JPH07299658A - 放電加工用電源回路及び放電加工装置 - Google Patents

放電加工用電源回路及び放電加工装置

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JPH07299658A
JPH07299658A JP6124771A JP12477194A JPH07299658A JP H07299658 A JPH07299658 A JP H07299658A JP 6124771 A JP6124771 A JP 6124771A JP 12477194 A JP12477194 A JP 12477194A JP H07299658 A JPH07299658 A JP H07299658A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 放電加工で、加工用主電源回路と、その一部
を共用する加工面粗度の高速改善に有用な仕上げ加工用
電源回路を切換えて使用する場合に、加工用主電源回路
の不使用部を完全に遮断し、仕上げ加工用の放電電力を
生成仕上げ加工電圧値や波形を変化させずに放電間隙に
供給し、加工面粗度及び形状精度を向上させるようにす
る。 【構成】 加工用主電源回路5として、電圧パルス供給
回路6と、電流パルス供給回路8とを並設して備える。
仕上げ加工用電源回路として電流パルス供給回路8を高
周波の電流パルス供給回路10とし、高周波結合トラン
ス13により1サイクルの交流に変換し、放電間隙に高
周波交流電圧として供給するとともに、電圧パルス供給
回路6を主電源回路5の出力との間に挿設した機械的開
閉スイッチ6Eにより切り離すように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工用電源回路に
関するもので、複数ある電源及び電源要素の切換え及び
組合わせにより各種多様な加工に適用可能な電源回路、
特にワイヤ放電加工の荒加工から仕上げ加工用、またワ
イヤ放電加工の中でも電蝕防止の荒加工から仕上げ加工
として有用な電源回路、そしてまた、ラム型放電加工の
主として仕上げ加工用等としても使用可能な放電加工用
電源回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電加工には、使用する加工用電極の違
いによるラム型放電加工とワイヤ放電加工、あるいはさ
らに細孔放電加工等の種類がある上に、前2者の場合に
は夫々荒加工から中加工、そして仕上げ加工まで多加工
工程の加工条件を夫々必要とし、またさらに電極有消耗
加工と電極低消耗または無消耗加工への対応、及び電
極、被加工体の各材質の組合わせや加工液の相違等に対
する対応、そして被加工体の種類によっては、水ないし
水系加工液使用の際に、電蝕防止状態での加工を可能と
すること等の要請から、各種の特性や機能が異なる複数
の電源回路及び電源回路要素等を設け、これらを種々に
切換え及び組み合わせることにより目的を達していた。
【0003】そしてこのことは、加工用電源回路及び加
工用電源回路要素等に限らず、放電間隙の放電状態を維
持または制御等するために電圧パルスのパルス幅、休止
幅、及び放電電流振幅等の各種の電気的加工条件や加工
送りの制御のための放電状態検出信号を得る放電状態検
出回路等においても同様で、これらの複数の放電状態検
出回路も、加工の目的とか条件、及び使用される加工用
電源回路の特性や構成、さらには極性等により、所望の
放電状態検出回路が選定されたり、あるいは切換えたり
して使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、加工用
電極と被加工体から成る放電間隙には、少なくとも各複
数の加工用電源回路や電源回路要素及び放電状態検出回
路が接続されているところから、選択設定された加工目
的の或る加工条件等によっては、放電間隙に接続された
ままの、あるいは切り離し不完全な他の電源回路や検出
回路等に起因するのではないかと思われる不測の異常加
工状態や加工結果となることがあり、そしてかかる現象
は、特に精仕上げ加工の場合に、またさらに仕上げ加工
用電源回路として従来はあまり馴染みのない高周波交流
電圧源等を使用した場合に多いようで、従来見過ごされ
ていたものも少なくなかったようである。
【0005】この点につき、さらに詳しく説明すると、
図4はワイヤ放電加工における仕上げ加工、特にサード
カット加工工程以後の加工面粗度改善の仕上げ加工を、
効率良く高性能で行なうために好適なものとして近時提
案された高周波交流電圧による仕上げ加工回路を備えた
ワイヤ放電加工用電源回路の概略を示すもので、図中6
は通常加工の間歇的な電圧パルス供給回路、8は回路6
の電圧パルスによる放電電流の電流値を増大させる電流
パルス供給回路、そして13は高周波結合トランスで、
前記高周波高電流パルス供給回路8と高周波結合トラン
ス13とによって、上述仕上げ加工用電源回路を構成し
ている。
【0006】図において、1は一対の間隔を置いて配置
した位置決ガイド2A、2B間を所定の張力を付与した
状態で軸方向に更新送り移動させられるワイヤ電極、3
は図示しないxyクロステーブルに載置したワークスタ
ンド4に取り付けられ、ワイヤ電極軸方向と略直角方向
から微小放電間隙を介して相対向せしめられる被加工体
で、図示しない加工液供給手段による加工液供給介在の
下に両者間に印加される間歇的な電圧パルス等の加工電
圧により放電を生ぜしめて加工が行われる。
【0007】前記電流パルス供給回路8は、ワイヤ放電
加工のファーストカット加工工程(最初に加工溝を加工
形成する所謂荒加工工程)、及び該ファーストカット加
工工程後に、加工面改善もさることながら主として寸法
・形状精度出しのための加工を行なうセカンドカット加
工工程(中加工ないし中仕上げ加工)においても通常使
用される放電電流増大用の電流パルス供給回路であっ
て、可変直流電圧源8Aとオン・オフ電子スイッチ素子
8Bと逆電圧防止用整流器8Cとの直列回路から成り、
高い立ち上がり高電流供給のためにこの直列回路中に所
謂電流制限抵抗を有していない。
【0008】前記スイッチ素子8Bには、ゲート信号回
路8Dから高周波の間歇パルス状のゲート信号が供給さ
れ、リングコア13Aに1次及び2次巻線13B、13
Cを捲回した高周波結合トランス13に高周波の高電流
ピークのパルス電流を供給し、該高周波結合トランス1
3により、前記パルス電流毎に発生する1サイクルの高
周波交流電圧間に休止時間を有るせしめ得る状態の高周
波交流電圧を放電間隙に供給して前記仕上げ加工を行な
うものである。
【0009】図5は、前記図4の電流パルス供給回路8
と高周波結合トランス13の各部の作動タイミングチャ
ートで、aないしdは、ほぼ理想的な作動波形を2サイ
クル分示しており、aは、ゲート信号回路8Dの出力高
周波パルスのゲート信号、例えば約100nS、bは、
前記ゲート信号aに基づき電流パルス供給回路8が高周
波結合トランス13の1次巻線に供給する電流パルス、
cは、前記パルス電流に基づき2次巻線13Cに誘起さ
れ放電間隙に印加される高周波交流電圧と該高周波交流
電圧印加に基づき放電間隙で放電が発生した場合の放電
間隙電圧波形、dは、同放電間隙の放電電流の例であ
る。
【0010】そして、この様な高周波交流電圧源から成
る仕上げ加工回路によれば、後述するように間歇的な電
圧パルス源によるセカンドカット加工工程までで約12
〜13μmRmax程度の加工面粗度に仕上げられた被
加工体の被加工面を、一加工工程またはそれ以上の加工
工程によりほぼ3〜3.5μmRmaxの加工面粗度
に、さらに一加工工程またはそれ以上のフォースカット
等の加工工程により約1.5μmRmax程度またはそ
れ以上の面粗度に仕上がるはずである。
【0011】しかし、図示したように、高周波結合トラ
ンス13の1次巻線入力、または電流パルス供給回路8
の出力両端には、上記仕上げ加工に先立つファーストカ
ット加工工程やセカンドカット加工工程等で使用した電
子スイッチ素子のオン・オフにより間歇的な電圧パルス
を供給する、例えば回路8に対し放電パルストリガ用の
前記電圧パルス供給回路6及びその他の図示しない電圧
パルス源等が接続されており、また前記高周波結合トラ
ンス13の2次巻線出力、または放電間隙には、加工送
り装置や加工用電源装置に指令及び制御信号を供給する
NC装置を含む制御装置34に、放電間隙の加工状態信
号を検出する検出回路31〜33等が接続されているた
め、前述したように、これが前述仕上げ加工の際に種々
の問題を起こすものである。
【0012】すなわち、前記電圧パルス供給回路6中の
オン・オフ電子スイッチ素子6Bとしては、MOS型F
ETが常用のものであるが、該FET素子には寄生ダイ
オードがあり、また逆電圧防止整流器6Dは、通常シリ
コンダイオードが常用のものであるが、斯種ダイオード
は相当な逆回復時間(約100〜200nS前後)及び
その逆回復電荷が必要で、そしてこのことは低インダク
タンスで、低インピーダンスの電流パルス供給回路8の
出力パルス電流が、電圧パルス供給回路6側へ、例えば
約50〜100nS前後程度流れ込んでしまい、ゲート
信号が前述の如く約100nS程度では、前記図5の高
周波交流電圧波形cは、同図eの如く所望の高電圧が発
生しない場合が多々発生し、放電間隙での放電状態が不
安定となり加工がうまくいかないこととなる。そしてこ
の放電状態を安定させようとして、前記電流パルス供給
回路8へのゲート信号を例えば約200nSの如く増大
させると、発生高周波交流電圧の無負荷電圧が上昇して
放電加工状態は安定するが、放電時間(放電パルス幅)
が大となって放電エネルギも大となるため、面粗度が粗
く、微細に仕上がらなくなってしまう。
【0013】また、他方前記放電状態検出回路31〜3
3は、例えば分圧回路31、増幅回路、積分回路、利得
調整増幅回路、サンプルホールド増幅回路、及びA/D
変換回路等から成る通常の検出回路32、及び該検出回
路32と前記制御装置34間のフォトカプラ等から成る
絶縁入出力回路33等から成り(この点につき詳細が必
要ならば、本発明特許出願人の先願発明に係る出願日平
成6年4月15日、整理番号P94−005、発明の名
称「放電加工装置」を参照されたい)、この放電状態検
出回路31〜32が有する浮遊容量により、図5のfに
示すように鋭い放電電流ピークの放電を現出して、被加
工面全体が所望の微細面に仕上がらなくなるものであ
る。
【0014】そこで、本発明の目的は、仕上げ加工に際
し、複数ある電源回路や電源回路要素、及び放電状態検
出回路等が仕上げ加工用に選択及び/または切換えられ
た時、該仕上げ加工において使用されない電源回路や電
源回路要素、及び放電状態検出回路、特に仕上げ加工工
程より前の加工工程で使用された電源回路や電源回路要
素の内の一部の電源回路や電源回路要素を仕上げ加工用
の電源回路や電源回路用等として共用しているような形
式の加工用電源回路の場合に、前記共用する電源回路や
電源回路要素部分を機械的開閉スイッチによって前記仕
上げ加工用の電源回路から切り離して、回路の浮遊静電
容量等による障害を排除し、目的とする仕上げ加工が確
実に行われるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述の本発明の目的は、
(1)加工用電極と被加工体とからなる放電間隙に、直
流電圧源と電流制限抵抗とオン・オフ電子スイッチ素子
とを直列に接続した電圧パルス供給回路を並列に接続す
ると共に、第2の直流電圧源と第2のオン・オフ電子ス
イッチ素子とを直列に接続した直列回路中に電流制限抵
抗を有しない電流パルス供給回路を並列に接続し、前記
電圧パルス供給回路のオン・オフ電子スイッチ素子のオ
ン後印加電圧パルスに基づく放電間隙での放電開始に応
じ上記第2のオン・オフ電子スイッチ素子に所定時間幅
のオン信号を供給するようにした放電加工用電源回路に
於いて、前記第2のオン・オフ電子スイッチ素子のゲー
ト入力に切換え可能に高周波のオン・オフゲート信号回
路が設けられ、前記各電圧及び電流パルス供給回路の両
端出力と放電間隙との間に、捲回された1次巻線と2次
巻線とを有するリングコアの高周波結合トランスと、前
記出力を放電間隙と1次巻線との接続に切換え得ると共
に前記放電間隙を前記出力と2次巻線との接続に切換え
得る切換えスイッチとを設け、前記加工用電源回路によ
る荒加工後の仕上げ加工に際し、前記第2のオン・オフ
電子スイッチ素子のゲート入力を前記高周波のゲート信
号回路に切換えると共に、前記切換えスイッチの切換え
操作により前記電流パルス供給出力を前記1次巻線に又
放電間隙を2次巻線出力に接続し、更に前記電圧パルス
供給回路を前記出力との間に設けた機械的開閉スイッチ
によって電流パルス供給回路から切り離して前記放電間
隙に高周波交流電圧を供給し、仕上げ放電加工する構成
の放電加工用電源回路とすることにより、(2)また、
前記(1)の放電加工用電源回路を、前記加工用電極と
してワイヤ電極を用いるワイヤ放電加工の加工用電源回
路として用いることにより、(3)また、前記(1)ま
たは(2)の放電加工用電源回路において、前記機械的
開閉スイッチの開閉接点が、前記電圧パルス供給回路の
両端と前記出力両端との間に夫々設けられた構成とする
ことにより、(4)また、前記(1)ないし(3)の放
電加工用電源回路において、前記電圧パルス供給回路と
電流パルス供給回路とが前記出力に対して相互に同一極
性に、かつ前記放電間隙に対して正極性に接続された構
成とすることにより、(5)また、前記(1)ないし
(3)の放電加工用電源回路において、前記電圧パルス
供給回路と電流パルス供給回路とが前記出力に対して互
いに異極性に、かつ前記放電間隙に対し前記電圧パルス
供給回路を逆極性に接続した構成とすることにより、
(6)また、前記(1)ないし(3)の放電加工用電源
回路において、前記電流パルス供給回路を前記出力及び
放電間隙に対し正極性に接続すると共に、前記電圧パル
ス供給回路を前記出力に対し、正極性と逆極性、及び切
り離し接続可能に設けた構成とすることにより達成され
る。
【0016】またさらに、前述の本発明の目的は、
(7)前記請求項1乃至6に記載の放電加工用電源回路
による仕上げ放電加工が、前記放電間隙の放電状態検出
回路による検出信号を加工送りのサーボ制御信号として
加工が行われるように構成された放電加工装置に於い
て、前記放電間隙に別異複数個並設された放電状態検出
回路中前記仕上げ加工用以外の放電状態検出回路を仕上
げ加工時に機械的開閉スイッチにより放電間隙から切り
離す構成の放電加工装置とすることにより、より良く達
成される。
【0017】
【作用】本発明の放電加工用電源回路は、上述のような
構成であるから、仕上げ加工に際して、その仕上げ加工
用電源部分から放電間隙に供給される高周波の電圧パル
スまたは電流パルス、または高周波の交流電圧または電
流が、不使用の荒加工(ファーストカット加工工程)や
中加工(セカンドカット加工工程)等に用いられる間歇
的な電圧パルス電源回路部分、特にトランジスタ(通常
MOS−FET等)や逆流防止ダイオード(通常シリコ
ンダイオード等)に還流または吸収されないので、目的
とする値、波形とエネルギを有する電圧及び電流の放電
加工電力として放電間隙に供給されて、安定した加工状
態で目的とする仕上げ加工が確実に行なえるようになっ
た。
【0018】
【実施例】図1は、特にワイヤ放電加工用電源回路、そ
して仕上げ加工用電源回路として高周波電流パルス発生
回路10と高周波結合トランス13を有する回路装置1
2との組合わせにより1サイクルの高周波交流の間に必
要に応じ休止時間を有せしめ得る高周波交流電圧源30
を構成した実施例回路の説明図で、1は一対の間隔を置
いて配置した位置決めガイド2A、2B間を所定の張力
を付与した状態で軸方向に更新送り移動させられるワイ
ヤ電極、3は図示しないxyクロステーブルに載置した
ワークスタンド4に取り付けられ、ワイヤ電極軸方向と
略直角方向から微小放電間隙を介して相対向せしめられ
る被加工体で、図示しない加工液供給手段による加工液
供給介在の下に両者間に印加される間歇的な電圧パルス
等の加工電圧により放電を生ぜしめて加工が行われるも
のである。
【0019】そして、前記荒加工条件で最初に加工溝を
加工形成するファーストカット加工工程、及び寸法・形
状精度を仕上げるセカンドカット加工工程の加工のため
の加工電圧、すなわち、間歇的な電圧パルスは、図示し
た一実施例のワイヤ放電加工用電源回路5の出力5A、
5Bから、給電接続線11A、11Bとしての同軸また
はシールド線を介し、あるいはさらに、放電間隙近傍の
引き回しリード線には、好ましくは縒線を利用するが如
くにしてワイヤ電極1と被加工体3間に供給印加され
る。
【0020】前記電源回路5は、80〜120V程度の
通常ほぼ一定電圧の直流電圧源6Aと、電流容量に応じ
複数個が並列に接続されるMOS−FETトランジスタ
等の電子スイッチ素子6Bと、電流制限抵抗6Cと、及
び逆電圧防止整流器6Dとの直列回路からなる、従来最
も通常の間歇的な電圧パルスの生成供給回路6が、放電
間隙に並列となるように給電接続線11A、11Bに接
続され、前記間歇的な電圧パルスは、パルス制御装置7
によるスイッチ素子6Bの制御により所望に生成され
る。すなわち、制御装置7の前記スイッチ素子6Bの制
御装置部分としては、スイッチ素子6Bを放電間隙の放
電状態検出信号による変更制御をする場合を除き、予め
選択設定した一定のオン時間信号τONとオフ時間信号
τOFFとを規則的に交互に繰り返して電圧パルスを制
御供給する場合と、スイッチ素子6Bのオン時間信号を
放電間隙に電圧パルスの印加開始時より放電間隙で放電
が開始するまでの該放電開始遅延期間の関数とし増大す
る、すなわち各放電パルスの放電持続時間を設定の一定
値とするよう電圧パルス印加開始後放電間隙での放電開
始時より前記オン時間信号の計測を開始し、計測完了に
よりスイッチ素子6Bをオフとしてオフ時間に移行させ
る制御をするもの等があり、以下の説明では、主として
前記後者の場合について説明を加えるが、本発明は何等
これに限定されるものではない。
【0021】前記電源回路5には、前記スイッチ素子6
Bのオン・オフによる加工電圧パルス供給回路6に加え
て、該回路6による放電パルスの放電電流振幅Ipを増
大し、延ては加工平均電流を増大させて、加工速度を一
段と増加させるためのパルス電流増幅回路または電流パ
ルス供給回路8が、可変直流電圧源8Aとスイッチ素子
8Bと逆電圧防止整流器8Cとから成る直列回路として
回路6と並列に設けられており、該電流パルス供給回路
8は制御装置7によるスイッチ素子8Bのオン時に急峻
な立ち上がりの高電流を出力するように、所謂電流制限
抵抗がその直列回路中にない無抵抗回路、乃至はスイッ
チ素子8Bの破損防止のために制御装置7に設けられて
いるスイッチ素子8Bの電流制御器7Aの作動のための
微小な検出抵抗の他には電流制限抵抗が挿入されていな
い回路8であって、スイッチ素子6Bのオン時間信号ま
たは前記放電開始よりのオン時間信号は、ワイヤ放電加
工においては、大きくても数10μS以内、通常数μS
以内であるから、スイッチ素子8Bを放電トリガ用の回
路6による印加電圧パルスにより間隙での放電開始を検
出して作動するオン時間信号の間オンさせるようにして
も、スイッチ素子8Bまたは少なくとも回路8の飽和領
域動作への移行時間等の関係から破損を免れ得る場合が
有るが、上記スイッチ素子8Bの動作領域を不飽和領域
と、または少なくとも回路8の電流がスイッチ素子8B
の飽和電流値よりも充分小さい(通常数分の一)範囲が
動作領域となるように条件設定すれば、該スイッチ素子
8Bないしは回路8の電流オフ切れ特性が鋭く、急峻と
なるから好ましいものである。
【0022】図示の実施例では、前記電源回路5中に、
さらに可変直流電圧源9Aとスイッチ素子9Bと電流制
限抵抗9C及び逆電圧防止整流器9Dとの直列回路から
成るもう一つの、すなわち、第2の電圧パルス供給回路
9が設けられており、該第2の電圧パルス供給回路9
は、開閉スイッチ9Eにより所望に応じて使用されるも
のであるが、例えば、直流電圧源9Aは、通常出力電圧
が一定の直流電圧源6A(約80〜120V)に対し、
可変で電圧値は同等以上(80〜280V)であり、電
流制限抵抗9Cは、抵抗6Cに対し大きな設定で、回路
9の電流容量を小さなものとし、スイッチ素子9Bをパ
ルス制御装置7により、例えばスイッチ素子6Bとオン
・オフ同期印加などの制御をする等して、間隙の平均加
工電圧を高めることにより放電開始を促進させるととも
に、間隙電圧検出によるサーボ制御で放電間隙を広く維
持させるなどの作用をする副電源であって、本発明の実
施に必須のものではない。
【0023】前述の電流パルス供給回路8は、電圧パル
ス供給回路6及び通常回路9とともに電源回路5とし
て、被加工体3のファーストカット加工工程と、該ファ
ーストカット加工工程後の加工の寸法・形状精度出し加
工を行なうセカンドカット加工工程、すなわち、加工電
圧として間歇的な電圧パルスを用いる最初の加工工程に
用いられるもので、ゲート入力は切換えスイッチ8Eに
より制御装置7に接続されていて、例えば前述のような
回路6との関連制御が行われるものであるが、前記最初
の加工工程であるファーストカット及びセカンドカット
加工工程の加工の終了後、第2の加工工程である高周波
交流電圧を用いる加工面粗度出し加工の1乃至2の仕上
げ加工工程(例えば、サードカット加工工程、あるいは
さらにフォースカット加工工程)に移行するに際し、電
圧パルス供給回路6及び回路9を必ず開閉スイッチ6E
及び9Eを夫々用いて機械的に切り離すとともに、前記
切換えスイッチ8Eを間歇パルスのゲート信号回路8D
側に切換えて、電流パルス供給回路8を高周波電流パル
ス発生回路10として機能せしめるものである。なお、
上記ゲート信号回路8Dは、パルス制御装置7内にその
一部の構成として内設構成し得るだけでなく、さらに制
御装置7内において、記憶した切換制御データを読み出
す等してソフト的に切換え作動せしめ得るものである。
【0024】そして、その際、前記高周波パルス発生回
路10と放電間隙間に設けられた高周波結合トランス1
3と、前記寸法・形状精度出しの最初の加工工程から加
工面粗度等の仕上げの第2の加工工程に移行する際の回
路切換え開閉スイッチ14とから成る函体状のボックス
に収納された回路装置12は、以下の如き構成、及び切
換え使用されるものである。
【0025】高周波結合トランス13は、前記高周波パ
ルス発生回路10が出力する間歇的な高周波パルス電流
1個1個を1サイクルの高周波交流電圧に変換するもの
で、高周波用フェライト等から成る高透磁率のリングコ
ア13Aに1次巻線13Bと2次巻線13Cとが、巻線
比が1:1〜3、好ましくは1:1〜2、捲回数が1次
巻線1〜5ターン、好ましくは1〜2ターン、2次巻線
1〜12ターン、好ましくは1〜4ターンの如く、高周
波数応答可能に何れも少ない巻数で、かつどちらかと言
えば、2次側に電圧が高くて電流が小さい仕上げ加工用
の高周波交流電圧を得る目的から、1次巻線よりも2次
巻線の捲回数が同一以上となるように捲回してあるもの
である。
【0026】次に、前記高周波電流パルス発生回路10
の出力と、前記ワイヤ電極1・被加工体3から成る放電
間隙間の給電接続線11A、11Bと前記回路装置12
の接続と切換え構成につき説明すると、1次巻線13B
を高周波電流パルス発生回路10の出力と接離する開閉
スイッチと2次巻線13Cを放電間隙と接離する開閉ス
イッチとは、前記高周波電流パルス発生回路10の出力
両端と放電間隙のワイヤ電極1と被加工体3夫々の間に
接続される給電接続線11A、11Bの回路部分に設け
られる給電回路開閉スイッチ14A、14Bと、1次巻
線の入力両端を前記給電回路開閉スイッチ14A、14
Bよりも高周波電流パルス発生回路10側でその出力線
の両方に接続する間の一方または両方の接続回路に挿設
した1次巻線開閉スイッチ14Cと、及び2次巻線の出
力両端を前記給電回路開閉スイッチ14A、14Bより
も放電間隙側でワイヤ電極1と被加工体3の両方に接続
する間の一方または両方の接続回路に挿設した2次巻線
開閉スイッチ14Dとから成り、前記2つの給電回路開
閉スイッチ14A、14Bと、1次巻線及び2次巻線開
閉スイッチ14C、14Dとは、前者の開閉スイッチ1
4A、14Bがオンの時、後者の開閉スイッチ14C、
14Dがオフとなるように互いに逆に開閉せしめられる
ことによりその目的を達成するものであり、前記給電回
路開閉スイッチ14A、14Bがオフで、1次及び2次
巻線開閉スイッチ14C、14Dがオンのとき、本発明
の目的とする高周波交流電圧による仕上げ加工用電源回
路が構成されることになる。なお、図示では1次巻線及
び2次巻線の各開閉スイッチとして、夫々各1個が設け
られた場合で、かつ設けられる切換えスイッチの数も最
も少ない数として構成した場合であるが、スイッチの数
により種々の切換え回路構成となし得ることは当然であ
る。
【0027】上述の如くして図1の加工用電源回路を開
閉スイッチ6E及び9E、そして前記1次及び2次巻線
の開閉スイッチ14A、14Bと給電回路開閉スイッチ
14C、14Dの開閉、切換により、仕上げ加工回路を
構成したときの各部の電圧、電流波形は、先に図5のa
〜dに図示説明したところであるが、前記ゲート信号回
路8Dから出力する間歇的なパルスのゲート信号は、本
発明が適用される仕上げ加工においては、図示ではT
ON=100nS、TOFF:1.0μSで、大凡約T
ON=50nS〜1000nS程度のμSオーダ以下
で、TOFF=500nS〜10μSまたは数10μS
程度であり、cの交流電圧が相互に繋がるのを限度とし
て、好ましくはATOFF≧0となるよう条件設定をす
るものである。また、前記高周波パルス発生回路10の
出力電流パルス波形bは、スイッチ素子8Bが、または
少なくとも回路8の電流がスイッチ素子8Bの飽和電流
値よりも充分小さい立ち上がり電流の飽和領域動作状態
となる前にゲート信号aがオフとなり、スイッチ素子8
B、または回路8の電流切れが高速で行われたものとし
て示されている。
【0028】そしてこのような電流パルス発生回路10
と結合トランス13との組合わせによる発生高周波交流
電圧の波形成形(通常、急峻で滑らかな正弦波状化、ま
たはさらにATOFF=0の連続波形等)には、2次巻
線13Cと放電間隙間の放電回路に直列に所望のインダ
クタンスを挿入することが有効で、そのための手法とし
ては、所定のインダクタンスを有するコイルを直列に接
続するとか、電極1またはガイド2A、2B部において
ワイヤ電極1を囲繞するように高透磁率の磁気コアを設
けるようにしても良い。
【0029】また、前記c図の2次巻線13Cの高周波
交流電圧は、近似のテストによれば、外径約55mm
φ、内径約30mmφの、高透磁率Mn−Znフェライ
トや、Ni−Znフェライト等のフェライトトロイダル
コア(例えば、TDK製PC50またはPC30−T4
0×16×24)を2重積したコア13Aに、断面約
3.5mmのテフロン系樹脂被覆導線を1次巻線13
B:1ターン、2次巻線13C:2ターンとしたとき、
直流電圧源8Aの出力約60Vで正負に夫々約150〜
170V、電圧源8Aの出力約25Vで正負に夫々約6
0〜65Vで、本発明の加工工程である加工面粗度改善
の仕上げ加工(サードカット、及びフォースカット)に
適用可能な、好適に高電圧の高周波交流電圧が得られ、
放電電流波形dに示す如く、交流電圧1サイクルの初め
の半波で放電が発生すると、次の逆極性の半波において
は続いて放電が起こることになるが、平均加工電流が1
A前後程度より小さい値で仕上げ加工を進行させること
ができる。例えば、前記正負約150〜170V、約1
MHzの高周波交流電圧で、最初の加工工程のセカンド
カット加工までで約10〜13μmRmaxに仕上げた
加工面を、本発明の加工工程のサードカットで加工する
ことにより、約3.5μmRmax程度に仕上げること
ができ、さらに前記正負約60Vの高周波交流電圧でフ
ォースカット加工することにより約1.5μmRmax
程度、またはそれ以上に仕上がるものである。
【0030】そしてこの場合、ファーストカット及びセ
カンドカット等の最初の荒・中加工の際に使用した、副
電源9はもちろんのこと、電圧パルス供給回路6も、開
閉スイッチ9E及び6Eにより、好ましくは高周波結合
トランス13の1次巻線13Bに対する両給電線に11
A及び11Bへの出力5A及び5Bに対して、回路を機
械的に切り離すように操作設定されるものである。
【0031】こうすることにより、副電源9の回路の影
響はもちろんのこと、電圧パルス供給回路6中のオン・
オフ電子スイッチ素子6Bの寄生ダイオード6bや逆電
圧防止整流器6Dの逆回復時間(逆回復電荷)による電
流パルス供給回路8の出力電流が回路6側へ還流するの
を防止し、出力電流ピークの減衰を防止して、目的とす
る高電圧の高周波交流電圧を高周波結合トランス13で
変換出力させることができ、安定で確実な面粗度出しの
加工をすることができるようになる。
【0032】そして、この時同時に、放電間隙に並列に
接続してある放電状態検出回路も、上述最初の加工の際
に使用した放電状態検出回路31、32、33から放電
間隙に対して小さな浮遊容量しか作用させ得ない仕上げ
加工用放電状態検出回路35、36、37、32′、3
3′に開閉スイッチ38により機械的に切換えて、該仕
上げ加工用放電状態検出回路35〜37、32′、3
3′の検出信号によって、加工のためのサーボ送りの制
御や電源制御等を行ないつつ加工をするようにするもの
である。
【0033】すなわち、上記仕上げ加工用の放電状態検
出回路として図示のものは、放電間隙に抵抗36とフォ
トカプラ35の発光ダイオード等の発光素子35Aとを
直列に接続した直列回路を並列に接続し、増幅回路、積
分回路、利得調整増幅回路、サンプルホールド増幅回
路、及びA/D変換器等から成る検出回路の主要部の回
路32′は、フォトカプラ35の光電変換トランジスタ
等の受光素子35Bが前記発光素子35Aと完全に電気
的に絶縁されているところから、該抵抗36と発光素子
35Aからなる検出回路部の浮遊容量が放電間隙に影響
を及ぼすことはないことになる。
【0034】なお、33′は、フォトカプラ33と同様
フォトカプラで、また発光素子35Aに並列に接続され
た37は、発光素子35Aと同様の発光素子であっても
良いダイオードで、発光素子35Aと逆極性に接続さ
れ、前記直列回路の正負の電圧降下を同一に平衡をとら
せるため、及び発光素子35Aに対する逆方向端子電圧
を低下させるために設けられたものである。
【0035】図2は、本発明の別の実施例で、加工の最
初から、すなわちファーストカット及びセカンドカット
の加工工程とも、WC−Co焼結合金の如き被加工体の
加工のために電蝕防止の加工用電源とするため、一種の
交流加工とする、すなわち電圧パルス供給回路6が前述
図1の場合とは極性が逆向きに放電間隙に接続された電
源回路の例であり、前記副電源9や放電状態検出回路等
は省略してある。
【0036】図示の回路接続状態においては、高周波交
流電圧による仕上げ加工指令HFがパルス制御装置7及
び開閉スイッチ6E及び14A〜14Dの励磁回路15
に入力しておらず、各B接点がオン状態で、被加工体3
に対し、ファーストカット加工またはさらにセカンドカ
ット加工が行われる状態で、高周波結合トランス13は
回路から切り離されている。
【0037】パルス制御装置7よりスイッチ素子6Bに
ゲート信号が加えられオンとなり、放電間隙に図1に場
合とは逆向きの逆極性電圧パルスが印加され、不定遅延
期間の後の放電間隙の絶縁破壊により、該逆極性電圧パ
ルスにより放電が開始され、放電間隙電圧が電圧パルス
6の無負荷電圧から放電電圧に低下すると、該放電開始
を検出して、制御装置7により電流パルス供給回路8の
スイッチ素子8Bに、所定オンタイムの間オンとなるゲ
ート信号が供給され、前記放電間隙での逆極性放電は打
ち消されて正極性の放電の放電電流となり、前記所定オ
ンタイムの間の放電の継続後両スイッチ素子6B及び8
Bはオフとなり、所定設定のオフタイムの後スイッチ素
子6Bは再びオンとなり、前述の作動を繰り返し放電加
工が行われる。この時、電圧パルス供給回路6から間隙
に供給される電圧パルスは、図1の場合とは逆の逆極性
で、放電間隙に正極性の電圧パルスが無負荷電圧として
印加されることがなく、このため合金の被加工体3中か
らCo等の金属成分が電解溶出することがなく加工する
ことができることになるものである。
【0038】而して、このような加工用電源回路の場合
にも、サードカット加工工程等及びそれ以後の仕上げ加
工の際には、高周波高電流パルス供給回路8と高周波結
合トランス13とから成る高周波交流電圧源30を仕上
げ加工用電源回路として充分目的通り機能させるため、
前記電圧パルス供給回路6と等は、加工回路中から開閉
スイッチ6E、6Eにより機械的に切り離されるもので
ある。すなわち、前記仕上げ加工指令HFをパルス制御
装置7及びリレー励磁回路15に入力すると、電流パル
ス供給回路8等の出力5A、5Bは、開閉スイッチ14
A及び14Bの開により、電極1と被加工体3とから成
る放電間隙から切り離されるとともに、前記出力5A、
5Bは開閉スイッチ14Cの閉により高周波結合トラン
ス13の1次巻線13Bに、そして前記放電間隙は開閉
スイッチ14Dの閉により2次巻線13Cに接続され、
これと同時に前記電圧パルス供給回路6は、開閉スイッ
チ6E、6Eが開となって出力5A、5Bから切り離さ
れ、そして他方において、電流パルス供給回路8のスイ
ッチ素子8Bはパルス制御装置7から所望高周波の間歇
パルス状ゲート信号が供給されるように制御が切換えら
れ、仕上げ加工用電源回路が構成されることになるもの
である。
【0039】なお、この場合放電状態検出回路として
は、前述図1と同様に2組設けて開閉スイッチ38を仕
上げ加工指令HF入力により切換えるように構成しても
良いが、この図2の実施例の場合には、電圧パルス供給
回路6を使用するファーストカット加工工程やセカンド
カット加工工程も、それ以後の高周波交流電圧によるサ
ードカット加工等の仕上げ加工の場合と実質上同等な交
流電源による加工であるところから、高周波交流電源に
よる仕上げ加工用として開発された図1の仕上げ加工用
放電状態検出回路35、36、37、32′、33′
を、利得調整等をすることにより、全加工工程にわたっ
て切換えなしで使用できるものである。
【0040】図3は、前記図2と同様な本発明の他の実
施例で、前記図1電源回路による各種の加工、及び図2
の電源回路による各種の加工が、回路の切換えにより全
て可能に機能的に構成したもので、電源回路の出力5
A、5Bと電圧パルス供給回路6との間に4個の開閉ス
イッチ17を挿設し、該スイッチ17に電圧パルス供給
回路6の放電間隙に対する接続極性切換えと、機械的な
接離開閉スイッチとの両方を兼用させるようにしたもの
であり、この点を除く回路の構成作動等は、前述図1及
び図2の場合と同様である。
【0041】而して、上記極性切換え及び機械的な接離
切換えの点につき説明すると、PL1は正極性指令及び
開閉接点、PL2は逆極性指令及び開閉接点で、高周波
交流電圧による加工、すなわち仕上げ加工指令HFが入
力すると、正極性接続リレー励磁回路16A及び逆極性
接続リレー励磁回路16Bはともに動作不能で、その開
閉接点PL1、PL2は全て開で電圧パルス供給回路6
は、出力5A、5Bから完全に機械的に切り離されてお
り、他方仕上げ加工指令HFの入力がないときに正極性
及び逆極性接続の各リレー励磁回路16A、16Bは共
に動作可能であって、正極性接続指令PL1または逆極
性接続指令PL2の選択操作に応じ目的とする接続がな
されるものである。なお、この場合には、前記放電状態
検出回路としては、図1の如く少なくとも2つ、また正
極性加工(図1)と逆極性加工(図2)での各放電状態
検出回路が異なる場合には3つが、開閉スイッチ38に
より前述各種の切換えに応じて切換えられることになる
ものである。
【0042】以上の本発明の放電加工用電源回路は、所
謂ラム型放電加工機の場合にも使用し得るものであり、
またラム型放電加工機の放電間隙及びその廻りの浮遊容
量を小さくした仕上げ加工の場合、例えば前述の如く比
較的細い単純棒状電極を使用する場合とか、加工電極の
加工面積がある程度大きくても加工液中に導電性(金
属、炭素)その他の粉末を混入し、放電間隙が広い状態
での加工とした場合には、前記電源回路及び電源回路要
素の切り離しや切換えとともに前記放電状態検出回路の
切換え等もそれなりの効果を発揮し得るものである。
【0043】
【発明の効果】本発明の放電加工用電源回路は、上述の
ような構成であるから、仕上げ加工に際して、その仕上
げ加工用電源部分から放電間隙に供給される高周波の電
圧パルスまたは電流パルス、または高周波の交流電圧ま
たは電流が、不使用の荒加工(ファーストカット加工)
や中加工(セカンドカット加工)等に用いられる間歇的
な電圧パルス電源回路部分、特にトランジスタ(通常M
OS−FET等)や逆流防止ダイオード(通常シリコン
ダイオード等)に還流または吸収されないので、目的と
する値、波形とエネルギを有する電圧及び電流の放電加
工電力として放電間隙に供給され、安定した加工状態で
目的とする仕上げ加工が確実に行なえるようになる。
【0044】以上、本発明の加工用電源回路につき、図
示した実施例により説明を加えたが、本発明は特許請求
の範囲に記載する本発明の精神を逸脱しない範囲で各部
に各種の変更を加えて実施し得るものである。例えば、
仕上げ加工用高周波交流電圧源のさらなる高周波化、例
えば2MHzとするために、例えば電流パルス供給回路
8を2組並列に設け、例えば夫々をτON=100nS
で、τOFF=900nSの1MHzの高周波(電流)
パルス発生回路の2組を約180°(π)位相差を有せ
しめて、高周波交流電圧の1サイクルが約500nS以
内で終了するように調整すれば良いが如くであり、また
高周波交流電圧c間の休止時間ATOFFがより小さ
い、さらには連続に近い設定の場合には、放電間隙の平
均電圧が所定レベル以下の電圧検出となったときとか、
所定の設定した周期(100μS〜10mS毎に)、例
えば10〜100μS程度の間、スイッチ素子8Bのオ
ン・オフを停止させる必要があるのは安全上当然であ
る。
【0045】また、上記高周波結合トランス13は、上
述本発明の如き加工電流の小さい仕上げ加工に用いる限
りにおいては、発熱は少ないようであるが、機械の設置
環境等によっては、空冷、さらには水冷等の冷却手段を
講じ得るものであり、かかる構成変更は、本発明に用い
る電源用回路の結線や開閉スイッチの数、配置及び当該
開閉スイッチの構成等についても同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電加工用電源回路の実施例全体を示
す回路構成説明図である。
【図2】本発明の放電加工用電源回路の他の実施例を示
す回路構成説明図である。
【図3】本発明の放電加工用電源回路の、また他の実施
例を示す回路構成説明図である。
【図4】従来例の放電加工用電源回路部分の一例を示す
回路構成説明図である。
【図5】図4の回路を仕上げ加工用電源回路として作動
させたときの一部の部分の作動波形及びタイムチャート
の説明図である。
【符号の説明】
1,ワイヤ電極、加工用電極 2A,2B,位置決めガイド 3,被加工体 4,ワークスタンド 5,ワイヤ放電加工用電圧パルス源 6,電圧パルスの生成供給回路 7A,直流電圧源 7B,電子スイッチ素子 7C,電流制限抵抗 7D,逆流防止整流器 8,電流増幅回路、電流パルス供給回路 8A,可変直流電圧源 8B,電子スイッチ素子 8C,逆流防止整流器 8D,ゲート信号回路 8E,切換えスイッチ 9,第2電圧パルス供給回路、副電源 9A,可変直流電圧源 9B,電子スイッチ 9C,電流制限抵抗 9D,逆流防止整流器 9E,開閉スイッチ 10,高周波電流パルス発生回路 11A,11B,給電回路接続線 12,回路装置 13,高周波結合トランス 13A,リングコア 13B,1次巻線 13C,2次巻線 14A,14B,14C,14D,開閉スイッチ 15,リレー励磁回路 16A,16B,正・逆極性リレー励磁回路 17,極性切換え開閉スイッチ 31〜33,放電状態検出回路 34,制御装置 33,33′,35,フォトカプラ 35A,発光素子 35B,受光素子 36,抵抗 37,ダイオード 38,開閉スイッチ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工用電極と被加工体とからなる放電間
    隙に、直流電圧源と電流制限抵抗とオン・オフ電子スイ
    ッチ素子とを直列に接続した電圧パルス供給回路を並列
    に接続すると共に、第2の直流電圧源と第2のオン・オ
    フ電子スイッチ素子とを直列に接続した直列回路中に電
    流制限抵抗を有しない電流パルス供給回路を並列に接続
    し、前記電圧パルス供給回路のオン・オフ電子スイッチ
    素子のオン後印加電圧パルスに基づく放電間隙での放電
    開始に応じ上記第2のオン・オフ電子スイッチ素子に所
    定時間幅のオン信号を供給するようにした放電加工用電
    源回路に於いて、 前記第2のオン・オフ電子スイッチ素子のゲート入力に
    切換え可能に高周波のオン・オフゲート信号回路が設け
    られ、前記各電圧及び電流パルス供給回路の両端出力と
    放電間隙との間に、捲回された1次巻線と2次巻線とを
    有するリングコアの高周波結合トランスと、前記出力を
    放電間隙と1次巻線との接続に切換え得ると共に前記放
    電間隙を前記出力と2次巻線との接続に切換え得る切換
    えスイッチとを設け、前記加工用電源回路による荒加工
    後の仕上げ加工に際し、前記第2のオン・オフ電子スイ
    ッチ素子のゲート入力を前記高周波のゲート信号回路に
    切換えると共に、前記切換えスイッチの切換え操作によ
    り前記電流パルス供給出力を前記1次巻線に又放電間隙
    を2次巻線出力に接続し、更に前記電圧パルス供給回路
    を前記出力との間に設けた機械的開閉スイッチによって
    電流パルス供給回路から切り離して前記放電間隙に高周
    波交流電圧を供給し、仕上げ放電加工するように構成し
    て成ることを特徴とする放電加工用電源回路。
  2. 【請求項2】 前記荒加工及び該荒加工後の仕上げ加工
    等の一連の放電加工がワイヤ放電加工であって、前記加
    工用電極がワイヤ電極であることを特徴とする請求項1
    に記載の放電加工用電源回路。
  3. 【請求項3】 前記機械的開閉スイッチの開閉接点が、
    前記電圧パルス供給回路の両端と前記出力両端との間に
    夫々設けられていることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の放電加工用電源回路。
  4. 【請求項4】 前記電圧パルス供給回路と電流パルス供
    給回路とが前記出力に対して相互に同一極性に、かつ前
    記放電間隙に対して正極性に接続されて成ることを特徴
    とする請求項1乃至3に記載の放電加工用電源回路。
  5. 【請求項5】 前記電圧パルス供給回路と電流パルス供
    給回路とが前記出力に対して互いに異極性に、かつ前記
    放電間隙に対し前記電圧パルス供給回路を逆極性に接続
    して成ることを特徴とする請求項1乃至3に記載の放電
    加工用電源回路。
  6. 【請求項6】 前記電流パルス供給回路を前記出力及び
    放電間隙に対し正極性に接続すると共に、前記電圧パル
    ス供給回路を前記出力に対し、正極性と逆極性、及び切
    り離し接続可能に設けられて成ることを特徴とする請求
    項1乃至3に記載の放電加工用電源回路。
  7. 【請求項7】 前記請求項1乃至6に記載の放電加工用
    電源回路による仕上げ放電加工が、前記放電間隙の放電
    状態検出回路による検出信号を加工送りのサーボ制御信
    号として加工が行われるように構成された放電加工装置
    に於いて、 前記放電間隙に別異複数個並設された放電状態検出回路
    中前記仕上げ加工用以外の放電状態検出回路を機械的開
    閉スイッチにより放電間隙から切り離すように構成した
    ことを特徴とする放電加工装置。
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