JPH07268617A - Al合金スパッタ用ターゲットおよびその製造方法 - Google Patents

Al合金スパッタ用ターゲットおよびその製造方法

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JPH07268617A
JPH07268617A JP8786994A JP8786994A JPH07268617A JP H07268617 A JPH07268617 A JP H07268617A JP 8786994 A JP8786994 A JP 8786994A JP 8786994 A JP8786994 A JP 8786994A JP H07268617 A JPH07268617 A JP H07268617A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜中の合金組成が均一で特性のバラツキが少
なく、合金構成成分の含有率が高いため金属反射層等の
熱伝導率が低下した金属膜の成膜に用いることができ、
ボンディング工程での汚染がなく、スパッタレートが向
上し、加工性が改善されて加工取りしろが少ないAl合
金スパッタ用ターゲットとその製造方法とを提供する 【構成】 Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Z
r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、F
e、Co、Ni、CuおよびZnのうちの1種以上)か
ら形成され、鏡面加工をして走査型電子顕微鏡観察を行
ったとき、平均粒径5μm 以下の前記Mリッチの微細粒
を含有するグレインをもち、ターゲット部と、その後方
に一体的に連続し、それより幅広のバッキングプレート
部を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄膜の製造に用い
るAl合金スパッタ用ターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】各種光記録媒体が実用化されているが、
そのうち、光磁気記録媒体は情報容量が大きい点で有望
視され、近年その開発進歩が著しい。光磁気記録媒体
は、透明基板上に、誘電体層を介して記録層磁性膜を設
けて構成されている。そして、最近では、記録層上に第
2の誘電体層を設け、記録層を一対の誘電体層で挟持す
るとともに、その最上層に金属反射層を設け、再生信号
の出力を高めている。
【0003】このような金属反射層としては、光反射率
やコストの点でAlないしAl合金が有望とされてい
る。そのうちでも特公平5−24571号公報によれ
ば、特にAl−Ni合金が、Al単独の反射層で発生す
る白濁を防止するためにすぐれているとされている。そ
して、特開昭61−194664号公報では、Al−N
i合金のうち、Niを2〜10at%含むものが記録感度
や再生のC/Nの点ですぐれているとされている。この
ような金属反射層の成膜には、一般に製造の容易さ等の
理由でスパッタ法が用いられている。
【0004】このような金属反射層では、その熱伝導率
を低下させることで記録感度をさらに高めることができ
る。そこで、Al合金の熱伝導率を低下させるために
は、Ni含有量を増加させたスパッタ用ターゲットを用
い、熱伝導率を低下させた金属反射層を成膜することが
望ましい。
【0005】しかし、例えばNi含有量を増加させたA
l−Ni合金スパッタ用ターゲットは、従来法である押
出し成形法により製造した場合、膜質が均一とならず、
Niリッチ相がターゲット面上で偏析してしまう。そし
て、このようなAl−Ni合金スパッタ用ターゲットを
用いて成膜した金属反射層中のNiの含有量分布が不均
一になりやすく、金属反射層としての特性のバラツキ等
が生じ、所望の特性が得られない。
【0006】このようなAl−Ni合金の他、Alと、
Mg、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
o、W、Mn、Fe、Co、CuおよびZn等とその合
金をターゲットとするときも同様の現象が生じる。
【0007】また、スパッタを行なうに際し、従来はタ
ーゲット材を円板状に加工し、例えばCu、またはCu
合金製のバッキングプレートに低融点のボンディング材
を用いて接着して用いている。
【0008】このため、ターゲット部がボンディング工
程で汚染されたり、スパッタレートアップのために過大
な電力を投入すると、ボンディング材が溶融して真空雰
囲気を汚染して成膜中の薄膜の品質を劣化させたり、さ
らにターゲット部がバッキングプレートから剥離する事
故もある。
【0009】ボンディング材を用いない方法として、タ
ーゲット部とバッキングプレート部とを異なる金属で構
成し、爆着法等の機械的・熱的方法で直接接合して一体
化されたターゲット、あるいはターゲット部とバッキン
グプレート部とを同一金属で一体に成形したターゲット
等(特開平4−143269号公報)が開示されてい
る。
【0010】前記特開平4−143269号公報に開示
されているターゲットのうち、異なる金属で構成したも
のは、ターゲット部に異種金属であるバッキングプレー
ト部の金属が浸透するため、ターゲット部の厚さをスパ
ッタ源としてすべて利用することができない。また、膨
張率の違いによるそりが生じやすい。
【0011】一方、同一金属で一体に成形したターゲッ
トは、このような制限はなく、冷却媒体や真空雰囲気に
対する耐圧限界までスパッタ源として利用することがで
きる。しかし、ターゲットが冷却媒体によって腐食され
やすく、使用中に冷却効率が低下したり、ターゲットの
着脱時の傷により、気密性が劣化したりしやすい。ま
た、このようなターゲットを従来の圧延、押出し、鋳造
等の方法で製造されたものは、さらに製造時の圧力で生
じた異方性による不均一な変形や金属間化合物の異常粒
成長等による難加工性等もある。このため、同一金属で
一体に成形したターゲットは従来用いられていなかっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、例え
ば光磁気記録媒体等の金属反射層などの成膜に用いたと
き、膜中の合金組成が均一で、金属反射層等の特性のバ
ラツキが少なく、さらに合金構成成分の含有率を高くす
ることが可能で、金属反射層等の熱伝導率を低下させる
ことができ、例えばより一層高い記録感度をもつ光磁気
記録媒体等の光記録媒体が得られ、さらにボンディング
工程での汚染がなく、スパッタレートが向上し、加工性
が改善され、加工取りしろの少ないAl合金スパッタ用
ターゲットとその製造方法とを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(17)の本発明により達成される。 (1)Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、
Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、
Co、Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)
から形成されており、鏡面加工をして走査型電子顕微鏡
観察を行ったとき、平均粒径5μm 以下の前記Mリッチ
の微細粒を含有するグレインをもち、ターゲット部と、
その後方に一体的に連続し、それより幅広のバッキング
プレート部を有するAl合金スパッタ用ターゲット。 (2)前記Mの含有量が1〜40wt% である上記(1)
のAl合金スパッタ用ターゲット。 (3)さらにSiを0.02〜1.0wt% 含有する上記
(1)または(2)のAl合金スパッタ用ターゲット。 (4)前記MがNiであり、Ni含有量が2〜40wt%
である上記(1)〜(3)のいずれかのAl合金スパッ
タ用ターゲット。 (5)前記グレインの平均径が1μm 〜1mmである上記
(1)〜(4)のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲ
ット。 (6)前記微細粒が、前記グレイン中に面積比で5〜8
0%存在する上記(1)〜(5)のいずれかのAl合金
スパッタ用ターゲット。 (7)前記グレイン周囲にバウンダリー層を有し、この
バウンダリー層中にMリッチの第2の微細粒を有する上
記(1)〜(6)のいずれかのAl合金スパッタ用ター
ゲット。 (8)前記第2の微細粒の平均粒径が0.1〜10μm
である上記(7)のAl合金スパッタ用ターゲット。 (9)前記第2の微細粒が、前記バウンダリー層中に面
積比で5〜80%存在する上記(7)または(8)のA
l合金スパッタ用ターゲット。 (10)Al−M合金の粉末を加圧成形した上記(1)
〜(9)のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲット。 (11)上記(1)〜(12)のいずれかのAl合金スパ
ッタ用ターゲットであって、前記バッキングプレート面
のうち、少なくとも冷却媒体と接触する部分が、耐食性
被膜を有するAl合金スパッタ用ターゲット。 (12)前記耐食性被膜がCu、NiおよびCrのうち
1種以上を含む被膜である上記(11)のAl合金スパッ
タ用ターゲット。 (13)光記録媒体の反射膜の成膜に用いる上記(1)
〜(12)のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲット。 (14)Al−M合金を溶融して高速急冷法により粉末
とし、得られたAl−M合金の粉末を加圧成形し、切削
加工するAl合金スパッタ用ターゲットの製造方法。 (15)前記加圧成形が、Alの融点未満の温度で行わ
れる上記(14)のAl合金スパッタ用ターゲットの製造
方法。 (16)前記高速急冷法により得られた微細粉末に、さ
らにMリッチの微細粒を添加して加圧成形する上記(1
4)または(15)のAl合金スパッタ用ターゲットの製
造方法。 (17)前記Al−M合金の粉末中にMリッチの微細粒
が存在する上記(14)〜(16)のいずれかのAl合金ス
パッタ用ターゲットの製造方法。
【0014】
【作用および効果】本発明のスパッタ用ターゲットは、
Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、Hf、
V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、
Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)であ
る。そして、好ましくはAl−M合金を溶融して高速急
冷法により粉末とし、得られた粉末を、好ましくはAl
の融点未満の温度で加圧成形し、旋削加工して得られる
もので、平均粒径5μm 以下のMリッチの微細粒を含有
するグレインをもつ。さらに、ターゲット部と、その後
方に一体的に連続し、ターゲット部より幅広のバッキン
グプレート部を有する。
【0015】この場合、微細粒は全体のM含有量よりも
M過剰の金属間化合物を主体とし、全体のMの含有量
は、好ましくは1〜40wt%である。このターゲット
は、従来の押出し成形法により製造したAl−M合金ス
パッタ用ターゲットと比較して、Mの組成が均質であ
る。
【0016】例えばMとしてNiを用いたとき、直径5
インチ(約127mm)のAl−Ni合金スパッタ用ター
ゲットのスパッタ面を、縦および横方向にそれぞれ直径
の1/6の長さで等間隔に区切り、得られた32区画の
Niの平均含有量を測定すると、押出し成形法によるタ
ーゲットでは、Niリッチ相の微細粒は比較的均一に分
布しているが、一軸方向に配向するので区画ごとのNi
の平均含有量が変化しており、区画ごとの平均含有量の
バラツキは全体としてのNi含有量増加させると著しく
バラツいてしまう。すなわち、押出し成形法では、Ni
含有量を例えば6wt%超とすると、押出し方向に縞状に
Niリッチ相が偏析・偏在し、前記の区画ごとの平均含
有量が同一のターゲットを製造することはできない。
【0017】一方、本発明のAl−Ni合金スパッタ用
ターゲットでは、Niリッチの微細粒はグレイン内部、
あるいはこれに加えグレイン近傍のバウンダリー層に偏
在してはいるが、前記の区画内のNiの平均含有量は、
Ni含有量が多くても区画間でほぼ同一である。
【0018】本発明によれば、より一層高いM含有量と
するときにも、M量が均質なAl−M合金スパッタ用タ
ーゲットを製造することができる。従って、本発明のA
l−M合金スパッタ用ターゲットを用いることで、M含
有率を多くして、熱伝導率が低く、より一層高い記録感
度をもつ光磁気記録媒体用等の金属反射層等の成膜が可
能となる。
【0019】また、光磁気記録媒体、例えばミニディス
クでは、ブロックエラーレート(BLER)が特に3.
0×10-2以下となる記録パワー下限値(Pmin )に対
し、Pmin ×1.4として表わされる最適記録パワー
(P0 )、すなわち光磁気記録媒体に記録するための記
録書き込み光の最適パワーが、低ければ低いほど記録感
度は高くなる。このP0 は、例えばMとしてNiを用い
たとき、金属反射層厚が同じであれば、Al−Ni合金
製金属反射層のNi含有率が高いほど低下し、金属反射
層厚が薄いほど低下する。このときNi含有率が高いほ
ど金属反射層厚の変化に対するP0 の変化も小さくな
る。
【0020】すなわち、金属反射層の製造に際し、膜厚
を厚くしてもP0 は高くならず、製造上の膜厚制御マー
ジンが広がり、また膜厚を薄くせざるをえなくなって反
射性が低下したり、高温高湿下での耐食性が低下すると
いうことも無くなり製造上の大きなメリットとなる。
【0021】またさらに、本発明あるいは押出し成形法
により製造したAl合金スパッタ用ターゲットを用いて
その直上に基板を固定してスパッタを行ない、得られた
金属層について、ターゲット中心から径方向にM含有率
を測定すると、押出し成形法によるターゲットを用いた
場合、金属層中のM含有率は、ターゲット中心付近でM
含有率が低く、測定位置を径方向に移動していくと、M
含有率は大きく増加していく。しかし、本発明のターゲ
ットを用いた場合には、ターゲット中心付近では、ター
ゲットのM含有率とほぼ同等の薄膜が安定して得られ、
また金属層中のM含有率の径方向の変化も格段と小さ
い。
【0022】このように、本発明のAl−M合金スパッ
タ用ターゲットを用いることで、スパッタの際のターゲ
ット中心から径方向の位置の違いによる金属反射層中の
M含有率の変化が小さく、特にターゲット直上付近での
薄膜中のM含有率がターゲット組成とほぼ等しいという
特段の効果が合わせて得られる。このような効果は、本
発明のターゲットによりはじめて得られた効果である。
【0023】さらに、本発明のAl−M合金スパッタ用
ターゲットは、ターゲット部と、その後方に一体的に連
続し、ターゲット部より幅広のバッキングプレート部を
有するため、ターゲット部とバッキングプレート部とを
接合するためのボンディング材を含まない。このためタ
ーゲットへのボンディング材の拡散や真空雰囲気の汚染
がなく、より大きな電力を投入することが可能になり、
スパッタレートをアップさせることができ、より一層高
い品質の薄膜を提供することができる。
【0024】また、本発明のAl−M合金は異方性がな
く、金属間化合物の異常粒成長もないため、スパッタ時
の不均一な変形がなく、さらに製造時の加工性が良好で
加工時間が短く、加圧成形するため加工取りしろが少な
い。
【0025】また、冷却媒体がバッキングプレートと直
接接触する直冷式のスパッタ装置に用いる場合は、好ま
しくは冷却媒体と接触する部分が耐食性被膜を有する。
このため、腐食による冷却効率の低下も生じない。
【0026】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0027】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、Al−M合金(ただしMは、Mg、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、C
o、Ni、CuおよびZnのうちの1種以上である)か
ら形成されており、平均粒径5μm 以下、より好ましく
は0.01〜2μm の前記Mリッチの微細粒を含有する
グレインをもつ。そして、ターゲット部と、その後方に
一体的に連続し、それより幅広のバッキングプレート部
を有する。
【0028】本発明のAl合金スパッタ用ターゲットの
Mの含有量は、好ましくは1〜40wt%である。M含有
量が少なすぎると、本発明の実効が少なくなり、また例
えば金属反射層を成膜したとき、金属反射層の熱伝導率
が高くなりやすく、媒体の記録感度が低下してくる。ま
た多すぎても本発明の実効が少なくなる他、例えば金属
反射層として良好なアモルファス状態や結晶状態を維持
できなくなったりして、金属反射層としての反射率が低
下しやすくなり、媒体のC/N比も劣化してくる。
【0029】また、本発明のAl合金スパッタ用ターゲ
ットには、さらにSiを好ましくは0.02〜1.0wt
% 、より好ましくは0.03〜0.8wt% 、特に好まし
くは0.1〜0.2wt% 含有する。Siを上記範囲含有
することで、Al合金スパッタ用ターゲットの熱伝導率
がより一層低下する。含有量が少なすぎるとSiによる
熱伝導率の低下効果が得られにくく、多すぎるとSiの
分布が不均一になりやすく、このようなターゲットを用
いて成膜しても、均質な膜になりにくい。
【0030】次に、本発明のAl−M合金スパッタ用タ
ーゲットのMとして最も好ましいNiを用い、特にミニ
ディスク等の光磁気記録媒体の金属反射層を成膜する場
合を例として説明する。なお、Ni以外の前記Mでも、
そのマイクロストラクチャー等は以下と同様である。
【0031】本発明のAl−M合金スパッタ用ターゲッ
トのMとしてNiを用いる場合は、Ni含有量が2〜4
0wt%、より好ましくは3〜20wt%、特に6〜10wt
%であることが好ましい。Ni含有量が少なすぎると、
例えば金属反射層を成膜したとき、前記のように、金属
反射層の熱伝導率が高くなりやすく、記録感度が低下し
てくる。また多すぎると、金属反射層の反射率が低下し
やすくなり、C/N比が劣化してくる。
【0032】このような範囲でNiを含有し、後述する
方法で製造した本発明のAl−Ni合金スパッタ用ター
ゲットは、平均粒径5μm 以下、より好ましくは0.0
1〜2μm のNiリッチの微細粒を含有するグレインを
もつ。すなわち、ターゲット表面を例えばダイアパウダ
ーによりスズ定盤上でポリッシングして鏡面加工したの
ち、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を行なう
と、粒界が明確に確認されるグレインをもつ。本明細書
において、Niリッチの微細粒を含有するグレインと
は、このような処理で確認されるグレインをいう。一
方、押出し成形法により製造したAl−Ni合金スパッ
タ用ターゲットでは、前記の鏡面加工後、さらに塩化鉄
水溶液でエッチング加工を施してはじめてグレインが確
認されることはあるが、前記の鏡面加工のみではグレイ
ンは確認されない。
【0033】グレインの平均径は、好ましくは1μm 〜
1mm、より好ましくは2〜100μm である。この場
合、平均粒径や平均径は、SEM視野下での50個程度
のグレインの最大長辺の平均で表わす。そして、Niリ
ッチ(Mリッチ)微細粒はSEM視野下、一定量グレイ
ン内に存在し、好ましくはグレイン中に面積比で5〜8
0%、より好ましくは15〜50%存在する。そして、
グレインのほとんどが、主に球状あるいは偏平状に近い
形状をもつ。
【0034】さらに、このようなグレイン周囲には通常
バウンダリー層が存在し、このバウンダリー層中にもN
iリッチの第2の微細粒を有する。そしてこの第2の微
細粒は、主にグレイン近傍に存在し、平均粒径としては
0.1〜10μm 、より好ましくは2〜5μm で、バウ
ンダリー層中に面積比で5〜80%、より好ましくは1
5〜60%存在する。これら、グレイン中のNiリッチ
の微細粒や、バウンダリー層中に存在する第2の微細粒
は、主に金属間化合物NiAl3 を主体とし、さらに、
Al−Ni合金中のNi含有量が25〜40wt%の場
合、Ni2 Al3やNiAl等の合金(金属間化合物)
として存在することもある。これらは、X線回折(XR
D)により確認することができる。なお、バウンダリー
層の厚さは5〜20μm 程度、また、面積比は0〜30
%、特に5〜20%であることが好ましい。ただし、後
述する加圧成形法、特に加熱を伴なわない成形を行なう
場合は、上記のようなバウンダリー層がほとんど存在せ
ず、グレイン近傍にNiリッチの微細粒が存在する層の
み有する場合もある。この場合、Niリッチの微細粒と
ともに空隙が存在することもある。なお、このようなA
l−Ni合金スパッタ用ターゲットのNiリッチの微細
粒等は特にSEMよる組成像からの確認が有効である。
また、このようなNiリッチ相を除く部分は、実質的に
アルミニウム相であり、さらに、これらの組成成分のほ
かに、ターゲット組成中には原料の不純物等に由来する
例えばOやN等が1000ppm 程度以下含まれていても
よい。
【0035】以上では、前記MとしてNiを用いたとき
について説明してきたが、Ni以外の金属を用いた場合
のAl合金中の好ましいM含有量や、グレイン中のMリ
ッチの微細粒およびバウンダリー層中に存在する第2の
微細粒の、存在形態等を以下に示す。
【0036】MがMgの場合、Al中のM含有量は2〜
40wt%が好ましい。またMリッチの微細粒としては金
属間化合物AlMgのβ相が偏析する。MがTiの場
合、Al中のM含有量は2〜40wt%が好ましい。また
Mリッチの微細粒は主にTiAl3 が主体となる。Mが
Zrの場合、Al中のM含有量は1〜30wt%が好まし
い。また、Mリッチの微細粒は主にZrAl3 が主体と
なる。MがHfの場合、Al中のM含有量は1〜30wt
%が好ましい。MがVの場合、Al中のM含有量は1〜
20wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主にVA
6 やVAl5 が主体となる。MがNbまたはTaの場
合、Al中のM含有量はいずれの場合も1〜30wt%が
好ましい。MがCrの場合、Al中のM含有量は1〜2
0wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主にCrA
7 を主体とし、さらにM含有量が10〜20wt%の場
合、Cr12Al11、CrAl4 として存在することもあ
る。MがMoの場合、Al中のM含有量は1〜20wt%
が好ましい。またMリッチの微細粒は主にMoAl12
主体となる。MがWの場合、Al中のM含有量は1〜2
0wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主にWAl
12が主体となる。MがMnの場合、Al中のM含有量は
1〜30wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主に
MnAl6 やMnAl4 が主体となる。MがFeの場
合、Al中のM含有量は2〜40wt%が好ましい。また
Mリッチの微細粒は主にFeAl3 やFe2 Al5 が主
体となる。MがCoの場合、Al中のM含有量は1〜3
0wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主にCo2
Al9 を主体とし、さらにM含有量が20〜30wt%の
場合、Co4 Al13、Co2 Al5 として存在すること
もある。MがCuの場合、Al中のM含有量は1〜30
wt%が好ましい。またMリッチの微細粒は主に金属間化
合物AlCuのθ相が偏析する。MがZnの場合、Al
中のM含有量は1〜30wt%が好ましい。またAl−Z
nはZnの重力偏析が生じる。
【0037】さらに、本発明のAl合金スパッタ用ター
ゲットでは、Al合金を形成するMは、例示したこれら
の金属単独のみでなく、これらの金属が2種以上含まれ
たものであってもよい。
【0038】本発明は、グレインの平均径やグレイン中
のこのようなMリッチの微細粒の平均粒径や存在比率、
さらにバウンダリー層中の第2の微細粒の平均粒径や存
在比率を上記のように制御する。このようなMリッチ微
細粒の分布は、グレイン内部およびその近傍に存在する
点では微視的には局在的ではあるが、巨視的にはほぼ等
方的である。従って、M含有量をより高いものとして
も、前記の押出し成形法により得られるターゲットのよ
うなM組成のバラツキがなく、M組成が均質なAl合金
スパッタ用ターゲットが得られる。従って、媒体の反射
層として用いる場合、C/N比の劣化なしに記録感度を
より一層高くすることが可能である。さらに、金属反射
板の膜厚変化に対するP0 の変化が小さくなり、製造上
のマージンが広いというメリットももつ。また、前記の
ように、スパッタの際のターゲット直上を中心とし、そ
の中心からの位置による金属反射層中のM含有率の変化
が少ないというすぐれた効果も得られる。このような効
果は、Mとして前記いずれの金属を用いても得られる
が、これらのMのうちではNiを用いると最も高い効果
が得られる。
【0039】他方、押出し成形法による合金ではこのよ
うなグレインやバウンダリー層、さらにはMリッチの微
細粒の局在的ではあるがほぼ等方的な分布は認められな
い。押出し成形法により得たターゲットを用いるスパッ
タにより得られた金属反射層は、ターゲット直上を中心
とすると、その中心付近のM含有率が低くなる。さら
に、金属反射層の径方向のM含有率はターゲット直上中
心からはなれるにつれて増加する。さらに、ターゲット
のM含有量が高くなるにつれて、Mリッチの微細粒がタ
ーゲット内で押出し方向と平行の縞状に不均一に分布す
るので、ターゲットのM含有量が一定しない。このた
め、このようなターゲットを用いて成膜した金属反射層
のM含有率は均一になりにくい。すなわち、用いるター
ゲットのM含有量を高くできないため、金属反射層のM
含有率を高くできず、これを光磁気記録媒体としたと
き、記録感度を高くすることができない。
【0040】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、前記のようなM含有量のAl−M合金を溶融して高
速急冷法により粉末とし、得られた微粉末を加圧成形
し、切削加工することで得ることができる。
【0041】以下にMとしてNiを用いて本発明のAl
合金スパッタ用ターゲットの製造方法を説明する。
【0042】合金の原料としては、原料金属としてAl
およびNiを用い、Ni含有量が前記範囲となるように
秤量して混合し、アークメルト法、高周波誘導溶解炉法
等により700〜1000℃で溶融して高速急冷法によ
り粉末とすればよい。高速急冷法としては、いずれの方
法も用いることができ、各種冷却ロール法、遠心急冷
法、アトマイズ法等を用いることができるが、球状ある
いは偏平状の粉末を容易に得ることができることから、
特にガスアトマイズ法が好ましい。用いるガスとしては
2 またはAr、Heその他の不活性ガスを用いること
が好ましい。
【0043】前記溶融に際し、MとしてNi以外の金属
を用いる場合は、用いる溶融温度としては、700〜2
000℃程度の範囲から、用いる金属により最適な温度
を選択すればよい。
【0044】また、粉末の大きさとしては、最大長辺が
平均で1μm 〜1mm、より好ましくは2〜100μm で
ある。大きすぎると高速急冷されにくく、Niリッチ粒
が微粒子化しにくい。また小さすぎると加圧成形が難し
くなる。
【0045】得られた粉末は、加圧成形する。加圧成形
する方法は、どのような方法であってもよく、たとえば
通常の加圧成形法、ホットプレス法(HP)、あるいは
熱間静圧プレス法(HIP)等を用いることができる。
【0046】例えばHP法を用いる加圧成形法として
は、得られた粉末を、例えばグラファイト製等の型に充
填し、加圧成形する。加圧成形条件は、Alの融点以下
の温度であって、通常は室温以上の温度で、より好まし
くは400〜650℃で、100kg/cm2〜1000kg/c
m2、5秒〜1時間行なえばよい。
【0047】このとき、加熱後の冷却は、好ましくは1
00〜500℃/時間、より好ましくは300〜500
℃/時間の速度で冷却する。冷却する速度が遅すぎる
と、例えばバウンダリー層等に含まれるNiリッチの微
細粒の平均粒径が局部的に大きくなりすぎることがあ
り、また速すぎると、生産性が低下する。さらに、加圧
成形時の温度が高すぎるとAlが溶融してしまい、Ni
リッチの微細粒を含有するグレインおよびバウンダリー
層をもつ構造が消失する傾向がある。
【0048】この際、加圧成形する方法としては、前記
高速急冷法により得られた粉末に、さらにNiリッチの
微細粒を添加して混合したのちに加圧成形してもよい。
ここで添加するNiリッチの微細粒としては、例えばN
iAl3 、Ni2 Al3 、NiAl、Ni3 Al等のN
iを含有するAl合金(金属間化合物)やNiであっ
て、平均粒径が0.1〜10μm 、より好ましくは2〜
5μm である。この場合の加圧成形の条件としては、前
記と同様であるが、例えば加圧を室温程度の温度で行う
場合は特に、1〜5t/cm2 、1秒〜10分程度とするこ
とが好ましい。Niリッチの微細粒を添加、混合して加
圧成形する場合、加圧成形時の温度は、前記温度範囲で
加熱しても、また加熱せずに例えば室温程度でおこなっ
てもよいが、バウンダリー層を形成させたり、バウンダ
リー層中にNiリッチ相を析出させたりする目的で加熱
することが好ましい。なお加圧成形時に、バウンダリー
層を形成させたり、バウンダリー層中にNiリッチ相を
析出させたりする程度に加熱せずに圧粉する場合、グレ
イン間に空隙が存在する場合がある。
【0049】なお、MとしてNiを例に製造方法を説明
したが、Ni以外の前記M金属であっても同様である。
また、前記高速急冷法により得られた粉末に、さらにM
リッチの微細粒を添加して混合した後に加圧成形する場
合、用いるMリッチの微細粒としては、前記Niリッチ
の微細粒以外に、前記高速急冷法の原料として用いた前
記Mの金属とのAl合金や、前記Mであってよい。具体
的には、前記した各M金属のAl合金や金属間化合物等
および各M金属が挙げられる。
【0050】また、用いるMリッチの微細粒の金属種
は、複数であってもよく、さらに前記高速急冷法により
得られた粉末に含まれるMの金属種と同一でなくてもよ
い。
【0051】前記加圧成形に際して用いる型としては、
得られた成型体が、可能な限り最終製品形状に近いもの
であることが好ましい。加圧成形法では、このような、
ニアネットシェイプ成形を容易に行なうことが可能であ
り、この結果、加工取りしろが少なく原料使用効率のす
ぐれた製造方法が実現する。なお、このようなニアネッ
トシェイプ成型は、従来の圧延、押出し、鋳造等の方法
では実現することが難しく、加工取りしろが多くなりや
すい。
【0052】また、切削加工は、加圧成形で得られた成
型体を目的のターゲット形状に整形するために行なう。
切削加工方法としては、目的のターゲット形状とするた
めに通常用いられる手段を用いればよく、特に制限はな
い。例えば旋削加工(旋盤加工)、フライス加工、ミー
リング加工等の公知の方法を組み合わせて行えばよい。
【0053】なお、切削加工に際し、本発明の方法で得
られた成型体の、グレイン中やバウンダリー層中に析出
した微細粒には異常粒成長や異方性がほとんどなく、こ
のため加工性が極めてすぐれている。一方、熱伝導率低
下のため、M含有率を高くして従来法で製造した成型体
では、異常粒成長が生じたり、異方性があったりして、
複雑な形状への加工性が悪くなりやすい。
【0054】通常、得られたターゲットは、加工に際し
て付着した潤滑剤その他の油脂等の汚染物質を除くた
め、イソプロピルアルコール(IPA)、エチルアルコ
ール、アセトン等の有機溶剤等を用いて蒸気洗浄を行な
い、使用される。
【0055】図1に本発明のAl合金スパッタ用ターゲ
ットの一例と、スパッタ装置の一部を示す模式部分断面
図を示す。冷却方式は直冷式の一例である。
【0056】Al合金スパッタ用ターゲット1は、ター
ゲット部2と、ターゲット部2より幅広のフランジ部6
を有するバッキングプレート部3とからなる。ただし、
冷却媒体と直接接触する直冷式のスパッタ装置11に用
いるAl合金スパッタ用ターゲット1では、好ましくは
耐食性被膜5が設けられる。
【0057】バッキングプレート部3のフランジ部6に
は、スパッタ装置11と固着するためのねじ穴4構造が
設けられており、パッキン12により冷却媒体21の密
閉性を保っている。なお、固着手段としては、図示した
ねじ穴に限らず、冷却媒体21の密閉性が保てる方法で
あれば制限はない。したがって、フランジ部6形状は固
着手段に適用可能な形状とすればよい。
【0058】また、図2には、冷却媒体21が、冷却部
13を介して、Al合金スパッタ用ターゲット1のバッ
キングプレート部3を冷却する間冷式のスパッタ装置1
1の一例を示す。冷却部13は、銅やその合金等熱伝導
率の高い材質の薄膜で形成したものであることが好まし
い。本発明のAl合金スパッタ用ターゲット1をこのよ
うな間冷式スパッタ装置11に用いる場合は、耐食性被
膜5を設ける必要はない。
【0059】Al合金スパッタ用ターゲット1は、通常
ディスク状であり、ターゲット部2の径は、101.6
〜457.2mm程度、厚さは3〜8mm程度で、バッキン
グプレート部3の径は、120〜500mm程度、厚さは
3〜10mm程度である。
【0060】直冷式スパッタ装置11に用いるAl合金
スパッタ用ターゲット1に好ましく設けられる耐食性被
膜5としては、熱伝導率が高く、用いる冷却媒体により
腐食されにくい材質であれば特に制限はないが、例えば
Cu、Ni、Cr等のうち1種以上を含む被膜であれば
よい。設ける方法についても、公知の方法を用いればよ
く、メッキ法、蒸着法、スパッタ法等が可能である。ま
た、その厚さは1〜20μm 程度とする。
【0061】パッキン12の材質は、通常このような目
的で用いられるもので、用いる冷却媒体21により短期
間に変質しないものであればどのようなものでもよい。
冷却媒体21は、通常用いられているものであれば特に
制限はなく、例えば水等をもちいればよい。
【0062】このようにして得られた本発明のAl合金
スパッタ用ターゲットのグレインには、加圧成形方向と
平行の方向と垂直の方向とで異方性を有することもある
が、グレイン中やバウンダリー層中に析出した微細粒に
は異方性が認められない。
【0063】本発明のAl合金スパッタ用ターゲット
は、例えば光記録媒体等の光記録媒体の金属反射層を成
膜するためのスパッタ用ターゲットとして好適である。
すなわち、光磁気記録媒体は、透明基板上に誘電体層を
介してTb20Fe74Co6 等の記録層磁性膜を設けて構
成されている。そして、最近では、記録層磁性膜上に第
2の誘電体層を設け、記録層を一対の誘電体層で挟持す
るとともに、その最上層には金属反射層を設けて再生信
号の出力を高めているが、このような金属反射層を成膜
する際に好適に用いられる。
【0064】本発明のAl合金スパッタ用ターゲットを
用いて成膜した光磁気記録媒体等の光記録媒体の金属反
射層の膜厚は400〜1500A 程度が好ましい。膜厚
が薄すぎると金属反射層としての効果が無くなり、出力
やC/Nが低下しやすい。また厚すぎると感度が低下す
る傾向がある。
【0065】なお、これまで光磁気記録媒体を例に述べ
てきたが、本発明のAl合金スパッタ用ターゲットは、
これ以外の各種光記録媒体の製造にも用いることができ
る。
【0066】
【実施例】以下、本発明を実験例、実施例、比較例およ
び試験例によって具体的に説明する。
【0067】実験例1 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%および8wt%と
なるように秤量、混合し、それぞれ700℃で溶融し
た。これをそれぞれN2 ガスを用いるガスアトマイズ法
により、平均粒径が50μm の粉末を得た。この粉末
を、グラファイト製の型に充填し、640℃、130kg
/cm2、10-2Torrで10分間加圧成形を行い、直径12
7mm、厚さ5mmの加圧成形体試料1(Ni含有量6wt
%)および加圧成形体試料2(Ni含有量8wt%)を得
た。
【0068】得られた試料の表面を前述の方法で鏡面加
工し、走査型電子顕微鏡(SEM)で得られた組成像を
図3(Ni含有量6wt%)および図4(Ni含有量8wt
%)に示す。それぞれ倍率の異なる組成像として(a)
および(b)に示した。
【0069】実験例2 Ni含有量を6wt%としたほかは実験例1と同様にして
原料を700℃で溶融した後、450℃、押出比1/1
0で押出し成形を行い、押出し成形試料1を得た。
【0070】得られた試料の押出し方向に対して平行の
方向の断面と、垂直の方向の断面とについて、実験例1
と同様にしてSEMによる組成像を得、図5(押出し方
向に平行)および図6(押出し方向に垂直)に示した。
それぞれ倍率の異なる組成像として(a)および(b)
に示した。
【0071】図3および図4に示すように、表面を前述
の方法で鏡面加工した加圧成型体のAl−Ni合金スパ
ッタ用ターゲットのSEMによる組成像では、白く示さ
れているNiリッチの微細粒を含有するグレインが認め
られ、さらにグレイン近傍のバウンダリー層中に平均粒
径の大きなNiリッチの第2の微細粒が存在することが
わかる。これに対し、表面を前述の方法で鏡面加工して
も、押出し成形試料1では、図5および図6に示すよう
に、グレインが認められない。
【0072】実験例3 実験例1で得た加圧成形体試料1をターゲットとして用
い、高周波マグネトロンスパッタにより、半径150mm
のガラス製基板に対してスパッタを行って、膜厚600
A のAl−Ni合金アモルファス薄膜(加圧成形薄膜
1)を成膜した。なお、RFパワーは750w とし、タ
ーゲット中心と基板中心を一致させて直上固定とした。
【0073】得られた薄膜の中心から径方向に、表1に
示す部分のNi含有率を誘導結合プラズマ発光分光分析
(ICP)により測定した。得られた結果を表1に示
す。
【0074】
【表1】
【0075】実験例4 実験例2で得られた押出し成形試料1を用い、これを実
験例1と同じサイズのスパッタ用押出し成形試料1とし
た。このスパッタ用押出し成形試料1を用いて実験例3
と同様にして基板上にAl−Ni合金アモルファス薄膜
を得た。得られた薄膜を押出し成形薄膜1とし、実験例
3と同様に薄膜の中心から径方向に、表1に示す部分の
Ni含有率を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0076】表1より明らかなように、押出し成形薄膜
1のNi含有率は、中心付近で低いことがわかる。一
方、薄膜1では中心付近のNi含有率がターゲットのN
i含有率に近く、さらに中心から径方向にNi含有率の
変化が少ない。
【0077】実験例5 Ni含有量を10wt%としたほかは実験例1と同様にし
て直径127mm、厚さ5mmの加圧成形体試料3(Ni含
有量10wt%)を得た。
【0078】実験例1と同様にして得た加圧成形体試料
2と加圧成形体試料3とをそれぞれ10試料用い、実験
例3と同じ条件でそれぞれ10個のAl−Ni合金アモ
ルファス薄膜を成膜した。
【0079】得られた各薄膜のターゲット中心位置のN
i含有率を実験例3と同様に測定した。Ni含有率の平
均値のバラツキ範囲を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】実験例6 Ni含有量を8wt%および10wt%としたほかは、実験
例2と同様にして押出し成形法による押出し成形試料2
(Ni含有量8wt%)および押出し成形試料3(Ni含
有量10wt%)を得た。
【0082】押出し成形試料2と押出し成形試料3とを
それぞれ10試料用い、実験例5と同様にしてAl−N
i合金アモルファス薄膜を成膜した。
【0083】得られた各薄膜のターゲット直上中心位置
のNi含有率を実験例5と同様に測定した。Ni含有率
の平均値のバラツキ範囲を表2に示す。
【0084】実験例7 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%となるように秤
量、混合し、それぞれ700℃で溶融した。これをそれ
ぞれN2 ガスを用いるガスアトマイズ法により、平均粒
径が50μm の粉末を得た。この粉末に、さらに平均粒
径5μm のNiAl3 の粉末を、加圧成形後のNi含有
量が8wt%となる量添加し、Vミキサーを用いて2時間
混合し、得られた混合粉末を、超硬(WC)製の型に充
填し、室温で4t/cm2 、大気中で20秒間加圧成形を行
い、直径127mm、厚さ5mmのAl−Ni合金スパッタ
用ターゲットを得た。
【0085】実験例1と同様にして、得られたターゲッ
トのSEMによる組成像を得、組成像から平均粒径が5
μm 以下のNiリッチの微細粒を含有するグレインをも
ち、さらにグレイン周囲にNiリッチの微細粒が分布し
ていることを確認した。
【0086】また、このターゲットを用い、実験例5と
同様の薄膜を作製したところ、実験例5と同様のNi含
有率の平均値のバラツキ範囲であった。
【0087】実験例8 前記MとしてMg、Ti、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、CuおよびZ
nを用い、AlとこれらのMとをそれぞれのM含有量が
6wt%となるように秤量、混合し、Mの種類に合わせて
700〜1500℃の範囲で溶融した。なお、Mはそれ
ぞれ単独でAlと混合した。これをそれぞれN2 ガスを
用いるガスアトマイズ法により、平均粒径が50μm の
粉末を得た。この粉末を、それぞれ実験例1と同様にし
て加圧成形し、直径127mm、厚さ5mmの加圧成形体試
料を得た。
【0088】得られたそれぞれの加圧成形体試料を用
い、実験例1と同様にして、得られたターゲットのSE
Mによる組成像を得た。その結果、組成像から平均粒径
が5μm 以下のそれぞれのMリッチの微細粒を含有する
グレインが認められ、さらにグレイン近傍のバウンダリ
ー層中に平均粒径がより大きいMリッチの第2の微細粒
が分布していることを確認した。
【0089】また、このターゲットを用い、実験例5と
同様の薄膜を作製したところ、実験例5より若干は劣る
が、M含有率のバラツキの少ない膜が得られた。
【0090】実験例9 ポリカーボネートを射出成形して86mm径、厚さ1.2
mmの基板サンプルを得た。この基板上に、SiNx(x
=1.1)の第1の誘電体層を高周波マグネトロンスパ
ッタにより層厚900A に設層した。次に、この第1の
誘電体層上に、Tb20Fe74Co6 の組成を有する記録
層を、スパッタにより層厚200A に設層した。
【0091】さらに、この記録層上に、La23 30
モル%、SiO2 20モル%およびSi34 50モル
%を含有する膜厚200A の第2の誘電体層を高周波マ
グネトロンスパッタにより形成した。
【0092】この第2の誘電体層上に、Ni含有量6wt
%、Ni含有量8wt%およびNi含有量10wt%のそれ
ぞれのターゲットを用い、高周波マグネトロンスパッタ
によりNi含有量が6wt%、8wt%および10wt%で、
以下の膜厚の金属反射層を設層した。Ni含有量6wt%
および8wt%のターゲットを用いたものでは、膜厚を5
00、600および700A とした。また、Ni含有量
10wt%のターゲットを用いたものでは、膜厚を60
0、700および800A とした。
【0093】得られた9種それぞれの試料の金属反射層
上に保護コートを設層した。保護コートは、オリゴエス
テルアクリレートを含有する紫外線硬化型樹脂を塗布し
た後、紫外線硬化して5μm 厚の膜厚とした。これを光
磁気記録ディスクサンプルとして最適記録パワー(P
0 )を以下の方法で測定した。得られた結果を図7に示
す。
【0094】<最適記録パワー(P0 )測定法>ディス
クをCLV1.4m/s で回転し、780nmの連続レーザ
光を照射しつつ200Oeの印加磁界で磁界変調して、E
FM信号を記録した。記録パワーを変化させて3T信号
のジッタを測定し、ジッタが40nsecを切るパワーPmi
n を測定し、最適記録パワーP0 =1.4×Pmin を算
出した。
【0095】図7に示すように、金属反射層の厚さが同
じ場合、Ni含有率を増やすとP0が低下する。また、
金属反射層の厚さを厚くするとP0 は高くなるが、Ni
含有率を増やすことで金属反射層の厚さの変化に対する
0 の変化量が低下する。すなわち、金属反射層の製造
に際し、金属反射層中のNi含有率を増やすことで、膜
厚を厚くすることができ、製造上の膜厚制御マージンが
広がり、製造上の大きなメリットとなる。
【0096】実施例1 原料AlとNiとをNi含有量が8wt%となるように秤
量、混合し、700℃で溶融した。これを用いて、N2
ガスを用いるガスアトマイズ法により、平均粒径が50
μm の粉末を得た。この粉末を、図1に示すターゲット
部2となる部分とバッキングプレート部3となる部分と
の寸法が、それぞれ径が129mmで高さが7mmおよび径
が172mmで高さが7mmとなるカーボン製の型に充填
し、640℃、130kg/cm2、10-2Torrで10分間H
Pによる加圧成形を行なった。得られた成形物を用い、
径が127mmで、高さが6mmのターゲット部2と、径が
170mmで、高さが6mmのバッキングプレート部3とな
るように旋削加工した。得られたターゲット部2とバッ
キングプレート部3とが一体的に連続したターゲット
(以下、一体型ターゲット)の表面粗度Rmax は5μm
であった。なお、10枚を旋削加工した際、加工に要し
た時間は、1枚あたり平均30分であった。
【0097】また、加工取りしろは、加圧成形品の17
%であった。
【0098】次いで、得られたターゲットに対し、IP
Aを用いて蒸気洗浄を行なった。
【0099】表面粗度Rmax は、通常の触針式表面粗さ
計を用い、JIS B−0601に記載されている方法
で測定した。
【0100】比較例1 実施例1で用いた粉末を、径が129mmで、高さが8mm
となるようにカーボン性の型に充填し、実施例1と同様
にHPによる加圧成形を行なった。得られた成形物を用
い、径が127mmで、高さが6mmとなるように旋削加工
した。得られたターゲットの表面粗度Rmax は5μm で
あった。このターゲットを、径が170mmで、厚さが6
mmの無酸素銅(FOC)製のバッキングプレートに、I
nを用いて200℃、加圧力3kg/cm2で、大気中でボン
ディングして、ターゲット(以下、ボンディング型ター
ゲット)を得た。なお、接着面積がターゲット面積の9
0%以上あることを確認した。
【0101】次いで、得られたターゲットに対し、IP
Aを用いて蒸気洗浄を行なった。
【0102】比較例2 原料AlとNiとをNi含有量が8wt%となるように秤
量、混合し、700℃で溶融した。これを用いて、45
0℃、押出比1/10で押出し成形を行ない、172mm
×172mm角で、厚さ14mmに切り出して押出し成形品
を得た。これを、径が172mm、高さが14mmとなるよ
うに加工した後、旋削加工を行なった。径が127mm
で、高さが6mmのターゲット部2と、径が170mmで、
高さが6mmのバッキングプレート部3となるように旋削
加工した。得られたターゲット部2とバッキングプレー
ト部3とが一体的に連続したターゲット(以下、押出し
一体型ターゲット)の表面には、局部的に10〜100
μm 程度の深さと径をもつ脱落部が多数認められた。こ
の脱落部は、押出し成形品の断面を鏡面加工し、走査型
電子顕微鏡で観察すると、10〜100μm 程度に異常
粒成長した金属間化合物が存在することから、この金属
間化合物が旋削加工時に脱落したものと考えられる。ま
た、脱落部を除く表面粗度Rmax は5μm であった。な
お、実施例1と同様の条件で旋削加工を行なうと、押出
し方向に異方性をもつために成形品にそりが発生し、加
工速度をあげることができず、10枚を加工した際の、
1枚あたりの平均加工時間は60分であった。
【0103】また、加工取りしろは、押出し成形品の約
49%であった。
【0104】次いで、得られたターゲットに対し、IP
Aを用いて蒸気洗浄を行なった。
【0105】試験例1 実施例1および比較例1で得られた洗浄済みターゲット
を各10枚用い、高周波マグネトロンスパッタにより、
RFパワー750w で常法によりスパッタを行なった。
その結果、それぞれのターゲットの放電が安定するまで
に要した時間は、実施例1のターゲットでは10分間、
比較例1のターゲットは30分間であった。すなわち、
比較例1のターゲットがボンディング工程で汚染されて
いることを示した。
【0106】試験例2 実施例1および比較例1で得られた洗浄済みターゲット
を各10枚用い、スパッタ投入電力を2kw、2.5kwお
よび3kwとし、実施例2と同様にしてスパッタを行なっ
た。得られた平均スパッタレートは、実施例1、比較例
1ともに同じで、投入電力にほぼ比例して向上し、両タ
ーゲットともに2kwでは1300A/min、2.5kwでは
1600A/min 、3kwでは2000A/min であった。た
だし、比較例1の3kw投入例では、10枚中の3枚に異
常放電が認められた。すなわち、Inを用いてボンディ
ングしているため、投入電力が大きくなると、このIn
が半溶融し、異常放電が発生したものである。
【0107】実施例2 実施例1で得られたターゲットのバッキングプレート部
の冷却媒体が接触する面にNiの無電解メッキを施し、
10μm の皮膜を形成した。
【0108】実施例2で得られたターゲットを実施例1
と同様にIPAを用いて蒸気洗浄し、実施例4と同様に
スパッタを行なった。すなわち、図1に示す直接冷却方
式の装置により、冷却媒体として水を用いてDCスパッ
タを行なった。10時間経過後に冷却媒体が接触する部
分を観察したところ、腐食等の変化は認められなかっ
た。
【0109】実施例3 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%となるように秤
量、混合したほかは、実施例1と同様にして、一体型タ
ーゲットを制作した。
【0110】比較例3 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%となるように秤
量、混合したほかは、比較例1と同様にして、ボンディ
ング型ターゲットを得た。
【0111】比較例4 原料AlとNiとをNi含有量が6wt%となるように秤
量、混合したほかは、比較例2と同様にして、押出し一
体型ターゲットを得た。
【0112】試験例3 実施例3、比較例3および比較例4で得られたそれぞれ
のターゲットを各10枚用い、このターゲットを固定
し、バッキングプレート部3の冷却媒体が接触する面に
対し、水を用いて5kgf/cm2 の圧力で加圧し、ターゲッ
トの中央変位量を測定した。
【0113】実施例3および比較例3のターゲットの変
位量は200〜300μm の範囲で、変位方向に異方性
は認められなかった。一方、比較例4のターゲットは、
押出し方向により変位量が異なり、特にパッキン12部
分の変位量の差により、冷却媒体21の密閉性が劣化
し、パッキン12部分に、冷却媒体のもれが認められ
た。
【0114】以上、実験例、実施例、比較例および試験
例から明らかなように、本発明の一体型ターゲットは、
例えば光磁気記録媒体等の金属反射層などの成膜に用い
たとき、膜中の合金組成が均一で、金属反射層等の特性
のバラツキが少なく、さらに合金構成成分の含有率を高
くすることが可能で、金属反射層等の熱伝導率を低下さ
せることができ、例えばより一層高い記録感度をもつ光
磁気記録媒体等の光記録媒体が得られ、さらにボンディ
ング工程での汚染がなく、スパッタレートが向上し、加
工性が改善されて加工時間が短く、加工取りしろがすく
ないAl合金スパッタ用ターゲットとなる。
【0115】また、図1に示す直接冷却方式の装置によ
りスパッタを行なう際、好ましくはバッキングプレート
部3の冷却媒体21と接触する部分に耐食性皮膜を形成
することで、腐食が防止される。さらに、冷却媒体21
に対する耐圧についても、本発明の一体型ターゲット
は、実用上問題なく使用可能であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のAl合金スパッタ用ターゲットの一例
と、直冷式スパッタ装置の一部を示す模式部分断面図で
ある。
【図2】本発明のAl合金スパッタ用ターゲットの一例
と、間冷式スパッタ装置の一部を示す模式部分断面図で
ある。
【図3】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、加圧成型体のAl−Ni合金スパッ
タ用ターゲット(Ni含有量6wt%)の走査型電子顕微
鏡(SEM)の組成像である。
【図4】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、加圧成型体のAl−Ni合金スパッ
タ用ターゲット(Ni含有量8wt%)の走査型電子顕微
鏡(SEM)の組成像である。
【図5】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、押出し成型体のAl−Ni合金スパ
ッタ用ターゲット(Ni含有量6wt%)の押出し方向と
平行の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の組成像であ
る。なお、押出し方向は、図面横方向である。
【図6】(a)および(b)は、粒子の構造を示す図面
代用写真であって、押出し成型体のAl−Ni合金スパ
ッタ用ターゲット(Ni含有量6wt%)の押出し方向と
垂直の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の組成像であ
る。
【図7】加圧成型体のAl−Ni合金スパッタ用ターゲ
ットを用いて成膜した金属反射層をもつ光磁気記録ディ
スクの、金属反射層厚さとP0 との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 Al合金スパッタ用ターゲット 2 ターゲット部 3 バッキングプレート部 4 固定用ねじおよびねじ穴 5 耐食性被膜 6 フランジ部 11 スパッタ装置(部分) 12 パッキン 13 冷却部 21 冷却媒体

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al−M合金(ただしMは、Mg、T
    i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、M
    n、Fe、Co、Ni、CuおよびZnのうちの1種以
    上である)から形成されており、 鏡面加工をして走査型電子顕微鏡観察を行ったとき、平
    均粒径5μm 以下の前記Mリッチの微細粒を含有するグ
    レインをもち、ターゲット部と、その後方に一体的に連
    続し、それより幅広のバッキングプレート部を有するA
    l合金スパッタ用ターゲット。
  2. 【請求項2】 前記Mの含有量が1〜40wt% である請
    求項1のAl合金スパッタ用ターゲット。
  3. 【請求項3】 さらにSiを0.02〜1.0wt% 含有
    する請求項1または2のAl合金スパッタ用ターゲッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記MがNiであり、Ni含有量が2〜
    40wt%である請求項1〜3のいずれかのAl合金スパ
    ッタ用ターゲット。
  5. 【請求項5】 前記グレインの平均径が1μm 〜1mmで
    ある請求項1〜4のいずれかのAl合金スパッタ用ター
    ゲット。
  6. 【請求項6】 前記微細粒が、前記グレイン中に面積比
    で5〜80%存在する請求項1〜5のいずれかのAl合
    金スパッタ用ターゲット。
  7. 【請求項7】 前記グレイン周囲にバウンダリー層を有
    し、このバウンダリー層中にMリッチの第2の微細粒を
    有する請求項1〜6のいずれかのAl合金スパッタ用タ
    ーゲット。
  8. 【請求項8】 前記第2の微細粒の平均粒径が0.1〜
    10μm である請求項7のAl合金スパッタ用ターゲッ
    ト。
  9. 【請求項9】 前記第2の微細粒が、前記バウンダリー
    層中に面積比で5〜80%存在する請求項7または8の
    Al合金スパッタ用ターゲット。
  10. 【請求項10】 Al−M合金の粉末を加圧成形した請
    求項1〜9のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲッ
    ト。
  11. 【請求項11】 請求項1〜12のいずれかのAl合金
    スパッタ用ターゲットであって、 前記バッキングプレート面のうち、少なくとも冷却媒体
    と接触する部分が、耐食性被膜を有するAl合金スパッ
    タ用ターゲット。
  12. 【請求項12】 前記耐食性被膜がCu、NiおよびC
    rのうち1種以上を含む被膜である請求項11のAl合
    金スパッタ用ターゲット。
  13. 【請求項13】 光記録媒体の反射膜の成膜に用いる請
    求項1〜12のいずれかのAl合金スパッタ用ターゲッ
    ト。
  14. 【請求項14】 Al−M合金を溶融して高速急冷法に
    より粉末とし、得られたAl−M合金の粉末を加圧成形
    し、切削加工するAl合金スパッタ用ターゲットの製造
    方法。
  15. 【請求項15】 前記加圧成形が、Alの融点未満の温
    度で行われる請求項14のAl合金スパッタ用ターゲッ
    トの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記高速急冷法により得られた微細粉
    末に、さらにMリッチの微細粒を添加して加圧成形する
    請求項14または15のAl合金スパッタ用ターゲット
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記Al−M合金の粉末中にMリッチ
    の微細粒が存在する請求項14〜16のいずれかのAl
    合金スパッタ用ターゲットの製造方法。
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