JPH072910B2 - 光拡散性プラスチック - Google Patents

光拡散性プラスチック

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JPH072910B2
JPH072910B2 JP4007884A JP4007884A JPH072910B2 JP H072910 B2 JPH072910 B2 JP H072910B2 JP 4007884 A JP4007884 A JP 4007884A JP 4007884 A JP4007884 A JP 4007884A JP H072910 B2 JPH072910 B2 JP H072910B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、照明カバー、照明看板、グレージング、各種
デイスプレイあるいは透過型スクリーン等光の拡散を目
的とした部材に好適な光拡散性プラスチツクに関するも
のである。
(従来技術) 近来、省エネルギーという社会的要請から照明器具ある
いは発光デイスプレイ等に関して、いかに光を有効的に
利用するかが注目されている。光源から出る光は一定で
あるので、できるだけ光を吸収せずに、必要な方向へ光
を拡散させる即ち指向性のある拡散を行なうことが、光
拡散性材料の望まれる性質の一つである。一方このよう
な観点から、指向性のある拡散性材料を、照明カバーま
たはデイスプレイ等の器具として組み込む場合には、そ
れらに合つた形状が要求される。この形状とは、光源を
取り囲む球状であつたり、また平板状で表面に微細な凹
凸や、レンチキユラーレンズのような規則的な形状を付
与したものである。したがつて、これらの形状を容易に
付与できる材料であることも望まれる性質である。
ところで、従来から、照明カバー、デイスプレイ用スク
リーン等の拡散性材料としては、無機透明微粒子を透明
プラスチツクに分散させて得る方法が一般に用いられて
いる。この場合の透明プラスチツクとしては、(メタ)
アクリル樹脂またはスチレン樹脂が用いられ、拡散性を
得るためには基材の透明プラスチツクと異なる屈折率か
らなる、例えば硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石英な
どの平均粒径10μ以下の無機透明微粒子等を混入あるい
は塗布している。(特開昭54-155241号公報、特公昭46-
43189号公報および実公昭29-7440号公報参照。) そしてこれら実用化されている光拡散性プラスチツクの
拡散性は大変に良好で、その程度は最大曲げ角(β値)
60゜以上である。なお最大曲げ角(β値)とは、サンプ
ル面に垂直に入射した平行光線を透過側からサンプルを
見て、光軸上における最大輝度(利得)をGo とした場合、輝度(利得)が1/3Goまで低下するに要す
る光軸とのなす角度であり、一般に用いられている。
本発明者等は、指向性を与えることのできる光拡散材料
について検討を加えたところ次の事実が判明した。即ち
光源などが透けて見えない限り、最大曲げ角(β値)
を小さくする方が指向性を与え易くかつ最大輝度(利
得)を大きくすることができる、従来品の光拡散材料
は一般に最大曲げ角(β値)が20゜以上である。しかし
ながら、光拡散剤を濃度を下げ(即ち拡散性を低下さ
せ)最大曲げ角(β値)を10゜以下にすると光源が透け
て見え、光拡散材料として使用することはできない。
この点について説明するのが第1図のグラフであるが、
これは透明プラスチツクとしてメタクリル樹脂(Ns=1.
492)を用いこれに透明微粒子として市販の無定形シリ
カ(Np=1.46)(この粒度分布は第3図に示してい
る)および結晶形シリカ(Np=1.54)(この粒度分布は
第3図に示している)を用いて分散せしめたものであ
る。なお、このグラフにおいて点線は蛍光灯(30W)を5
m離れた位置でかざしたときに透けて見える領域であ
る。このように、従来の粒径3μ以下の粒子を5重量よ
りも大く含んでいるような拡散剤では、の如く、β
値を10゜より小さい濃度とすると透けてしまうことが分
る。
一般に用いられている照明カバーについて考えると、こ
の種の照明カバーは、板状の光拡散性プラスチツクを加
熱成形加工して、皿状,箱状あるいは球状等の成形品と
して得られるものが多い。ところでこのような加熱成形
を施すと、板状のプラスチツクは部分あるいは全面にわ
たつて延伸されることとなる。この延伸の程度は、シー
トの厚みの変化として概ね大きいところで1/4ないし1/5
程度であるが、延伸後においても光源が透けてみえない
程度の光拡散性を維持することが要求される。すなわ
ち、この程度の延伸後においても、最大曲げ角(β値)
が10゜を割らないよう、はじめから板状プラスチツクに
十分な量の光拡散剤を添加させる必要がある。このため
従来から、この種の光拡散性プラスチツク材料にあつて
は、高光拡散性でありかつ全光線透過率が低いという欠
点を有していた。
このことは照明カバーとして用いられる光拡散性プラス
チツクに限られるものではなく、上述した各種技術分野
においても改善が望まれているところである。このため
本発明者等は、さきに比較的大きな平均粒径の透明微粒
子を、透明プラスチツク中に最大曲げ角(β値)が2゜
〜10゜となる濃度で分散させたことを特徴とする光拡散
性プラスチツクについて提案した(特願昭58-245788
号)が、ある条件下においては比較的小さな平均粒径の
粒子であつても、十分実用化しうることを見出した。
(発明の目的) すなわち本発明は、最大曲げ角(β値)が10゜以下であ
つても、光源が透けて見えることのない光拡散特性の優
れた光拡散性プラスチツクを提供しようとするものであ
る。
(発明の構成) 本発明は上記目的を達成するためになされたもので、そ
の要旨とするところは、屈折率Nsからなる透明プラスチ
ツク中に、下記式(I),(II) 0.02≦|Ns−Np|≦0.1 ・・・(I) 4μ≦dμ≦10μ ・・・・・・・(II) を満足する平均粒径dμ、屈折率Npを有しかつ粒径3μ
以下の粒子の混入が多くとも5重量%である透明微粒子
を、最大曲げ角(β値)が4゜〜10゜となる濃度で分散
せしめてなることを特徴とする光拡散性プラスチツクに
ある。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の透明プラスチツクとしては、(メタ)アクリル
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化
ビニル樹脂等があげられるが、これらに限定されるもの
ではない。
また本発明における透明微粒子としては、結晶形シリ
カ、無定形シリカ、ガラス、沸化リチウム、沸化カルシ
ウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニ
ウムおよび白雲母等の無機物、あるいはメチルメタクリ
レートおよびこれらと共重合可能な各種(メタ)アクリ
レート誘導体のポリマーなどの有機物があげられるが、
勿論これらに限定されるものではない。光拡散性を付与
するために基材と異なる屈折率をもつた微粒子を分散さ
せるのは常識であり、屈折率の差が小さいほど(入射光
の拡散剤への衝突回数が同じならば)、透過拡散量が多
いことが知られている。しかし屈折率の差があまりにも
小さすぎると、入射光の拡散剤への衝突回数が少なくな
るため、拡散剤の濃度を大くとらなければならなくな
り、これは経済的理由および、光拡散材料の機械的物性
の面から好ましくない。このため本発明においては、基
材の透明プラスチツクと透明微粒子の屈折率の差を0.02
ないし0.1に設定した。
次に、屈折率と平均粒径との関係について説明する。最
大隠蔽力を与える屈折率と粒径との関係は多くの研究者
により、実験式,計算式として求められている。このう
ち、代表的なものとしてはミトン(Mitton)の式があ
る。この式は基材と微粒子との屈折率をNs,Npとする
と、最大隠蔽力を与える微粒子の平均粒径d(μ)は、
Ns>Npの場合、次式で示される。
いま、基材の透明プラスチツクが屈折率1.492からなる
メタクリル樹脂の場合、λ=0.55μとすると、透明微粒
子の屈折率と最大隠蔽力を与える平均粒径の関係は、次
のようになる。
Np=1.592(|Np−Ns|=0.1)ではd=1.9μ、 Np=1.512(|Np−Ns|=0.02)ではd=9.3μ、 この結果からもわかるように、従来の光拡散材料では、
透明微粒子の平均粒径を10μ以下とすることが常識とな
つている。(上記特開昭54-15524号公報参照) ところで最大曲げ角(β値)が4゜ないし10゜という拡
散性を得るのに、従来から用いられている透明微粒子の
屈折率と平均粒径の関係では、光源が透けてしまう欠点
を有しているが、本発明者等はこれらについてさらに注
意深く研究を進めた結果、屈折率Nsからなる透明プラス
チツク中に下記式(I),(II) 0.02≦|Ns−Np|≦0.1 ・・・・・(I) 4μ≦dμ≦10μ ・・・・・・・(II) を満足する平均粒径dμ、屈折率Npを有しかつ粒径3μ
以下の粒子の混入が多くとも5重量%である透明微粒子
を、適量分散せしめることにより、最大曲げ角(β値)
が10゜以下でも光源が透けないことを見出したのであ
る。なお、透明微粒子の平均粒径dμが10μを超えると
拡散光のギラツキを生じ易く好ましくない。
なお、粒径3μ以下の粒子の混入が多くとも5重量%で
あるような粒度分布の透明微粒子は、風選あるいは水中
における沈降速度篩別等により得ることができる。
(実施例) 以下実施例および比較例をもつて詳細に説明するが、本
発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば本
発明の光拡散性プラスチツクを材料として、フレネルレ
ンズおよび/またはレンチキユラーレンズあるいはその
他のレンズ形状を設けたり、球状,皿状等に成形して用
いることも勿論可能である。なお本実施例中における最
大輝度(利得)Goおよび最大曲げ角(β値)は、次のよ
うにして求めた。
すなわち第2図に示す配置で、光源(1)(コリメータ
ー、日本光学社製)をサンプル(2)面に垂直に照射す
るように向け、サンプル(2)面上における照度が10ft
-cdとなるよう明るさを調節する。また光源(1)とサ
ンプル(2)の延長上でサンプル(2)から1mの距離に
輝度計(3)(ミノルタ社製、オート・スポツト)をサ
ンプルに向けて設置する。このときのサンプル(2)面
上の輝度を測定し、ft-L/ft-cd単位の値をGoとした。さ
らに、この輝度計(3)をサンプル(2)の中心を軸と
して回転してゆき、サンプル(2)上の輝度が1/3Goと
なる最大曲げ角(β゜)を測定した。また平均粒径は、
コールターカウンター(コールターカウンター社製、TA
-II型)から粒径の累積重量%ヒストグラムを作成し、
重量50%に対応する粒径を平均粒径とした。
実施例1〜4 メチルメタクリレートの部分重合体(重合率20%)100
部(重量部、以下同じ)に、平均粒径7μの結晶形シリ
カ(屈折率1.54)と、平均粒径7μの無定形シリカ(屈
折率1.46)(これらの粒度分布は、第3図,にそれ
ぞれ示されている)を第1表の割合で配合し十分に分散
させた。この混合物にさらに0.01部のジオクチルスルホ
サクシネートナトリウム塩(分散剤,離型剤として)お
よび2,2′‐アゾビス2,4-ジメチルバレロニトリル)
0.04部(重合触媒として)を添加し溶解させたのち、脱
気し、予め板厚が3mmとなるよう設定された無機ガラス
の鋳型中に注入し、この鋳型を65℃の温水に180分浸漬
し、次いで110℃の空気浴に120分滞在させ、重合を完結
させた。鋳型からシートを取り出したのち、このシート
を30Wの蛍光灯にかざして光源の透け具合をみたところ
いずれも透けていなかつた。また、Go,βの値を第1表
に示した。なおこの実施例における4つのサンプルの光
学特性を示したのが第1図の曲線,であり、最大曲
げ角(β値)が10゜以下になつても、光源が透けないこ
とが分る。
またこれらのサンプルを加熱燃焼させ灰分からシリカの
単位面積あたりの重量を求めた、これを第1表に示し
た。(以下の実施例および比較例においても同様にして
求めた。) 実施例5 メタクリル樹脂(三菱レイヨン:アクリペツトMD)100
部に対して平均粒径7μ粒度分布が第3図曲線で示さ
れる無定形シリカ(屈折率1.46)を、1.6部の割合で配
合しタンブラーで均一に分散させ、これを常法に従い押
出成形にかけ板厚3mmのシートを作成した。
このサンプルを光源に透かしてみたとき、蛍光ランプで
は透けを生じなかつた。その他の評価結果を第1表に示
した。
実施例6 粒度分布が第3図曲線で示される平均粒径8μの結晶
形シリカを実施例5の無定形シリカの代りに用いて(但
し0.6部使用)、実施例5と同様にシートを作成した。
なおこのときの結晶形シリカの粒度分布は、3μ以下が
1.5重量%であつた。このサンプルは蛍光ランプおよび1
00W白熱電球のいずれにおいても透けはみられなかつ
た。その他の評価結果は第1表に示した。
実施例7 ポリカーボネート樹脂(三菱化成社製、ノバレツクス70
30、屈折率1.59)100部に対して、実施例6で用いたと
同じ結晶形シリカ(屈折率1.54)の0.9部を配合しタン
ブラーで均一に分散させた。これを押出機にかけてペレ
ツト化し、さらにこのペレツトを射出成形機にかけて、
板厚3mmのシートを作成した。なお、このときの結晶形
シリカの粒度分布は、3μ以下が1.5重量%であつた。
評価結果を第1表に示した。
実施例8 ポリスチレン樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、CR
3500、屈折率1.59)100部に対して平均粒径6μの結晶
形シリカ(屈折率1.54)の1.1部を配合しタンブラーで
均一に分散させた。これを押出機にかけてペレツト化
し、さらにこのペレツトを射出成形機にかけて板厚3mm
のシートを作成した。評価結果を第1表に示した。な
お、用いた結晶形シリカの粒度分布は3μ以下が4重量
%であつた。
実施例9 メチルメタクリレートの部分重合体(重合率20%)100
部に平均粒径6μの炭酸カルシウム(屈折率1.58)を0.
8部配合した。これを実施例1と同様に鋳込み重合の常
法に従い板厚3mmのシートを得た。評価結果を第1表に
示した。なお用いた炭酸カルシウムの粒度分布は、3μ
以下が4重量%であつた。
実施例10 メチルメタクリレートの部分重合体(重合率20%)100
部に平均粒径8μの水酸化アルミニウム(屈折率1.57)
を1.2部配合した。これを実施例1と同様に鋳込み重合
の常法にのつとり板厚3mmのシートを得た。評価結果を
第1表に示した。なお用いた水酸化アルミニウムの粒度
分布は、3μ以下が2重量%であつた。
以上の実施例の結果から、本発明を構成する実施例で
は、従来、透けてしまう領域である最大曲げ角が10゜以
下においても透けにくく、明るい拡散性樹脂組成物の得
られることがわかる。
比較例1〜3 メタクリル樹脂(三菱レイヨン:アクリペツトMD、屈折
率1.49)100部に対して平均粒径6μの無定形シリカ
(屈折率1.46)(このものの粒度分布は第3図ので示
されている)を第1表の割合で配合しそれぞれタンブラ
ーで均一に分散させ、これを常法に従い押出成形にかけ
板厚約3mmのシートを作成した。比較例1,2について、シ
ートを光源(蛍光灯30W)にかざして見ても透けていな
いが比較例3では透けて光源が観察された。また最大輝
度(Go)および最大曲げ角(β値)を測定し、その結果
を第1表に示した。
比較例4〜6 メタクリル樹脂(三菱レイヨン:アクリペツトMD、屈折
率1.49)100部に対し、平均粒径6μの結晶形シリカ
(屈折率1.54)(このものの粒度分布は第3図で示さ
れている)を第1表の割合で配合し、以下比較例1と同
様に板厚約3mmのシートを作成した。比較例4では、光
源が透けないが比較例5では光源が透けて見えた。
これらのGo、β値およびシリカの単位面積当りの重量の
結果を第1表に示した。またこれらのサンプルについて
は、上述した第1図の曲線,に相当し、β値が10゜
以下では光源が見えてしまうことがわかる。
(発明の効果) 本発明は以上詳述した如き構成からなるものであり、従
来の常識を破る構成であつて、低光拡散性でありなが
ら、光源が透けて見えないという、今までに得られなか
つた性質を持つており、これは指向性のある光拡散性プ
ラスチツクとして今後より明るい照明器具、デイスプレ
イ装置等に利用でき産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】 第1図は光拡散性プラスチツクにおける透明微粒子の粒
径の違いによる光拡散性を説明するためのグラフ、第2
図は本発明の実施例において用いた光学特性測定方法の
説明図、第3図は実施例および比較例に用いた透明微粒
子の粒度分布を示すグラフである。 (1)……光源、(2)……サンプル (3)……照度計

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屈折率Nsからなる透明プラスチツク中に、
    下記式(I),(II) 0.02≦|Ns−Np|≦0.1 ・・・(I) 4μ≦dμ≦10μ ・・・・・・・(II) を満足する平均粒径dμ、屈折率Npを有しかつ粒径3μ
    以下の粒子の混入が多くとも5重量%である透明微粒子
    を、最大曲げ角(β値)が4゜〜10゜となる濃度で分散
    せしめてなることを特徴とする光拡散性プラスチツク。
  2. 【請求項2】透明プラスチツクが(メタ)アクリル樹
    脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂または塩化ビ
    ニル樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の光拡散性プラスチツク。
  3. 【請求項3】透明微粒子として、結晶形シリカ、無定形
    シリカ、ガラス、沸化リチウム、沸化カルシウム、炭酸
    カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムおよび
    白雲母のうち少くとも1種からなるものを用いたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の光
    拡散性プラスチツク。
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