JPH0725585B2 - ガス吸着性耐炎化断熱材の製造方法 - Google Patents

ガス吸着性耐炎化断熱材の製造方法

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JPH0725585B2
JPH0725585B2 JP2280266A JP28026690A JPH0725585B2 JP H0725585 B2 JPH0725585 B2 JP H0725585B2 JP 2280266 A JP2280266 A JP 2280266A JP 28026690 A JP28026690 A JP 28026690A JP H0725585 B2 JPH0725585 B2 JP H0725585B2
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久次 谷口
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は特にポリアクリロニトリル糸屑を含んでなる繊
維屑を利用したガス吸着性耐炎化断熱材の製造方法に関
する。
【従来の技術】 ポリアクリロニトリルを主原料とするパイル織物は、基
材にポリアクリロニトリル繊維や該繊維を含む混合繊維
を植設することによって製造されるが、その場合、植設
された繊維の先端部を切断して一定長に揃えるシャーリ
ングを行った時に、その切断された繊維の屑であるパイ
ル屑が大量に生じる。 この種のパイル屑は、ポリアクリロニトリル糸の繊維屑
か若しくは該繊維屑と木綿等の天然繊維との混合物であ
るが、従来においては、これを有効に活用する技術や用
途が特に無かったため、単なる産業廃棄物として例えば
焼却したり地中に埋めたりする等の方法により処理され
るのが通例であった。 然るに、主としてアクリル繊維屑からなる上記のような
パイル屑を焼却すると、ポリアクリロニトリルの熱分解
に伴って人体にとって有害なガスが多量に発生するとい
う問題がある。また、パイル屑を地中に埋めるにして
も、該パイル屑は非常に崇高いものであるため、広い埋
め立て用地が必要となる。 このような事情から、現在のところ何れのアクリルパイ
ル生産地においても、パイル製造に伴って生じる上記の
ような繊維屑の処理に困難を来しているのが実情であ
る。
【発明が解決しようとする課題】
一方、特開昭50−72891号公報或いは特開昭62−297266
号公報には、上記のようなアクリル繊維等の合成繊維を
原料として利用した活性炭の製造方法が提案されている
が、上記のような合成繊維を原料とした活性炭は、ヤシ
殻活性炭などの天然原料から得られる活性炭に比べて吸
着能が非常に小さく、実用性に欠けるものであった。 したがって、依然として上記のような繊維屑の処理の解
消を図るに到っていないのが現状である。 本発明は、上記のような問題に対処するもので、パイル
製造時に生じるポリアクリロニトリルの糸屑を原料とす
る実用性に富んだ新規なガス吸着性耐炎化断熱材の製造
方法を提供することにより、従来においては廃棄するし
かなかったポリアクリロニトリル繊維屑の有効利用を図
り、併せて上記のようなパイル屑の処理問題を一挙に解
消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係るガス吸着性耐炎化断
熱材の製造方法は、ポリアクリロニトリル糸屑を含んで
なる繊維屑を例えば電気炉等の中にセットして200〜400
℃で蒸焼きにすることにより難燃化し、然る後、その難
燃化させた繊維屑を窒素雰囲気中で800〜1200℃に保っ
て炭素化処理を行うことを特徴とする。
【作用】
上記本発明の構成によれば、ポリアクリロニトリル糸屑
を含んでなる繊維屑を200〜400℃で蒸し焼きすること
で、繊維屑が難燃化、すなわち、炭化するが、この時、
炭化物の表面にカルボキシル基が形成される。 この後、得られた炭化物を窒素雰囲気中で800〜1200℃
に保ってさらに炭素化処理を行うので、上記繊維屑はそ
の当初の形状を保ったままで炭化されるとともに、表面
にカルボキシル基が残った状態で炭化される。 尚、上記炭化繊維屑は、燃えている炎(温度850℃)の
中に5分間投入しても全く燃えず且つ原料にポリアクリ
ロニトリルの糸屑を含んでいることから、単なる炭では
なく炭素繊維化しているものと考えられる。
【実 施 例】
以下、本発明の実施例を説明する。 〔第1実施例〕 電気炉の中に100gのパイル繊維屑(ポリアクリロニトリ
ル繊維の糸屑80重量%と綿糸20重量%との混合物)をセ
ットした状態で、空気中において280〜300℃で3時間保
って蒸焼きにすることにより、該パイル繊維屑を難燃化
する。その結果、炭化状態となったパイル繊維屑でなる
固形状の試料Aが得られた。 〔第2実施例〕 電気炉の中に100gのパイル繊維屑(ポリアクリロニトリ
ル繊維の糸屑80重量%と綿糸20重量%との混合物)をセ
ットした状態で、空気中において280〜300℃で3時間保
つことにより、該パイル繊維屑を難燃化処理する。 次に、このようにして難燃化した糸屑を窒素雰囲気中に
おいて1050〜1100℃で5分間保って炭化させ、然る後、
その炭化させた糸屑を冷却して43gの綿状の試料Bを得
た。 〔第3実施例〕 金網の上に上記第1実施例の場合と同様の100gのパイル
繊維屑をセットし、更にその上に別の金網を被せてサン
ドイッチ状にする。そして、この状態で第1実施例と同
様にして空気中において280〜300℃で3時間保つことに
より、該パイル繊維屑を難燃化処理する。この時、上記
サンドイッチ状にセットされた両金網は、難燃化しつつ
ある繊維屑が自己発熱した熱を冷却する働きをすると共
に空気をスムーズに流す働きをするので、上記難燃化処
理が良好に進行してパイル繊維屑が板状態で炭化する。 次に、この板状に炭化したパイル繊維屑を窒素雰囲気中
において1000〜1200℃で5分間加熱して板状の試料Cを
得た。 得られた試料Cは、850℃の炎の中に5分間入れても全
く燃えなかった。 〔第1比較例〕 電気炉の中に100gのパイル繊維屑(ポリアクリロニトリ
ル繊維の糸屑80重量%と綿糸20重量%との混合物)をセ
ットした状態で、空気中において280〜300℃で3時間保
つことにより、該パイル繊維屑を難燃化処理する。 つぎに、このように難燃化した糸屑を水蒸気賦活して15
gの試料Dを得た。 〔第2比較例〕 電気炉の中に100gのパイル繊維屑(ポリアクリロニトリ
ル繊維の糸屑80重量%と綿糸20重量%との混合物)をセ
ットした状態で、窒素雰囲気で1000〜1050℃で3時間保
つことにより、該パイル繊維屑を炭素化処理して、46g
の試料Eを得た。 〔効果確認試験〕 次に、上記実施例で得られたガス吸着性耐炎化断熱材の
消臭効果を確認するために行った試験について説明す
る。 試料として、上記第1実施例で得られた試料Aと、第3
実施例で得られた試料Cと、第1比較例で得られた試料
Dと、第2比較例で得られた試料Eと、試料Fとしての
市販の活性炭とを各々1.0gづつ用意し、その各々につい
て、次のような測定を行った。即ち、容量が5のガス
パックの中に試料A(又はC,D,E,F)を入れた上で500〜
600ppmのアンモニアガス(窒素ガスで希釈したもの)を
導入し、その状態で、各試料がアンモニアガスを吸着す
る速度を測定した。 その結果、第1図のグラフに示すように、第1実施例に
係る試料Aについては、略半日程経過した時点で市販の
活性炭と略同程度の吸着量が得られることが判明した。
また、第3実施例に係る試料Cについては、その吸着性
能は活性炭に比べると或る程度劣るが、それでもガスパ
ック中に導入されたアンモニアガスの50%以上を吸着す
ることが判明した。これらのことから、本発明にかかる
製造方法によって得られたガス吸着性耐炎化断熱材が実
用的には十分なアンモニアガスの吸着性能を有すること
が確認された。 一方、第1比較例および第2比較例で得た試料D,Eは、
いずれもアンモニアの吸着性能が不十分で実用性に乏し
いことが判った。 すなわち、本発明にかかるガス吸着性耐炎化断熱材の製
造方法によれば、まず、空気中で蒸し焼きして難燃化し
た時に、表面にカルボキシル基が形成される。そして、
このカルボキシル基が形成された状態で、窒素雰囲気中
で炭素化を図るため、得られた吸着剤には、表面にカル
ボキシル基が残った状態になる。したがって、このカル
ボキシル基によってアンモニアが化学吸着するため、第
1比較例および第2比較例に比べて吸着能力が向上する
と考えられる。 尚、市販の活性炭としては、和光純薬工業株式会社製、
クロマトグラフ用を用いた。 〔第4実施例〕 試料Cを厚さ1cmの板状とし、この板状体をベニヤ板の
一側面に密着させたのち、試料C側からバーナーの炎
(約1000℃)を30分間あてたが、ベニヤ板には、何の変
化も見られなかった。 すなわち、このことから、本発明にかかる製造方法によ
って得られたガス吸着性耐炎化断熱材が通常の活性炭の
ように燃えたりすることなく、十分な断熱性を有するこ
とが判った。
【発明の効果】
本発明にかかるガス吸着性耐炎化断熱材の製造方法は、
以上のように構成されているので、従来においては廃棄
するしかなかったポリアクリルニトリル繊維屑を有効利
用してパイル屑の処理問題を一挙に解決することができ
る。 すなわち、この製造方法によって得られるガス吸着性耐
炎化断熱材は、高温に耐えるため、耐火構造の建築物の
壁材としては勿論のこと、炉などの内壁材としても十分
使用することができる。 しかも、アンモニアガスの吸着性能にも優れているた
め、アンモニア臭の強いトイレなどの壁材として使用す
れば、耐火性能と合わせて消臭効果も発揮することがで
きる。 勿論、消臭材あるいは吸着剤としても使用することがで
きる。 また、繊維屑を2枚の金網の間にサンドイッチ状に挟み
込んだ状態で蒸焼きにするようにすれば、サンドイッチ
状にセットされた両金網が、難燃化しつつある自己発熱
した繊維屑の熱を冷却する働きをすると共に空気をスム
ーズに流す働きをするので、難燃化処理をより良好に進
行させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例および比較例に係る各試料の
吸着効果(消臭効果)確認試験の結果を示すもので、各
試料によるアンモニアガスの吸着速度を示すグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアクリロニトリル糸屑を含んでなる繊
    維屑を200〜400℃で蒸焼きにすることにより難燃化し、
    然る後、その難燃化された繊維屑を窒素雰囲気中で800
    〜1200℃に保って炭素化処理を行うことを特徴とするガ
    ス吸着性耐炎化断熱材の製造方法。
  2. 【請求項2】繊維屑を2枚の金網の間にサンドイッチ状
    に挟み込んだ状態で蒸焼きにする請求項1に記載のガス
    吸着性耐炎化断熱材の製造方法。
JP2280266A 1990-10-17 1990-10-17 ガス吸着性耐炎化断熱材の製造方法 Expired - Fee Related JPH0725585B2 (ja)

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US4772508A (en) * 1986-01-24 1988-09-20 Brassell Gilbert W Activated carbon-carbon composite of high surface area and high compressive strength

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