JPH07253154A - 自動変速機のライン圧制御装置 - Google Patents

自動変速機のライン圧制御装置

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JPH07253154A
JPH07253154A JP1299795A JP1299795A JPH07253154A JP H07253154 A JPH07253154 A JP H07253154A JP 1299795 A JP1299795 A JP 1299795A JP 1299795 A JP1299795 A JP 1299795A JP H07253154 A JPH07253154 A JP H07253154A
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shift
inertia phase
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phase time
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Akihiko Sano
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基準値未満のスロットル開度領域での変速中
の計測値を用いた充分適切ではない可能性のある学習を
防止することを目的とする。 【構成】 変速歯車機構の各種摩擦要素をライン圧によ
り作動させて変速を行う自動変速機の前記変速歯車機構
の入出力回転数を入出力回転センサが検出し、イナーシ
ャフェーズ時間計測手段が前記入出力回転数間の比が変
化している時間であるイナーシャフェーズ時間を計測
し、ライン圧調整手段が前記ライン圧を補正量データに
基づき調整するとともに前記イナーシャフェーズ時間の
計測値を用いてその補正量データを補正し、スロットル
開度出力手段が変速の際のスロットル開度を検出して出
力し、補正量データ補正制限手段が前記スロットル開度
出力手段からの信号に基づき変速の際のスロットル開度
が基準値以上の場合にのみ、変速中のイナーシャフェー
ズ時間の計測値を用いての前記補正量データの補正を許
容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機のライン圧制
御装置、特に変速中にライン圧を適正に制御するための
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は変速歯車機構の各種摩擦要
素(クラッチやブレーキ等)をライン圧により選択的に
油圧作動させて所定変速段を選択し、作動する摩擦要素
を変更することにより他の変速段への変速を行う。この
ためライン圧が高過ぎると、摩擦要素の過渡的締結容量
が過大となって大きな変速ショックを生じ、ライン圧が
低過ぎると、摩擦要素の過渡的締結容量が過小となって
摩擦要素の滑りにともなう寿命低下を招く。
【0003】従って、ライン圧は適正に制御する必要が
あり、従来は例えば1987年3月に日産自動車 (株) が発
行した「オートマチックトランスミッション RE4R01A
型整備要領書」(A261C07)に記載の如く、変速中と非変
速中とで異なる夫々のテーブルデータから、エンジンス
ロットル開度を基にライン圧制御ソレノイドの駆動デュ
ーティを決定してライン圧を制御していた。
【0004】しかし、かかる従来のライン圧制御装置に
あっては、ライン圧制御ソレノイドに製品のバラツキが
あったり、特性の経時変化を生じた時、或いは摩擦要素
に製品のバラツキがあったり、摩擦材の経時変化を生じ
た時、これらに対処できず、前者の場合同じソレノイド
駆動デューティでもライン圧が適正値からずれ、後者の
場合ライン圧が狙い通りに制御されても摩擦要素に対し
適切な値でなかったりし、いずれにしてもライン圧の過
不足によって大きな変速ショックや摩擦要素の寿命低下
が考えられる。
【0005】ところで例えば図11図に示す如く、エン
ジンスロットル開度の減少により前記文献の自動変速機
が瞬時t1にシフトソレノイドをONからOFF して第1速か
ら第2速へアップシフト変速する場合を見ると、ライン
圧が低い場合はこれを元圧とする2速選択圧が実線で示
すように上昇して対応する摩擦要素を締結進行させ、変
速歯車機構の入出力回転数比 NT /NO (N T:入力回転
数、 NO :出力回転数)で表わされるギヤ比が第1速相
当値から実線で示す如く第2速相当値に変化し、変速機
出力トルクを実線の如くに変化させるのに対し、ライン
圧が高い場合は点線で示す如き動作波形となる。従っ
て、ギヤ比 NT /NO が変化している時間、つまりイナー
シャフェーズ時間T2から、ライン圧が前記のバラツキや
経時変化を加味した適正値か否かを判断できる。
【0006】本出願人はこの観点から、先に特願昭62-3
27452 号にて、先に述べた自動変速機の変速歯車機構の
入力回転数および出力回転数を、入力回転センサおよび
出力回転センサがそれぞれ検出し、それらのセンサから
の信号に基づき、イナーシャフェーズ時間計測手段が、
前記入出力回転数間の比で表されるギヤ比が変化してい
る時間を計測し、ライン圧調整手段が、前記イナーシャ
フェーズ時間が目標値となるよう前記変速中のライン圧
を制御するライン圧制御装置を提案しており、かかる装
置によれば絶えず自動変速機の実情に即したライン圧制
御を行い得て、ライン圧の過不足による、大きな変速シ
ョックの発生や摩擦要素の寿命低下を避けることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかして、本願発明者
らは、上記装置についてさらに研究を重ねるうちに、次
のような改良すべき点を見出した。すなわち、上記装置
は、イナーシャフェーズ時間T2の長短から変速中のライ
ン圧の過不足を判定するが、イナーシャフェーズ時間T2
は、例えばスロットル開度がある程度以上の状態でアッ
プシフト変速を行う場合は図9に示すようにライン圧の
変化に対応して大きな変化を示すものの、スロットル開
度が極めて小さい状態でアップシフト変速を行う場合
は、摩擦要素の過渡的締結容量が小さくて済むためライ
ン圧が大幅に低くなるよう制御されること等から、図1
0に示すようにライン圧の変化に対して極めて小さな変
化しか示さなくなる。これがため上記従来の装置では、
後者の如き場合にはライン圧の過不足の正確な判定が困
難となってライン圧の学習制御を充分適切には行い得な
かった。
【0008】この一方、変速に関連する時間としては、
上述のイナーシャフェーズ時間T2の他に例えば、摩擦要
素の変更の指示からギヤ比の変化が終了するまでの時
間、つまり総変速時間T1があり、この総変速時間T1は、
上記後者の場合でも実際の摩擦要素の締結が開始される
までの時間がライン圧によって変化すること等から、図
9,図10に示すように比較的スロットル開度の影響を
受けず、ライン圧の変化に対応して大きく変化する。こ
の発明は上述の点に鑑みて、先に記した課題を有利に解
決する装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の自動変速機の
ライン圧制御装置は、図1に示す如く、変速歯車機構の
各種摩擦要素をライン圧により選択的に油圧作動させて
所定変速段を選択し、作動する摩擦要素の変更により他
の変速段への変速を行うようにした自動変速機の、前記
変速歯車機構の入力回転数および出力回転数を、入力回
転センサおよび出力回転センサがそれぞれ検出し、イナ
ーシャフェーズ時間計測手段が、前記入出力回転数間の
比で表されるギヤ比が変化している時間であるイナーシ
ャフェーズ時間を計測し、ライン圧調整手段が、変速中
の前記ライン圧を補正量データに基づき調整するととも
に、前記イナーシャフェーズ時間の計測値を用いて次回
の変速のイナーシャフェーズ時間が目標値となるように
その補正量データを補正する、自動変速機のライン圧制
御装置において、前記変速の際のスロットル開度を検出
して出力するスロットル開度出力手段と、前記スロット
ル開度出力手段からの信号に基づき、変速の際のスロッ
トル開度が基準値以上の場合のみ、前記ライン圧調整手
段がその変速中のイナーシャフェーズ時間の計測値を用
いて前記補正量データを補正することを許容する補正量
データ補正制限手段と、を設けてなることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】かかる装置にあっては、変速歯車機構はライン
圧により各種摩擦要素を選択的に油圧作動されて所定変
速段を選択し、この変速段で供給動力を増減速して出力
する。そして変速歯車機構は、油圧作動される摩擦要素
の変更により他の変速段へ変速される。この間、入力回
転センサ及び出力回転センサは夫々変速歯車機構の入力
回転数及び出力回転数を検出している。イナーシャフェ
ーズ時間計測手段は、前記入出力回転数間の比で表され
るギヤ比が変化している時間であるイナーシャフェーズ
時間を計測し、ライン圧調整手段は、変速中の前記ライ
ン圧を補正量データに基づき調整するとともに、前記イ
ナーシャフェーズ時間の計測値を用いて次回の変速のイ
ナーシャフェーズ時間が目標値となるようにその補正量
データを補正する。
【0011】一方、スロットル開度出力手段は、前記変
速の際のスロットル開度を検出して出力し、補正量デー
タ補正制限手段は、前記スロットル開度出力手段からの
信号に基づき、変速中のスロットル開度の平均値が基準
値以上の場合のみ、前記ライン圧調整手段がその変速中
のイナーシャフェーズ時間の計測値を用いて前記補正量
データを補正することを許容する。
【0012】従ってこの装置によれば、ライン圧制御要
素や摩擦要素に製品のバラツキがあったり経時変化を生
じたりしても、これら自動変速機の個体差や経時変化を
加味したライン圧制御を行い得て、ライン圧の過不足に
よる大きな変速ショックの発生や摩擦要素の寿命低下を
回避することができ、しかも変速の際のスロットル開度
が基準値以上の場合にのみ、ライン圧を調整するための
補正データをイナーシャフェーズ時間の計測値に基づい
て補正するので、スロットルが開いていてもライン圧の
変化に対するイナーシャフェーズ時間の変化が小さいよ
うなスロットル開度領域での変速中の計測値を用いた、
充分適切ではない可能性のある学習を防止し得て、ライ
ン圧の制御を常に適正ならしめることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図2は、本発明ライン圧制御装置の一実施例
の装置を内蔵した自動車のパワートレーン制御系を示し
ており、1は電子制御燃料噴射エンジン、2は自動変速
機、3はディファレンシャルギヤ、4は駆動車輪であ
る。
【0014】エンジン1はエンジン制御用コンピュータ
5を具え、このコンピュータには、エンジン回転数 NE
を検出するエンジン回転センサ6からの信号、車速Vを
検出する車速センサ7からの信号、エンジンスロットル
開度THを検出するスロットルセンサ8からの信号、及び
エンジン吸入空気量Qを検出する吸入空気量センサ9か
らの信号等を入力する。コンピュータ5はこれら入力情
報を基に燃料噴射パルス幅 TP を決定してこれをエンジ
ン1に指令したり、図示しないが点火時期制御信号をエ
ンジン1に供給する。エンジン1は燃料噴射パルス幅 T
P に応じた量の燃料を供給され、この燃料をエンジンの
回転に調時して燃焼させることにより運転する。
【0015】また自動変速機2は、トルクコンバータ10
及び変速歯車機構11をタンデムに具え、トルクコンバー
タ10を経てエンジン動力を入力軸12に入力する。軸12へ
の変速機入力回転は、変速歯車機構11の選択変速段に応
じ増減速されて出力軸13に至り、この出力軸よりディフ
ァレンシャルギヤ3を経て駆動車輪4に達して自動車を
走行させることができる。
【0016】ここで変速歯車機構11は、入力軸12から出
力軸13への伝動経路(変速段)を決定するクラッチやブ
レーキ等の各種摩擦要素(図示せず)を内蔵し、これら
各種摩擦要素をライン圧 PL により選択的に油圧作動さ
れて所定変速段を選択すると共に、作動される摩擦要素
の変更により他の変速段への変速を行うものとする。こ
の変速制御のためにここでは変速制御用コンピュータ14
およびコントロールバルブ15を設ける。
【0017】コンピュータ14はコントロールバルブ15内
の変速制御用シフトソレノイド15a,15bを選択的にON
し、これらシフトソレノイドのON, OFF の組合せにより
対応した変速段が選択されるよう各種摩擦要素へ選択的
にライン圧 PL を供給して変速制御を司どる。変速制御
用コンピュータ14はその他にコントロールバルブ15内の
ライン圧制御用デューティソレノイド16を駆動デューテ
ィDによりデューティ制御してコントロールバルブ15内
のライン圧 PL (デューティDの増大につれライン圧上
昇)を本発明の狙い通りに制御するものとする。上記変
速制御及びライン圧制御のためコンピュータ14には車速
センサ7からの信号、スロットルセンサ8からの信号を
夫々入力する他、軸12の回転数 NT を検出する入力回転
センサ17からの信号及び軸13の回転数 NO を検出する出
力回転センサ18からの信号を入力する。
【0018】しかしてコンピュータ14は、図3乃至図6
の制御プログラムを実行してライン圧制御及び変速制御
を行う。先ず定時割込みにより繰返し実行される図3の
ライン圧制御プログラムを説明すると、ステップ20で
は、後述のフラッグFLAG1が1か否かにより変速中か否
かをチェックする。この結果非変速中(FLAG1=0)な
らステップ21で、RAM 内に書込んである例えば図7に実
線Aで示す如き特性の非変速用のデューティテーブル1
からスロットル開度THに対応したライン圧制御ソレノイ
ド駆動デューティDをテーブルルックアップし、その後
ステップ22でこの駆動デューティDをソレノイド16に出
力して、ライン圧 PL を非変速用の通常値に制御する。
【0019】一方、上記チェックの結果変速中(FLAG1
=1)の場合はステップ23で、変速段、アップシフト・
ダウンシフト等の変速の種類毎に異なる、これもRAM 内
の図7に点線Bで示す如き特性の変速用のデューティテ
ーブル2からスロットル開度THに対応したライン圧制御
ソレノイド駆動デューティDをテーブルルックアップ
し、次いでステップ34において、その変速が、ライン圧
の過大によって特に変速ショックが生じ易いアップシフ
ト変速であるか否かをチェックし、この結果アップシフ
ト変速でない場合は、この例の装置では、ステップ22で
駆動デューティDをそのままソレノイド16に出力する。
一方、アップシフト変速の場合は、ステップ25で、後述
する学習制御により変速の種類毎にRAM 内に書込んであ
る、例えば図8に示す如き補正量テーブルからスロット
ル開度THに対応したライン圧制御ソレノイド駆動デュー
ティ補正量ΔDをルックアップし、その後は、ステップ
26でD+ΔDをソレノイド16に出力してライン圧 PL
通常時の変速用の値に制御する。
【0020】次に、これも定時割込みにより繰返し実行
される図4の変速制御及びライン圧制御ソレノイド駆動
デューティ補正量制御を説明すると、先ずステップ30
で、FLAG1が1か否か、つまり変速中か否かをチェック
し、非変速中 (FLAG1=0)なら、ステップ31で、予め
定めた変速パターンを基に車速V及びスロットル開度TH
の組合せに対応した要求変速段を決定し、次のステップ
32でこの要求変速段が現在の選択変速段と違うか否かに
より変速すべきか否かをチェックする。そしてこの結果
変速すべきであれば、ステップ33で、変速中を示すよう
にFLAG1=1とする他、ソレノイド15a, 15bのON, OFF
を切換えて上記要求変速段への変速を実行させ、次い
で、ステップ34へ進む。なお、これにより変速中 (FLAG
1=1)となると、次の制御ではステップ31〜33をスキ
ップする。
【0021】ステップ34では、総変速時間を計測するタ
イマT1をインクリメント(歩進)させ、次のステップ35
ではイナーシャフェーズ中か否かをチェックする。この
チェックに当っては、変速歯車機構11の入出力回転数比
NT /NO で表わされるギヤ比が変速前の変速段に対応し
たギヤ比から変速後の変速段に対応したギヤ比に向け変
化している間をイナーシャフェーズ中と判別する。そし
てここでは、イナーシャフェーズ中ステップ36でタイマ
T2をインクリメント(歩進)させ、イナーシャフェーズ
後ステップ36をスキップすることにより、タイマT2でイ
ナーシャフェーズ時間を計測する。
【0022】次のステップ37ではイナーシャフェーズが
終了したか(変速終了か)否かをチェックして、終了し
ていなければプログラムをそのまま終え、終了していれ
ばステップ38でフラッグFLAG1を変速終了に対応させて
0にリセットすると共に、図8に示すRAM 内の補正量テ
ーブルのデータを修正する学習制御を実行させるための
フラッグFLAG2を1にセットする。
【0023】このようにして変速を終了し、その後変速
を行わない間、制御はステップ30〜32を経てステップ39
に進むが、上記の通りFLAG2=1にされているためステ
ップ40が選択されて以下の学習制御により図8に示すラ
イン圧制御ソレノイド駆動デューティ補正量ΔDの前回
データを修正して更新する。
【0024】このステップ40では、図5に示す補正量修
正モード選択サブプログラムおよび図6に示す学習制御
サブプログラムを順次に実行するものとし、先ず図5の
ステップ50で、直前の変速がアップシフト変速であった
か否かをチェックして、アップシフト変速でなければ前
述のように学習制御を行わないので終了するが、アップ
シフト変速の場合はステップ51へ進む。このステップ51
では、直前の変速の種類が何であったか、例えば、第1
速から第2速、第2速から第3速、第3速から第4速の
いずれのアップシフト変速であったかをチェックし、次
のステップ52では、変速の種類毎にRAM 内に書込んであ
る後述の学習モード選択基準値Cからその変速の種類に
対応する値を読出す。
【0025】そして、続くステップ53では、直前の変速
の際の、変速が必要と判断した直後のスロットル開度TH
S とイナーシャフェーズ終了直後のスロットル開度THe
とを平均してスロットル開度平均値THm を求め、次のス
テップ54では、このスロットル開度平均値THm が上記学
習モード選択基準値Cよりも小さいか否かをチェックし
て、この結果THm <Cであれば、ステップ55で、学習モ
ード選択フラッグFLAG3を、総変速時間T1に基づく学習
制御を実行させるべくFLAG3=1とする一方、THm <C
でなければ、そのまま(FLAG3=0のまま)このサブプ
ログラムを終了する。
【0026】ここで、上記学習モード選択基準値Cは、
例えば第1速から第2速への変速ではC=1/8 、第2速
から第3速への変速ではC=2/8 、第3速から第4速へ
の変速ではC=0/8 とする。これによってここでは、上
記サブプログラムの実行により、スロットル開度THが極
めて小さい場合に学習モード選択フラッグFLAG3を1に
セットする。
【0027】次にここでは図6のステップ60で、FLAG3
=1か否かをチェックして、FLAG3=1でなければ、ス
ロットル開度THが極小時のアップシフト変速でないこと
からステップ61で変速ショック防止上及び摩擦要素の寿
命低下防止上好ましいライン圧に対応したイナーシャフ
ェーズ時間の目標値 (変速の種類及びスロットル開度毎
に異なる)T2Sを、RAM 内のイナーシャフェーズ目標値テ
ーブルからルックアップするとともに、ステップ62で、
その変速の種類に対応する、先に述べた補正量テーブル
からスロットル開度THに対応したライン圧制御ソレノイ
ド駆動デューティ補正量ΔDをルックアップして、ステ
ップ63でイナーシャフェーズ時間T2を上記目標値T2S
比較する。
【0028】そしてステップ63における比較の結果、T2
が T2S に一致している時は補正量ΔDのRAM 内のテー
ブルデータを変更せず、そのまま次の変速中のライン圧
制御に用いる。しかして、T2>T2S の時はライン圧が低
過ぎて摩擦要素の滑りにともなう寿命低下を生ずるか
ら、ステップ64および65の実行により、その変速の種類
に対応する補正量ΔDのRAM 内のテーブルデータを0.2
%増大させて次の通常時の変速中のライン圧制御に用い
る。従って、次のライン圧制御時にはライン圧制御ソレ
ノイド駆動デューティD+ΔDが前回より0.2 %増大さ
れてライン圧をその分上昇させることができ、ライン圧
を適正値に近付けて摩擦要素の寿命低下を回避すること
ができる。
【0029】逆に、T2<T2S の時は図11中点線で示す
ようにライン圧が高過ぎて摩擦要素の締結容量過大にと
もなう大きな変速ショックを生ずるから、ステップ66お
よび65の実行により、その変速の種類に対応する補正量
ΔDのRAM 内のテーブルデータを0.2 %減じて次の通常
時の変速中のライン圧制御に用いる。従って、次のライ
ン圧制御時のライン圧制御ソレノイド駆動デューティD
+ΔDが前回より0.2%減小されてライン圧をその分低
下させることができ、ライン圧を図11中実線で示す如
き適正値に近付けて大きな変速ショックを防止すること
ができる。
【0030】この一方、ステップ60でFLAG3=1の場合
は、スロットル開度極小時の変速であることから、ステ
ップ67で、スロットル開度極小時の変速において好まし
いライン圧に対応した総変速時間の目標値 (変速の種類
毎に異なる) T1S をRAM 内の総変速時間目標値テーブル
からルックアップするとともに、ステップ68で、先に述
べた補正量テーブルから補正量ΔDをルックアップし
て、ステップ69で総変速時間T1を上記目標値T1S と比較
し、その比較の結果に応じて、スロットル開度極小でな
い場合のステップ64〜66と同様にしてステップ70〜72で
補正量ΔDのRAM内のテーブルデータを増減し、もしく
は維持する。
【0031】その後はこのサブプログラムを終ってステ
ップ41へ戻り、これによって、次回の変速が終了し学習
が許可されるまでステップ50〜71をスキップする。そし
てステップ41では、タイマT1, T2の値を0にリセットす
るとともにFLAG2およびFLAG3の値を0にリセットして
次回の計測を待機する。
【0032】かかる作用の繰返し(学習制御)によりラ
イン圧ソレノイド駆動デューティ補正量ΔDは変速中の
ライン圧制御ソレノイド駆動デューティD+ΔDを、自
動変速機の個体差や経時変化に関係なく、ライン圧が適
正値(スロットル開度極小でない場合はイナーシャフェ
ーズ時間T2が目標値T2S ) となるような値に修正し続
け、変速中のライン圧をいかなる状況変化のもとでも摩
擦要素の寿命低下や大きな変速ショックを生じない適正
値に制御することができる。
【0033】しかもこの実施例の装置によれば、スロッ
トル開度THが極小でない通常のアップシフト変速の場合
は、作動油温等の影響による誤差が極めて少ない、実際
にギヤ比が変化している時間であるイナーシャフェーズ
時間に基づいてライン圧制御を行う一方、スロットル開
度THが極小でのアップシフト変速により、ライン圧の変
化に対するイナーシャフェーズ時間の変化が小さくなる
場合には、比較的スロットル開度の影響を受けずにライ
ン圧の変化に対応して大きく変化する総変速時間に基づ
いてライン圧制御を行うので、ライン圧の制御を常に適
正ならしめることができる。
【0034】以上図示例に基づき説明したが、この発明
は上述の例に限定されるものでないことはもちろんであ
る。
【0035】
【発明の効果】かくしてこの発明のライン圧制御装置に
よれば、変速の際のスロットル開度が基準値以上の場合
にのみ、ライン圧を調整するための補正データをイナー
シャフェーズ時間の計測値に基づいて補正するので、ス
ロットルが開いていてもライン圧の変化に対するイナー
シャフェーズ時間の変化が小さいようなスロットル開度
領域での変速中の計測値を用いた、充分適切ではない可
能性のある学習を防止し得て、ライン圧の制御を常に適
正ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明ライン圧制御装置の概念図であ
る。
【図2】図2は本発明装置の一実施例を示す自動車パワ
ートレーンの制御システム図である。
【図3】図3は同例における変速制御用コンピュータの
ライン圧制御及び変速制御プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図4】図4は同例における変速制御用コンピュータの
ライン圧制御及び変速制御プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図5】図5は同例における変速制御用コンピュータの
ライン圧制御及び変速制御プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図6】図6は同例における変速制御用コンピュータの
ライン圧制御及び変速制御プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図7】図7はライン圧制御ソレノイド駆動デューティ
の特性図である。
【図8】図8は同デューティの補正量に関する或る一瞬
のRAM 内のデータを例示する線図である。
【図9】図9は変速中のライン圧に対する変速関連時間
の関係を示す線図である。
【図10】図10は変速中のライン圧に対する変速関連
時間の関係を示す線図である。
【図11】図11は変速中におけるイナーシャフェーズ
の発生状況を示す変速動作タイムチャートである。
【符号の説明】
1 電子制御燃料噴射エンジン 2 自動変速機 3 ディファレンシャルギヤ 4 駆動車輪 5 エンジン制御用コンピュータ 6 エンジン回転センサ 7 車速センサ 8 スロットルセンサ 9 吸入空気量センサ 10 トルクコンバータ 11 変速歯車機構 14 変速制御用コンピュータ 15 コントロールバルブ 15a, 15b 変速制御用シフトソレノイド 16 ライン圧制御用デューティソレノイド 17 入力回転センサ 18 出力回転センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速歯車機構の各種摩擦要素をライン圧
    により選択的に油圧作動させて所定変速段を選択し、作
    動する摩擦要素の変更により他の変速段への変速を行う
    ようにした自動変速機の、前記変速歯車機構の入力回転
    数および出力回転数を、入力回転センサおよび出力回転
    センサがそれぞれ検出し、イナーシャフェーズ時間計測
    手段が、前記入出力回転数間の比で表されるギヤ比が変
    化している時間であるイナーシャフェーズ時間を計測
    し、ライン圧調整手段が、変速中の前記ライン圧を補正
    量データに基づき調整するとともに前記イナーシャフェ
    ーズ時間の計測値を用いて次回の変速のイナーシャフェ
    ーズ時間が目標値となるようにその補正量データを補正
    する、自動変速機のライン圧制御装置において、 前記変速の際のスロットル開度を検出して出力するスロ
    ットル開度平均値出力手段と、 前記スロットル開度出力手段からの信号に基づき、変速
    の際のスロットル開度が基準値以上の場合のみ、前記ラ
    イン圧調整手段がその変速中のイナーシャフェーズ時間
    の計測値を用いて前記補正量データを補正することを許
    容する補正量データ補正制限手段と、 を設けてなることを特徴とする、自動変速機のライン圧
    制御装置。
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