JPH0730171B2 - 不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマ - Google Patents

不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマ

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JPH0730171B2
JPH0730171B2 JP61228532A JP22853286A JPH0730171B2 JP H0730171 B2 JPH0730171 B2 JP H0730171B2 JP 61228532 A JP61228532 A JP 61228532A JP 22853286 A JP22853286 A JP 22853286A JP H0730171 B2 JPH0730171 B2 JP H0730171B2
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    • C08G63/52Polycarboxylic acids or polyhydroxy compounds in which at least one of the two components contains aliphatic unsaturation
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一般的にはポリマに関する。より詳しく云う
と、本発明は、不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリ
マ〔unsaturated(alphahydroxy acid)copolymers)に
関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) A.ポリエステルの概要 ポリエステルは、ジカルボン酸と二価アルコールとの縮
重合生成物である。例えば、世の中で最も広く使用され
ているポリエステルであるポリエチレンテレフタレート
は、テレフタル酸(またはジメチルテレフタレート)を
エチレングリコールと、次のように反応させることによ
り形成される。
ポリエチレンテレフタレートのような飽和の線状ポリエ
ステルは、可撓性があり、主として繊維をつくるのに使
用される。ポリエステル繊維は、次に、衣服用生地〔ダ
クロン(Dacron)は、ポリエチレンテレフタレートから
つくられるポリエステル繊維に関するイー・アイ・デュ
ポン・デネムア・アンド・カンパニー(E.I.dupont de
Neumours & Co.)の商標である〕、タイヤ生地、シー
トベルトなどとして使用される。
ポリエステルに熱硬化性を付与するために、線状のポリ
マ鎖を「架橋させる」(“cross link")させるのが望
ましいことが屡々ある。架橋したポリエステルは、一般
には、先づ、不飽和ジカルボン酸、例えば、マレイン酸
を使用してエチレン不飽和を鎖に導入することによりつ
くられる。次に、不飽和ポリエステル鎖をビニールモノ
マ、例えば、スチレンに溶解する。次に、ビニール重合
触媒を加えて共重合の触媒作用を行なわせ、鎖を架橋さ
せる。この二段階方法は、次のように表わすことができ
る。
不飽和ポリエステル樹脂は、ビニルモノマの溶液として
屡々取扱われる。かゝる樹脂は、触媒で処理すると、大
気圧下に於て中温で共重合(架橋)を行ない、剛性のあ
るプラスチツクを形成する。架橋により行なわれる固化
(hardening)は屡々「硬化」(“curing")と呼ばれ
る。これらの樹脂は、屡々ガラス繊維または他の強化材
と組合わせて、プラスチツク製品をつくるのに広く使用
され、またコーテイング及びラミネートとしても使用さ
れる。
不飽和ポリエステル樹脂は比較的高価であり、一般には
石油原料から誘導される。従つて、価格が低く且つ再生
可能な供給源(renewable resource)から誘導すること
ができる代替物及び置換物の少なくとも一方の出現が所
望されている。
B.α−ヒドロキシ酸とこれらの環状ジエステル α−ヒドロキシ酸は、 なる一般式を有する化合物である。より一般的なα−ヒ
ドロキシ酸には、グリコール酸、乳酸、α−ヒドロキシ
酪酸、乳酸、α−ヒドロキシ吉草酸がある。α−ヒドロ
キシ酸は、ヒドロキシル官能基とカルボキシル官能基の
双方を有しているので、加熱すると自己エステル化を行
なつて六員環ジエステルを形成する。これらのジエステ
ルは、総称的なラクチドと呼ばれることがある。然し乍
ら、本明細書では、「ラクチド」(“lactide")という
語は、乳酸の環状ジエステルを示すのに使用されてい
る。α−ヒドロキシ酸の最も一般的な二つの環状ジエス
テルであるグリコリド(glycolide)とラクチドは、次
のような構造を有している。
ラクチドは、より高級なα−ヒドロキシ酸の環状ジエス
テルのように、不斉炭素原子を有し、D−(+)−ラク
チドとL−(−)−ラクチドという二つの光学活性形が
存在する。一般にD,L−ラクチドとして表示される。ラ
セミ混合物は光学的には不活性であり、光学的に活性な
形態をなす上記二つのものより遥かに容易に入手するこ
とができる。環状のジエステルの立体化学が臨界的でな
い場合には、接頭語「L−(−)−」、「D−(+)
−」及び「D,L−」は、本明細書では省略される。
α−ヒドロキシ酸の環状ジエステルは、開環触媒の使用
により重合されて、高分子量のポリマを形成することが
できる。ポリ(乳酸)〔poly(lactic acid)〕は、屡
々次のように表わされる。
ポリ乳酸及び乳酸とグリコール酸とのコポリマは、商業
製品であり、外科用縫合糸に広く使用されている。1972
年1月25日に付与されたシユナイダー(Schneider)の
米国特許第3.636.956号を参照され度い。これらのポリ
マを縫合糸として有用なものにする性質である生分解性
〔ポリマが水の存在下で脱エステル化を行なう(de−es
terify)〕は、安定性が所望される用途での有用性に制
限を加える。然し乍ら、全体あるいは一部がラクチドに
基づくポリマは、ラクチドがグルコースから醗酵により
誘導することができるので、重要である。グルコース
は、澱粉の酸または酵素加水分解により容易に得られ
る。従つて、ラクチドポリマは、石油からではなく、と
うもろこし澱粉のような再生可能な供給源から誘導する
ことができる。
C.エポキシド エポキシドは、 なるオキシラン環を含む化合物である。エポキシドは、
酸触媒によつて比較的容易に開裂し、アルカリ条件下に
於ても開裂させることができる。ある条件下に於ては、
エポキシドの自己重合を誘起させることができる。エチ
レンオキシドは、次式 のように広く重合して、(ポリエチレングリコールとも
呼ばれる)ポリ(オキシ)エチレンを形成する。また、
プロピレンオキシドは、鉄(III)融媒の存在下に於
て、次式 のように自己重合を行なうことが報告されている。
ある飽和の芳香族エポキシドをグリコシドと共重合させ
ることが、デイー・マクロモレクラレ・ヘミー(Die Ma
kromolekulare Chemie)第100巻(1967年)第262乃至26
7頁(第2397号)に掲載のケイ・チユージヨ(K.Chujo)
等の論文「グリコリドの開環重合」(“Ring−Opening
Polymerization")に報告されている。チユージヨ等
は、スチレンオキシドは、酸化第二鉄−プロピレンオキ
シド鎖体触媒の存在在下に於ては、減圧下の密封アンブ
ルの中で170℃で10乃至12時間かけると、「ある程度
迄」グリコリドと共重合したことを報告している。チユ
ージヨ等は又、エピクロロヒドリンが酸化第二鉄−プロ
ピレンオキシド錯体及び三弗化アンチモン触媒の存在下
で、ある程度迄グリコリドと共重合したと報告してい
る。チユージヨ等は更に、フエニルグリシジルエーテル
はグリコリドと「殆んど」共重合「しなかつた」と報告
している。
(問題点を解決するための手段) 本発明の一般的な目的は、新しい種類のプラスチツク化
合物及びその製造方法を提供することにある。本発明の
一実施例の特定の目的は、不飽和ポリ(α−ヒドロキシ
酸)コポリマであつて、そのうちの幾つかの再生可能な
供給源から誘導することができるコポリマを提供するこ
とにある。本発明の別の実施例の特定の目的は、不飽和
ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマを製造する方法を提
供することにある。
本発明者は、新しい種類の不飽和ポリ(α−ヒドロキシ
酸)コポリマを見出した。かゝるエポリマは(a)α−
ヒドロキシ酸の環状ジエステルから誘導される各単位が なる式を有し、該式に於てRは水素または1乃至3個の
炭素原子を有する有機基である複数の第1の反復単位
と、(b)エチレン不飽和エポキシド(ethylenically
−unsaturated epoxide)から誘導され、各単位が なる式を有し、該式に於てR′は1乃至12個の炭素原子
を有する有機基であり、R″は水素または1乃至12個の
炭素原子を有する有機基である複数の第2の反復単位と
からなる。
本発明者はまた、不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポ
リマを製造する方法を見出した。この方法は、2乃至5
個の炭素原子を有するα−ヒドロキシ酸の環状ジエステ
ルを有効量の開環触媒と有効量の遊離基重合禁止剤の存
在下で約50乃至250℃の温度でエチレン不飽和エポキシ
ドと反応させてなるものである。
本発明の不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマは、
繊維をつくるのに使用することができる。このコポリマ
は、ビニルモノマに可溶であり、ビニル重合触媒の添加
によりビニルモノマと架橋させることができる。架橋し
たコポリマは、プラスチツク製品の成形加工並びにコー
テイング及びラミネートとしての使用に適している。従
つて、不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマは、不
飽和ポリエステル樹脂の優れた置換物および代替物の少
なくとも一方となる。更にまた、これらのコポリマは、
再生可能な供給源であるとうもろこしから容易に誘導す
ることができるラクチドからつくることができるもので
ある。
以下、本発明について詳細に説明する。
A.本発明の概要 2乃至5個の炭素原子を有するα−ヒドロキシ酸の環状
ジエステルとエチレン不飽和エポキシドとの開環共重合
は、最も簡単な環状ジエステルであるグリコリドと、最
も簡単なエチレン不飽和エポキシドであるブタジエンモ
ノエポキシドとを使用して、次式 のように表わされる。
上記したように、エチレン不飽和エポキシドは、ビニル
基であるCH2=CH−の遊離基重合によるのではなく、オ
キシラン環の開放によりコポリマ鎖の中に組込まれる。
以下に詳細に説明するように、エポキシドのビニル基は
非常に反応性があるので、得られるコポリマが線状で且
つ不飽和であることを確保するために、反応性を抑制す
る処置を取らなければならない。
スチレンのようなビニルモノマを用いた線状の不飽和コ
ポリマの架橋は、次のように表わすことができる。
B.α−ヒドロキシ酸の環状ジエステル 2乃至5個の炭素原子を有するα−ヒドロキシ酸の環状
ジエステルは、本発明の方法で使用するのに適してい
る。これらのジエステルは、次式 のように表わすことができ、該式に於てRは水素または
炭素原子が1乃至3個の有機基である。2つの「R」基
は通常は同じであるが、これらは異つていてもよい。例
えば、グリコール酸と乳酸は、一方の「R」基が水素で
もう一方の「R」基がメチル基の、環状ジエステルを形
成することができる。適宜のジエステルには、グリコリ
ド(2炭素グリコール酸の環状ジエステル)、ラクチド
(3炭素乳酸の環状ジエステル)、3,6−ジエチル−1,4
−ジオキサン−2,5−ジオン(4炭素α−ヒドロキシ酪
酸の環状ジエステル)及び3,6−ジブロビル−1,4−ジオ
キサン−2,5−ジオン(5炭素α−ヒドロキシ吉草酸の
環状ジエステル)がある。5個よりも多い炭素原子を有
するα−ヒドロキシ酸の環状ジエステルは実施可能であ
るが、価格の点から実用的ではない。
環状ジエステルは、一層長い重合鎖を形成する傾向があ
るので、対応する酸の代わりに使用される。ラクチド及
びグリコリドは、容易に入手することができ、且つ、こ
れらのコポリマの物理的性質が望ましいものであるの
で、好ましいジエステルである。ラクチドは、同じ理由
から好ましいジエステルである。上記したように、ジエ
ステルの立体化学は本発明にとつて臨界的ではないが、
コポリマの物理的性質は、多少この立体化学の影響を受
ける。
C.エチレン不飽和エポキシド 本発明方法における他の反応体は なる構造を有するエチレン不飽和エポキシドであり、上
式に於てR′は炭素原子が1乃至12個の有機基であつ
て、その存在は任意であるもの(必らずしも存在しなく
てもよいもの)であり、R″は水素または炭素原子が1
乃至12個の有機基である。従つて、最も簡単なエチレン
不飽和エポキシドは、R′基がなく、R″が水素の、ブ
タジエンモノエポキシドである。
エチレン不飽和エポキシドは、本発明にとつて重要な2
つの官能基を含む。オキシラン環によりエポキシドが環
状ジエステルからの反復単位を有する線状のコポリマ鎖
の中に組込まれる機構が提供される。エチレン不飽和に
より、線状の不飽和コポリマをビニルモノマと架橋させ
ることができる機構が提供される。R′およびR″によ
り表わされる分子の残りの部分の構造は臨界的ではない
が、エポキシドと得られるコポリマの物理的性質に影響
を及ぼす。好ましい物理的性質には、環状ジエステルと
の混和性及び低蒸気圧がある(そこで、開環共重合反応
を、大気圧または大気圧より僅かに大きい圧力に於て、
液体反応を用いて行なうことができる)。例えば、(ブ
タジエンモノエポキシド以外に)下記のエチレン不飽和
エポキシドが、本発明に於て使用するのに特に適してい
る。
最も好ましいエチレン不飽和エポキシドは、グリシジル
アクリレートとグリシジルメタクリレートであるが、こ
れは、これらが低価格であり、反応性があり、混和性が
あり、しかも低蒸気圧であるからである。
D.開環共重合反応条件 2乃至5個の炭素原子を持つα−ヒドロキシ酸の環状ジ
エステルとエチレン不飽和エポキシドとの反応は、広範
囲の反応条件下で行なうことができる。反応温度は、環
状ジエステルとエポキシドの双方が液体であるように選
ばれる。約50乃至250℃の範囲の温度が、一般には使用
される。温度がこれよりも高くなると、所望の開環重合
反応の速度が大きくなるが、エポキシドの早期ビニル重
合が起る可能性も高くなる。好ましい反応温度は約125
乃至200℃である。
反応圧力は、反応体が蒸気した反応温度において液体で
ある限りは、臨界的ではない。ある開環重合において
は、高真空又は不活性ガスシールを使用して、気体酸素
を避けるべきであることが報告されている。しかしなが
ら、酸素を除外するこのような処置は、本発明において
は必要でも、望ましいものでもない。論理により束縛さ
れることを望むものではないが、酸素が存在すると、遊
離基重合禁止剤の有効性が高められて、早期架橋の防止
を助けることができるものと考えられる。
多数の開環触媒が本技術分野において公知であり、か
つ、本発明の方法において有効である。一層一般的な触
媒には、エチルヘキサン酸第一錫、塩化錫、ジエチル亜
鉛及び酸化亜鉛のような錫塩及び亜鉛塩がある。他の開
環触媒は、1975年10月14日に付与されたケイシー(Case
y)の米国特許第3,912,692号明細書第2欄第42乃至62行
に掲げられている。触媒は有効量が使用されるが、正確
な量は、使用される反応体及び触媒、並びに、時間、温
度及び圧力をはじめとする操作可変因子によつて概ね決
められる。一般的には、触媒濃度は、環状ジエステルと
エポキシドの組合わせ重量に対して、約0.01乃至2.0重
量パーセントが適当である。
上記したように、開環重合に際しては、エチレン不飽和
エポキシドがビニル重合を行なおうとするのを極力抑え
ることが必要である。本発明の線状不飽和ポリ(α−ヒ
ドロキシ酸)コポリマの一層有用な特徴の一つは、ビニ
ルモノマに溶解し、次にビニル重合触媒を添加すると架
橋することができることである。早期ビニル重合が起る
と、ビニルモノマに同じようには溶けない架橋コポリマ
が生ずる。従つて、遊離基重合禁止剤は、早期ビニル重
合を最少にするために使用される。
数多くの遊離基重合禁止剤が本技術分野において公知で
あり、これらには、キノン(例えば、p−ベンゾキノ
ン、ヒドロキノン、2,5−ジヒドロキシ−p−ベンゾキ
ノン、1,4−ナフトキノン及び2,5−ジフエニル−p−ベ
ンゾキノン)、芳香族窒素化合物、トリニトロベンゼ
ン、硫黄、チオシアン酸アンモニウム、ジニトロクロロ
ベンゼン、2,2−ジフエニル−1−ピクリルヒドラジ
ル、金属ハロゲン化合物、2,6−ジ−t−ブチルクレゾ
ール、第4ハロゲン化アンモニウム、ピクリン酸、クロ
ラニル、4−アミノ−1−ナフトール、銅並びに銅化合
物がある。好ましい禁止剤は、p−ベンゾキノン、1,4
ナフトキノン及び2,5−ジフエニル−p−ベンゾキノン
のような、ヒドロキシ基を持たないキノンである。ヒド
ロキシ基を有するキノンは、ヒドロキシ基が環状ジエス
テルと反応することが考えられるので、上記したものほ
ど有効ではない。遊離基重合禁止剤は、有効量が使用さ
れるが、正確な量は、使用される禁止剤及びビニル基の
重合特性によつて概ね決められる。一般的には、禁止剤
の濃度は、エポラキシドの重量に対し、約0.01乃至1.0
重量ポーセントが適当である。
環状ジエステルのエポキシドに対するモル比率は、コポ
リマの所望の性質に基づいて選ばれる。一般的には、モ
ル比率は少なくとも0.5であり、従つて、コポリマの反
復単位の少なくとも50パーセントが環状ジエステルから
誘導される(各ジエステルはコポリマに2反復単位を貢
献し、一方、各エポキシドはわずかに1つの反復単位を
貢献するだけである)。モル比率は、反復単位の少なく
とも80パーセントが環状ジエステルから誘導されるよう
に、少なくとも2.0であるのが好ましい。
重合反応は、ニート(neat)で、あるいはベンゼン、ア
セトン、石油留分などのような適宜の不活性有機溶媒を
使用した溶液中で行なうことができる。溶液重合によれ
ば、開環共重合を一層低温で行なうことができるが、反
応時間が長くなり、また、触媒の量も多くなる。他の事
柄については同等である。共重合はニートで行なうのが
好ましい。
共重合は、ポリマを製造する技術分野において通常使用
されているタイプの装置を使用して、バツチ方式、半連
続方式又は連続方式で行なうことができる。充分な量の
触媒がある場合には、共重合は短時間、一般的には数時
間で完了する。
E.ビニルモノマとの架橋 本発明の不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマは、
主として、コーテイング及びラミネートとして使用さ
れ、かつ、プラスチツク製品の成形加工において使用さ
る架橋コポリマを製造する場合の中間体として使用され
る。架橋により、コポリマの剛性は高められ、軟化点が
上昇し、かつ、殆んどの有機溶媒に不溶なコポリマが得
られる。
架橋は、不飽和コポリマを適宜のビニルモノマに溶解
し、次にビニル重合触媒を、該触媒を活性化するのに充
分な温度で加えることにより行なわれる。ビニルモノマ
は、上記Aにおいて記載したようなビニル側基(pendan
t vinyl group)を介して、コポリマ鎖の共重合と架橋
とを行なう。種々のビニルモノマを使用することができ
る。適切なビニルモノマには、アクリル酸、アクリル酸
エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、ビニ
ルプロピオネート、ジアリルフタレート、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、
ジクロロスチレン、アリルアクリレート、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、
マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸及びビニルピロ
リドンがある。
好ましいビニルモノマは、スチレンと、アクリル酸及び
メタクリル酸の低級アルキルエステルである。これらの
ビニルモノマは、広く入手することができ、容易に重合
し、かつ、架橋したコポリマに種々の物理的性質を付与
する。例えば、メチルメタクリレート架橋コポリマは一
般に剛性があり、高い軟化点と良好な耐直射日光性を有
している。これに対し、エチル又はブチルアクリレート
で架橋したコポリマは、柔軟で、軟化点が低い。
ビニルモノマでの不飽和ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポ
リマの架橋は一般に、不飽和ポリエステル樹脂をビニル
モノマで架橋する場合に採用される条件と同じ条件で行
なわれる。これらの条件は、ボーニグ・エイチ・ヴイー
(Boenig.H.V)著のアンサチユレイテツド・ポリエステ
ルズ(Unsaturated Polyesters)〔エルセヴイア・パブ
リケイシヨン・コーポレイシヨン(Elsevier Pub.Co.)
1964年〕に記載されている。
(実施例) 以下の実施例は本発明を単に例示するものである。
実施例1 本実施例は、グリシジルメタクリレートを用いて不飽和
ポリ(乳酸)コポリマをつくり、次にメチルメタクリレ
ートで架橋する処理を示すものである。
32.4グラム(32.4g)の結晶d−lラクチド(ラセミ混
合物)を100mlのガラス製エルレンマイヤーフラスコに
入れ、150℃の炉に30分間入れてラクチドを溶解した。
ラクチドが完全に溶解してから、フラスコを炉から取り
出し、振盪しながら、(1)遊離基重合禁止剤として、
2,5ジフエニル−p−ベンゾキノンの1.0重量パーセント
ジブチルフタレート溶液0.1mlと、(2)開環触媒とし
てエチルヘキサン酸第一錫の50重量パーセントジブチル
フタレート溶液0.75mlと、(3)エチレン不飽和エポキ
シドであるグリシジルメタクリレート3.6gとをす早く連
続して加えた。次に、混合物を、テフロン被覆した鋼製
の手持ちモールド(open−faced mold)に載置した直径
が約7.6cm(3インチ)のシリコンゴム「0」リングの
内側に注入した。粘性のある溶融混合物は、室温まで冷
却するにつれて、す易くガラス状に変わつた。
室温に冷却後、モールドの他側部を所定の場所にボルト
締めした。「0」リングはスペーサとして作用するとと
もに、混合物を閉じ込める作用を行なつた。テフロン毛
細管を「0」リングの下の混合物の中に挿入し、圧力の
解除を行なつた。次にモールドを175℃の炉の中に1時
間入れ、共重合を行なわせた。1時間後にモールドを冷
水に入れ、重合反応を停止させた。清澄で硬いコポリマ
をモールドから取り出し、ワイリーミル(Wiley mill)
にかけて粗い粒状粉末にした。次にこの粉末をガスクロ
マトグラフイと該磁気共鳴分光分析(NMR spectroscop
y)により分析した。ガスクロマトグラフイにより、未
反応の反応体として、0.03重量パーセントの乳酸と、2.
10重量パーセントのラクチドと、0.11重量ピーセントの
グリシジルメタクリレートが存在することがわかつた。
核磁気共鳴分析により、コポリマ中にはエポキシ基が存
在しないことがわかつた。これは、グリシジルメタクリ
レートがビニル基の遊離基重合によるのではなく、開環
によりコポリマの中に組込まれたことを示すものであ
る。
次に、架橋を次のようにして行なつた。粉砕したコポリ
マの1重量部を、2重量部のメタクリレートモノマに溶
解した。次にこの溶液の5グラム(5.0g)をバイアル
(vial)に入れ、ベンゾイルペルオキシド0.25gを遊離
基重合開始剤として添加した。次に、促進剤として、ジ
メチルアニリンの10重量パーセントジブチルフタレート
溶液3滴を加えた。バイアルを手で簡単に振つて均一な
混合を行なつてから、室温で放置した。
溶液は2時間以内に凝固した。凝固後に、クロロホルム
15gをバイアルに加えた。コーポリマは溶解しなかつた
が、その代わりに、膨潤して、固いが脆いゲル状の架橋
ポリマを形成した。
安定な架橋コポリマを形成する場合のグリシジルメタク
リレートの役割を示すための対照として、36.0gのラク
チドを使用し、かつグリシジルメタクリレートを使用し
なかつた点を除いて、上記手順を繰返した。重合粉末体
をガスクロマトグラフイにより分析したところ、0.05重
量パーセントの乳酸と2.68重量パーセントのクラチドが
存在することがわかつた。
次に、粉末をメチルメタクリレートに溶解し、架橋反応
を上記した条件で繰返した。凝固後に、15gのクロロホ
ルムを加え、ポリマは完全に溶解した。完全に溶解した
ことにより、架橋がビニル重合により生じなかつたこと
がわかつた。
以下特許請求の範囲に記載した実施態様以外の本発明の
実施態様を挙げる。
(1) 第1の反復単位はグリコリド又はラクチドから
誘導されるものであることを特徴とする特許請求の範囲
第2項に記載のコポリマ。
(2) 反復単位の少なくとも50パーセントは第1の反
復単位であることを特徴とする前記第1項記載のコポリ
マ。
(3) 第1の反復単位はラクチドから誘導されること
を特徴とする特許請求の範囲第3項に記載のコポリマ。
(4) 反復単位の少なくとも80パーセントは第1の反
復単位であることを特徴とする前記第3項に記載のコポ
リマ。
(5) 環状ジエステルはグリコリド又はラクチドから
なることを特徴とする特許請求の範囲第5項に記載の方
法。
(6) 環状ジエステルとエポキシドは反応条件におい
て液体であることを特徴とする前記第5項に記載の方
法。
(7) エポキシドはグリシジルアクリレート又はグリ
シジルメタクリレートであることを特徴とする前記第6
項に記載の方法。
(8) 開環触媒はエチルヘキサン酸第一錫、塩化錫、
ジエチル亜鉛又は酸化亜鉛からなりかつ環状ジエステル
及びエポキシドの組合わせ重量に対し約0.01乃至2.0重
量パーセントの量存在するものであることを特徴とする
前記第7項に記載の方法。
(9) 環状ジエステルはグリコリド又はラクチドから
成るものであり、更に、不飽和ポリ(α−ヒドロキシ
酸)コポリマを有効量のビニル重合触媒の存在下でビニ
ルモノマで架橋させる工程を備えることを特徴とする特
許請求の範囲第5項に記載の方法。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子が2乃至5個のα−ヒドロキシ酸
    の環状ジエステルを有効量の開環触媒と有効量の遊離基
    重合禁止剤の存在下で約50乃至250℃の温度でエチレン
    不飽和エポキシドと反応させる工程を備えてなる不飽和
    ポリ(α−ヒドロキシ酸)コポリマの製造方法。
  2. 【請求項2】エポキシドはブタジエンモノエポキシド、
    1,2−エポキシ7−オクテン、グリシジルアクリレー
    ト、グリシジルメタクリレート、グリシジルウンデシレ
    ネート、アリルグリシジルエーテル、メチルビニルグリ
    シジルアミン、ビニル3,4−エポキシシクロヘキサン、
    アリル3,4−エポキシシクロヘキサン、3,4−エポキシシ
    クロヘキシルアクリレート、2,3−エポキシプロピル4
    −ビニルフェニルエーテル、2,3−エポキシシンナミル
    アクリレート、9,10−エポキシオレイルアクリレート、
    又は2,3−エポキシブチルメタクリレートからなること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】環状ジエステルはグリコリド又はラクチド
    からなり、エポキシドはグリシジルアクリレート又はグ
    リシジルメタクリレートであり、開環触媒はエチルヘキ
    サン酸第一錫、塩化錫、ジエチル亜鉛又は酸化亜鉛から
    なりかつ環状ジエステル及びエポキシドの組合わせ重量
    に対し約0.01乃至2.0重量パーセントの量存在するもの
    であり、しかも遊離基重合禁止剤はp−ベンゾキノン、
    1,4−ナフトキノン又は2,5−ジフェニル−p−ベンゾキ
    ノンからなりかつエポキシドの重量に対し約0.01乃至1.
    0重量パーセントの量存在するものであることを特徴と
    する特許請求の範囲第2項に記載の方法。
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