JPH07290219A - 直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法 - Google Patents
直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法Info
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- JPH07290219A JPH07290219A JP8684094A JP8684094A JPH07290219A JP H07290219 A JPH07290219 A JP H07290219A JP 8684094 A JP8684094 A JP 8684094A JP 8684094 A JP8684094 A JP 8684094A JP H07290219 A JPH07290219 A JP H07290219A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、鋼の連続鋳造に際して、鋳型内溶
鋼に直流磁界を加え、その流動を制御する場合に、直流
磁界を加える位置を最適化して、鋳型内溶鋼の流動パタ
ーンの安定化を図ることによって、得られる鋳片の品質
を向上を目的とした直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制
御方法を提供する。 【構成】 本発明は、鋳型の幅方向にほぼ均一な磁束密
度分布を有する直流磁界を鋳型の厚み方向に付与し、鋳
型内に注入された溶鋼の流動を制御する直流磁界による
鋳型内溶鋼の流動制御方法において、前記直流磁界を鋳
型内で生成される凝固シェルの厚みが17〜40mmとな
る領域の一部に加え、溶鋼プール内で一方向の電流を誘
導し、誘導電流のリターンパスを前記厚みの範囲の凝固
シェル内に形成する。
鋼に直流磁界を加え、その流動を制御する場合に、直流
磁界を加える位置を最適化して、鋳型内溶鋼の流動パタ
ーンの安定化を図ることによって、得られる鋳片の品質
を向上を目的とした直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制
御方法を提供する。 【構成】 本発明は、鋳型の幅方向にほぼ均一な磁束密
度分布を有する直流磁界を鋳型の厚み方向に付与し、鋳
型内に注入された溶鋼の流動を制御する直流磁界による
鋳型内溶鋼の流動制御方法において、前記直流磁界を鋳
型内で生成される凝固シェルの厚みが17〜40mmとな
る領域の一部に加え、溶鋼プール内で一方向の電流を誘
導し、誘導電流のリターンパスを前記厚みの範囲の凝固
シェル内に形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼の連続鋳造方法にお
いて、鋳型に直流磁場を付与して、この鋳型内溶鋼の流
動を制御する直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法
に関するものである。
いて、鋳型に直流磁場を付与して、この鋳型内溶鋼の流
動を制御する直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば鋼の連続鋳造の分野で
は、鋳型内の溶鋼の流動が連続鋳造の操業性、鋳片の品
質に大きく影響することが知られている。
は、鋳型内の溶鋼の流動が連続鋳造の操業性、鋳片の品
質に大きく影響することが知られている。
【0003】即ち、注入ノズルから鋳型内に注入された
溶鋼の流れは、溶鋼中に介在するスラグ系あるいは脱酸
酸化物系介在物をストランドプールの下方の奥深くまで
持ち込むため、この介在物の持ち込まれる深さが深い
程、介在物が凝固殻に捕捉され易くなり、、鋳片欠陥を
引き起こすため、この溶鋼の下降流の侵入の深さはでき
る限り浅くすることが望ましい。一方、溶鋼表面におい
ては、高速鋳造の場合のようにメニスカスでの溶鋼流速
が早い場合には、溶鋼表面にあるパウダーが溶鋼内に巻
き込まれ、溶鋼中の介在物の増加に加え、溶鋼面のレベ
ル変動が大きくなり凝固殻の安定生成ができないため、
鋳片の品質低下とともに、鋳造の操業性の低下は避けら
れない。
溶鋼の流れは、溶鋼中に介在するスラグ系あるいは脱酸
酸化物系介在物をストランドプールの下方の奥深くまで
持ち込むため、この介在物の持ち込まれる深さが深い
程、介在物が凝固殻に捕捉され易くなり、、鋳片欠陥を
引き起こすため、この溶鋼の下降流の侵入の深さはでき
る限り浅くすることが望ましい。一方、溶鋼表面におい
ては、高速鋳造の場合のようにメニスカスでの溶鋼流速
が早い場合には、溶鋼表面にあるパウダーが溶鋼内に巻
き込まれ、溶鋼中の介在物の増加に加え、溶鋼面のレベ
ル変動が大きくなり凝固殻の安定生成ができないため、
鋳片の品質低下とともに、鋳造の操業性の低下は避けら
れない。
【0004】また、低速鋳造の場合のようにメニスカス
での流速が遅い場合には、溶鋼表面でデッケルが形成さ
れ、鋳造操業に支障を来たしたり、介在物や気泡が凝固
殻に捕捉され、清浄で安定した凝固殻の生成ができない
ため、鋳造の操業性の低下とともに鋳片の品質低下は避
けられない。このような観点から、高速鋳造の場合も低
速鋳造の場合も、注入ノズルから鋳型に注入された、溶
鋼の流動パターンを好ましい状態にして一定にする制御
が求められている。
での流速が遅い場合には、溶鋼表面でデッケルが形成さ
れ、鋳造操業に支障を来たしたり、介在物や気泡が凝固
殻に捕捉され、清浄で安定した凝固殻の生成ができない
ため、鋳造の操業性の低下とともに鋳片の品質低下は避
けられない。このような観点から、高速鋳造の場合も低
速鋳造の場合も、注入ノズルから鋳型に注入された、溶
鋼の流動パターンを好ましい状態にして一定にする制御
が求められている。
【0005】このような鋳型内溶鋼の流動のパターンを
ノズルの形状や深さを調整することで制御することは困
難なため、従来から直流磁界を用いて鋳型内溶鋼の流動
を制御する方法が提案されている。例えば、特公平2−
20349号公報は直流磁界を用いて鋳型内溶鋼の流動
を制御する方法に関する。この方法は、浸漬ノズルaか
ら吐出される溶鋼sの主たる流路の一部に直流磁界を作
用させることで、溶鋼の主流smを減速させ、ストラン
ドプールp奥深くに侵入する下降流を制御するととも
に、主流を小さい流れso、st等に分割して、プール
p内部での溶鋼の撹拌を狙ったものである。
ノズルの形状や深さを調整することで制御することは困
難なため、従来から直流磁界を用いて鋳型内溶鋼の流動
を制御する方法が提案されている。例えば、特公平2−
20349号公報は直流磁界を用いて鋳型内溶鋼の流動
を制御する方法に関する。この方法は、浸漬ノズルaか
ら吐出される溶鋼sの主たる流路の一部に直流磁界を作
用させることで、溶鋼の主流smを減速させ、ストラン
ドプールp奥深くに侵入する下降流を制御するととも
に、主流を小さい流れso、st等に分割して、プール
p内部での溶鋼の撹拌を狙ったものである。
【0006】しかしながら、この方法では、鋳型mの幅
方向の一部に直流磁界を形成するため(図5)、浸漬ノ
ズルaからの吐出流がブレーキ帯を迂回する場合が生じ
る。すなわち、ブレーキの弱い箇所からプールp下部へ
と向かう流れ(下向流)siが生じ、介在物をプールp
奥深くに持ち込むだけではなく、この現象が安定しない
ため、鋳型内流れも不安定になり、プールp上部での撹
拌が安定しないという問題があった。このため、鋳片品
質を向上させる技術とはなり得なかった。
方向の一部に直流磁界を形成するため(図5)、浸漬ノ
ズルaからの吐出流がブレーキ帯を迂回する場合が生じ
る。すなわち、ブレーキの弱い箇所からプールp下部へ
と向かう流れ(下向流)siが生じ、介在物をプールp
奥深くに持ち込むだけではなく、この現象が安定しない
ため、鋳型内流れも不安定になり、プールp上部での撹
拌が安定しないという問題があった。このため、鋳片品
質を向上させる技術とはなり得なかった。
【0007】また、特開平2−284750号公報は、
鋳型幅方向全域に直流磁界を加える方法であり、この技
術によってブレーキ帯よりも下方の流れは制動できるも
のの、制動を加えたい場所に直流磁界を加えるものであ
って、メニスカス流速をも制動する場合には、図6
(a),(b),図7にそれぞれ示すように、鋳型m全
体に直流磁界を加えなければならなかったり、2段の直
流磁界を加える必要があった。また、浸漬ノズルの吐出
孔より下方に直流磁界を加える方法もこの公報の中で開
示されているが、後述するように直流磁界を加える部位
の凝固シェル厚により、プール内流れの制御性が大きく
異なるものの、その点に関する記述はなく依然として、
不安定な技術であった。
鋳型幅方向全域に直流磁界を加える方法であり、この技
術によってブレーキ帯よりも下方の流れは制動できるも
のの、制動を加えたい場所に直流磁界を加えるものであ
って、メニスカス流速をも制動する場合には、図6
(a),(b),図7にそれぞれ示すように、鋳型m全
体に直流磁界を加えなければならなかったり、2段の直
流磁界を加える必要があった。また、浸漬ノズルの吐出
孔より下方に直流磁界を加える方法もこの公報の中で開
示されているが、後述するように直流磁界を加える部位
の凝固シェル厚により、プール内流れの制御性が大きく
異なるものの、その点に関する記述はなく依然として、
不安定な技術であった。
【0008】この理由を浸漬ノズルaからの溶鋼の主流
が鋳型mの短辺ma,mbに衝突する位置よりも下方に
直流磁界を加える場合(図8)を例にとって説明する。
この場合、浸漬ノズルcからの吐出流が短辺maに衝突
した後、その下降流が直流磁場帯を横切る。その際に、
プール内で一方の短辺maから他方の短辺mbに向かう
電流が誘導されるため、バルクプール内では吐出流の下
方への侵入を抑制するローレンツ力が作用する。
が鋳型mの短辺ma,mbに衝突する位置よりも下方に
直流磁界を加える場合(図8)を例にとって説明する。
この場合、浸漬ノズルcからの吐出流が短辺maに衝突
した後、その下降流が直流磁場帯を横切る。その際に、
プール内で一方の短辺maから他方の短辺mbに向かう
電流が誘導されるため、バルクプール内では吐出流の下
方への侵入を抑制するローレンツ力が作用する。
【0009】しかしながら、短辺ma,mb近傍では電
流は溶鋼中に流れるものと凝固シェル内に流れるものと
分かれる。もし、大部分が溶鋼中に流れる場合、電流の
方向が3次元的に大きく変化する。このことはローレン
ツ力の作用する方向が3次元的に変化することを意味
し、短辺ma,mb近傍で下降流のブレーキが弱くなっ
てしまう。
流は溶鋼中に流れるものと凝固シェル内に流れるものと
分かれる。もし、大部分が溶鋼中に流れる場合、電流の
方向が3次元的に大きく変化する。このことはローレン
ツ力の作用する方向が3次元的に変化することを意味
し、短辺ma,mb近傍で下降流のブレーキが弱くなっ
てしまう。
【0010】その結果、図8(b)に示すように、溶鋼
の下降流がブレーキ力の弱い短辺ma,mb近傍におい
て、大きくなって不均一になるため、介在物をプールp
奥深く持ち込むだけでなく、この現象は安定せず、鋳型
内溶鋼の流れが不安定になる。
の下降流がブレーキ力の弱い短辺ma,mb近傍におい
て、大きくなって不均一になるため、介在物をプールp
奥深く持ち込むだけでなく、この現象は安定せず、鋳型
内溶鋼の流れが不安定になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鋼の連続鋳
造に際し、鋳型の幅方向にほぼ均一な磁束密度分布を有
する直流磁界を厚み方向に加えて、鋳型内の溶鋼の流動
を制御する場合に、直流磁界を加える位置の最適化を目
指し、鋳型内溶鋼の流動パターンの安定化を図ることに
よって、得られる鋳片の品質を向上できる直流磁界によ
る鋳型内溶鋼の流動制御方法を提供する。
造に際し、鋳型の幅方向にほぼ均一な磁束密度分布を有
する直流磁界を厚み方向に加えて、鋳型内の溶鋼の流動
を制御する場合に、直流磁界を加える位置の最適化を目
指し、鋳型内溶鋼の流動パターンの安定化を図ることに
よって、得られる鋳片の品質を向上できる直流磁界によ
る鋳型内溶鋼の流動制御方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳型の幅方向
にほぼ均一な磁束密度分布を有する直流磁界を鋳型の厚
み方向に付与し、鋳型内に注入された溶鋼の流動を制御
する、直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法におい
て、前記直流磁界を鋳型内で生成される凝固シェルの厚
みが17〜40mmとなる領域の一部に加え、この直流磁
場帯を溶鋼流が横切る際に誘導される電流のリターンパ
スを凝固シェル内に形成させて、溶鋼の流動を制御する
ことを特徴とする直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御
方法である。
にほぼ均一な磁束密度分布を有する直流磁界を鋳型の厚
み方向に付与し、鋳型内に注入された溶鋼の流動を制御
する、直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法におい
て、前記直流磁界を鋳型内で生成される凝固シェルの厚
みが17〜40mmとなる領域の一部に加え、この直流磁
場帯を溶鋼流が横切る際に誘導される電流のリターンパ
スを凝固シェル内に形成させて、溶鋼の流動を制御する
ことを特徴とする直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御
方法である。
【0013】
【作用】本発明においては鋼の連続鋳造に際して、鋳型
内溶鋼の流動を制御するため、凝固シェル厚が17〜4
0mmになる領域の一部に、幅方向に均一な磁束分布を有
する直流磁界を厚み方向に加える。これによって、短辺
近傍で電流の流れる方向が3次元的に変化するのを避
け、溶鋼プール内では一方向の電流が誘導させるように
して、凝固シェルで誘導電流のリターンパスを形成す
る。その結果、鋳型内溶鋼の流動を効率的かつ効果的に
プラグフロー化することができ、得られる鋳片の品質を
向上、安定化させることができる。
内溶鋼の流動を制御するため、凝固シェル厚が17〜4
0mmになる領域の一部に、幅方向に均一な磁束分布を有
する直流磁界を厚み方向に加える。これによって、短辺
近傍で電流の流れる方向が3次元的に変化するのを避
け、溶鋼プール内では一方向の電流が誘導させるように
して、凝固シェルで誘導電流のリターンパスを形成す
る。その結果、鋳型内溶鋼の流動を効率的かつ効果的に
プラグフロー化することができ、得られる鋳片の品質を
向上、安定化させることができる。
【0014】本発明でいう直流磁界を加える位置とは、
電磁コイルの上端位置を意味する。なお、本発明は、特
にスラブ状の鋳片を連続鋳造する場合のように矩形鋳型
を有し、吐出口が鋳型短辺側を向いて下向きに傾斜して
いる注入ノズルを用いた連続鋳造方法に適用してより適
性の高いものである。
電磁コイルの上端位置を意味する。なお、本発明は、特
にスラブ状の鋳片を連続鋳造する場合のように矩形鋳型
を有し、吐出口が鋳型短辺側を向いて下向きに傾斜して
いる注入ノズルを用いた連続鋳造方法に適用してより適
性の高いものである。
【0015】本発明者等は、鋼の連続鋳造に際して鋳型
に直流磁場を加え、鋳型内溶鋼の流動を効率的かつ効果
的にプラグフロー化して凝固シェルを安定生成させる最
適条件について、種々実験、検討を重ねた結果、直流磁
界を加える位置を変えると鋳片の品質も変化することを
知見した。
に直流磁場を加え、鋳型内溶鋼の流動を効率的かつ効果
的にプラグフロー化して凝固シェルを安定生成させる最
適条件について、種々実験、検討を重ねた結果、直流磁
界を加える位置を変えると鋳片の品質も変化することを
知見した。
【0016】そこで、本発明者等は、この知見をより確
かなものにするために、直流磁界発生装置を配設した実
機の1/2サイズの水銀モデル実験機を用いて、凝固シ
ェル厚の変化を凝固シェルに相当する容器の厚みの変化
で置き換え、容器内に水銀を供給し、容器側壁近傍にお
ける水銀流速分布の変化を調べる実験を行った。図1
は、この実験で得られた容器厚と容器内側壁近傍の流速
指数との関係を示し、併せてプラグフローライン(理想
とする完全に均一な下降流)を示す。
かなものにするために、直流磁界発生装置を配設した実
機の1/2サイズの水銀モデル実験機を用いて、凝固シ
ェル厚の変化を凝固シェルに相当する容器の厚みの変化
で置き換え、容器内に水銀を供給し、容器側壁近傍にお
ける水銀流速分布の変化を調べる実験を行った。図1
は、この実験で得られた容器厚と容器内側壁近傍の流速
指数との関係を示し、併せてプラグフローライン(理想
とする完全に均一な下降流)を示す。
【0017】ここで、側壁近傍の流速指数とは、下降流
速を(ノズルからの吐出量/プール水平断面積)で割っ
た値であり、これが1になれば完全に均一な下降流、即
ちラグフローラインが得られることを示す。これより、
容器厚と容器側壁近傍の流速指数との間に密接な関係が
あり、容器厚が薄い場合には側壁近傍の流速指数が大き
いが、容器厚をある一定の厚さ以上にすることで、側壁
近傍の流速指数をプラグフローに近づけられることがわ
かる。また、この現象についてプール内で誘導される電
流を測定したところ、容器厚が薄い場合には側壁近傍で
電流の方向が3次元的に変化するが、容器厚がある厚み
以上の場合には、側壁近傍での電流の方向の変化は見ら
れず、プール内には、一方の短辺から他方の短辺に向か
う位置方向の電流が誘導されることがわかった。
速を(ノズルからの吐出量/プール水平断面積)で割っ
た値であり、これが1になれば完全に均一な下降流、即
ちラグフローラインが得られることを示す。これより、
容器厚と容器側壁近傍の流速指数との間に密接な関係が
あり、容器厚が薄い場合には側壁近傍の流速指数が大き
いが、容器厚をある一定の厚さ以上にすることで、側壁
近傍の流速指数をプラグフローに近づけられることがわ
かる。また、この現象についてプール内で誘導される電
流を測定したところ、容器厚が薄い場合には側壁近傍で
電流の方向が3次元的に変化するが、容器厚がある厚み
以上の場合には、側壁近傍での電流の方向の変化は見ら
れず、プール内には、一方の短辺から他方の短辺に向か
う位置方向の電流が誘導されることがわかった。
【0018】次に、実際の連続鋳造において直流磁界を
加える位置をいろいろ変化させて実験したところ、鋳片
欠陥指数(磁粉探傷法によって調査した結果)と直流磁
界を加える部位の凝固シェル厚との間には図2に示すよ
うな関係がある。
加える位置をいろいろ変化させて実験したところ、鋳片
欠陥指数(磁粉探傷法によって調査した結果)と直流磁
界を加える部位の凝固シェル厚との間には図2に示すよ
うな関係がある。
【0019】このことから、直流磁界を加える位置を凝
固シェル厚が17mm以上の位置にした場合に鋳片欠陥が
減少することがわかった。しかし、生成された凝固シェ
ル厚が40mm以上の位置で直流磁界を加えた場合、凝固
シェルが鋳片全厚みの1/3以上進行しており、直流磁
界が鋳型内溶鋼の流動の制御に対して、顕著な作用力を
発揮しなくなり、その存在意義を失ってしまう。
固シェル厚が17mm以上の位置にした場合に鋳片欠陥が
減少することがわかった。しかし、生成された凝固シェ
ル厚が40mm以上の位置で直流磁界を加えた場合、凝固
シェルが鋳片全厚みの1/3以上進行しており、直流磁
界が鋳型内溶鋼の流動の制御に対して、顕著な作用力を
発揮しなくなり、その存在意義を失ってしまう。
【0020】本発明は、これらの知見に基づいて得られ
たものであり、連続鋳造方法において直流磁界を加えて
溶鋼の流動制御を行う場合に、直流磁界を加える位置を
生成される凝固シェル厚が17〜40mmの領域の一部に
特定することを特徴としている。
たものであり、連続鋳造方法において直流磁界を加えて
溶鋼の流動制御を行う場合に、直流磁界を加える位置を
生成される凝固シェル厚が17〜40mmの領域の一部に
特定することを特徴としている。
【0021】
【実施例】以下に本発明を溶鋼の連続鋳造方法において
適用した場合の実施例を実施装置例とともに説明する。
適用した場合の実施例を実施装置例とともに説明する。
【0022】図3において、1は鋳型で、この鋳型内の
中心部には、タンディッシュ2から溶鋼sを注入する浸
漬ノズル3が配設されている。この浸漬ノズルは下端閉
鎖型のもので、その下端部において鋳型の短辺側1bに
向いて下向きに約45゜傾斜する一対の吐出口3a,3
bが設けられている。
中心部には、タンディッシュ2から溶鋼sを注入する浸
漬ノズル3が配設されている。この浸漬ノズルは下端閉
鎖型のもので、その下端部において鋳型の短辺側1bに
向いて下向きに約45゜傾斜する一対の吐出口3a,3
bが設けられている。
【0023】そして、この浸漬ノズル3の下方の鋳型長
辺1a側の外周には、この鋳型内に直流磁磁界を加え鋳
型内溶鋼の流動パターンを制御する、電磁コイル4とそ
の外側に配設され一方の短辺側にウエブ部を有するコの
字型の鉄芯5からなる直流磁場発生装置6が上下方向に
位置調整可能に配設されている。
辺1a側の外周には、この鋳型内に直流磁磁界を加え鋳
型内溶鋼の流動パターンを制御する、電磁コイル4とそ
の外側に配設され一方の短辺側にウエブ部を有するコの
字型の鉄芯5からなる直流磁場発生装置6が上下方向に
位置調整可能に配設されている。
【0024】本発明においては、直流磁界発生装置6の
電磁コイル4を配設する位置(電磁コイルの上端を、鋳
型内溶鋼の凝固シェルの生成厚みが17〜40mmである
領域内の一部に特定することを特徴としており、この凝
固シェル厚み領域がいずれの位置にあるかを確認する必
要があるが、この位置の確認は、実測(例えば鋳型内サ
ルファー点かを行い、鋳片のサルファープリントから凝
固シェル厚の鋳造長さ方向変化を測定による方法によっ
て、予め求めることができる。この配設条件を満足させ
ないと、連続鋳造時に鋳型1内において溶鋼の流動パタ
ーンを効果的に制御できず、鋳型内における溶鋼の凝固
シェルの生成が不安定になり、鋳造の操業性が低下し鋳
片の品質が低下する。
電磁コイル4を配設する位置(電磁コイルの上端を、鋳
型内溶鋼の凝固シェルの生成厚みが17〜40mmである
領域内の一部に特定することを特徴としており、この凝
固シェル厚み領域がいずれの位置にあるかを確認する必
要があるが、この位置の確認は、実測(例えば鋳型内サ
ルファー点かを行い、鋳片のサルファープリントから凝
固シェル厚の鋳造長さ方向変化を測定による方法によっ
て、予め求めることができる。この配設条件を満足させ
ないと、連続鋳造時に鋳型1内において溶鋼の流動パタ
ーンを効果的に制御できず、鋳型内における溶鋼の凝固
シェルの生成が不安定になり、鋳造の操業性が低下し鋳
片の品質が低下する。
【0025】
【実験例】この実験例は、図1に示したような構成を有
する連続鋳造装置を用いた連続鋳造方法において本発明
を適用した場合のものである。
する連続鋳造装置を用いた連続鋳造方法において本発明
を適用した場合のものである。
【0026】鋳造条件 鋳造鋳片:幅 1120mm,厚さ 254mmの断面(水
平断面)のスラブ鋳片 材質:低炭アルミキルド鋼 鋳型:垂直部:2.4m 鋳造温度:1560〜1580℃ 鋳造速度:1.5m/min 溶鋼面レベル: 鋳型上端から下方へ100mmの位置 浸漬ノズルの吐出孔の上端位置: 鋳型上端から下方へ
300mmの位置
平断面)のスラブ鋳片 材質:低炭アルミキルド鋼 鋳型:垂直部:2.4m 鋳造温度:1560〜1580℃ 鋳造速度:1.5m/min 溶鋼面レベル: 鋳型上端から下方へ100mmの位置 浸漬ノズルの吐出孔の上端位置: 鋳型上端から下方へ
300mmの位置
【0027】この実験例では、上記の鋳造条件から、鋳
型短辺における上下方向の生成凝固シェル厚分布を求
め、直流磁界発生装置における電磁コイルの上端を凝固
シェル厚が17mmの位置に位置させ、鋳型の厚み方向に
3000ガウスの磁束密度を有する直流磁界を加えなが
ら連続鋳造を行った。なお、電磁コイルは高さ200mm
のものを用いた。
型短辺における上下方向の生成凝固シェル厚分布を求
め、直流磁界発生装置における電磁コイルの上端を凝固
シェル厚が17mmの位置に位置させ、鋳型の厚み方向に
3000ガウスの磁束密度を有する直流磁界を加えなが
ら連続鋳造を行った。なお、電磁コイルは高さ200mm
のものを用いた。
【0028】この結果を、図4に直流磁界を加えない従
来例および直流磁界を本発明の範囲外の位置で加えた比
較例とともに示す。この図に示すように、本発明の実施
例においては、従来例および比較例に比し、鋳型内溶鋼
の流動を各段に安定化(均一化)することができる。
来例および直流磁界を本発明の範囲外の位置で加えた比
較例とともに示す。この図に示すように、本発明の実施
例においては、従来例および比較例に比し、鋳型内溶鋼
の流動を各段に安定化(均一化)することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明においては鋼の連続鋳造に際し
て、鋳型内溶鋼の流動を制御するため、鋳型に加える直
流磁界を凝固シェル厚が17〜40mmの領域の一部に加
えることにより、溶鋼プール内では一方向の電流を誘導
し、凝固シェルで誘導電流のリターンパスを形成するた
め、鋳型内溶鋼の流動を効率的かつ効果的にプラグフロ
ー化することができ、得られる鋳片の品質を向上するこ
とができる。
て、鋳型内溶鋼の流動を制御するため、鋳型に加える直
流磁界を凝固シェル厚が17〜40mmの領域の一部に加
えることにより、溶鋼プール内では一方向の電流を誘導
し、凝固シェルで誘導電流のリターンパスを形成するた
め、鋳型内溶鋼の流動を効率的かつ効果的にプラグフロ
ー化することができ、得られる鋳片の品質を向上するこ
とができる。
【図1】水銀を用いたモデル実験から得られた直流磁界
を加えた容器近傍の流速指数と容器厚みとの関係を示す
説明図
を加えた容器近傍の流速指数と容器厚みとの関係を示す
説明図
【図2】実際の鋳造実験から得られた直流磁界を加えた
鋳型内の凝固シェル厚と鋳片欠陥指数との関係を示す説
明図
鋳型内の凝固シェル厚と鋳片欠陥指数との関係を示す説
明図
【図3】(a)図は、本発明を実施する連続鋳造設備例
を示す縦断面概要説明図 (b)図は(a)図のAa−Ab矢視断面概要説明図
を示す縦断面概要説明図 (b)図は(a)図のAa−Ab矢視断面概要説明図
【図4】(a)図は、本発明において直流磁界を加えた
鋳型内溶鋼の流動(下降流、上昇流)パターンを示す説
明図、(b)図は直流磁界を加えない従来の鋳型内溶鋼
の流動パターンを示す説明図、(c)図は直流磁界を加
えた鋳型内溶鋼の流動パターン(比較例)を示す説明図
鋳型内溶鋼の流動(下降流、上昇流)パターンを示す説
明図、(b)図は直流磁界を加えない従来の鋳型内溶鋼
の流動パターンを示す説明図、(c)図は直流磁界を加
えた鋳型内溶鋼の流動パターン(比較例)を示す説明図
【図5】従来から知られている、鋳型に直流磁界を加え
る連続鋳造設備例を示す縦断面説明図。
る連続鋳造設備例を示す縦断面説明図。
【図6】従来から知られている、鋳型に直流磁界を加え
る別の連続鋳造設備例を示し、(a)はその横断面説明
図、(b)図は縦断面説明図。
る別の連続鋳造設備例を示し、(a)はその横断面説明
図、(b)図は縦断面説明図。
【図7】従来から知られている鋳型に直流磁界を加え
る、もう一つの連続鋳造設備例を示す縦断面説明図。
る、もう一つの連続鋳造設備例を示す縦断面説明図。
【図8】(a)図は、従来の鋳型に直流磁界を加える、
連続鋳造設備例を示す縦断面説明図。(b)図は、
(a)図の連続鋳造設備例における鋳型内溶鋼の流動パ
ターン例を示す説明図。
連続鋳造設備例を示す縦断面説明図。(b)図は、
(a)図の連続鋳造設備例における鋳型内溶鋼の流動パ
ターン例を示す説明図。
1 鋳型 1a 長辺 1b 短辺 2 タンディッシュ 3 浸漬ノズル 3a,3b 注入ノズルの吐出孔 4 電磁コイル 5 鉄心 6 直流磁場発生装置 7 直流電源 s 溶鋼 ss 凝固シェル sm 溶鋼の主流 so,st 分流 si 下向流 a 浸漬ノズル ad 磁極 c 電磁コイル f 鉄心 m 鋳型 ma,mb (鋳型)短辺 p プール po 溶鋼の主流衝突位置
Claims (1)
- 【請求項1】 鋳型の幅方向にほぼ均一な磁束密度分布
を有する直流磁界を鋳型の厚み方向に付与し、鋳型内に
注入された溶鋼の流動を制御する直流磁界による鋳型内
溶鋼の流動制御方法において、前記直流磁界を鋳型内で
生成される凝固シェルの厚みが17〜40mmとなる領域
の一部に加え、この直流磁場帯を溶鋼流が横切る際に誘
導される電流のリターンパスを凝固シェル内に形成させ
て、溶鋼の流動を制御することを特徴とする直流磁界に
よる鋳型内溶鋼の流動制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08684094A JP3399627B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08684094A JP3399627B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07290219A true JPH07290219A (ja) | 1995-11-07 |
| JP3399627B2 JP3399627B2 (ja) | 2003-04-21 |
Family
ID=13898020
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08684094A Ceased JP3399627B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 直流磁界による鋳型内溶鋼の流動制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3399627B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6460606B2 (en) | 1996-09-19 | 2002-10-08 | Corus Staal Bv | Continuous casting machine |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP08684094A patent/JP3399627B2/ja not_active Ceased
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6460606B2 (en) | 1996-09-19 | 2002-10-08 | Corus Staal Bv | Continuous casting machine |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3399627B2 (ja) | 2003-04-21 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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