JPH0725679A - 炭酸硬化成形体及びその前駆体をそれぞれ製造する方法並びに前記成形体からなる吸放湿材 - Google Patents

炭酸硬化成形体及びその前駆体をそれぞれ製造する方法並びに前記成形体からなる吸放湿材

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JPH0725679A
JPH0725679A JP7242794A JP7242794A JPH0725679A JP H0725679 A JPH0725679 A JP H0725679A JP 7242794 A JP7242794 A JP 7242794A JP 7242794 A JP7242794 A JP 7242794A JP H0725679 A JPH0725679 A JP H0725679A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭酸化反応させても物性低下を抑制できる軽
量気泡コンクリート系炭酸硬化成形体からなる成形体製
造用前駆体、前記成形体の製造方法及び前記成形体の用
途を提供する。 【構成】 まず、軽量気泡コンクリートの粉粒体と水を
混合して、得られた混合物を加圧下で成形することによ
り炭酸硬化成形体用の前駆体を成形体として一旦製造す
る。その成形体を炭酸化反応に処する。するとその成形
体は優れた吸放湿性を有するようになる。この成形体を
建物の内壁等の用途として使用すると室内の調湿作用を
発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケイ酸カルシウム水和
物と炭酸ガスとの反応を利用して、建物の室内の湿度を
調整する機能、すなわち、吸放湿性に優れた建築材料、
土木用資材又はろ過材として有用な、低比重でかつ高強
度な炭酸硬化成形体及びそれを得るのに有効な前駆体の
製造方法並びに前記硬化成形体の用途に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、軽量気泡コンクリートの成形体を炭酸化反応させる
技術は公知である(特公昭55−23787号公報の比
較例2の欄)。しかしながら、この技術を特に工夫を凝
らすことなく実施してみると、炭酸化反応により得られ
た硬化体(以下炭酸化硬化成形体という)は強度低下を
起こしたり、亀裂を発生させたりして、いわゆる中性化
劣性を生じるという問題がある。例えば、軽量気泡コン
クリートの代表例であるALCの成形体は通常15〜1
8kgf/cmの曲げ強度を有しているが、この成形
体からの炭酸化硬化成形体の曲げ強度は0〜10kgf
/cmと低下する。さらに曲げ強度低下のみならず、
材料の寸法が大きくなるほど亀裂が多数発生し、材料自
体の利用価値もなくなるという問題もある。
【0003】さらに、高密閉化及び高断熱化された近年
の建築物では、湿度変化に伴う弊害が発生している。例
えば、室内で発生した水分が壁面で結露することによっ
て、(1)カビを発生させ、美観上を損なう。(2)建
物自体の寿命を縮める。(3)カビやダニの発生により
住人の健康障害を引き起こす。逆に極端な乾燥状態にお
いては住人の喉を痛めたり、建物、家具、絵画等へ悪影
響を与える。このような弊害や悪影響に対処するために
従来吸放湿性の優れた建築材料が使用されている。その
代表的なものとして木材、ケイ酸カルシウム材やゼオラ
イト複合材がある。木材は耐火性や寸法安定性に劣り、
ケイ酸カルシウム材及びゼオライト複合材は吸放湿量が
十分でないため、それらを使用した建物の室内は乾燥ぎ
みになるという問題がある。本発明の課題は、前記の問
題を最少限に抑制できる炭酸硬化成形体及びその前駆体
の製造方法並びに前記成形体の用途を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本請求項1記載の発明は
前記の課題を解決するために、軽量気泡コンクリートの
粉粒体と水を混合すること、得られた混合物を加圧下で
成形すること及び得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で
養生するという手段を採用する。本請求項6の発明は、
軽量気泡コンクリートの粉粒体と水を混合すること及び
得られた混合物を加圧下が成形するという手段を採用す
る。本請求項9の発明は請求項1の発明で得られた炭酸
硬化成形体を建物の室内の内壁等の吸放湿材等の用途に
使用することを要旨とする。
【0005】
【作用】本発明の作用を物理的に説明すると次の通りで
ある。軽量気泡コンクリートの成形体を一旦粉粒体にし
てからその粉粒体と水との混合物から再度成形体にし、
それを炭酸化反応に処することによって前記粉粒体を経
由しない従来技術より曲げ強度の低下が抑制される理由
は、必ずしも明確でないが、次のように考えることがで
きる。
【0006】普通コンクリートの炭酸化反応で見られる
収縮現象{「コンクリートのひび割れ総合資料」第29
9〜900頁(1977年)中部開発経営センター編}
は、珪酸質原料、石灰質原料及び水から製造された軽量
気泡コンクリート成形体の炭酸化反応にも見られる。軽
量気泡コンクリートが炭酸化によって収縮するとき、そ
の組織が均質的かつ全体的に収縮すればよいのである
が、概念としてブロックを形成しながら収縮する。これ
から微視的、巨視的な亀裂を生む。また、炭酸化反応に
処される成形体が大形になると、炭酸化反応は表面から
生じ、これが炭酸化硬化成形体全体の強度低下になって
顕在化する。
【0007】これに対して、炭酸化反応させようとする
前駆体は、軽量気泡コンクリートの粉粒体を水の存在下
で加圧凝固させたものである。密接した粉粒体は炭酸化
反応による材料の収縮を低減し、亀裂を抑制する。ま
た、前駆体は粉粒体の凝固体であるので、炭酸ガスを前
駆体の内部まで入り込ませて成形体の炭酸化を均質に進
行させ、その結果炭酸化硬化成形体において全体として
強度低下を抑制する。
【0008】また、本発明の作用を化学的に把握する
と、次の通りである。軽量気泡コンクリートの粉粒体と
水とを混合すると、水が前記粉粒体同士を流動化する流
動化剤として作用するだけでなく、前駆体の強度発現用
のバインダーとして作用し、加えて、後の炭酸化反応時
に炭酸ガスを溶解して炭酸にする。次に得られた混合物
を加圧下で成形すると、所定の形状の成形体となる。こ
の成形体を炭酸ガスの雰囲気下で養生すると、その成形
体を構成している軽量気泡コンクリートのケイ酸カルシ
ウム水和物が炭酸の水素イオンにアタックされ、カルシ
ウムイオンを溶出する。
【0009】このカルシウムイオンは、炭酸水素イオン
又は炭酸イオンと反応して炭酸水素カルシウム又は炭酸
カルシウムになるとともに、炭酸硬化成形体を強度を補
強する。カルシウムイオンが溶出されてしまったケイ酸
カルシウム水和物は結局細孔を多数有するシリカスケル
トンゲルになり、この細孔が炭酸硬化成形体の比表面積
の増大をもたらし、吸放湿の作用を発揮する。なお、シ
リカスケルトンは炭酸硬化成形体の断面を電子顕微鏡に
よる観察及びX線回折並びに、前記成形体の一部をサル
チル酸処理、塩酸処理及びアルカリ性溶液処理等により
順次処理する湿式分析を総合して判定できる。詳細は
「第47回セメント技術大会講演集」第450〜455
頁(1993年)及び「第45回セメント技術大会講演
集」第270〜275頁(1991年)に記載されてい
る。
【0010】次の、本発明の適用範囲を説明する。本発
明に使用される軽量気泡コンクリートは、ケイ酸質原料
及び石灰質原料を主成分とする水スラリーにアルミニウ
ム金属粉、有機系発泡剤又は軽量骨材を混入し、型枠打
設して硬化させた後オートクレーブ養生し又は上記養生
して製造されたものであり、カルシウムを酸化カルシウ
ム換算で10〜35重量%含有する。このような軽量気
泡コンクリートの代表例としてALCがある。
【0011】本発明の前駆体の原料は、前記のように製
造された軽量気泡コンクリートの成形体を破砕・粉砕す
ることにより得られた粉粒体であるが、場合によって前
記成形体を装飾加工するとき発生する研削粉粒体を利用
することができる。この粉粒体の粉粒度は、前駆体及び
炭酸硬化成形体の物性、特に強度に大きく影響を及ぼ
す。高強度を有する炭酸化硬化成形体を得るには軽量気
泡コンクリートの粉粒体としてブレーン測定法で0.5
〜1.2m/g(ブレーン値)になるように粉粒度を
調整した方がよい。
【0012】ブレーン値が0.5m/g未満の場合
は、加圧成形による粉粒体同士の接触頻度が少なくなる
ので、前駆体の強度が低くなり、その結果その後の炭酸
養生によって得られた成形体の強度も低くなる。従っ
て、大型炭酸化硬化成形体の製造時に同硬化成形体に亀
裂が入り易くなる。一方ブレーン値が1.2m/gよ
りも大きい粉粒体を使用すると、粉砕に要するエネルギ
ーが多大になる。また、加圧成形の際に加圧能力の大き
なプレス機が必要となる。
【0013】また、軽量気泡コンクリートの粉粒体に混
合する水は、前記した作用を発揮させるために、前記粉
粒体100重量部に対して40〜60重量部の割合で使
用されることが望ましい。水の混合量が40重量部未満
であると、前駆体製造時に、すなわち、プレス成形時に
水による粒子間の結合が十分でないため、前駆体自体の
強度が小さくなるだけでなく、その前駆体の炭酸化反
応、特に圧縮された炭酸ガスの強制的な反応において、
前駆体は損傷を受けて強度が低くなる。また、前駆体を
大形化するとその周縁部から中心に向かって亀裂が発生
し易くなる。
【0014】他方、水の混合量が60重量部を越えると
前駆体の成形時に余剰の水を出すために余分な加圧エネ
ルギーを必要とする。場合によっては余剰の水とともに
原料が流出して圧力が上昇せず、炭酸化硬化成形体の比
重及び強度が低下する。さらに、炭酸化硬化成形体が層
間剥離を起こす。加圧成形方法としては一軸プレス、圧
延、押出し等の加圧成形が利用できる。しかし、加圧条
件は前駆体及び炭酸化硬化成形体の物性に大きく影響を
与えるので、前駆体を製造する加圧力は50〜300k
gf/cmの範囲が望ましい。
【0015】加圧力が50kgf/cm未満では、成
形体は緻密にならず、成形体そのもののハンドリングが
困難になるばかりでなく、炭酸化によって亀裂が発生す
る。逆に300kgf/cmを越えると前駆体が緻密
になり過ぎて炭酸化反応が遅くなり、さらに、大形成形
体を作成する上で巨大なプレス機が必要になる。
【0016】以上のように製造された前駆体は単独で炭
酸化反応させても曲げ強度の低下が抑制され、炭酸化硬
化成形体製造用の優れた中間製品になる。そこて、この
中間製品を続いて炭酸ガス雰囲気下において炭酸化反応
に処せられる。反応条件として、炭酸ガスの濃度、温
度、相対湿度、圧力、反応前の真空工程の有無等がある
が、通常、炭酸ガス濃度は2〜100%、温度は室温〜
100℃、相対湿度は80%以上、圧力は大気圧〜10
気圧の範囲が工業的に好ましい。
【0017】
【比較例1】次に、具体的に本発明の効果を比較例及び
実施例をもって説明する。まず、最初に出発原料から軽
量気泡コンクリートの成形体を得る方法及びその成形体
を粉砕することなく炭酸化反応させた実験を比較例とし
て示す。珪石粉末60重量部、石灰粉末17重量部、セ
メント20重量部及び石膏3重量部を水70重量部と共
に撹拌混合して、アルミニウム粉末の存在下で型枠に打
設した。打設して得られた原料スラリーを約3時間その
まま放置して発泡硬化させた。得られた発泡硬化物をオ
ートクレーブに入れて180℃、約10気圧の水蒸気雰
囲気下で約6時間養生することによりALC成形体を製
造した。
【0018】前記ALC成形体の主生成物はトバモライ
トであることがX線回折像から判明した。また、前記成
形体は比重0.52、圧縮強度62kgf/cm、曲
げ強度15kgf/cmで、BET法による比表面積
は、20.5m/gであった。この成形体を100×
100×20mmの大きさに切断して飽水状態にした後
温度30℃、相対湿度98%の雰囲気に制御した容器に
入れて、濃度3%の炭酸ガスを送入した。炭酸化反応を
20日行った後、得られた炭酸化硬化物中のカルシウム
量に対する炭酸化率を、酸処理による炭酸ガス発生量よ
り求めた。また前記炭酸化硬化物を100×25×20
mmの大きさに切断し、その比重及び曲げ強度を測定し
た。その結果を表1に比較例1として示した。
【0019】
【実施例1】次に比較例1で製造したALC成形体を使
用して、本発明を具体化した実施例を示す。まず、比較
例1で製造したALC成形体を粉砕した。このとき、粉
砕に要する時間を変えてブレーン値0.87、1.07
及び1.15cm/gの粉粒体を製造した。これらの
粉粒体にそれの100重量部を基準にして50重量%の
水を加えて均一に混合した後、型枠に入れ、100kg
f/cmk圧力で加圧成形し、比較例1と同じ大きさ
の成形体を得た。得られた成形体の乾燥時の比重は1.
0、曲げ強度は15〜17kgf/cmであった。こ
の成形体を温度30℃、相対湿度98%の雰囲気に設定
した容器内に静置し、濃度3%の炭酸ガスを送り込ん
だ。炭酸化反応時間を種々変えて、容器から炭酸化硬化
成形体を取り出し、105℃で24時間乾燥させた後、
反応率、比重及び曲げ強度等を測定した。その結果を表
1に示す。炭酸化反応とともに比重及び曲げ強度が増加
していた。特にブレーン値が増加ナると、反応率が同じ
でも強度増加量が大きい。
【0020】
【表1】
【0021】
【実施例2】この実施例ではALC成形体中の水分が炭
酸化硬化物の物性にどのように影響を与えるかを見る。
比較例1で製造したALC成形体をそのブレーン値0.
87cm/gになるように粉砕した。得られた粉粒体
を105℃で重量が恒量になるまで約24時間乾燥させ
た。この乾燥した粉粒体に対して、水を25〜65重量
部まで5重量部毎に添加して両者が均一になるよう混合
した。混合された粉粒体を型枠に入れ、100kgf/
cmの圧力で加圧成形した。脱型した成形体を密閉容
器に入れて真空ポンプで約−50mmHgまで脱気し、
続いて炭酸ガスを2気圧まで送入した。なお、温度は制
御せず、室温20〜28℃の範囲で炭酸化反応を行なっ
た。この条件でも成形体は炭酸化反応に伴う発熱で60
〜80℃まで温度上昇する。加圧ガスを送入後、約10
時間で炭酸化硬化成形体を取り出し、105℃で24時
間乾燥させた後、炭酸化硬化成形体の反応率、比重及び
曲げ強度を測定して、図1に示す結果を得た。
【0022】この実施例では炭酸化硬化成形体の炭酸化
率は90%以上になった。粉粒体に添加した水が40重
量部未満であると、同一加圧条件下で比重は低く、強度
も高くない。また本実施例のように圧縮ガスによる急速
な反応では炭酸化硬化成形体が損傷を受け、硬化成形体
の周縁部から中心に向かって、亀裂の発生が確認でき
た。一方粉粒体に添加した水が60重量部を越えると、
粉粒体の流動性が急激に高まり、水の排出とともに粉粒
体自体が一部流れ出した。この場合には強度も低く、破
断するような亀裂が発生するか、または層間剥離が発生
する。層間剥離は加圧成形時に余剰の水が加圧方向と直
交する方向に移動するため生じると考えられる。
【0023】
【実施例3】粉粒体と水との混合物を加圧成形して成形
体を製造するとき、加圧力が炭酸化硬化成形体の物性に
どのように影響を与えるかを見た。比較例1で作成した
ALC成形体をブレーン値が1.07m/gになるよ
うに粉砕した。得られた粉粒体100重量部につき含水
量が50重量になるように水を添加し、両者を均一に混
合した。水と混合された粉粒体を型枠に入れて加圧成形
した。
【0024】脱型後で得られた前駆体としての成形体を
密閉容器に入れ、真空ポンブで約−50mmHgまで脱
気し、続いて炭酸ガスを2気圧まで送入して炭酸化反応
を行なった。なお、反応の温度は制御せず、室温20〜
28℃の範囲で炭酸化反応を行なった。加圧ガス送入
後、約1時間で炭酸化硬化成形体を取り出し、105℃
で24時間乾燥させた後、炭酸化硬化成形体の反応率、
比重及び曲げ強度を測定して、表2に示す結果を得た。
本実施例ては上記養生条件で前駆体は70%以上炭酸化
して炭酸化硬化成形体になる。加圧力が50kg/cm
以下では比重、強度が低いだけでなく、炭酸化硬化成
形体の周縁部から中心部に向かって亀裂が発生した。ま
た、表面には粉粒体の一部が成形体になり得ず残ってい
るのが観察された。
【0025】
【表2】
【0026】
【実施例4】実施例1の表1に記載したサンプル番号2
−9と同じ条件で寸法100×100×12mmの炭酸
化硬化成形体からなる成形体を作成した。比較のため周
知のALC、石膏ボード、ヒノキ材、ラワン合板(合
板)、繊維補強ケイ酸カルシウム系人造木材(人造木
材)、ゼオライトセメントパネル(ゼオライト板)を前
記同様の大きさに切り出した。これらの試験体を60℃
の通風状態下で24時間乾燥させた後、100×100
mmの1面を残して後の5面をアルミニウム製粘着テー
プで覆った。これらの試験体を秤量後恒温恒湿チャンバ
ーに入れて、20℃、相対湿度60%と20℃相対湿度
30%の条件を交互に96時間ずつ保持し、経時的に秤
量することによって吸水(湿)量を測定した。その結果
を単位面積当たりの吸水量として図2に示す。
【0027】その結果、図2から明らかなように乾燥状
態からの初期の吸水量は、石膏ボードで約30g/
、ALCて約60g/m、ヒノキ材及び合板等の
天然木材で約200g/m、人造木材及びゼオライト
板で約200g/mであるのに対して、本発明の成形
体のそれは約630g/mと大きかった。さらに、湿
度変化を伴う吸水量の変化も天然木材、人造木材及びゼ
オライト板の吸水量の変化は約150g/mであるの
に対して、本発明に係る成形体の吸水量の変化は約33
0g/mと大きく天然木材よりも優れた吸放湿性を示
す。本発明はその根本的技術思想を踏襲して発明の効果
を著しく損なわない限度において前記実施の態様を一部
変更して実施することができる。例えば、前駆体、炭酸
化硬化成形体又は吸放湿材の中に補強繊維、充填材、バ
インダー等を混入することができる。この場合、補強繊
維としては、木質繊維、合成繊維等の有機質繊維、ガラ
ス繊維、炭素繊維、各種鉱物繊維などの無機質繊維を使
用することができる。炭酸化反応においては常温でかつ
中性で行う方がよい。ガラス繊維や合成繊維を使用する
ことができるからである。補強繊維の混入量は成形体の
強度や靭性を向上させる場合は0.5〜5.0容量%添
加される。
【0028】前記充填材としては、珪砂、ケイ藻土、前
記以外の粘土鉱物、非晶質シリカ、スラグ、フライアッ
シュ、シラスバルーン、軽量骨材、樹脂粒子等の普通の
セメント成形体に使用可能な充填材を50容量%以下の
範囲で使用できる。大形成形体を製造する場合は前駆体
に高い強度が要求されるので、バインダーを使用した方
がよい。その場合、親水性を有するバインダーで、ポリ
ビニルアルコールやポリエチレングリコール等が使用さ
れる。
【0029】本発明に係る成形体は上記したように優れ
た吸放湿性を示すので、住宅の内装用建材として間仕切
り、床、天井、押入れの壁面、美術品の収納容器、博物
館、美術館の展示室や倉庫の内壁等の用途に有効に利用
できる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、軽量気泡コンクリ
ートの成形体をそのまま炭酸化する従来技術と異なり、
前記成形体を一旦粉粒体にしてからその粉粒体を特定の
媒体と混合した後、成形し、次いて炭酸化反応に処して
いるので、簡単な方法で炭酸硬化成形体又は成形体の強
度低下や亀裂等、いわゆる中性化劣性を生じるという問
題を解消できるだけでなく、吸放湿性を著しく高めるこ
とができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3における含水量と曲げ強度及び比重の
関係を示す線図。
【図2】実施例4おける成形体の吸放湿性を示す線図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 40/02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量気泡コンクリートの粉粒体と水を混
    合すること、得られた混合物を加圧下で成形すること及
    び得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生することか
    らなる炭酸硬化成形体を製造する方法。
  2. 【請求項2】 軽量気泡コンクリートがトバモライトを
    含有している請求項1記載の炭酸硬化成形体を製造する
    方法。
  3. 【請求項3】 前記粉粒体の比表面積がブレーン測定法
    で0.5〜1.2m/gであり、前記混合物が50〜
    300kgf/cmの圧力で加圧される請求項1記載
    の炭酸硬化成形体を製造する方法。
  4. 【請求項4】 水が粉粒体100重量部に対して40〜
    60重量部の割合で混合される請求項1記載の炭酸硬化
    成形体を製造する方法。
  5. 【請求項5】 軽量気泡コンクリートの粉粒体と水を混
    合すること及び得られた混合物を加圧下で成形すること
    からなる炭酸硬化成形体用の前駆体を製造する方法。
  6. 【請求項6】 軽量気泡コンクリートがトバモライトを
    含有している請求項5記載の炭酸硬化成形体用の前駆体
    を製造する方法。
  7. 【請求項7】 前記粉粒体の比表面積がブレーン測定法
    で0.5〜1.2m/gであり、前記混合物が50〜
    300kgf/cmの圧力で加圧される請求項5記載
    の炭酸硬化成形体用の前駆体を製造する方法。
  8. 【請求項8】 水が粉粒体100重量部に対して40〜
    60重量部の割合で混合される請求項5記載の炭酸硬化
    成形体用の前駆体を製造する方法。
  9. 【請求項9】 軽量気泡コンクリートの粉粒体の炭酸硬
    化成形体であって、その成形体がシリカスケルトンゲル
    を含有している吸放湿材。
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Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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