノズル開閉機構部(2)の
開閉間隔を調節することにより、噴霧速度をCdS分散
液について100マイクロリットル/分に、また、PC
溶液について100マイクロリットル/分に、それぞれ
制御し、20分間噴霧を続けた。この間、真空容器
(3)内の圧力はターボ分子ポンプとロータリーポン
プ、および液体窒素で冷却したコールドトラップによ
り、10-4Pa以下に維持した。基板(19)上に堆積
されたCdSを含有するPC薄膜をホットプレス法によ
り真空中にて250℃に加熱、4.9MPaの静水圧加
圧処理し、光学的に透明な薄膜を得た。
【0073】この光学薄膜内のCdS濃度を重量%で表
すと、表5に記載の通りである。
【0074】
【表5】 この薄膜内のCdS粒子径をX線小角散乱法により測定
すると、前記表5に記載の通りであった。
【0075】実施例34〜37 CdS微分散液の噴霧速度を前記表5に記載の通りに変
えた他は実施例33と同様にして光学薄膜を製造した。
これらの薄膜内のCdSの粒子径をX線小角散乱法によ
り測定した結果を前記表5示す。この結果から明らかな
ように、この発明の方法により、CdS微粒子の粒子径
を保ったまま、種々の濃度の光学薄膜を製造することが
できた。
【0076】実施例38 基板(19)として、インジウム−錫複合酸化物の透明
導電性膜を表面に設けたガラス(以下、ITOガラスと
略記する)を使用した。成分の一つとして液晶物質の4
−ヘプチロキシ−4’−シアノビフェニル(以下、7O
CBと略記する)をジクロロメタンに1g/リットルの
濃度で溶解し、液体溜め(18)の一つに充填した。ま
た、もう一つの成分としてニトリル・ブタジエンゴム
(以下、NBRと略記する)をジクロロメタンに1g/
リットルの濃度で溶解し、もう一つの液体溜め(18)
に充填した。これらの溶液を、それぞれの噴霧ノズル
(1)から真空容器(3)の中へ同時に噴霧した。この
間、真空容器(3)内の圧力はターボ分子ポンプとロー
タリーポンプ、および液体窒素で冷却したコールドトラ
ップにより、10-4Pa以下に維持した。ノズル開閉機
構部(2)の開閉間隔を調節することにより、噴霧速度
を7OCB溶液について60マイクロリットル/分に、
また、NBR溶液について40マイクロリットル/分
に、それぞれ制御した。この間、ITOガラス基板(1
9)の温度は、基板加熱装置(8)および基板温度測定
装置(9)によって40±2℃に維持した。基板(1
9)上に堆積された液晶7OCBを含有するNBR薄膜
の上に、もう一枚のITOガラスを重ね、ホットプレス
法により真空中にて150℃に加熱、4.9MPaの静
水圧加圧処理し、透明電極にサンドイッチされた液晶/
高分子複合薄膜を得た。
【0077】この薄膜は、通常は白濁しているが、透明
電極間に直流電圧を印加すると液晶が配向し、透明にな
った。この液晶/高分子複合薄膜をITOガラスから剥
離し、エタノール中で加熱し、液晶部分を溶かし出し、
溶け残った高分子部分を走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、緻密なスポンジ状微細構造であることが確認され
た。
【0078】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、有機系光材料の分解温度よりもはるかに低い温度
において高品質で高機能な複合型光学薄膜の製造が可能
となる。また、この発明によって、2成分以上の有機系
光材料から成る複合型光学薄膜において、マイクロメー
トル未満の微細領域で構造が制御された複合型光学薄膜
の製造が可能になり、またさらに、2成分以上の有機系
光材料から成る複合型光学薄膜において、その深さ方向
に成分の濃度を任意に変化させたものの製造が可能とな
る。
【0079】そして、この発明の光学薄膜の製造方法に
使用される有機系光材料は、加熱および/または加圧に
より成形することが可能なものであれば任意のものを使
用することができ、さらに、2成分以上の有機系光材料
の成分毎に最適な溶媒を選択することができ、この発明
は、複合型光学材料を開発、改良する上で、極めて有用
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装置構成を例示した構成図である。
【図2】噴霧ノズルおよびノズル開閉機構部を例示した
構成断面図である。
【図3】実施例11におけるDODCI溶液の噴霧速度
の時間変化を示す関係図である。
【図4】実施例21におけるA液およびB液の噴霧速度
の時間変化を示す関係図である。
【図5】実施例22ないし25の複合型光学薄膜の断面
構造を表した模式図である。
【符号の説明】
1 噴霧ノズル 2 ノズル開閉機構部 3 真空容器 4 真空ポンプ 5 圧力測定装置 6 コールドトラップ 7 シャッター 8 基板加熱装置 9 基板温度測定装置 10 ベーキング装置 11 ゲート弁 12 イオン化装置 13 質量分析装置 14 基板導入装置 15 マニュピュレーター 16 真空ポンプ 17 真空ポンプ 18 液体溜め 19 基板 20 表面加熱装置 100 ニードルバルブ 201 DODCIを含有しない層 202 粒子径3ないし4nmのDODCI粒子を含有
する層 203 粒子径74±1nmのDODCI粒子を含有す
る層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術と課題】従来より、各種の組成からな
学薄膜が様々な応用分野において使用されており、例え
ば、光の吸収あるいは干渉を利用した波長選択透過や反
射機能を利用した光学薄膜一般的に用いられている。
そして特に近年においては、レーザー光を利用したオプ
トエレクトロニクスの分野において、光の多重性を利用
した情報の多元並列高速処理のための応用や、光非線形
効果および光電気効果の応用のために、従来とは異なる
高機能を有する光学薄膜の開発が盛んに進められてい
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】以下、個々の成分について、さらに具体的
に例示する。 [有機高分子材料]有機高分子化合物の内、いわゆる
「光学的性質や機能」を有するものは、この発明の複合
型光学薄膜の材料の一成分として利用することができ
る。このような有機高分子材料の具体例としては、ポリ
スチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリインデ
ン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリビニルピ
リジン、ポリビニルホルール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテ
ル、ポリビニルベンジルエーテル、ポリビニルメチルケ
トン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリ(N−ビ
ニルピロリドン)、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリ
ル酸エチル、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ベンジル、ポ
リメタクリル酸シクロヘキシル、ポリメタクリル酸、ポ
リメタクリル酸アミド、ポリメタクリロニトリル、ポリ
アセトアルデヒド、ポリクロラール、ポリエチレンオキ
シド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネイ
ト類(ビスフェノール類+炭酸)、ポリ(ジエチレング
リコール・ビスアリルカーボネイト)類、6−ナイロ
ン、6、6−ナイロン、12−ナイロン、6、12−ナ
イロン、ポリアスパラギン酸エチル、ポリグルタミン酸
エチル、ポリリジン、ポリプロリン、ポリ(γ−ベンジ
ル−L−グルタメート)、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ベンジルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アセチルセル
ロース、セルローストリアセテート、セルローストリブ
チレート、アルキド樹脂(無水フタル酸+グリセリ
ン)、脂肪酸変性アルキド樹脂(脂肪酸+無水フタル酸
+グリセリン)、不飽和ポリエステル樹脂(無水マレイ
ン酸+無水フタル酸+プロピレングリコール)、エポキ
シ樹脂(ビスフェノール類+エピクロルヒドリン)、ポ
リウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂な
どの樹脂、ポリ(フェニルメチルシラン)などの有機ポ
リシラン、有機ポリゲルマンおよびこれらの共重合・共
重縮合体、および、二硫化炭素、四フッ化炭素、エチル
ベンゼン、パーフルオロベンゼン、パーフルオロシクロ
ヘキサン、トリメチルクロロシランなどの、通常では重
合性のない化合物をプラズマ重合して得た高分子化合物
などを挙げることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】[液晶]この発明の複合型光学薄膜の材料
の一成分として用いられる液晶の具体例としては、種々
のコレステロール誘導体、4’−n−ブトキシベンジリ
デン−4−シアノアニリン、4’−n−ヘキシルベンジ
リデン−4−シアノアニリンなどの4’−アルコキシベ
ンジリデン−4−シアノアニリン類、4’−エトキシベ
ンジリデン−4−n−ブチルアニリン、4’−メトキシ
ベンジリデンアミノアゾベンゼン、4−(4’−メトキ
シベンジリデン)アミノビフェニル、4−(4’−メト
キシベンジリデン)アミノスチルベンなどの4’−アル
コキシベンジリデンアニリン類、4’−シアノベンジリ
デン−4−n−ブチトキシアニリン、4’−シアノベン
ジリデン−4−n−ヘキシルオキシアニリンなどの4’
−シアノベンジリデン−4−アルコキシアニリン類、
4’−n−ブトキシカルボニルオキシベンジリデン−4
−メトキシアニリン、p−カルボキシフェニルn−アミ
ルカーボネート、n−ヘプチル4−(4’−エトキシフ
ェノキシカルボニル)フェニルカーボネートなのど炭酸
エステル類、4−n−ブチル安息香酸4’−エトキシフ
ェニル、4−n−ブチル安息香酸4’−オクチルオキシ
フェニル、4−n−ペンチル安息香酸4’−ヘキシ
キシフェニルなどの4−アルキ安息香酸4’−アルコ
キシフェニルエステル類、4,4’−ジ−n−アミルオ
キシアゾキシベンゼン、4,4’−ジ−n−ノニルオキ
シアゾキシベンゼンなどのアゾキシベンゼン誘導体、4
−シアノ−4’−n−オクチルビフェニル、4−シアノ
−4’−n−ドデシルビフェニルなどの4−シアノ−
4’−アキルビフェニル類などの液晶、および(2S,
3S)−3−メチル−2−クロロペンタノイック酸
4’,4”−オクチルオキシビフェニル、4’−(2−
メチルブチル)ビフェニル−4−カルボン酸4−ヘキシ
ルオキシフェニル、および、4’−オクチルビフェニル
−4−カルボン酸4−(2−メチルブチル)フェニルな
どの強誘電性液晶を挙げることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【実施例】 実施例1 前記図1に構成を例示したこの発明の複合光学薄膜の製
造装置を用いて光学薄膜を製造した。 有機色素の一例
として使用したヨウ化3、3’−ジエチルオキサジカ
ボシアニン(以下DODCIと略記する)は、米国エキ
シトン社製のものを使用した。このDODCIは融点を
示さず、窒素雰囲気下、10°/分で昇温したとき約2
30℃で分解し、また、10-5Paの高真空下150℃
に加熱しても昇華しなかった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】実施例2〜10 DODCI溶液の噴霧速度を前記表1に記載の通りに変
えた他は実施例1と同様にして光学薄膜を製造した。こ
れらの光学薄膜内のDODCI濃度、DODCI粒子径
をX線小角散乱法により測定した結果、および波長59
0nmの光で励起したときの発光の極大波長を前記表1
に示す。 この結果から明らかなように、この発明の方
法により、光学薄膜中の色素(ODCI)の粒子径を
数十ナノメーターの領域で制御することができた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】実施例12 成分の一つとしてDODCIをアセトンに0.1g/リ
ットルの濃度で溶解し、液体溜め(18)の一つに充填
した。また、もう一つの成分としてPMMAをアセトン
に1g/リットルの濃度で溶解し、もう一つの液体溜め
(18)に充填した。これらの溶液を、それぞれの噴霧
ノズル(1)から、各々のノズル開閉機構部(2)およ
びシャッター(7)を動作させて、真空容器(3)の中
へ交互に噴霧した。この間、真空容器(3)内の圧力は
ターボ分子ポンプとロータリーポンプ、および液体窒素
で冷却したコールドトラップにより、10 -4 Pa以下に
維持した。2系統のノズル開閉機構部(2)およびシャ
ッター(7)の開閉時間の間隔を調節することにより、
DODCIをアセトンに溶解した溶液を一定時間噴霧し
た後、両方の溶液の噴霧を停止し基板上のアセトンを完
全に除去し、次にPMMAをアセトンに溶解した溶液を
一定噴霧した後、再び両方の噴霧を停止し基板上のアセ
トンを完全に除去するという操作を100回繰り返し
た。この時ノズル開閉機構部(2)およびシャッター
(7)の開閉時間を調節することにより、休止時間を考
慮した噴霧の平均速度をDODCI溶液について250
マイクロリットル/分に、また、PMMA溶液について
75マイクロリットル/分に、それぞれ制御した。この
間、基板(19)の温度は、基板加熱装置(8)および
基板温度測定装置(9)によって40±2℃に維持し
た。基板(19)上に堆積されたDODCIを含有する
PMMA薄膜をホットプレス法により真空中にて150
℃に加熱、4.9MPaの静水圧加圧処理し、光学的に
透明な薄膜を得た。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】実施例38 基板(19)として、インジウム−錫複合酸化物の透明
導電性膜を表面に設けたガラス(以下、ITOガラスと
略記する)を使用した。成分の一つとして液晶物質の4
−ヘプキシ−4’−シアノビフェニル(以下、7OC
Bと略記する)をジクロロメタンに1g/リットルの濃
度で溶解し、液体溜め(18)の一つに充填した。ま
た、もう一つの成分としてニトリル・ブタジエンゴム
(以下、NBRと略記する)をジクロロメタンに1g/
リットルの濃度で溶解し、もう一つの液体溜め(18)
に充填した。これらの溶液を、それぞれの噴霧ノズル
(1)から真空容器(3)の中へ同時に噴霧した。この
間、真空容器(3)内の圧力はターボ分子ポンプとロー
タリーポンプ、および液体窒素で冷却したコールドトラ
ップにより、10-4Pa以下に維持した。ノズル開閉機
構部(2)の開閉間隔を調節することにより、噴霧速度
を7OCB溶液について60マイクロリットル/分に、
また、NBR溶液について40マイクロリットル/分
に、それぞれ制御した。この間、ITOガラス基板(1
9)の温度は、基板加熱装置(8)および基板温度測定
装置(9)によって40±2℃に維持した。基板(1
9)上に堆積された液晶7OCBを含有するNBR薄膜
の上に、もう一枚のITOガラスを重ね、ホットプレス
法により真空中にて150℃に加熱、4.9MPaの静
水圧加圧処理し、透明電極にサンドイッチされた液晶/
高分子複合薄膜を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平賀 隆 茨城県つくば市春日1−101−308 (72)発明者 守谷 哲郎 茨城県つくば市梅園1丁目1番4号 通産 省工業技術院 電子技術総合研究所内 (72)発明者 田中 教雄 東京都足立区堀之内1丁目9番4号 大日 精化工業株式会社東京製造事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2成分以上の有機系光学材料を溶液また
    は分散液状態で各成分毎に設けた噴霧ノズルから高真空
    容器内に噴霧して基板上に堆積させ、加熱処理すること
    を特徴とする複合型光学薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の複合型光学薄膜の製造方法に
    おいて、加熱処理の後に加圧成形することを特徴とする
    複合型光学薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 真空容器、この真空容器内に2成分以上
    の有機系光学材料を溶液または分散液状態で各成分毎に
    噴霧する噴霧手段、真空容器内において噴霧された有機
    系光学材料を堆積させる基板、その基板を加熱する加熱
    手段、および、真空容器の排気手段を備えた複合型光学
    薄膜の製造装置からなることを特徴とする複合型光学薄
    膜の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の複合型光学薄膜の製造装置に
    おいて、噴霧手段として、噴霧ノズルを備え、その噴霧
    ノズルの開閉機構部は、ニ−ドルバルブ構造を構成して
    なる複合型光学薄膜の製造装置。
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