JPH07258100A - サツマイモに分布するガン細胞の増殖抑制および分化を促進することで抗がん作用を示す糖脂質およびその精製方法 - Google Patents

サツマイモに分布するガン細胞の増殖抑制および分化を促進することで抗がん作用を示す糖脂質およびその精製方法

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JPH07258100A
JPH07258100A JP6094047A JP9404794A JPH07258100A JP H07258100 A JPH07258100 A JP H07258100A JP 6094047 A JP6094047 A JP 6094047A JP 9404794 A JP9404794 A JP 9404794A JP H07258100 A JPH07258100 A JP H07258100A
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cancer cell
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cancer
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攻 道岡
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いつ 永井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サツマイモの葉・蔓・茎および地下茎の全て
の部位からガン細胞の増殖抑制および分化を促進する糖
脂質を精製して抗ガン剤およびガン予防を目的とした食
品・飲料品の原料とする。 【構成】 サツマイモの葉・蔓・茎は乾燥したのち粉末
化して熱湯煮沸またはメタノール,クロロホルムおよび
水の混合液中でホモジナイズあるいは超音波抽出し,二
相分配法で糖脂質を分離したのち,シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー法によって精製される2つの画分はガ
ン細胞の増殖抑制およびガン細胞の分化を促進すること
に由来する抗ガン物質を精製する。可食部はそのまま,
あるいは澱粉抽出後の澱粉粕からは上記抽出法で水に抽
出し、また、洗浄液はそのままイオン交換樹脂等に付着
させこれより上記精製法で精製される。さらに、薄断し
て天日で乾燥し、粉末状にしたのち水蒸気等で抽出して
から精製あるいはそれを原料として抗ガン性食品として
利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサツマイモの可食部およ
び葉・蔓・茎など全てに部分から、薬効を有する糖脂質
を抽出して抗ガン剤およびガン予防効果を有する飲食物
として提供できるものである。
【0002】
【従来の技術】サツマイモの地下茎は掘り出して乾燥し
たのち焼却され、また、地上部は耕作地に敷き込み、腐
敗させて堆肥として使用されるか、そのまま耕作地脇で
腐敗して大地へ還元されている。その他に家畜の餌とし
て1部が使用される。
【0003】サツマイモの可食部は生産量の約75%が
青果類として諸供養され、約25%にあたる約30万ト
ンは澱粉製造の原料として用いられる。この場合、固形
成分は澱粉粕として1部はシュウ酸原料、1部は家畜の
餌として用いられているが大部分は産業廃棄として廃棄
されている。また、可溶成分は澱粉精製の洗浄水ととも
に廃液として流されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】サツマイモは可食部だ
けでなく葉や茎にも抗ガン性糖脂質が分布することを、
1993年10月に日本癌学会で発明者の一人により報
告した。一方、サツマイモを青果類として食べるのでは
人体を培養系として試算した場合、毎日3キログラムを
約1ケ月半食べ続けて有効量に達する。しかし、サツマ
イモをこの量摂取することは蛋白質欠乏症をはじめ、種
々の栄養障害をもたらし不可能である。
【0005】一方、サツマイモの葉・茎および蔓等は産
業的および工業的価値が少なく、また、年間30万トン
に上る澱粉原料としてのサツマイモはその原料使用量の
数倍もの澱粉粕と澱粉廃液を排出している。そしてこれ
ら主に廃棄処分される葉・茎・澱粉粕および澱粉廃液に
は抗ガン性糖脂質が可食部同様に含まれている。もしこ
れら廃棄されている部分から抗ガン性糖脂質を取り出す
ことが出来れば産業的および医学的価値とともに環境保
護の面からも有意義なことと考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】葉や茎や蔓および澱粉粕
は水で洗浄したのち乾燥又はそのままの状態で煮沸して
水に抽出する。あるいは親水性の比較的強いメタノール
−クロロホルム−蒸留水等の有機混液等と超音波照射又
はホモジナイズして抽出する。後者は有機溶媒と水の混
合比によつて、糖脂質だけを抽出できる。
【0007】澱粉製造による廃液は陽オン交換樹脂を通
して浮遊物の濾取とともに陽イオン成分を除去し、流出
液は引き続き陰イオン交換樹脂を通して陰イオン成分を
吸着させる。吸着成分は少量の1M酢鍛アンモニュウム
液で溶出させる。葉・茎・蔓および澱粉粕の煮沸抽出液
も冷却させたのちイオン交換樹脂を用いて濃縮する。
【0008】陰イオン交換樹脂から得た濃縮流出液は脱
塩したのちBligh−Dyer分配法等によりガング
リオシドの調整を行う。
【0009】得られたガングリオシド粗画分をクロロホ
ルム−メタノール−蒸留水(30:60:8)に溶解し
てDEAE−Sephadex A−25カラムにか
け、水洗後0.1%酢酸アンモニウム溶液で流出する画
分を分取して画分Iとする。さらに0.3%酢酸アンモ
ニウム溶液で洗浄後0.5%酢酸アンモニウム溶液で流
出する画分を分取して画分IIとする。
【0010】これらの両画分は薄層クロマトグラフィー
による同定で、画分IはGM3とGM4の間に移動度の
ある画分で薬効が認められ、画分IIではGT1bとG
D1bとの間に移動度のある画分で薬効が認められる。
しかし、画分Iは薄層から超音波抽出したのち、画分I
Iと同一の移動度を示し、画分Iの一部脂質の欠損した
ものが画分IIの作用物質と考えられる。
【0011】この画分でガン細胞の増殖をほぼ完全に抑
える濃度は27μg/mlである。もし、ガン細胞に対
する作用物質の親和性が無いと仮定しても体重60kg
のガン患者の場合、1.62gを投与するとガンの増殖
が抑制され、理想的な抗ガン剤が供給できるものと考え
られる。
【0012】
【発明の作用】サツマイモのいわゆる青果類として、あ
るいは澱粉原料、シュウ酸原料としての利用されず現在
廃棄処分されている澱粉粕、その廃液および葉・茎・蔓
といった廃棄物であり、これから効果的な抗ガン剤が供
給できればガン治療の一助となる。また、廃棄物処理の
面からも望ましい解決法となる。
【0013】画分IおよびIIの抗ガン作用はヒト骨髄
性白血病HL−60細胞、ヒト子宮頚ガンHeLa細胞
およびマウスメラノーマB−16細胞を用いて試験し
た。
【0014】A.ヒト骨髄性白血病HL−60に対する
抗ガン作用:HL−60細胞を10%牛胎仔血清を含ん
だRPMI−1640培地で細胞数1×10/mlと
なるように調整して25ml培養瓶にそれぞれ5mlを
分注して炭酸ガス培養器で培養する。翌日、各培養細胞
が増殖を始めた時点で画分IおよびIIを25μg,5
0μg,75μg,100μg,125μgおよび15
0μg/500μl蒸留水となるように調整して濾過滅
菌して培養細胞にそれぞれ500μlを添加して増殖を
観察した。なお、滅菌蒸留水500μlを添加した培養
細胞の増殖を対照とし、各々の生細胞数を毎日測定して
増殖抑制率を検討した。この結果、画分IIでは25μ
lでも充分の増殖抑制がみられるが、画分Iでは投与量
によって抑制率がことなり、明らかな量−作用関係が示
された。さらに画分II添加の各濃度で死細胞の程度に
さがみられず。細胞毒による死滅ではないことが示唆さ
れた。
【0015】B.ヒト子宮頚ガンHeLa細胞に対する
抗ガン作用:増殖したHeLa細胞はトリプシン処理し
て細胞を分離したのち10%牛胎仔血清を含むEagl
e−MEM培地に細胞数4×10/5mlとなるよう
に調整して、25ml培養瓶にそれぞれ5mlを分注し
て培養した。画分I,IIおよび対照の処理は細胞が培
養瓶壁に付着増殖する3日目にHL−60と同濃度を添
加した。写真1,2および3はそれぞれ処理後4日目の
顕微鏡写真を示した。写真1は滅菌蒸留水500μlを
添加した対照で、写真2の画分Iの150μg/500
μl処理および写真3の画分IIの25μg/500μ
l処理の細胞に比べて小型で、小球状を呈して、かつ細
胞の重層などガン細胞特有の形態が観察される。写真2
および3では著名な細胞の大型化、扁平上皮細胞への分
化を伴う形態変化が観察される。
【0016】C.マウス皮膚ガン(メラノーマ)B−1
6細胞に対する抗ガン作用:B−16細胞に対する抗ガ
ン作用は、HeLa細胞に対する作用の試験と細胞数、
培地および処理方法とも全く同様の試験を行った。写真
4から8は処理後7日間培養したのちトリプシン処理
し、各処理群とも細胞数を4×10/5mlに調整し
て継代培養した4日目に撮影したものである。写真4は
滅菌蒸留水500μl添加の継代4日目ガン細胞特有の
球形小型の重層によるメラニン色素の沈着が観察され
る。写真5および6はそれぞれ画分Iの150μg/5
00μlおよび画分IIの25μg/500μlを添加
した細胞の継代4日目で、共に細胞の紡錘状の大型化が
観察される。その作用はHeLa細胞同様150μg/
500μl処理が強い。また、写真7はHL−60細胞
で著名でなかった25μg/500μl処理でも量−作
用反応に応じた弱い形態変化、細胞分化を示唆するもの
である。
【0017】B−16細胞の重層によるメラニン沈着の
差は外観的にも写真8に見られるように観察される。
【0018】画分IおよびIIの作用はHeLaおよび
B−16細胞で観察されたように未分化のガン細胞に対
しる分化促進に由来するもと考えられ、その獲得形質は
継代しても失われることはなく保存された。また、抗ガ
ン性ガングリオシドとしてGM3等が知られるが、これ
らは無血清培地でのみ有効で血清蛋白質との結合により
ガン細胞への取り込みが阻害されるものと考えられる。
この点、サツマイモに分布する作用画分は10%牛胎仔
血清を含む培地で有効であり、理想的抗ガン剤として期
待できる。
【0019】画分IはHPTLC−Fretigpla
tten kieselge160F254(MERC
K) で展開した時点では淡青色の螢光をUVランプ照
射で発するが、ソルビネート硫酸試薬でシアル酸は着色
しない。薄層より超音波照射した抽出物質はソルビネー
ト硫酸と反応して着色し、同時に移動度は画分IIと一
致する。また、両画分の作用濃度が画分IIがIのほぼ
6倍の強さをもち、有機性の強い展開液で移動度が画分
IがIIに比べて非常に大きく、これらのことは画分I
の長い脂肪鎖がガングリオシドのシアル酸を保護してお
り、これが薄層からの抽出に際して切断されたことを示
唆する。このことは、脂肪滴として小腸での能動吸収を
意味するものと考えられる。
【0020】
【実施例1】サツマイモ耕作農家から茎や葉を購入し、
茶葉の洗浄器で洗浄したのち1cm程度に切り乾燥ある
いはお茶同様発酵させて、ティーパツク1袋に0.1g
を茶葉とともに入れて、ガン予防効果を備えたお茶とし
て供給する。この場合、1gは画分IおよびIIを上述
の投与濃度の25lに相当する量となる。1日に10袋
を飲むと体重60kgのヒトで62.5μg/500μ
lの画分Iの投与に相当する。このことは潜在ガンのプ
ロモーターにおける予防効果は充分期待できる。
【0021】
【実際例2】サツマイモを原料とした澱粉製造の洗浄液
を陽イオン交換樹脂、続いて陰イオン交換樹脂を通し、
陰イオン交換樹脂から0.1M酢酸アンモニウム溶液で
画分Iを0.3M酢酸アンモニウム溶液で画分IIを溶
出して脱塩結晶化し、食品添加物として、あるいは飲料
等に添加して供給する。
【0022】
【発明の効果】サツマイモ澱粉製造工業では膨大な量の
澱粉粕および製造時の廃液の殆どは産業廃棄物および廃
水として捨てられている。これらの浄化には莫大な容積
の処理池や処理工場および電力消費料を要するだけでな
く悪臭や水質汚染など環境問題を引き起こして要るのが
現状である。
【0023】本発明は、サツマイモ耕作および澱粉製造
における廃棄されている物から理想的な抗ガン剤および
ガン予防飲食品に利用するもので、厄介な廃棄物に付加
価値を持たせることができ、その社会的・環境的、かつ
経済的効果は甚大である。
【0024】
【写真の簡単な説明】
【写真1】ヒト子宮頚ガン由来のHeLa細胞(10%
牛胎仔血清を含むEagele−EME培地)に培地の
10%蒸留水を加えて4日間培養した時の顕微鏡写真
【写真2】培養HeLa細胞に培地の10%サツマイモ
画分I(150μgを500μl蒸留水に溶解)を加え
て4日間培養した時の顕微鏡写真
【写真3】培養HeLa細胞に培地の10%サツマイモ
画分II(25μgを500μl蒸留水に溶解)を加え
て4日間培養した時の顕微鏡写真
【写真4】マウスメラノーマ由来のB−16細胞をHe
La細胞と同培地で培養し、培地の10%蒸留水を加え
て7日間培養したのち細胞数を揃えて4日間継代培養し
た顕微鏡写真
【写真5】培養B−16細胞を10%サツマイモ画分I
(150μg/500μl)処理の継代4日目の顕微鏡
写真
【写真6】培養B−16細胞を10%サツマイモ画分I
I(25μg/500μl)処理の継代4日目の顕微鏡
写真
【写真7】培養B−16細胞を10%サツマイモ画分I
(25μg/500μl)処理の継代4日目の顕微鏡写
【写真8】培養B−16細胞を10%サツマイモ画分I
(25μg/μl)処理の継代4日目のメラニン色素着
色の軽減(同蒸留水処理と比較して)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サツマイモの葉・蔓・茎および可食部
    を含む地下茎を乾燥あるいは生のままで熱湯および水蒸
    気で抽出あるいは水または有機溶剤で超音波またはホモ
    ジナイズして抽出し、糖脂質を精製し、カラムクロマト
    グラフィー・薄層クロマトグラフィーを用いて作用物質
    を単離・精製する方法
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で抽出・精製され
    た抗ガン性糖脂質
JP6094047A 1994-03-24 1994-03-24 サツマイモに分布するガン細胞の増殖抑制および分化を促進することで抗がん作用を示す糖脂質およびその精製方法 Pending JPH07258100A (ja)

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