JPH07256421A - 金属成形品の製造方法 - Google Patents

金属成形品の製造方法

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JPH07256421A
JPH07256421A JP4813794A JP4813794A JPH07256421A JP H07256421 A JPH07256421 A JP H07256421A JP 4813794 A JP4813794 A JP 4813794A JP 4813794 A JP4813794 A JP 4813794A JP H07256421 A JPH07256421 A JP H07256421A
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Yasuo Sugiura
泰夫 杉浦
Seiji Saikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固相と液相とが混在した半凝固状態の金属素
材を、金型内に加圧しながら充填して金属成形品を製造
する方法において、これにより得られる金属成形品の金
属組織を均一化し、偏析の発生を軽減する。 【構成】 固相と液相とが混在した半凝固状態の素材M
を、型装置2の素材供給口8から型装置2のキャビティ
4内に加圧しながら充填して製品Gを製造する方法にお
いて、型装置2のキャビティ4で素材供給口8から離間
した位置に、吸引ポンプ22から延在された排気通路2
5を連通させるとともに、素材Mをキャビティ4内に加
圧しながら充填する際に、排気通路25を介してそのキ
ャビティ4内の空気を吸引ポンプ22で排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固相と液相とが混在
した半凝固状態の金属素材を、金型内に加圧しながら充
填して金属成形品を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えばチクソキャステイング
(thixocasting)といわれる金属成形技術のように、固
相と液相とが混在した半凝固状態の金属素材を加圧しな
がら金型内に充填して金属成形品を製造する方法があ
る。
【0003】このような金属成形品の製造方法において
は、金型内への金属素材の供給は従来圧入プランジャ等
から加わる加圧力により行なうようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、金型内に供
給される金属素材は固相と液相とが混在した半凝固状態
であるので、前記圧入プランジャから金属素材に加わっ
た加圧力に対して固相と液相とはそれぞれ別々の挙動を
行なうこととなり、固相と液相との間での圧力の伝達方
式も異なるので、金型内において金属素材の固相と液相
との分布が不均一となりやすく、金属成形品の金属組織
が不均一で偏析を生じる一因ともなる。
【0005】この発明は、このような事情に基づいてな
されたもので、固相と液相とが混在した半凝固状態の金
属素材を、金型内に加圧しながら充填して金属成形品を
製造する方法において、これにより得られる金属成形品
の金属組織を均一化し、偏析の発生を軽減することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、固相と液相とが混在した半
凝固状態の金属素材を、金型の素材供給口から金型のキ
ャビティ内に加圧しながら充填して金属成形品を製造す
る方法において、前記金型のキャビティで前記素材供給
口から離間した位置に、排気手段から延在された排気通
路を連通させるとともに、前記金属素材をキャビティ内
に加圧しながら充填する際に、前記排気通路を介してそ
のキャビティ内の空気を排気手段で排出させることを特
徴とする。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明によれば、この種の製造方
法において、固相と液相とが混在した半凝固状態の金属
素材を、金型の素材供給口から金型のキャビティ内に加
圧しながら充填する際に、前記排気通路を介してキャビ
ティ内の空気を排気手段で排出させることにより、金属
素材の充填先の圧力が低くなり金属素材のキャビティへ
の充填挙動が容易になることから湯回りが良好となる。
【0008】そして、金型のキャビティで前記素材供給
口から離間した位置に連通された排気通路からの吸引圧
力は、前記素材供給口からキャビティ内に侵入した金属
素材のうち、屈曲した部分や断面の狭小な部分において
渋滞しがちの固相を、そのような部位に渋滞させること
なく充填先に導くように作用するから、固相の進行が液
相に比べて遅れることが軽減し、キャビティ内に充填さ
れた金属素材においては固相と液相との分布が不均一と
なることが少なくなる。
【0009】したがって、このようにして得られる金属
成形品の金属組織は均一化され、偏析の発生を軽減する
ことができる。
【0010】
【実施例】以下、図面に示す製造装置により実施例を説
明するが、まず、図1により製造装置の構造を説明す
る。
【0011】図1において、1は金属成形品の製造装置
を示し、製造装置1は素材Mを成形する型装置2と、型
装置2の上方に設置され,素材Mを型装置2に加圧しつ
つ充填する充填装置3とを有する。
【0012】型装置2は、この発明でいう金型に該当す
るものであって、素材Mを所要の製品形状に形成するた
めのキャビティ4を備えた成形型5と、成形型5のキャ
ビティ4内に素材Mを圧入するための圧入室6を備えた
圧入型7とからなるものである。
【0013】前記成形型5のキャビティ4は上開き状に
形成されており、前記圧入型7の下面直下に位置するこ
とによって所要形状の成形用空間を画成するものであ
る。
【0014】また、圧入型7の圧入室6は上下方向に向
いた円筒状であって、上開き状に形成されている。そし
て、その圧入室6の底部には小径の透孔として形成され
た素材供給口8が圧入室6の平面視中央部に位置するよ
うに設置されており、この素材供給口8の一側には不図
示の駆動装置で水平方向に出没駆動される切断刃11が
設置されている。
【0015】かかる圧入型7の下面直下に前記成形型5
を位置させた状態においては、圧入室6は素材供給口8
を介して前記キャビティ4と連通した状態となる。
【0016】このように構成された型装置2の前記圧入
室6の上方には、上下方向に向けて設置した油圧シリン
ダ12が充填装置3として配置されており、その油圧シ
リンダ12のピストンロッド13の先端に圧入プランジ
ャ14が装着され、この圧入プランジャ14は前記油圧
シリンダ12の伸縮により上下方向に向いた中心線O−
Oに沿って進退し前記圧入室6への出入りが可能であ
る。
【0017】そして、この製造装置1の前記成形型5
は、次のような排気装置21を有している。
【0018】排気装置21は、主に前記キャビティ4内
の空気を外部に排出するものであって、真空ポンプ等か
らなる吸引ポンプ22(本願の排気手段に該当する)の
吸気口から延びる排気管路23が前記成形型5のキャビ
ティ4の下部に形成された排気口24に連通して接続さ
れ、前記キャビティ4から吸引ポンプ22を経て大気に
至る排気通路25が形成されている。
【0019】この排気通路25にあっては、前記吸引ポ
ンプ22による吸引圧力の前記キャビティ4への伝達を
断続するための開閉弁26が設置されるとともに、前記
排気口24の直下の位置にキャビティ4に供給される溶
湯が排気管路23内にまで侵入するのを防止する湯止め
装置27が設置されている。
【0020】この実施例において、排気口24を前記の
ようにキャビティ4の最も下部に形成したのは、素材M
がキャビティ4の上側に位置する素材供給口8を経て供
給されるので、前記素材供給口8とは逆側となる最下部
に前記素材供給口8から離間させて排気口24を配置す
ることにより、前記素材供給口8から侵入してキャビテ
ィ4内の全体に充填されるべき素材Mについて、侵入し
た素材Mの位置の如何にかかわらず常にその素材Mに前
記吸引圧力を作用させることができ、キャビティ4内の
屈曲部や断面の狭小な薄肉部等において素材M中の固相
分が渋滞することをキャビティ4への素材Mの充填の完
了するまで常に防止するように機能させるためである。
【0021】なお、素材供給口8をキャビティ4の下側
に形成した場合には、排気口24をキャビティ4の上側
として、排気口24を素材供給口8とは逆側となる部位
に形成すればよい。
【0022】前記のように構成された製造装置1を用い
ての金属成形品(以下、製品Gという)の製造は次のよ
うに行なわれる。
【0023】まず、マニピュレータ28により略円柱状
のビレットからなる素材Mを圧入室6に供給する(図2
(a)参照)。この実施例の場合、素材Mはアルミニウ
ム合金AC4C(Al-7mass%Si-0.4mass%Mg合金)であって、
そのα相の結晶粒径を予め微細化したものである。そし
て、この素材Mは、前記キャビティ4の形状や素材供給
口8の寸法等の条件に応じて適宜温度に加熱されて凝固
したα相と未凝固で液状の共晶部分とが並存した,いわ
ゆる半凝固状態である。
【0024】この後、前記油圧シリンダ12を伸長駆動
させて圧入プランジャ14を下方に移動させ、素材Mは
圧入室6内で加圧され、素材Mの一部は素材供給口8を
経てキャビティ4内に充填されるとともに残部を圧入室
6内に残留させて圧入プランジャ14の下降を停止する
(図2(b)および(c)参照)。
【0025】この充填工程中においては、前記排気装置
21は前記開閉弁26を開放状態として前記吸引ポンプ
22により吸引圧力を前記排気口24からキャビティ4
内に継続して同時に作用させ、素材Mのキャビティ4へ
の充填が完了すると前記開閉弁26を閉止して前記吸引
圧力の作用を停止する。
【0026】このようにしてキャビティ4内に侵入した
素材Mには前記プランジャ14からの加圧力と前記吸引
圧力との双方が作用するので、湯回りが良好である。
【0027】そのうえ、前記したように素材Mの固相分
がキャビティ4の局部で渋滞を来すことが軽減し、液相
に比べて固相の進行が遅れることが少なく、素材Mはキ
ャビティ4内の全体にわたって固相と液相とが均一に分
布するように充填される。
【0028】そして、一般に素材Mのキャビティ4への
充填工程においては、ガスやガス化した離型剤が素材M
中に巻き込まれ、キャビティ4中に充填された素材Mに
鋳造欠陥を生じるおそれもあるが、この実施例において
は、前記のようにして排気口24からキャビティ4内の
空気を排出しているので、これらのガスは空気とともに
外部に排出され、製品Gの鋳造欠陥を軽減することも可
能である。
【0029】さらに、前記のように、半凝固状態の素材
Mは小径の素材供給口8を経由したうえでキャビティ4
に達するので、素材Mの表面に形成された酸化層等の不
純物は小径の前記素材供給口8および圧入室6の壁面と
の摩擦等により圧入室6内に残留し、前記キャビティ4
には酸化物等の混入の少ない良質の素材Mが充填され
る。
【0030】このようにして、素材Mのキャビティ4へ
の充填が完了した後、前記油圧シリンダ12を縮小駆動
して圧入プランジャ14を後退させ、その後前記切断刃
11を作動させる(図2(d)参照)。
【0031】これによって、前記素材Mをキャビティ4
内の製品Gと圧入室6側の残部Zとに分離し、前記のよ
うに酸化物等の不純物が混入した残部Zは排除される
(図2(e)参照)。
【0032】この後、前記圧入型7を成形型5から上動
させて離間させ、前記成形型5に残された製品Gは不図
示のノックピンを作動させて取り出し、所要形状に形成
された金属成形品であって酸化物等の不純物の混入が少
なく、その金属成形品の金属組織が均一化され偏析の軽
減されたものが得られる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、この種の製造方法において、固相と液相と
が混在した半凝固状態の金属素材を、金型の素材供給口
から金型のキャビティ内に加圧しながら充填する際に、
前記排気通路を介してキャビティ内の空気を排気手段で
排出させることにより、金属素材の充填先の圧力が低く
なり金属素材のキャビティへの充填挙動が容易になるこ
とから湯回りが良好となる。
【0034】そして、金型のキャビティで前記素材供給
口から離間した位置に連通された排気通路からの吸引圧
力は、前記素材供給口からキャビティ内に侵入した金属
素材のうち、屈曲した部分や断面の狭小な部分において
渋滞しがちの固相を、そのような部位に渋滞させること
なく充填先に導くように作用するから、固相の進行が液
相に比べて遅れることが軽減し、キャビティ内に充填さ
れた金属素材においては固相と液相との分布が不均一と
なることが少なくなる。
【0035】したがって、このようにして得られる金属
成形品の金属組織は均一化され、偏析の発生を軽減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造装置の全体概略説明用断面図である。
【図2】(a)〜(f)は金属成形品の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
G 製品(金属成形品) M 素材(金属素材) 2 型装置(金型) 4 キャビティ 8 素材供給口 22 吸引ポンプ(排気手段) 25 排気通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固相と液相とが混在した半凝固状態の金
    属素材を、金型の素材供給口から金型のキャビティ内に
    加圧しながら充填して金属成形品を製造する方法におい
    て、 前記金型のキャビティで前記素材供給口から離間した位
    置に、排気手段から延在された排気通路を連通させると
    ともに、前記金属素材をキャビティ内に加圧しながら充
    填する際に、前記排気通路を介してそのキャビティ内の
    空気を排気手段で排出させることを特徴とする金属成形
    品の製造方法。
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