JPH07252839A - 補強土構造物 - Google Patents

補強土構造物

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JPH07252839A
JPH07252839A JP4375594A JP4375594A JPH07252839A JP H07252839 A JPH07252839 A JP H07252839A JP 4375594 A JP4375594 A JP 4375594A JP 4375594 A JP4375594 A JP 4375594A JP H07252839 A JPH07252839 A JP H07252839A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度的に安定し、かつ、施工性及び経済性を
高めることを可能にした補強土構造物を提供する。 【構成】 複数個の擁壁ブロック1を、この擁壁ブロッ
ク1の背面部に盛り土材2を充填しながら、かつ、この
盛り土材2の中に補強部材3で固定しながら積み重ね、
また、前記擁壁ブロック1を自立可能な、例えば直方体
形に成形し、上下擁壁ブロック1を前記上下擁壁ブロッ
ク1,1 の一方に形成された係合穴6と、他方の擁壁ブロ
ック1に形成され、前記係合孔6に係合される突起部4
とからなる係合キーによって連結し、かつ、前記補強部
材3の端部を前記上下擁壁ブロック1,1 の接触面に形成
した凹部10の中に係合して前記擁壁ブロック1に連結す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数個の擁壁ブロッ
クを、この擁壁ブロックの背面部に盛り土材を充填しつ
つ、かつ、この盛り土材の中に補強部材で固定しつつ積
み重ねることにより構築される補強土構造物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
補強土工法は、例えば図16に図示するように、擁壁等の
壁面を構築する擁壁パネル20として、薄くて大きなコ
ンクリートパネルが使用され、この擁壁パネル20の背
面部に盛り土材21を充填しながら、かつ、この盛り土
材21の中に補強部材22で一枚々固定しながら積み重
ねることにより構築されている。
【0003】しかし、擁壁パネル20そのままでは自立
性がなく、しかも、大きくて重いためクレーン等の重機
を使って組み立てる必要があり、このため、施工に際
し、パネルの安定性を保持しにくく、壁面が変形し易い
等の課題があった。
【0004】また、補強土工法においては、その原理か
ら補強部材22の引張力が盛り土層に付与されるには、
その引張力に対応する伸びが生じて初めて可能になる。
従って、補強部材22に伸びが生じても壁面が崩壊しな
いことが必要である。
【0005】ところが、薄くて大きな壁面パネルが使用
されている従来の補強土工法では、補強部材22が伸び
ると壁面パネルに容易に亀裂を生ずる。このため、合成
樹脂製グリットや合成樹脂製シートのような伸びの大き
なジオテキスタイルを補強部材として用いることができ
ない。
【0006】また、最近では、薄い壁面パネルより安定
したコンクリートブロックが擁壁ブロック23として使用
することが検討されているが(図17参照)、この種の擁
壁ブロック23は擁壁パネルより高さがはるかに低いので
(通常、8〜60cm程度)、この擁壁ブロックを固定する
ために盛り土層の中に埋設される補強部材は、ブロック
毎に埋設することができず、複数段おきに埋設せざるを
得ない。
【0007】このため、補強部材で固定されていない擁
壁ブロックを、盛り土層の土圧に効果的に抵抗できるよ
うにするには、擁壁ブロックを上段になる従って徐々に
後退させながら積み重ねることによって、土圧を低減す
ることも考えられている(図17参照)。
【0008】しかし、擁壁ブロックは単に積み重ねら
れ、互いに連結されているわけではないので、擁壁ブロ
ックの全荷重Wの作用線が最下段の擁壁ブロックのヒー
ル(沓)Pの内側を通るようになると、各擁壁ブロック
が盛り土層側に埋没し易くなり、擁壁面が変形したり、
あるいは補強部材が外れたり、切れたりするおそれがあ
る等の課題があった。
【0009】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、擁壁ブロックを支持するために、合成
樹脂製グリットや合成樹脂製シートのような伸びの大き
な補強部材を用いても、変形や破壊がしにくく、強度的
に安定し、かつ、施工性がよく、しかも、経済性に優れ
た補強土構造物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項第
1項記載の補強土構造物は、擁壁ブロックを自立可能な
形状に成形し、この上下擁壁ブロックを係合キーによっ
て連結し、かつ、前記擁壁ブロックを保持する補強部材
の端部を、前記上下擁壁ブロックの接触面に形成した凹
部の中に係合して前記擁壁ブロックに連結することによ
り構築されている。
【0011】また、この発明に係る請求項第2項記載の
補強土構造物は、前項の補強土構造物において、擁壁ブ
ロックを後退させながら積み重ね、補強部材にグリット
を使用し、かつ、前記擁壁ブロックの幾つかは前記補強
部材に連結しないで構築されている。
【0012】
【実施例】
実施例1.図1〜図4は、この発明に係る補強土構造物
の一実施例を示し、図において、符号1は複数段に積み
重ねられ、擁壁Aを構築する擁壁ブロック、2は擁壁A
の背面部に入念に転圧しながら充填された盛り土材、そ
して、符号3は各擁壁ブロック1を盛り土材2の中に固
定する補強部材である。
【0013】擁壁ブロック1は鉄筋等で補強されたコン
クリートより、そのままでも安定した状態で自立できる
ような直方体形状に成形されている。
【0014】また、各擁壁ブロック1の上端面には鉄筋
等からなる複数本の係合キー、すなわち、突起部(ダ
ボ)4が突設され、この突起部4の周囲には所定深さの
凹部5が形成されている。
【0015】また、この擁壁ブロック1の下端面には、
下側に位置する擁壁ブロック1の突起部4が係合される
係合穴6が形成されている。
【0016】そして、上下擁壁ブッロク1,1 はこの係合
穴6に突起部5が係合されることによって横ずれしない
ように連結されている。また、擁壁ブロック1は、左右
に隣接する擁壁ブロック1,1 間の目地部が上下方向に連
続しないで左右に交互にずれて形成される、いわゆるや
ぶれ目地になるように積み重ねられることによって強度
の向上が図られているている。
【0017】尚、擁壁ブロック1としては、運搬等の取
り合い易さ、施工性等を考慮すると、通常、高さが8〜
60cm、幅が15〜80cm、奥行きが15〜150cm 程度、そし
て、重さが100 kg程度に成形されているのが好ましい。
【0018】補強部材3には複数本の縦鉄筋と横鉄筋と
を格子状に配置し、その接点部を一体的に溶接すること
により構成された、いわゆる鉄筋グリットが使用され、
その縦鉄筋の先端部には凹部5の中に挿入し、突起部4
に係合することができるU字状のフック3a又はリング3b
(図4参照)が形成されている。
【0019】そして、補強部材3は盛り土材2の中に複
数層に埋設され、かつ、先端のフック3a又はリング3bが
擁壁ブロック1の凹部5の中に挿入され、突起部4に係
合されることによって擁壁ブロック1に連結されてい
る。
【0020】また、補強部材3は横方向に隣接する2個
乃至3個、或いはそれ以上の擁壁ブロック1,1 に連結さ
れ、これにより擁壁ブロック1は背面部の盛り土材2の
中に固定され、かつ、横方向に隣接する擁壁ブロック1,
1 が互いに連結されている。
【0021】尚、この補強部材3は、全ての擁壁ブロッ
ク1のそれぞれに連結される必要はなく、擁壁ブロック
1に作用する盛り土材2の土圧に対して充分な引き抜き
抵抗力が得られれば、複数段おきに設置されていてもよ
い。むしろ、補強部材3は少ないほうが経済的であり、
また、盛り土材2の転圧に際し邪魔にならず、施工する
上でも好ましい。通常、補強部材3の設置間隔は0.5 〜
1.5 m間隔程度が好ましい。
【0022】実施例2.図5〜図7は、この発明に係る
補強土構造物の他の実施例を示し、図において、実施例
1と同一部分には同一符号を付しその説明を省略する。
【0023】符号7は複数段に積み重ねられ、擁壁Aを
構築する擁壁ブロック、8は盛り土材2の中に埋設さ
れ、擁壁ブロック7を盛り土2の中に動かないように固
定する補強部材、そして、符号9は補強部材8を擁壁ブ
ロック7に連結する連結部材である。
【0024】擁壁ブロック7は擁壁ブロック1と同様に
鉄筋等で補強されたコンクリートより、そのままでも安
定した状態で自立可能な直方体形状に成形されている。
【0025】また、各擁壁ブロック7の上端面には鉄筋
等からなる複数本の突起部(ダボ)4が突設され、か
つ、その先端側には所定深さの凹部10が横方向に連続し
て形成され、更に、この凹部10の内側には所定深さのス
リット11が凹部10と直角に、かつ、凹部10と連続して所
定間隔おきに形成されている。
【0026】また、擁壁ブロック7の下端面には、下側
に位置する擁壁ブロック7の突起部4が係合される係合
穴6が形成されている。
【0027】そして、上下擁壁ブッロク1,1 はこの係合
穴6に突起部4が係合されることによって横ずれしない
ように連結されている。
【0028】補強部材8にはジオテキスタイルが使用さ
れている。この補強部材8は盛り土材2の中に複数層に
埋設され、かつ、擁壁ブロック1の上面には補強部材8
としてのジオテキスタイルの網目に合うように凹部10が
形成されている。
【0029】そして、補強部材8としてのジオテキスタ
イルは、その端部をこの凹部10に係合することによって
擁壁ブロック7に連結してもよく、また、ジオテキスタ
イルの端部の網目に棒状の連結部材9を挿入して、ある
いはジオテキスタイルの端部を連結部材9に巻き付け、
この連結部材9を擁壁ブロック7の凹部10に嵌め込むこ
とによって、補強部材8としてのジオテキスタイルの端
部を各擁壁ブロック7に連結してもよい。
【0030】また、補強部材8及び連結部材9は横方向
に隣接する2個乃至3個、あるいはそれ以上の擁壁ブロ
ック7,7 間に跨がって設置され、これにより擁壁ブロッ
ク7は背面部の盛り土材2の中に固定され、かつ、横方
向に隣接する擁壁ブロック7,7 が離れないように連結さ
れている。
【0031】実施例3.図8は、同じくこの発明に係る
補強土構造物の他の実施例を示し、実施例1及び実施例
2において、擁壁ブロック1(実施例2においては擁壁
ブロック7)に作用する盛り土材2の土圧を低減するた
めに、上段になる従って徐々に後退させて積み重ねられ
ている。
【0032】この場合、単に、擁壁ブロック1を後退さ
せながら積み重ねただけでは、擁壁ブロック1の全荷重
Wの作用線が最下段の擁壁ブロック1のヒール(沓)P
の内側を通るため、各擁壁ブロック1が盛り土材2側に
埋没し易くなり、しかも、上下擁壁ブロック1,1 の突き
合わせ部に応力が集中することにより、擁壁面が変形し
たり、あるいは補強部材3(実施例2においては補強部
材8)が外れたり、切れたりするおそれがあるが、この
実施例においては、擁壁ブロック1がそのままでも安定
した状態で自立可能な直方体形状に成形され、かつ、上
下擁壁ブロック1,1 が係合突起4と係合穴6とからなる
係合キーによる係合により強固に連結され、かつ、補強
部材は上下擁壁ブロックの接触面に形成された凹部10に
係合されているので、上下擁壁ブロック1,1 は接触面で
大きな摩擦抵抗が得られ、大きなな土圧を受けても相互
にずれにくい。
【0033】しかも、その上下の擁壁ブロック1,1 の接
触面に直接補強部材8が連結されているので、ブロック
背面の盛り土材は補強材8によって拘束され、擁壁ブロ
ック1に大きな土圧として作用しないため、擁壁ブロッ
ク1が変位しにくく、安定するという効果を生ずる。
【0034】もし、補強部材8を凹部10に係合するので
はなく、上下の擁壁ブロック1,1 の接触面に直接係合し
た場合は、補強部材8の厚さにより上下擁壁ブロック10
の接触による摩擦効果が得られず、擁壁ブロック1は背
面の土圧や補強部材8の伸びによって簡単に外れてしま
い壁面の安定が得られない。
【0035】実施例4.図9は、擁壁ブロック1が突起
部(係合キー)1aを持つ例を示し、図10は、この擁壁ブ
ロック1を組み合わせて構築された擁壁の断面を示す。
【0036】この実施例においては、突起部1aによって
上下の擁壁ブロック1,1 が連結されている。尚、突起部
1aの代わりに凹部を形成して係合キーとしてもよい。
【0037】また、図11に図示するような植生用の空間
部1bを有する擁壁ブロックを使用することもできる。
【0038】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を有する。
【0039】 背面部に盛り土材を充填しながら、か
つ、この盛り土材の中に補強部材で固定しながら積み重
ねられる擁壁ブロックが、そのままでも充分に自立可能
な、例えば直方体形状に成形され、かつ、上下擁壁ブロ
ックは、その接触面に設けられた係合キーによって連結
されているので、施工時及び施工後の擁壁ブロックの安
定性がきわめてよく、施工し易く、しかも、擁壁ブロッ
クの移動等による壁面の変形等を防止できる効果があ
る。
【0040】 擁壁ブロックは、それ自体自立性があ
り、しかも、きわめて小型なので、盛り土中の補強部材
が伸びても、わずかのブロックの変位によって応力集中
が緩和され、壁面が崩壊する心配はない。
【0041】このため、シートやグリットのような盛り
土保持能力のすぐれたものを補強部材として利用できる
効果がある。
【0042】また、山型の擁壁ブロックを用いるので、
各擁壁ブロックに補強部材を連結しなくとも安定し、し
かも、そのためにいくらかの変位を生じても、むしろ土
圧が低減され、壁面の大変位や破壊に到ることはない
(図12〜図15参照)。
【0043】尚、図3においては、補強部材が定着領域
まで盛り土中に埋設され、補強部材は擁壁ブロックの背
部の盛り土中に施工時の安定性と補強のために埋設され
ている。
【0044】 補強部材は上下擁壁ブロックの接触面
に形成された凹部に係合されているので、上下擁壁ブロ
ックの接触面には大きな摩擦抵抗が得られることによ
り、上下擁壁ブロックは大きな土圧を受けても相互にず
れることはない。
【0045】しかも、上下擁壁ブロックの接触面に直接
補強部材が連結されているので、ブロック背面の盛り土
は補強材によって拘束され、このため、ブロック背面の
盛り土は擁壁ブロックに大きな土圧として作用しないた
め、擁壁ブロックが変位しにくく、安定するという効果
を生ずる。
【0046】 また、擁壁ブロックに対する盛り土材
の土圧を低減するために、擁壁ブロックを徐々に後退さ
せながら積み重ねても、上下擁壁ブロックが係合キーに
よって連結され、しかも、上下擁壁ブロックの接触面に
形成された凹部に補強部材が係合されているので、擁壁
ブロックが盛り土材側に埋没したり、応力集中によって
補強部材が切断したりする事故を防止することができ、
強度的にきわめて安定した補強土構造物を提供できる効
果がある。
【0047】 また、擁壁ブロックと補強部材との連
結(図12〜図15参照)がきわめて簡単で、かつ、補強部
材に生ずる引張力を擁壁ブロックに均等に分布させるこ
とができるので、工事費の低減が図れ、しかも、破壊し
にくくすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る補強土構造物の一実施例を示す
一部斜視図である。
【図2】図1に示す補強土構造物の縦断面図である。
【図3】擁壁ブロックの斜視図である。
【図4】補強部材の斜視図である。
【図5】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す一部斜視図である。
【図6】図5に示す補強土構造物の縦断面図である。
【図7】擁壁ブロックの斜視図である。
【図8】この発明に係る補強土構造物の他の実施例を示
す一部斜視図である。
【図9】他の擁壁ブロックの斜視図である。
【図10】図9に示す擁壁ブロックによって構築された
補強土構造物の一部縦断面図である。
【図11】他の擁壁ブロックの斜視図である。
【図12】擁壁ブロックの一部縦断面図である。
【図13】擁壁ブロックの一部縦断面図である。
【図14】擁壁ブロックの一部縦断面図である。
【図15】擁壁ブロックの一部縦断面図である。
【図16】従来の補強土構造物の一例を示す縦断面図で
ある。
【図17】従来の補強土構造物の一例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1…擁壁ブロック、2…盛り土材、3…補強部材、4…
突起部、5…凹部、6…係合穴、7…擁壁ブロック、8
…補強部材、9…連結部材、10…凹部、11…スリット。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の擁壁ブロックを、この擁壁ブロ
    ックの背面部に盛り土材を充填しつつ、かつ、この盛り
    土材の中に補強部材で固定しつつ積み重ねることにより
    構築される補強土構造物において、前記擁壁ブロックを
    自立可能な形状に成形し、かつ、上下擁壁ブロックを係
    合キーによって連結し、かつ、前記補強部材はその端部
    を前記上下擁壁ブロックの接触面に形成した凹部の中に
    係合して前記擁壁ブロックに連結してなることを特徴と
    する補強土構造物。
  2. 【請求項2】 擁壁ブロックは後退しながら積み重ねら
    れ、補強部材にグリットが使用され、かつ、前記擁壁ブ
    ロックの幾つかは前記補強部材に連結されていないこと
    を特徴とする請求項第1項記載の補強土構造物。
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