JPH07266391A - プラスチックレンズの製造方法および製造装置 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法および製造装置

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JPH07266391A
JPH07266391A JP5735894A JP5735894A JPH07266391A JP H07266391 A JPH07266391 A JP H07266391A JP 5735894 A JP5735894 A JP 5735894A JP 5735894 A JP5735894 A JP 5735894A JP H07266391 A JPH07266391 A JP H07266391A
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lens
insert piece
mold
movable
insert
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JP5735894A
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English (en)
Inventor
Shiro Takatani
士郎 高谷
Fumiaki Baba
文明 馬場
Tomoaki Nakasuji
智明 中筋
Giichi Ukai
義一 鵜飼
Hitoshi Nagano
均 永野
Kazuo Tsukagoshi
和夫 塚越
Muneaki Mukuda
宗明 椋田
Wataru Suzuki
渉 鈴木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2011/00Optical elements, e.g. lenses, prisms
    • B29L2011/0016Lenses

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度なプラスチックレンズを短い成形サイ
クルタイムで安定して成形することができる成形方法お
よび装置を提供すること。 【構成】 固定型入れ駒および可動型入れ駒にタンク式
冷却孔を設置し、入れ駒の半径をA、タンク式冷却孔の
半径をB、各入れ駒に設置されたタンク式冷却孔の本数
をN、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近似平面からタ
ンク式冷却孔の先端までの距離をLとし、Lと(A−B
×N1/2)の比をK(K=L/(A−B×
1/2))とするとき、Kが下記の範囲となるように
構成した金型を使用し、射出成形することを特徴とする
プラスチックレンズの製造方法および製造装置。 0.75≦K≦1.25

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂を成形材
料とした、高精度なプラスチックレンズの製造方法およ
び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンパクトディスクプレイヤーの
光学ヘッドやビデオカメラなどの光学機器のレンズとし
てプラスチックレンズが使用されるようになってきてい
る。
【0003】図3は、たとえば、特開平3−21103
0号公報に示された、従来のプラスチックレンズの製造
方法に係る、成形材料がポリカーボネート樹脂のばあい
の、金型温度とレンズの形状誤差の関係を示したグラフ
である。前記従来例では、レンズの最大肉厚Hmaxと最
小肉厚Hminの比、Hmax/Hminが2.5以下で、ゲー
トの断面積が3mm2以上のとき、高精度なレンズの成
形が可能であり、そのとき、成形材料がポリカーボネー
ト樹脂のばあい、金型温度を132〜140℃の範囲に
制御することにより、金型温度の変動に起因するレンズ
の面形状の変化を低減し、入れ駒の面形状を成形したレ
ンズの面形状が設計形状になるように修正することによ
り、面形状精度が±2μmの高精度なレンズを安定して
成形している。
【0004】前記従来例では、レンズの面形状の再現性
に寄与する成形因子を明確化するために、充填速度、シ
リンダ温度、保圧、金型温度の変化が、レンズの面形状
に及ぼす影響を検討した結果、金型温度が最も面形状の
再現性に寄与すること、また、レンズの最大肉厚Hmax
と最小肉厚Hminの比、Hmax/Hminと、ゲート部断面
積が金型の温度変化に対するレンズの形状変化の割合を
決定する因子であり、Hmax/Hminが2.5以下で、ゲ
ート断面積が3mm2以上のとき、金型温度が、ポリカ
ーボネート樹脂のばあいは132〜140℃、アクリル
樹脂のばあいは106〜112℃、一般的には、樹脂の
ガラス転移温度より9〜21℃低温側の温度範囲のと
き、成形時におけるレンズの面形状の再現性が最も高く
なるとされている。金型温度を上記温度範囲に制御し、
成形したレンズの面形状がレンズの設計形状になるよう
に入れ駒の面形状を修正し、射出成形することにより、
形状精度が±2μmの高精度なレンズを安定して成形し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のプラスチッ
クレンズの製造方法では、高精度なプラスチックレンズ
を安定して成形できるが、金型温度が成形材料のガラス
転移温度に近いため、溶融樹脂の冷却時間が長く、その
ため成形サイクルタイムが長くなり、生産性が悪いとい
う問題点があった。また、金型から離型されたレンズの
温度が成形材料のガラス転移温度に近いため、離型後に
内部歪の緩和によるレンズの変形が生じ、レンズの対称
性が低下するという問題点があった。また、多数個取り
成形においては、金型の温調性能の低下などにより、各
レンズの形状精度が低下したとき、各レンズの形状を別
々に瞬時に調整する手段がないため、歩留まりが低下す
るという問題点があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、高精度なプラスチックレンズを
短い成形サイクルタイムで安定して成形し、また、対称
性の良好なプラスチックレンズを短かい成形サイクルタ
イムで成形し、また、多数個取り成形においては、各レ
ンズの形状を別々に瞬時に調整し、歩留まりを向上する
成形方法および製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、互いに対向して配置された固定型および可動型
と、前記固定型および可動型のそれぞれに挿入された入
れ駒とを有するレンズ金型において、前記各入れ駒にタ
ンク式冷却孔を設置し、入れ駒の半径をA、タンク式冷
却孔の半径をB、各入れ駒に設置されたタンク式冷却孔
の本数をN、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近似平面
からタンク式冷却孔の先端までの距離をLとし、Lと
(A−B×N1/2)の比をK(K=L/(A−B×
1/2))とするとき、Kが下記の範囲となるように構
成した金型を使用し、高精度なレンズを短い成形サイク
ルタイムで成形する。
【0008】0.75≦K≦1.25 また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に係る
発明において、金型温度を成形樹脂のガラス転移温度よ
り30〜50℃低い温度に制御し、成形サイクルタイム
を短縮し、レンズの対称性を向上する。
【0009】また、本発明の請求項3に係る発明は、請
求項1に係る発明において、可動型に挿入された入れ駒
をエジェクタープレートと連結し、レンズの可動型から
の突き出しを、エジェクタープレートを介し、前記入れ
駒を突き出すことにより行い、成形サイクルタイムを短
縮する。
【0010】また、本発明の請求項4に係る発明は、請
求項3に係る発明において、可動型に挿入された入れ駒
のレンズ曲面をなす部分以外を焼き入れ鋼からなるホル
ダー部品で覆い、入れ駒の耐久性を高め、かつ成形サイ
クルタイムを短縮する。
【0011】また、本発明の請求項5に係る発明は、請
求項3に係る発明において、可動型に挿入された入れ駒
の外周摺動部に焼き入れ鋼からなるリングを装着し、入
れ駒の耐久性を高め、かつ成形サイクルタイムを短縮す
る。
【0012】また、本発明の請求項6に係る発明は、互
いに対向して配置された固定型および可動型と、前記固
定型および可動型のそれぞれに挿入された複数の入れ駒
とを有し、前記固定型入れ駒および可動型入れ駒で形成
されるキャビテイ内に溶融樹脂を充填し、加圧シリンダ
ーにより前記入れ駒を加圧することにより、前記溶融樹
脂を圧縮して、賦形を行う、多数個取りレンズ金型にお
いて、前記可動型入れ駒毎に加圧シリンダーを設置し、
成形した多数個取りの各レンズの形状測定結果に基づ
き、前記各加圧シリンダーの加圧力を制御することによ
り、各入れ駒において成形されるレンズの形状精度を高
め、歩留まりを向上する。
【0013】本発明の請求項7に係る発明は、互いに対
向して配置された固定型および可動型と、前記固定型お
よび可動型のそれぞれに挿入された入れ駒とを有するレ
ンズ金型において、前記各入れ駒にタンク式冷却孔が設
置され、入れ駒の半径をA、タンク式冷却孔の半径を
B、各入れ駒に設置されたタンク式冷却孔の本数をN、
入れ駒に加工されたレンズ曲面の近似平面からタンク式
冷却孔の先端までの距離をLとし、Lと(A−B×N
1/2)の比をK(K=L/(A−B×N1/2))とす
るとき、Kが下記の範囲となるように構成されてなる金
型を使用することにより、高精度なレンズを短かい成形
サイクルタイムで成形することができる。
【0014】0.75≦K≦1.25 また、本発明の請求項8に係る発明は、請求項7に係る
発明において、可動型に挿入された入れ駒がエジェクタ
ープレートと連結されており、レンズの可動型からの突
き出しを、エジェクタープレートを介し、前記入れ駒を
突き出すことにより行うように構成したことにより、成
形サイクルタイムを短縮する。
【0015】また、本発明の請求項9に係る発明は、請
求項8に係る発明において、可動型に挿入された入れ駒
のレンズ曲面をなす部分以外が焼き入れ鋼からなるホル
ダー部品で覆われてなることにより、入れ駒の耐久性を
高め、かつ成形サイクルタイムを短縮する。
【0016】また、本発明の請求項10に係る発明は、
請求項8に係る発明において、可動型に挿入された入れ
駒の外周摺動部に焼き入れ鋼からなるリングが装着され
てなることにより、入れ駒の耐久性を高め、かつ成形サ
イクルタイムを短縮する。
【0017】また、本発明の請求項11に係る発明は、
互いに対向して配置された固定型および可動型と、前記
固定型および可動型のそれぞれに挿入された複数の入れ
駒とを有し、前記固定型入れ駒および可動型入れ駒で形
成されるキャビティ内に溶融樹脂を充填し、加圧シリン
ダーにより前記入れ駒を加圧することにより、前記溶融
樹脂を圧縮して、賦形を行う、多数個取りレンズ金型に
おいて、前記キャビティを形成する可動型入れ駒毎に加
圧シリンダーが設置され、成形した多数個取りの各レン
ズの形状測定結果に基づき、前記各加圧シリンダーの加
圧力を独立に制御するための制御装置が設けられてなる
ことにより、各入れ駒において成形されるレンズの形状
精度を高め、歩留まりを向上する。
【0018】
【作用】本発明の請求項1および7に係る発明では、入
れ駒にタンク式冷却孔を設け、入れ駒の半径をA、タン
ク式冷却孔の半径をB、各入れ駒に設置されたタンク式
冷却孔の本数をN、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近
似平面からタンク式冷却孔の先端までの距離をLとし、
Lと(A−B×N1/2)の比をK(K=L/(A−B×
1/2))とするとき、Kが下記の範囲となるように構
成することにより、金型内に射出された溶融樹脂を温度
分布を均一に、かつ短時間で冷却し、高精度なプラスチ
ックレンズを短い成形サイクルタイムで成形する。
【0019】0.75≦K≦1.25 また、請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明に
おいて、金型温度を成形樹脂のガラス転移温度より30
〜50℃低い温度に制御することにより、溶融樹脂の冷
却時間を短縮し、成形サイクルタイムを短縮し、また、
レンズの離型時の温度を低くし、離型後の内部歪の緩和
による変形を低減し、レンズの対称性を向上する。
【0020】また、請求項3および8に係る発明では、
請求項1および7に係る発明において、レンズの可動型
からの突き出しを、エジェクタープレートを介し、入れ
駒を突き出すことにより行い、突き出し時にレンズに加
わる圧力を分散し、レンズが完全に固化する前に変形無
く突き出せるようにし、冷却時間を短縮し、成形サイク
ルタイムを短縮する。
【0021】また、請求項4および9に係る発明では、
請求項3および8に係る発明において、入れ駒のレンズ
曲面をなす部分以外を焼き入れ鋼からなるホルダー部品
で覆い、レンズの突きだし時における入れ駒の耐久性を
高めることにより、入れ駒の寿命を高め、かつ成形サイ
クルタイムを短縮する。
【0022】また、請求項5および10に係る発明で
は、請求項3および8に係る発明において、入れ駒の外
周摺動部にリング状の焼き入れ鋼を装着し、レンズの突
きだし時における入れ駒の耐久性を高めることにより、
入れ駒の寿命を高め、かつ成形サイクルタイムを短縮す
る。
【0023】また、請求項6および11に係る発明で
は、互いに対向して配置された固定型および可動型と、
前記固定型および可動型のそれぞれに挿入された複数の
入れ駒とを有し、前記固定型入れ駒および可動型入れ駒
で形成されるキャビテイ内に溶融樹脂を充填し、加圧シ
リンダーにより前記入れ駒を加圧することにより、前記
溶融樹脂を圧縮して、賦形を行う、多数個取りレンズ金
型において、前記可動型入れ駒毎に加圧シリンダーを設
置し、成形した多数個取りの各レンズの形状測定結果に
基づき、前記各加圧シリンダーの加圧力を制御し、各レ
ンズの形状を別々に瞬時に調整し、各レンズの形状精度
を高め、歩留まりを向上する。
【0024】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明する。
【0025】[実施例1]図1および図2はそれぞれ請
求項1および7に係る発明の金型の断面図および可動型
の平面図である。図1〜2において、1は固定型入れ
駒、2は入れ駒に設置したタンク式冷却孔、3はバッフ
ル板、4はレンズ(キャビティ)、5は可動型入れ駒、
6はエジェクターピン、7はエジェクタープレートであ
る。20は固定型、21は可動型、22はスプル、23
はランナ、24はゲートである。
【0026】請求項1および7に係る発明の実施例1で
は、入れ駒の半径をA、タンク式冷却孔の半径をB、各
入れ駒に設置したタンク式冷却孔の本数をN、入れ駒に
加工されたレンズ曲面の近似平面からタンク式冷却孔の
先端までの距離をLとするとき、固定型入れ駒および可
動型入れ駒において、A=35mm、B=7.5mm、
N=4、L=20mmとし、入れ駒に加工されたレンズ
曲面の近似平面からタンク式冷却孔の先端までの距離L
と入れ駒内のタンク式冷却孔間の距離に関するパラメー
ター(A−B×N1/2)の比で定義されるK(K=L/
(A−B×N1/2))を1.0とした。ここで、入れ駒
に加工されたレンズ曲面の近似平面とは、入れ駒に加工
されたレンズ曲面の光軸と直交し、レンズ曲面上の各点
からの光軸方向の距離の2乗平均が最小となる面であ
る。
【0027】この金型を使用し、図4に示した形状のレ
ンズを、三菱レイヨン(株)製アクリル樹脂アクリペッ
トVH001を成形材料とし、水媒体金型温調機を使用
し、樹脂温度を250℃、金型温度を110℃、充填時
間を10秒、保圧を1000kg/cm2 、保圧時間
を60秒に設定し、冷却時間をレンズを変形なく突き出
せる最短時間とし、成形したレンズの面形状がレンズの
設計形状になるように固定型入れ駒1および可動型入れ
駒5の面形状を修正し、成形した結果、280秒の成形
サイクルタイムで形状精度±2.1μmのレンズを成形
できた。ここで形状精度とは、被測定レンズ面を、レン
ズの有効径内において被測定レンズ面と同じ光軸を有す
る2つの設計曲面ではさんだとき、両曲面の間隔が最小
となるばあいの両曲面の光軸方向の変位の1/2の値に
±をつけて表したものである。
【0028】つぎに請求項1および7の発明の効果につ
いて説明する。レンズ金型において、溶融樹脂の冷却時
間を短縮するには、入れ駒にタンク式冷却孔を設け、タ
ンク式冷却孔の先端を入れ駒のキャビティ面に近づけ、
キャビティ面からタンク式冷却孔までの伝熱距離を短く
すればよいが、伝熱距離を短くし過ぎると、冷却時にお
ける成形品内の温度分布が大きくなり、成形品の内部歪
が大きくなるため、形状精度が低下する。
【0029】そこで、キャビティ面からタンク式冷却孔
までの伝熱距離の最適値を知るために、入れ駒の半径
A、タンク式冷却孔の半径B、各入れ駒に設置されたタ
ンク式冷却孔の本数N、入れ駒に加工されたレンズ曲面
の近似平面からタンク式冷却孔の先端までの距離Lを変
化させて、図4に示した形状のレンズを、三菱レイヨン
(株)製アクリル樹脂アクリペットVH001を成形材
料とし、水媒体金型温調機を使用し、樹脂温度を250
℃、金型温度を110℃、充填時間を10秒、保圧を1
000kg/cm2 、保圧時間を60秒に設定し、冷
却時間を各金型においてレンズを変形なく突き出せる最
短時間とし、成形したレンズの面形状がレンズの設計形
状になるように固定型入れ駒1および可動型入れ駒5の
面形状を修正し、成形し、成形したレンズの形状を評価
した。その結果を表1に示す(実施例1〜7および比較
例1〜6)。表1に示したように、タンク式冷却孔2の
本数、寸法により、レンズの形状精度および成形サイク
ルタイムが変化することがわかった。
【0030】表1に示した結果を、レンズの形状精度
と、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近似平面からタン
ク式冷却孔の先端までの距離Lと入れ駒内のタンク式冷
却孔間の距離に関するパラメーター(A−B×N1/2
の比で定義されるK(K=L/(A−B×N1/2))の
関係について図示したものが図5、図6、図7である。
図5〜7に示されるように、レンズの形状精度は前記K
の大きさに依存しており、Kが下記に示す範囲にあると
き、高精度なレンズを短いサイクルタイムで成形できる
ことがわかった。
【0031】0.75≦K≦1.25 前記実施例1では、固定型入れ駒および可動型入れ駒に
おいて、A=35mm、B=7.5mm、N=4、L=
20mmとし、K=1.0とすることにより、高精度な
レンズを短いサイクルタイムで成形できるようにした。
【0032】表1には比較例として、K=0.5あるい
はK=1.5となるように、入れ駒にタンク式冷却孔を
設置し、前記実施例1と同様に成形し、形状を測定した
結果が併せて示されている(比較例1〜6)。えられた
レンズの形状精度は±4.0〜7.7μmであり、前記
実施例1に比べてレンズの形状精度が劣っていた。ま
た、比較例として、入れ駒にタンク式冷却孔を設置しな
いばあいについて、前記実施例1と同様に成形し、形状
を測定した結果が表1に併せて示されている(比較例
7)。えられたレンズの形状精度は±4.6μm、成形
サイクルタイムが312秒であり、前記実施例1に比べ
てレンズの形状精度が劣っており、成形サイクルタイム
も長かった。
【0033】[実施例2]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例2では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=35mm、B=7.5mm、L
=25mm、N=4とし、K=1.25であり、283
秒の成形サイクルタイムで、形状精度±2.3μmのレ
ンズを成形できた。
【0034】[実施例3]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例3では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=35mm、B=7.5mm、L
=15mm、N=4とし、K=0.75であり、278
秒の成形サイクルタイムで形状精度±2.7μmのレン
ズを成形できた。
【0035】[実施例4]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例4では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=30mm、B=5.0mm、L
=25mm、N=4とし、K=1.25であり、289
秒の成形サイクルタイムで形状精度±3.3μmのレン
ズを成形できた。
【0036】[実施例5]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例5では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=30mm、B=5.0mm、L
=20mm、N=4とし、K=1.0であり、286秒
の成形サイクルタイムで形状精度±2.8μmのレンズ
を成形できた。
【0037】「実施例6]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例6では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=30mm、B=5.0mm、L
=15mm、N=4とし、K=0.75であり、284
秒の成形サイクルタイムで形状精度±3.2μmのレン
ズを成形できた。
【0038】[実施例7]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例7では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=30mm、B=7.5mm、L
=18.75mm、N=1とし、K=1.25であり、
291秒の成形サイクルタイムで形状精度±3.7μm
のレンズを成形できた。
【0039】[実施例8]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例8では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=30mm、B=7.5mm、L
=15mm、N=1とし、K=1.0であり、289秒
の成形サイクルタイムで形状精度±3.9μmのレンズ
を成形できた。
【0040】[実施例9]表1に示した請求項1および
7に係る発明の実施例9では、固定型入れ駒および可動
型入れ駒において、A=30mm、B=7.5mm、L
=11.25mm、N=1とし、K=0.75であり、
287秒の成形サイクルタイムで形状精度±3.2μm
のレンズを成形できた。
【0041】
【表1】 前記実施例1〜9では、固定型入れ駒、可動型入れ駒お
よびタンク式冷却孔の断面形状が円形であるばあいにつ
いて説明したが、固定型入れ駒、可動型入れ駒およびタ
ンク式冷却孔の断面形状は他の形状でもよく、そのばあ
いは、固定型入れ駒、可動型入れ駒の半径Aとしておよ
びタンク式冷却孔の半径Bとして、それらと断面積が等
しい円の半径を使用する。また、上記実施例では、固定
型入れ駒の半径と可動型入れ駒の半径が等しいばあいに
ついて説明したが、固定型入れ駒の半径と可動型入れ駒
の半径は異なっていてもよい。そのばあいは、固定型お
よび可動型ごとにKの値が上記範囲となるようにする。
また、上記実施例では、固定型入れ駒および可動型の各
入れ駒に設置されたタンク式冷却孔の半径がすべて等し
いばあいについて説明したが、異なる半径のタンク式冷
却孔を複合してもよく、そのばあいは、タンク式冷却孔
の半径Bとして、それらタンク式冷却孔の断面積の平均
値と断面積が等しい円の半径を使用する。また、上記実
施例では、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近似平面か
らタンク式冷却孔の先端までの距離Lが固定型入れ駒お
よび可動型入れ駒で等しいばあいについて説明したが、
異なっていてもよく、そのばあいは、固定型および可動
型ごとにKの値が上記範囲となるようにする。
【0042】[実施例10]表2は、請求項2に係る発
明の実施例の実験結果を示すものである。実施例10で
は、請求項1に係る発明の実施例1の金型を使用し、図
4に示した形状のレンズを、三菱レイヨン(株)製アク
リル樹脂アクリペットVH001を成形材料とし、水媒
体金型温調機を使用し、樹脂温度を250℃、充填時間
を10秒、保圧を1000kg/cm2、保圧時間を6
0秒、金型温度を75℃に設定し、冷却時間を金型温度
においてレンズを変形なく突き出せる最短時間として成
形し、成形したレンズの非対称性を調べた。その結果、
147秒の成形サイクルタイムで、非対称性が1.5μ
mのレンズを成形することができた。ここで、レンズの
非対称性とは、被測定レンズ面を光軸のまわりに1回転
して形成される立体の、光軸方向の厚さの最大値であ
る。
【0043】次に、請求項2の発明の効果について説明
する。レンズ成形においては、金型温度が高いと、溶融
樹脂の冷却速度が遅くなるため、成形サイクルタイムが
長くなり、また金型から離型されたレンズの温度が高い
ため、離型後に内部歪の緩和によるレンズの変形が生
じ、レンズの対称性が低下する。一方、金型温度が低い
と、成形サイクルタイムは短くなるが、金型内に射出さ
れた溶融樹脂が固化しながら流動するため、レンズ内の
圧力分布が大きくなり、レンズの対称性が低下する。
【0044】そこで、対称性の良好なレンズを短いサイ
クルタイムで成形するために、金型温度の最適範囲を調
べた。請求項1および7に係る発明の実施例1の金型を
使用し、図4に示した形状のレンズを、三菱レイヨン
(株)製アクリル樹脂アクリペットVH001を成形材
料とし、水媒体金型温調機を使用し、樹脂温度を250
℃、充填時間を10秒、保圧を1000kg/cm2
保圧時間を60秒に設定し、金型温度を65〜115℃
の範囲で変化させ、冷却時間を各金型温度においてレン
ズを変形なく突き出せる最短時間として成形し、成形し
たレンズの非対称性を調べた。その結果を表2に示す
(実施例10〜12および比較例8〜10)。表2に示
したように、金型温度が75〜95℃のとき、対称性の
良好なレンズを短いサイクルタイムで成形できることが
わかった。三菱レイヨン(株)製アクリル樹脂アクリペ
ットVH001のガラス転移温度を粘弾性特性の温度依
存性より求めたところ125℃であり、上記金型温度範
囲はアクリペットVH001のガラス転移温度に対し3
0〜50℃低温側の温度範囲である。
【0045】前記実施例10では、請求項1および7に
係る発明の実施例1の金型を使用し、金型温度を成形材
料のガラス転移温度より50℃低い温度に設定すること
により、147秒の成形サイクルタイムで非対称性が
1.5μmのレンズを成形することができた。
【0046】表2には比較例として、金型温度を65
℃、105℃、115℃に設定し、前記実施例10と同
様に成形し、非対称性を測定した結果が示されている
(比較例8〜10)。比較例8では、金型温度を65
℃、すなわち、アクリペットVH001のガラス転移温
度125℃より60℃低い温度に設定した。その結果、
成形サイクルタイムは137秒、レンズ形状の非対称性
は3.6μmであり、前記実施例10と比べて成形サイ
クルタイムは短かったが、非対称性が増大した。比較例
9では、金型温度を105℃、すなわち、アクリペット
VH001のガラス転移温度125℃より20℃低い温
度に設定した。その結果、成形サイクルタイムは214
秒、レンズ形状の非対称性は1.9μmであり、前記実
施例10と比べて成形サイクルタイムが長く、かつ非対
称性が増大した。比較例10では、金型温度を115
℃、すなわち、アクリペットVH001のガラス転移温
度125℃より10℃低い温度に設定した。その結果、
成形サイクルタイムは295秒で、レンズ形状の非対称
性は4.4μmであり、前記実施例10と比べて成形サ
イクルタイムが長く、かつ非対称性が増大した。
【0047】[実施例11]表2に示した請求項2に係
る発明の実施例11は、金型温度を85℃、すなわちア
クリペットVH001のガラス転移温度125℃より4
0℃低い温度に設定することにより、159秒の成形サ
イクルタイムで非対称性が0.9μmのレンズを成形す
ることができた。
【0048】[実施例12]表2に示した請求項2に係
る発明の実施例12は、金型温度を95℃、すなわち、
アクリペットVH001のガラス転移温度125℃より
30℃低い温度に設定することにより、182秒の成形
サイクルタイムで非対称性が0.8μmのレンズを成形
することができた。
【0049】
【表2】 [実施例13]図8は、本発明の請求項3および8に係
る発明の金型の断面図である。図8において、前記図1
で説明したものと同一もしくは同等な部材については、
同一符号を付し詳細な説明は省略する。図8において、
可動型入れ駒5はエジェクタープレート7と連結されて
おり、エジェクタープレート7を介して可動型入れ駒5
を突き出すことにより、レンズ4を可動型から離型でき
る。
【0050】図8に示した構成の金型を使用し、図4に
示した形状のレンズを、三菱レイヨン(株)製アクリル
樹脂アクリペットVH001を成形材料とし、水媒体金
型温調機を使用し、金型温度を110℃、樹脂温度を2
50℃、充填時間を10秒、保圧を1000kg/cm
2、保圧時間を60秒に設定し、冷却時間をレンズを変
形なく突き出せる最短時間とし、成形したレンズの形状
がレンズの設計形状になるように固定型入れ駒1および
可動型入れ駒5のレンズ面形状を修正し、可動型からの
突き出しを可動型入れ駒5を突き出すことにより成形し
た結果、形状精度が±2.5μmのレンズを、冷却時間
190秒、成形サイクルタイム270秒で成形すること
ができた。エジェクターピンで突き出すことにより、同
様に成形したばあいは、同様の形状精度のレンズを成形
するために、冷却時間が193秒、成形サイクルタイム
が273秒であり、この実施例では、エジェクターピン
で突き出して成形したときと比べて、冷却時間を3秒短
縮し、成形サイクルタイムを3秒短縮できた。
【0051】[実施例14]図9は、本発明の請求項4
および9に係る発明の入れ駒の断面図である。図9にお
いて、5は可動型入れ駒、5aは可動型入れ駒のメッキ
層、8は焼き入れ鋼よりなるホルダー部品、8aはホル
ダー部品の摺動面、9は入れ駒を固定するネジである。
【0052】可動型入れ駒5とホルダー8のつなぎ目に
おいて、レンズ成形品にバリが発生しないようにするた
めに、可動型入れ駒5の外径とホルダー8の内径の寸法
差を20μm以下、すなわち、間隙を20μm以下にす
る必要がある。通常、可動型入れ駒5のレンズ曲面部お
よび外周部には、ダイヤモンド切削で鏡面加工をするた
めに、アモルファスニッケルのメッキ層5aを設けてお
り、外周部の摺動に対する耐久性が低かったが、この実
施例では、可動型入れ駒のレンズ曲面をなす部分以外を
焼き入れ鋼からなるホルダー部品8で覆ったので、摺動
部の耐久性が向上した。
【0053】図9に示した構成の可動型入れ駒を有する
請求項3および8に係る発明の実施例13の金型(図
8)を使用し、図4に示した形状のレンズを、三菱レイ
ヨン(株)製アクリル樹脂アクリペットVH001を成
形材料とし、水媒体金型温調機を使用し、金型温度を1
10℃、樹脂温度を250℃、充填時間を10秒、保圧
を1000kg/cm2、保圧時間を60秒に設定し、
冷却時間をレンズを変形なく突き出せる最短時間とし、
成形したレンズの形状がレンズの設計形状になるように
固定型入れ駒1および可動型入れ駒5のレンズ面形状を
修正し、可動型からの突き出しを可動型入れ駒5を突き
出すことにより成形した結果、270秒の成形サイクル
タイムで±2.5μmの形状精度のレンズを成形するこ
とができた。また、50000ショットの成形後におい
て、キャビティの外周部の破損はなかった。
【0054】[実施例15]図10は、本発明の請求項
5および10に係る発明の入れ駒の断面図である。図1
0において、10はリング、10aはリングの摺動面で
ある。レンズの曲面部を形成する可動型入れ駒5の曲面
部の直径を入れ駒摺動部の直径より小さくし、その小さ
くした円筒部にリング10をはめることにより、メッキ
層5aが摺動部にならず、リング外周部10aが摺動面
となる。可動型入れ駒5へリング10を取り付けるに
は、まずリング内径をリング取り付け部の入れ駒外径よ
り小さく加工しておき、次にリング10を温めることに
よりリング内径部をリング取り付け部の外形より大きく
してはめ込めばよい。通常、可動型入れ駒5のレンズ曲
面部および外周部には、ダイヤモンド切削で鏡面加工を
するために、アモルファスニッケルのメッキ層5aを設
けており、外周部の摺動に対する耐久性が低かったが、
この実施例では、入れ駒の外周摺動部にリング状の焼き
入れ鋼10を装着したので、摺動部の耐久性が向上し
た。
【0055】図10に示した構成の可動型入れ駒を有す
る請求項3および8に係る発明の実施例13の金型(図
8)を使用し、図4に示した形状のレンズを、三菱レイ
ヨン(株)製アクリル樹脂アクリペットVH001を成
形材料とし、水媒体金型温調機を使用し、金型温度を1
10℃、樹脂温度を250℃、充填時間を10秒、保圧
を1000kg/cm2、保圧時間を60秒に設定し、
冷却時間をレンズを変形なく突き出せる最短時間とし、
成形したレンズの形状がレンズの設計形状になるように
固定型入れ駒1および可動型入れ駒5のレンズ面形状を
修正し、可動型からの突き出しを可動型入れ駒5を突き
出すことにより成形した結果、270秒の成形サイクル
タイムで±2.5μmの形状精度のレンズを成形するこ
とができた。また、50000ショットの成形後におい
て、キャビティの外周部の破損はなかった。
【0056】[実施例16]図11は、本発明の請求項
6および11に係る発明の金型の断面図である。図11
において、前記図1で説明したものと同一もしくは同等
な部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略す
る。図11において、11は可動型入れ駒5を加圧する
ための加圧シリンダーを示す。図11に示される金型は
4個取り金型であり、固定型入れ駒1と可動型入れ駒5
の対が4組あり、4個のキャビティがある。4個の可動
型入れ駒5のそれぞれに加圧シリンダー11が設置され
ている。12は加圧シリンダー11の制御装置であり、
各キャビティで成形された各レンズの形状測定結果に基
づき、各加圧シリンダー11の加圧力を独立に制御する
ように構成されている。
【0057】本発明に係る4個取り金型において、図4
に示した形状のレンズを、三菱レイヨン(株)製アクリ
ル樹脂アクリペットVH001を成形材料とし、水媒体
金型温調機を使用し、金型温度を85℃、樹脂温度を2
50℃、充填時間を10秒、冷却時間を100秒、保圧
を1000kg/cm2、保圧時間を50秒、冷却時間
を95秒に設定し、保圧完了後に加圧シリンダー11に
より可動型入れ駒5を押出して溶融樹脂を660kg/
cm2で40秒間圧縮し、成形したレンズの形状がレン
ズの設計形状に近づくように固定型入れ駒1および可動
型入れ駒5の面形状を修正し、成形したところ、4個取
りの各レンズの形状精度はそれぞれ±2.2μm、±
3.3μm、±3.6μm、±2.5μmであった。レ
ンズの要求精度を±4μmとすると100%の歩留まり
であった。
【0058】同じ条件で約半年間成形を続けたところ、
冷却孔に水垢などが付着し、金型の冷却性能が低下し、
4個取りの各レンズの形状精度がそれぞれ±2.6μ
m、±5.6μm、±3.5μm、±4.8μmにな
り、歩留まりが50%に低下した。歩留まりをあげるた
めには、従来ならば、金型を分解、清掃し、金型の冷却
性能をあげることが必要であるが、この実施例において
は、各加圧シリンダーによる圧縮圧力を調整することに
より、各レンズの形状精度を別々に調整した。すなわ
ち、あらかじめ、加圧シリンダー11による圧縮圧力と
レンズの形状精度の関係を調べたところ、図12に示す
ように、圧縮圧力を10kg/cm2変化することによ
り、レンズの形状精度をおよそ1.0μm調整できるこ
とが分かった。そこで、形状精度が±5.6μmおよび
±4.8μmであったレンズについて、対応する入れ駒
の加圧シリンダーによる圧縮圧力を初期値の660kg
/cm2に対して、それぞれ±56kg/cm2および±
48kg/cm2変化させて成形したところ、前者につ
いては、圧縮圧力を+56kg/cm2変化させたとき
形状精度が2.2μm、後者については圧縮圧力−48
kg/cm2変化させたとき形状精度が2.4μmとな
り、歩留まりが100%に向上した。
【0059】この実施例では、成形したレンズの形状を
測定し、その結果に基づいて入れ駒毎の圧縮圧力を制御
したが、レンズの形状測定装置と圧縮圧力の制御装置を
接続し、1ショット毎あるいは一定ショット毎に、レン
ズ形状の測定結果に基づいて、圧縮圧力をフィードバッ
ク制御してもよい。
【0060】以上の説明では、本発明をレンズ用成形樹
脂としてアクリル樹脂を用いるばあいについて説明をし
たが、本発明はその他の成形樹脂、たとえばポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリオレフィン系各種透明樹
脂、ノルボルネン系各種透明樹脂、フッ素系各種透明樹
脂、スチレン−アクリロニトリル系共重合樹脂などを用
いるばあいにも好適に適用できるものである。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1および
7に係る発明によれば、互いに対向して配置された固定
型および可動型と、前記固定型および可動型に挿入され
た入れ駒を有するレンズ金型において、前記入れ駒にタ
ンク式冷却孔を設置し、入れ駒の半径をA、タンク式冷
却孔の半径をB、各入れ駒に設置されたタンク式冷却孔
の数をN、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近似平面か
らタンク式冷却孔の先端までの距離をL、Lと(A−B
×N1/2)の比をK(K=L/(A−B×N1/2))とす
るとき、Kが下記の範囲となるように構成したので、高
精度のレンズを短かい成形サイクルタイムで成形する効
果がある。
【0062】0.75≦K≦1.25 また、本発明の請求項2に係る発明によれば、請求項1
に係る発明において、金型温度を成形樹脂のガラス転移
温度より30〜50℃低い温度に制御したので、成形サ
イクルタイムをさらに短縮し、かつレンズの非対称性を
低減する効果がある。
【0063】また、本発明の請求項3および8に係る発
明によれば、請求項1および7に係る発明において、可
動型入れ駒をエジェクタープレートと連結し、レンズの
可動型からの突き出しを、エジェクタープレートを介
し、可動型入れ駒を突き出すことにより行ったので、成
形サイクルタイムをさらに短縮する効果がある。
【0064】また、本発明の請求項4および9に係る発
明によれば、請求項3および8に係る発明において、入
れ駒のレンズ曲面をなす部分以外を焼き入れ鋼からなる
ホルダー部品で覆って構成したので、入れ駒の耐久性を
高め、かつ成形サイクルタイムを短縮する効果がある。
【0065】また、本発明の請求項5および10に係る
発明によれば、請求項3および8に係る発明において、
入れ駒の外周部にリング状の焼き入れ鋼を装着して構成
したので、入れ駒の耐久性を高め、かつ成形サイクルタ
イムを短縮する効果がある。
【0066】また、本発明の請求項6および11に係る
発明によれば、互いに対向して配置された固定型および
可動型と、前記固定型および可動型のそれぞれに挿入さ
れた複数の入れ駒を有し、前記固定型入れ駒および可動
型入れ駒で形成されるキャビティ内に溶融樹脂を充填
し、加圧シリンダーにより前記入れ駒を加圧することに
より、前記溶融樹脂を圧縮して、賦形をおこなう、多数
個取りレンズ金型において、前記キャビティを形成する
可動型入れ駒毎に加圧シリンダーを設置し、成形した多
数個取りの各レンズの形状測定結果に基づき、前記各加
圧シリンダーの加圧力を制御したので、各レンズの形状
を別々に瞬時に調整し、各レンズの形状精度を高め、歩
留まりを向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1および7に係る発明の実施例
の金型の断面図である。
【図2】本発明の請求項1および7に係る発明の実施例
の可動型の平面図である。
【図3】従来例の効果を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例のレンズ形状を示す断面図およ
び平面図である。
【図5】本発明の請求項1および7に係る発明の実施例
の効果を示すグラフである。
【図6】本発明の請求項1および7に係る発明の実施例
の効果を示すグラフである。
【図7】本発明の請求項1および7に係る発明の実施例
の効果を示すグラフである。
【図8】本発明の請求項3および8に係る発明の実施例
の金型の断面図である。
【図9】本発明の請求項4および9に係る発明の実施例
の入れ駒の断面図である。
【図10】本発明の請求項5および10に係る発明の実
施例の入れ駒の断面図である。
【図11】本発明の請求項6および11に係る発明の実
施例の金型の断面図である。
【図12】本発明の請求項6に係る発明の実施例の効果
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 固定型入れ駒 2 タンク式冷却孔 3 バッフル板 4 レンズ 5 可動型入れ駒 6 エジェクターピン 7 エジェクタープレート 8 ホルダー部品 9 ネジ 10 リング 11 加圧シリンダー 20 固定型 21 可動型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜飼 義一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 永野 均 長岡京市馬場図所1番地 三菱電機株式会 社京都製作所内 (72)発明者 塚越 和夫 長岡京市馬場図所1番地 三菱電機株式会 社京都製作所内 (72)発明者 椋田 宗明 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内 (72)発明者 鈴木 渉 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社材料デバイス研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して配置された固定型および
    可動型と、前記固定型および可動型のそれぞれに挿入さ
    れた入れ駒とを有するレンズ金型において、前記各入れ
    駒にタンク式冷却孔を設置し、入れ駒の半径をA、タン
    ク式冷却孔の半径をB、各入れ駒に設置されたタンク式
    冷却孔の本数をN、入れ駒に加工されたレンズ曲面の近
    似平面からタンク式冷却孔の先端までの距離をLとし、
    Lと(A−B×N1/2)の比をK(K=L/(A−B×
    1/2))とするとき、Kが下記の範囲となるように構
    成した金型を使用し、射出成形することを特徴とするプ
    ラスチックレンズの製造方法。 0.75≦K≦1.25
  2. 【請求項2】 金型温度を成形樹脂のガラス転移温度よ
    り30〜50℃低い温度に制御して射出成形することを
    特徴とする請求項1記載のプラスチックレンズの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 可動型に挿入された入れ駒をエジェクタ
    ープレートと連結し、レンズの可動型からの突き出し
    を、エジェクタープレートを介し、前記入れ駒を突き出
    すことにより行うことを特徴とする請求項1記載のプラ
    スチックレンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 可動型に挿入された入れ駒のレンズ曲面
    をなす部分以外を焼き入れ鋼からなるホルダー部品で覆
    ったことを特徴とする請求項3記載のプラスチックレン
    ズの製造方法。
  5. 【請求項5】 可動型に挿入された入れ駒の外周摺動部
    に焼き入れ鋼からなるリングを装着したことを特徴とす
    る請求項3記載のプラスチックレンズの製造方法。
  6. 【請求項6】 互いに対向して配置された固定型および
    可動型と、前記固定型および可動型のそれぞれに挿入さ
    れた複数の入れ駒とを有し、前記固定型入れ駒および可
    動型入れ駒で形成されるキャビティ内に溶融樹脂を充填
    し、加圧シリンダーにより前記入れ駒を加圧することに
    より、前記溶融樹脂を圧縮して、賦形を行う、多数個取
    りレンズ金型において、前記キャビティを形成する可動
    型入れ駒毎に加圧シリンダーを設置し、成形した多数個
    取りの各レンズの形状測定結果に基づき、前記各加圧シ
    リンダーの加圧力を制御することを特徴とするプラスチ
    ックレンズの製造方法。
  7. 【請求項7】 互いに対向して配置された固定型および
    可動型と、前記固定型および可動型のそれぞれに挿入さ
    れた入れ駒とを有するレンズ金型において、前記各入れ
    駒にタンク式冷却孔が設置され、入れ駒の半径をA、タ
    ンク式冷却孔の半径をB、各入れ駒に設置されたタンク
    式冷却孔の本数をN、入れ駒に加工されたレンズ曲面の
    近似平面からタンク式冷却孔の先端までの距離をLと
    し、Lと(A−B×N1/2)の比をK(K=L/(A
    −B×N1/2))とするとき、Kが下記の範囲となる
    ように構成されてなることを特徴とするプラスチックレ
    ンズの製造装置。 0.75≦K≦1.25
  8. 【請求項8】 可動型に挿入された入れ駒がエジェクタ
    ープレートと連結されており、レンズの可動型からの突
    き出しを、エジェクタープレートを介し、前記入れ駒を
    突き出すことにより行うように構成されてなることを特
    徴とする請求項7記載のプラスチックレンズの製造装
    置。
  9. 【請求項9】 可動型に挿入された入れ駒のレンズ曲面
    をなす部分以外が焼き入れ鋼からなるホルダー部品で覆
    われてなることを特徴とする請求項8記載のプラスチッ
    クレンズの製造装置。
  10. 【請求項10】 可動型に挿入された入れ駒の外周摺動
    部に焼き入れ鋼からなるリングが装着されてなることを
    特徴とする請求項8記載のプラスチックレンズの製造装
    置。
  11. 【請求項11】 互いに対向して配置された固定型およ
    び可動型と、前記固定型および可動型のそれぞれに挿入
    された複数の入れ駒とを有し、前記固定型入れ駒および
    可動型入れ駒で形成されるキャビティ内に溶融樹脂を充
    填し、加圧シリンダーにより前記入れ駒を加圧すること
    により、前記溶融樹脂を圧縮して、賦形を行う、多数個
    取りレンズ金型において、前記キャビティを形成する可
    動型入れ駒毎に加圧シリンダーが設置され、成形した多
    数個取りの各レンズの形状測定結果に基づき、前記各加
    圧シリンダーの加圧力を独立に制御するための制御装置
    が設けられてなることを特徴とするプラスチックレンズ
    の製造装置。
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