JPH0725614A - 酸化亜鉛超微粒子及びその製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛超微粒子及びその製造方法

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JPH0725614A
JPH0725614A JP19312893A JP19312893A JPH0725614A JP H0725614 A JPH0725614 A JP H0725614A JP 19312893 A JP19312893 A JP 19312893A JP 19312893 A JP19312893 A JP 19312893A JP H0725614 A JPH0725614 A JP H0725614A
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oxide ultrafine
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Kentaro Oshima
賢太郎 大島
Keiichi Den
慶一 傳
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】亜鉛を含む金属化合物を気化させ原料ガスと
し、該原料ガスを酸素を含むキャリアーガスを用いて高
温の反応管へ導入し、該反応管内部で該原料ガスを熱分
解反応及び酸化反応させることにより得られる、平均粒
子径が0.005〜0.2μmであって実質的に球状で
ある酸化亜鉛超微粒子。 【効果】本発明の酸化亜鉛超微粒子は、可視光域におけ
る透明性が非常に高く、紫外線B,A領域における遮蔽
性も極めて高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化亜鉛超微粒子及び
その製造方法に関する。更に詳しくは、亜鉛を含む金属
化合物を気化させ原料ガスとし、該原料ガスの熱分解反
応及び酸化反応により得られる酸化亜鉛超微粒子及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、酸化亜鉛(ZnO)微粒子は、種々の工業製品、医
薬品、ゴムの加硫促進剤、触媒、バリスター(可変抵抗
器)、塗料等に用いられ、最近では紫外線遮蔽材として
UV化粧品にも用いられ、これらの他にも様々の工業分
野に応用されている。従って、酸化亜鉛微粒子は非常に
有用な工業的価値を有するが、酸化亜鉛微粒子の有する
機能を大きく、飛躍的に発現させる為には超微粒子化が
重要である。すなわち、超微粒子化することにより、比
表面積が極めて大きく増加し、微粒子を構成する全分子
数中に占める微粒子表面に位置する分子の数の割合が大
きくなって微粒子の表面エネルギーが増大するため、そ
の機能が極めて大きく発現される。
【0003】このように極めて重要な工業的価値を有す
ると考えられる酸化亜鉛超微粒子の製造は、液相法と気
相法に大別できる。液相法では、例えば、塩酸亜鉛、硝
酸亜鉛、または硫酸亜鉛を含有する水溶液を蓚酸、蓚酸
アルカリまたは蓚酸アンモニウムの水溶液中に滴下し、
生ずる沈澱を濾別捕集し、350〜550℃の温度範囲
の酸素20%以上を含有する酸化性ガス雰囲気中で0.
5〜3時間置き、平均粒径20〜50nmの超微粒子状
酸化亜鉛粉末を得る方法(特開昭57−205319号
公報)がある。しかし、このような液相法による製造プ
ロセスについては、バッチ式が基本となる為に自動化が
困難であり、しかも生成微粒子は固液混相の状態で得ら
れる為、製品として得るには、濾過、乾燥の工程が必要
となる。従って、製造プロセス全体が複雑となりプロセ
ス全体のメンテナンスが難しく、その為に製品の低コス
ト化が困難となる。また、濾過、乾燥工程を経ても、超
微粒子の表面には溶媒分子が不純物として残存しやす
く、超微粒子の純度及び分散性の点で良くない。
【0004】気相法では、一般に金属を蒸気化し、その
蒸気と酸素を有するガスとを混合して接触酸化反応させ
ることにより、セラミックス微粒子を得る方法(例え
ば、酸化亜鉛微粒子の製造では、特開平1−28691
9号公報)がある。また、気相法の一手法として、CV
D法(気相化学成長法)と呼ばれる微粒子製造方法があ
るが、これは原料ガスをキャリアーガスと共に、反応管
へ導入して、内部で原料ガスの化学反応により微粒子を
生成させる方法であり、製品純度が高く、また比較的粒
子径がそろっていること等が挙げられる。例えば、揮発
性金属化合物を気化または霧化せしめた後、加熱下に分
解して金属酸化物超微粒子とし、分解後直ちに前記金属
酸化物超微粒子が再び合体しない温度まで冷却すること
を特徴とする球状金属酸化物超微粒子の製造方法(特開
昭61−201604号公報)がある。
【0005】前述の気相法による製造プロセスについて
は、プロセスの操作条件の自由度が低いという問題があ
る。すなわち亜鉛蒸気と空気との接触酸化反応における
反応速度や反応率、生成粒子の大きさ及び結晶性等を制
御するのが難しく、特に超微粒子化するには亜鉛蒸気濃
度を極度に低く設定する必要があるが、この場合では超
微粒子の生産性が悪くなる。また、一般に亜鉛蒸気は毒
性が極めて強く、製造プロセスの安全性の面からも好ま
しくない。
【0006】前述のCVD法による製造プロセスについ
ては、揮発性金属化合物の熱分解反応を利用して球状の
金属酸化物超微粒子を製造するが、熱分解反応だけでは
生成する超微粒子の分子内に酸素格子欠陥が生じやす
く、結晶性も良くない。従って、熱分解反応と並行して
金属の酸化反応も進行させることが必要であり、その為
には揮発性金属化合物の分子内の酸素源だけでなく、キ
ャリアーガス中に酸素を含有させることにより、揮発性
金属化合物の熱分解反応及び酸化反応を促進させなけれ
ばならない。また、前述の特開昭61−201604号
公報においては、生成する金属酸化物超微粒子の種類に
おいて酸化亜鉛超微粒子についての記載は全くなく、ま
た酸化亜鉛超微粒子の光学的機能、特に可視光透過機能
及び紫外線遮蔽機能における特性についても記載は全く
ない。
【0007】上記以外にも、気相法と液相法の両者の特
徴を有する噴霧熱分解法と呼ばれる方法がある。例え
ば、金属塩を含む溶液を液滴径が0.1μmから100
μmの微小な液滴とし、その液滴をキャリアーガスを用
いて気液混相の状態で高温反応炉内へ送り、該反応炉内
部で液滴に含まれる金属塩を熱分解して金属酸化物微粒
子を生成し、得られた金属酸化物微粒子を静電捕集器を
用いて回収することを特徴とする金属酸化物微粒子の製
造方法(特願平2−409229号)がある。
【0008】前述の噴霧熱分解法による製造では、0.
2μm以下の超微粒子を製造する際、金属塩を含む噴霧
溶液において金属塩濃度を極度に低くする必要があり、
これでは生成する金属酸化物超微粒子の生成量も極めて
少なく、またエネルギー効率の点からも良くないと言え
る。従って、上記の従来技術を考えた場合、平均粒子径
が0.005〜0.2μmであって実質的に球状である
酸化亜鉛超微粒子を、簡便な方法により連続して安価に
製造する方法の開発が課題となっていた。また、酸化亜
鉛超微粒子の光学的機能として、可視光域(光波長40
0〜800nm)における高い透明性、及び紫外線B,
A領域(光波長290〜400nm)における高い遮蔽
性を有するものの開発が課題となっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、亜鉛を含む金
属化合物を気化させ原料ガスとし、該原料ガスを酸素を
含むキャリアーガスを用いて高温の反応管へ導入し、該
反応管内部で熱分解反応及び酸化反応させることにより
酸化亜鉛超微粒子を製造するという簡便な方法により、
酸化亜鉛超微粒子を連続して安価に製造できることを見
い出し、また、その方法による酸化亜鉛超微粒子が可視
光域における高透明性、及び紫外線B,A領域における
高遮蔽性を有していることを見い出し、さらに鋭意研究
を進めて本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、(1)亜鉛を
含む金属化合物を気化させ原料ガスとし、該原料ガスを
酸素を含むキャリアーガスを用いて高温の反応管へ導入
し、該反応管内部で該原料ガスを熱分解反応及び酸化反
応させることにより得られる、平均粒子径が0.005
〜0.2μmであって実質的に球状である酸化亜鉛超微
粒子、および(2)亜鉛を含む金属化合物を気化させ原
料ガスとし、該原料ガスを酸素を含むキャリアーガスを
用いて高温の反応管へ導入し、該反応管内部で該原料ガ
スを熱分解反応及び酸化反応させることにより、平均粒
子径が0.005〜0.2μmであって実質的に球状で
ある酸化亜鉛超微粒子を連続的に製造することを特徴と
する酸化亜鉛超微粒子の製造方法、に関する。
【0011】以下、図面に基づき、本発明について詳細
に説明する。図1は、本発明の製造方法に好適に用いら
れる装置の一例の概略図を示すものである。原料気化装
置1において気化された亜鉛を含む金属化合物からなる
原料ガスを酸素を含むキャリアーガス供給装置2より供
給されるキャリアーガスにより、加熱体3を有する高温
の反応管4に導入する。反応管4の内部では、該原料ガ
スの熱分解反応及び酸化反応により、酸化亜鉛超微粒子
が生成する。反応管4より出た気固混相状態の酸化亜鉛
超微粒子は捕集装置5で回収される。
【0012】原料気化装置1は、温度制御可能な発熱体
を有する蒸発器型等が好ましく、特に原料の蒸発量を一
定にできるものが良い。キャリアーガス供給装置2は、
長時間にわたり一定流量のキャリアーガスを供給できる
ようなものであればよく、その流量制御装置としては、
例えば質量式流量計が使用できる。加熱体3の形状及び
種類は、特に限定されないが、一定温度を長時間にわた
り保持できるようなものが好ましい。加熱体の材質に
は、例えば、カンタル線等が使用できる。反応管4の形
状は、特に限定されないが、反応管内での温度分布が均
一になれば良く、その観点から円筒型等が好ましい。反
応管の材質には、例えばステンレス、セラミックス、石
英ガラス等が使用できる。生成超微粒子の捕集装置5に
は、フィルター式、静電捕集式等が有効であるが、長期
運転用には、電気集塵器または拡散荷電型等の静電捕集
式が好ましい。
【0013】次に、このような装置を用いた本発明の酸
化亜鉛超微粒子の製造方法について説明する。原料であ
る亜鉛を含む金属化合物としては、塩化物、水素化物
や、アルコキシド、アルキル化物、β−ジケトン化物等
の金属化合物である。それらの金属化合物の例として、
ZnCl4 ,ZnH2 ,Zn(OC3 7 2 ,Zn
(C2 52 ,Zn(C11192 2 等が挙げられ
る。本発明における反応を例示すると、次のようなもの
が挙げられる。 2ZnCl4 +O2 → 2ZnO+4Cl2 ZnH2 +O2 → ZnO+H2 O Zn(OC3 7 2 +O2 → ZnO+Cx y
z +H2 O Zn(C2 5 2 + O2 → ZnO+H2 O+C
4 8 Zn(C11192 2 +O2 → ZnO+Cx y
z 上記の式において、Cx y z は生成有機物の構造が
不明であるため、一般式で表したものである。x、y、
及びzは、0又は任意の正の整数である。
【0014】本発明における熱分解反応とは、亜鉛を含
む金属化合物が熱エネルギーを受けて、亜鉛原子または
酸化亜鉛分子に近い状態まで分解される反応のことであ
り、また酸化反応とは、その亜鉛原子または酸化亜鉛分
子に近い状態まで分解されたものが酸素との接触酸化反
応により、酸素格子欠陥が少なく、結晶性の高い酸化亜
鉛分子となる反応のことをいう。
【0015】キャリアーガスとは、不活性ガス、あるい
は熱分解反応及び酸化反応の進行を妨げないガスを言
い、例えばヘリウム、空気、窒素等が用いられる。本発
明では、酸素を含むキャリアーガスを用いるが、その酸
素ガス濃度は、亜鉛を含む金属化合物中の亜鉛原子のモ
ル数以上に、酸素原子のモル数を与えられる様に、キャ
リアーガス中の酸素濃度を一定量に調整するのが好まし
い。また、キャリアーガスの流量は反応器内における原
料ガス及び酸素を含むキャリアーガスの滞留時間が1秒
より短くならないようにキャリアーガスの流量を調節す
るのが好ましい。
【0016】原料ガス濃度は、キャリアーガスに対し
て、0.001〜40重量%の範囲で、望ましくは0.
01〜20重量%の範囲が良い。その理由は、原料ガス
濃度が0.001重量%より小さい場合、微粒子の生成
量が極めて少なくなり、また原料ガス濃度が40重量%
より大きい場合、原料ガス分子同士の凝集やそれらの反
応器壁への沈着が激しく起こり、生成微粒子の大きさが
不均一となり、その歩留まりが悪くなるからである。加
熱体を有する反応器内の温度分布としては均一であるも
のが好ましい。例えば、反応器が円筒型であれば、半径
方向及び軸方向において、温度分布が均一であることが
好ましい。反応器内の圧力は、特に限定されないが、C
VD法における微粒子生成を考えた場合、常圧付近にす
ることが好ましい。
【0017】本発明により得られる酸化亜鉛超微粒子
は、単分散性が良く、微粒子表面も清浄であり、また原
料ガス濃度または反応器内におけるガスの滞留時間の調
整により、0.005〜0.2μmの範囲のものが得ら
れる。なかでも、微粒化による機能の向上を考慮した場
合、0.01〜0.15μmの範囲が好ましく、0.0
1〜0.10μmの範囲が更に好ましい。尚、酸化亜鉛
超微粒子の粒子径は、種々の方法で測定できるが、例え
ば走査型または透過型電子顕微鏡により測定できる。
【0018】本発明の酸化亜鉛超微粒子は、実質的に球
状である。この球状を表わす指標として球形度を用いて
表現することができる。球形度とは、粒子と同じ体積を
有する球の表面積を粒子の表面積で割った値をさすが、
不規則粒子の表面積は測定しにくいので、本発明におい
ては実用球形度として以下の式を用いる。 実用球形度=(粒子の体積/外接球の体積)1/3 即ち、本発明でいう球形度とは、前述の実用球形度をさ
すが、本発明では実用球形度が0.8以上のものを実質
的に球状という。本発明の酸化亜鉛超微粒子の比表面積
は、平均の比表面積が70〜300m2 /gである。こ
のように比表面積が高い為に、触媒効果も極めて高いと
言える。尚、比表面積は窒素の吸着量よりBET法を用
いて測定することができる。
【0019】本発明の酸化亜鉛超微粒子は、平均粒子径
が0.005〜0.2μmの範囲のものが得られるが、
この粒子径領域では可視光域(400〜800nm)の
光波長に比べて十分に小さい為に光透過性が高く、すな
わち透明性が極めて高いと言える。即ち、可視光分光分
析において、光路長1mm、グリセリン水溶液中(グリ
セリンと水の重量比は9:1)での酸化亜鉛超微粒子の
懸濁濃度を0.1重量%として光透過率の測定を行なっ
たとき、光波長800nm及び/又は光波長400nm
における光透過率がそれぞれ90%以上、40%以上で
ある。また、紫外線域(紫外線B域は光波長290〜3
20nm、紫外線A域は光波長320〜400nm)に
おいては、前述の粒子径領域は無視できない大きさとな
るので、この紫外線領域では光散乱の為に光透過性が低
くなり、また酸化亜鉛の励起子吸収端が紫外線A域内に
あるので、光吸収も起こると言える。即ち、同様にして
紫外線分光分析を行った場合、光波長350nm及び/
又は300nmにおける光透過率は2%以下である。従
って、光波長が400nm、800nmにおける光透過
率より、可視光域における透明性が評価でき、また光波
長が350nm及び/又は300nmにおける光透過率
より、紫外線域における遮蔽性が評価できる。
【0020】
【実施例】本発明を実施例および比較例を用いて説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。 実施例1 図1に示す反応装置を用いて、酸化亜鉛超微粒子の製造
を行なった。ジピバロイルメタナート亜鉛(Zn(C11
192 2 )を、蒸発器により115℃にて気化さ
せ、流量を2L/minに制御された窒素及び空気の混
合キャリアーガス(窒素ガスと空気ガスとの混合体積比
は1:1)を用いて、加熱炉により800℃に温度制御
された反応管(セラミックス製、内径30mm、外径4
0mm、長さ50cm)に送り、反応管内部で、ジピバ
ロイルメタナート亜鉛の熱分解反応及び酸化反応によ
り、酸化亜鉛超微粒子を生成させ、気固混相の状態で得
られる酸化亜鉛超微粒子を反応管出口直後に取り付けた
拡散荷電型静電捕集器により回収した。尚、この時の原
料ガス濃度は、原料の蒸発量を重量法を用いて測定する
ことにより、窒素及び空気の混合キャリアーガスに対し
て5.5重量%、また反応器内でのガスの平均滞留時間
は約11秒である。
【0021】上記条件により得られた酸化亜鉛超微粒子
は、実用球形度が0.92の実質的に球状の微粒子であ
り、その結晶相はウルツ鉱型であり、その粒子径は平均
径(個数基準)で約0.06μmであり、その粒子径分
布は、0.01〜0.03μmが8%、0.03〜0.
06μmが45%、0.06〜0.09μmが40%、
0.09〜0.12μmが7%であった。捕集した酸化
亜鉛超微粒子の収率(重量比)は、81%であった。ま
た、平均の比表面積値は200m2 /gであった。尚、
生成した酸化亜鉛超微粒子の結晶相はX線回折装置によ
り測定し、また、粒子径は走査型電子顕微鏡を用いて測
定し、平均の比表面積値はBET式比表面積計を用い
た。以下、実施例2〜4、比較例1でも、同様の方法で
測定を行なった。
【0022】次に、得られた酸化亜鉛超微粒子につい
て、紫外線・可視光分光光度計を用いて、光波長200
〜800nmにおける光透過率の測定を行った。その測
定結果を図2に示す。測定条件を、石英ガラスセル(光
路長1mm)、グリセリン水溶液中(グリセリンと水の
重量比は9:1)での酸化亜鉛超微粒子の懸濁濃度を0.
1重量%とした。図2より、可視光域(λ=400〜8
00nm)における光透過率T=47〜93%(λが4
00nmでのTが47%、λが800nmでのTが93
%であることを表わす。以下、同様にして表示する。)
であり、また紫外線B、A域(λ=290〜400n
m)における光透過率T=0〜47%、特にλ=300
〜350nmでの光透過率T=0〜0.5%であった。
従って、本実施例により生成した酸化亜鉛超微粒子は可
視光域における透明性が非常に良く、かつ紫外線域にお
ける遮蔽性も極めて良いと言える。
【0023】実施例2 亜鉛アルコキシド(Zn(OC3 7 2 )を、蒸発器
により50℃にて気化させ、流量を1L/minに制御
された窒素及び空気の混合キャリアーガス(窒素ガスと
空気ガスとの混合体積比は1:1)を用いて、加熱炉に
より600℃に温度制御された反応管(実施例1で用い
た反応管と同じ)に送り、反応管内部で、亜鉛アルコキ
シドの熱分解反応及び酸化反応により、酸化亜鉛超微粒
子を生成させ、気固混相の状態で得られる酸化亜鉛超微
粒子を反応管出口直後に取り付けた拡散荷電型静電捕集
器により回収した。尚、この時の原料ガス濃度は、原料
の蒸発量を重量法を用いて測定することにより、窒素及
び空気の混合キャリアーガスに対して9.5重量%、ま
た反応器内でのガスの平均滞留時間は約22秒である。
【0024】上記条件により得られた酸化亜鉛超微粒子
は、実用球形度が0.90の実質的に球状の微粒子であ
り、その結晶相はウルツ鉱型であり、その粒子径は平均
径(個数基準)で約0.09μmであり、その粒子径分
布は、0.01〜0.03μmが2%、0.03〜0.
06μmが3%、0.06〜0.09μmが44%、
0.09〜0.12μmが51%であった。捕集した酸
化亜鉛超微粒子の収率(重量比)は、80%であった。
また、平均の比表面積値は133m2 /gであった。
【0025】次に、得られた酸化亜鉛超微粒子につい
て、紫外線・可視光分光光度計を用いて、光波長200
〜800nmにおける光透過率の測定を行った。その測
定結果を図3に示す。測定条件は実施例1と同じく、石
英ガラスセル(光路長1mm)、グリセリン水溶液中
(グリセリンと水の重量比は9:1)での酸化亜鉛超微
粒子の懸濁濃度を0.1重量%とした。図3より、可視
光域(λ=400〜800nm)における光透過率T=
45〜92%であり、また紫外線B、A域(λ=290
〜400nm)における光透過率T=0〜45%、特に
λ=300〜350nmでの光透過率T=0〜1%であ
った。従って、本実施例により生成した酸化亜鉛超微粒
子は可視光域における透明性が非常に良く、かつ紫外線
域における遮蔽性も極めて良いと言える。
【0026】実施例3 ジエチル亜鉛(Zn(C2 5 2 )を、蒸発器により
45℃にて気化させ、流量を2L/minに制御された
窒素及び空気の混合キャリアーガス(窒素ガスと空気ガ
スとの混合体積比は1:1)を用いて、加熱炉により5
00℃に温度制御された反応管(実施例1で用いた反応
管に同じ)に送り、反応管内部で、ジエチル亜鉛の熱分
解反応及び酸化反応により、酸化亜鉛超微粒子を生成さ
せ、気固混相の状態で得られる酸化亜鉛超微粒子を反応
管出口直後に取り付けた拡散荷電型静電捕集器により回
収した。尚、この時の原料ガス濃度は、原料の蒸発量を
重量法を用いて測定することにより、窒素及び空気の混
合キャリアーガスに対して2.6重量%、また反応器内
でのガスの平均滞留時間は約11秒である。
【0027】上記条件により得られた酸化亜鉛超微粒子
は、実用球形度が0.93の実質的に球状の微粒子であ
り、その結晶相は、ウルツ鉱型であり、その粒子径は平
均径(個数基準)で約0.01μmであり、その粒子径
分布は、0.005〜0.008μmが1%、0.00
8〜0.01μmが47%、0.01〜0.012μm
が46%、0.012〜0.015μmが6%であっ
た。捕集した酸化亜鉛超微粒子の収率(重量比)は、8
0%であった。また、平均の比表面積値は287m2
gであった。
【0028】次に、得られた酸化亜鉛超微粒子につい
て、紫外線・可視光分光光度計を用いて、光波長200
〜800nmにおける光透過率の測定を行った。その測
定結果を図4に示す。測定条件は実施例1と同じく、石
英ガラスセル(光路長1mm)、グリセリン水溶液中
(グリセリンと水の重量比は9:1)での酸化亜鉛超微
粒子の懸濁濃度を0.1重量%とした。図4より、可視
光域(λ=400〜800nm)における光透過率T=
53〜97%であり、また紫外線B、A域(λ=290
〜400nm)における光透過率T=0〜53%、特に
λ=300〜350nmでの光透過率T=0〜0.2%
であった。従って、本実施例により生成した酸化亜鉛超
微粒子は可視光域における透明性が非常に良く、かつ紫
外線域における遮蔽性も極めて良いと言える。
【0029】実施例4 塩化亜鉛(ZnCl4 )を、蒸発器により55℃にて気
化させ、流量を1L/minに制御された窒素及び空気
の混合キャリアーガス(窒素ガスと空気ガスとの混合体
積比は1:1)を用いて、加熱炉により700℃に温度
制御された反応管(実施例1で用いた反応管に同じ)に
送り、反応管内部で、塩化亜鉛の熱分解反応及び酸化反
応により、酸化亜鉛超微粒子を生成させ、気固混相の状
態で得られる酸化亜鉛超微粒子を反応管出口直後に取り
付けた拡散荷電型静電捕集器により回収した。尚、この
時の原料ガス濃度は、原料の蒸発量を重量法を用いて測
定することにより、窒素及び空気の混合キャリアーガス
に対して15重量%、また反応器内でのガスの平均滞留
時間は約22秒である。
【0030】上記条件により得られた酸化亜鉛超微粒子
は、実用球形度が0.91の実質的に球状の微粒子であ
り、その結晶相は、ウルツ鉱型であり、その粒子径は平
均径(個数基準)で約0.15μmであり、その粒子径
分布は、0.06〜0.09μmが3%、0.09〜
0.12μmが5%、0.12〜0.15μmが42
%、0.15〜0.18μmが46%、0.18〜0.
20μmが4%であった。捕集した酸化亜鉛超微粒子の
収率(重量比)は、79%であった。また、平均の比表
面積値は80m2 /gであった。
【0031】次に、得られた酸化亜鉛超微粒子につい
て、紫外線・可視光分光光度計を用いて、光波長200
〜800nmにおける光透過率の測定を行った。その測
定結果を図5に示す。測定条件は実施例1と同じく、石
英ガラスセル(光路長1mm)、グリセリン水溶液中
(グリセリンと水の重量比は9:1)での酸化亜鉛超微
粒子の懸濁濃度を0.1重量%とした。図5より、可視
光域(λ=400〜800nm)における光透過率T=
42〜90%であり、また紫外線B、A域(λ=290
〜400nm)における光透過率T=0〜42%、特に
λ=300〜350nmでの光透過率T=0〜2%であ
った。従って、本実施例により生成した酸化亜鉛超微粒
子は可視光域における透明性が非常に良く、かつ紫外線
域における遮蔽性も極めて良いと言える。
【0032】比較例1 フランス法により製造された市販品の酸化亜鉛微粒子
(微粒品、三井金属鉱業製)について、実施例1、2と
同様の検討を行った。この酸化亜鉛微粒子は、その結晶
相はウルツ鉱型であり、その粒子径は平均径(個数基
準)で約0.25μmであり、その粒子径分布は、0.
16〜0.19μmが1%、0.19〜0.22μmが
2%、0.22〜0.25μmが47%、0.25〜
0.28μmが50%であった。また、平均の比表面積
値は90m2 /gであった。
【0033】次に、上記の酸化亜鉛微粒子について、紫
外線・可視光分光光度計を用いて、光波長200〜80
0nmにおける光透過率の測定を行った。その測定結果
を図6に示す。測定条件は実施例1と同じく、石英ガラ
スセル(光路長1mm)、グリセリン水溶液中(グリセ
リンと水の重量比は9:1)での酸化亜鉛超微粒子の懸
濁濃度を0.1重量%とした。図6より、可視光域(λ
=400〜800nm)における光透過率T=45〜8
5%であり、また紫外線B、A域(λ=290〜400
nm)における光透過率T=31〜45%、特にλ=3
00〜350nmでの光透過率T=32〜33%であっ
た。従って、この酸化亜鉛微粒子は可視光域における透
明性は実施例1〜4の場合より悪く、紫外線域における
遮蔽性も非常に悪いと言える。これは、実施例1〜4の
場合と比較して、フランス法による生成粒子径が大きい
為に、波長の短い紫外線域の光が通過し易く、紫外線域
における遮蔽性が低下したと考えられる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、平均粒子径が0.00
5〜0.2μmであって、実質的に球状である酸化亜鉛
超微粒子を、亜鉛を含む金属化合物を気化させ原料ガス
とし、該原料ガスを酸素を含むキャリアーガスを用いて
高温の反応管へ導入し、該反応管内部で該原料ガスを熱
分解反応及び酸化反応させるという簡便な方法により、
連続して安価に製造できる。また、本発明による酸化亜
鉛超微粒子は、可視光域における透明性が非常に高く、
紫外線B,A領域における遮蔽性も極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における微粒子製造装置の一例を示す概
略図である。
【図2】実施例1の酸化亜鉛超微粒子の紫外線・可視光
分光分析による光透過率の測定結果を表わすチャート図
である。
【図3】実施例2の酸化亜鉛超微粒子の紫外線・可視光
分光分析による光透過率の測定結果を表わすチャート図
である。
【図4】実施例3の酸化亜鉛超微粒子の紫外線・可視光
分光分析による光透過率の測定結果を表わすチャート図
である。
【図5】実施例4の酸化亜鉛超微粒子の紫外線・可視光
分光分析による光透過率の測定結果を表わすチャート図
である。
【図6】比較例1の酸化亜鉛微粒子の紫外線・可視光分
光分析による光透過率の測定結果を表わすチャート図で
ある。
【符号の説明】
1 原料気化装置 2 キャリアーガス供給装置 3 加熱体 4 反応管 5 生成超微粒子の捕集装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛を含む金属化合物を気化させ原料ガ
    スとし、該原料ガスを酸素を含むキャリアーガスを用い
    て高温の反応管へ導入し、該反応管内部で該原料ガスを
    熱分解反応及び酸化反応させることにより得られる、平
    均粒子径が0.005〜0.2μmであって実質的に球
    状である酸化亜鉛超微粒子。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛超微粒子の平均の比表面積が7
    0〜300m2 /gである請求項1記載の酸化亜鉛超微
    粒子。
  3. 【請求項3】 可視光分光分析において、光路長1m
    m、グリセリン水溶液中(グリセリンと水の重量比は
    9:1)での酸化亜鉛超微粒子の懸濁濃度を0.1重量
    %として光透過率の測定を行なったとき、光波長800
    nm及び/又は光波長400nmにおける光透過率がそ
    れぞれ90%以上、40%以上であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の酸化亜鉛超微粒子。
  4. 【請求項4】 紫外線分光分析において、光路長1m
    m、グリセリン水溶液中(グリセリンと水の重量比は
    9:1)での酸化亜鉛超微粒子の懸濁濃度を0.1重量
    %として光透過率の測定を行なったとき、光波長350
    nm及び/又は300nmにおける光透過率が2%以下
    であることを特徴とする請求項3記載の酸化亜鉛超微粒
    子。
  5. 【請求項5】 亜鉛を含む金属化合物を気化させ原料ガ
    スとし、該原料ガスを酸素を含むキャリアーガスを用い
    て高温の反応管へ導入し、該反応管内部で該原料ガスを
    熱分解反応及び酸化反応させることにより、平均粒子径
    が0.005〜0.2μmであって実質的に球状である
    酸化亜鉛超微粒子を連続的に製造することを特徴とする
    酸化亜鉛超微粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸化亜鉛超微粒子の平均の比表面積が7
    0〜300m2 /gである請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 可視光分光分析において、光路長1m
    m、グリセリン水溶液中(グリセリンと水の重量比は
    9:1)での酸化亜鉛超微粒子の懸濁濃度を0.1重量
    %として光透過率の測定を行なったとき、光波長800
    nm及び/又は光波長400nmにおける光透過率がそ
    れぞれ90%以上、40%以上であることを特徴とする
    請求項5又は6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 紫外線分光分析において、光路長1m
    m、グリセリン水溶液中(グリセリンと水の重量比は
    9:1)での酸化亜鉛超微粒子の懸濁濃度を0.1重量
    %として光透過率の測定を行なったとき、光波長350
    nm及び/又は300nmにおける光透過率が2%以下
    であることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
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