JPH0728077B2 - 半導体レ−ザ−の発振周波数・発振出力安定化装置 - Google Patents

半導体レ−ザ−の発振周波数・発振出力安定化装置

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JPH0728077B2 JP61087349A JP8734986A JPH0728077B2 JP H0728077 B2 JPH0728077 B2 JP H0728077B2 JP 61087349 A JP61087349 A JP 61087349A JP 8734986 A JP8734986 A JP 8734986A JP H0728077 B2 JPH0728077 B2 JP H0728077B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、単一発振モードで発振する半導体レーザー
(レーザーダイオード;LDともいう)の発振周波数・発
振出力を安定化させることのできる半導体レーザーの発
振周波数・発振出力安定化装置に関する。
(従来の技術) 近時、半導体レーザーは、入力エネルギーに対する出力
エネルギーの変換効率が大きいことから光学系を備えた
各種の機器に使用されつつある。ところで、この半導体
レーザーは、その発振周波数、発振出力がその半導体レ
ーザーの動作温度の変化に依存して変化するという性質
を有している。また、発振周波数、発振出力は、半導体
レーザーの注入電流を供給する電流供給源の注入電流の
変動によっても変動する(電子通信学会技術研究報告;O
QE82−95〜106(発行年月日;1983年1月17日)の信学技
報VoL.82 No.218号のOQE−99のGaAlAs半導体レーザーの
光ガルバノ効果による発振周波数・発振出力の安定化と
いう研究報告を参照のこと。)。
すなわち、半導体レーザーの発振波長λの変動量Δλと
その発振出力Pの変動量ΔPとは、注入電流Iの変動量
ΔIと、半導体レーザーの動作温度TTの変動量ΔTとの
関数として表されるものである。
その関係式を下記に示す。
ここで、dT/dIは、半導体レーザーに注入される注入電
流Iによって半導体レーザーが自己発熱した分の温度上
昇に基づく変動分である。
上記の研究報告には、発振周波数・発振出力の安定化を
図るために、発振出力の変動を動作温度に帰還しかつ発
振周波数の変動を注入電流に帰還する手段と、発振出力
の変動を注入電流に帰還しかつ発振周波数の変動を動作
温度に帰還する手段とが示されている。しかしながら、
上記の手段によって周波数の安定化を行うと、半導体レ
ーザーの出力はフリーランニング時に比較して変動が大
きくなるので好ましくない。
ところで、T=一定(=const)とすると、 ΔT=0、dT/dI=0、∂P/∂T=0となるから、
(A)式と(B)式とは、 という式に変形できる。
この(A′)式、(B′)式は、発振出力Pの変動量Δ
Pを一定にすると、注入電流Iの変動量ΔIが抑制さ
れ、注入電流Iの変動量ΔIが抑制されると発振波長の
変動量Δλが抑制され、もって半導体レーザーの発振周
波数が安定化することが原理的に示される。
(発明が解決しようとする問題点) このようなわけで、半導体レーザーの発振周波数・発振
出力を安定化させるためには、半導体レーザーの動作温
度TTを一定に維持したうえで、注入電流Iの変動ΔIを
抑制することが望ましい。
そこで、この半導体レーザーの動作温度を設定温度に保
つために、熱電効果型素子としてのベルチェ素子を有す
る温度制御装置(特開昭53−1782号公報参照)を温度安
定化装置として用いることが考えられるが、半導体レー
ザーの場合には、その注入電流によって半導体レーザー
そのものが発熱するために、半導体レーザーの動作温度
と設定温度との温度差に基づいて、設定温度に動作温度
を近づけるように熱電効果型素子を制御するものとする
と、半導体レーザーの発熱によって環境温度Thの変化に
よって設定温度から動作温度がずれるという問題点に加
えて、半導体レーザー素子の熱抵抗の経時的変化及び温
度制御装置を構成する素子の経時的変化等により動作温
度を長期的安定させにくいという問題点がある。
上記した問題点について以下に説明する。
第1図は、半導体レーザー1の動作温度の安定化を図る
ための動作温度制御部の構成を示し、第2図はその動作
温度の安定化を図るための熱電変換装置6の構成を示す
もので、熱電変換装置6はそのペルチェ効果型素子7の
一側に半導体レーザー1を設け、その他側に放熱板8を
設け、サーミスタ9を内臓して構成されている。
サーミスタ9は、半導体レーザー1の動作温度TTを検出
し、その動作温度TTは、温度電圧変換回路32で動作温度
変換電圧ETに電圧変換される。この動作温度変換電圧ET
は、オペアンプ10の一端子に入力される。このオペアン
プ10の他素子には、基準電源11によって設定温度TSに対
応する基準電圧ESが入力される。オペアンプ10は、この
基準電圧ESとその動作温度変換電圧ETとを比較してその
差分出力をトランジスタ12に向かって出力する。トラン
ジスタ12は、トランジスタ12aとトランジスタ12bとから
構成され、そのトランジスタ12によってペルチェ効果型
素子7の通電方向を切り換えて、ET>ES(TT>TS)の時
には、ペルチェ効果型素子7によって半導体レーザー1
が冷却されるようにトランジスタ12を通電制御し、ET
ES(TT<TS)の時には、ペルチェ効果型素子7によって
半導体レーザー1が加熱されるようにトランジスタ12を
通電制御し、これによって、半導体レーザー1の動作温
度TTが設定温度TSに近づく方向に制御され、平衡状態に
達し、平衡温度Teとなる。
しかしながら、この動作温度制御部では、環境温度Thの
変動、半導体レーザー1の発熱量に基づいて動作温度TT
の変動があるのである。
たとえば、ペルチェ効果型素子7は、第3図に示す特性
を有している。この第3図に示す特性図は、小松エレク
トロニクス製のKSM−0211のペルチェ効果型素子7につ
いてのものである。この第3図において、縦軸はこのペ
ルチェ効果型素子7に加わる熱負荷としての熱量Qを示
し、横軸はこのペルチェ効果型素子7に流れる平衡電流
▲Ie p▼を示し、パラメータΔTは、平衡状態に達した
ときの動作温度TT(このとき、TT=Te)とペルチェ効果
型素子7の放熱側の温度としての環境温度Thとの温度差
であり、 ΔT≡Te−Th である。温度差ΔT=0は、平衡温度Teが環境温度Thに
等しいことを意味する。
ところで、第3図から明らかなように、発熱体(Q≠
0)の場合には、たとえ、温度差ΔT=0℃のときであ
っても、熱量Qを放射するために、ペルチェ効果型素子
7に平衡電流▲Ie p▼が流れていることになる。ここ
で、動作温度TTが平衡温度Teに達したときの動作温度変
換電圧ETを平衡温度対応電圧Eeとする。また、第1図に
示す動作温度制御部の電圧・電流交換係数をαとする
と、熱平衡状態のときの半導体レーザー1の平衡温度Te
に対応する平衡温度対応電圧Eeは、 I =α(Ee−ES)の式を変形して、 によって求められる。
ただし、I は、設定温度TSと環境温度Thとを等しく
制御しようとしたときにペルチェ効果型素子7に流れる
電流であり、このとき基準電圧ESと環境温度対応電圧Eh
との間には、ES=Ehの関係がある。
また、この平衡電流▲Ie p▼と熱量Qとは、第3図に示
すように熱量Qが小さい範囲ではリニアの関係にあるか
ら、変換係数をβとすると熱量Qは、 Q=β・I …(2) によって表される。
そこで、(1)式と(2)式とによって、平衡温度対応
電圧Eeは、 によって表わされる。
この(3)式は、Q=0のときには、基準電圧ESを環境
温度対応電圧Ehに等しく設定しておくと、制御回路がES
−ET=ES−Ee=0となるように制御を行うため、Ee=ES
(ΔT=0)となることを示しているが、Q≠0のとき
には、たとえ、設定温度TSを環境温度Thに等しくしよう
としてES=Ehに設定したとしても、 Ee≠ES …(4) であることを示している。すなわち、この(3)式は、
半導体レーザー1のような発熱体の場合には、平衡温度
Teに対応する平衡温度対応電圧Eeは、設定温度TSに対応
する基準電圧ESに一致せず、この動作温度安定化回路で
は、熱量Qの大きさに比例した量、すなわち、Q/(α・
β)に相当する分だけ平衡温度Teが設定温度TSに対して
シフトすることになる。なお、熱量Qは、半導体レーザ
ー1の注入電流Iに比例する。
ところで、環境温度Thは、恒常的ではなく、変化するも
のであり、設定温度TSと環境温度Thとは必ずしも一致し
ていない。平衡温度Teが環境温度Thと異なる場合(ΔT
=Te−Th≠0)には、発熱体でないときであっても、ペ
ルチェ効果型素子7には、第3図に示すように平衡電流
が流れる。第4図は、Q=0のときのΔT=Te−
Thと平衡電流I との関係を示すペルチェ効果型素子
7の特性図であり、平衡温度対応電圧Eeは、I =α
(Ee−ES)より、 ここで、平衡温度Teと環境温度Thとの温度差ΔTが小さ
い部分(ΔT≦15℃)では、温度差ΔTと平衡電流I
とは、リニアな関係にある。そこで、温度差ΔTは、 ΔT=−γ・I …(6) ただし、ペルチェ効果型素子7に流れる平衡電流I
流れの方向は、試料としての半導体レーザー1を冷却す
る方向に流れる場合を正とし、γは変換係数である。
この(6)式を用いて、(5)式を変形し、平衡温度対
応電圧Eeを温度差ΔTの関数として表すと、 となる。
したがって、第1図に示す動作温度制御部を使用する
と、設定温度TSと環境温度Thとが一致していない場合
に、平衡温度Teに対応する平衡温度対応電圧Eeが、基準
電圧ESに一致しないことになり、その差Ee−ESは平衡温
度Teが設定温度TSに対してΔTに比例した量だげシフト
することになる。
すなわち、設定温度TSを一定にしても、環境温度Thが変
化すると温度差ΔTが変化するため、平衡温度Teが環境
温度Thの影響を受けて変化することになり、動作温度TT
が一定しなことになる。
次に、発熱体であって、かつ、環境温度Thと設定温度TS
とが一致していない場合には、平衡電流▲Ie p▼は、重
量の原理により、 によって表される。
この(8)式を(1)式によって変形すると、 となり、 を得る。このように半導体レーザーの発熱量Q及び設定
温度TSを環境温度Thとの差ΔTの変化によって平衡温度
(対応電圧Ee)が変化することとなる。
したがって、このような動作温度制御部では、動作温度
TTの長期的な安定化を図ることは期待できない。また仮
りに、サーミスタ9が内蔵されている箇所の動作温度TT
が一定であるとしても、サーミスタ9と半導体レーザー
1との間での熱抵抗の経時的変化、サーミスタ9そのも
のの経時変化等があるため、半導体レーザー1の動作温
度TTが長期的に安定であるという保証はなく、発振出力
Pの変動を考慮して動作温度TTを制御するものでもない
から、発振出力Pそのものが安定であるという保証もな
い。
それゆえに、半導体レーザー1の発振周波数と発振波長
との双方の長期的な安定化を図ることが困難である。
(発明の目的) そこで、本発明の目的は、半導体レーザーの発振周波数
と発振出力との長期的な安定化を図ることのできる半導
体レーザーの発振周波数・発振出力安定仮装置を提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明に係る半導体レーザーの発振周波数・発振出力安
定化装置の特徴は、単一発振モードで発振する半導体レ
ーザーに注入電流を供給する注入電流供給源と、前記半
導体レーザーの発振出力の一部を受光して発振出力の変
動を検出する発振出力変動検出部と、前記半導体レーザ
ーの発振出力の一部を前記半導体レーザーの発振波長領
域で分光特性が変化する光学素子を介して受光する受光
部並びに該受光部の出力及び前記発振出力変動検出部の
出力に基づいて前記半導体レーザーの発振波長の変動を
求める処理部を有する発振波長変動検出部と、前記半導
体レーザーの発熱量を検出する発熱量検出部と、前記半
導体レーザーに設けられてその動作温度を検出する動作
温度検出部、前記半導体レーザーとの間で熱の授受を行
う熱電効果型素子、及び設定温度に対応する基準信号と
前記発熱量検出部の出力と前記発振力変動検出部の出力
に基づいて前記発振出力を一定に保ちつつ前記設定温度
に前記動作温度が一致するように前記熱電効果型素子を
制御する動作温度制御部とからなる動作温度安定化部
と、前記発振波長変動検出部の出力に基づいて発振波長
が一定となるように前記注入電流源の注入電流を制御す
る注入電流制御部とを有しているところにある。
(作用) 本発明に係る半導体レーザーの発振周波数・発振出力安
定化装置によれば、動作温度安定化回路が半導体レーザ
ーの発振出力の一部を受光して発振出力の変動を検出す
る発振出力変動検出部の出力と、設定温度に対応する基
準電圧と発熱量検出部の出力とに基づいて、その発振出
力を一定に保ちつつその設定温度にその動作温度が一致
するように熱電効果型素子を制御すると共に、注入電流
制御部がその半導体レーザーの発振出力の一部を受光し
て発振波長の変動を検出する発振波長変動検出部の出力
に基づいて発振波長が一定となるようにその注入電流供
給源の注入電流を制御する。
(実施例) 以下に、本発明に係る半導体レーザーの発振周波数・発
振出力安定化装置の実施例を図面を参照しつつ説明す
る。
第5図は、半導体レーザーの発振周波数・発振出力安定
化装置の要部構成を示す図であって、半導体レーザーの
発振周波数・発振出力安定化装置は、動作温度安定化部
13と、注入電流制御部14と、注入電流供給源15と、発振
出力変動検出部16と、発振波長変動検出部44とを有して
いる。発振出力変動検出部16は、半導体レーザー1の発
振出力の一部を受光してその発振出力の変動を検出する
機能を有している。この発振出力変動検出部16は、ビー
ムスプリッタ18と、コンデンサーレンズ19と、受光素子
20と、オレアンプ21とから大略構成されている。そのオ
ペアンプ21の一端子には、基準電源22の基準電圧Vxが印
加され、その他端子には受光素子20で出力Vyが印加され
ている。その基準電圧Vxは、半導体レーザー1の所定の
出力レベルに対応しており、半導体レーザー1が所定の
レベルの出力をしているときにオペアンプ21の出力が零
となるように設定される。ところで、ファブリペロー共
振構造を有する通常の半導体レーザーの場合、第6図に
示すように動作温度TTの変化に基づいて、モードジャン
プを生じ、発振波長λがシフトする特性を有している。
この半導体レーザーのモードジャンプ特性はヒステリシ
スをもっている。であるから、半導体レーザー1を安定
して発振させる場合には、設定温度TSをこのモードジャ
ンプが生じにくい安定な領域に選んでおくことが好まし
い。オペアンプ21は、その基準電圧Vxと出力Vyとの差分
の出力ΔVを動作温度制御部17に向かって出力するもの
である。
動作温度安定化部13は、動作温度制御部17と、熱電効果
素子に相当するペルチェ効果型素子7と、動作温度検出
部に相当するサーミスタ33,35とを有している。動作温
度制御部17は、第8図に示すように、後述する機能を有
する差分補正用出力発生回路23と、後述する機能を有す
る発熱分補正用出力発生回路24と、熱電効果型素子とし
てのペルチェ効果型素子7を制御する熱電効果型素子制
御部25とを有している。この熱電効果型素子制御部25
は、オペアンプ26aと、オペアンプ26と、オペアンプ27
と、オペアンプ28aとを有している。オペアンプ26aの一
端子は、接地されており、その他端子には、発熱分補正
用電圧E′と差分補正用電圧E″が入力され補正用
電圧ECを出力する。この補正用電圧ECは、半導体レーザ
ー1の熱量Q及び環境温度Thと設定温度TSとの温度差Δ
Tに比例する物理量であり、その補正用電圧ECの詳細に
ついては後述する。オペアンプ28aの一端子には、オペ
アンプ21の出力ΔVが入力され、その他端子には基準電
源28bの基準電圧Vzが入力されている。比較器28aはその
基準電圧Vzとオペアンプ21の出力ΔVとの差分の出力E
S1をオペアンプ26bへ出力する。この基準電圧Vzは設定
温度Tsに対応している。出力ES1をオペアンプ26bへ出力
する。オペアンプ26bは、出力ES1と補正用電圧ECとの差
「ES1−EC」に相当する補正基準電圧Es2をオペアンプ27
の他端子に向かって出力する。オペアンプ27は、その一
端子に入力されている動作温度変換電圧ET1とその補正
基準電圧ES2と比較し、その差分の出力によりトランジ
スタ12を制御し、そのトランジスタ12によって動作温度
TTが平衡状態に達するようにペルチェ効果型素子7を通
電制御する。
この制御によって、動作温度TTが平衡状態に達したとす
ると、(9)式は補正基準電圧ES2を用いて、 と表現できる。
ES2=ES1−ECであるから、(10)式は、 という式に変形できる。
平衡温度Teが設定温度TSと一致するためには、基準電圧
ES1と平衡温度対応電圧Eeとの差が「0」でなければな
らない。
この条件のもとで、(11)式を変形すると、 の式から、 という式をうる。
そこで、(12)式において、 とおく。
すなわち、EC=EC′+EC″である。
この記号EC′は半導体レーザー1の発熱分に基づいて動
作温度TTと設定温度TSとがずれることを補正するために
必要とする発熱分補正用電圧を物理的に意味し、記号
EC″は、動作温度TTと設定温度TSとの差分に基づいて動
作温度TTと設定温度TSとずれることを補正するための差
分補正用電圧を物理的には意味している。そこで、この
補正用電圧EC′、EC″を制御電圧ECとして加えれば、動
作温度TTが平衡状態に達したときの平衡温度Teを設定温
度TSに一致させることができることになる。
発熱分補正用出力発生回路24は、その発熱分補正用電圧
EC′を発生させる機能を有するもので、オペアンプ29
a、26bを有している。オペアンプ29aには、発熱量検出
部30からの検出出力が入力されている。発熱量検出部30
は、固定抵抗器RFを有している。固定抵抗器RFの電位降
下Vは、半導体レーザー1の発熱量Qが、第10図に示す
ように、注入電流Iに比例しており、半導体レーザー1
に注入電流Iを提供する注入電流供給源15と半導体レー
ザー1とを含む直列回路の途中に固定抵抗器RFを設ける
ことにすると、注入電流Iに比例する。
このことを数式を用いて表現すると、 Q=C・ILB、V=RF・ILDから、 である。ただし、記号Cは変換係数である。
この電圧Vをオペアンプ29a、29bの一端子に入力し、可
変抵抗器RVによって、その増幅率mを調整する。
オペアンプ29bから出力される出力電圧を発熱分補正用
電圧EC′として利用するものであるから、EC′=mVであ
り、この式と(13)式、(15)式によって、 増幅率mは、 となる。この(16)式において、右辺の項に含まれてい
る物理量は全て定数とみなすことができるので、増幅率
mは、一義的に決定される。
この増幅率mは、m<1であって非反転増幅を直接行う
ことができないため、実施例においては、反転増幅を2
回行うことにしている。
差分補正用出力発生回路23は、その差分補正用電圧EC
を発生させる機能を有している。この差分補正用出力発
生回路23は、オペアンプ31を有している。サーミスタ33
の検出出力は温度−電圧変換回路32によって電圧ET1
変換されオペアンプ31の一端に入力され、またサーミス
タ35の検出出力は温度−電圧変換回路34によって電圧E
T2に変換されオペアンプの他端に入力される。サーミス
タ33は、第10図に示すように半導体レーザー1に内蔵さ
れ、サーミスタ35は放熱板8に取付けられて、熱電変換
器6を構成している。そのサーミスタ33は半導体レーザ
ー1の動作温度TTを検出する動作温度検出部として機能
する。そのサーミスタ35は環境温度Thを検出する環境温
度検出部として機能する。検出出力ET1は動作温度TT
対応し、検出出力ET2は、環境温度Thに対応している。
オペアンプ31は、環境温度Thと動作温度TTとの温度差Δ
Tに比例した電圧VDを発生する機能を有する。
ここで、温度・電圧変換係数をnとすると、ΔTと電圧
VDとの関係を、 VD=n・ΔT …(17) 式で表すことができる。
そこで、オペアンプ31に接続された可変抵抗器RV′によ
ってその増幅率m′を調整することにすると、 よって、増幅率m′は、 そこで、増幅率m、m′の調整を行うと、半導体レーザ
ー1の発熱量Q、環境温度Thと動作温度TTとの温度差Δ
Tに基づく動作温度TTの変動を除去できることになる。
この動作温度安定化回路13は、半導体レーザー1の発振
出力Pが経時的に変化を受けると、オペアンプ21及びオ
ペアンプ28aによってその発振出力Pの変化に応じて出
力ES1を変化させる。オペアンプ26、27はこの出力ES1
基づいて、発熱分と温度差ΔTとの補正分を考慮しつつ
発振出力Pを一定に保つようにトランジスタ12を制御す
る。
一方第5図において、発振波長変動検出部44は、受光部
45と処理部41とを有している。
この受光部45はビームスプリッタ37と、半導体レーザー
の発振波長領域での分光特性が変化する干渉フィルター
等の光学素子38とコンデンサレンズ39と、受光素子40と
を有している。この受光素子40は半導体レーザー1の発
振出力の一部を光学素子38を介して受光する。処理部41
は、割算器で構成され半導体レーザー1の発振出力の一
部を受光する受光素子20の出力Vxと半導体レーザー1の
発振出力の一部を光学素子38を介して受光する受光素子
40の出力Vaとを受け取りVa/Vx(=Vc)なる演算を行い
半導体レーザー1の発振波長の変動を求めVcとして出力
する。
光学素子38には、ここでは、干渉フィルタが使用されて
いる。第11図はこの干渉フィルタの波長に対する透過率
曲線を示す図である。この干渉フィルタは、所定の波長
領域の光を透過させる機能を有しており、立ち上がりと
立ち下がりの鋭い干渉フィルタが用いられている。この
第11図において、λ〜λは、その立ち上がり範囲の
波長領域であり、λ′〜λ′はその立ち下がり範囲
の波長領域を示している。干渉フィルタは、この波長領
域λ〜λ、波長領域λ′〜λ′で、略直線的に
立ち上がると共に立ち下がっている。ここで、Δλ≡λ
〜λ≡λ′〜λ′は、50〜90Åである。そこ
で、半導体レーザー1の発振波長λを、 に設定しておくと、発振波長λが変動した場合にその光
学素子38を透過して受光素子40に導かれる発振出力Pが
大きく変動することになり、この光学素子38を通過する
発振出力Pの変動を検出することによって発振波長λの
変動を高い精度でモニターできることになる。
この光学素子38は、以下に説明するようにして、セット
するものである。前述したモードジャンプは、第7図に
示すように、注入電流Iの変化によっても生じる。
そこで、このようなモードジャンプが生じない領域で注
入電流I0を設定する。ファブリペローアタロン板、原子
分子吸収スペクトルを用いて波長にロックをかける方式
のものにあっては、モードジャンプの生じ易い領域でロ
ックがかかることがあるが、本発明に係る発振周波数・
発振出力安定化装置では、モードジャンプの生じにくい
安定した領域を選択できる。半導体レーザー1は、その
注入電流Iと動作温度TTとが安定領域で発振するように
すでに設定されているので、半導体レーザー1を発振さ
せ、光学素子38をビームスプリッタ37とコンデンサーレ
ンズ39との間に挿入しない状態で受光素子40の出力VB
求める。次に、光学素子38をビームスプリッタ37とコン
デンサーレンズ39との間に挿入する。この光学素子38
は、半導体レーザーの発振波長λよりも、 が、ほんの少し長波長の側になるように設計しておく。
この挿入の際に、光学素子38を光路に対して少しずつ傾
けると、透過率曲線がその形状を保ちつつ波長が短くな
る即にシフトする。であるから、この光学素子38を傾け
ることによって、受光素子40の出力VBがh0P0となる箇所
を選ぶことができる。なお、ここで、h0は、発振出力P
が略1/2となる値であり、受光素子40の出力P0は、他の
手段によって測定を行う。この状態で、オペアンプ42の
出力が「零」となるように、基準電源43の調整を行う。
この光学素子38を用いたものは、波長基準としてエタロ
ン板、原子、分子吸収スペクトルのような大型の波長基
準のものを使用しなくとも、そのエタロン板、原子、分
子吸収スペクトル等と略同等の機能を奏し、小型、か
つ、安価に製作できるメリットがある。また、発振波長
λが異なる半導体レーザー1を使用する場合にあって
も、光学素子38の設計値を変更し、その光学素子38を傾
斜させるのみで、適正にセットできるメリットもある。
この実施例では、透過率曲線のうち波長が短い側の立上
り部分を用いたが、波長が長い側の立ちさがり部分を用
いることもできる。
この光学素子38の透過率曲線も、環境温度、湿度等によ
って変化するが、その変化は、動作温度の変化に基づく
半導体レーザー1の発振波長の変動に較べてほとんど問
題にならないくらいに小さい。しいて、この透過曲線の
変化を抑制したい場合には、温度安定化回路を用いて光
学素子38の温度を一定に保つ工夫をしたりカバーガラス
で防湿対策をとればよい。
注入電流制御部14は、オペアンプ42及び基準電源43によ
り構成され処理部41の出力Vcに基づいて発振歩調が一定
となるように注入電源流15の注入電流Iを制御する。
オペアンプ42の一端子には、処理部41の出力VCが入力さ
れその他端子には基準電源43の基準電圧VAが印加されて
いる。
この基準電圧VAは半導体レーザーが所定の波長及び所定
の出力を維持しているときの処理部41の出力VCと等しい
レベルに調整する。
オペアンプ42は処理部41の出力VC基準電圧VAの差分を注
入電流供給源15へ出力する。
注入電流供給源15はオペアンプ42の出力VCに応じた値の
注入電流を半導体レーザー1に供給するように構成され
ている。よって、半導体レーザーの発振波長λが変動す
るとオペアンプ42はその変動を抑制する方向の出力を注
入電流供給源15に出力し、発振波長の変動が小さくなる
方向に注入電流を迅速に制御することになる。
したがって、本発明に係る半導体レーザーの発振周波数
・発振出力安定化装置は、何らかの原因で発振周波数が
変化すると、その変化に応じて注入電流Iが迅速に増減
され、発振周波数が安定に保たれる。その際、その注入
電流Iの変動によって、発振出力Pが変動することにな
るが、その発振出力Pの変動が発振出力変動検出部16に
よって検出され、動作温度制御部17がその変動が小さく
なる方向に動作温度TTを制御する。この場合に、動作温
度制御部17には、少なくとも注入電流Iに基づく発熱分
を補正しつつ設定温度TSに近づくようにバイアスが加え
られているから、たとえ、ペルチェ効果型素子7の応答
速度が遅いとしても発振出力Pがスムーズに安定に保た
れることになる。
何らかの原因で、半導体レーザー1の発振出力Pが変動
した場合には、動作温度安定化部13が、発振出力Pを安
定に保つように動作温度TTを制御する。動作温度制御部
17には、設定温度TSに近づくようにバイアスが加えられ
ているから、たとえ、ペルチェ効果型素子7の応答速度
が遅いとしても発振出力Pがスームズに安定に保たれ
る。この動作温度TTが変動することによって、発振波長
λに影響を及ぼすが、注入電流制御部14は、その所定の
発振波長λを保つように注入電流Iを迅速に制御してい
る。
(発明の効果) 本発明に係る半導体レーザーの発振周波数・発振出力安
定化装置は、以上説明したように、単一発振モードで発
振するその半導体レーザーに注入電流を供給する注入電
流供給源と、その半導体レーザーの発振出力の一部を受
光して発振出力の変動を検出する発振出力変動検出部
と、半導体レーザーの発振出力の一部を半導体レーザー
の発振波長領域で分光特性が変化する光学素子を介して
受光する受光部並びにその受光部の出力及び発振出力変
動検出部の出力に基づいて半導体レーザーの発振波長の
変動を求める処理部を有する発振波長変動検出部と、半
導体レーザーの発熱量を検出する発熱量検出部と、半導
体レーザーに設けられてその動作温度を検出する動作温
度検出部、半導体レーザーとの間で熱の授受を行う熱電
効果型素子、及び設定温度に対応する基準信号と発熱量
検出部の出力と発振出力変動検出部の出力に基づいて半
導体レーザーの発振出力を一定に保ちつつ設定温度に動
作温度が一致するように熱電効果型素子を制御する動作
温度制御部とからなる動作温度安定化部と、発振波長変
動検出部の出力に基づいて半導体レーザーの発振波長が
一定となるように注入電流源を注入電流を制御する注入
電流制御部とを有しているから、半導体レーザーの発振
周波数と発振出力との双方の長期的な安定化を図ること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の動作温度制御部の構成を示す図、第2図
は従来の熱電変換器の概略構成を示す図、第3図はペル
チェ効果型素子の熱量とそのペルチェ効果型素子に流れ
る平衡電流との関係を示す特性図、第4図は、熱量が
「零」の条件の下で、動作温度と環境温度とに温度差が
ある場合の平衡電流と温度差との関係を示す特性図、第
5図は本発明に係る半導体レーザーの発振周波数・発振
出力安定化装置の全体概略構成を示す図、第6図、第7
図は本発明に係る半導体レーザーのモードジャンプ特性
を示す図、第8図は第5図に示す動作温度制御部の詳細
構成を示す図、第9図は第5図に示す半導体レーザーの
注入電流と熱量との関係を示す特性図、第10図は本発明
に係る熱電変換器の構成を示す図、第11図は第5図に示
す光学素子の透過率曲線の特性図である。 1……半導体レーザー 7……ペルチェ効果型素子 12……トランジスタ 13……動作温度安定化部 14……注入電流制御部 15……注入電流供給源 16……発振出力変動検出部 17……動作温度制御部 30……発熱量検出部 33……サーミスタ(動作温度検出部) 38……光学素子 41……処理部 44……発振波長変動検出部 45……受光部 TT……動作温度 TS……設定温度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一発振モードで発振する半導体レーザー
    に注入電流を供給する注入電流供給源と、 前記半導体レーザーの発振出力の一部を受光して発振出
    力の変動を検出する発振出力変動検出部と、 前記半導体レーザーの発振出力の一部を前記半導体レー
    ザーの発振波長領域で分光特性が変化する光学素子を介
    して受光する受光部並びに該受光部の出力及び前記発振
    出力変動検出部の出力に基づいて前記半導体レーザーの
    発振波長の変動を求める処理部を有する発振波長変動検
    出部と、 前記半導体レーザーの発熱量を検出する発熱量検出部
    と、 前記半導体レーザーに設けられてその動作温度を検出す
    る動作温度検出部、前記半導体レーザーとの間で熱の授
    受を行う熱電効果型素子、及び設定温度に対応する基準
    信号と前記発熱量検出部の出力と前記発振出力変動検出
    部の出力に基づいて前記発振出力を一定に保ちつつ前記
    設定温度に前記動作温度が一致するように前記熱電効果
    型素子を制御する動作温度制御部とからなる動作温度安
    定化部と、 前記発振波長変動検出部の出力に基づいて発振波長が一
    定となるように前記注入電流源の注入電流を制御する注
    入電流制御部とから成る半導体レーザーの発振周波数・
    発振出力安定化装置。
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