JPH07270573A - 気水分離器および気水分離装置 - Google Patents

気水分離器および気水分離装置

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JPH07270573A
JPH07270573A JP6063523A JP6352394A JPH07270573A JP H07270573 A JPH07270573 A JP H07270573A JP 6063523 A JP6063523 A JP 6063523A JP 6352394 A JP6352394 A JP 6352394A JP H07270573 A JPH07270573 A JP H07270573A
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Tomohisa Kurita
田 智 久 栗
Toshimi Tobimatsu
松 敏 美 飛
Seiichi Yokobori
堀 誠 一 横
Kazuyoshi Kataoka
岡 一 芳 片
Shinichi Morooka
岡 慎 一 師
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力損失とキャリーアンダーとキャリーオー
バーを低減する構造簡単な気水分離器および気水分離装
置を提供する。 【構成】 ライザ管2の上端部に旋回羽根部2aを設
け、旋回羽根部2aの上端に単一段の旋回筒、あるいは
大径のものの上端部に小径のものの下端部を挿入して継
ぎ合わせた複数段の旋回筒5,8,11を接続し、最上
段の旋回筒の上端部に蒸気出口筒14を挿着し、ライザ
管2の外周に多角形のライザ管プレート3を取り付け、
旋回筒と旋回筒或いは蒸気出口筒挿着部に、内側の旋回
筒或いは蒸気出口筒と外側の旋回筒の隙間を閉塞する円
形プレート15、16、17と、旋回筒プレート7,1
0,13とを取り付け、排水流路6,9,12を開設
し、ライザ管プレート3と旋回筒プレート7、10、1
3を同一位相となるようにした構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は気液二相流を液体と気体
とに気水分離器および前記気水分離器を構成要素とする
気水分離装置に係わり、特に沸騰水型原子炉の炉心から
の水と蒸気の混相流を水と蒸気に分離する気水分離器お
よび気水分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉(BWR)においては、
原子炉圧力容器内に多数の燃料集合体を装荷した炉心を
有し、この炉心の上方に気水分離器を設置している。気
水分離器は、炉心シュラウドを覆うシュラウドヘッドに
林立状態に設けられ、炉心からの気液二相流を水と蒸気
とに分離させる。分離された蒸気は、蒸気乾燥器に導か
れてさらに湿分が除去され、一方、蒸気から分離された
水は、炉心の周りのダウンカマ部に案内される。
【0003】図16は従来の気水分離器の構成を概略示
している。従来の気水分離器80は、図16に示すよう
に三重の筒構造を有し、本体ケーシングである外筒81
内に、中間筒82と内筒83(旋回筒83)が収容さ
れ、この旋回筒83の下部には、ライザ管84のラッパ
管部84aが一体的に接続されている。
【0004】旋回筒83はライザ管84より太径の筒状
をなし、これと上端でほぼ同径のラッパ管部84aに
は、旋回羽根85が設けられている。この旋回羽根85
は、ライザ管84内を上昇する炉心からの気液二相流に
旋回流を付与し、これによって気液二相流は旋回しなが
ら旋回筒83内を上昇する。
【0005】旋回羽根85は、中心ハブ85aの周りに
複数、例えば8枚の螺旋状の傾斜翼85bを有し、この
傾斜翼85bが回転することにより、ラッパ管部84a
を通過する気液二相液は、上昇運動と回転運動を付与さ
れ、旋回流となる。気液二相流の旋回流は、遠心分離作
用を受け、蒸気渦流は中心側に、水渦流は旋回筒83の
内周壁に沿って蒸気渦流を取り囲む形で上昇する。
【0006】遠心分離作用を受けた水渦流は、旋回筒上
部のピックオフリング86(ピックオフリングともい
う)で捕捉され、反転して第一放出流路87に案内され
た水は、旋回筒83の外周に配設された例えば4本のフ
ローディバイダ(図示せず)で回転動が阻止され、オリ
フィスとして機能するブレイクダウンリング87aを経
てダウンカマ上部の炉水に戻される。なお、ブレイクダ
ウンリング87aは、第一放出流路87からダウンカマ
部に放出される流体の流量を制限することにより、水に
含まれる蒸気を上方に戻し、気水分離器のキャリアンダ
ー(水に含まれる蒸気)を最小にするものである。
【0007】また、この気水分離器80では、外筒81
と中間筒82の間に第二放出流路88を備えている。こ
の第二放出流路88は、蒸気と水の渦流の中間の層から
蒸気と水の混合流を集め、水と蒸気の分離の完全化を図
る目的で設置されている。この層状混合流にはかなりの
体積量の蒸気が含まれているので、水から蒸気を分離さ
せ、分離された蒸気を蒸気出口88aから蒸気乾燥器の
下部プレナムに放出する。一方、分離された水は、第二
放出流路88の下端開口からダウンカマ部に案内される
ようになっている。なお、上記第二放出流路88は、案
内される水の回転動を阻止するため、垂直方向に延びる
チャンバの形に形成されている。
【0008】また、気水分離器80の旋回筒83内の中
心部を上昇した蒸気渦流は、上部のプリドライヤ89に
案内される。プリドライヤ89は、蒸気渦流が案内され
るドライヤ内筒(連絡筒)89aとこのドライヤ内筒8
9aを取り囲むドライヤ外筒89bとを有し、二重筒構
造に構成されている。ドライヤ内筒89a内に案内され
た蒸気流の水分は、ピックオフリング90で捕捉され、
反転してプリドライヤ放出流路91に案内され、プリド
ライヤ放出流路91を通ってダウンカマ部に導かれる。
一方、プリドライヤ89の中心部を上昇した蒸気は、蒸
気乾燥器(図示せず)下方のプレナムに放出され、この
プレナムから蒸気乾燥器に案内されるようになってい
る。
【0009】なお、上記気水分離器80は第二放出流路
88を有する三重筒構造であったが、最近のBWRでは
第二放出流路を省略した二重筒構造の気水分離器もよく
用いられている。
【0010】このように、従来の気水分離器によれば、
炉心からの気液二相流は、水と蒸気に分離され、分離さ
れた蒸気は蒸気乾燥器下部のプレナム部に放出され、水
はダウンカマ部へ案内される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の気水分離器は、二重筒構造あるいは三重筒構造であ
るため、単位面積に並べられる本数が少なく、1本あた
りが処理する気液二相流量が多くなり、圧力損失が大き
く、ポンプの負荷や自然循環流量の面で不利となる場合
があった。
【0012】気水分離器を用いているプラント、特にB
WRにおいては、ポンプや自然対流によって冷却材を循
環させるのが一般的であるが、ポンプ負荷や自然対流に
よる流量は冷却材の圧力損失に依存し、気水分離器の圧
力損失が大きいことは、必然的に装置の大型化や不経済
をもたらす。
【0013】また、気水分離器を用いているプラントで
は、プラントの運転性の点で水位の制御が重要であり、
その水位は冷却材のインベントリ(流入量)に影響され
る。上記従来の気水分離器は、三重筒構造であるため、
各筒の肉厚部分だけ冷却材のインベントリが少なくなる
ので、水位変化が敏感になり、プラントの運転性や性能
の面で不利となる場合があった。
【0014】さらに、従来の気水分離器は複雑な三重筒
構造のため構造性の面で不利となる場合がある。また、
気水分離器を林立させた気水分離装置では、個々の気水
分離器を支持する必要があり、構造の面で不利となる場
合があった。
【0015】また、従来の気水分離器の構造では、気水
分離器のキャリーオーバーやキャリーアンダーの面で改
良すべき点があった。このことを図面を用いて以下に説
明する。
【0016】図17は、二重筒構造の従来の気水分離器
を示している。図17において、遠心分離作用を受けた
水は、液膜100となって上部のピックオフリング10
1で捕捉され、反転して旋回筒102と外筒103で形
成される放出流路104に案内される。放出流路104
に案内された水は、オリフィスとして機能するブレイク
ダウンリング105を経てダウンカマ上部の炉水106
に戻される。
【0017】図17(b) に明らかに示すように、ピック
オフリング101は内縁部が断面鍵型になっており、旋
回筒102の内側の液膜100を捕捉して放出流路10
4に確実に導けるようになっている。一方、液膜100
と一緒にピックオフリング101に捕捉された一部の蒸
気107は放出流路104内を下方に流れていく。大部
分の蒸気は、鈎板101aがあるために図示した矢印f
のような流れになり、鈎板101aと板101bによっ
て形成された角において渦を発生する。その渦流によ
り、液膜100の一部が巻き込まれ、再び液滴108と
なって上部に運ばれ、その結果、キャリーオーバーが増
大する。さらに、ピックオフリング101の上方では、
矢印vに示すような蒸気の渦が形成され、圧力損失がさ
らに増大する。
【0018】このように、ピックオフリングで生成され
た渦によって捕捉された水が液滴108となって上部に
運ばれるので、気水分離器のキャリーオーバーを増大す
る。これは、発電のためにタービンに直接炉心から蒸気
を供給するBWRにおいて、キャリーオーバーを一定値
以下に制限しなければならない要求に反する。また、ピ
ックオフリング101の周辺の渦による圧力損失は、ポ
ンプや圧力容器の大型化をもたらすこととなる。
【0019】また、従来の気水分離器の構造では、キャ
リーアンダーが増大する問題もあった。図17(a) に示
すように、遠心分離作用を受けた水の液膜100は、上
部のピックオフリング101で捕捉され、反転して放出
流路104に案内されるが、放出流路104中には水と
ともに蒸気107も相当量混入する。ブレイクダウンリ
ング105は、放出流路104中の流体の流量・流速を
制限して蒸気を上方に戻すが、それでもある程度の蒸気
が放出流路104から垂直下方へダウンカマ部に噴出さ
れる。
【0020】ところで、気水分離器外側の炉水106の
流れは、図17(a) に示すように下向きの流れを持って
いるため、同じ方向の速度を持つブレイクダウンリング
105から排出された蒸気107はより下部に運ばれ易
く、これによってキャリーアンダーが増加する。
【0021】そこで本発明の目的は、上記従来技術の課
題を解決し、圧力損失とキャリーアンダーとキャリーオ
ーバーを低減する構造簡単な気水分離器および気水分離
装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る気水
分離器は、気液二相流が上昇するライザ管の上端部に旋
回羽根を備えた旋回羽根部を設け、この旋回羽根部の上
端に単一段の旋回筒、あるいは大径のものの上端部に小
径のものの下端部を挿入して継ぎ合わせた複数段の旋回
筒を接続し、最上段の旋回筒の上端部に蒸気出口筒を挿
着した気水分離器において、前記ライザ管の外周に、ラ
イザ管の外周を囲み、ライザ管とほぼ平行な流路を有す
る多角形のライザ管プレートを取り付け、前記旋回筒と
前記蒸気出口筒の挿着部、および前記複数段の旋回筒の
旋回筒同士の挿着部に、内側の旋回筒あるいは蒸気出口
筒と外側の旋回筒の間の隙間を閉塞する円形プレート
と、外側の旋回筒の外周を囲み、前記ライザ管プレート
と同一多角形の旋回筒プレートを取り付け、前記円形プ
レートと前記旋回筒プレートの下方の外側の旋回筒の壁
体に周方向の排水流路を開設し、前記ライザ管プレート
と前記旋回筒プレートを同一位相となるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0023】本願請求項2に係る気水分離器は、請求項
1に係る気水分離器において、前記旋回筒プレートは、
旋回筒とほぼ平行な流路を有することを特徴とするもの
である。
【0024】本願請求項3に係る気水分離装置は、請求
項1または請求項2に記載の気水分離器を多数ほぼ垂直
に配設し、各気水分離器のライザ管プレートと旋回筒プ
レートを隣り合う気水分離器のライザ管プレートと旋回
筒プレートの側面とそれぞれ密接させ、最外周の気水分
離器の外側には、隣り合う気水分離器のライザ管プレー
トと旋回筒プレートに接する側面を除くライザ管プレー
トの側面と旋回筒プレートの側面に接し、ライザ管プレ
ートの下方から最上段の旋回筒プレートまでの部分を囲
む外壁を取り付け、前記外壁の旋回筒プレートの上方位
置の一部に、周方向の排水流路を設けたことを特徴とす
るものである。
【0025】本願請求項4に係る気水分離器は、旋回し
ながら上昇する気液二相流を案内する内筒と、前記内筒
を取り囲んで内筒との間に分離した液体を放出する放出
流路を形成する外筒と、前記外筒から前記内筒の上方に
延設され、分離された液体を集めて前記放出流路に案内
するピックオフリングとを有する気水分離器において、
前記内筒は、上端部が拡開するように壁体の上端部が外
側に傾斜していることを特徴とするものである。
【0026】本願請求項5に係る気水分離器は、請求項
4の気水分離器において、前記ピックオフリングの外周
部およびピックオフリングと接続する前記外筒の一部
は、分離された液体を前記内筒から前記放出流路に滑ら
かに案内する連続した曲面形状に形成されていることを
特徴とするものである。
【0027】本願請求項6に係る気水分離器は、旋回し
ながら上昇する気液二相流を案内する内筒と、前記内筒
を取り囲んで内筒との間に分離した液体を放出する放出
流路を形成する外筒とを有する原子炉圧力容器の気水分
離器において、前記放出流路の末端部分の内筒あるいは
外筒は、放出流路内の流体を垂直下向き方向と角度をな
す方向に噴出するように構成されていることを特徴とす
るものである。
【0028】本願請求項7に係る気水分離器は、原子炉
圧力容器内の燃料集合体の上方に設けられ、旋回羽根に
よって燃料集合体からの気液二相流を旋回させ、旋回筒
で水と蒸気とに分離する気水分離器において、前記旋回
筒は、周方向に厚肉部分と薄肉部分を有するように内方
に突出する突起部を有し、前記薄肉部分の一部には分離
した水を吐出する吐出し溝が設けられていることを特徴
とするものである。
【0029】本願請求項8に係る気水分離器は、請求項
7の気水分離器において、前記薄肉部分と厚肉部分と吐
出し溝は、上下方向に位相をずらして形成され、それぞ
れ全体として螺旋状をなすように構成されていることを
特徴とするものである。
【0030】
【作用】請求項1に係る気水分離器において、ライザ管
は、気液二相流を上方に案内し、旋回羽根は、気液二相
流に旋回流を付与し、旋回筒は旋回運動によって分離し
た形で液体と気体を上方に案内し、円形プレートと上段
の旋回筒あるいは蒸気出口筒の下端部は分離された液体
を捕捉して排水流路から気水分離器の外側に排出する。
この結果、蒸気出口筒からは蒸気のみが排出され、この
蒸気は蒸気乾燥器に案内される。
【0031】この請求項1の気水分離器によれば、気水
分離器が多重筒構造を有していないので、気水分離器単
体の外径が減少し、所定面積の設置場所に並べられる気
水分離器の本数が増加し、この結果、気水分離器単体の
気液二相流の流入量が少なく、気水分離器の圧力損失が
低下して分離性能も向上する。また、構造が簡単になる
ので気水分離器の構造材の体積が減少し、その減少分に
相当する冷却材のインベントリが増加し、水位変化の割
合を緩和することができる。
【0032】請求項2に係る気水分離器では、旋回筒プ
レートが旋回筒とほぼ平行な流路を有していることによ
り、旋回筒の上方に排出された分離された液体の一部が
旋回筒プレートの流路を通って下方に落下する。この旋
回筒プレート通過の際に、分離された液体中に混入した
気体は上方に戻され、これによって、さらに気水分離器
全体の分離性能を向上させることができる。
【0033】請求項3に係る気水分離装置では、気液二
相流は旋回しながら旋回筒内を上昇し、分離された液体
は、上段の旋回筒や蒸気出口筒の下端部と円形プレート
によって捕捉され、排水流路を通って旋回筒プレートが
形成する水平方向の隔壁上に排出される。さらに、旋回
筒プレート上の液体は外壁の排水流路を通って排出され
る。
【0034】上記外壁および旋回筒プレートは、各気水
分離器を支持する作用を有するので、それぞれの気水分
離器を支持する特別の手段を備える必要がなく、構造簡
単な気水分離装置を得ることができる。
【0035】請求項4に係る気水分離器では、内筒の上
端部が拡開するように内筒の壁体の上端部が外側に傾斜
しているので、内筒の内側に形成された液膜は内筒の内
面に沿って流れ、内筒の傾斜によりピックオフリングの
上部の板に斜めに衝突する。これによってよりスムーズ
に放出流路に流入し、圧力損失等が減少する。
【0036】請求項5に係る気水分離器では、ピックオ
フリングの外周部およびピックオフリングと接続する外
筒の一部が、分離された液体を滑らかに案内する連続し
た曲面形状に形成されているので、さらに圧力損失等を
減少させることができる。
【0037】請求項6に係る気水分離器では、放出流路
の末端部分の内筒あるいは外筒が、流体を垂直下向き方
向と角度をなす方向に噴出するので、最終的に分離され
た液体中に含まれる蒸気が気水分離器周囲の下向きの流
れによって下方に運ばれることなく、比重の差によって
上方に戻され、キャリーアンダー性能を改善することが
できる。
【0038】請求項7に係る気水分離器では、原子炉の
炉心から出てきた気液2相流はライザ管内を上昇してき
て、旋回羽根により螺旋状の回転運動を付与され内筒内
で旋回流を生じている。このとき、密度の大きな水渦流
は、遠心力によって内筒の内周壁に膜状に張り付くが、
内壁は肉厚部分と肉薄部分があるため、液膜は厚い部分
と薄い部分とに分けられる。ここで、液膜の厚い部分に
は、吐出し溝が設けられているので、液膜が従来に比べ
て厚い状態で排出でき、排出性能が向上する。また、液
膜の厚い部分では飛散する液滴(キャリーオーバー)は
減少する。
【0039】さらに請求項8に係る気水分離器では、旋
回筒の肉厚部分と肉薄部分と吐出し溝が螺旋形状に形成
されているので、この螺旋状の肉厚部分等が旋回筒内部
の気液二相流の旋回流をより大きくし、さらに気液の分
離性能が向上させる。
【0040】
【実施例】以下添付の図面を用いて本願発明の実施例に
ついて説明する。 〔第一実施例〕図1は、本実施例の気水分離器の水平断
面、垂直断面、ならびに各構成部分を概略示したもので
ある。本実施例の気水分離器1はライザ管2を有し、こ
のライザ管2は、従来のブレイクダウンリング相当する
位置に、外形が六角形のライザ管プレート3を有してい
る。そのライザ管プレート3の外周部には、他のライザ
管プレート3と組み合わせたときにライザ管2に平行な
ライザ管プレート流路4を形成する溝が付されている。
このライザ管プレート流路4は、ライザ管プレート3の
外周の内側の孔などでもよい。このライザ管プレート流
路4の流路面積は、気水分離器1の性能から決められ
る。
【0041】旋回羽根が取り付けられるラッパ状の旋回
羽根部2aは、ライザ管2の上部に形成され、この旋回
羽根部2aの上端には第一段旋回筒5が接続されてい
る。この第一段旋回筒5の上部には周方向の第一段排水
流路6が開設されている。この第一段排水流路6の上方
位置から第一段旋回筒5の上端までの第一段旋回筒5の
上端部に、第一段旋回筒プレート7が具備されている。
【0042】同様に、第二段旋回筒8は、上部に第二段
排水流路9を有し、上端部に第二段旋回筒プレート10
を備えている。さらに、第三段旋回筒11は、上部に第
三段排水流路12を有し、上端部に第三段旋回筒プレー
ト13を備えている。
【0043】上記旋回筒プレート7,10,13の外形
は、ライザ管プレート流路4を除いてライザ管プレート
3と同一の多角形状(本実施例では六角形)であり、位
相もそろっている。
【0044】第一段旋回筒5の上方に、第二,第三段の
旋回筒8,11と蒸気出口筒14が順番に同一中心線を
有するように接続される。第二段旋回筒8の径は第一段
旋回筒5の径より、第三段旋回筒11の径は第二段旋回
筒8の径より、蒸気出口筒14の径は第三段旋回筒11
の径よりそれぞれ小さく形成されている。旋回筒5,
8,11や蒸気出口筒14の径や排水流路6,9,12
の流路面積は、気水分離器1の気水分離性能から決めら
れる。
【0045】第一段旋回筒5の上端部分は第二段旋回筒
8の下端部分に、また、第二段旋回筒8の上端部分は第
三段旋回筒11の下端部分に、また、第三段旋回筒11
の上端部分は蒸気出口筒14に入り子状に挿着される。
この場合、上段の筒体の下端部は、所定の長さ下段の筒
体の排水流路の部分に突き出すように接続される。その
突き出す長さは、従来のピックオフリングの鈎板と同様
に気水分離性能から決められる。
【0046】さらに、各旋回筒5,8,11の周方向排
水流路6,9,12の上側部分には、第一段旋回筒5を
除く旋回筒8,11の下端部や蒸気出口筒14の外周を
取り囲み、外径が下段の旋回筒の内径と等しい円形プレ
ート15,16,17が取り付けられている。
【0047】続いて、上記気水分離器をBWRの気水分
離装置として用いる場合の一例を図2を用いて説明す
る。
【0048】図2において、全体を符号18で示す気水
分離装置は、BWRのシュラウドヘッド上に、図1で説
明した気水分離器1を林立状態で多数配置し、個々の気
水分離器1は、ライザ管プレート3と旋回筒プレート
7,10,13の六角形の側面が隣り合う気水分離器1
のそれと接するように、プレートとプレートの間に隙間
ができないように配設される。
【0049】最外周の気水分離器1の外側には、隣り合
う気水分離器1のプレートに接していない全てのライザ
管プレートと旋回筒プレートの外側面に接し、ライザ管
プレート3の下方から、第三段旋回筒プレート13まで
の部分を覆う外壁19が設けられている。その外壁19
の旋回筒プレート7,10が構成する水平方向の隔壁の
上方位置の一部に、周方向の排水流路20が設けられて
いる。
【0050】このような気水分離装置18では、各旋回
筒8,11や蒸気出口筒14の下端で下段の旋回筒に突
き出した部分、ならびに円形プレート15,16,17
が、従来の気水分離器のピックオフリングと同じ機能を
持ち、旋回筒5,8,11の内壁に沿って流れる液相の
分離を行う。
【0051】また、隣り合う気水分離器の側面と旋回筒
5,8,11に具備された旋回筒プレート7,10,1
3が従来の気水分離器の外筒と同じ機能を持ち、周方向
排水流路20が分離された液体の下向きの排水流路とな
る。
【0052】さらに、ライザ管2に取り付けられたライ
ザ管プレート3の流路4が従来の気水分離器のブレーク
ダウンリングと同じ機能を持ち、気液分離性能を調整す
ることができる。
【0053】さらに、ライザ管プレート3や旋回筒プレ
ート7,10,13は、隣り合う気水分離器1と接して
いるので、気水分離器1が互いに支持しあい、従来の気
水分離器の支持用の補強材の機能を果たすことができ
る。
【0054】また、最外周の気水分離器を囲む外壁19
は、それらの気水分離器1の排水流路6,9,12から
出る液体の下向きの排水流路を形成するとともに、気水
分離器1全体を支持する機能を果たす。さらに外壁の周
方向排水流路20は、第二段旋回筒8と第三段旋回筒1
1で分離された液体のダウンカマ部への流路を形成す
る。
【0055】気水分離装置の性能は、一般的にキャリー
アンダーとキャリーオーバーと圧力損失で評価され、い
ずれも値が低いほど分離性能が高いことを意味する。こ
こで、キャリーアンダーは、気水分離器の分離された水
の中に残っている気体の質量分率であり、キャリーオー
バーは気水分離器で分離された気体中の水の質量分率で
ある。図3は従来の気水分離器のBWR条件での気液二
相流の二相流入量に対するキャリーアンダーとキャリー
オーバーの実験結果である。
【0056】図3よりキャリーオーバーはどの水位で
も、二相流入量約3〜4×105 1b/hの時に最小
であることがわかる。従来の気水分離器では二相流入量
は約4×105 1b/hである。二相流入量がある程
度以上多くなると、旋回筒の内壁に沿ってできる液膜の
厚さが増し、ピックオフリングの幅より厚くなること
や、液膜の液面での波立ちが多くなるのでキャリーオー
バーが増加する。一方、二相流入量が小さすぎても、旋
回羽根でおこる旋回流が小さくなり、それに伴い遠心力
が小さくなるので気液分離が効率良く行われなくなる。
このような理由でキャリーオーバーは二相流入量対して
下に凸な関係にあると考えられている。
【0057】一方、キャリーアンダーはどの水位でも二
相流入量が小さいほど低いのがわかる。キャリーアンダ
ーは、液相の下向き流れが気相を引っ張ることによって
起こると考えられている。従って、流速が遅ければ気相
の浮力による上昇力が相対的に大きくなるのでキャリー
アンダーは小さくなる。
【0058】また、基本的に円管内の流れと同等である
から、気水分離器での圧力損失は流速の2乗にほぼ比例
する。従って、気水分離器において、二相流入量を小さ
くすれば流速も小さくなり、圧力損失も低下する。
【0059】上記気水分離器の性能は、流入する二相流
の状態や旋回羽根をはじめとする気水分離器の形状で異
なる。これに対して本実施例の気水分離器では、気水分
離性能に関係するライザ管径、旋回羽根の形状、旋回筒
径と長さ、ピックオフリングでの液相と気相の流路面
積、ブレークダウンリング部での排水流路面積を調整す
ることにより、図3で示した従来の気水分離器と熱水力
的に同等に設計が可能である。このように設計した場合
の本実施例の気水分離器の効果について概算・比較す
る。
【0060】上記二相流入量が約4×105 1b/h
の従来の気水分離器は、外筒の径が254mm、旋回筒の
内径が222mm、肉厚が3.2mmであり、BWRの外径
が5893mmのシュラウドヘッドに359本並べられて
いる。
【0061】これに対して本実施例の気水分離器の第一
段旋回筒の径と肉厚と排水流路面積を従来のものと同じ
に設計すると、ライザ管プレート3と旋回筒プレート
7,10,13の一辺は136mmとなる。この気水分離
器を前記シュラウドヘッドに並べると427本並べるこ
とができる。
【0062】すなわち、全体の二相流入面積が427/
349倍(=1.22倍)となり、気水分離器一体辺り
の二相流入量は1/1.22倍(=0.82倍)とな
る。つまり、二相流入量が従来の約4×105 1b/
hから約3.3×105 1b/hに減少することにな
るのである。この時のキャリーオーバーやキャリーアン
ダーを図3から読み取ると、いずれも従来より同等かそ
れ以下となる。
【0063】さらに、圧力損失の面では、流入する二相
流の条件が同じであるから、流速の2乗にほぼ比例する
ので、0.822倍(=0.67倍)となる。つまり、
気液分離性能を向上させながら圧力損失を約30%低下
させることができるのである。
【0064】さらに、構造面では、本実施例の気水分離
装置によれば、個々の気水分離器は、隣り合う気水分離
器によって支持されているので、従来のような支持部材
(サポート)が不必要となる。しかも、個々の気水分離
器の構造が従来より明らかに単純であり、多重筒構造に
よる冷却材のインベントリの減少の問題もない。
【0065】上記本実施例の気水分離装置の変形とし
て、旋回筒プレート7,10,13に旋回筒とほぼ平行
な流路を設ける場合もある。この場合、旋回筒プレート
7,10,13の流路を通じて、旋回筒から排出された
水に含まれる気相が上の段の旋回筒の排水流路に抜け出
て、キャリーアンダーを低下させる作用・効果がある。
【0066】このように本実施例の気水分離器と気水分
離装置によれば、気水分離器に流入する二相流量を減少
させられ、これによって気液分離性能を改善しつつ、圧
力損失を低減し、プラントの冷却水ポンプ駆動力を減ら
したり、自然循環流量を増加させることができる。さら
に、構造が簡単であり、個々の気水分離器のサポートが
不必要であるので、気水分離装置の製造性を大幅に向上
させることができる。
【0067】〔第二実施例〕図4は、本発明の第二実施
例による気水分離器の一部を示している。この気水分離
器は、ピックオフリング部分の形状を除いて全体として
図17(a) の気水分離器と同様の構造を有している。こ
の気水分離器では、ピックオフリングの内縁部が従来の
鈎板より平板に変更され、内筒30の上端部が外筒31
方向に角度θ(約4度)で傾斜している。さらにピック
オフリングの外周部とピックオフリングに接続する外筒
31の上端部が、全体として円弧状に形成されている。
【0068】この気水分離器では、内筒30の内側に形
成された液膜32は内筒30の内面に沿って上昇し、内
筒30の上部で角度θ(約4度)に方向を変え、ピック
オフリングの板33に斜めに衝突する。衝突した液膜3
2は、外筒31と板33で形成されるアール34に沿っ
てスムーズに反転して内筒30と外筒31の間の放出流
路に案内される。
【0069】一方、蒸気は図17のピックオフリングの
ような鈎板がなくなったので、スムーズに流れることが
可能となり、蒸気の乱れによる液体の飛散も少なくなっ
てキャリオーバーも減少する。むろん、流れがスムーズ
になったことにより、圧力損失も減少する。
【0070】〔第三実施例〕図5ないし図7は、本発明
の第三実施例による気水分離器40の種々の変形例を示
している。図5に示す気水分離器40では、内筒41と
外筒42の下部位置にプレート43が内筒41の全周に
わたって設けられている。このプレート43と外筒42
下端の間の間隙(スリット44)から、放出流路46を
通った液膜45の流体が横方向に噴出される。この噴出
される流体中には蒸気47が混入されている。
【0071】気水分離装置の外側の炉水は、下向きの流
れを持っている。従来の気水分離器は、液体とともに蒸
気が下向きに排出されるため、気水分離器外側の液体と
同じ流れ方向の速度を持った蒸気はより下部に運ばれ、
キャリーアンダーが増加する。これに対して、本実施例
の気水分離器40では、放出流路46の流体が横向きに
排出されるため、蒸気47が下向きの水流に運ばれるこ
とが少なく、従来の気水分離器に比べてキャリーアンダ
ーが減少する。
【0072】図6は上記図5の気水分離器の変形例を示
している。図5と同一部分に同一符号を付して説明を省
略する図6において、放出流路46の下端部は閉じられ
ており、外筒42の下端部には多数の穴48が開設され
ている。
【0073】この気水分離器では、蒸気47を含む気液
二相流は放出流路46中を下降し、外筒の穴48から水
平方向に噴出される。この水平方向の流速によって、蒸
気47が気水分離器周囲の下向きの水流によって炉心に
再循環されることが少なくなり、従来の気水分離器に比
べてキャリーアンダーが減少する。
【0074】図7は上記図5の気水分離器のさらに他の
変形例を示している。図7の気水分離器は、図5の気水
分離器のプレート43の代わりに、外周部が断面鈎状に
立ち上がった鈎状プレート49を有している。
【0075】上記鈎状プレート49は、外筒42との間
に上向きのスリットを形成し、気液二相流はこのスリッ
トから垂直上方に噴出される。これにより、下方に運ば
れる蒸気47が減少し、キャリーアンダーを低減させる
ことができる。
【0076】〔第四実施例〕次に図8ないし図15を用
いて、本願発明の第四実施例について説明する。図8は
軽水炉としての強制循環方式の沸騰水型原子炉(BW
R)に本実施例の気水分離器を適用した例を示してい
る。なお、自然循環方式のBWRについても、本実施例
の気水分離器を全く同様に適用できるので、説明を省略
する。
【0077】本実施例の気水分離器50は、BWRの原
子炉圧力容器51内の炉心52の上方に設置される。炉
心52は、炉心シュラウド53によって囲まれた多数の
燃料集合体54からなる。炉心シュラウド53の外側と
原子炉圧力容器51の内周壁との間には、環状のダウン
カマ部55が形成されている。ダウンカマ部55の下部
には、原子炉内の冷却材再循環用インターナルポンプ5
6が複数台周方向に間隔をおいて設けられている。この
インターナルポンプ56により、原子炉圧力容器51内
の炉水が強制的に循環せしめられるように構成されてい
る。
【0078】炉心シュラウド53は、上方からシュラウ
ドヘッド57によって覆設され、このシュラウドヘッド
57に多数の気水分離器50が林立状態で設けられてい
る。これらの気水分離器50により、炉心52から出て
くる気液二相流が水と蒸気に分離されるように構成され
ている。気水分離器50の上方には、蒸気乾燥器58が
設置されている。この蒸気乾燥器58により、気水分離
器50で分離された蒸気がさらにその湿分を取り除かれ
る。湿分が除去された蒸気は主蒸気ノズル59から図示
しない主蒸気管を経て蒸気タービンに案内され、蒸気タ
ービンを駆動する。なお、図8において、符号60は制
御棒を示しており、この制御棒60は、制御棒駆動機構
61によって駆動される。
【0079】図9は、上記気水分離器50の周辺部分を
拡大して示している。図に示すように、気水分離器50
は、4体1組の燃料集合体54に対応させて設けられて
いる。
【0080】図10は、上記各気水分離器50の構成を
示している。図10に示すように、気水分離器50は、
スタンドパイプ62、ライザ管63、旋回羽根部64、
および内筒65からなる。旋回羽根部64は旋回羽根を
有し、この旋回羽根によってライザ管63を上昇してく
る気液二相流の軸方向流に周方向の流速成分を与えるこ
とができる。この場合、旋回羽根は、周方向の流速成分
のみを与え、半径方向の流速成分を与えないように構成
されている。
【0081】スタンドパイプ62に流入した蒸気と水の
混合流は、ライザ管63を通って旋回羽根部64に至
り、旋回羽根によって旋回力を与えられ、螺旋状に旋回
しながら内筒65の内部を上昇していく。この際、比重
の大きい水は遠心力のため内筒65の内壁に押しつけら
れ、比重の小さい蒸気は内筒65の中心部(コア)を流
れ、これによって気水分離が行われる。
【0082】図11は、図10の矢印A−A方向に見た
上記内筒65の断面を示している。本実施例の内筒65
は図11に示すように、肉厚部分と肉薄部分を有するよ
うに内包に突出する突起部を有している。また、内筒6
5の肉薄部分には、液膜吐出用の溝(スリット66)が
設けられている。このため、遠心力の作用で分離された
液膜は、内筒65の壁の肉薄部分に集まり、その肉薄部
分に設けられたスリット66から外部に吐出される。
【0083】すなわち、本実施例の気水分離器50によ
れば、液膜が厚い部分で液相を吐出・分離するので、よ
り効果的に液膜を排出することが可能となる。
【0084】図12は上記第四実施例の変形例を示して
いる。この変形例の気水分離器67は、スリット68が
下方で幅が広くなっている点を除いて図10の気水分離
器60と全く同一の構成を有している。このように、下
方で広がった形状のスリット68を設けたのは、液膜が
下方で厚く、上方で薄くなるため、液膜の厚さに応じて
スリットの幅を変化されたからである。
【0085】上記液膜排出用の溝は、スリット形状に限
られない。たとえば、図13に示す気水分離器69はス
リットの代わりに孔70を多数設けている。また、図1
4に示す気水分離器71は、下部で大径、上部で小径の
多数の孔72を有している。
【0086】次に図15を用いて、上記第四実施例のさ
らに他の変形例を説明する。図15の矢印B−B,C−
C,D−Dにおける断面に示すように、気水分離器73
は、図11で説明した肉厚部分と肉薄部分とスリットを
上下方向に少しずつずらして設けている。これにより、
肉厚部分と肉薄部分とスリットは、全体として螺旋状に
なり、気液二相流の旋回流の流速を減衰させることが少
なく、気相と液相の分離性能を向上させることができ
る。
【0087】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本願請求
項1に係る気水分離器は、一重の筒構造の単純な構成に
よって従来の気水分離器以上の気液分離性能を果たし、
かつ、気水分離器の単体あたりの気液二相流の流入量を
小さくすることができ、これによって気水分離器におけ
る圧力損失を低減させることができる。
【0088】本願請求項2に係る気水分離器は、旋回筒
プレートに旋回筒とほぼ平行な流路を有し、この流路を
通って、分離された液体に含まれた気相が上段の旋回筒
の排水流路に抜けて、さらにキャリーアンダーを低下さ
せることができる。
【0089】本願請求項3に係る気水分離装置は、請求
項1または請求項2の気水分離器を多数林立状態で配置
し、ライザ管プレートと旋回筒プレートの側面を互いに
密接させ、最外周の気水分離器の外側に外壁を取り付け
ているので、各気水分離器は隣りの気水分離器によって
支持され、さらに気水分離器の全体を外壁によって支持
することができる。この場合、旋回筒プレートとライザ
管プレートは、分離した水を放出する放出流路をなす。
これにより、この請求項3に係る気水分離装置では、気
水分離装置自体の構造が簡単であり、かつ、気水分離器
を支持する特別なサポートを必要としない。
【0090】本願請求項4に係る気水分離器は、内筒の
上端部の壁体が外方に傾斜して内筒上端部が拡開してい
ることにより、内筒の内壁に沿って上昇する液膜は、反
転しやすいように角度をもってピックオフリングに衝突
する。これにより、従来ピックオフリングの内縁部に設
けていた鈎板を省略でき、鈎板による渦流の発生を少な
くすることができる。ピックオフリングにおける渦流の
発生が制限されることにより、キャリーアンダー、キャ
リーアンダー、および圧力損失を低減させることができ
る。
【0091】本願請求項5に係る気水分離器は、請求項
4の気水分離器において、さらにピックオフリングと外
筒がなす角部が滑らかな連続した曲面形状に形成されて
いるので、さらに液膜の流れがスムーズになり、圧力損
失、キャリーアンダー、キャリーオーバーを低減させる
ことができる。
【0092】本願請求項6に係る気水分離器は、放出流
路の末端部分に気液二相流を横方向あるいは上向きに噴
出する構造、たとえば実施例で説明したようなプレート
あるいは穴を設けているので、噴出された流体に含まれ
た蒸気が気水分離器周囲の下向きの水流によって下方に
運ばれることが少なく、キャリーアンダー性能を改善す
ることができる。
【0093】本願請求項7に係る気水分離器は、旋回筒
の壁体に内方に突出する突起部を設けて肉厚部分と肉薄
部分を形成し、肉薄部分に分離した水を吐出する吐出し
溝を設けているので、分離された水が肉薄部分に集ま
り、前記吐出し溝から排出される。これは、液膜の厚い
ところで液相を分離することになり、より効果的に液相
を排出することができる。
【0094】本願請求項8に係る気水分離器は、上記請
求項7に係る気水分離器の肉厚部分と肉薄部分と吐出し
溝を全体として螺旋状になるように、上下に位相をずら
して形成しているので、旋回筒の内壁の螺旋状の溝が気
液二相流の旋回流を減衰さることが少なく、これによっ
て旋回筒における分離性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気水分離器の斜視図と縦断面図と
構成部分の分解図を対応させて示した図。
【図2】図1の気水分離器を多数組み合わせて構成した
気水分離装置を示した斜視図。
【図3】気水分離器単体への気液二相流の流入量とキャ
リーアンダーとキャリーオーバーの関係を示したグラ
フ。
【図4】内筒の上端部を拡開させた本発明による気水分
離器の一部を示した断面図。
【図5】放出流路の下端部に気液二相流を水平方向に噴
出するスリットを設けた本発明による気水分離器の縦断
面図。
【図6】放出流路の下端部に気液二相流を水平方向に噴
出する穴を設けた本発明による気水分離器の縦断面図。
【図7】放出流路の下端部に気液二相流を上向きに噴出
する鈎状プレートを設けた本発明による気水分離器の縦
断面図。
【図8】本発明による気水分離器を適用した強制循環方
式のBWRの全体を示した縦断面図。
【図9】図8の強制循環方式のBWRの一部を拡大して
示した縦断面図。
【図10】旋回筒に肉厚部分と肉薄部分とスリットを設
けた本発明による気水分離器を示した側面図。
【図11】図10の気水分離器のA−A矢視方向断面
図。
【図12】旋回筒に肉厚部分と肉薄部分と下方に拡開す
るスリットを設けた本発明による気水分離器を示した側
面図。
【図13】旋回筒に肉厚部分と肉薄部分と多数の孔を設
けた本発明による気水分離器を示した側面図。
【図14】旋回筒に肉厚部分と肉薄部分と下方ほど大径
の多数の孔を設けた本発明による気水分離器を示した側
面図。
【図15】旋回筒に肉厚部分と肉薄部分と水吐出し用の
スリットを螺旋状に設けた本発明による気水分離器を示
した図。
【図16】従来の気水分離器の縦断面図。
【図17】従来の気水分離器のピックオフリングにおけ
る気相および液相の流れを説明した図。
【符号の説明】
1 気水分離器 2 ライザ管 2a 旋回羽根部 3 ライザ管プレート 4 ライザ管プレート流路 5 第一段旋回筒 6 第一段排水流路 7 第一段旋回筒プレート 8 第二段旋回筒 9 第二段排水流路 10 第二段旋回筒プレート 11 第三段旋回筒 12 第三段排水流路 13 第三段旋回筒プレート 14 蒸気出口筒 15 円形プレート 16 円形プレート 17 円形プレート 18 気水分離装置 19 外壁 20 排水流路 30 内筒 31 外筒 33 板 34 アール 40 気水分離器 41 内筒 42 外筒 43 プレート 44 スリット 46 放出流路 48 穴 49 鈎状プレート 50 気水分離器 63 ライザ管 64 旋回羽根部 65 内筒 66 スリット 73 気水分離器 74 スリット
フロントページの続き (72)発明者 片 岡 一 芳 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 師 岡 慎 一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気液二相流が上昇するライザ管の上端部に
    旋回羽根を備えた旋回羽根部を設け、この旋回羽根部の
    上端に単一段の旋回筒、あるいは大径のものの上端部に
    小径のものの下端部を挿入して継ぎ合わせた複数段の旋
    回筒を接続し、最上段の旋回筒の上端部に蒸気出口筒を
    挿着した気水分離器において、 前記ライザ管の外周に、ライザ管の外周を囲み、ライザ
    管とほぼ平行な流路を有する多角形のライザ管プレート
    を取り付け、 前記旋回筒と前記蒸気出口筒の挿着部、および前記複数
    段の旋回筒の旋回筒同士の挿着部に、内側の旋回筒ある
    いは蒸気出口筒と外側の旋回筒の間の隙間を閉塞する円
    形プレートと、外側の旋回筒の外周を囲み、前記ライザ
    管プレートと同一多角形の旋回筒プレートを取り付け、
    前記円形プレートと前記旋回筒プレートの下方の外側の
    旋回筒の壁体に周方向の排水流路を開設し、 前記ライザ管プレートと前記旋回筒プレートを同一位相
    となるようにしたことを特徴とする気水分離器。
  2. 【請求項2】前記旋回筒プレートは、旋回筒とほぼ平行
    な流路を有することを特徴とする請求項1記載の気水分
    離器。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の気水分離
    器を多数ほぼ垂直に配設し、各気水分離器のライザ管プ
    レートと旋回筒プレートを隣り合う気水分離器のライザ
    管プレートと旋回筒プレートの側面とそれぞれ密接さ
    せ、 最外周の気水分離器の外側には、隣り合う気水分離器の
    ライザ管プレートと旋回筒プレートに接する側面を除く
    ライザ管プレートの側面と旋回筒プレートの側面に接
    し、ライザ管プレートの下方から最上段の旋回筒プレー
    トまでの部分を囲む外壁を取り付け、 前記外壁の旋回筒プレートの上方位置の一部に、周方向
    の排水流路を設けたことを特徴とする気水分離装置。
  4. 【請求項4】旋回しながら上昇する気液二相流を案内す
    る内筒と、 前記内筒を取り囲んで内筒との間に分離した液体を放出
    する放出流路を形成する外筒と、 前記外筒から前記内筒の上方に延設され、分離された液
    体を集めて前記放出流路に案内するピックオフリングと
    を有する気水分離器において、 前記内筒は、上端部が拡開するように壁体の上端部が外
    側に傾斜していることを特徴とする気水分離器。
  5. 【請求項5】前記ピックオフリングの外周部およびピッ
    クオフリングと接続する前記外筒の一部は、分離された
    液体を前記内筒から前記放出流路に滑らかに案内する連
    続した曲面形状に形成されていることを特徴とする請求
    項4に記載の気水分離器。
  6. 【請求項6】旋回しながら上昇する気液二相流を案内す
    る内筒と、前記内筒を取り囲んで内筒との間に分離した
    液体を放出する放出流路を形成する外筒とを有する原子
    炉圧力容器の気水分離器において、 前記放出流路の末端部分の内筒あるいは外筒は、放出流
    路内の流体を垂直下向き方向と角度をなす方向に噴出す
    るように構成されていることを特徴とする気水分離器。
  7. 【請求項7】原子炉圧力容器内の燃料集合体の上方に設
    けられ、旋回羽根によって燃料集合体からの気液二相流
    を旋回させ、旋回筒で水と蒸気とに分離する気水分離器
    において、 前記旋回筒は、周方向に厚肉部分と薄肉部分を有するよ
    うに内方に突出する突起部を有し、 前記薄肉部分の一部には分離した水を吐出する吐出し溝
    が設けられていることを特徴とする気水分離器。
  8. 【請求項8】前記薄肉部分と厚肉部分と吐出し溝は、上
    下方向に位相をずらして形成され、それぞれ全体として
    螺旋状をなすように構成されていることを特徴とする請
    求項7に記載の気水分離器。
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