JPH0727081B2 - 傾斜した積層面を有する防眩シートの製造方法 - Google Patents

傾斜した積層面を有する防眩シートの製造方法

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JPH0727081B2
JPH0727081B2 JP63011986A JP1198688A JPH0727081B2 JP H0727081 B2 JPH0727081 B2 JP H0727081B2 JP 63011986 A JP63011986 A JP 63011986A JP 1198688 A JP1198688 A JP 1198688A JP H0727081 B2 JPH0727081 B2 JP H0727081B2
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敏彦 江川
和時 田原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は傾斜した積層面を有する防眩シートの製造方
法、とくには不要な外部光を遮り、内部表示部のコント
ラストを良好にし、可視角度範囲を調節できる、遮光、
防眩、識別などの機能を有する上記防眩シートを、高い
厚み精度と少ない原材料ロスで製造する方法に関するも
のである。
(従来技術とその問題点) 従来、この種の傾斜した積層面を有する防眩シートは第
3図に示すように、透明層aと遮光層bとを交互に積層
し(図a)熱圧して(同b)得られたブロック体cにつ
いて、その一側に支持板dを固着した(同c)後、こ
の支持板を壁面eに対し求める傾斜角θで傾けて固定
し、ブロック部分を垂直方向にスライスする(同d)
か、同様のブロック体cを、そのままの状態で求める
傾斜角θで斜め方向へ切断し(同e)、その切断面に支
持板dを固着した(同f)後、支持板dを垂直に壁面e
に固定してブロック部分が傾斜角θの余角で傾いている
状態にし、この部分を垂直方向にスライスする方法(同
g)で製造している。しかし前者の方法ではブロック体
を積層面に対してズレ方向でスライスするためスライス
毎にモーメントが異なり厚み斑を生じやすく、後者の方
法では厚み精度が良い反面、原材料のロスが大きいとい
う欠点があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、厚み精度が良く原材料のロスの少ない傾斜し
た積層面を有する防眩シートの製造方法に係わり、遮光
層と透明層とが交互に配列されて1組となる複数のシー
ト、または遮光層と透明層とが交互に平行に積層されて
いる複数のシートを、基板面とそれぞれのシートの一端
縁が接する仮想面とのなす角度が求まる傾斜角の余角と
なるように、基板上に位置を側方にずらして順次積み重
ね、これらの積重物を加熱加圧して一体化し、得られた
ブロック体を前記仮想面に位置して配設された支持板に
接着剤で固定した後、支持板を固定してこの面と平行す
る方向にブロック部分をスライスすることを要旨とする
ものである。
次に、本発明の詳細を第1図および第2図に基づいて説
明する。
第1図は本発明の方法に適用される素材で、これには遮
光層1と透明層2とで1組となるシート(図a)、遮光
層1と透明層2とが重ね合わされている積層シート3
(図b)、この積層シート3がさらに複数枚重ね合わさ
れている積層シート3b(図c)などがある。
第2図は本発明による防眩シート製造方法の概略を示す
もので、4は素材が遮光層1と透明層2との個別のシー
トであれば、これが交互に複数個積み重ねられた積重物
を、また素材が遮光層1と透明層2とが交互に平行に重
ね合わされている積層シート3であれば、これが複数個
積み重ねられた積重物であることを示している。
図aはこれらのシートを水平に置かれた基板5上に順次
複数個積み重ねて防眩シートを製造する方法を示し、そ
れぞれのシートはこの基板面5aとそれぞれのシートの一
端縁の接する仮想面pとのなす角度αが求める傾斜角θ
の余角となるように、基板5上で位置を側方にずらして
積み重ねた後、この積重物4に上方から金型6を当て加
熱加圧して一体化し、得られたブロック体7を前記仮想
面pに位置して配設された支持板8に接着剤9で固定す
る(図c参照)。
一方、図bはこの工程をより効率的に行なう方法を示す
もので、ここでは基板5として求める傾斜角θに等しい
勾配の傾斜面を上面に備えた治具5bを用い、この上にシ
ートを順次斜めの状態で積み重ねる。この際、治具5bの
傍らには支持板8を垂直に立て、積み重ねたシート状の
遮光層1および透明層2や積層シート3が滑り落ちない
ようにする。なお、これらは予めその上下両面を梨地加
工してもよく、これにより熱圧成形時におけるズリ落ち
の防止と製品におけるゴーストを防止する効果が与えら
れる。積み重ねられた積重物4はこの上にさらに治具5c
を置き、この状態のまま上方より金型6で熱圧してブロ
ック体7とし、これを垂直の支持板8に前例と同様接着
剤9で結合する(図c参照)。
次に、いずれの場合も、支持板8を壁面10等に固定して
この面と平行する方向にブロック部分7bをスライスする
(図d)と、本発明による傾斜した積層面を有する防眩
シート11が得られる(図e)。
この防眩シート11を構成する遮光層1には、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニ
ル、アイオノマー、ナイロン(商品名)、PBTなどの熱
可塑性樹脂、ブチレンスチレンゴム、ネオプレンゴム、
アクリルニトリルブタジエン、スチレンブタジエンスチ
レン、シリコーンゴムなどのエラストマーまたは合成ゴ
ムをベースにして、これにカーボンブラック、顔料、染
料、炭酸カルシウム、タルク、金属粉末、単繊維粉末な
どの充填剤の1種または2種以上を配合してなる、光線
透過率が40%以下、好ましくは20%以下である共押出し
可能な遮光性を有する材料からなるフィルムが用いられ
る。
さらに、この基材は透明の薄膜フィルムをベースとし
て、その少なくとも片面に遮光インクを塗布したもの
や、Al蒸着、スパッタリングなどにより金属光沢を有す
る光反射層を設けたもの、あるいは、これらの複合体と
したものでもよい。遮光インクには薄膜においても隠蔽
性の良好なカーボン系顔料を配合した熱硬化性のエポキ
シ樹脂インクが例示され、この塗膜の厚み精度も8±1
μmにすることが可能である。またAl蒸着による蒸着膜
の厚さも600Å程度として薄膜反射層を形成することが
できる。
一方、透明層2にはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ酢酸ビニル、セルロース、シリコー
ンゴムなどの光線透過率が80%以上のものが用いられ
る。
この防眩シートの透明性は微細すだれ状を構成する透明
層2の厚さをW1、遮光層1の厚さをW2としたときの平行
光線の透過比率W1/W1+W2、および透明層2自身の吸光
係数と表面反射率とにより定まり、この可視角度範囲は
透明層2の屈折率nおよび前述の厚さW1と防眩シートの
スライス時の厚さtによって定まるもので、このW1は50
μm〜0.3mm、好ましくは75μm〜0.2mmであり、W2は5
〜20μmの範囲が人間の目視に対して苦にならぬもので
あるが、好ましくは5〜10μmとするのがよく、これら
の公差も±1〜2μmとするのが望ましい。これによれ
ば透明性の最大は光線透過率において85%程度となり、
可視角度範囲は防眩シートのスライス厚さにより30〜16
0゜のものが有用となる。また、この防眩シートでは高
所表示体を見上げる場合に有効なシート面に対して非対
称の可視角度範囲を有するものとなり、この角度は任意
に選択されるが実用上は0〜30゜の範囲が好ましい。さ
らにこの可視角公差も遮光層1の厚み精度の向上から最
小±2゜とすることもできる。
一方、遮光層1の厚さW2は通常着色プラスチックフィル
ムの厚さであるが、透明プラスチックフィルムの表面に
遮光インク層やAl蒸着層を設けたものでは遮光インク層
またはAl蒸着層の厚さがW2となるので、一層透明性の向
上した防眩シートを得ることができる。
本発明の積重物4で用いられるシートには、上記の透明
層2を形成する材料と遮光層1を形成する材料とを共押
出しして複合フィルムとしたもの、それぞれを個別にフ
ィルム状に成形したもの、この両フィルムを接合面が平
行となるように重ね合わせたもの、あるいは交互に多層
積層したものなどがある。
このシートを前述の方法により積重し、熱圧して得られ
るブロック体7を支持板8に固着させるのに使用される
接着剤9には、シリコーンゴムコンパウンドや従来公知
の接着剤、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系接
着剤、シアノアクリレート系接着剤等が挙げられる。
上記の本発明による防眩シート11は、その少なくとも一
方の面に透明もしくは約60%以上の着色透明性を有す
る、シリコーンゴム層、プラスチックフィルム層、ある
いはガラス板層を重積一体化したものでもよい。
シリコーンゴム層を重積したものはエラスチックな性質
を有し、抜き加工などの二次加工性にすぐれ、また鏡面
への密着性をもつため、これを透明鏡面層とすること
で、遠視性のよい防眩シートとすることができる。
プラスチックフィルム層を重積する場合には、このプラ
スチックフィルムの表面をノングレア処理したり、ハー
ドコート処理したりすることが可能となり、防眩シート
としてより付加価値のあるものが構成される。すなわ
ち、この表面のプラスチックフィルムの重積によりエラ
スチックな防眩シートは、伸びのないリジットなものに
複合化され、これを抜き加工や印刷加工する際には寸法
安定性や寸法精度が良好なものとなり、二次加工による
折り曲げや曲面加工も容易になる。これらに用いられる
プラスチックフィルムには遮光層を構成するものと同様
の熱可塑性プラスチックが好ましい。これがアクリル樹
脂であれば耐候性のすぐれたものとなり、ポリエステル
フィルムであれば耐熱性の良好なものとなり、ポリカー
ボネートフィルムであれば寸法安定性、耐熱性、さらに
耐衝撃性などの物理的強度のすぐれたものが得られる。
さらに一体化するフィルムに印刷を行ない表示体を兼ね
そなえたものとしたり、表面に紫外線吸収剤を含有する
ハードコート剤を塗布することも可能である。
またガラス板を重積したものでは、耐摩擦性にすぐれた
表面に傷のつきにくいもの、またこれに無反射ノングレ
ア処理の施されたものでは耐熱特性に優れたものとな
る。
このようにして得られた傾斜した積層面を有する防眩シ
ートは透明層と遮光層とが交互に積層された構造をもつ
ため、これを表示体やメーター計器前面に設置すると、
表示体からの光は可視角度範囲を有するものとなり、防
眩効果をもつものとなる。また屋外の表示灯器や信号機
に設置するものでは表示体内部へ侵入する不要な外光、
すなわち太陽光を遮る効果をもつものとなり、表示体の
コントラストを向上する。さらに遮光層の片面にAl蒸着
層などの反射層を設けたものでは、表示体の発光の光量
を減ずることなく反射層で反射するため、鮮明な表示の
得られるものとなる。
つぎに、本発明の具体的態様を実施例により説明する。
(実施例) 透明なシリコーンゴムオンパウンド・KE164u(信越化学
工業(株)製、商品名)100部に過酸化物加硫剤として
C−2(同前、商品名)2部を添加配合したシリコーン
ゴムコンパウンドを、カレンダー装置により厚さ120±
5μm、幅300mmにシーティングし加硫した後、その上
面にシリコーンゴムコンパウンド・KE981u(同前、商品
名)100部、カーボンブラック15部、加硫剤C−8(同
前、商品名)2部を添加混合した黒色ゴムコンパウンド
をカレンダー装置により厚さ12±3μmにトッピングを
行ない、未加硫状態で大きさ150mm×300mm、厚み132μ
mのシートとした。これを積み重ねて厚さ10mmの積層シ
ートとしたもの30個を、角度18゜の勾配をもつ治具の上
面に順次積み重ねた(第2図b参照)。また治具の傍ら
にはアルミニウム製の支持板を垂直に立て、積層体が滑
り落ちるのを防止した。これをそのまま熱プレスにより
一体化し、得られたブロック体を支持板にシリコーンゴ
ムコンパウンド・KE45(同前、商品名)を用いて接着
し、支持板を壁面に固定して、これと平行に厚み0.35±
0.025mmでスライスし、ルーバー角度18゜の防眩シート
を326枚得ることができた。これを従来の方法で行なう
と得られる規格品のスライス枚数は61枚に過ぎず、歩留
りが約5倍に向上した。
(発明の効果) 本発明によれば、傾斜した積層面を有する防眩シート
を、高い厚み精度と少ない原材料ロスで極めて能率的に
製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)〜(c)はそれぞれ本発明で用いられる素
材の断面説明図、および第2図は本発明による防眩シー
トの製造方法の一例で、(a)および(b)はそれぞれ
異なる態様のブロック体の形成工程、(c)は支持板の
結合工程、(d)はスライス工程についての説明図、
(e)は得られた防眩シートの斜視図である。第3図は
従来の防眩シートの製造方法を示す説明図で、(a)は
積層工程、(b)は加圧成形工程、(c)および(d)
は(b)で得られたブロック体についてのの方法によ
る支持板の結合工程およびスライス工程であり、(e)
〜(g)はそれぞれ同じくの方法による切断工程、支
持板の結合工程、およびスライス工程である。 (主要な符号の説明) 1……遮光層、2……透明層、3……積層シート、 4……積重物、5……基板、5a……基板面、 7……ブロック体、7b……ブロック部分、 8……支持板、9……接着剤、11……防眩シート、 p……仮想面、θ……傾斜角、 α……基板面5aと仮想面pとのなす角度。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遮光層と透明層とが交互に配置されて1組
    となる複数のシート、または遮光層と透明層とが交互に
    平行に積層されている複数のシートを、基板面とそれぞ
    れのシートの一端縁が接する仮想面とのなす角度が求ま
    る傾斜角の余角となるように、基板上に位置を側方にず
    らして順次積み重ね、この積重物を加熱加圧して一体化
    し、得られたブロック体を前記仮想面に位置して配設さ
    れた支持板に接着剤で固定した後、支持板を固定してこ
    の面と平行する方向にブロック部分をスライスすること
    を特徴とする傾斜した積層面を有する防眩シートの製造
    方法。
  2. 【請求項2】基板が水平に置かれ、この上に複数のシー
    トを水平に積み重ねる特許請求の範囲第1項に記載の傾
    斜した積層面を有する防眩シートの製造方法。
  3. 【請求項3】基板が求める傾斜角に等しい勾配を有する
    治具であり、支持板がこの治具に接して垂直に設けられ
    ていて、複数のシートをこの支持板で滑りを防止して治
    具上に斜めに積み重ね、この状態で積重物を加熱加圧し
    てブロック体とし、これと垂直の支持板とを接着剤で固
    定した後、支持板を固定してブロック部分をスライスす
    る特許請求の範囲第1項記載の傾斜した積層面を有する
    防眩シートの製造方法。
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