JPH0730363B2 - 硬質焼結体切削加工具 - Google Patents

硬質焼結体切削加工具

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JPH0730363B2
JPH0730363B2 JP14141886A JP14141886A JPH0730363B2 JP H0730363 B2 JPH0730363 B2 JP H0730363B2 JP 14141886 A JP14141886 A JP 14141886A JP 14141886 A JP14141886 A JP 14141886A JP H0730363 B2 JPH0730363 B2 JP H0730363B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はダイヤモンド焼結体または高圧相窒化硼素を含
有する焼結体と超硬合金母材が共にホルダに強固に接合
されてなる切削加工具、特に切削工具、掘削工具等に関
する。
〔従来の技術〕
微細なダイヤモンド粒子を鉄族金属等の結合材を用いて
超高圧高温下で焼結して得られるダイヤモンド焼結体
は、切削工具、伸線ダイス、ドリルピット耐摩工具の刃
先材料として、従来の超硬合金に比べ格段に優れた耐摩
耗性を有している。また、微細な高圧相型窒化硼素を種
々の結合材を用いて焼結した材料は、高硬度の鉄族金属
や鋳鉄の切削に対し優れた性能を示す。第7図(a),
(b)および(c)に示すようにこれらの焼結体1は、
超硬合金の母材2上に直接または中間接合層を介して、
接合して用いられることが多い。超硬合金2は、焼結体
1の工具ホルダへのろう付けを可能にするため、あるい
は焼結ダイヤモンド等の補強のために用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、第7図(a)および(b)に示すよう
に、これらの焼結体ではダイヤモンド焼結体や高圧相型
窒化硼素焼結体1の部分がろう材4に濡れにくく、ホル
ダ3とこれら焼結体部分1との間には間隙5が生ずると
いう問題点があった。したがって、第7図(a)および
(b)に矢印で示す超硬合金母材2との接合面に平行で
あるような応力が働くと、超硬合金母材2による補強の
効果がなくなり、焼結体1中に亀裂が発生したり、エッ
ジ部が欠損するという問題を生じた。
したがって、従来の焼結体では主として超硬合金母材と
の接合面に垂直な方向の応力が負荷される用途のみにし
か使用することができなかった。また、これらの硬質焼
結体の寸法が小さい場合には、超硬合金母材でのみろう
付けされているため、ろう付け強度が低くなり、使用中
ろう付けが外れてしまうという問題点もあった。
ところでこれらの硬質焼結体は、ダイヤモンドや高圧相
窒化硼素が安定な超高圧高温下で製造されるため、これ
を刃先として用いた切削加工用チップは高価なものにな
る。切削加工を行う場合、硬質焼結体は刃先になる部分
にのみ存在すれば良いが、これらの硬質焼結体を使用す
るのは、高速で切削したり高硬度の被削材の場合である
ため、高強度の保持力が必要となる。前記したように超
硬合金母材でのみろう付けされるため、該超硬合金母材
の面積が小さいとろう付強度が低いので、第7図(a)
(b)および(c)に示すような硬質焼結体1と超硬合
金母材2からなる部材のサイズを必要以上に大きくせね
ばならず、この点からも従来のダイヤモンドまたは高圧
相型窒化硼素焼結体を使用した工具は高価なものであっ
た。
それゆえに、本発明の目的は、上記のダイヤモンド焼結
体や高圧相型窒化硼素焼結体の部分にもろう付けを可能
とした工具用硬質焼結体を使用し、しかも従来品よりも
安価で長寿命な切削加工具を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明者等は、ダイヤモンド焼結体および/または高圧
相型窒化硼素焼結体にもろう付け可能で、かつろう付け
強度の優れたものを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、
ダイヤモンド焼結体および/または高圧相型窒化硼素焼
結体に超硬合金母材を直接または中間接合層を介して接
合した硬質焼結体に、厚さ0.1μm以上20μm以下の周
期律表IVa、VaおよびVIa族の元素からなる群より選ばれ
た1種または2種以上の金属もしくは該金属の炭化物の
薄膜で、少なくともろう付けの必要な硬質焼結体の表面
を被覆することにより、被覆した薄膜にろう材が濡れて
ホルダと硬質焼結体とが接合可能となることを見い出し
た。このことにより、焼結体部にもろう付け可能となる
ため、接合面積が増加するとともに、上述のように超硬
合金母材との接合面に平行であるような応力が付加され
た場合にでも、ホルダが補強の役割を果たし、硬質焼結
体の亀裂の発生やエッジの欠損が有効に防止されること
を見い出した。
またダイヤモンドおよび/または高圧相型窒化硼素を20
容量%以上含有する焼結体部に超硬合金母材が直接にま
たは中間接合層を介して接合されており、前記焼結体部
の表面が、厚さ0.1μm以上20μm以下、好ましくは1
μm以上20μm以下の周期律表IVa、VaおよびVIa族の元
素からなる群より選ばれた1種または2種以上の金属も
しくは該金属の炭化物からなるろう付け可能な物質の薄
膜で被覆されており、該焼結体部および前記超硬合金母
材のホルダと接する部分はすべて該ホルダにろう付けさ
れてなる切削加工具は、高いろう付け強度を得られるの
で、刃先にのみ該硬質焼結体が存在するような従来品よ
り小型の焼結体を用いるものであっても、ろう付け部よ
りの破損や硬質焼結体の破壊が生じないことを見い出し
た。
本発明に使用するダイヤモンド焼結体は、20容量%以上
のダイヤモンドを含有するものである。特にダイヤモン
ド含有量が80容量%以上で、残部が周期律表IVa、Vaお
よびVIa族の元素からなる群より選ばれた1種または2
種以上の金属の炭化物および/または鉄族金属よりなる
結合材である焼結ダイヤモンドが、特に優れた耐摩耗性
を示すため好ましい。
また、本発明に使用する高圧相型窒化硼素焼結体は、高
圧相型窒化硼素を20容量%以上を含有するものである。
特に高圧相型窒化硼素の含有量が20容量%以上90容量%
以下で、残部が周期律表IVa、VaおよびVIa族の元素から
なる群より選ばれた1種もしくは2種以上の金属の窒化
物、炭化物、炭窒化物、硼化物の混合物または固溶体よ
りなる結合材、あるいはこれらの結合材にAlおよび/ま
たはSiを結合材全体に対して1容量%以上含有する高圧
相型窒化硼素焼結体は、高硬度の鉄族金属の切削におい
て優れた耐摩耗性と靱性を示すため好ましい。
本発明において硬質焼結体に付着させろう付けを可能に
する薄膜の膜厚は、0.1〜20μmの範囲とする。膜厚が
0.1μm未満であると、硬質焼結体の表面を有効に被覆
することが困難であり、その結果ろう材が均一に硬質焼
結体表面に付着しない。また膜厚が20μmを越えると、
被覆工程に長時間を要し被覆層形成のコストが高くなっ
てしまう。すなわち膜厚の上限20μmは技術的な理由で
なく、経済的な理由より限定されるものである。
本発明の薄膜としては、ろう材との濡れ性が良く、かつ
硬質焼結体との接合強度の高いものが好ましく、特に好
ましくは周期律表IVa、VaおよびVIa族の元素からなる群
より選ばれた1種または2種以上の金属もしくは該金属
の炭化物である。
本発明の周期律表IVa、VaおよびVIa族の金属もしくは該
金属の炭化物の薄膜が硬質焼結体上に強固に接合する理
由は以下のごとく推定できる。
まず、第1に薄膜として用いる周期律表IVa、VaおよびV
Ia族金属もしくは該金属の炭化物は硬質焼結体中の結合
材である周期律表IVa、VaおよびVIa族の炭化物、窒化
物、炭窒化物との界面で相互固溶体を形成するためと考
えられる。
第2に薄膜としての周期律表IVa、VaおよびVIa族金属も
しくは該金属の炭化物の成分が、ダイヤモンド焼結体中
の炭素あるいは高圧相型窒化硼素焼結体中の硼素、窒素
と結合するためと考えられる。特にMC1-X(Mは周期律
表IVa、VaまたはVIa族の金属を示す。)で表わされるよ
うな炭素原子が化学量論値より低い場合、遊離金属とダ
イヤモンドの炭素あるいは高圧相型窒化硼素の窒素、硼
素とが結合し、接合強度が向上するものと推定される。
さらに薄膜としての周期律表IVa、VaおよびVIa族金属も
しくは該金属の炭化物は、鉄族金属に対し良好な濡れ性
を示す。これらの薄膜は、銀ろう、銅ろう等との濡れ性
も良く、ろう材は硬質焼結体上に付着し強固なろう付け
が可能となる。
本発明における薄膜としては、特に炭化チタンの薄膜が
優れている。炭化チタンの熱膨張係数が8×10-6であ
り、硬質焼結体の焼結体部の熱膨張係数4.5〜6×10-6
に近似しており、また高温条件下大気中でも安定である
からである。
ところで本発明において用いる優れた性能を有する硬質
焼結体は、750℃より高温になると、結合材とダイヤモ
ンドあるいは高圧相型窒化硼素との熱膨張差による亀裂
発生や、ダイヤモンドあるいは高圧相型窒化硼素の低圧
相型への変態(ダイヤモンドの場合にはグラファイト
化、高圧相型窒化硼素の場合にはhex-BN化)が生じ劣化
する。したがって、750℃以下の温度で炭化物薄膜を硬
質焼結体上に強固に結合させる必要があり、これは以下
の実施例に示す開示の方法により可能となった。
以上説明した本発明の硬質焼結体を用いた切削加工用チ
ップについて以下に述べる。本発明の切削加工具におい
ては、該硬質焼結体の焼結体部の少なくともろう付けの
必要な表面について、該薄膜を被覆し、該被覆焼結体部
と超硬合金母材のホルダと接する部分はすべてろう付け
する、すなわち超硬合金母材部はそのまま、また硬質焼
結体部は該薄膜を介して、ホルダーにろう付けされてい
るので、その性能が向上する。本発明におけるホルダと
しては超硬合金製のものが性能向上の点で特に好まし
い。これは、超硬合金と硬質焼結体の熱膨張係数が近
く、ろう付けによる残留応力が少いこと、超硬合金は強
度が高いため硬質焼結体の補強に有効であることが考え
られる。本発明に用いるろう材としては特に限定されず
例えば銀ろう、銅ろう等が用いられる。
なお焼結体部の被覆は少なくともろう付けに必要な表面
について形成されておればよいのであるが、焼結体の表
面にすべて被覆しておき、ろう付けの後何らかの手段で
ろう付け面でない部分に残った被覆を除去してもよい
し、場合によればろう付け後も残しておいてもよい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 平均粒度5μmの立方晶型窒化硼素を70容量%含有し、
残部がTiN、WCおよびAlを容積で6:1:3の割合で含有して
なる立方晶型窒化硼素焼結体部が、中間接合層を介して
超硬合金母材に接合されているものを試作した。ここ
で、中間接合層は、立方晶型窒化硼素50容量%含有し残
部がTiCとAlを体積比で8:2の割合で含有してなる厚さ0.
03mmの層である。
この焼結体を切断した後スパッタエッチングにより立方
晶型窒化硼素の表面を清浄化し、約5μmの厚みのTiC
0.8からなる薄膜層をプラズマCVD法により立方晶型窒化
硼素焼結体部の表面に形成させた。
このときの薄膜層形成条件は、TiCl4、CH4及びH2ガス中
で立方晶型窒化硼素焼結体を750℃に加熱し2時間保持
するものである。
この立方晶型窒化硼素焼結体をJIS規格のBAg-4相当の銀
ろうを用いて第1図に示すように超硬合金製のホルダ3
にろう付けした。ろう材4は、超硬合金母材2のみなら
ず立方晶型窒化硼素の焼結体1′にまで濡れており、ホ
ルダ3に良好に接合していた。なお、比較のため、第7
図(b)に示すような従来の工具を、焼結体の表面を炭
化物薄膜で被覆しないほかはこの実施例と同様にして作
成し比較例とした。これらの実施例と比較例の工具によ
り、V溝を有するSKD11(HRC60)を切削速度100m/分、
切込み0.5mm、送り0.2mm/回転で切削したところ、実施
例の焼結体は30分切削しても刃先に亀裂や欠損が生じな
かったのに対し、比較例の焼結体は15秒切削したところ
で焼結体中に亀裂が発生した。
実施例2 超硬合金母材の上に、厚さ0.05mmで立方晶型窒化硼素を
60容量%含有し残部がTiN、WCおよびAlを体積で5:2:3の
割合で含有してなる中間接合層を介して、平均粒度10μ
mのダイヤモンドを90容量%と残部が(W,Ti)CとCoよ
りなる組成のダイヤモンドの焼結体部を接合し、硬質焼
結体を作成した。このダイヤモンドの焼結体部に、第1
表に示す組成の薄膜を高周波スパッタリング法により形
成させた。なお、ダイヤモンドの焼結体部は600℃に加
熱した。
各焼結体を第2図に示すように超硬合金製ホルダ3にJI
S規格BAg-1相当の銀ろう材を用いてろう付けし、ダイヤ
モンドの焼結体部1′のろう付け性を観察した後、上面
をダイヤモンド砥石による平面研削を行ない、第2図に
イで示す箇所の焼結体部の欠損状態を見た。これらの結
果も併せて第1表に示す。
実施例3 超硬合金母材の上に、立方晶型窒化硼素を50容量%含有
し残部が(Ti、Ta、W、Mo)(C、N)、AlおよびSiを
体積化でそれぞれ7:2:1の割合で含有してなる焼結体部
を接合し、硬質焼結体を作製した。得られた焼結体の表
面を、反応性イオンプレーティング法により、第2表に
示す組成の薄膜を形成させた。
なお、上記のブランク形状は一辺が2.5mmの直角二等辺
三角形で、厚みは焼結体部層が0.8mm、超硬合金母材が
0.8mmである。
各焼結体を、第2図に示すように、JIS規格BAg-1相当の
銀ろう材を用いて、超硬合金製のホルダにろう付けし硬
質焼結体のろう付け性を観察した。次に、これらのチッ
プをSNG432に加工して切削用チップを作製し、硬度HRC6
1のSKD11丸棒を切削速度150m/分、切込み0.5mm、送り0.
3mm/回転で切削した。これらの結果も第2表に併せて示
す。
実施例4 平均粒度3μmの立方晶型窒化硼素を60容量%含有し、
残部がTiNとAlより成る厚さ1mmの硬質焼結体が、厚さ3m
mのWC-10%組成の超硬合金母材に接合した複合焼結体を
作製し、第3図にその斜視図を示す形状(1×2×4m
m)に加工した。次に該複合焼結体の立方晶型窒化硼素
焼結体部の表面をスパッタエッチングにより清浄化した
後、プラズマCVD法によりTiCから成る薄膜を膜厚1.5μ
mに形成した。形成条件はTiCl4、CH4およびH2ガス中で
複合焼結体を710℃に加熱して35分間保持した。得られ
た被覆焼結体部1′と超硬合金母材2からなる複合焼結
体を第4図に示すように、JIS規格のBAg-4相当の銀ろう
を用いて超硬合金製の台金3にろう付けして切削加工具
(本発明品)としたところ、この切削加工具においては
立方晶型窒化硼素焼結体部まで完全にろう付けされてい
た。
比較のために上記においてTiC被覆を行わず、その他は
同様にして切削加工具(比較品)を作製したところ、こ
の場合には立方晶型窒化硼素焼結体部はろうが濡れず、
台金と該焼結体部との間には隙間が生じた。
次に以上で得られた本発明品及び比較品を刃先ノーズR
が0.4mmとなるように加工し、HRC60のダイス鋼(外径10
0mm、長さ300mm)を切込み0.2mm、送り0.1mm/回転、切
削速度100m/分、乾式で切削した。その結果、本発明の
切削加工具では30分間切削加工しても刃先の欠損が生じ
ず、複合焼結体が超硬合金製台金から動くこともなく、
正常に切削できたのに対し、比較品は2分間切削加工し
た時点で台金より複合焼結体がはずれた。
さらにこれらの切削加工具を用いて、外径100mm、長さ3
00mmの丸棒に軸に平行に外周部に4ケ所V字形状の溝を
有するダイス鋼(HRC61)を、切削速度100m/分、切込み
0.2mm、送り0.1mm/回転で切削した。その結果、本発明
品は10分間切削しても刃先が欠損しなかったのに対し、
比較品はくいつきと同時に欠損してしまった。
実施例5 平均粒度7μmの立方晶型窒化硼素を75容量%含有し、
残部がTiN,TiCおよびAlを容積で5:3:2の割合で含有して
なる立方晶型窒化硼素焼結体部が50容量%の立方晶型窒
化硼素とTi-Alからなる結合材の中間層(50μm厚)を
介して、超硬合金母材に接合されてなる複合焼結体を作
製した。該複合焼結体を第3図に示した形状(1×1.5
×4mm)に切断した後、第3表に示す薄膜を表に示す種
々の方法により該複合焼結体の硬質焼結体部に被覆し
た。
これらの被覆した複合焼結体を、第5図に示す如く超硬
合金製の台金3に銀ろう(JIS BAg-1)4を用いてろう
付けし、刃先ノーズ部が0.8Rになるよう加工して切削加
工具(本発明品)を作製した。また、比較のため薄膜を
被覆していない複合焼結体についても同様にして切削加
工具(比較品)を作製した。
以上で得られた切削加工具のチップろう付け状態を観察
したところ、A〜Hのものは硬質焼結体が銀ろうを介し
て超硬合金の台金に接合されていた。また比較品は硬質
焼結体と台金は接着しておらず隙間があった。
次にこれ等の切削加工具を用いて、切削速度120m/分、
切込み0.3m、送り0.1mm/回転で、直径100mmのインコネ
ルを切削したところ、本発明品であるA〜Hは10分間切
削しても問題は生じなかったが、比較品は5分間切削し
た時点で刃先が欠損した。
実施例6 平均粒度20μmのダイヤモンドを93容量%含有し、残部
がCoよりなる硬質焼結体が中間接合層を介して超硬合金
製の母材に接合した複合焼結体を作製した。ここで該中
間接合層は立方晶型窒化硼素を60容量%含有し、残部が
TiCとAlを体積比で8:2の割合いで含有してなる厚さ0.05
mmの層である。この複合焼結体を第3図に示すような形
状(1×2×3mm)に切削加工した後、スパッタエッチ
ングによりダイヤモンド焼結体の表面を清浄化した後、
厚さ1μmのW膜を真空蒸着法によりコーティングした
ものと、厚さ2μmのTiC薄膜層を、プラズマCVD法によ
り焼結体部の表面に形成したものを用意した。
この被覆複合焼結体を超硬合金の台金にろう付けして、
第4図に示すような切削加工具のチップを作製し、ノー
ズ部を0.8Rに仕上げた(本発明品)。比較のため、W薄
膜またはTiC薄膜を形成しない以外は同様に行った切削
加工具を作製した(比較品)。これ等の切削加工具を用
いて、ビッカース硬度1400のアルミナセラミックス(径
50mm、長さ100mm)を、切削速度50m/分、切込み0.3mm、
送り0.025mm/回転、湿式で切削した。その結果、2つの
本発明品は10分間切削加工しても異常がなかったのに対
し、比較品は30秒間切削した時点で複合焼結体部分が台
金よりはずれた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の切削加工具の焼結体部は
ろう付け可能であってホルダとの間に隙間を生じること
なく、ホルダにろう付けされている。したがって、従来
の切削加工具よりもろう付けの面積を大巾に増加させる
ことができるので、ろう付け強度を飛躍的に向上させる
ことが可能になる。よって、本発明の切削加工具は、切
削工具、ドリルビット等の刃先材等に有効に利用され得
るものである。
また上記の特定の硬質焼結体を用いた本発明の切削加工
具はホルダと接する焼結体部と超硬合金の表面はすべて
隙間なくホルダにろう付けされているので、硬質焼結体
を充分補強することが可能であり、従来品では不可能で
あった超硬合金母材接合面に平行な応力が働く用途にも
使用でき、高い衝撃力が負荷される断続切断用途にも用
いて、切削時の欠損やホルダからのはずれ等がなく、従
来品より長寿命であり、またろう付け面積の増加によ
り、従来この型のチップでは強度的に困難であった複合
焼結体部の小さいものでも実用しうるので、より安価で
高品質である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明を説明する図である。 第1図、第2図、第4図および第5図:本発明の実施態
様を示す斜視図、 第3図:本発明に用いる焼結体部と超硬合金母材からな
る部材の斜視図。 第6図(a)ないし(c)は、従来の焼結体と超硬合金
母材からなる複合焼結体の斜視図、 第7図(a)ないし(b)は従来品を説明する断面図お
よび斜視図であって、図中矢印は応力の負荷方向をあら
わす。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンドおよび/または高圧相型窒化
    硼素を20容量%以上含有する焼結体部に超硬合金母材が
    直接にまたは中間接合層を介して接合されており、前記
    焼結体部の表面が、厚さ0.1μm以上20μm以下の周期
    律表IVa、VaおよびVIa族の元素からなる群より選ばれた
    1種または2種以上の金属もしくは該金属の炭化物から
    なるろう付け可能な物質の薄膜で被覆されており、該焼
    結体部および前記超硬合金母材のホルダと接する部分は
    すべて該ホルダにろう付けされてなる切削加工具。
  2. 【請求項2】ホルダが超硬合金からなる特許請求の範囲
    第1項記載の切削加工具。
  3. 【請求項3】焼結体部がホルダに対し垂直にろう付けさ
    れてなる特許請求の範囲第1項又は第2項のいずれかに
    記載の切削加工具。
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