JPH0727068B2 - 使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置 - Google Patents
使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置Info
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- JPH0727068B2 JPH0727068B2 JP18512386A JP18512386A JPH0727068B2 JP H0727068 B2 JPH0727068 B2 JP H0727068B2 JP 18512386 A JP18512386 A JP 18512386A JP 18512386 A JP18512386 A JP 18512386A JP H0727068 B2 JPH0727068 B2 JP H0727068B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は原子燃料再処理(以下、単に再処理と称す)に
おける有機溶媒液体中に溶け込んだルテニウムイオンの
分離装置に係り、特にリン酸トリブチルを含む有機溶媒
中に溶け込んだルテニウムイオンの分離に好適な高効率
分離装置に関する。
おける有機溶媒液体中に溶け込んだルテニウムイオンの
分離装置に係り、特にリン酸トリブチルを含む有機溶媒
中に溶け込んだルテニウムイオンの分離に好適な高効率
分離装置に関する。
〔従来の技術〕 ルテニウムイオンを液体中から分離する方法としては、
従来からの代表的な方法として以下の3つが提案されて
いる。銅イオン及び鉄を添加して沈澱物とする方法
(特開昭56−19499)、金属粉末及び活性炭を充填し
たカラムで吸着分離する方法(特開昭57−50698)、
水溶液中のルテニウムイオンを有機リン化合物を含む有
機溶剤で抽出分離する方法(昭55−107744)。これら三
方法はいずれも原子燃料再処理工程への適用を目的とし
たものであり、特に廃液として生じる硝酸水溶液からの
分離が対象となつている。このため、これら三方法は全
て水溶液からの分離を対象としており、再処理有機溶媒
であるリン酸トリブチル等からの分離については考慮さ
れていない。又、ピユーレツクス法と称されている再処
理の主流を占めているプロセスがあり、このプロセスで
はウラン,プルトニウムの核燃料とルテニウム等の核分
裂生成物が混在した有機溶媒から核燃料のみを抽出する
ことによりルテニウムを分離する方法がとられている。
しかし、この方法では、核燃料のみの抽出は難しく、ル
テニウムなどの核分裂生成物も一部抽出、共在してい
る。
従来からの代表的な方法として以下の3つが提案されて
いる。銅イオン及び鉄を添加して沈澱物とする方法
(特開昭56−19499)、金属粉末及び活性炭を充填し
たカラムで吸着分離する方法(特開昭57−50698)、
水溶液中のルテニウムイオンを有機リン化合物を含む有
機溶剤で抽出分離する方法(昭55−107744)。これら三
方法はいずれも原子燃料再処理工程への適用を目的とし
たものであり、特に廃液として生じる硝酸水溶液からの
分離が対象となつている。このため、これら三方法は全
て水溶液からの分離を対象としており、再処理有機溶媒
であるリン酸トリブチル等からの分離については考慮さ
れていない。又、ピユーレツクス法と称されている再処
理の主流を占めているプロセスがあり、このプロセスで
はウラン,プルトニウムの核燃料とルテニウム等の核分
裂生成物が混在した有機溶媒から核燃料のみを抽出する
ことによりルテニウムを分離する方法がとられている。
しかし、この方法では、核燃料のみの抽出は難しく、ル
テニウムなどの核分裂生成物も一部抽出、共在してい
る。
ところで、再処理におけるルテニウムイオンの選択分離
の必要性は次の通りである。原子燃料再処理の目的とす
るところは、使用済燃料の中からウランとプルトニウム
を回収することにあるが、使用済燃料は最初に硝酸水溶
液に溶解され、その後燃料の溶解した硝酸水溶液からリ
ン酸トリブチルを含む有機溶媒中にウランとプルトニウ
ムを移行させる。その際、核分裂生成物(Ruを含む)の
大半は硝酸水溶液中に残存し、これは硝酸水溶液のまま
高レベル廃液処理系に送られる。しかし、リン酸トリブ
チルを含む有機溶媒中にも核分裂生成物であるルテニウ
ム,ネプツニユウム,テクネシウム等が微量混入する。
この微量混入物は、ウラン,プルトニウムと共に後工程
である精製系に移行し、最終的には低レベル廃液系に送
られる。低レベル廃液系では約60倍に濃縮されるため、
微量に移行した核分裂生成物のうち、特にルテニウムは
濃縮工程により約100ppmにまで高められる。ルテニウム
がイオンとなつて存在している系、すなわち濃縮工程で
の酸回収蒸発缶などは、ルテニウムイオンの存在により
著しく腐食されることが知られている。特に100ppm程度
の濃度では、ステンレス鋼で年1〜10mm程度が腐食によ
り減肉し、場合によつては貫通孔が発生することから、
放射性物質の漏洩の問題があり、安全上極めて重大であ
る。かかる問題の回避方法としては、有機溶媒中の微量
なルテニウムイオンを分離するか、もしくはルテニウム
イオンに対して耐腐食性の優れた材料を用いることが考
えられる。前者については、水相からの分離方法は既に
述べたごとく提案されているが、有機溶媒からの分離に
ついては有効な方法がない。これは、有機溶媒中のルテ
ニウムイオンは、大量のウラン及びプルトニウムと共存
しているため、微量のルテニウムのみを効率良く分離す
るのが難しいことが原因である。一方、ルテニウムイオ
ンに対する耐腐食性の高い材料としては、ジルコニウ
ム,チタン等があるが、これらの材料は通常のステンレ
ス鋼よりも約20〜30倍コストが高いという問題がある。
またこれらの材料を一部使用したとしても、配管等のス
テンレス鋼の溶接がきわめて難しいという問題がある。
の必要性は次の通りである。原子燃料再処理の目的とす
るところは、使用済燃料の中からウランとプルトニウム
を回収することにあるが、使用済燃料は最初に硝酸水溶
液に溶解され、その後燃料の溶解した硝酸水溶液からリ
ン酸トリブチルを含む有機溶媒中にウランとプルトニウ
ムを移行させる。その際、核分裂生成物(Ruを含む)の
大半は硝酸水溶液中に残存し、これは硝酸水溶液のまま
高レベル廃液処理系に送られる。しかし、リン酸トリブ
チルを含む有機溶媒中にも核分裂生成物であるルテニウ
ム,ネプツニユウム,テクネシウム等が微量混入する。
この微量混入物は、ウラン,プルトニウムと共に後工程
である精製系に移行し、最終的には低レベル廃液系に送
られる。低レベル廃液系では約60倍に濃縮されるため、
微量に移行した核分裂生成物のうち、特にルテニウムは
濃縮工程により約100ppmにまで高められる。ルテニウム
がイオンとなつて存在している系、すなわち濃縮工程で
の酸回収蒸発缶などは、ルテニウムイオンの存在により
著しく腐食されることが知られている。特に100ppm程度
の濃度では、ステンレス鋼で年1〜10mm程度が腐食によ
り減肉し、場合によつては貫通孔が発生することから、
放射性物質の漏洩の問題があり、安全上極めて重大であ
る。かかる問題の回避方法としては、有機溶媒中の微量
なルテニウムイオンを分離するか、もしくはルテニウム
イオンに対して耐腐食性の優れた材料を用いることが考
えられる。前者については、水相からの分離方法は既に
述べたごとく提案されているが、有機溶媒からの分離に
ついては有効な方法がない。これは、有機溶媒中のルテ
ニウムイオンは、大量のウラン及びプルトニウムと共存
しているため、微量のルテニウムのみを効率良く分離す
るのが難しいことが原因である。一方、ルテニウムイオ
ンに対する耐腐食性の高い材料としては、ジルコニウ
ム,チタン等があるが、これらの材料は通常のステンレ
ス鋼よりも約20〜30倍コストが高いという問題がある。
またこれらの材料を一部使用したとしても、配管等のス
テンレス鋼の溶接がきわめて難しいという問題がある。
本発明の目的は、ルテニウムイオンの分離効率を増大で
き、かつ放射性廃棄物の発生量の増加を抑制できる使用
済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置を提
供することによる。
き、かつ放射性廃棄物の発生量の増加を抑制できる使用
済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置を提
供することによる。
上記の目的を達成できる本発明の特徴は、(a)使用済
核燃料物質の硝酸水溶液に非水溶性の有機溶媒溶液を接
触させるための液−液接触装置、及び(b)前記硝酸溶
液から分離した前記使用済核燃料物質を含む前記有機溶
媒溶液を再び硝酸水溶液と接触させるための液−液接触
分離装置を主たる構成要素とする、使用済核燃料物質か
らルテニウムイオンを分離する装置において、 前記有機溶媒溶液中のルテニウムイオンと有機溶媒とが
錯体を形成するのに充分な時間、前記有機溶媒溶液を滞
留させるための滞留装置を、前記装置(a)と前記装置
(b)との間に設けたことにある。
核燃料物質の硝酸水溶液に非水溶性の有機溶媒溶液を接
触させるための液−液接触装置、及び(b)前記硝酸溶
液から分離した前記使用済核燃料物質を含む前記有機溶
媒溶液を再び硝酸水溶液と接触させるための液−液接触
分離装置を主たる構成要素とする、使用済核燃料物質か
らルテニウムイオンを分離する装置において、 前記有機溶媒溶液中のルテニウムイオンと有機溶媒とが
錯体を形成するのに充分な時間、前記有機溶媒溶液を滞
留させるための滞留装置を、前記装置(a)と前記装置
(b)との間に設けたことにある。
滞留装置が装置(a)と装置(b)との間に設けられて
いるので、有機溶媒溶液中のルテニウムイオンと有機溶
媒との錯体が有機溶媒溶液中で多く形成される。これら
の錯体は、装置(b)内で、有機溶媒溶液中からこれと
接触される硝酸水溶液内に移行する。また、本発明は、
錯化剤等の他の物質を用いないで錯体を形成するので、
本発明の使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離
する装置から発生する放射性廃棄物に錯化剤等の他の物
質が含まれることがなく、放射性廃棄物の発生量の増加
を抑制できる。
いるので、有機溶媒溶液中のルテニウムイオンと有機溶
媒との錯体が有機溶媒溶液中で多く形成される。これら
の錯体は、装置(b)内で、有機溶媒溶液中からこれと
接触される硝酸水溶液内に移行する。また、本発明は、
錯化剤等の他の物質を用いないで錯体を形成するので、
本発明の使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離
する装置から発生する放射性廃棄物に錯化剤等の他の物
質が含まれることがなく、放射性廃棄物の発生量の増加
を抑制できる。
本発明は、発明者等がリン酸トリブチルを含む有機溶媒
溶液をある時間以上放置したときに有機溶媒溶液中のル
テニウムイオンが徐々にリン酸トリブチルと結合した錯
体に変化していくことを見出し、たことに基づいてなさ
れたものである。この知見により、ルテニウムイオンを
効率よく分離するために、ルテニウムイオンを分離する
装置(b)の上流側に滞留装置を設置したのである。本
発明におけるルテニウムイオンの具体的な分離のメカニ
ズムを以下に説明する。
溶液をある時間以上放置したときに有機溶媒溶液中のル
テニウムイオンが徐々にリン酸トリブチルと結合した錯
体に変化していくことを見出し、たことに基づいてなさ
れたものである。この知見により、ルテニウムイオンを
効率よく分離するために、ルテニウムイオンを分離する
装置(b)の上流側に滞留装置を設置したのである。本
発明におけるルテニウムイオンの具体的な分離のメカニ
ズムを以下に説明する。
再処理工程中では、ルテニウムイオンは硝酸水溶液から
リン酸トリブチルを含む有機溶媒中に抽出操作によつ
て、微量移行する。その際、大量のウラン,プルトニウ
ムも移行する。本発明者らは、有機溶媒に移行したルテ
ニウムイオンは、第3図に示したような形態に変化する
ことを見い出した。すなわち、硝酸中のルテニウムイオ
ンは、図中、20に示したごとく、硝酸基,ニトロシル基
と水が結合した形態であるが、有機相に移行する際は結
合した水にリン酸トリブチル23が配位した未溶媒和ルテ
ニウム21に形態変化する。さらにこの未溶媒和ルテニウ
ム21が有機溶媒内で徐々に溶媒和ルテニウム22に変化す
る。この溶媒和ルテニウム22が高濃度硝酸により高効率
に分離できる。有機溶媒中に存在する多量のウラン、プ
ルトニウムは、低濃度の硝酸によってのみ硝酸中に移行
するため、ルテニウムイオンを分離する高度の硝酸との
接触では硝酸中に移行しない。すなわち、本操作は微量
のルテニウムイオンを含む有機溶媒を一定時間滞留させ
ることにより、ルテニウムイオンを溶媒和ルテニウム22
に変化させ、これを高濃度硝酸で抽出することにより、
大量のウラン,プルトニウム存在下で、実質的にルテニ
ウムイオンのみを選択的に分離可能としたものである。
リン酸トリブチルを含む有機溶媒中に抽出操作によつ
て、微量移行する。その際、大量のウラン,プルトニウ
ムも移行する。本発明者らは、有機溶媒に移行したルテ
ニウムイオンは、第3図に示したような形態に変化する
ことを見い出した。すなわち、硝酸中のルテニウムイオ
ンは、図中、20に示したごとく、硝酸基,ニトロシル基
と水が結合した形態であるが、有機相に移行する際は結
合した水にリン酸トリブチル23が配位した未溶媒和ルテ
ニウム21に形態変化する。さらにこの未溶媒和ルテニウ
ム21が有機溶媒内で徐々に溶媒和ルテニウム22に変化す
る。この溶媒和ルテニウム22が高濃度硝酸により高効率
に分離できる。有機溶媒中に存在する多量のウラン、プ
ルトニウムは、低濃度の硝酸によってのみ硝酸中に移行
するため、ルテニウムイオンを分離する高度の硝酸との
接触では硝酸中に移行しない。すなわち、本操作は微量
のルテニウムイオンを含む有機溶媒を一定時間滞留させ
ることにより、ルテニウムイオンを溶媒和ルテニウム22
に変化させ、これを高濃度硝酸で抽出することにより、
大量のウラン,プルトニウム存在下で、実質的にルテニ
ウムイオンのみを選択的に分離可能としたものである。
以下、本発明の実施例を第1図〜第5図により説明す
る。
る。
再処理工程に、ルテニウムイオンの選択分離を適用した
場合の一実施例をフロー化したものを第1図に示す。使
用済原子燃料1は溶解装置2に送られ、ここで硝酸水溶
液に溶解される。使用済原子燃料1が溶解された硝酸水
溶液は溶解装置2から共除染装置3に送られる。共除染
装置3では原子燃料の溶解した硝酸水溶液からリン酸ト
リブチルを含む有機溶媒中に抽出操作によりウラン,プ
ルトニウムの99%以上及びルテニウム等の微量の核分裂
生成物が移行する。一方、硝酸水溶液中には99%以上の
核分裂生成物が残存し、これらは硝酸水溶液のまま高レ
ベル廃液処理装置4に送られる。ウラン,プルトニウム
及び微量のルテニウムイオンを含む有機溶媒はルテニウ
ム分離装置5に送られ、ここで一定時間静置した後高濃
度硝酸で微量のルテニウムイオンを抽出する。抽出した
ルテニウムイオンを含む高濃度硝酸は、高レベル廃液処
理装置4に送られる。微量のルテニウムが除去された有
機溶媒は、逆抽出装置6とウラン,プルトニウム精製装
置7を経由してウラン,プルトニウム製品8に変換され
る。ウラン,プルトニウム精製装置7から生じる低レベ
ル廃液は、低レベル廃液処理装置9に送られる。有機溶
媒中の腐食性ルテニウムイオンは、ルテニウム分離装置
5によつてあらかじめ除去されているため、低レベル廃
液処理装置9への移行量はきわめて微量であり、酸回収
蒸発缶等の腐食量を大幅に低減できる効果がある。ま
た、ルテニウム分離装置5は逆抽出装置6とウラン,プ
ルトニウム精製装置7の中間に設置しても良いし、ウラ
ン,プルトニウム精製装置7の後工程に設置してもかま
わない。
場合の一実施例をフロー化したものを第1図に示す。使
用済原子燃料1は溶解装置2に送られ、ここで硝酸水溶
液に溶解される。使用済原子燃料1が溶解された硝酸水
溶液は溶解装置2から共除染装置3に送られる。共除染
装置3では原子燃料の溶解した硝酸水溶液からリン酸ト
リブチルを含む有機溶媒中に抽出操作によりウラン,プ
ルトニウムの99%以上及びルテニウム等の微量の核分裂
生成物が移行する。一方、硝酸水溶液中には99%以上の
核分裂生成物が残存し、これらは硝酸水溶液のまま高レ
ベル廃液処理装置4に送られる。ウラン,プルトニウム
及び微量のルテニウムイオンを含む有機溶媒はルテニウ
ム分離装置5に送られ、ここで一定時間静置した後高濃
度硝酸で微量のルテニウムイオンを抽出する。抽出した
ルテニウムイオンを含む高濃度硝酸は、高レベル廃液処
理装置4に送られる。微量のルテニウムが除去された有
機溶媒は、逆抽出装置6とウラン,プルトニウム精製装
置7を経由してウラン,プルトニウム製品8に変換され
る。ウラン,プルトニウム精製装置7から生じる低レベ
ル廃液は、低レベル廃液処理装置9に送られる。有機溶
媒中の腐食性ルテニウムイオンは、ルテニウム分離装置
5によつてあらかじめ除去されているため、低レベル廃
液処理装置9への移行量はきわめて微量であり、酸回収
蒸発缶等の腐食量を大幅に低減できる効果がある。ま
た、ルテニウム分離装置5は逆抽出装置6とウラン,プ
ルトニウム精製装置7の中間に設置しても良いし、ウラ
ン,プルトニウム精製装置7の後工程に設置してもかま
わない。
次にルテニウム分離装置5の具体的な実施例を第2図に
示す。共除染装置3からはウラン,プルトニウムと微量
のルテニウムを含む有機溶媒10が滞留装置11に送られ
る。滞留装置11は、有機溶媒の滞留時間を得るためのも
のであり、静置した場合と同様の効果をもつ。滞留装置
11は、バツフル板12をもつタンク型容器を直列に連結
し、液が該装置内を少しずつ移動するようにしたもので
あり、連続運転に好適なものである。滞留時間、例えば
静置時間は、連結タンクの数、容量によつて自在に決定
できる。また、バツチ運転すね場合は有機溶媒10をタン
クに貯蔵しても何らかまわない。滞留装置11から流出す
る有機溶媒13はポンプ14によつて抽出器15に送られ、こ
こで硝酸水溶液17と接触し、ルテニウムイオンは硝酸水
溶液19に移行する。一方、ウラン,プルトニウムは有機
溶媒18にそのまま残存し、後のウラン,プルトニウム精
製工程に送られる。
示す。共除染装置3からはウラン,プルトニウムと微量
のルテニウムを含む有機溶媒10が滞留装置11に送られ
る。滞留装置11は、有機溶媒の滞留時間を得るためのも
のであり、静置した場合と同様の効果をもつ。滞留装置
11は、バツフル板12をもつタンク型容器を直列に連結
し、液が該装置内を少しずつ移動するようにしたもので
あり、連続運転に好適なものである。滞留時間、例えば
静置時間は、連結タンクの数、容量によつて自在に決定
できる。また、バツチ運転すね場合は有機溶媒10をタン
クに貯蔵しても何らかまわない。滞留装置11から流出す
る有機溶媒13はポンプ14によつて抽出器15に送られ、こ
こで硝酸水溶液17と接触し、ルテニウムイオンは硝酸水
溶液19に移行する。一方、ウラン,プルトニウムは有機
溶媒18にそのまま残存し、後のウラン,プルトニウム精
製工程に送られる。
次に実際にルテニウムイオンを第2図に示す分離装置で
有機溶媒から選択的に分離したときの実施例を第4図,
第5図を用いて説明する。第4図は、有機溶媒の滞留装
置11内での平均滞留時間を変化させたときのルテニウム
(Ru)分配比の依存性を示す。ここでルテニウム分配比
の定義は次式による。
有機溶媒から選択的に分離したときの実施例を第4図,
第5図を用いて説明する。第4図は、有機溶媒の滞留装
置11内での平均滞留時間を変化させたときのルテニウム
(Ru)分配比の依存性を示す。ここでルテニウム分配比
の定義は次式による。
すなわち、分配比が小さいほどルテニウムイオンは有機
溶媒から水相側に分離されやすいことになる。結果は、
第4図に示すごとく平均滞留時間が長く、かつ分離抽出
用の硝酸濃度が高いほどルテニウムイオンは分離されや
すい。すなわち、平均滞留時間が長いほど、有機溶媒中
のルテニウムイオンは第3図に示したごとくリン酸トリ
ブチル23が結合した溶媒和ルテニウム22に多く生成し、
これが高濃度硝酸で抽出されるためである。これによれ
ば、平均滞留時間を10時間とれば、有機溶媒中のルテニ
ウムイオンを1/10以下に低減できる。
溶媒から水相側に分離されやすいことになる。結果は、
第4図に示すごとく平均滞留時間が長く、かつ分離抽出
用の硝酸濃度が高いほどルテニウムイオンは分離されや
すい。すなわち、平均滞留時間が長いほど、有機溶媒中
のルテニウムイオンは第3図に示したごとくリン酸トリ
ブチル23が結合した溶媒和ルテニウム22に多く生成し、
これが高濃度硝酸で抽出されるためである。これによれ
ば、平均滞留時間を10時間とれば、有機溶媒中のルテニ
ウムイオンを1/10以下に低減できる。
第5図は、平均滞留時間を10時間としたときの分離抽出
用硝酸濃度の影響を示したものである。硝酸濃度が高い
ほどルテニウムイオンの分配比は減少することから分離
し易くなることがわかる。一方、ウラン(U),プルト
ニウム(Pu)は逆の傾向を示す。このことから、高濃度
硝酸を用いることによりウラン,プルトニウムに影響を
与えず、ルテニウムのみを選択的に分離できる。
用硝酸濃度の影響を示したものである。硝酸濃度が高い
ほどルテニウムイオンの分配比は減少することから分離
し易くなることがわかる。一方、ウラン(U),プルト
ニウム(Pu)は逆の傾向を示す。このことから、高濃度
硝酸を用いることによりウラン,プルトニウムに影響を
与えず、ルテニウムのみを選択的に分離できる。
本発明によれば、有機溶媒中からルテニウムイオンを高
効率(90%以上)で選択分離できるので、ルテニウムイ
オンによる機器の腐食を大幅に低減できる。更に、錯体
を形成させるために錯化剤等の他の物質を用いないの
で、放射性廃棄物の発生量の増加を抑制できる。
効率(90%以上)で選択分離できるので、ルテニウムイ
オンによる機器の腐食を大幅に低減できる。更に、錯体
を形成させるために錯化剤等の他の物質を用いないの
で、放射性廃棄物の発生量の増加を抑制できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例になる分離装置を組込んだ再
処理設備の構成図、第2図は本発明の一実施例になるル
テニウム分離装置の詳細図、第3図はルテニウムイオン
の化学形態図、第4図は平均滞留時間とルテニウム分配
比の関係図、第5図は硝酸濃度とルテニウム分配比の関
係図である。 1…使用済燃料、2…溶解装置、3…共除染装置、4…
高レベル廃液処理装置、5…ルテニウム分離装置、6…
逆抽出装置、7…U,Pu精製装置、8…U,Pu製品、9…低
レベル廃液処理装置、10…有機溶媒、11…滞留装置、12
…バツフル板、13…有機溶媒、14…ポンプ、15…抽出
器、16…硝酸タンク、17…硝酸、18…有機溶媒、19…硝
酸、20…水相ルテニウム、21…未溶媒和ルテニウム、22
…溶媒和ルテニウム、23…リン酸トリブチル。
処理設備の構成図、第2図は本発明の一実施例になるル
テニウム分離装置の詳細図、第3図はルテニウムイオン
の化学形態図、第4図は平均滞留時間とルテニウム分配
比の関係図、第5図は硝酸濃度とルテニウム分配比の関
係図である。 1…使用済燃料、2…溶解装置、3…共除染装置、4…
高レベル廃液処理装置、5…ルテニウム分離装置、6…
逆抽出装置、7…U,Pu精製装置、8…U,Pu製品、9…低
レベル廃液処理装置、10…有機溶媒、11…滞留装置、12
…バツフル板、13…有機溶媒、14…ポンプ、15…抽出
器、16…硝酸タンク、17…硝酸、18…有機溶媒、19…硝
酸、20…水相ルテニウム、21…未溶媒和ルテニウム、22
…溶媒和ルテニウム、23…リン酸トリブチル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 文雄 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−227196(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】(a)使用済核燃料物質の硝酸水溶液に非
水溶性の有機溶媒溶液を接触させるための液−液接触装
置、及び(b)前記硝酸溶液から分離した前記使用済核
燃料物質を含む前記有機溶媒溶液を再び硝酸水溶液と接
触させるための液−液接触分離装置を主たる構成要素と
する、使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離す
る装置において、 前記有機溶媒溶液中のルテニウムイオンと有機溶媒とが
錯体を形成するのに充分な時間、前記有機溶媒溶液を滞
留させるための滞留装置を、前記装置(a)と前記装置
(b)との間に設けたことを特徴とする使用済核燃料物
質からルテニウムイオンを分離する装置。 - 【請求項2】前記装置(a)及び前記装置(b)は、向
流型液−液接触装置である特許請求の範囲第1項記載の
使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装
置。 - 【請求項3】前記滞留装置は、内部に少なくとも1つの
バッフル板をを設け、前記有機溶媒溶液が少しずつ移動
するように構成した特許請求の範囲第1項または第2項
記載の使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離す
る装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18512386A JPH0727068B2 (ja) | 1986-08-08 | 1986-08-08 | 使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18512386A JPH0727068B2 (ja) | 1986-08-08 | 1986-08-08 | 使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6342499A JPS6342499A (ja) | 1988-02-23 |
| JPH0727068B2 true JPH0727068B2 (ja) | 1995-03-29 |
Family
ID=16165270
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18512386A Expired - Lifetime JPH0727068B2 (ja) | 1986-08-08 | 1986-08-08 | 使用済核燃料物質からルテニウムイオンを分離する装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0727068B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3346405A1 (de) * | 1983-12-22 | 1985-07-04 | Kernforschungszentrum Karlsruhe Gmbh, 7500 Karlsruhe | Verfahren zur verbesserten abtrennung von die rueckgewinnung der spaltstoffe uran und plutonium stoerenden stoffen und zum verbesserten trennen der rueckzugewinnenden spaltstoffe voneinander in einem wiederaufarbeitungsprozess |
-
1986
- 1986-08-08 JP JP18512386A patent/JPH0727068B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6342499A (ja) | 1988-02-23 |
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