JPH0726627B2 - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

可変容量型圧縮機

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JPH0726627B2
JPH0726627B2 JP1739391A JP1739391A JPH0726627B2 JP H0726627 B2 JPH0726627 B2 JP H0726627B2 JP 1739391 A JP1739391 A JP 1739391A JP 1739391 A JP1739391 A JP 1739391A JP H0726627 B2 JPH0726627 B2 JP H0726627B2
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JP
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pressure
gasket
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cylinder space
slit
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Inventor
伸一 渡辺
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日本電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用空調装
置の冷媒圧縮機として使用するのに適した可変容量型圧
縮機に関するもので、特にハウジング端面を密封するシ
ール装置に特徴を有する可変容量型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂「吸入ガスバイパス方式」をとるベ
ーンタイプの可変容量型圧縮機においては、吸入した圧
縮すべき流体(例えば、冷媒)を多少圧縮した状態で、
シリンダの作動室からバイパス弁を通じて吸入側へ放出
することによって、圧縮機としての吐出容量を変更(減
少)するようになっているが、前記バイパス弁の開度を
調節してバイパス量、従って吐出容量を変更するため
に、吐出圧(高圧)と吸入圧(低圧)との中間の信号圧
を作り出してバイパス弁へ供給する。その場合、中間圧
(信号圧)をバイパス弁へ導くための通路は、フロント
ハウジングとそれに締結されるフロントカバーとの合わ
せ面(シール面)に、ガスケットに設けられたスリット
を含む溝として形成するのが好都合である。
【0003】図11及び図12はそのような従来技術の
一例を示したもので、図11は、ベーンタイプの可変容
量型冷媒圧縮機10において、フロントカバー12をフ
ロントハウジング(図示しない)から取り外して内面側
を見た側面図であり、図12は、フロントカバー12の
フロントハウジングに対して締結される合わせ面(シー
ル面)14と、フロントハウジング側の合わせ面(シー
ル面)との間に挟み込まれて、それらの間隙から流体が
漏洩するのを防止するためのループ状のガスケット16
を、それらのシール面から取り外して示す平面図であ
る。
【0004】図11に見られるように、フロントカバー
12のシール面14には前述の中間圧導入通路18の一
部となる一連の溝20が略半周にわたって形成されてお
り、それに対応してガスケット16にも、直列的にいく
つかのスリット22が設けられている。中間圧導入通路
18は、これらの溝20とスリット22によってが形成
されるが、場合によっては、フロントハウジングのシー
ル面にもそれらに対応する溝を設けることができること
は言うまでもない。フロントカバー12の内部空間は吸
入室24となり、空調装置に使用される冷媒圧縮機の場
合は、図示しない蒸発器から戻って来る大気圧よりも少
し高い圧力の冷媒が充満していて、圧縮機10が駆動さ
れることによって作動室へ吸入されて圧縮を受ける。
【0005】板状のループ形ガスケット16は、一枚又
は重ね合わせられた薄い金属板、ゴム或いは合成樹脂材
料、場合によってはアスベストのような無機質材料等か
ら製作されており、その外周縁に沿って図12に鎖線a
−b−c−d−eで示すような一連の突条26が形成さ
れていて、フロントカバー12がボルト穴28を通る数
本のボルトによってフロントサイドハウジングに締結さ
れるときに、ガスケット16がフロントカバー12のシ
ール面14に押し付けられ、突条26の部分の面圧が特
に高くなって、吸入室24や中間圧導入通路18を構成
する溝20から外気中へ冷媒が漏洩するのを効果的に防
止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来から試作されてい
る吸入ガスバイパス方式の可変容量型圧縮機10におい
ては、吸入室24の冷媒の圧力(低圧)が異常に上昇し
たり、圧縮機10から吐出される冷媒の温度が異常に上
昇することがあり、それによって圧縮機の運転性能が低
下するという問題があった。本発明者らがその原因を追
及した結果、この問題は、中間圧導入通路18となって
いる溝20から中間圧の冷媒が内部の吸入室24側へ漏
洩することによって起こるということが判明した。
【0007】従って、中間圧の内部漏洩を防止すれば、
前記のような低圧上昇や吐出高温の問題は解決するとい
う見通しが立ったが、試みに中間圧導入通路18と吸入
室24との間にあるガスケット16の内周部分30に、
外周縁に沿った突条26と同じような突条を設けると、
今度は中間圧導入通路18から外周縁の方へ冷媒が漏洩
するという新たな問題が起こることも判った。この新た
な問題は、鎖線a−bの付近には、中間圧導入通路18
の一部である溝20によって、吸入室24の吸入圧より
も高い圧力である中間圧が作用していることに加え、ガ
スケット16の内周部分30に追加の突条を設けること
により、ボルトの締めつけ力が両方の突条に略均等に分
配されて、鎖線a−b付近における突条26のフロント
カバー12のシール面14に対する面圧が全体に低下す
るため、中間圧導入通路18にある圧力の高い冷媒は、
大気圧よりも圧力の高い吸入室24側へ漏洩する前に、
圧力の低い外気の方に向かって外周側へ漏洩するためで
あると考えられる。
【0008】本発明は、前記のような従来技術の問題点
を認識すると共に、前記のようにして究明した原因に対
して有効な対策を講じることにより、従来技術の問題点
を解消することを発明の解決課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の可変容量型圧縮
機は、前記の課題を解決するために、シリンダ空間を内
部に形成するハウジングと、前記シリンダ空間内で回転
するように軸承されたロータと、前記シリンダ空間の内
壁面上を摺動するように前記ロータによって支持された
ベーンと、流体を圧縮するために前記シリンダ空間の内
壁面と前記ベーンとによって形成される作動室と、前記
ハウジングの一側に形成された取り付けシール面と、前
記シール面に適合する取り付けシール面を有し圧縮すべ
き流体を前記シリンダ空間の前記作動室へ吸入させるた
めの吸入室を内部に形成するフロントカバーと、前記シ
ール面のいずれか又は双方に設けられて吐出容量を変化
させるバイパス弁へ信号圧を供給する中間圧導入通路の
一部を構成する溝と、前記シール面の溝に対応する位置
にスリットを有し前記シール面の間に挟みこまれて締結
されるガスケットを備え、前記ガスケットは、前記スリ
ットの外側の外周縁に沿う領域に大なる面圧が発生する
と共に、前記スリットの内側の内周縁に沿う領域に、前
記外周縁に沿う領域の大なる面圧より小さく且つガスケ
ット上の他の部分よりも大なる面圧が発生するように構
成されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】外部動力によってロータが回転駆動されると、
シリンダ空間の内壁面とベーンとによって形成される作
動室が拡大して吸入室から流体を吸入し、次いで縮小す
るときに流体を圧縮して吐出する。バイパス弁は圧縮の
途中の流体を吸入室へ放出することによって圧縮機の吐
出容量を変化させるが、それを操作するための信号圧が
ガスケットを挟み込んだシール面の中間圧導入通路を通
ってバイパス弁に供給される。中間圧導入通路はシール
面の溝とガスケット上の対応位置に設けられたスリット
によって形成されており、この通路に導かれる圧力の高
い流体は外部のみならず内部の吸入室へも漏洩する恐れ
がある。しかしながら本発明においては、ガスケットに
設けられたスリットの外側の外周縁に沿う領域に大なる
面圧が発生すると共に、スリットの内側の内周縁に沿う
領域に、前記外周縁に沿う領域の大なる面圧より小さく
且つガスケット上の他の部分よりも大なる面圧が発生す
るように構成しているので、スリットの外側の外周縁に
沿う面圧の大なる領域によって外部に対する流体の漏洩
を完全に防止すると共に、それよりは小さい面圧を発生
するスリットの内側の内周縁に沿う領域によって、中間
圧導入通路から吸入室への内部漏洩も防止する。
【0011】本発明においては、ガスケットの各領域毎
に発生する面圧の大きさの序列を設けているので、ガス
ケットの表面の全域にわたって面圧が低下して中間圧導
入通路から圧力差の大きい外部へ流体が漏洩するという
ような恐れもないし、中間圧導入通路から内部の吸入室
への漏洩も有効に防止されることによって、吸入圧、及
び吐出温度の過度の上昇が避けられる結果、圧縮機の性
能が向上する。
【0012】
【実施例】図3〜図5に本発明を実施すべき可変容量型
圧縮機110の主要部分の構造が示されている。特にそ
の全体構造の縦断正面図である図3において、112は
フロントカバーであって、その取り付けシール面114
はガスケット116を介してフロントサイドハウジング
132のシール面134に押しつけられ、通しボルト1
36等によって一体的に締結される。フロントカバー1
12の取り付けシール面114には、中間圧導入通路1
18の一部となる溝120が、取り付けシール面114
の略半周にわたって設けられている。
【0013】図4は、図3におけるフロントカバー11
2を取り外してフロントサイドハウジング132の側面
などの圧縮機本体側を見たもので、フロントサイドハウ
ジング132のシール面134にガスケット116を取
り付けた状態を示している。ガスケット116には、フ
ロントカバー112の取り付けシール面114に設けら
れた溝120と略一致するスリット122が設けられて
おり、溝120と共に中間圧導入通路118を構成す
る。中間圧導入通路118は、図4におけるV−V断面
図である図5において詳細に示されているバイパス弁1
40の圧力室142まで通じており、吐出圧(高圧)と
吸入圧(低圧)との間の中間圧の冷媒を導いて、信号圧
として圧力室142へ供給するようになっている。
【0014】バイパス弁140は、フロントサイドハウ
ジング132と一体的に形成されたシリンダ室144の
中で摺動変位するピストン状の弁体146を有し、前記
のように弁体146の上に形成されている圧力室142
には中間圧導入通路118から信号圧を受け入れると共
に、弁体146の下側の空間は低圧の吸入室124に連
通している。更に、弁体146は圧縮スプリング148
によって圧力室142を縮小させる方向に付勢されてい
る。シリンダ室144の壁面には、弁体146によって
開閉されるバイパス入口150(図示例では2個)と、
同じく弁体146によって開閉されるバイパス出口15
2とが設けられており、バイパス入口150は可変容量
型圧縮機110のシリンダの作動室側に開口すると共
に、バイパス出口152はフロントカバー112の中に
形成された吸入室124の側に開口しており、バイパス
出口152には圧力変動を抑制するためのカバー部材1
54が、ボルト156によって取り付けられている。
【0015】図3に戻って、フロントサイドハウジング
132と締結されるセンターハウジング(シリンダ)1
60にはシリンダ空間162が形成されており、その中
の偏心した位置に、シャフト164と一体のロータ16
6が軸受けされている。ロータ166には数枚のベーン
168が出没自由に取り付けられており、それらの先端
はシリンダ空間162の壁内面上を摺動し、それによっ
て隣接するベーン168相互の間に、ロータ166の回
転と共に容積が変化する作動室170が構成される。セ
ンターハウジング160の上部には吐出室ハウジング1
72が取り付けられ、その中に吐出室174が形成され
る。なお176は吐出弁を示す。
【0016】図3において、178はセンターハウジン
グ(シリンダ)160と締結されるリヤサイドハウジン
グ、180はリヤサイドハウジング178の更に外側に
締結され内部にオイル分離室182を形成するリヤカバ
ー、184は吐出室174及びオイル分離室182と連
通し、圧縮された高圧の冷媒を凝縮器の方へ送り出す吐
出ポートである。そして、フロントカバー112、フロ
ントサイドハウジング132、センターハウジング16
0、リヤサイドハウジング178、及びリヤカバー18
0は、数本の通しボルト136によって締結されること
により、全体が一体化された可変容量型圧縮機110の
外殻を構成するが、これらのうち、フロントサイドハウ
ジング132、センターハウジング160、及びリヤサ
イドハウジング178は、一体としてシリンダ空間16
2を構成するものであるから、本発明においては、これ
らを総称して「ハウジング」と呼んでいる。
【0017】可変容量型圧縮機110が空調装置の冷媒
圧縮機として使用された時は、図示しない蒸発器から戻
ってくる低温、低圧の冷媒ガスは吸入室124に入り、
図4に示す吸入口188から複数のベーン168の間に
形成される作動室170の中へ吸入される。シャフト1
64が駆動されてロータ166が偏心位置で回転するこ
とにより、ベーン168の間に形成される作動室170
は、容積が拡大して冷媒を前記のように吸入したあと、
吸入口188の位置から外れることによって密閉され、
次に容積が縮小することによって冷媒を圧縮し、吐出室
174へ高温、高圧の冷媒ガスを吐出する。吐出された
高圧の冷媒ガスは、オイル分離室182及び吐出ポート
184を経て図示されない凝縮器へ送られ、冷却されて
液体冷媒となり、冷凍サイクルを循環して熱を搬送す
る。
【0018】吐出量(流量)が目標値を越えるまで、図
5に示すバイパス弁140の圧力室142には、吐出圧
に近い高圧が信号圧として中間圧導入通路118を介し
て供給されており、それによってピストン状の弁体14
6は圧縮スプリング148に抗して押し下げられ、バイ
パス入口150とバイパス出口152との間の連通を遮
断するので、シリンダの作動室170の圧力が途中で低
下することはない。可変容量型圧縮機110の吐出量が
目標値を越えると、その程度に応じて中間圧導入通路1
18の圧力は、図示しない圧力制御弁の作用によって減
圧されて吸入室124の圧力(低圧)に近づく。従っ
て、ピストン状の弁体146は圧縮スプリング148に
押されて圧力室142を縮小するように上方へ移動し、
バイパス入口150とバイパス出口152との間に連通
が生じることによって、作動室170で圧縮された冷媒
の一部が、カバー部材154を通って吸入室124へ放
出され、吐出室174へ吐出される冷媒の量が減少す
る。可変容量型圧縮機110はこのようにして吐出容量
を自由に変更することができる。
【0019】次に、本発明の要部であるガスケット11
6の第1実施例を説明する。第1実施例のガスケット1
16は図1に示されており、図1におけるII−II断面が
図2の(a)と(b)に示されている。ガスケット11
6は、従来と同様に、一枚又は重ね合わせられた薄い金
属板、ゴム或いは合成樹脂材料、場合によってはアスベ
ストのような無機質材料等の一つ又はそれらの組み合わ
せからなり、中間圧導入通路118の一部を構成する幾
つかのスリット122を略半周にわたって直列的に設け
られている。また、外周縁に沿って図1に鎖線a−b−
c−d−eで示すような一連の突条126が形成されて
いて、フロントカバー112がボルト穴128を通る数
本のボルト136(図3参照)によってフロントサイド
ハウジング132に締結されることによって、フロント
カバー112の取り付けシール面114とフロントサイ
ドハウジング132のシール面134との間を密封する
ようになっていることは、先に図12を参照して説明し
た従来例と実質的に同様である。
【0020】第1実施例の特徴は、ガスケット116の
外周縁に沿う突条126に加えて、スリット122の内
側の内周部分130にも、特殊な突条186が鎖線f−
g−h−iのように設けられていることである。外周縁
に沿う突条126は、図2の(a)に断面を示すよう
に、ガスケット116の全周にわたって同じ高さh1
有しているが、内周部分130に特設される突条186
は、図2の(b)に断面を示すように、その高さh2
外周縁に沿う突条126の高さh1 の60パーセント程
度となるように低く形成されている。
【0021】第1実施例のガスケット116はこのよう
に構成されているので、これをフロントカバー112の
取り付けシール面114とフロントサイドハウジング1
32の取り付けシール面134との間に挟み込んだ状態
で通しボルト136を締めつけると、ガスケット116
の表面から最も高く突出している外周縁に沿う突条12
6が、それと対向する取り付けシール面114又は13
4に押し付けられて局部的な面圧が発生し、吸入室12
4及び中間圧導入通路118から外部に向かって冷媒が
漏洩するのを防止し得る状態になる。通しボルト136
を締め込むと外周縁に沿う突条126は更に圧縮され、
その面圧が増加してシール性が高まるだけでなく、今度
は内周側の突条186も対向するシール面に接触し、外
周縁に沿う突条126よりは若干小さいながらも、中間
圧導入通路118と吸入室124との間の内部シールの
目的のためには十分な大きさの面圧を発生する。このよ
うにして、通しボルト136を単に締めつけるだけで、
内外の突条186及び126と相手方のシール面114
又は134との間に、大小の差がある面圧が自動的に与
えられ、冷媒は外部に対しては勿論、内部の吸入室12
4へも漏洩する恐れがなくなる。また、内周側の突条1
86に生じる面圧は比較的小さいから、それによって、
外周縁に沿う突条126に生じる面圧が減少する分は僅
かであり、内部漏洩を防止した代わりに外部漏洩が発生
するというようなことはない。
【0022】図6は本発明によるガスケット116の第
2実施例を示すもので、その平面図形は図1と大差がな
いので、ここでは重複を避けるために省略する。第2実
施例のガスケット116は、シール性を高めるために折
れ曲がって段差を有する断面形を有する。段差によって
生じた角部190及び192は、第2実施例のガスケッ
ト116がフロントカバー112とフロントサイドハウ
ジング132の各シール面114及び134の間で締め
付けられることによって、あたかも第1実施例の突条1
26及び186と同じような働きをする。つまり、角部
190及び192の部分においては面圧が他の部分より
も高くなり、それによってシール性を高めるのである。
【0023】そして、外周縁に沿う部分において、図6
(a)に示したようにh3 だけの段差を与えたとき、ス
リット122の内側となる内周部分130においては、
それよりも小さい段差h4 を与えることによって、第1
実施例について説明したのと同様な理由で、中間圧導入
通路118から外部への冷媒の漏洩を完全に防止しなが
ら、内部(吸入室124)への漏洩も十分に阻止するこ
とが可能となる。
【0024】図7及び図8は本発明によるガスケット1
16の第3実施例を示すもので、従来と同様に外周縁に
沿う突条126を設ける一方、スリット122の内側と
なるガスケット116の内周部分130の幅を外周部分
の幅に比して格段に狭くした点に特徴がある。たとえ
ば、外周部分の幅w1 が数mmであるとき、内周部分1
30の幅w2 を1mm前後とする。図8において(a)
は突条126を有するガスケット116の外周部分の断
面を、同じく(b)は内周部分130の断面を示してい
る。内周部分130の幅w2 が小さくなると荷重の担持
面積が小さくなるために、内周部分130の面圧は、外
周縁に沿う突条126における面圧程の大きさではなく
ても、突条を設けない部分よりは大きくなる。従って、
この部分が中間圧導入通路118であるスリット122
から吸入室124への冷媒の漏洩を防止する作用をす
る。外部への冷媒の漏洩は外周縁に沿う突条126によ
って完全に防止され、その作用は幅の狭い内周部分13
0の存在によって実質的に弱められることはない。な
お、ガスケット116の内周部分130の幅を狭くする
のに伴って、それと接触するフロントサイドハウジング
132やフロントカバー112のシール面114、13
4の幅も狭くすることができることは言うまでもない。
【0025】図9及び図10は本発明の第4実施例を示
すもので、この例はガスケット116は従来のものを使
用する代わりに、フロントカバー112の取り付けシー
ル面114、或いは、フロントサイドハウジング132
のシール面134の方に改良を加えたものである。図9
に見られるように、フロントカバー112の取り付けシ
ール面114における溝120(中間圧導入通路11
8)の内側のランド部である内周部分194には、図1
0に例示されているような溝196を略半周にわたって
設ける。溝196の幅と深さは、いずれも例えば1〜2
mm程度とする。図10に示した溝196の断面形は楔
形となっているが、必ずしもそれに限る必要はない。溝
196を設けることによって、内周部分194の有効な
幅は狭くなり、第3実施例の場合と同様に、取り付けシ
ール面114の中でも内周部分194とガスケット16
との接触面圧は他の部分に比して少し高くなる。従っ
て、中間圧導入通路118から吸入室124への冷媒の
漏洩は防止される。中間圧導入通路118から外部への
漏洩は、従来のガスケット16にも設けられている外周
縁に沿う突条26によって完全に阻止される。
【0026】
【発明の効果】本発明を実施することにより、可変容量
型圧縮機における圧縮流体の外部漏洩及び内部漏洩はい
ずれも確実に防止することができる。特に、バイパス弁
のための中間圧導入通路から吸入室への内部漏洩が防止
されることから、吸入圧や吐出温度の異常な上昇を避け
ることができ、圧縮機の運転性能も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるガスケットを示す平
面図である。
【図2】(a)、(b)とも図1のII−II部の拡大断面
図である。
【図3】可変容量型圧縮機の全体構造を示す縦断面図で
ある。
【図4】図3の可変容量型圧縮機の一部を取り外して見
た側面図である。
【図5】図4のV−V部のバイパス弁を示す断面図であ
る。
【図6】(a)、(b)とも本発明の第2実施例による
ガスケットの一部を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例によるガスケットを示す平
面図である。
【図8】(a)、(b)とも図7のVIII−VIII部の拡大
断面図である。
【図9】本発明の第4実施例による可変容量型圧縮機の
一部を取り外して示す側面図である。
【図10】図9のX−X部の溝を示す断面図である。
【図11】従来の可変容量型圧縮機の一部を取り外して
示す側面図である。
【図12】図11の可変容量型圧縮機に使用されるガス
ケットを示す断面図である。
【符号の説明】
10…従来の可変容量型圧縮機 16…従来のガスケット 26…外周縁に沿う突条 30…内周部分 110…本発明の可変容量型圧縮機 112…フロントカバー 114、134…取り付けシール面 116…ガスケット 118…中間圧導入通路 120…溝 122…スリット 124…吸入室 126…突条 130…内周部分 132…フロントサイドハウジング 140…バイパス弁 162…シリンダ空間 168…ベーン 170…作動室 186…内周側の突条 188…吸入口 190、192…角部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ空間を内部に形成するハウジン
    グと、前記シリンダ空間内で回転するように軸承された
    ロータと、前記シリンダ空間の内壁面上を摺動するよう
    に前記ロータによって支持されたベーンと、流体を圧縮
    するために前記シリンダ空間の内壁面と前記ベーンとに
    よって形成される作動室と、前記ハウジングの一側に形
    成された取り付けシール面と、前記シール面に適合する
    取り付けシール面を有し圧縮すべき流体を前記シリンダ
    空間の前記作動室へ吸入させるための吸入室を内部に形
    成するフロントカバーと、前記シール面のいずれか又は
    双方に設けられて吐出容量を変化させるバイパス弁へ信
    号圧を供給する中間圧導入通路の一部を構成する溝と、
    前記シール面の溝に対応する位置にスリットを有し前記
    シール面の間に挟みこまれて締結されるガスケットを備
    え、前記ガスケットは、前記スリットの外側の外周縁に
    沿う領域に大なる面圧が発生すると共に、前記スリット
    の内側の内周縁に沿う領域に、前記外周縁に沿う領域の
    大なる面圧より小さく且つガスケット上の他の部分より
    も大なる面圧が発生するように構成されていることを特
    徴とする可変容量型圧縮機。
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