JPH0728112A - 導波路型第2高調波発生光源 - Google Patents

導波路型第2高調波発生光源

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JPH0728112A
JPH0728112A JP17433093A JP17433093A JPH0728112A JP H0728112 A JPH0728112 A JP H0728112A JP 17433093 A JP17433093 A JP 17433093A JP 17433093 A JP17433093 A JP 17433093A JP H0728112 A JPH0728112 A JP H0728112A
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harmonic
light source
wavelength
refractive index
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JP17433093A
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Akitomo Itou
顕知 伊藤
Kazutami Kawamoto
和民 川本
Hiroshi Kaede
弘志 楓
Migaku Komoda
琢 薦田
Satoshi Makio
諭 牧尾
Fumio Nitanda
文雄 二反田
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Hitachi Ltd
Proterial Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 赤外レーザ光を可視光に変換する、変換効率
が高く発振波長が安定な導波路型第2高調波発生光源を
得る。 【構成】 基板1内に複数の周期が異なる分極反転/屈
折率変調部を有する光導波部4を設け、その一方を分極
反転格子3とし他方を回折格子5とし、入射した半導体
レーザ7の光を、分極反転格子3で第2高調波15に変
換し、残りを回折格子5でレーザ7側に反射するととも
に、回折格子5上の電極17に電圧印加し半導体レーザ
波長を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置等の光
応用装置の光源として、波長約800nmの半導体レー
ザ光を波長約400nmの光に変換するような、導波路
型第2高調波発生光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光記録再生装置の記録密度を向上し、レ
ーザビームプリンタを高精細化するために、半導体レー
ザの波長を従来の800nmから500nm以下に短縮
することが強く要望されている。しかしながら、このた
めにはレーザ用半導体を従来の三−五族半導体から二−
六族半導体に変更する必要があり、まだ見通しが得られ
ていない。
【0003】したがって現状では、例えば波長800n
mの半導体レーザ光(赤外光)を第2高調波発生素子
(SHG.Second Harmonic Generator)を用いて、波
長400nmの第2高調波に変換する方法が注目されて
いる。上記波長変換においては誘電率の非線形性が利用
される。しかし、光学材料の屈折率は一般に波長によっ
て変化するため、エネルギー保存則を満足すると運動量
の保存法則が成立しないという問題があり、単純に第2
高調波を取り出すことができなかった。そこで、基本波
と第2高調波との間の位相整合、すなわち第2高調波発
生素子内で発生した無数の第2高調波成分を、光導波路
内において同位相で合成させることが検討されている。
【0004】例えば1989年の電子情報通信学会秋季
全国大会予稿集C−249には図9に示すように、タン
タル酸リチウム(LiTaO3)基板31上に、マグネ
シウムをドープしたニオブ酸リチウムを液相成長させて
光導波路32を形成し、その一端より基板表面に対して
水平に偏光35した基本波33(TE偏光)を入射し、
他端面から垂直偏光36の(TM偏光)第2高調波34
を出射させることが開示されている。
【0005】また、特開昭61−18964号公報に
は、図10に示すようにLiNbO3単結晶基板41
に、プロトン交換法(LiNbO3のLiイオンとプロ
トンとを一部置換する方法)により光導波路42を形成
し、その一端より基板表面に対して垂直に偏光した基本
波43を入射し、光導波路42内でチェレンコフ放射に
より発生した垂直偏光の第2高調波44を取り出す方法
が開示されている。
【0006】また、エレクトロニクス・レターズ(Elec
tronics Letters)第25巻、第731〜732頁には
図11に示すように、例えばLiNbO3基板51等の
自発分極をもつ強誘電体上に、自発分極方向を等ピッチ
で反転させた分極反転層53と、プロトン交換法により
形成した光導波路52を設け、上記光導波路52の一端
よりz方向に偏光した基本波54を入射し、他端よりz
方向に偏光した第2高調波55を取り出す方法が提案さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記図9に示した従来
方法では、LiNbO3の屈折率の波長分散が過大であ
るため、第2高調波34の波長が500nm以下になる
と十分に位相整合することができず、純粋な青色光が得
られないという問題があった。さらに、基本波33と第
2高調波34の各偏光方向における屈折率の温度係数が
大きく異なるため、温度により伝播速度が変化して位相
整合条件が崩れるので、許容温度幅は0.2℃程度に狭
くなり、また、光導波路32の膜厚精度にも0.01μ
m以下というような非現実的な値が要求されるという問
題もあった。
【0008】上記図10に示した従来方法では、第2高
調波出力44は断面が三日月型になって波面収差が大き
いため、これを光ディスク装置用等の微小光スポットに
絞り込むことができないという問題があった。
【0009】一方、図11に示した従来方法の第2高調
波発生素子においては、第2高調波が光導波路52に閉
じ込められるので出射光を容易に絞り込むことができ、
また、基本波54と第2高調波55の偏光方向が同じに
なるので、偏光方向の差異による屈折率やその温度係数
の差異が発生せず、許容温度幅が緩和される。しかし、
実用的には不十分であるうえ、波長選択性が厳しく、半
導体レーザの波長が僅か1nm変化しただけでも効率が
ほとんどゼロになるというような問題があった。
【0010】上記波長変動の低減策として、応用物理学
会1991年秋期学術講演会予稿集11p−ZN−9に
は、レーザの温度を±0.5℃以下に制御することが報
告されている。また、他の対策としてIEEEのジャー
ナル・オブ・カンタム・エレクトロニクス、第26巻、
第7号の1265〜1276頁には、分極反転格子の周
期Λを徐々に変化させて、上記波長選択性を広帯域化す
ることが提案されている。しかし上記方法は、長い分極
反転格子内の周期を数ミクロンオーダーの1/100以
下ずつずらせるので、実際上は作製困難であるうえ、第
2高調波の発生に寄与するのは分極反転格子の極めて短
い部分であり、他の部分では位相ずれが発生して効率が
低下するという問題があった。
【0011】また、特開平2−63026号公報には、
図12に示すように上記分極反転周期を変化させるかわ
りに、光導波路の幅や深さを変化させて、波長選択性を
緩和する方法が提案されている。しかしこの方法でも、
やはり光導波路の短い部分のみしか第2高調波の発生に
寄与しないため、効率が大幅に低下してしまうという問
題があった。
【0012】最近では電気情報通信学会技術報告、OQ
E91−23の第31〜36頁において、図13に示す
ように、図11に示す第2高調波発生素子と半導体レー
ザ71間をレンズ系73と光ファイバ72によって結合
し、上記光ファイバ72と第2高調波発生素子を半導体
レーザ71の出力側反射ミラーの機能を兼ねたレーザ共
振器として利用し、レーザ発振波長を第2高調波発生可
能な波長に引き込む方法が提案されている。この方法で
はレーザ波長が安定化されるものの、上記レーザ波長に
対する分極反転格子の反射率を高めることは、すなわち
導波路の損失を増加させることであり、第2高調波発生
効率が大きく低下してしまうという問題がある。また、
第2高調波発生素子の作製時に発生する様々な誤差によ
り、例えは設計波長と実際の動作波長とがずれ、半導体
レーザを特別に選択するか、または結晶の温度を調節し
て、設計波長と実際の動作波長を一致させねばならない
という副次的な問題もあった。
【0013】本発明の目的は、上記図13に示す従来装
置の問題点を解消し、レーザ波長λの変化に対する効率
ηの劣化が僅少であり、集光容易で波面収差が小さく、
製造容易な導波路型第2高調波発生光源を得ることにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基本波であ
る半導体レーザの光を、自発分極を有する光学基板内に
設けた、自発分極の向きおよび基板の屈折率が周期的に
変調される光導波部に入射して、第2高調波に変換する
導波路型第2高調波発生光源において、上記光導波部が
少なくとも2つ以上の互いに周期が異なる領域からな
り、上記半導体レーザが、上記光導波部のある周期Λ1
を有する領域からのブラッグ反射により、
【0015】
【数1】
【0016】を満足する波長λで発振され、上記領域以
外の変調周期Λ2の少なくとも1つが
【0017】
【数2】
【0018】を満足し(ただし、N(λ)は波長λにお
ける導波光の実効屈折率、N(λ/2)は波長λ/2に
おける導波光の屈折率である)、かつ(1)式を満足し
ないように設定することによって達成される。また、上
記(2)式を満足する周期を有する変調領域が、半導体
レーザと(1)式を満足する変調領域との間に設置され
ることによって、あるいは、上記光導波部の周期Λ1を
有する領域以外の領域は、変調周期Λ2の少なくとも1
つが上記(1)式を満足しないように設定され、少なく
とも上記(1)式を満足する変調領域上に、光学的に透
明な薄膜を介して設けた一対の電極間に電圧印加して得
た電界により、上記電極下の光導波部の屈折率を制御
し、上記半導体レーザの発振波長を変化させることによ
り、変調周期Λ2の少なくとも1つが(2)式を満足す
るようにし、かつ周期Λ2を有する変調領域が、半導体
レーザと(1)式を満足する変調領域との間に設置され
ることによって達成される。
【0019】また、上記光学基板の半導体レーザ光入射
端面または上記半導体レーザとの間に、半導体レーザ光
のみを透過し半導体レーザの第2高調波を反射する手段
を設け、また、上記光学基板の半導体レーザ光入射端面
とは反対側の端面に、半導体レーザの第2高調波を透過
する手段を設け、さらに、上記半導体レーザの上記光学
基板とは反対側の端面に半導体レーザ光を反射する手段
を設けることにより達成され、さらにまた、上記一対の
電極が上記光導波部の光の伝搬方向に並行に配置するこ
とにより達成される。
【0020】
【作用】本発明における2つ以上の互いに周期が異なる
領域からなる光導波部を有する光学基板では、入射した
半導体レーザ光が、周期Λ2を有する変調領域で第2高
調波に変換される一方、周期Λ1を有する変調領域で
は、上記第2高調波に変換されない半導体レーザ光が半
導体レーザ側に反射される。また、上記光学基板の半導
体レーザ入射部に設けた反射手段は、半導体レーザの第
2高調波成分を反射して基本波成分を透過するが、上記
半導体レーザ端面の反射手段は、上記半導体レーザ光を
例えば90%以上反射する。
【0021】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面とともに説明す
る。図1は本発明による導波路型第2高調波発生光源の
第1実施例を示す断面図、図2は上記第1実施例の平面
図、図3は上記実施例の分極反転周期、回折格子周期と
半導体レーザ波長の関係図、図4は上記実施例の回折格
子反射率とブラッグ条件からのずれを示す図、図5は本
発明による導波路型第2高調波発生光源の第2実施例を
示す断面図、図6は本発明の第3実施例を示す断面図、
図7は本発明の光源を光ディスクに応用した例を示す
図、図8は本発明の光源をレーザビームプリンタに適用
した例を示す図である。
【0022】まず、本発明による導波路型第2高調波発
生光源を、図13に示す従来の光源素子と比較して本発
明の特徴を明らかにする。図1において、半導体レーザ
7の光はコリメートレンズ系9、偏光板11、集光レン
ズ系10を介して、基板1内に設けられた光導波部4の
端面に入射する。したがって、コリメートレンズ系9、
偏光板11、集光レンズ系10等が、図13に示す従来
素子の光ファイバ62に相当する。なお上記コリメート
レンズ系9、偏光板11、集光レンズ系10等を光ファ
イバに置き換えても、本発明の作用および効果は変らな
い。
【0023】基板1には周期Λ2の分極反転/屈折率変
調部3と周期Λ1の分極反転/屈折率変調部5とが光導
波部4に沿って設けられ、上記分極反転/屈折率変調部
3により基本波レーザ光を第2高調波に変換し、分極反
転/屈折率変調部5により上記基本波側に反射する。し
たがって、半導体レーザ7と分極反転/屈折率変調部5
間の伝播特性により、半導体レーザ7の発振波長(基本
波波長)λが決定される。すなわちこの部分が半導体レ
ーザ7の共振器として動作する。
【0024】これに対し図13に示す従来の光源素子で
は、分極反転格子53が上記分極反転/屈折率変調部5
の役割を兼ねている。この結果、上記のように図13に
示す素子では構造が簡単化されるけれども、第2高調波
変換効率ηと基本波に対する反射率を同時に高めること
が困難である、という問題が発生していた。
【0025】本発明では周期Λ2の分極反転/屈折率変
調部3と周期Λ1の分極反転/屈折率変調部5とを別々
に設けることにより、第2高調波発生部と基本波の反射
部とを分離できるので、それぞれを最適に設計すること
ができる。また、本発明では分極反転/屈折率変調部5
上に、光学的に透明な薄膜を介して光導波部4に平行に
一対の電極17が配置されている。上記電極17に電界
を印加することにより、分極反転/屈折率変調部5内を
伝搬する導波光の実効屈折率を変化させることができ、
分極反転/屈折率変調部5のブラッグ反射波長を変える
ことができる。これにより、素子作製誤差により第2高
調波発生波長とレーザ発振波長がずれた場合でも、電圧
印加により両者を一致させることができる。また逆に、
電極17に高周波の交流電界を印加することで、レーザ
発振波長を高周波数で変化させることもできるので、こ
れによりレーザ発振波長を第2高調波発生波長からずら
すことができ、第2高調波出力強度を変調することがで
きる。
【0026】第1実施例 本発明による導波路型第2高調波発生光源の第1実施例
を図1により詳細に説明する。基板1はZcutLiT
aO3単結晶板であり、その表面は−c面になってい
る。上記基板1の自発分極は通常下向きであり、基板1
内にプロトン交換法により分極反転/屈折率変調部3お
よび5が同時に作製される。上記LiTaO3やLiN
bO3の単結晶は、空間群R3cに属する強誘電体結晶
であり、その非線形光学係数の符号は上記自発分極の向
きに一致して周期的に反転する(ジャーナル・オブ・ア
プライド・フィジクス(Journal of Applied Physics)
のVol.40, No.2, 720〜734頁参照)。半導体レーザ7は
一端に反射膜8を備え、偏光板11により偏光方向を9
0度回転されて光導波部4に入射する。分極反転/屈折
率変調部3において、上記基本波レーザ光は第2高調波
に変換される。コーティング膜12は上記基本波を通過
させ第2高調波光を反射させる。上記分極反転/屈折率
変調部3から出射した基本波成分は、分極反転/屈折率
変調部5により反射されて、半導体レーザ7側にフィー
ドバックされ半導体レーザ7を例えば波長830nmで
発振させる。また、分極反転/屈折率変調部3から出射
した第2高調波成分15は、その反射を防止するための
コーティング膜13とコリメートレンズ14を通過して
出射される。なお、上記各光学素子はホルダ16により
位置決めされてコンパクトにマウントされる。
【0027】つぎに上記本発明による導波路型第2高調
波発生光源の特性を理論的に導いて、その特徴を具体的
に説明する。光導波部4の実効屈折率の変化ΔNは波長
の変化によって生じる。可視光領域では物質の屈折率n
の波長依存性はSellmeinerの式に従う。例えばLiTa
3では(3)式のようになる。
【0028】
【数3】
【0029】ただし、A1=4.5789、A2=9.9
304×10~14、A3=4.2275×10~14、A4
2.2400×1010で、λの単位はmである。
【0030】なお、A1〜A4等の値は、Ti−サファイ
アレーザ、色素レーザ、アルゴンレーザを用いた測定に
より求めた、図1に示す実施例における基板1の屈折率
nsに対する値である。(3)式の値を用いて、設計波
長λ0=850(nm)からのずれΔλに対するΔNを
求めると(4)式が得られる。
【0031】
【数4】
【0032】長さ10mmの第2高調波発生素子で効率
を最大値の80%以上に保つには、ΔNを2.5×10
~5以下にする必要があるが、(2)式によりこれをΔλ
に換算すると0.043nm以下に抑える必要があるこ
とがわかる。しかし、半導体レーザの波長は通常1nm
のオーダで変化するため、上記のような条件を満たすこ
とはほとんど不可能である。
【0033】そこで本発明では、前記のように分極反転
/屈折率変調部5からのブラッグ反射を用いて半導体レ
ーザ7の発振波長をロックし、同時に半導体レーザ7の
注入電流値の変化や縦モードホッピングを防止するよう
にしている。図3は半導体レーザ7の発振波長λと分極
反転周期Λ2とブラッグ回折周期Λ1の関係を示す図で
ある。上記ブラッグ回折周期Λ1は(1)式で与えられ
る。図3からq=1とするとλ=850nmになり、こ
れに対してΛ1は0.19μmという作製困難な値にな
るので、本実施例ではq=17に設定し分極反転/屈折
率変調部5の周期をΛ1=3.4μmにした。また分極
反転周期Λ2は(2)式で与えられる。λ=850nm
で第2高調波を発生させるには、Λ2=3.9μmとす
る必要があることがわかる。本実施例では分極反転/屈
折率変調部3の周期をΛ1=3.9μmに設定した。
【0034】本実施例では、上記のように分極反転/屈
折率変調部3を分極反転格子として、分極反転/屈折率
変調部5をブラッグ回折格子として用いているが、逆に
分極反転/屈折率変調部3がブラッグ回折格子として作
用する可能性もある。しかし図3より、Λ2=3.9μ
mの周期でレーザ発振する可能性がある波長は、805
nmまたは885nmであり、レーザの利得が極めて小
さい波長域なので、これらの波長では発振しないと考え
られる。したがって、レーザ発振は波長850nm付近
のみでおこり、周期Λ2=3.9μmの分極反転/屈折
率変調部3ではブラッグ反射がおこらず、第2高調波の
みが発生する。
【0035】ところで、分極反転/屈折率変調部におけ
るブラッグ反射の複素反射率rは(5)式で与えられ
る。
【0036】
【数5】
【0037】ただし、Kは結合係数、Lbはブラッグ回
折格子の長さ、Δβは位相不整合量で
【0038】
【数9】
【0039】αは光損失係数である。
【0040】回折格子5の反射係数はR=|r|2で表
わされ、ブラッグ条件を満足するΔλ=0の場合に
(6)式に示す最大値R0をとる。
【0041】
【数6】
【0042】分極反転/屈折率変調部5の結合係数κは
(7)式のようになる(西原、春名、栖原共著「光集積
回路」オーム社、77頁参照)。
【0043】
【数7】
【0044】ただし、nfは光導波部の屈折率、H
y(x)は磁場の界分布、n(x)は座標xにおける屈
折率、qはブラッグ回折次数である。
【0045】本実施例ではブラッグ回折次数をq=17
とする。また、分極反転/屈折率変調部はプロトン交換
法によって作製するので、Δn=0.01程度でありκ
=5.0×10~4μm~1となる。光導波路4の光伝搬損
失を約0.5dB/cmとしLb=4000μmとし
て、その反射率Rを求めると図4が得られる。図4にお
いて、ブラッグ条件が満足されるとき(Δλ=0)の反
射率Rは0.913であり、Rの値が80%以上の値に
保たれる波長Δλの範囲は±0.05nmと良好な波長
選択性をもつ。したがって、半導体レーザの発振波長は
ほぼこの範囲に引き込まれ、安定な第2高調波の発振を
実現することができる。
【0046】また、第2高調波の発生効率ηも図13に
示した従来の素子よりも、格段に大きくすることができ
る。その理由の第1は、半導体レーザ7の外部共振器と
して必要な分極反転/屈折率変調部5を第2高調波を発
生する分極反転/屈折率変調部3から分離しているの
で、光伝搬損失が小さくなるように分極反転/屈折率変
調部3を製作できるからである。第2の理由は、基本波
に対する反射率を度外視して第2高調波発生効率を高め
るように、分極反転/屈折率変調部3を製作できるから
である。また第3の理由は、第2高調波を発生する分極
反転/屈折率変調部3を、半導体レーザ7と回折格子と
して作用する分極反転/屈折率変調部5との中間に置い
たため、基本波の往路と帰路とで第2高調波が発生され
るためである。さらに、上記第2高調波がコーティング
膜12により反射されてほぼ完全にコーティング膜13
から出射されることも、第2高調波の発生効率ηに寄与
する。
【0047】上記検討結果に基いて作製した、本発明に
よる導波路共振型SHG光源の発振特性はつぎのように
なった。出力ミラーの反射率を0.1%、後方反射ミラ
ーの反射率を90%とした場合の最高出力が、入力電流
200mAで100mWのストライプ形GaAlAs系
半導体レーザを用い、後方ミラー8の反射率をやはり9
0%とし出力側を反射防止膜でコーティングした場合
に、しきい値が約50mAであり、注入電流200mA
で40mWという極めて強い波長425nm(青色)の
第2高調波出力を得た。従来の第2高調波発生素子の出
力は、同程度の入力に対して2.0mWレベルであるか
ら、本発明により第2高調波出力レベルをほぼ20倍に
高め得たことになる。上記出力レベルは反射鏡8、コー
ティング膜12や外部共振器等の構造を最適化すること
によりさらに向上できる可能性がある。
【0048】つぎに、電極17による引込み波長の補正
効果について記載する。上記のように第2高調波発生の
基本波波長帯域は±0.043nmと極めて狭いので、
例えば素子作製工程において種々の作製誤差が発生した
場合は、分極反転/屈折率変調部5によって引き込まれ
た半導体レーザの引込み波長と、第2高調波発生の波長
がずれてしまうことが起り得る。そこで、電極17に直
流電圧を印加することによって、回折格子5上を伝搬す
る導波光の実効屈折率を補正し、引込み波長を調整する
ことができる。
【0049】電圧印加による実効屈折率の変化ΔNは、
(8)式で大体を表わすことができる。
【0050】
【数8】
【0051】ここで、rは電気光学係数で、例えばLi
TaO3の場合は約30pm/Vという値をもつ。nは
光導波路4の屈折率、Vは印加電圧、gは電極の距離、
Γは導波光の電場と印加電界の電場との重なりを表わす
係数で、電極と光導波路との配置にもよるが、その値は
0.3〜0.7である。したがって、TTLレベルの電
圧±5Vの印加により、例えば電極距離を5μmとした
場合にΔN=8×10 ̄となり、これより引込み波長
は±0.5nmほど補正できる。50V程度の電圧を印
加すれば、±5nmという大幅な補正も可能である。
【0052】逆に半導体レーザの引込み波長と第2高調
波発生の波長が一致している場合は、上記電圧印加によ
って出力の第2高調波の強度を変調できる。上記のよう
に第2高調波の出力は、半導体レーザの波長が所定の波
長から僅か0.15nmずれただけで殆んどゼロにな
る。そこで、上記TTLレベルの±5Vの電圧印加によ
り半導体レーザ波長を0.5nmずらせば、第2高調波
の出力をゼロにすることができる。また、電圧値を調整
し基本波の屈折率を変化させることにより、(2)式に
従って任意の第2高調波強度を得ることができる。
【0053】なお、上記周期Λ2の分極反転/屈折率変
調部3と周期Λ1の分極反転/屈折率変調部5とは、上
記半導体レーザ7に対する設定位置が逆であっても、同
様の効果が得られる。
【0054】つぎに、本実施例における光源の作製方法
を簡単に説明する。−c面を鏡面に研磨したLiTaO
基板1上に、30nm厚のTa膜をスパッタリング法
で成膜し、図2に示す分極反転/屈折率変調部3ならび
に5の斜線部を、開口を有するホトマスクを用いてホト
レジストにパターニングしたのち、上記ホトレジストを
マスクにして反応性イオンエッチング法を用いてTa膜
をパターニングしたのちに上記ホトレジストを除去す
る。その後、上記基板1を白金板に乗せ、さらに白金板
ごと上記基板をプレート型ヒータに乗せて、ピロりん酸
(H247)を適量基板上に滴下したのち、温度24
0℃ないし260℃、時間30分ないし60分程熱処理
を行ない、白金ごと上記ヒータから降して急冷する。そ
の後基板を十分に水洗し、70℃に加熱した水酸化ナト
リウム水溶液を用いてTa膜を除去する。このようにし
て、スパイク形状の分極反転格子と、屈折率が0.01
から0.02程変調された分極反転/屈折率変調部3お
よび5が同時に形成される。上記分極反転/屈折率変調
部3および5は、このままで伝搬損失約0.5dB/c
mの良好な光導波路4になっている。したがって、上記
作製法によれば、分極反転格子と回折格子および光導波
路を別個に作製していた従来の作製に比べ、極めて簡単
な工程で素子を作製することができる。分極反転/屈折
率変調部3および5を作製したのち、例えば二酸化けい
素のバッファ層6をスパッタリング法で約100nm成
膜し、その後周期Λ1の分極反転/屈折率変調部5の電
極パタン17を形成する。
【0055】最後に、素子を約20mm×10mmのチ
ップに切り出し、上記10mmの辺の2端面を光学研磨
した。その後、上記素子、半導体レーザ7、レンズ系等
をホルダ16上に位置決めし、マウントして光源の作製
を終了する。
【0056】第2実施例 図5に示す本発明の第2実施例は、位相整合法としてバ
ランス位相整合を用いた例である。図5において、10
1は例えばKTP(PO4)基板、102および103
はルビジウム(Rb)イオン拡散法によって形成された
分極反転/屈折率変調部であり、102は第2高調波を
発生する部分(第1実施例の3に相当)、103はレー
ザ波長を固定する回折格子の作用をする部分(第1実施
例の5に相当)である。その他の部分はすべて上記第1
実施例と同一であり、複数の屈折率領域のバランスで基
本波と第2高調波との位相整合を行っている。
【0057】第3実施例 図6に示す本発明の第3実施例は、位相整合を非線形光
学係数を周期的に小さくすることにより達成する例であ
る。図6において111は例えばLiNbO3基板であ
り、112および113はそれぞれプロトン交換された
部分とされない部分とにより構成された、第2高調波を
発生する部分(第1実施例の3に相当)、およびレーザ
波長を固定する回折格子の作用をする部分(第1実施例
の5に相当)を示し、その他の部分はすべて第1実施例
と同一である。上記プロトン交換された部分の非線形光
学係数はプロトン交換されていない部分の非線形光学係
数の約半分であり、これによって擬位相整合を達成する
ことができる。
【0058】第4実施例 上記第1実施例から第3実施例に示した第2高調波発生
光源を、光ディスクの記録または再生に使用した第4実
施例を図7に示す。光ディスクに記録されるべき信号に
よって本発明の光源は変調されるが、変調の方法は第1
実施例に示したように、上記信号に従って電極17に所
定の電圧を印加してレーザ光源の発振周波数を変化さ
せ、位相整合条件を強制的に崩すことによって行う。本
発明による光源122の導波路端面から発した、直流電
圧印加手段121により変調された光ビームは、その後
第2高周波コリメートレンズ123を介し、ビームスプ
リッタ124、ミラー125に至り、対物レンズ126
を経てスポットに形成され、変調信号に応じて光ディク
127の上にピットの列が形成される。これを再生する
ときは記録時より低い光パワーとし、上記光ディスク1
27からの反射光をビームスプリッタ124で分岐し、
光検出器128で受光してもとの変調信号を復調する。
【0059】第5実施例 上記第1実施例から第3実施例に示した第2高調波発生
光源を、レーザビームプリンタ用の光源として用いた第
5実施例を図8に示す。上記第4実施例の場合と同様に
第2高調波発生光源122を発する変調された光はレン
ズで集光され、回転多面体131で光ビームは左右に振
られ、走査用対物レンズ126により感光ドラム132
上にスポットが形成される。変調信号により上記感光ド
ラム132上に形成された潜像に、トナーがまぶされて
紙に転写される。
【0060】
【発明の効果】上記のように本発明による導波路型第2
高調波発生光源は、基本波である半導体レーザの光を、
自発分極を有する光学基板内に設けた、自発分極の向き
および基板の屈折率が周期的に変調される光導波部に入
射して、第2高調波に変換する導波路型第2高調波発生
光源において、上記光導波部が少なくとも2つ以上の互
いに周期が異なる領域からなり、上記半導体レーザが、
上記光導波部のある周期Λ1を有する領域からのブラッ
グ反射により
【0061】
【数1】
【0062】を満足する波長λで発振され、上記領域以
外の変調周期Λ2の少なくとも1つが
【0063】
【数2】
【0064】で満足し(ただし、N(λ)は波長λにお
ける導波光の実効屈折率、N(λ/2)は波長λ/2に
おける導波光の屈折率)、かつ(1)式を満足しないよ
うに設定することにより、あるいは上記(2)式を満足
する周期を有する変調領域が、半導体レーザと(1)式
を満足する変調領域との間に設置されることにより、2
つ以上の互いに周期が異なる分極反転/屈折率変調部を
作製し、その一方を第2高調波発生用に、他方を回折格
子として用いるため、第2高調波発生部と基本波の反射
部とを分離できるので、それぞれに対して最適の設計を
することができる。
【0065】また、半導体レーザの発振周波数が電極に
印加される電圧により制御されるため、上記半導体レー
ザの発振周波数を第2高調波発生周波数にチューニング
したり、逆に第2高調波光の強度を直接変調することも
できる。また、上記半導体レーザの出力向上とともに、
第2高調波の発生効率を従来装置に比べて格段に大きく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導波路型第2高調波発生光源の第
1実施例を示す断面図である。
【図2】上記第1実施例の平面図である。
【図3】上記第1実施例の分極反転周期および回折格子
周期と半導体レーザ波長との関係を示す図である。
【図4】上記実施例における回折格子反射率とブラッグ
条件からのずれを示す図である。
【図5】本発明による導波路型第2高調波発生光源の第
2実施例を示す断面図である。
【図6】本発明による導波路型第2高調波発生光源の第
3実施例を示す断面図である。
【図7】本発明の光源を光ディスクに応用した第4実施
例を示す図である。
【図8】本発明の光源をレーザビームプリンタに適用し
た第5実施例を示す図である。
【図9】従来の複屈折位相整合法を用いた第2高調波発
生素子を示す斜視図である。
【図10】従来のチェレンコフ位相整合法を用いた第2
高調波発生素子の斜視図である。
【図11】従来の分極反転格子を用いた第2高調波発生
素子の斜視図である。
【図12】従来の導波路の幅が変調された第2高調波発
生素子の斜視図である。
【図13】従来の分極反転格子共振型第2高調波発生素
子の構成図である。
【符号の説明】
1 光学基板 3、5 分極反転/屈折率変調部 4 光導波部 6 透明薄膜 7 半導体レーザ 8 反射膜 12、13 コーティング膜 15 第2高調波 17 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楓 弘志 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 薦田 琢 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 牧尾 諭 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地 日立金属株 式会社磁性材料研究所内 (72)発明者 二反田 文雄 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地 日立金属株 式会社磁性材料研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基本波である半導体レーザの光を、自発分
    極を有する光学基板内に設けた、自発分極の向きおよび
    基板の屈折率が周期的に変調される光導波部に入射し
    て、第2高調波に変換する導波路型第2高調波発生光源
    において、上記光導波部が少なくとも2つ以上の互いに
    周期が異なる領域からなり、上記半導体レーザが、上記
    光導波部のある周期Λ1を有する領域からのブラッグ反
    射により、 【数1】 (ただし、N(λ)は波長λにおける導波光の実効屈折
    率)を満足する波長λで発振され、上記領域以外の変調
    周期Λ2の少なくとも1つが 【数2】 (ただし、N(λ/2)は波長λ/2における導波光の
    屈折率)を満足し、かつ(1)式を満足しないように設
    定することを特徴とする導波型第2高調波発生光源。
  2. 【請求項2】上記(2)式を満足する変調周期を有する
    領域は、上記半導体レーザと上記(1)式を満足する変
    調周期の領域との間に設定されたことを特徴とする請求
    項1記載の導波路型第2高調波発生光源。
  3. 【請求項3】上記(1)式を満足する変調領域は、該変
    調領域上に光学的に透明な薄膜を介して一対の電極を設
    け、上記電極間に直流電圧を印加して、上記光導波部の
    屈折率を調整することを特徴とする請求項1記載の導波
    路型第2高調波発生光源。
  4. 【請求項4】上記一対の電極間に印加する直流電圧は、
    得られる電界により上記電極下の光導波部における屈折
    率を制御し、上記半導体レーザの発振波長を変化させる
    ことにより、第2高調波出力の強度を変調することを特
    徴とする請求項2記載の導波路型第2高調波発生光源。
  5. 【請求項5】上記光導波部の周期Λ1を有する領域以外
    の領域は、変調周期Λ2の少なくとも1つが上記(1)
    式を満足しないように設定され、少なくとも上記(1)
    式を満足する変調領域上に光学的に透明な薄膜を介して
    一対の電極を設け、上記一対の電極間に電圧を印加して
    得られる電界により、上記電極下の光導波部の屈折率を
    制御し、上記半導体レーザの発振波長を変化させて変調
    周期Λ2の少なくとも1つが(2)式を満足するように
    し、かつ周期Λ2を有する変調領域が、半導体レーザと
    (1)式を満足する変調領域との間に設置されることを
    特徴とする請求項1記載の導波路型第2高調波発生光
    源。
  6. 【請求項6】上記光学基板は、上記半導体レーザ光の入
    射端面または半導体レーザとの間に、半導体レーザ光の
    みを透過し、半導体レーザの第2高調波を反射する手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の導波路型第2
    高調波発生光源。
  7. 【請求項7】上記光学基板は、上記半導体レーザ光の入
    射端面とは反対側の端面に、半導体レーザの第2高調波
    を透過する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の導波路型第2高調波発生光源。
  8. 【請求項8】上記半導体レーザは、上記光学基板とは反
    対側の端面に、半導体レーザ光を反射する手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1または請求項3から請求項6
    のいずれかに記載の導波路型第2高調波発生光源。
  9. 【請求項9】上記一対の電極は、上記光導波部の光の伝
    搬方向と平行に、配置されていることを特徴とする請求
    項2または請求項4記載の導波路型第2高調波発生光
    源。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100341388B1 (ko) * 1999-06-28 2002-06-21 오길록 집적 광학형 광파장 감시기구
WO2005033791A1 (ja) * 2003-10-01 2005-04-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 波長変換レーザ装置および画像表示装置
KR100791720B1 (ko) * 2006-03-30 2008-01-03 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 파장 변환 레이저 장치 및 화상 표시 장치

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