JPH07306025A - 表面形状又は波面形状の測定装置及び測定方法 - Google Patents

表面形状又は波面形状の測定装置及び測定方法

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JPH07306025A
JPH07306025A JP9669994A JP9669994A JPH07306025A JP H07306025 A JPH07306025 A JP H07306025A JP 9669994 A JP9669994 A JP 9669994A JP 9669994 A JP9669994 A JP 9669994A JP H07306025 A JPH07306025 A JP H07306025A
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JP
Japan
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wavefront
shape
lens
light
surface shape
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JP9669994A
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Inventor
Akira Komatsu
朗 小松
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非球面の曲面や波面の計測を高精度に行う干
渉計を得ること。 【構成】 入射光の偏光方向によって焦点距離の異なる
二重焦点レンズを用いて、ラディアルシェアを行うこと
により、測定できる非球面範囲を拡大する。また、偏光
の位相差量を変化させて縞走査するか、ヘテロダイン干
渉によって高精度計測を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズまたは鏡の表面
形状や、光学系を通過した波面を精密に測定する測定装
置に関するものであり、特に非球面の形状や変形の大き
い波面の測定に適した測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズの表面などの曲面の形状を
測定する装置としては、 1 三次元測定装置 2 光プローブを用いた装置 3 干渉計 などがあった。
【0003】1の三次元測定装置は、接触式のプローブ
を用いた測定装置であり、 1) 表面形状を1点ずつ測定する為、時間がかかる。 2) 測定の精度が、約1μ程度である。 3) 測定物の表面に傷がつく。 などの欠点がある。
【0004】2の非接触式の光プローブを用いた装置で
は、 1) 表面形状を1点ずつ測定する為、時間がかかる。 2) 測定の精度が、約1μ程度である。 3) 曲面の傾きや、反射率に制限がある。 などの欠点がある。
【0005】その点、3の干渉計は、 1) 曲面全体の情報を2次元的に捉える為、測定時間が
短い。 2) 光の波長を測定基準にする為、測定精度が高い。 3) 非接触である為、測定物に傷をつけない。 などの利点がある。
【0006】しかし、旧来の干渉計では、 1) 非球面量の多い曲面は、干渉縞が密になりすぎて、
測定ができない。 2) 測定精度が、λ/10 程度で、これ以上の高精度化が
難しい。 3) 計算機による、凹凸の判定を含めた自動処理が難し
い。 などの欠点があった。
【0007】そこで、上記の欠点を克服するべく、種々
の技術開発が行われた。測定精度を向上させ、自動処理
を行う為には、 1 波面に傾きを与えて干渉させ、空間的なキャリア周
波数を持たせて、これをフーリエ変換法や、空間位相法
などによって計算し、位相分布を求める。 2 参照波面を反射する鏡を圧電素子などで微少量移動
させ、縞走査法によって位相量を求める。 3 波面を光学結晶を用いて偏光方向によって分離し、
2つの波面の相対的な位相差量を電気光学素子などで制
御して、縞走査法によって位相量を求める。 4 僅かに波長の異なる2つの波面の干渉により生じる
ビートを、ヘテロダイン検波して位相量を求める。 などの方法がある。
【0008】しかし、1の空間キャリア法では、空間分
解能がキャリア波長程度に制限されてしまう為、細かい
構造が解らなくなる問題がある。例えば、特開昭61-246
601号公報で述べられている縞解析方法では、少なくと
も3つ以上素子の情報から位相量を算出する為、位相分
布の空間分解能が元々の画像の3分の1以下になってし
まう。
【0009】また、2の機械的に波面の位相を変化させ
る縞走査法では、 1) 可動部の精度保持が難しい(機械部分の特性に経時
変化がある)。 2) 圧電素子の印加電圧と伸縮量の間に、ヒステリシス
特性があり、移動量を精密にコントロールする事が難し
い。 3) 鏡が移動中に傾いてしまい、参照波面に傾きを生
じ、精度の低下を招く。 などの欠点がある。
【0010】これに対し、3の偏光分割法と4のヘテロ
ダイン干渉法では、2の鏡を移動させる方法に比べ機械
的な位相量変更装置も不要であり、1の空間キャリア法
の様に分解能を低下させることもなく受光素子の空間分
解能をフルに利用する事が出来る。従って、高精度に干
渉計測を行う為には、偏光分割法かヘテロダイン干渉法
を用いる事が有利である。
【0011】しかし、これらの方法を利用して高精度測
定を行う為には、測定中の安定性が非常に重要になって
くる。これらの方法では、時間を隔てて測定した画像や
ビート信号波形を元に位相量を計算するため、測定して
いる間に測定波面と参照波面の相対的な位置にズレが生
じると、そのまま誤差になってしまう。気流による擾乱
や振動による影響を避ける為には、参照波面と測定波面
が極力同じ光路を通る事が必要であるが、従来の2光束
干渉計では、この点の配慮が十分ではなく、測定精度の
低下を招いていた。
【0012】次に、測定範囲を拡大して、非球面量の大
きい曲面を測定する為には、 1 計算機ホログラムなどで、基準になる非球面の波面
を発生させ、測定波面と干渉させる方法。 2 測定波面を横ずらし(シェア)させ、波面の差分を
計測する方法。などの手段が考案された。
【0013】しかし、1の基準波面を作る方法では、 1) ホログラム原器の製作精度によって測定精度や非球
面の範囲が限定される。 2) ホログラム原器を製作するのに、多大な時間と費用
が必要になる。 3) 発生させる波面の形状ごとに異なるホログラム原器
を用意しなければならない。 などの欠点がある。
【0014】また、2の測定波面を横ずらしさせて計測
する方法では、一方にずらして計測した時、それと直交
する方向の情報は失われてしまう為、再度ずらす方向を
変えて測定しなければならない。この為に、装置内にず
らす方向を変える装置を設けたり、被測定物を測定機に
対して90度回転させて再度測定しなければならない。
【0015】つまり、測定波面をΨとした時、これを座
標値x及びyで展開すれば、 Ψ(x,y)=ΣΣanmxnym であり、この波面をx方向にδだけずらした波面Ψ′
は、 Ψ′(x,y)=ΣΣanm(x−δ)nym である。故に、その差ΔΨは、
【0016】
【数1】
【0017】となり、n=0の項は相殺されて消えてし
まう。従って、観測波形からだけでは、a01,a02,・・
・というyの係数を求めることは出来ない。この為、y
方向にも横ずらしを行い、yの係数を求め、波面を再現
する必要がある。
【0018】例えば、図11は特開昭59ー90009 号公報
の図1で提示されている干渉計である。この例では、圧
電素子を用いた縞走査法と横ずらし干渉法を組み合わせ
る事により、高い精度で非球面を計測出来る干渉計とな
っている。この図中で、光源1101を出た光は、コリ
メータレンズ1102、1103を通って幅広い平行光
束となり、ハーフプリズム1104及び1105と照明
レンズ1106を通って、被測定物1107に至る。被
測定物1107で反射された光は、再び照明レンズ11
06を通り、ハーフプリズム1105に至る。ここで反
射光は、ハーフプリズム1105の作用により2分割さ
れる。一方の分割光は、ハーフプリズム1105を透過
し、ハーフプリズム1104,ハーフプリズム111
1,結像レンズ1112を通って画像検出装置1113
に入る。もう一方の分割光は、ハーフプリズム1105
によって反射され、光路長変化装置の振動ミラー110
8を経て、波面を横ずらしする平行平面板1110通っ
て、さらにハーフプリズム1111と結像レンズ111
2を通って画像検出装置1113に入る。振動ミラー1
108は参照波面の光路長を変化させる為に、圧電素子
1109によって微小量移動される。この装置により、
非球面量の多い曲面を高精度に測定することができる。
この場合、横ずらし量を変更する為には、平行平面板1
110の光軸に対する角度変えてやり、横ずらし方向の
変更する為には、平行平面板1110を光軸の回りに9
0゜回転させればよい。
【0019】しかし、この装置の場合、干渉する2つの
波面が別々の光路を通る為、気流や振動の影響を個別に
受けることになり、測定精度を低下させている。また、
横ずらし方向を変えて2回測定しなければならず、時間
がかかっていた。
【0020】そこで、ホログラム原器のような高価な部
品が不要で、横ずらし法の様なずらし方向の変更もいら
ない非球面測定方法として、ラディアルシェア干渉法
(本田捷夫・茹 慶新:「ラディアルシェア干渉法によ
る非球面測定」,光技術コンタクト,Vol 27,No
5,p278〜p284,(1989))が考案され
た。図12はこの論文にある干渉計を多少アレンジした
ものである。光源1201を出た光は、コリメータレン
ズ1202,1203を通って幅広い平行光束となり、
ハーフプリズム1204及び1205と照明レンズ12
06を通って、被測定物1207に至る。被測定物12
07で反射された光は、再び照明レンズ1206を通
り、ハーフプリズム1205に至る。ここで反射光は、
ハーフプリズム1205の作用により2分割される。一
方の分割光は、ハーフプリズム1205を透過し、ハー
フプリズム1204,テレセントッリクレンズ121
0,ハーフプリズム1211,結像レンズ1212を通
って画像検出装置1213に入る。もう一方の分割光
は、ハーフプリズム1205によって反射され、 テレ
セントッリクレンズ1208, ミラー1209,ハー
フプリズム1211,結像レンズ1212を通って画像
検出装置1213に入る。テレセントッリクレンズ12
10とテレセントッリクレンズ1208は同じ構成のレ
ンズ系で、逆向きに使うことにより、テレセントッリク
レンズ1210では波面を拡大し、テレセントッリクレ
ンズ1208では波面を縮小している。この方法によれ
ば、測定波面を半径方向にシェアする為、シェア方向を
変えて観測する必要がない。
【0021】測定波面Ψを極座標θとrを用いて表せ
ば、anをθの関数として、 Ψ(θ,r)=Σan(θ)rn であり、この波面を半径方向に1/α倍した波面Ψ′
は、 Ψ′(θ,r)=Σan(θ)αnrn である。故に、その差ΔΨは、
【0022】
【数2】
【0023】となる。
【0024】そこで、ΔΨを測定し、θごとに最小自乗
法などによって、ΔΨ(θ,r)=Σbn(θ)rn と表し
た時の係数bnを求めれば、an(θ)=bn(θ)/(1−α
n) によって係数anを求め、元の波面Ψを再現するこ
とが出来る。
【0025】この式から、シェア比αが1.0に近けれ
ば、ΔΨはΨに比べて小さくなり、Ψが測定できないほ
ど大きい場合でも、ΔΨを測定できる事が判る。 例え
ば、n=4,α=0.99とすると、1−αn=0.039
4となり、測定すべき量は、元の波面の約4%の大きさ
となる。従って、測定波面の差分量として、10λまで
測定出来るとすれば、元の波面の非球面量としては、約
254λという大きな非球面量まで測定できる。 また
同様に、 n=4,α=0.7とすると、1−αn=0.
76となり、元の波面を測定波面と同程度の精度で再現
することが出来る。この様に、αの値が変えられれば、
大きな非球面量の曲面も測定でき、測定精度を高くする
ことも出来る、非常に汎用性の高い測定装置が得られ
る。
【0026】上述の論文では、ラディアルシェア干渉と
PZTを用いた縞走査法を組み合わせた装置が提示され
ているが、やはり干渉する2つの波面が別々の光路を通
る為、気流や振動の影響を別個に受けることになり、測
定精度を低下させている。また、シェア比αを変更する
ことが難しい為、使用範囲が限定されている。
【0027】その他に、安定性の良い干渉計として、2
重焦点レンズを用いて共通光路型とした干渉計が提案さ
れている。(岩田 耕一・菊田 久雄:「複屈折性材料
を用いた二重焦点レンズと共通光路干渉計」,光学,V
ol 21,No 5,p262〜p268,(199
2)) 図13はこの干渉計の構成図である。この干渉計では、
二重焦点レンズの作用により、波面を偏光方向によって
2分割し、一方の光束を被測定物上に集光させ、この反
射光を参照波面として用いる。光源1301を出た光
は、コリメータレンズ1302,1303を通って幅広
い平行光となり、ハーフミラー1304によって反射さ
れ、ダイソン型2重焦点レンズ1305に入射する。ダ
イソン型2重焦点レンズ1305は方解石のレンズをガ
ラスレンズで挟んだ構成になっており、常光線に対して
はゼロパワー、異常光線に対しては焦点距離数cmにな
るように設計されている。紙面に平行方向に偏光した光
線は、常光線としてダイソン型2重焦点レンズ1305
に入射する為、屈折されず、λ/4板1306を透過し
て円偏光に変換され、照明レンズ1307によって被測
定物1308の中央の点Oに収束する。点Oで反射され
た光は再び照明レンズ1307を通り、平行光束とな
り、λ/4板1306を透過して再び直線偏光に変換さ
れる。この時光線の偏光方向は入射光の偏光方向に対し
て90゜回転している。この為、光線は異常光線とし
て、ダイソン型2重焦点レンズ1305に入射し、屈折
してF2を通りハーフミラー1304を透過して、検光
子1309に至る。検光子1309によって紙面に45
゜傾いた直線偏光に変換され、結像レンズ1310によ
って、画像検出装置1311上に結像される。
【0028】一方、紙面に垂直方向に偏光した光線は、
異常光線としてダイソン型2重焦点レンズ1305に入
射する為屈折され、λ/4板1306を透過して円偏光
に変換され、照明レンズ1307によってF1に収束さ
れる。F1を通過して被測定物1308上の点Pで反射
された光は、再び照明レンズ1307に入射し、λ/4
板1306を透過して再び直線偏光に変換される。この
時光線の偏光方向は入射光の偏光方向に対して90゜回
転している。この為、光線は常光線として、ダイソン型
2重焦点レンズ1305に入射し、屈折されずそのまま
透過してF2を通り、ハーフミラー1304を透過し
て、検光子1309に至る。やはり検光子1309によ
って紙面に45゜傾いた直線偏光に変換され、先の光線
と干渉し、結像レンズ7によって、画像検出装置131
1上に干渉像をつくる。
【0029】こうして共通光路型干渉計とすることによ
り、振動や気流に強くなっており、また、電気光学素子
などを用いて分割した偏光の位相差量を制御して、縞走
査法を行う事により測定精度を上げている。しかし、こ
の様な構成の干渉計では、平面の参照波面と測定波面の
差を計測することになり、非球面量の多い曲面は測定で
きない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来の測定装置の欠点
を考えたとき、干渉計には、 1) 測定環境に影響されずに安定して測定できる。(除
震装置や、気流の安定化装置が不要。) 2) 測定の時間が短い。(横ずらし干渉計のような複数
の計測が不要。) 3) 測定範囲が広い。 (非球面量が数百λ程度) 4) 空間分解能が高い。(測定領域の1/500程度) などの特性が求められているが、これらを全て満たす測
定装置は、存在しなかった。本発明の第1の目的は、上
記の特性を全て満たす測定装置を得ることである。
【0031】さらに、本発明の第2の目的は、数nm 程
度の高い測定精度を得られ、なおかつ、1) 測定に影響
を与える可動部が無く、保守・管理が楽。 2) PZT駆動電源の様な高電圧の電源が不要。 などの特徴を持つ測定装置を得る事である。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明の表面形状又は波
面形状の測定装置は、可干渉性の光を放射する光源装置
と、入射光の直線偏光の振動方向によって焦点距離が異
なる2重焦点レンズと、光束を重ね合わせたとき干渉縞
を生じさせる検光子とから成る干渉装置と、前記干渉装
置により作られた干渉縞を観測する観測装置と、前記観
測装置により観測された干渉縞の形状から物体表面又は
波面の形状を計算する解析装置とから構成されることを
特徴とする。
【0033】本発明は、2重焦点レンズの作用により、
測定波面を2つに分離し、大きさを変えて結像し、再度
重ね合わせ干渉させることにより、生じる干渉縞を観測
して、波面の形状を求めることを特徴とする表面形状又
は波面形状の測定方法を用いる。
【0034】さらに、2重焦点レンズが1軸性光学結晶
材料を含み、前記結晶の光学軸の方向が、レンズの光軸
に対して直交していることを特徴とする。
【0035】さらに、2重焦点レンズの入射常光線に対
する焦点距離をfo(mm)、異常光線に対する焦点距離を
fe(mm)としたとき、 |fo−fe|≦100.0(mm) 又は |1/fo−1/fe|
≦1.0×10-1(1/mm) を満たすことを特徴とする。
【0036】さらに、2重焦点レンズを少なくとも2個
有し、それぞれのレンズの結晶の光学軸が互いに直交す
る方向に配置されていることを特徴とする。
【0037】さらに、2重焦点レンズを少なくとも2個
有し、それぞれのレンズの結晶の光学軸が互いに平行に
配置されていることを特徴とする。
【0038】さらに、光源装置と被測定物の間に、2重
焦点レンズとλ/4波長板を有することを特徴とする。
【0039】さらに、2重焦点レンズとλ/4波長板と基
準反射鏡を順次配置したことを特徴とする。
【0040】さらに、光源光を偏光方向が直交する2つ
の直線偏光に分け、相互の位相差を連続的に変え得る位
相差量変更装置を含むことを特徴とする。
【0041】さらに、前記の位相差量変更素子として、
液晶素子または電気光学素子または磁気光学素子を用い
ることを特徴とする。
【0042】さらに、位相差量変更装置によって光源光
を偏光方向が直交する2つの直線偏光に分け、相互の位
相差を変えて複数の画像を観測し、縞走査法によって波
面の形状を求めることを特徴とする表面形状又は波面形
状の測定方法を用いる。
【0043】さらに、光源装置として2波長レーザーを
使用することを特徴とする。
【0044】さらに、光源装置として2波長レーザーを
使用し、干渉装置を用いて干渉縞を作り、ビート波の位
相をヘテロダイン検波して求め、位相分布から物体表面
又は波面の形状を算出することを特徴とする。
【0045】さらに、光源装置として、半値幅が0.1n
m以上10.0nm以下の装置を用いることを特徴とする。
【0046】
【作用】求められている様な測定装置を得る為に、本願
発明者は、下記の方法を考案した。
【0047】先ず、測定範囲を拡大し、非球面量の多い
曲面も測定出来る様にする方法である。そのためには、
複屈折性を有する材料を用いて作った2重焦点レンズに
よって、測定波面を2つに分けて、各々を異なる大きさ
に結像する事によって、半径方向にシェアリング(ラデ
ィアルシェア)させ、これを干渉させる。こうすると、
測定波面自身を基準とするため、基準となる波面を別に
作る必要は無く、横ずらし干渉の様に、xy両方にずら
して測定する必要も無い。そして、シェア比αを1近く
にすれば、測定すべき非球面量は小さくなる為、大きな
非球面量を持つ曲面も測定できる。
【0048】以下、図面を用いて本発明による2重焦点
レンズを用いたラディアルシェア干渉法の原理を説明す
る。原理的には、用いられる2重焦点レンズの個数は何
個でも良いのだが、ここでは説明の為に、先ず2重焦点
レンズを2個用いる場合について述べる。図1は、ラデ
ィアルシェア干渉計の主要部分を示したものである。光
源装置を発した光束が、観測物体を透過又は反射するこ
とによって変形された波面が、図1の左側からレンズに
入射する。101は1軸性光学結晶から作られたレンズ
と通常の等方性光学材料から作られたレンズから成る2
重焦点レンズであり、常光線に対してはマイナスの焦点
距離を有し、異常光線に対してはプラスの焦点距離を有
している。観測しようとしている波面を有する光束がこ
の2重焦点レンズに入射すると、その直線偏光の振動方
向によって2つに分かれ、常光線は発散され、異常光線
は収束される。2重焦点レンズ102は2重焦点レンズ
101とほぼ同じ設計によるレンズで、結晶の光学軸の
方向が2重焦点レンズ101と直交する様に配置されて
いる。この為、2重焦点レンズ101を射出した常光線
は2重焦点レンズ102に対しては異常光線として入射
し、2重焦点レンズ101によって発散された光束は2
重焦点レンズ102で収束作用を受けほぼ平行光束とな
る。同様に、2重焦点レンズ101を射出した異常光線
は2重焦点レンズ102に対しては常光線として入射
し、2重焦点レンズ101によって収束された光束は2
重焦点レンズ102で発散作用を受けほぼ平行光束とな
る。この時2つの光束は異なる太さになってレンズ系を
透過する。その後射出された2つの光束を検光子に通し
て直線偏光の振動方向を揃えてやれば、光束は可干渉と
なり、波面の差に応じて干渉縞を形成する。図1の構成
の場合、結晶の光学軸方向が互いに直交する2個の二重
焦点レンズと検光子で干渉装置を構成している。この干
渉装置によって生じた干渉縞の形状を、CCDや撮像管
等の画像検出装置と結像レンズから成る観測装置によっ
て観測し、検出された画像をコンピューター等の解析装
置によって解析すれば、求めたい波面の形状が判る。図
1では、ほぼ同じ設計の2重焦点レンズを結晶の光学軸
方向が互いに直交するように配置してあるが、レンズの
形状を変えて常光線にはプラス、異常光線にはマイナス
の焦点距離を持つように設計すれば、光学軸方向が平行
になるように配置することも出来る。光学軸方向が直交
する様に設計した場合は、同じ設計の2重焦点レンズを
用いることが出来るので、設計が簡略化でき、レンズの
製造も簡単になる。一方、光学軸方向が平行になる様に
設計した場合は、2重焦点レンズの接合面が同じ方向に
向くので、接合面による屈折で生じた波面の歪みが補正
され、測定精度が向上する。
【0049】図2はラディアルシェア干渉計で観測され
る波面形状を示す図である。Ψは測定すべき波面を表し
ており、Ψ′は、元の波面Ψを半径方向に1/α倍した
波面である。そして、実際に観測される波面は、Ψと
Ψ′の差分である、ΔΨである。元の波面Ψに比べて差
分波面ΔΨは小さくなっている事が判る。 この図で
は、 α=0.9の場合を表しているが、αをもっと1.
0近くに設定すれば、ΔΨをより小さくすることがで
き、Ψが観測出来ない程大きい場合でも、ΔΨを観測す
ることによってΨを求めることが出来る。
【0050】また、ミラーとλ/4波長板を用いれば、
2重焦点レンズを1個しか使わなくても干渉装置を構成
することが出来る。こうして、加工が難しく、価格が高
くなりがちな2重焦点レンズの個数を1個に削減するこ
とにより、装置の構成が簡単になり、コスト上も有利に
なる。この場合、ミラーを被測定物体と考えればミラー
の形状を測定できるし、ミラーとして形状の判っている
基準反射鏡を用いれば、波面形状などを測定出来る。図
3はこの様な干渉計の主要部分の説明図である。この図
の中で、301は1軸性光学結晶から作られたレンズと
通常の等方性光学材料から作られたレンズから成る2重
焦点レンズであり、常光線に対してはマイナスの焦点距
離を有し、異常光線に対してはプラスの焦点距離を有し
ている。観測しようとしている波面を有する光束がこの
2重焦点レンズに入射すると、その直線偏光の振動方向
によって2つに分かれ、常光線は発散され、異常光線は
収束される。λ/4波長板302はその主軸を紙面に対
して45゜方向に向けており、入射した直線偏光を円偏
光に変換する。それぞれ円偏光に変換された光束は平面
鏡303で反射され、再びλ/4波長板302に入射す
る。λ/4波長板302を通過して光束は直線偏光に変
換されるが、この時最初の振動方向と90゜異なる直線
偏光になっている。従って、2重焦点レンズ301を常
光線として射出した光束は、異常光線として入射し、異
常光線として射出した光束は、常光線として入射する。
常光線は発散され、異常光線は収束されるので、結局両
方の光束はほぼ平行光束となる。この様にして2重焦点
レンズの作用により、2つの光束は異なる太さにされ、
これを検光子に通して直線偏光の振動方向を揃えてやれ
ば、光束は可干渉となり、波面の差に応じて干渉縞を形
成する。
【0051】以上述べてきたように、本発明による2重
焦点レンズを用いたラディアルシェア干渉法では、2重
焦点レンズの作用により波面を分割し、僅かに大きさの
異なる2つの波面として、これを干渉させる。この時、
干渉する2つの波面の大きさがほぼ同じであることが重
要であり、その為には、2重焦点レンズの偏光による焦
点距離の差があまり大きくないほうが良い。具体的に
は、2重焦点レンズの入射常光線に対する焦点距離をf
o(mm)、異常光線に対する焦点距離をfe(mm)としたと
き、 |fo−fe|≦100.0(mm) 又は |1/fo−1/fe|
≦1.0×10-1(1/mm)を満たすことが望ましい。
【0052】また、図1・図3を見れば、本発明による
干渉計では、干渉する光束が殆ど同じ光路を通る事が判
る。2焦点レンズを通過した後に僅かに光路が異なる
が、そのずれ量は小さい為、非常に安定した測定を行う
事ができる。図11で示した旧知の干渉計では、測定機
と被測定物の間の振動による波面の揺れがキャンセルさ
れ、安定するとゆうものの、大きなミラー等を測定する
場合、参照光束はミラーの中心で反射され、測定光束は
ミラーの周辺部で反射される為、異なる光路を通ること
になる。この為、気流等の影響を免れ得ない。しかし、
本発明による干渉計では、どんなに大きなミラーを測定
する場合でも干渉する光束がほぼ同じ光路を通る為、気
流による影響も、振動による影響もキャンセルされ、安
定して測定を行う事ができる。
【0053】以上説明した2重焦点レンズを用いたラデ
ィアルシェア干渉法により、「測定環境に影響されずに
安定して測定できる。」「測定の時間が短い。」「測定
範囲が広い。」「空間分解能が高い。」など、本発明の
第1の目的を全て満たす測定装置を得ることが出来る。
【0054】さらに、本発明の第2の目的である、「数
nm 程度の高い測定精度を得られる。」「測定に影響を
与える可動部が無く、保守・管理が楽である。」「PZ
T駆動電源の様な高電圧の電源が不要である。」などの
特徴を持つ測定装置を得る為の第1の方法として本発明
では、光源光を偏光方向が直交する2つの直線偏光に分
け、相互の位相差を連続的に変え得る位相差量変更装置
を利用して、縞走査の手法を用いて位相差量を解析す
る。第2の方法としては、偏光の方向によって僅かに波
長の異なる2波長レーザーを光源装置として用いて、干
渉時のビートをヘテロダイン検波して位相差量を求め、
これから波面形状を求めるヘテロダイン干渉法を用い
る。
【0055】縞走査法やヘテロダイン法では、時間を置
いて測定したデーターを用いるので、測定中の安定度が
問題であり、これが最終的な精度を決定する。しかし、
本発明の場合、2焦点レンズを通過した後に僅かに光路
が異なるが、そのずれ量は小さい為、非常に安定した測
定を行う事ができる。図11で示した旧知の干渉計で
は、測定機と被測定物の間の振動による波面の揺れがキ
ャンセルされ、安定するとゆうものの、大きなミラー等
を測定する場合、参照光束はミラーの中心で反射され、
測定光束はミラーの周辺部で反射される為、異なる光路
を通ることになる。この為、気流等の影響を免れ得な
い。しかし、本発明による干渉計では、どんなに大きな
ミラーを測定する場合でも干渉する光束がほぼ同じ光路
を通る為、気流による影響も、振動による影響もキャン
セルされ、安定して測定を行う事ができる。
【0056】第1の方法である縞走査干渉法によって波
面形状を算出する場合、位相差量変調素子としては、E
BC(電界制御複屈折)モードで配向された液晶素子
や、ADPやKDPなどの電気光学素子や、磁気光学素
子などが利用できる。特に液晶素子を用いた時は、他の
素子を用いた場合と比べて高電圧電源が不要で簡便な装
置となる。この様な方法によって、機械的な可動部分が
無くても位相変調を行い、波面の位相差量を高精度に測
定する事ができる。この様な簡単な装置で高精度の測定
が出来るのは、2焦点レンズを用いて、偏光方向によっ
て波面を分離したからである。
【0057】縞走査干渉法によって位相差量ΔΨ(θ,
r)を求めるには、以下の如くする。波面Ψ(θ,r)の観
測光A(θ,r)は、aを振幅、iを虚数単位、波数k=
2π/λ(λは波長)、fを周波数とすれば、 A(θ,r)=a・exp{i(2πft+k・Ψ(θ,r))} で与えられ、波面Ψ′(θ,r)の観測光B(θ,r)は、常
光線と異常光線の位相差をωとすると、 B(θ,r)=b・exp{i(2πft+k・(Ψ′(θ,r)+ω))} で与えられる。
【0058】これから、画像検出装置8の上で観測され
る干渉縞の強度分布I(θ,r)は、
【0059】
【数3】
【0060】となる。上式にL=a2+b2,γ=2ab
と置けば、
【0061】
【数4】
【0062】である。
【0063】いま、位相差ωを0からλまで等間隔にN
段階に変化させたとき、観測される干渉縞強度In(θ,
r)は、 ωn=nλ/N (n=0,1,・・・,N−1) と置いて、
【0064】
【数5】
【0065】となる。
【0066】In(θ,r)にcos(2πn/N)を掛け
合わせてn=0からN−1まで和をとったものをFとす
ると、
【0067】
【数6】
【0068】であり、In(θ,r)にsin(2πn/
N)を掛け合わせてn=0からN−1まで和をとったも
のをGとすると、
【0069】
【数7】
【0070】である。故に、位相分布ΔΨ(θ,r)は、 ΔΨ(θ,r)=(λ/2π)tan-1(G(θ,r)/F(θ,r)) で与えられる。特に、N=4の場合は、 ΔΨ(θ,r)=(λ/2π)tan-1((I1−I3)/(I0−I2)) と簡単になる。
【0071】こうして求めたΔΨ(θ,r)の値は、±λ
/2の範囲に限定される為、それ以上の範囲を計測する
為には、波面の連続性を考慮して、計算されたΔΨ(θ,
r)の値に適当にλを加減すれば良い。この様に縞走査
を行うことにより、λの数百分の1の精度で位相分布を
求めることが出来る。
【0072】また、その他に第2の目的を達成するため
の第2の高精度測定方法として、ヘテロダイン干渉法が
ある。これは、偏光の方向によって僅かに波長の異なる
光源を用いて計測を行うもので、光源としては、ゼーマ
ン効果を利用した2波長レーザーや、音響光学素子を利
用したレーザー光源が用いられる。紙面に対して水平方
向に偏光した光束の周波数をf1、垂直方向に偏光した
光束の周波数をf2とすると、波面Ψ(θ,r)の観測光A
(θ,r)は、tを時間とすれば、 A(θ,r)=a・exp{i(2πf1t+k・Ψ(θ,r))} で与えられ、波面Ψ′(θ,r)の観測光B(θ,r)は、 B(θ,r)=b・exp{i(2πf2t+k・Ψ′(θ,r))} で与えられる。
【0073】従って、干渉縞の強度分布I(θ,r)は、
Δf=f1−f2として、
【0074】
【数8】
【0075】となり、kΔΨだけ位相のずれた周期Δf
の信号が観測される。原点に於いては、ΔΨ=0なの
で、この信号を基準信号として、任意の位置に於ける光
強度の信号をヘテロダイン検波してやれば、位相量kΔ
Ψ(θ,r)を1゜程度の誤差で求めることができ、受光
素子を移動させて干渉像内を走査してやれば、λの数百
分の1の精度で位相分布を求めることが出来る。
【0076】さらに、本発明の場合、紙面に垂直方向の
偏光と水平方向の偏光で光路差が完全に補償されている
ので、精密な機械調整をしなくても、可干渉距離が短く
半値幅が0.1nm 以上あるレーザーダイオードなどを光
源として用いることが出来る。可干渉距離が長いレーザ
ーなどの光源を使用した場合、干渉計の内部の光学部品
の端面反射によって不要な干渉縞ノイズが生じることが
あるが、可干渉距離の短いレーザーダイオードなどを用
いることによって、これを除くことが出来、ノイズの少
ない高精度測定を行うことが出来る。また、光源の半値
幅が10.0nm以上あると可干渉距離が短くなり過ぎ、
非球面量の多い波面を計測する場合干渉縞のコントラス
トが悪化する。従って、本発明の場合、半値幅が0.1n
m 以上10.0nm 以下である光源を用いると良い。
【0077】
【実施例】
(実施例1) 図4は本発明の実施例1の構成図であ
り、被測定レンズ403の透過波面を計測する為の干渉
計である。本実施例は2重焦点レンズを2個用い、それ
ぞれのレンズの結晶材料の光学軸の向きが、互いに直交
するように配置してある。
【0078】光源401を発した光は、コリメートレン
ズ402によって収束され、点像を作った後、被測定レ
ンズ403に入射する。被測定レンズ403によってほ
ぼ平面波になった光束は、2重焦点レンズ404に入射
する。2重焦点レンズ404は、1軸性結晶とガラスを
張り合わせて出来ており、常光線に対してはマイナスレ
ンズ、異常光線に対してはプラスレンズとして働く。紙
面の水平方向に振動する直線偏光成分は、常光線として
2重焦点レンズ404で発散される。2重焦点レンズ4
05は2重焦点レンズ404と同じ構成のレンズを光学
軸が直交する様に配置してあり、2重焦点レンズ404
を透過した光束は、異常光線として2重焦点レンズ40
5に入射する。2重焦点レンズ405によって光束は、
収束され、ほぼ平面波に変換される。一方、紙面の垂直
方向に振動する直線偏光成分は、異常光線として2重焦
点レンズ404で収束され、常光線として2重焦点レン
ズ405に入射する。2重焦点レンズ405によって光
束は発散され、ほぼ平面波に変換される。こうして大き
さの異なる2つの平面波になった光束は、検光子406
によって偏光方向を紙面に対して45゜方向に揃えられ
可干渉となり、結像レンズ407によって、画像検出装
置408上に干渉像をつくる。画像検出装置408で得
られた画像情報は、画像解析装置409に送られ、演算
処理により元の波面形状が復元される。
【0079】なお、図示してはいないが、光源401が
ランダム偏光光源の場合は、コリメートレンズ402と
光源401の間に検光子を置き、紙面に対して45゜方
向に向いた直線偏光に変換すれば良い。また、光源1が
円偏光の場合は、コリメートレンズ402と光源401
の間に、λ/4波長板を置き、円偏光を直線偏光に変換
してやれば良い。
【0080】(実施例2) 図5は本発明の実施例2の
構成図であり、被測定平面ミラー505の形状を計測す
る為の干渉計である。本実施例は2重焦点レンズを2個
用い、それぞれのレンズの結晶材料の光学軸の向きが、
互いに直交するように配置してある。
【0081】光源501を発した光は、コリメートレン
ズ502,503によって光束の幅を広げられ、ハーフ
プリズム504に入射する。ハーフプリズム504を透
過した光束は、被測定平面ミラー505で反射され、さ
らにハーフプリズム504で反射されて2焦点レンズ5
06に入射する。2重焦点レンズ506は、1軸性結晶
とガラスを張り合わせて出来ており、常光線に対しては
マイナスレンズ、異常光線に対してはプラスレンズとし
て働く。紙面の水平方向に振動する直線偏光成分は、常
光線として2重焦点レンズ506で発散される。2重焦
点レンズ507は2重焦点レンズ506と同じ構成のレ
ンズを光学軸が直交する様に配置してあり、2重焦点レ
ンズ506を透過した光束は、異常光線として2重焦点
レンズ507に入射する。2重焦点レンズ507によっ
て光束は、収束され、ほぼ平面波に変換される。一方、
紙面の垂直方向に振動する直線偏光成分は、異常光線と
して2重焦点レンズ506で収束され、常光線として2
重焦点レンズ507に入射する。2重焦点レンズ507
によって光束は発散され、ほぼ平面波に変換される。こ
うして大きさの異なる2つの平面波になった光束は、検
光子608によって偏光方向を紙面に対して45゜方向
に揃えられ可干渉となり、結像レンズ509によって、
画像検出装置510上に干渉像をつくる。画像検出装置
510で得られた画像情報は、画像解析装置511に送
られ、演算処理により元の波面形状が復元される。
【0082】例えば、2重焦点レンズの常光線に対する
焦点距離をマイナス1m、異常光線に対する焦点距離を
プラス1mとすると、2重焦点レンズ506と2重焦点
レンズ507の主点間の距離が10mmの時、シェア比α
は約0.98になる。また、主点間距離を100mmにす
れば、シェア比αは約0.82になる。この様に、2重
焦点レンズ506,507の間隔を変えればαの値を変
える事が出来る。αの値を変えることにより、大きな非
球面量の曲面も測定出来るし、測定精度を高くすること
も出来るので、非常に汎用性の高い測定装置となる。
【0083】本実施例の場合、2重焦点レンズ506と
2重焦点レンズ507は同じ構成のレンズを用い、光学
軸が直交する様に配置してあるが、これを別構成とし、
2重焦点レンズ507が常光線に対してはプラス、異常
光線に対してはマイナスの焦点距離を持つ様に設計すれ
ば、光学軸を平行に配置することも出来る。これは請求
項5に対応する内容である。
【0084】また、本実施例では、2重焦点レンズ50
7と結像レンズ508を別々のレンズで構成している
が、両者を合わせて1組のレンズにすることも出来る。
【0085】なお、図5の被測定平面ミラー505の代
わりに、図6に示す様に、照明レンズ601を置けば、
被測定凹面ミラー602の形状計測を行うことが出来
る。また、図7に示すように、集光レンズ701,70
2を付加する事によって、被測定凸面ミラー703の形
状を測定することもできるし、図8に示すように、基準
平面ミラー803を用いることによって、被測定レンズ
802の透過波面も測定できる。
【0086】さらに、この干渉計を用いて高精度の測定
を行う場合は、光源501とハーフプリズム504の間
に、常光線と異常光線との位相差を制御する位相変調素
子を配置し、位相差量をコントロールしながら複数の画
像を観測し、縞走査干渉法によって波面形状を算出して
やれば良い。位相差量変調素子としては、液晶素子・電
気光学素子・磁気光学素子などが利用できる。
【0087】また、ヘテロダイン干渉法によって高精度
測定を行うことも出来る。これは、偏光の方向によって
僅かに波長の異なる光源を用いて計測を行うもので、光
源としては、ゼーマン効果を利用した2波長レーザー
や、音響光学素子を利用したレーザー光源が用いられ
る。
【0088】(実施例3) 図9は本発明の実施例3の
構成図であり、被測定レンズ903の透過波面を計測す
る為の干渉計である。本実施例では、λ/4板906を
用いることにより、2重焦点レンズを1個ですませてい
る。
【0089】この図の中で、可干渉光を放射する光源9
01を発した光は、コリメートレンズ902によって収
束され、点像を作った後、被測定レンズ903に入射す
る。被測定レンズ903によってほぼ平面波になった光
束はハーフプリズム904を透過し、2重焦点レンズ9
05に入射する。2重焦点レンズ905は、1軸性結晶
とガラスを張り合わせて出来ており、常光線に対しては
マイナスレンズ、異常光線に対してはプラスレンズとし
て働く。紙面の水平方向に振動する直線偏光成分は、常
光線として2重焦点レンズ905で発散され、λ/4板
906を透過して円偏光に変換され、基準ミラー907
によって反射され、再びλ/4板906を透過して直線
偏光に変換される。この時光線の偏光方向は入射光の偏
光方向に対して90゜回転している。この為、光線は異
常光線として、2重焦点レンズ905に入射し屈折さ
れ、ほぼ平面波に変換される。一方、紙面の垂直方向に
振動する直線偏光成分は、異常光線として2重焦点レン
ズ905で収束され、λ/4板906を透過して円偏光
に変換され、基準ミラー907によって反射され、再び
λ/4板906を透過して直線偏光に変換される。この
時光線の偏光方向は入射光の偏光方向に対して90゜回
転している。この為、光線は常光線として、2焦点レン
ズ905に入射し発散され、ほぼ平面波に変換される。
こうして大きさの異なる2つの平面波になった光束は、
ハーフプリズム904で反射される。検光子908によ
って偏光方向を紙面に対して45゜方向に揃えられ可干
渉となった光束は、結像レンズ909によって、画像検
出装置910上に干渉像をつくる。画像検出装置909
で得られた画像情報は、画像解析装置911に送られ、
演算処理により元の波面形状が復元される。
【0090】なお、この干渉計と同様の構成で、被測定
レンズ903の代わりに基準レンズを用い、基準平面ミ
ラー907の代わりに被測定平面ミラーを用いれば、平
面形状の計測を行うことが出来る。
【0091】(実施例4) 図10は実施例4の構成図
であり、本実施例では、λ/4板1006を用いること
により、2重焦点レンズを1個ですませている。
【0092】図10の中で、1001は可干渉光を放射
する光源であり、紙面に対して水平方向と垂直方向の直
線偏光成分を等量含んでいる事が望ましい。光源100
1を発した光は、コリメートレンズ1002,1003
によって光束の幅を広げられ、ハーフプリズム1004
に入射する。ハーフプリズム1004を透過した光は2
重焦点レンズ1005に入射する。2重焦点レンズ10
05は、1軸性結晶とガラスを張り合わせて出来てお
り、常光線に対してはマイナスレンズ、異常光線に対し
てはプラスレンズとして働く。紙面の水平方向に振動す
る直線偏光成分は、常光線として2重焦点レンズ100
5で発散され、λ/4板1006を透過して円偏光に変
換され、照明レンズ1007によってP2に収束され
る。P2を通過して被測定物1008上の点Pで反射さ
れた光は、P1を通り、再び照明レンズ1007に入射
し、λ/4板1006を透過して再び直線偏光に変換さ
れる。この時光線の偏光方向は入射光の偏光方向に対し
て90゜回転している。この為、光線は異常光線とし
て、2重焦点レンズ1005に入射し屈折され、ほぼ平
面波に変換される。一方、紙面の垂直方向に振動する直
線偏光成分は、異常光線として2重焦点レンズ1005
で収束され、λ/4板1006を透過して円偏光に変換
され、照明レンズ1007によってP1に収束される。
P1を通過して被測定物1008上の点Pで反射された
光は、P2を通り、再び照明レンズ1007に入射し、
λ/4板1006を透過して再び直線偏光に変換され
る。この時光線の偏光方向は入射光の偏光方向に対して
90゜回転している。この為、光線は常光線として、2
重焦点レンズ1005に入射し発散され、ほぼ平面波に
変換される。こうして大きさの異なる2つの平面波にな
った光束は、ハーフプリズム1004で反射され、検光
子1009によって偏光方向を紙面に対して45゜方向
に揃えられる。こうして可干渉となった光束は、結像レ
ンズ1010によって、画像検出装置1011上に干渉
像をつくる。この時、画像検出装置1011上に作られ
る干渉図形は、半径方向にシェアされた波面の差分の等
高線を表している。画像検出装置1011で得られた画
像情報は、画像解析装置1012に送られ、演算処理に
より元の波面形状が復元される。
【0093】なお、装置の機能を考えれば、ハーフプリ
ズム1004はハーフミラーを用いても良いし、2重焦
点レンズ1005の光学軸方向は、紙面に垂直方向でも
良い。さらに、図10では、2重焦点レンズ1005と
照明レンズ1007を分けて描いてあるが、同じ機能を
1つのレンズで行う様に設計することも出来る。
【0094】P1とP2の距離は、2重焦点レンズ10
05の常光線と異常光線に対する焦点距離の差と、照明
レンズ10の焦点距離によって決まる。この距離を5mm
とし、照明レンズ1007の焦点距離を70mm、被測定
物1008の曲率半径を300mmとすると、シェア比α
は約0.9になる。この様に、2重焦点レンズ1005
の常光線と異常光線に対する焦点距離の差は小さくて良
い。この為、2重焦点レンズ1005の張り合わせ面の
曲率半径は図13のダイソン型2重焦点レンズ1305
に比べて大きくすることが出来る。また、複屈折性材料
を用いた2重焦点レンズでは、近軸領域でも収差を有す
ることが知られているが、この収差は、レンズの入射面
を平面にすることによって解消することができる。(菊
田 久雄・下村 広・岩田 耕一:「複屈折二重焦点レ
ンズの光線追跡」,光学,Vol21,No 4,p230
〜p236,(1992)) ダイソン型2重焦点レン
ズ1305では、常光線と異常光線の焦点距離の差が大
きい為、複屈折レンズの両面を曲面にしなければならな
いが、本発明の2重焦点レンズ1005では、入射面を
平面にして、収差を小さくすることが出来る。
【0095】
【発明の効果】請求項1又は12の発明によれば、 1) 測定環境に影響されずに安定して測定できる。(除
震装置や、気流の安定化装置が不要。) 2) 測定の時間が短い。(横ずらし干渉計のような複数
の計測が不要。) 3) 測定範囲が広い。 (非球面量が数百λ程度) 4) 空間分解能が高い。(測定領域の1/500程度) などの特徴を有する表面形状又は波面形状の測定装置を
提供することができる。
【0096】さらに、請求項10又は13の発明によれ
ば、 1) 測定に影響を与える可動部が無く、保守・管理が
楽。 2) PZT駆動電源の様な高電圧の電源が不要。 などの特徴を有する表面形状又は波面形状測定装置を提
供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2重焦点レンズを2個用いたラディアルシェア
干渉計の主要部構成図。
【図2】ラディアルシェア干渉法の波面形状を示す図。
【図3】2重焦点レンズを1個用いたラディアルシェア
干渉計の主要部構成図。
【図4】実施例1の干渉計の構成図。
【図5】実施例2の干渉計の構成図。
【図6】凹面を測定する場合の干渉計の構成図。
【図7】凸面を測定する場合の干渉計の構成図。
【図8】レンズの透過波面を測定する場合の干渉計の構
成図。
【図9】実施例3の干渉計の構成図。
【図10】実施例4の干渉計の構成図。
【図11】従来の横ずらし干渉計の構成図。
【図12】従来のラディアルシェア干渉計の構成図。
【図13】従来の二重焦点レンズを用いた干渉計の構成
図。
【符号の説明】
101 ・・・ 2重焦点レンズ 102 ・・・ 第2の2重焦点レンズ 301 ・・・ 2重焦点レンズ 302 ・・・ λ/4波長板 303 ・・・ 基準平面ミラー 401 ・・・ 光源 402 ・・・ コリメーターレンズ 403 ・・・ 被測定レンズ 404 ・・・ 2重焦点レンズ 405 ・・・ 第2の2重焦点レンズ 406 ・・・ 検光子 407 ・・・ 結像レンズ 408 ・・・ 画像検出装置 409 ・・・ 画像解析装置 501 ・・・ 光源 502,503 ・・・ コリメーターレンズ 504 ・・・ ハーフプリズム 505 ・・・ 基準平面ミラー 506 ・・・ 2重焦点レンズ 507 ・・・ 第2の2重焦点レンズ 508 ・・・ 検光子 509 ・・・ 結像レンズ 510 ・・・ 画像検出装置 511 ・・・ 画像解析装置 601 ・・・ 照明レンズ 602 ・・・ 被測定凹面ミラー 701,702 ・・・ 照明レンズ 703 ・・・ 被測定凸面ミラー 801 ・・・ 照明レンズ 802 ・・・ 被測定レンズ 803 ・・・ 基準平面ミラー 901 ・・・ 光源 902 ・・・ コリメーターレンズ 903 ・・・ 被測定レンズ 904 ・・・ ハーフプリズム 905 ・・・ 2重焦点レンズ 906 ・・・ λ/4波長板 907 ・・・ 基準平面ミラー 908 ・・・ 検光子 909 ・・・ 結像レンズ 910 ・・・ 画像検出装置 911 ・・・ 画像解析装置 1001 ・・・ 光源 1002,1003 ・・・ コリメーターレンズ 1004 ・・・ ハーフプリズム 1005 ・・・ 2重焦点レンズ 1006 ・・・ λ/4波長板 1007 ・・・ 照明レンズ 1008 ・・・ 被測定凹面ミラー 1009 ・・・ 検光子 1010 ・・・ 結像レンズ 1011 ・・・ 画像検出装置 1012 ・・・ 画像解析装置 1101 ・・・ 光源 1102,1103 ・・・ コリメーターレンズ 1104,1105 ・・・ ハーフプリズム 1106 ・・・ 照明レンズ 1107 ・・・ 被測定凹面ミラー 1108 ・・・ 振動ミラー 1109 ・・・ 圧電素子 1110 ・・・ 平行平面板 1111 ・・・ ハーフプリズム 1112 ・・・ 結像レンズ 1113 ・・・ 画像検出装置 1201 ・・・ 光源 1202,1203 ・・・ コリメーターレンズ 1204,1205 ・・・ ハーフプリズム 1206 ・・・ 照明レンズ 1207 ・・・ 被測定凹面ミラー 1208 ・・・ テレセントッリクレンズ 1209 ・・・ ミラー 1210 ・・・ テレセントッリクレンズ 1211 ・・・ ハーフプリズム 1212 ・・・ 結像レンズ 1213 ・・・ 画像検出装置 1301 ・・・ 光源 1302,1303 ・・・ コリメーターレンズ 1304 ・・・ ハーフミラー 1305 ・・・ ダイソン型二重焦点レンズ 1306 ・・・ λ/4波長板 1307 ・・・ 照明レンズ 1308 ・・・ 被測定凹面ミラー 1309 ・・・ 検光子 1310 ・・・ 結像レンズ 1311 ・・・ 画像検出装置

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面形状又は波面形状を測定する装置に
    おいて、 可干渉性の光を放射する光源装置と、 入射光の直線偏光の振動方向によって焦点距離が異なる
    2重焦点レンズと、光束を重ね合わせたとき干渉縞を生
    じさせる検光子とから成る干渉装置と、 前記干渉装置により作られた干渉縞を観測する観測装置
    と、 前記観測装置により観測された干渉縞の形状から物体表
    面又は波面の形状を計算する解析装置とから構成される
    ことを特徴とする表面形状又は波面形状の測定装置。
  2. 【請求項2】 2重焦点レンズが1軸性光学結晶材料を
    含み、前記結晶の光学軸の方向が、レンズの光軸に対し
    て直交していることを特徴とする請求項1に記載の表面
    形状又は波面形状の測定装置。
  3. 【請求項3】 2重焦点レンズの入射常光線に対する焦
    点距離をfo(mm)、異常光線に対する焦点距離をfe(mm)
    としたとき、 |fo−fe|≦100.0(mm) 又は |1/fo−1/fe|
    ≦1.0×10-1(1/mm) を満たすことを特徴とする請
    求項2に記載の表面形状又は波面形状の測定装置。
  4. 【請求項4】 2重焦点レンズを少なくとも2個有し、
    それぞれのレンズの結晶の光学軸が互いに直交する方向
    に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の表面形状又は波面形状の測定装置。
  5. 【請求項5】 2重焦点レンズを少なくとも2個有し、
    それぞれのレンズの結晶の光学軸が互いに平行に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の表面形状又は波面形状の測定装置。
  6. 【請求項6】 光源装置と被測定物の間に、2重焦点レ
    ンズとλ/4波長板を有する請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の表面形状又は波面形状の測定装置。
  7. 【請求項7】 2重焦点レンズとλ/4波長板と基準反射
    鏡を順次配置したことを特徴とする請求項6に記載の表
    面形状又は波面形状の測定装置。
  8. 【請求項8】 光源装置として、半値幅が0.1nm以上
    10.0nm以下の装置を用いることを特徴とする請求項
    1に記載の表面形状又は波面形状の測定装置。
  9. 【請求項9】 光源装置として2波長レーザーを使用す
    ることを特徴とする請求項1に記載の表面形状又は波面
    形状の測定装置。
  10. 【請求項10】 光源光を偏光方向が直交する2つの直
    線偏光に分け、相互の位相差を連続的に変え得る位相差
    量変更装置を含むことを特徴とする請求項1〜9のいず
    れか1項に記載の表面形状又は波面形状の測定装置。
  11. 【請求項11】 前記の位相差量変更装置として、液晶
    素子または電気光学素子または磁気光学素子を用いるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の表面形状又は波面形
    状の測定装置。
  12. 【請求項12】 2重焦点レンズの作用により、測定波
    面を2つに分離し、大きさを変えて結像し、再度重ね合
    わせ干渉させることにより生じる干渉縞を観測して、波
    面の形状を求めることを特徴とする表面形状又は波面形
    状の測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項10又は11に記載の位相差量
    変更装置によって光源光を偏光方向が直交する2つの直
    線偏光に分け、相互の位相差を変えて複数の画像を観測
    し、縞走査法によって波面の形状を求めることを特徴と
    する表面形状又は波面形状の測定方法。
  14. 【請求項14】 光源装置として2波長レーザーを使用
    し、干渉装置を用いて干渉縞を作り、ビート波の位相を
    ヘテロダイン検波して求め、位相分布から物体表面又は
    波面の形状を算出することを特徴とする請求項13に記
    載の表面形状又は波面形状の測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021044659A1 (ja) * 2019-09-04 2021-03-11 株式会社村田製作所 レンズユニット
JP2025541843A (ja) * 2022-12-14 2025-12-23 ベルツ,マルティン テレセントリック干渉計、入射光フィールドの特性を決定するための方法、及び干渉計アセンブリ

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JP2025541843A (ja) * 2022-12-14 2025-12-23 ベルツ,マルティン テレセントリック干渉計、入射光フィールドの特性を決定するための方法、及び干渉計アセンブリ

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