JPH0730347A - 車室内騒音低減装置 - Google Patents

車室内騒音低減装置

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JPH0730347A
JPH0730347A JP5193148A JP19314893A JPH0730347A JP H0730347 A JPH0730347 A JP H0730347A JP 5193148 A JP5193148 A JP 5193148A JP 19314893 A JP19314893 A JP 19314893A JP H0730347 A JPH0730347 A JP H0730347A
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noise
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engine
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン回転数に依存して発生するエンジン
ノイズ及びこもり音の抑圧をなし得る車室内騒音低減装
置の実現と、カーオーディオシステムのDSPとの共用
化を図ることによるコストダウンの実現。 【構成】 マイクロコンピュータ10は車の走行状態に
応じてこもり音及びエンジン音(以下、騒音)抑圧動作
を制御・実行する。具体的には、エンジン回転数検出器
3からの信号を監視し、エンジンが作動中の場合に車の
走行状態が、車が停止している場合、車が加速中の
場合、定速状態で走行中の場合、の3状態の何れかで
あるかを判断して騒音の抑圧制御等を実行して、マイク
ロフォン2からの出力が最小になるように騒音抑圧に必
要な騒音抑圧用周期信号を出力する。出力された騒音抑
圧用周期信号は方形波であるためLPF15を通して正
弦波に近似する波形とし、アンプ17を介し加算器1
8,19を経てスピーカ20,21から出力され、車室
内の騒音を打ち消して抑圧する。また、マイクロコンピ
ュータ10は車が加速中の場合にDSP9にこもり音抑
圧処理を実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音低減装置に関し、特
に、自動車の走行時に生じる車室内の騒音低減装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の車内騒音の改善が快適性
向上の視点より進められ、騒音レベルは年々低下してき
ているが、受動的な手法(例えば、防音装置の付加等)
によるあるレベル以下の騒音の低減は、コストや重量等
の経済的側面から得策とはいえないので、能動的な手法
による騒音低減が求められてきた。そのような能動的な
手法の一つに車室内の騒音をDSP(Digital Signal P
rosessor)による適応信号技術を用いたものがある(後
述;図5参照)。ここで、自動車の一般走行時に発生す
る車内騒音の代表例として、エンジンの回転数に同期す
る周期的なノイズがある。この周期的なノイズは次のエ
ンジンノイズ及びこもり音に分けられる。
【0003】 エンジンノイズ エンジン回転数の0.5次成分を基本波としたその高調
波成分の混合した複合周期音からなるものであり、この
各次数成分の構成割合により音質が変化する。また、こ
の波形はあたかも振幅変調されたような波形を示し、加
速時及び走行時に発生する騒音である。 こもり音 エンジン回転周波数の2次成分に起因するものであり、
圧迫感を伴い人に不快感を与える音である。例えば、エ
ンジン回転数=6000rpmの場合には(6000/
60)×2=200Hzの定常波が発生し車室内のこもり
音となる。このこもり音は定常波状の波形であり特に車
の加速時に発生する。
【0004】図5はこのようなこもり音を抑圧するため
の従来の騒音抑圧装置の基本的構成を示すブロック図で
ある。図5で、加振源であるエンジン回転数情報を検知
して基準信号xとすると、騒音伝達システム51(音響
空間としての車室内)は基準信号xによりこもり音b
(Boominng noise)を出力する。また、適応FIRフィ
ルタ52は基準信号xからこもり音打ち消し用の2次音
cを出力する。さらに、LMSアルゴリズム53は適応
FIRフィルタ52からの2次音cにより1次音である
こもり音bを打ち消すように(マイクロフォン54での
2つの出力間の誤差信号eの2乗値が最小となるよう
に)基準値xと誤差信号eを用いて適応FIRフィルタ
52の係数を更新する。
【0005】ここで、適応FIRフィルタではタップ数
もサンプリング周波数に依存するので、こもり音bの波
形が正弦波に近似することから基準信号xから正弦波を
作成する場合に、タップ数の少ない適応FIRフィルタ
を実現することができる。そこで、従来から実用化され
ている騒音抑圧装置は上述したような基本構成を有し、
こもり音のみを抑圧していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
基本構成による従来の騒音抑圧システムをDSP(Digi
tal Signal Prosessor)により実現しようとする場合に
騒音抑圧システム専用のDSPが必要となり、オーディ
オシステムとDSPを共有できないという問題点があっ
た。また、複合同期音であるエンジンノイズをも抑圧し
ようとする場合には適応FIRフィルタが数百タップ必
要となるのでDSP LSIを数個用いなければエンジ
ンノイズの抑圧を実現することができず、また、オーデ
ィオシステムとDSPを共有できないのでコスト高にな
るという不都合があることから、従来はエンジン回転数
に依存して生ずるこもり音抑圧のみが行われておりエン
ジンノイズの抑圧はなされていないという問題点があっ
た。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、エンジン回転数に依存して発生するエンジンノ
イズ(複合同期音)及びこもり音の抑圧をなし得る車室
内騒音低減装置の実現を目的とし、更に、カーオーディ
オシステムのDSPとの共用化を図りコストダウンを実
現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに第1の発明による車室内騒音低減装置は、音響信号
再生系と、音響信号再生系からの音響信号を処理するデ
ジタル信号処理部と、デジタル信号処理部の出力から音
響を再生する音響再生部とを有する車載用音響再生装置
において、車のエンジン回転を検知して検出信号を出力
するエンジン回転数検出手段と、車速から車速信号を得
る車速信号検出手段と、騒音抑圧用周期信号に基づく騒
音抑圧周波数成分により抑圧された車室内の音を入力し
音信号として出力し、該音信号から非抑圧騒音成分を検
出し誤信号として出力する非抑圧騒音成分検出手段と、
エンジン回転数検出手段からの検出信号及び速度検出手
段からの車速信号に基づいて車の走行状態を判定して該
走行状態に対応する騒音抑圧処理を実行し、騒音抑圧用
周期信号を出力すると共に非抑圧騒音成分検出手段から
の誤信号を最小にするよう、出力する騒音抑圧用周期信
号を制御する制御部と、を有し、車室内の音のうちエン
ジン回転数に依存するこもり音及びエンジン騒音を騒音
抑圧周波数成分の再生音により抑圧することを特徴とす
る。
【0009】第2の発明は上記第1の発明の車室内騒音
低減装置において、更に、制御部が、音響信号再生系か
らの音響信号の有無により車載用音響再生装置が音響再
生中か否かを判定し、車の走行状態に加えて音響再生装
置の動作状態に対応する騒音抑圧処理を実行することを
特徴とする。
【0010】第3の発明は上記第1の発明の車室内騒音
低減装置において、非抑圧騒音成分検出手段が、騒音抑
圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波数成分により抑圧さ
れた車室内の音を入力し音信号として出力する車室内音
入力手段と、減算手段と、を有し、音響再生時に、減算
手段により上記音信号から時間補正されたデジタル信号
処理部の出力を減算し非抑圧騒音成分を検出することを
特徴とする。
【0011】第4の発明は上記第2の発明の車室内騒音
低減装置において、下記ステップ(1)ないし(5)か
らなる機能を有し、こもり音抑圧手段及びエンジン音抑
圧手段を含む騒音抑圧制御手段を有し、制御部が上記騒
音抑圧制御手段により騒音抑圧処理を実行することを特
徴とする。 (1)エンジン回転数検出手段からの検出信号の有無に
よりエンジンが動作中か否かを判定する。 (2)エンジン動作時に、車速信号検出手段からの車速
信号に基づいて車の走行状態が下記,またはのい
ずれかを判定する。 停止中 加速中 定速走行中 (3)車が停止中の場合はこもり音抑圧手段によりエン
ジン回転周波数の2次成分に依存するこもり音を抑圧し
てステップ(2)に戻る。 (4)車が加速中の場合は音響再生中か否かを判定す
る。 (4−1)音響再生中の場合は音響再生を継続してステ
ップ(2)に戻る。 (4−2)音響再生中でない場合はデジタル信号処理部
にこもり音抑圧手段による上記こもり音の抑圧を実行さ
せステップ(2)に戻る。 (5)車が定速走行中の場合はエンジン音抑圧手段によ
りエンジン回転周波数に依存するエンジン音を抑圧して
ステップ(2)に戻る。
【0012】第5の発明は上記第4の発明の車室内騒音
低減装置において、更に、ステップ(3)が下記動作か
らなることを特徴とする。 (3) 車が停止中の場合は音響再生中か否かを判定す
る。 (3−1)音響再生中の場合は非抑圧騒音成分検出手段
により騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波数成分
により抑圧された車室内の音を入力し、上記音信号から
時間補正されたデジタル信号処理部の出力を減算する。 (3−2)こもり音抑圧手段によりエンジン回転周波数
の2次成分に依存するこもり音を抑圧してステップ8
2)に戻る。
【0013】
【作用】上記構成により第1の発明による車室内騒音低
減装置は、エンジン回転数検出手段により車のエンジン
回転を検知して検出信号を出力し、車速信号検出手段に
より車速から車速信号を得る。一方、非抑圧騒音成分検
出手段により騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波
数成分により抑圧された車室内の音を入力し音信号とし
て出力し、該音信号から非抑圧騒音成分を検出し誤信号
として出力する。また、制御部によりエンジン回転数検
出手段からの検出信号及び速度検出手段からの車速信号
に基づいて車の走行状態を判定して該走行状態に対応す
る騒音抑圧処理を実行する。制御部または騒音抑圧用周
期信号を出力すると共に非抑圧騒音成分検出手段からの
誤信号を最小にするよう、出力する騒音抑圧用周期信号
を制御する。そして、車室内の音のうちエンジン回転数
に依存するこもり音及びエンジン騒音を騒音抑圧周波数
成分の再生音により抑圧される。
【0014】第2の発明は上記第1の発明の車室内騒音
低減装置において、更に、制御部が、音響信号再生系か
らの音響信号の有無により車載用音響再生装置が音響再
生中か否かを判定し、車の走行状態に加えて音響再生装
置の動作状態に対応する騒音抑圧処理を実行する。
【0015】第3の発明は上記第1の発明の車室内騒音
低減装置において、非抑圧騒音成分検出手段が、車室内
音入力手段により騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧
周波数成分により抑圧された車室内の音を入力し音信号
として出力する。そして、音響再生時に、減算手段によ
り上記音信号から時間補正されたデジタル信号処理部の
出力を減算し非抑圧騒音成分を検出する。
【0016】第4の発明は上記第2の発明の車室内騒音
低減装置において、騒音抑圧制御手段が、エンジン回転
数検出手段からの検出信号の有無によりエンジンが動作
中か否かを判定する。そして、エンジン動作時に、車速
信号検出手段からの車速信号に基づいて車の走行状態が
下記,またはのいずれかを判定する。車が停止中
の場合はこもり音抑圧手段によりエンジン回転周波数の
2次成分に依存するこもり音を抑圧して上記走行状態の
判定に戻る。車が加速中の場合は音響再生中か否かを判
定し、音響再生中の場合は音響再生を継続して上記車の
走行状態の判定に戻り、音響再生中でない場合はデジタ
ル信号処理部にこもり音抑圧手段による上記こもり音の
抑圧を実行させ上記車の走行状態の判定に戻る。車が定
速走行中の場合はエンジン音抑圧手段によりエンジン回
転周波数に依存するエンジン音を抑圧して上記車の走行
状態の判定に戻る。
【0017】第5の発明は上記第4の発明の車室内騒音
低減装置において、車が停止中の場合は音響再生中か否
かを判定し、音響再生中の場合は非抑圧騒音成分検出手
段により騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波数成
分により抑圧された車室内の音を入力し、上記音信号か
ら時間補正されたデジタル信号処理部の出力を減算し、
こもり音抑圧手段によりエンジン回転周波数の2次成分
に依存するこもり音を抑圧して上記車の走行状態の判定
に戻る。
【0018】
【実施例】図1は本発明に基づく車室内騒音低減装置の
一実施例の構成を示すブロック図であり、オーディオシ
ステムを構成するマイクロコンピュータとDSPとを供
用するように構成した例である。図1で、1はオーディ
オ信号再生系であり、チューナ1−2やCD(コンパク
トディスク)プレーヤ1−2を含んでいる。2はマイク
ロフォンであり、室内音入力手段に相当し、3はエンジ
ン回転数検出器、4は速度検出器、5は減算器、6,7
はA/D変換器、8は波形整形回路、9はDSP、10
はマイクロコンピュータであり制御部に相当し、11は
キーボード、12はROM(Read Only Memory)、13
はD/A変換器、14は時間補正回路、15はLPF
(ローパスフィルタ)、16,17はアンプ、18,1
9は加算器、20,21はスピーカである。またマイク
ロフォン2、減算器5、A/D変換器7、及び時間補正
回路14は非抑制騒音成分検出手段を構成する。
【0019】図1で、オーディオ信号再生系1からの再
生信号はデジタル信号としてDSP9及びマイクロコン
ピュータ10に入力する。DSP9に入力した再生信号
はDSP9で音場再生処理を施された後、D/A変換器
13でアナログ信号に変換されステレオ信号としてアン
プ16を介して出力され、加算器18,19を経てスピ
ーカ20,21から再生出力される。マイクロフォン2
は車室内に設けられており車室内に生ずる騒音(こもり
音及びエンジン音)を検出して減算器5に入力する。ま
た、マイクロフォン2にはオーディオシステムが動作中
にはオーディオ音も同時に入力されてしまうので正確に
こもり音及びエンジン音を検出するためにはオーディオ
音を除去する必要がある。そこで、D/A変換器13を
経たオーディオ音を時間補正回路14で時間補正し減算
器5で減算することにより打ち消す。なお、時間補正は
スピーカ20,21からマイクロフォン2までの時間遅
れを調整するためのものである。
【0020】更に、マイクロフォン2で検出された騒音
をA/D変換器7でデジタル信号に変換してマイクロコ
ンピュータ10及びDSP9に入力する。エンジン回転
数検出器3はエンジンの回転を検出してパルスを生成
し、そのパルスを波形整形回路8を介してデジタル信号
としてマイクロコンピュータ10に入力する。速度検出
器4は車速から車の走行状態(停止しているか、加速中
か、定速走行中か)を判別するために車速を検出してマ
イクロコンピュータ10に入力する。なお、車の走行状
態を知るための情報として速度の代りにアクセル開度を
用いてもよい。この場合は、速度検出器4の代りにアク
セルペタルの開き具合を検出するセンサーを用いればよ
い。マイクロコンピュータ10はバックアップ電源(図
示せず)により動作し、騒音抑圧制御手段(後述)によ
り車の走行状態に応じて騒音抑圧動作を制御・実行す
る。
【0021】具体的には、エンジン回転数検出器3から
の信号を乗じ監視し、エンジンが作動中の場合に車の走
行状態が、車が停止している場合、車が加速中の場
合、定速状態で走行中の場合、の3状態の何れかであ
るかを判断して騒音の抑圧制御等を実行して、マイクロ
フォン2からの出力が最小になるように騒音抑圧に必要
な騒音抑圧用周期信号を出力する。なお、マイクロコン
ピュータ10から出力される騒音抑圧用周期信号は方形
波であるためLPF15を通して正弦波に近似する波形
とし、アンプ17を介し加算器18,19を経てスピー
カ20,21から出力され、車室内の騒音を打ち消して
抑圧する。また、マイクロコンピュータ10はオーディ
オ信号再生系1及びDSP9の制御(DSP9へのこも
り音抑圧処理実行プログラム(こもり音抑圧手段)また
はDSP動作プログラムの転送)をも行う。キーボード
11はDSPパラメータ入力等、必要な指示情報の入力
を行う。
【0022】実施例では本発明に基づく騒音の抑圧制御
を行う騒音抑圧制御手段やこもり音の抑圧を行うこもり
音抑圧手段やエンジン音の抑圧を行うエンジン音の抑圧
手段等をプログラムとして実現しており、ROM12は
それらのプログラム及びDSP動作プログラム等を格納
している。これらプログラムは必要に応じてマイクロコ
ンピュータ10によって読み出される。
【0023】図2は本発明に基づく騒音抑圧制御手段の
構成例を示すフローチャートであり、実施例ではこの騒
音抑圧制御手段はオーディオシステムに搭載されている
マイクロコンピュータ10によって下記ステップにより
実行され、図1の車室内騒音低減装置の動作を制御し周
期性のある車室内騒音を抑圧する。
【0024】[S1] マイクロコンピュータ10は車
のエンジンが動作中か否かを常時監視し、エンジンが動
作していなければステップS12,S13に移り通常の
オーディオシステムの動作モードに入る。エンジンが動
作している場合にはステップS2以降の騒音抑圧モード
に入る。エンジンが動作中か否かの判定は、マイクロコ
ンピュータ10に入力するエンジン回転数検出器3から
の信号の有無のチェック結果により行うことができる。 [S2] 車の走行状態、“車が停止しているか走行中
であるか”、を判定し、停止中の場合はステップS3以
降のこもり音抑圧処理を行い、走行中の場合にはステッ
プS6に移る。車の走行状態の判定はマイクロコンピュ
ータ10に入力する速度検出器4による車速信号の有無
のチェック結果を用いる。
【0025】[S3] まず、オーディオシステムが動
作中か否かを判定し動作中でない場合はステップS5で
こもり音抑圧処理を実行する。 [S4] オーディオシステムが動作中の場合はマイク
ロフォン2から入るオーディオ音を除去する。前述した
ようにマイクロフォン2にはオーディオシステムが動作
中にはオーディオ音も同時に入力されてしまうので正確
にこもり音及びエンジン音を検出するためにはオーディ
オ音を除去する必要がある。そこで、D/A変換器13
を経たオーディオ音を時間補正回路14で時間補正し減
算器5で減算することにより打ち消す。
【0026】[S5] こもり音抑圧処理を実行し実行
終了後はステップS2に戻る。こもり音抑圧処理は、こ
もり音がエンジン回転数による2次成分の周波数に起因
することに着目しこの2次成分を空間的に打ち消すため
の手法であり、こもり音が基本的には正弦波であること
を前提にしてこの波形を打ち消すための正弦波を内部で
作成し、キャンセル信号が最小になるようにその波形の
位相、大きさを制御するような処理である(図3に実施
例におけるこもり音抑圧処理の構成を示す)。 [S6] 車が加速中であるか否かの判定を行う。加速
中でない場合はステップS10に移る。加速中か否かの
判定はマイクロコンピュータ10に入力する速度検出器
4からの車速信号に基づいて前後の速度の大きさ及び単
位時間当たりの増分を算出して判定することにより行う
ことができる。
【0027】[S7] 車が加速中の場合はオーディオ
システムが動作中か否かを判定し動作中でない場合はス
テップS9に移る。 [S8] 車が加速中の場合でオーディオシステムが動
作中の場合は、こもり音は聴覚上では気にならない(オ
ーディオ音に紛れこもり音を知覚しない)ので、こもり
音抑圧処理を行うことなくオーディオシステムの動作を
継続し、ステップS6に戻る。
【0028】[S9] マイクロコンピュータ10はD
SP9にこもり音抑圧処理プログラムを転送しDSP9
にこもり音抑圧処理を実行させる。そして、実行終了後
はステップS6に戻る。車が加速中の場合はエンジンの
回転数が大きく、マイクロコンピュータ10は騒音抑圧
制御手段の速度判定等の実行のためリアルタイムで動作
しなければならないので、DSP9にこもり音抑圧処理
プログラムを転送しDSP9にこもり音抑圧処理の実行
を行わせる(DSP9ではオーディオシステム実行プロ
グラムとこもり音抑圧処理プログラムは共存できないた
めオーディオシステムが動作していない場合にDSP9
にこもり音抑圧処理を行わせることとなる)。
【0029】[S10] 車が定速走行中か否かを判定
する。車が定速走行中でない場合(例えば、減速中)は
ステップS6に戻る。 [S11] 車が定速走行中の場合はエンジン音抑圧処
理を行い、実行終了後はステップS10に戻る。車が定
速走行中の場合はエンジンノイズが大きく、こもり音は
そのノイズ音に含まれてしまうので、マイクロコンピュ
ータ10は入力するエンジン回転数検出器3からの信号
からエンジン回転数を得て、その回転数の0.5次成分
の周波数を基準として1次、2次、3次、4次、…と高
調波成分を合成した複合周期音を作成する。そして、マ
イクロフォン2でこのエンジン音を検出してその信号レ
ベルが最小になるようにマイクロコンピュータ10は作
成する複合周期波を制御する(図4に実施例におけるエ
ンジン音抑圧処理の構成を示す)。 [S12] ステップS1でエンジンが動作していない
場合はオーディオシステムが動作しているか否かを判定
し、動作している場合はオーディオシステムの動作を継
続してステップS1に戻り、動作していない場合は単に
ステップS1に戻る。
【0030】図3はこもり音抑圧手段の構成例を示すブ
ロックチャートである。実施例ではこもり音抑圧手段は
プログラムで実現されておりROM12に格納されてい
る。そして、実行時に同様にプログラムとして実現され
ている騒音抑圧制御手段の一部(サブプログラム)とし
てマイクロコンピュータ10により実行される(S5参
照)。
【0031】[S31] エンジン回転数を読み込む。
エンジン回転数はマイクロコンピュータ10がエンジン
回転数検出器3からの信号に基づいて算出する。 [S32] エンジン回転数に対応した2次成分の周波
数を決定する。この周波数決定方法は、近似式「2次成
分の周波数≒f(エンジン回転数)」を算式として計算
する(例えば、エンジン回転数=6000rpmの場合
には(6000/60)×2=200Hz)か、あるいは
2次成分値の区分毎に対応する周波数値を予め算出して
おき“エンジン回転数と周波数の対応テーブル”として
こもり音抑圧手段(プログラム)中に設定しておけばよ
い。
【0032】[S33] 決定した2次成分の周波数に
よる正弦波形の作成 正弦波形の作成はよく知られた三角関数発生プログラム
(サブルーチン)を用いれば容易に求めることができ
る。 [S34] 正弦波形信号は方形の騒音抑圧用周期信号
として出力されるのでLPF15を通して正弦波に近似
する波形(こもり音と逆位相)とし、その後でアンプ1
7を介し加算器18,19を経てスピーカ20,21か
ら出力し、車室内の騒音を打ち消して抑圧する。
【0033】[S35] エラーマイクロフォン2で、
打ち消されずに残っている騒音を誤差信号として検出す
る。 [S36] 誤差信号が最小(許容範囲以内)か否かを
判定する。許容範囲以内の場合はこもり音抑圧手段の実
行を終了し騒音抑圧制御手段の実行(ステップ1への戻
り)に移る(サブプログラムからメインプログラムへ復
帰する)。 [S37] 誤差信号が最小でない場合は最小化手段
(LMSプログラム)を実行し、ステップS34に戻
る。LMSプログラムはよく知られているLMSアルゴ
リズムをプログラムとして実現したものであり(図示せ
ず)、誤差信号の2乗値が最小となるように、正弦波出
力の位相等を調整する。
【0034】図4はエンジン音抑圧手段の構成例を示す
ブロックチャートである。実施例ではエンジン音抑圧手
段はプログラムで実現されておりROM12に格納され
ている。そして、実行時に同様にプログラムとして実現
されている騒音抑圧制御手段の一部(サブプログラム)
としてマイクロコンピュータ10により実行される(図
2のS5参照)。
【0035】[S41] エンジン回転数を読み込む
(図3の場合と同様)。 [S42] エンジン回転数に対応した1次,2次,3
次,4次,…成分の周波数を決定する。この周波数決定
方法は、近似式「N次成分の周波数≒F(エンジン回転
数)」を算式として計算するか、あるいはN次成分値の
区分毎に対応する周波数値を予め算出しておき“エンジ
ン回転数とN次周波数の対応テーブル”としてエンジン
音抑圧手段(プログラム)中に設定しておけばよい。
【0036】[S43] 決定した各周波数成分毎の周
波数によるそれぞれの正弦波形の作成及び複合周期音の
作成。複合周期音は各周波数成分毎の周波数を合成する
ことによって得られる。なお、正弦波形の作成方法は図
3の場合と同様である。 [S44] 正弦波形信号は方形の騒音抑圧用周期信号
として出力されるのでLPF15を通して正弦波に近似
する波形(エンジン音と逆位相)とし、その後でアンプ
17を介し加算器18,19を経てスピーカ20,21
から出力し、車室内の騒音を打ち消して抑圧する。
【0037】[S45] エラーマイクロフォン2で、
打ち消されずに残っている騒音を誤差信号として検出す
る。 [S46] 誤差信号が最小(許容範囲以内)か否かを
判定する。許容範囲以内の場合はエンジン音抑圧手段の
実行を終了し騒音抑圧制御手段の実行(ステップ1への
戻り)に移る(サブプログラムからメインプログラムへ
復帰する)。 [S47] 誤差信号が最小でない場合は最小化手段
(LMSプログラム)を実行し、ステップS44に戻
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車室内騒音
低減装置によれば、こもり音の抑圧だけでなく、エンジ
ンノイズの抑圧も行うことができる。また、オーディオ
システムとDSPを共有できるのでコストの大幅な削減
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく車室内騒音低減装置の一実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に基づく騒音抑圧制御手段の構成例を示
すフローチャートである。
【図3】こもり音抑圧手段の構成例を示すブロックチャ
ートである。
【図4】エンジン音抑圧手段の構成例を示すブロックチ
ャートである。
【図5】従来の騒音抑圧装置の基本的構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 オーディオ信号再生系 2 マイクロフォン(車室内音入力手段) 3 エンジン回転数検出器(エンジン回転数検出手段) 4 速度検出器(速度検出手段) 5 減算器 8 波形整形回路 9 DSP(デジタル信号処理部) 10 マイクロコンピュータ(制御部) 21,10 スピーカ(音響再生部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号再生系と、音響信号再生系から
    の音響信号を処理するデジタル信号処理部と、デジタル
    信号処理部の出力から音響を再生する音響再生部とを有
    する車載用音響再生装置において、 車のエンジン回転を検知して検出信号を出力するエンジ
    ン回転数検出手段と、 車速から車速信号を得る車速信号検出手段と、 騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波数成分により
    抑圧された車室内の音を入力し音信号として出力し、該
    音信号から非抑圧騒音成分を検出し誤信号として出力す
    る非抑圧騒音成分検出手段と、 前記エンジン回転数検出手段からの検出信号及び前記速
    度検出手段からの車速信号に基づいて車の走行状態を判
    定して該走行状態に対応する騒音抑圧処理を実行し、前
    記騒音抑圧用周期信号を出力すると共に前記非抑圧騒音
    成分検出手段からの誤信号を最小にするよう、出力する
    騒音抑圧用周期信号を制御する制御部と、を有し、 前記車室内の音のうちエンジン回転数に依存するこもり
    音及びエンジン騒音を前記騒音抑圧周波数成分の再生音
    により抑圧することを特徴とする車室内騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車室内騒音低減装置にお
    いて、更に、 制御部が、音響信号再生系からの音響信号の有無により
    車載用音響再生装置が音響再生中か否かを判定し、車の
    走行状態に加えて音響再生装置の動作状態に対応する騒
    音抑圧処理を実行することを特徴とする車室内騒音低減
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車室内騒音低減装置にお
    いて、 非抑圧騒音成分検出手段が、 騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波数成分により
    抑圧された車室内の音を入力し音信号として出力する車
    室内音入力手段と、 減算手段と、を有し、 音響再生時に、減算手段により上記音信号から時間補正
    されたデジタル信号処理部の出力を減算し非抑圧騒音成
    分を検出することを特徴とする車室内騒音低減装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の車室内騒音低減装置にお
    いて、 下記ステップ(1)ないし(5)からなる機能を有し、
    こもり音抑圧手段及びエンジン音抑圧手段を含む騒音抑
    圧制御手段を有し、 制御部が上記騒音抑圧制御手段により騒音抑圧処理を実
    行することを特徴とする車室内騒音低減装置。 (1)エンジン回転数検出手段からの検出信号の有無に
    よりエンジンが動作中か否かを判定する。 (2)エンジン動作時に、車速信号検出手段からの車速
    信号に基づいて車の走行状態が下記,またはのい
    ずれかを判定する。 停止中 加速中 定速走行中 (3)車が停止中の場合はこもり音抑圧手段によりエン
    ジン回転周波数の2次成分に依存するこもり音を抑圧し
    てステップ(2)に戻る。 (4)車が加速中の場合は音響再生中か否かを判定す
    る。 (4−1)音響再生中の場合は音響再生を継続してステ
    ップ(2)に戻る。 (4−2)音響再生中でない場合はデジタル信号処理部
    にこもり音抑圧手段による上記こもり音の抑圧を実行さ
    せステップ(2)に戻る。 (5)車が定速走行中の場合はエンジン音抑圧手段によ
    りエンジン回転周波数に依存するエンジン音を抑圧して
    ステップ(2)に戻る。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車室内騒音低減装置にお
    いて、更に、 ステップ(3)が下記動作からなることを特徴とする車
    室内騒音低減装置。 (3)車が停止中の場合は音響再生中か否かを判定す
    る。 (3−1)音響再生中の場合は非抑圧騒音成分検出手段
    により騒音抑圧用周期信号に基づく騒音抑圧周波数成分
    により抑圧された車室内の音を入力し、上記音信号から
    時間補正されたデジタル信号処理部の出力を減算する。 (3−2)こもり音抑圧手段によりエンジン回転周波数
    の2次成分に依存するこもり音を抑圧してステップ
    (2)に戻る。
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