JPH07266520A - レトルト用包材 - Google Patents

レトルト用包材

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JPH07266520A
JPH07266520A JP6085890A JP8589094A JPH07266520A JP H07266520 A JPH07266520 A JP H07266520A JP 6085890 A JP6085890 A JP 6085890A JP 8589094 A JP8589094 A JP 8589094A JP H07266520 A JPH07266520 A JP H07266520A
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克伸 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品の包装に用いた場合にも包材の臭いが内
容物に移行することがないため、内容物の味覚が良好で
あり、かつ、いわゆる柚肌の発生がなく、しかもシール
強度、耐衝撃性に優れたレトルト包材を提供する。 【構成】 シングルサイト触媒を用いて重合したエチレ
ンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フィルム層1
を最内層とするレトルト用包材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レトルト用包材に関
し、更に詳しくは、例えば食品、薬品、飲料等、特に加
圧加熱殺菌を施す内容物の包装に好適に利用可能なレト
ルト用包材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、食品、薬品、飲料等、特に加圧
加熱殺菌を施す内容物の包装材料には、包材をレトルト
中で120℃程度の高温で、加熱・加圧処理することか
ら、包装材料の機能としては、耐熱性、シール強
度、バリヤー性、耐衝撃性をもつことが望まれてい
る。従来より、かかる目的を達成するため、レトルト用
包材の最内層として、シール強度が高く、耐熱性にも優
れ、更に包材自体の臭いもないフィルムとして、ポリプ
ロピレン(以下、「PP」という)を使用している。具
体的な層構成としては、外側から内側に向けて、ポリエ
チレンテレフタレート(以下、「PET」という)/延
伸ナイロン(以下、「ONy」という)/アルミニウム
(以下、「Al」という)/未延伸PP(以下、「CP
P」という)、PET/Al/CPP、PET/ONy
/CPP等の積層フィルムが広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
最内層としてPPを用いた従来の包装材料では、PP樹
脂自体が、結晶性樹脂のため、ホモポリマー使用の際に
は、耐衝撃性が著しく低く、また、透明性が低いことか
ら、エチレンとのランダムコポリマー、ブロックコポリ
マーとし、耐衝撃性、透明性を向上させている。また、
一般にPPは耐油性に優れているといわれているが、エ
チレンとのランダムコポリマー、ブロックコポリマーと
して使用した場合には、結晶化が均一におこらず、包材
の耐油性が一定しないため、内容物として油が多い食
品、例えば、内容物としてカレー、中華ソース等を使用
した場合には、内容物の油が、包材にしみこむ場所とし
みこまない場所とが存在し、樹脂表面に凹凸、いわゆる
柚肌が生じることとなり、見栄えが悪くなる。更には、
レトルト用包材としてバリヤー性を付与させる場合にA
lを積層するが、Alを積層すると、最内層であるPP
の凹凸がAlの表面に顕著に現れ、包材としては、更に
見栄えが悪くなる。また、Alに凹凸が生じてくると、
Alに龜裂が生じる場合もあるため、龜裂部においてバ
リヤー性が劣り、包材全体としてのバリイヤー性がなく
なる。
【0004】本発明は、かかる欠点に基づいて創作され
たものであり、本発明の目的は、耐衝撃性をもち、か
つ、樹脂表面に柚肌を生じさせることなく、更には、シ
ール強度が高く、包材自体の匂いが少なく、内容物の味
覚を損うことがないフィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、シング
ルサイト触媒により重合されたエチレンまたはエチレン
−αオレフィン共重合体を最内層として用いることによ
り、包材自体が耐衝撃性に優れ、かつ、最内層であるエ
チレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体の表面に
柚肌を生じることがなく、更には、包材自体にも匂いが
少ないため、内容物に包材自体の匂いが移行せず、内容
物の味覚も損わなく、更には、包材自体のシール強度が
高いレトルト用包材が得られることを見出し、本発明に
創到したものである。
【0006】すなわち、本発明は、シングルサイト触媒
により重合されたエチレンまたはエチレン−αオレフィ
ン共重合体を最内層とすることを特徴とするレトルト用
包材である。
【0007】また、最内層を構成するシングルサイト触
媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合体フ
ィルムのα−オレフィンが、プロピレン、1−ブテン、
3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、デセンのいずれかである
ことを特徴とするレトルト用包材である。
【0008】
【作用】本発明のレトルト用包材は、最内層を、シング
ルサイト触媒により重合されたエチレンまたはエチレン
−αオレフィン共重合体で構成してあり、このシングル
サイト触媒により重合されたエチレンまたはエチレン−
αオレフィン共重合体フィルムは、分子鎖が揃っている
ため、分子量分布も狭く、各分子のコモノマー含有量が
ほぼ等しいため、結晶化速度は遅く、耐衝撃性に優れた
包装体が得られる。
【0009】また、シングルサイト触媒により重合され
たエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体は、
分子鎖が揃っているため分子量分布も狭く、各分子のコ
モノマー含有量がほぼ等しいため、耐油性にも優れたフ
ィルムが得られる。よって、内容物として油が多い食
品、例えば、内容物としてカレー、中華ソース等を使用
した場合には、内容物の油が、包装材料にしみこむ場所
としみこまない場所とが存在し、樹脂表面に凹凸、いわ
ゆる柚肌が生じることはなく、包装体としての見栄えも
良いものである。
【0010】よって、内層の表面に凹凸が生じないた
め、Alを積層させた場合でもAlに凹凸は生じないた
め、Alに亀裂が生じることもなく、レトルト用包材と
してのバリヤー性も劣らない。
【0011】また、シングルサイト触媒を用いて重合し
たエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フィ
ルムを用いると、このシングルサイト触媒を用いて重合
したエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フ
ィルムは分子量分布が狭く、低分子量物の含有量が非常
に少ないため、包材自体の臭いが少ない。従って、かか
るフィルムを用いたレトルト包材を形成して、内容物を
充填しても、包材自体の臭いが内容物へ移行することは
なく、内容物の味覚も損なわれることがない。
【0012】さらに、シングルサイト触媒を用いて重合
したエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フ
ィルムで構成してあるため、このシングルサイト触媒を
用いて重合したエチレンまたはエチレン−αオレフィン
共重合体フィルムは、分子鎖が揃っているため分子量分
布も狭く、各分子のコモノマー含有量がほぼ等しいため
ヒートシール強度に優れたフィルムが得られる。よっ
て、かかるフィルムを用いた包装体は、ヒートシール強
度に優れ、かつ、強いラミネート強度の積層フィルムが
得られるため、高い破袋強度が得られる。
【0013】また、シングルサイト触媒を用いて重合し
たエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フィ
ルムは、コモノマーの量で融点をコントロールできるの
で、低温シール性に優れたフィルムが得られる。すなわ
ち、コモノマーの量を増やすと融点が下がるので、低温
シール性を有するフィルムが得られる。このため、包装
体として、低温シール性に優れた包装体を得ることがで
きるため、内容物の高速充填が可能となり、生産性が上
がる。
【0014】さらに、シングルサイト触媒を用いて重合
したエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フ
ィルムは、分子量分布が狭く透明性がよいので、きれい
なフィルムが得られ、包装体としても透明なきれいな包
装体が得られる。
【0015】また、シングルサイト触媒を用いて重合し
たエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フィ
ルムを用いると、このシングルサイト触媒を用いて重合
したエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フ
ィルムは分子量分布が狭く、低分子量物の含有量が非常
に少ないため、内容物への移臭がなく、従って、官能的
にも良好なフィルムが得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明のレトルト包材の実施例につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図3に示
すように、このレトルト用包材は、最内層がシングルサ
イト触媒を用いて重合したエチレンまたはエチレン−α
オレフィン共重合体フィルム層1であれば、最外層およ
び中間層の構成に特に制限はなく、レトルト用包材の用
途・目的に応じて種々の層構成とすることができる。
【0017】たとえば、図1に示すレトルト用包材は、
シングルサイト触媒を用いて重合したエチレンまたはエ
チレン−αオレフィン共重合体フィルム層1を最内層と
し、バリヤー層としてAl層2、中間層としてONy層
3、最外層としてPET層を有するものである。
【0018】また、図2に示すレトルト用包材は、シン
グルサイト触媒を用いて重合したエチレンまたはエチレ
ン−αオレフィン共重合体フィルム層1を最内層とし、
バリヤー層としてAl層2、最外層としてPET層4を
有するものである。
【0019】さらに、図3に示すレトルト用包材は、シ
ングルサイト触媒を用いて重合したエチレンまたはエチ
レン−αオレフィン共重合体フィルム層1を最内層と
し、中間層としてONy層3、最外層としてPET層4
を有するものである。
【0020】ここで、先ず、最内層1に用いるシングル
サイト触媒を用いて重合したエチレンまたはエチレン−
αオレフィン共重合体フィルムについて説明する。シン
グルサイト触媒(メタロセン触媒、いわゆるカミンスキ
ー触媒を含む)とは、活性点が均一(シングルサイト)
であるという特徴を持つ。このシングルサイト触媒は、
メタロセン系遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物
とからなる触媒であり、無機物に担持されることもあ
る。
【0021】ここで、メタロセン系遷移金属化合物とし
ては、例えば、IVB族から選ばれた遷移金属〔チタニ
ウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(H
f)〕に、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラ
ヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、
フルオニル基または置換フルオニル基が1乃至2結合し
ているか、あるいは、これらのうちの二つの基が共有結
合で架橋したものが結合しており、他に水素原子、酸素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アセチルアセトナート基、カルボニル基、窒素
分子、酸素分子、ルイス塩基、ケイソ原子を含む置換
基、不飽和炭化水素等の配位子を有するものが挙げられ
る。
【0022】また、有機アルミニウム化合物としては、
アルキルアルミニウム、または鎖状あるいは環状アルミ
ノキサン等が挙げられる。
【0023】ここで、アルキルアルミニウムとしては、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウフルオリ
ド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエチル
アルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキ
クロリド等が挙げられる。
【0024】また、鎖状あるいは環状アルミノキサン
は、アルキルアルミニウムと水を接触させて生成され
る。例えば、重合時にアルキルアルミニウムを加えてお
き、後に水を添加するか、あるいは、錯塩の結晶水また
は有機・無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムと
を反応させることで得られる。
【0025】また、上記シングルサイト触媒を担持させ
る無機物としては、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土等
が挙げられる。
【0026】重合方法としては、塊状重合、溶液重合、
懸濁重合、気相重合等が挙げられ、また、これらの重合
はバッチ法であっても連続法であっても良い。
【0027】また、重合条件は、通常、重合温度;−1
00〜250℃、重合期間;5分〜10時間、反応圧
力;常圧〜300Kg/cm2 である。
【0028】更に、エチレンと共重合されるコモノマー
であるαオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、デセン等が挙げられ
る。これらのαオレフィンは単独で使用してもよく、二
以上組合わせて使用しても良い。また、αオレフィンの
混合率は、1〜50モル%とすることが好ましい。
【0029】上記シングルサイト触媒を用いて重合した
エチレン−αオレフィン共重合体の物性は、例えば、分
子量;5×103 〜5×106 、密度;0.89〜0.
95(g/cm3 )、メルトインデックス〔MI〕;
0.1〜50である。
【0030】また、得られる樹脂は、線状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)と比較すると、エチレンとα−オ
レフィンの共重合比率がどの分子においても均一でコモ
ノマー含量の多い低分子量物が少なく、コモノー含量の
少ない高分子量物が少ないものである。
【0031】かかるフィルムの形成方法は特に限定され
ないが、例えば、押し出し法、Tダイ法、インフレーシ
ョン法等が挙げられる。これらのフィルムは適宜延伸し
て使用してもよい。また、このフィルムは、ドライラミ
ネーションあるいはサンドラミネーション等により他の
フィルムと積層される。
【0032】シングルサイト触媒を用いて重合したエチ
レンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フィルム層
1の厚さは、かかるフィルム厚は、用途によって異なる
ので一様に決定することは困難であるが、通常は、1〜
1000μmであり、好ましくは10〜100μmであ
る。この厚さが10μm以下では、充分なヒートシール
性およびシール強度が得られないことがある。一方、こ
の厚さを100μmより厚くしてもそれに相当する効果
は変わらず、かえって製造コストの点で不利となるから
である。
【0033】なお、本発明のエチレンまたはエチレン−
αオレフィン共重合体フィルムに、防曇剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、アンチブロッキング
剤、難燃化剤、無機および有機充填剤、染料、顔料、な
どを適宜添加してもよい。
【0034】また、図1または図2に示すレトルト用包
材において、Al層2は、主にガスや水蒸気の外部から
の流入を防止するバリヤー性の機能ないし作用を有す
る。具体的には、バリヤー性樹脂層としては、Alの
他、、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、
「EVOH」という)、ポリ塩化ビニリデン(以下、
「PVDC」という)、無機酸化物の蒸着フィルムが使
用できる。ここで、無機酸化物の蒸着フィルムとは、ポ
リオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルア
ルコール等の熱可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素
(以下、「SiOx」という)、酸化錫、酸化亜鉛、酸
化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無
機物による薄膜層を真空蒸着、スパッタリング、プラズ
マCVD、化学蒸着等によって形成したものである。
【0035】上記バイヤー性樹脂層の中で、廃棄後の環
境対応性、包装材料の透明性の観点からは、無機酸化物
の蒸着フィルムが望ましい。さらに、この中で、無機酸
化物として、酸化珪素を使用した場合には、かかるフィ
ルムは遮光性に劣るため、基材フィルムに白色印刷を施
すか、あるいは、ポリエチレンナフタレートを積層させ
るか、あるいは、白色顔料入り基材を積層させることが
望ましい。更に、蒸着法としては、真空蒸着よりもプラ
ズマCVDの方がより透明なフィルムが得られる。
【0036】また、図1または図3に示すレトルト用包
材において、中間層ONy3は、強度を向上させる機能
ないし作用を示す。具体的には、ONyの他、ポリカー
ボネート(以下、「PC」という)、未延伸ナイロン
(以下、「CNy」という)等が挙げられる。その厚さ
は、通常、10〜40μm程度である。なお、このON
y層3を形成するONyの加工法は特に制限はなく、例
えば、チューブラー法、テンター法、逐次二軸延伸法、
同時二軸延伸法等のいずれであってもよい。
【0037】また、図1〜図3に示すレトルト用包材に
おいて、最外層はいずれもPET層4により形成されて
いる。最外層を構成するフィルム層4としては、レトル
ト用包材であるため、高温で約120℃程度で加熱・加
圧処理することから、包装材料が加熱および熱湯にさら
されることなり、水に強く、更には、耐熱性が必要とさ
れるからである。最外層を構成する具体的なフィルムと
しては、PETの他、塩化ビニリデンコートポリエチレ
ンテレフタレート(K−PET)、塩化ビニリデンコー
ト2軸延伸ポリビニルアルコール(K−OV)、塩化ビ
ニリデンコートセロファン、セロファン、延伸ポリプロ
ピレン(OPP)、塩化ビニリデンコートポリプロピレ
7(K−OPP)、ポリカーボネート(PC)等が挙げ
られる。かかるフィルム厚は、通常、10〜30μmで
ある。
【0038】さらに、かかる最外層フィルム4の裏面
に、必要に応じて印刷等を施してもよい。印刷方法とし
ては、従来公知のグラビア印刷、フレキソ印刷等でよ
い。なお、印刷適性を付与するために、該フィルム表面
に予めコロナ処理を施しておいてもよい。
【0039】これらの各層は、前述の通り、ドライラミ
ネーションあるいはサンドラミネーション等により積層
されるが、この積層に好適に用いることのできる接着剤
としては、例えばウレタン系接着剤が挙げられる。
【0040】具体的な層構成としては、3層構成の場合
には、例えば、外層側から内側層に向けて、PET/A
l/シングルサイト触媒を用いて重合したエチレンまた
はエチレン−αオレフィン共重合体フィルム(以下、
「SSC」という)、PET/EVOH/SSC、PE
T/SiOx−PET/SSC、PET/ONy/SS
C等の積層フィルムが挙げられる。
【0041】また、4層構成の場合には、例えば、外層
側から内側層に向けて、PET/ONy/Al/SS
C、PET/ONy/EVOH/SSC、PET/ON
y/SiOx−PET/SSC等の積層フィルム等が挙
げられる。
【0042】以上の実施例の他、他に種々の機能をもた
せるため、上記フィルム層に他の層を設けてもよい。
【0043】例えば、かかる積層材において、紫外線遮
断性機能を有する場合には、紫外線遮断性機能を有する
フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、酸化チタン粉
末や酸化亜鉛粉末を含有する樹脂コート層を形成した熱
可塑性樹脂フィルム等によって形成したものを利用して
もよい。
【0044】以上のようにして構成されるレトルト用包
材は、従来公知の製袋方法により製袋でき、具体的に
は、例えば、三方シール、スタンディング、ガセット、
タテピロー、ヨコピロー等の種々の形状とされる。
【0045】以下、具体的実験例を示し、本発明のレト
ルト用包材についてさらに具体的に説明する。 〔実施例〕実施例1サンプルの作製 最外層から最内層の順に、PET層〔厚さ12μm〕/
ONy層〔厚さ15μm〕/Al層〔厚さ7μm〕/シ
ングルサイト触媒を用いて重合したエチレン層〔厚さ7
0μm〕(密度:0.945)の各層をウレタン系接着
剤を用いて積層することによりレトルト用包材を作成
し、150mm×180mmに三方製袋してパウチとし
た。実施例2サンプルの作製 最外層から最内層の順に、PET層〔厚さ12μm〕/
ONy層〔厚さ15μm〕/Al層〔厚さ7μm〕/シ
ングルサイト触媒を用いて重合したエチレン層〔厚さ8
0μm〕(密度:0.926)の各層をウレタン系接着
剤を用いて積層することによりレトルト用包材を作製
し、200mm×300mmに三方製袋してパウチとし
た。
【0046】比較例1サンプルの作製 前記実施例1サンプルにおいて、最内層を線状低密度ポ
リエチレン層とした他は、前記実施例1と同様にしてパ
ウチを作製した。比較例2サンプルの作製 前記実施例1サンプルにおいて、最内層を高密度ポリエ
チレン層とした他は、前記実施例1と同様にしてパウチ
を作製した。比較例3サンプルの作製 前記実施例1サンプルにおいて、最内層をポリプロピレ
ンとエチレンとのブロックコポリマー層とした他は、前
記実施例1と同様にしてパウチを作製した。比較例4サンプルの作製 前記実施例2サンプルにおいて、最内層を線状低密度ポ
リエチレン層とした他は、前記実施例1と同様にしてパ
ウチを作製した。比較例5サンプルの作製 前記実施例2サンプルにおいて、最内層を高密度ポリエ
チレン層とした他は、前記実施例1と同様にしてパウチ
を作製した。比較例6サンプルの作製 前記実施例1サンプルにおいて、最内層をポリプロピレ
ンとエチレンとのブロックコポリマー層とした他は、前
記実施例1と同様にしてパウチを作製した。
【0047】〔実験1〕前記のように作製した実施例サ
ンプル1および比較例1、2、3サンプルについて、こ
のパウチに水およびパスタ用ミートソース(油性食品)
を充填し、温度120℃、30分間の加圧加熱(レトル
ト)殺菌を行い、内容物である水の味覚変化を評価し、
更に、ミートソースのパウチの表面を評価した。その結
果を下記表1に示す。
【0048】
【0049】表1から明らかなように本実施例1サンプ
ルでは、パウチ内の水の味覚の変化はなく、内容物がミ
ートソースである油性食品の場合でも、表面に柚肌の発
生つまり表面に凹凸が生じなかったことがわかる。これ
に対して比較例1、2、3サンプルでは、内容物に包材
臭が移行し、内容物の味覚が損なわれるか、あるいは、
油性食品(ミートソース)の充填殺菌後には、表面に細
かい凹凸(柚肌)が現れるかいずれかの現象が現れた。
【0050】〔実験2〕実施例サンプル2および比較例
4、5、6サンプルについて、このパウチに水(800
ml)および炊き込みご飯の素(800g)を充填し、
内容物である水の味覚の変化を評価し、更に、炊き込み
ご飯の素を充填したパウチの表面を評価した。その結果
を表2に示す。
【0051】
【0052】表2から明らかなように本実施例2サンプ
ルでは、パウチ内の水の味覚の変化はなく、内容物が炊
き込みご飯の素である油性物の場合でも、表面に柚肌の
発生つまり表面に凹凸が生じなかったことがわかる。こ
れに対して比較例4、5、6サンプルでは、内容物に包
材臭が移行し、内容物の味覚が損なわれるか、あるい
は、油性食品(炊き込みご飯の素)の充填殺菌後には、
表面に細かい凹凸(柚肌)が現れるかいずれかの現象が
現れた。
【0053】
【発明の効果】以上の結果より、本発明の効果は明らか
である。すなわち、シングルサイト触媒により重合され
たエチレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体を最
内層として用いることにより、かかるフィルムは包材自
体の臭いが少ないため、包材自体の臭いが内容物へ移行
することなく、内容物の味覚が損なわれることがない。
更に、かかるフィルムは、耐油性に優れるため、内容物
が油を多く含む場合でも、包材の表面に凹凸が生じるこ
とがなく、いわゆる柚肌となることがない。また、かか
るフィルムは、結晶化速度が遅いため、包装材料自体が
耐衝撃性に優れ、かつ、包装材料自体のシール強度も高
いレトルト用包材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレトルト用包材の層構成の一例を示す
説明図である。
【図2】本発明のレトルト用包材の層構成の他の一例を
示す説明図である。
【図3】本発明のレトルト用包材の層構成のさらに他の
一例を示す説明図である。
【符号の説明】 1 シングルサイト触媒を用いて重合したエチレンまた
はエチレン−αオレフィン共重合体フィルム層 2 アルミニウム層(Al層) 3 延伸ナイロン層(ONy層) 4 ポリエチレンテレフタレート層(PET層)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シングルサイト触媒により重合されたエ
    チレンまたはエチレン−αオレフィン共重合体フィルム
    を最内層とすることを特徴とするレトルト用包材。
  2. 【請求項2】 最内層を構成するシングルサイト触媒を
    用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合体フィル
    ムのαオレフィンが、プロピレン、1−ブテン、3−メ
    チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
    キセン、1−オクテン、デセンのいずれかであることを
    特徴とする請求項1記載のレトルト用包材。
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