JPH07306149A - ニューラルネットワークを用いた粒子凝集パターンの判定方法 - Google Patents

ニューラルネットワークを用いた粒子凝集パターンの判定方法

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JPH07306149A
JPH07306149A JP5193895A JP19389593A JPH07306149A JP H07306149 A JPH07306149 A JP H07306149A JP 5193895 A JP5193895 A JP 5193895A JP 19389593 A JP19389593 A JP 19389593A JP H07306149 A JPH07306149 A JP H07306149A
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裕之 米川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】分析の精度を最大限にして再試験または肉眼に
よる分析を必要とするサンプルの数を減少させるよう
な、信頼性があり且つ経済的な仕方で、反応容器の傾斜
した底面に形成された粒子パターンを検出および判定す
る方法を提供すること。 【構成】反応容器の傾斜した底面上に形成された粒子パ
ターンから凝集反応を測定する方法であって、前記傾斜
した底面を光電気的にスキャンニングして、粒子パター
ンの二次元イメージを表わすイメージ信号を発生させる
工程と、前記傾斜した底面を該底面の異なった輪郭に起
因する複数のエリアに分割し、夫々のエリア内の光強度
を積算してエリア光強度を発生させることにより、前記
イメージ信号をエリア光強度に加工する工程と、前記エ
リア光強度をニューラルネットワークに入力し、出力信
号を発生させる工程と、該出力信号に基づいて凝集反応
を測定する工程とを具備した方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒子凝集パターンを検出
し、判定する方法に関すものであり、この方法は診断に
用いられる。
【0002】
【従来の技術】傾斜した底面を有する反応容器上に形成
された粒子凝集パターンを検出することによって、血液
サンプルを分析するための装置が開発されて来ている。
このような装置は、例えば1988年2月23日に K. Hijika
ta et al. に付与された米国特許第4,727,033 号に記載
されている。この装置においては、血液サンプル(即
ち、血液サンプルまたは血清サンプル)及び試薬(血清
試薬または感作粒子試薬)を反応容器内に供給すること
によって、試験液が円錐状反応容器中に形成され、該試
験液を含む反応容器を所定時間(例えば30分)静置する
る。この反応時間の間に、試験液中の粒子は傾斜した底
面上に沈降する。粒子が凝集すると、これらは底面上に
均一な凝集層を形成する。しかし、粒子が相互に凝集し
ないときは、これら粒子は傾斜した底面に沿って転げ落
ち、底面の最も低い中央部に集められてドットを形成す
る。次に、反応容器の一方から光を投射し、反応容器を
透過した光を光検出器で受光することによって、反応容
器の底面に形成されたこの粒子パターンが検出される。
【0003】この目的のために、米国特許第4,727,033
号には、同心円状の二つの受光領域をもった光検出器が
開示されている。その一つは、反応容器の中心部を透過
した光を受光するためのものであり、他の一つは、反応
容器の周辺部分を透過した光を受光するためのものであ
る。これら受光領域から供給される出力信号を加工する
ことによって、その粒子パターンが凝集パターンである
か非凝集パターンであるかを決定することが可能であ
る。粒子が凝集しているときは、二つの受光領域からの
出力信号の間に顕著な相違は存在しない。他方、非凝集
粒子パターンが形成されると、反応容器の中心部分を透
過する光は周辺部を透過する光よりも弱くなるから、こ
れによって前記二つの受光領域から供給される出力信号
の間の相違は大きくなる。
【0004】従って、周辺部の受光領域からの出力信号
に対する中央部の受光領域からの出力信号の比を求め、
この比を所定の上限閾値および下限閾値と比較すること
によって、傾斜した底面上に形成された粒子パターンを
決定し、血液サンプルを分析することができる。前記比
が上限閾値よりも大きければ、これは凝集が生じたこと
を示す。また、前記比が下限閾値よりも小さければ、こ
れは凝集が生じなかったことを示す。測定された比が前
記上限閾値と下限閾値との間にあれば、このことは、粒
子パターンを確実には決定できないことを示している。
【0005】粒子パターンを判定する改善された方法
が、1989年6月25日出願の米国特許出願第384,497 号に
対応する日本の公開特許公報(特開平03-056843 号)に
開示されている。この方法は、粒子パターンを光電気的
にスキャンニングして、全体の粒子パターンを含んだ二
次元イメージを表わすイメージ信号を発生させることか
らなっている。次に、該イメージ信号は粒子パターンの
少なくとも二つの特徴を発生するために加工され、次い
でこれら特徴に基づいて粒子パターンが判定される。
【0006】上記特徴の一つは、イメージ信号の周辺部
分からの平均出力信号に対する、イメージ信号の中心部
分からの平均出力信号の比である。これは、上記の米国
特許第4,727,033 号に従って、同じ閾値判定技術で用い
られる比と同様である。この二次元イメージ信号は、よ
り多くの粒子パターンを比計算に用いることを可能と
し、これによって判定制度を改善する。第二の特徴は、
中深部におけるドットの尖鋭さの測定である。粒子パタ
ーンからの中深部ドットの尖鋭さが所定の閾値よりも高
ければ、これは凝集が生じなかったことを示している。
粒子パターンからの中心ドットの尖鋭さが所定の閾値よ
りも低ければ、これは凝集が生じたことを示している。
この二つの特徴、即ち、比および尖鋭さが相反するもの
であれば、粒子パターンを確実には決定できないことを
示している。
【0007】粒子パターンを判定する上記二つの公知の
方法は、実際の又は典型的な粒子パターンを判定するの
に適している。しかし、現実の分析においては、ときと
して公知の二つの方法の何れによっても明確に判定でき
ない粒子パターンが形成される。このような場合、当該
サンプルについて確実に決定できないことを示す自動分
析結果が発生し、該サンプルを目視によって分析する
か、或いは際試験しなければならなくなる。分析の効率
を向上するためには、再度分析する必要のあるサンプル
の数を減少するのことが望まれる。二つの公知の方法に
おいては、これは比較のために用いられる閾値を変える
ことによって行なわれるが、分析の精度は誤判によって
低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主要な目的
は、分析の精度を最大限にして再試験または肉眼による
分析を必要とするサンプルの数を減少させるような、信
頼性があり且つ経済的な仕方で、反応容器の傾斜した底
面に形成された粒子パターンを検出および判定する新規
かつ有用な方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子パターン
の判定方法にニューラルネットワークを採用することに
よって、上記課題を達成する。
【0010】本発明は、反応容器の傾斜した底面上に形
成された粒子パターンから凝集反応を測定する方法であ
って、前記傾斜した底面を光電気的にスキャンニングし
て、粒子パターンの二次元イメージを表わすイメージ信
号を発生させる工程と、前記傾斜した底面を該底面の異
なった輪郭に起因する複数のエリアに分割し、夫々のエ
リア内の光強度を積算してエリア光強度を発生させるこ
とにより、前記イメージ信号をエリア光強度に加工する
工程と、前記エリア光強度をニューラルネットワークに
入力し、出力信号を発生させる工程と、該出力信号に基
づいて凝集反応を測定する工程とを具備した方法を提供
する。
【0011】本発明に従う方法において、前記ニューラ
ルネットワークは、所定数の粒子パターンの前記エリア
光強度および所定数の粒子パターンの対応する真実の判
断が、トレーニングのために前記ニューラルネットワー
クに入力されるようにしてトレーニングされた。この方
法において、トレーニングのために前記ニューラルネッ
トワークに入力される所定数の粒子パターンが増大する
につれて、通常は肉眼で再分析されねばならないサンプ
ルの数は減少し、分析の精度は向上する。
【0012】以下、本発明の詳細を説明する。
【0013】図1は、本発明の方法を実施するための装
置における一態様の構成を示すブロックダイアグラムで
ある。この態様においては、反応容器として機能する多
くのウエル2がマトリックス状に形成されたマイクロプ
レート1が用いられる。なお、本発明による方法は、マ
イクロプレート以外の種々の反応容器を用いて実施する
こともできることに留意すべきである。
【0014】図2を参照すると、ここにはマイクロプレ
ート1の頂面に形成されたウエル2の横断面図が示され
ている。ウエル2は円錐状の底面を有し、該底面には、
粒子の基層を形成するために多くの微細な段差が均一に
形成されている。この基層は、安定な凝集粒子パターン
を形成するために特に適している。この態様において、
ウエル2の直径は6mmであり、マイクロプレート1は
透明なアクリル樹脂またはガラスのような透明な材料で
できている。
【0015】この態様において、マイクロプレート1の
イメージは、固体イメージセンサ3、該イメージセンサ
の前に配置されたレンズ4およびマイクロプレート1の
下に配置された照明ランプ5を含む光電式イメージ検出
器によって撮像される。マイクロプレートは、全ての反
応容器の夫々のイメージを捕らえることができるよう
に、A方向およびB方向に移動される。マイクロプレー
ト1を駆動させるための従来の機構11,12が設けら
れている。加えて、マイクロプレート1を反応ライン上
に供給するための装置(図示せず)、ウエル2内にサン
プル液および試薬液を分注するための装置(図示せ
ず)、およびマイクロプレートを反応ラインに沿って移
動するための装置(図示せず)等の種々の装置が設けら
れているが、これらは全て当該技術分野において周知の
ものである。例えば、これらの装置は既述の米国特許第
4,727,033 号に示されている。
【0016】この装置は、更に、イメージ信号をアナロ
グ- デジタル変換器7に供給する増幅器6を具備してお
り、変換されたデジタルイメージ信号はイメージ記憶装
置8に蓄えられる。固体イメージセンサ3は、タイミン
グ信号発生器10により制御される駆動回路9によって
駆動される。アナログ- デジタル変換器7および記憶装
置8もまた、タイミング信号発生器10によって制御さ
れる。マイクロプレート1は、モータ駆動器12により
エネルギーを供給されるモータ11によって、A方向お
よびB方向に駆動される。蛍光ランプからなる照明ラン
プ5は、ランプ電源13によって励起される。
【0017】上記の回路素子を相互に関連して動作させ
るために、ホストプロセッサユニット14が設けられて
いる。イメージ記憶装置8に蓄えられたイメージ信号
は、反応容器2の底に形成された粒子パターンを判定す
るために、ホストプロセッサユニット14によってデジ
タル的に処理される。ホストプロセッサユニット14の
動作は、以下に詳述する通りである。
【0018】ニューラルネットワークによって粒子パタ
ーンを判定するためには、粒子パターンの二次元イメー
ジを、一連の同心円リングに分解するのが有利である。
この実施例においては、45のリングが望ましい結果を
与えることが実験的に決定されたが、他のリング数も適
用され得る。光電式検出器は、分解された二次元イメー
ジの最内部のリングが反応容器の中心を表わすように、
反応容器の円錐形に傾斜した底面の中心上に位置付けら
れる。図3は、一連の同心リングを示す平面図である。
図2は、反応容器の断面を示す図である。この態様にお
いて、夫々のリングは0.05mmの幅を有し、全ての
リングの合計幅は4.5mmである。夫々のリングの平
均強度を計算することによって、円錐状に傾斜した底面
の中心からの分布を表わす粒子パターンの45個の特徴
が形成される。粒子パターンのこれら45個の特徴は、
ニューラルネットワークに入力される。
【0019】本発明に用いられるニューラルネットワー
クは、標準的なバックプロパゲーションネットワーク(b
ack-propagation network)である。バックプロパゲーシ
ョンニューラルネットワークは、パターン分類のために
組織される。この態様において、該ニューラルネットワ
ークはホスト処理ユニット14内に構築され、これはハ
ードウエア(GATEWAY 2000から入手可能な、モデル名 4
86/33 )およびニューラルネットワーク・ソフトウエア
パッケージ(Neurall Ware Inc. から入手可能なニュー
ラルワークス(Neural Works))からなっている。それ
は、標準または対照データとしての分析結果を用いてト
レーニングされ得る。このニューラルネットワークを、
自身の判断をもった人間のオペレータまたは肉眼の形態
の外部教師によってトレーニングすることも有用であ
る。本発明には一般的なニューラルネットワークが使用
され得る。商業的に入手可能な他のニューラルネットワ
ーク・ソフトウエアパッケージには、ANSim(Scienc
e Applications InternationalCorporationから入手可
能)およびMacBrain(Neurixから入手可能)が含まれ
る。
【0020】ニューラルネットワークは、入力が0と1
との間になければならないように構成されている。従っ
て、前記45個の特徴は、先ずその最大特徴値を1と
し、且つ該最大特徴値に対する他の特徴値の比率が同じ
比率に維持されるように、0〜1の間で正規化されなけ
ればならない。このニューラルネットワークは、45個
の入力と2個の出力を含むように設計された。この出力
もまた、0〜1の間の値に制限される。図4は、粒子パ
ターンの決定を表わすブロックダイアグラムである。こ
こでは、粒子パターンイメージの45個の特徴を抽出
し、次いでトレーニングされたニューラルネットワーク
を用いて2個の出力信号を発生させ、該信号は粒子凝集
反応の判定に用いられる。
【0021】図5A,B〜図8A,Bは、0〜1の値の
ヒストグラムで示された45個の特徴を有するサンプル
粒子パターンの写真である。左端の特徴値は最も内側の
1番目のリングを表わし、右端の特徴値は最も外側の最
後のリングを表わしている。就中、図5Aは、粒子が反
応容器の中心または底に移動した典型的な非凝集粒子パ
ターンの写真である。図5Bは得られた45個の特徴値
を示しており、ここでは左端の値が0に近く、右端の1
に近い値に対して鋭敏なコントラストをなしている。こ
れは、反応容器の中心への粒子の密集による、粒子パタ
ーンの中央における暗部を代表的に示している。
【0022】図6Aは、典型的な凝集した粒子パターン
の写真であり、ここでは反応容器の底面に粒子が均一に
分布している。図6Bに示した45個の特徴値は、上記
に対応した一様な分布を示している。
【0023】図7Aおよび図8Aは、不確かな粒子パタ
ーンの典型的な写真であり、その対応する45個の特徴
値が図7Bおよび図8Bに夫々示されている。一般に、
不確かな粒子パターンは、凝集したか或いは凝集しない
かを判定できない何れかのパターンである。
【0024】前記45個の入力および2個の出力を用い
た上記の方法で、ニューラルネットワークに粒子パター
ンを決定させるためには、先ず、人間のオペレータの判
断によって、標準サンプルまたは複数のサンプルで該ニ
ューラルネットワークをトレーニングしなければならな
い。ニューラルネットワークは、凝集サンプル、非凝集
サンプル及び不確かなサンプルの多くの標準サンプル、
又は非標準の複数のサンプルを該ネットワークに提示す
ることによってトレーニングされる。ニューラルネット
ワークに提示された夫々のサンプルは、その前記45個
の特徴値と2個の出力(出力1および出力2)の形であ
る。凝集した標準サンプルが用いられたとき、或いはサ
ンプルに関する人間の判定が凝集ありのときは、二つの
望ましい出力は、出力1=1および出力2=0である。
非凝集の標準サンプルが用いられたとき、或いはサンプ
ルに関する人間の判定が凝集なしのときは、二つの望ま
しい出力は、出力1=0および出力2=1である。不確
かな標準サンプルが用いられるとき、或いはサンプルに
関する人間の判定が不確かであるときは、二つの望まし
い出力は、出力1=0および出力2=0である。
【0025】ニューラルネットワークがトレーニングさ
れてしまうと、新しいサンプルが提示されたときに、そ
のトレーニングの間に行なわれた普遍化に基づいて、こ
れらサンプルのパターンの決定を行ない得るであろう。
判定を行なうためにニューラルネットワークが呼び出さ
れたとき、サンプルの45個の特徴値が提示され、下記
の表1に従うその二つの出力値に基づいて判定が行なわ
れる。
【0026】表 1出力1 出力2 判定 1 0 +(陽性) 0 1 −(陰性) 0 0 ? 注:+は凝集を意味する。
【0027】−は非凝集を意味する。
【0028】?は不確かであることを意味する。
【0029】所定の閾値を用いて粒子パターンを決定す
るための別の方法がある。この方法は、出力1および出
力2が、トレーニングの後でさえ未だ0と1との間の中
間値を取る場合に効果的である。例えば、第一の出力が
所定の閾値を越えていれば、この粒子パターンは凝集あ
りと判定される。第二の出力が閾値を越えていれば、こ
の粒子パターンは凝集なしと判定される。両方の出力が
何れも閾値未満であれば、この粒子パターンは不確かで
あると判定される。両方の出力が同時に閾値を越えるこ
とはあり得ない。この態様において、上記所定の閾値は
0.98であり、これが最良の結果を与えられることが実験
的に決定されている。
【0030】
【実施例】特開平03-056843 号に記載された技術(ここ
では比率法(Ratio Technique) という)との比較におい
て、また本発明の変形例との比較において、本発明の精
度を決定するために一つの実験を行なった。図9は、本
発明と比較するための本発明の異なった態様の平面図で
あり、ここでは49個の正方形のマトリックスへの二次
元イメージの分解が示されている。夫々の正方形の平均
強度は粒子パターンの49個の特徴を形成し、既述した
本発明と同様の方法で、ニューラルネットワークと共に
用いられ得る。図10は、本発明と比較するための分割
の仕方の変形例を示す平面図である。これは、粒子パタ
ーンの二次元イメージを、8個の等しいウエッジのパイ
に分解することを示している。夫々のウエッジの平均強
度は粒子パターンの8個の特徴を形成し、これは本発明
の45個の特徴に加えられて53の特徴を形成し、既述
した本発明と同様の方法で、ニューラルネットワークと
共に用いられる。この8個のパイウエッジはそれ自身、
分類のためにトレーニングされることはできない。
【0031】一連のリング、正方形のマトリックス、一
連のリング+パイウエッジ、及び従来技術の比率法につ
いてのニューラルネットワークの夫々が、凝集判定、非
凝集判定および不明確判定を略等しい分布で有する67
個のサンプル粒子パターンでトレーニングされた。次い
で、165個の異なったサンプル(うち79個は不明確
判定)の判定において、夫々のニューラルネットワーク
及び比率法が試験された。その結果を次の表2に示す。
【0032】表 2方法 判定の正確さ 一連のリング 96% 比率法 89% 正方形のマトリックス 83% 一連のリング+パイウエッジ 96% 上記の表は、一連のリングが全ての技術の中で最も高い
正確さを有することを示している。パイウエッジを用い
た変形は同程度の正確さを与えるが、本発明の方法より
も多くの計算を必要とする不利がある。本発明はまた、
その正確さが更に改良される点において比率法よりも有
利である。本発明により誤って判定されたサンプルを取
り出し、これをトレーニングセットに加えてニューラル
ネットワークを再トレーニングすれば、本発明の正確さ
は更に改善され得る。本発明の効果は、傾斜した底面の
異なった高さを代表する複数の領域に分離することで達
成される。つまり、傾斜した底面を該傾斜底面の異なっ
た輪郭を表わす多くの領域に分離することによって、イ
メージ信号がエリア光強度に加工されるように、傾斜し
た底面を分割したことに帰結させることができる。
【0033】本発明の正方形マトリックス態様に関して
は、表2に記載した判定の正確さは83%に過ぎない
が、ニューラルネットワークを更にトレーニングすれ
ば、この結果は顕著に改善され得ることに留意すべきで
ある。この点に関し、この例ではトレーニングに67の
粒子パターンサンプルしか用いられていないことが分か
る。
【0034】本発明はまた、コンピュータ処理効率につ
いて他の技術と比較された。本発明を用いることによ
り、サンプルの測定は、比率法に比較して10倍早く達
成され得る。この利点によって、多くのサンプルを分析
する装置のスループットを増大でき、或いは同じスルー
プットのより経済的な装置が可能になる。正方形マトリ
ックスの態様を用いて得られた正確さは83%であるに
もかかわらず、正方形のマトリックスは本発明のこの利
点を有している。
【0035】図11は、本発明におけるニューラルネッ
トワークの他の実施例を示している。このニューラルネ
ットワークは三つの出力、即ち出力1、出力2および出
力3を有している。それ以外の点では、この実施例は既
述した実施例と同じである。
【0036】ニューラルネットワークが粒子パターンを
判定するためには、夫々のサンプルが、その45個の特
徴値および3個の出力(出力1、出力2および出力3)
の形で、該ニューラルネットワークに提示される。凝集
した標準サンプルが用いられるとき、或いは人間による
サンプルの判定が凝集ありのときは、望ましい出力は、
出力1=0、出力2=0および出力3=0である。非凝
集の標準サンプルが用いられるとき、或いは人間による
サンプルの判定が凝集なしのときは、望ましい出力は、
出力1=0、出力2=1および出力3=0である。不確
かな標準サンプルが用いられるとき、或いは品源による
サンプルの判定が不確かであるときは、望ましい出力
は、出力1=0、出力2=0および出力3=1である。
【0037】ニューラルネットワークがトレーニングさ
れてしまうと、新しいサンプルが提示されたときに、そ
のトレーニングの間に行なわれた普遍化に基づいて、こ
れらサンプルのパターンの決定を行ない得るであろう。
判定を行なうためにニューラルネットワークが呼び出さ
れたとき、サンプルの45個の特徴値が提示され、下記
の表3に従うその三つの出力値に基づいて判定が行なわ
れる。
【0038】表 3出力1 出力2 出力3 判定 1 0 0 +(陽性) 0 1 0 −(陰性) 0 0 1 ? 注:+は凝集を意味する。
【0039】−は非凝集を意味する。
【0040】?は不確かであることを意味する。
【0041】三つの出力のうちで第一の出力が最も大き
ければ、粒子パターンは凝集ありと判定される。三つの
出力のうちで第二の出力が最も大きければ、粒子パター
ンは凝集なしと判定される。三つの出力のうちで第三の
出力が最も大きければ、粒子パターンは不明確と判定さ
れる。この変形例のニューラルネットワークは、表2に
おいて上記で説明した第一の実施例と同じ条件で、67
個のサンプル粒子パターンでトレーニングされる。次い
で、165個の異なったサンプル(うち79個は不明確
判定)が、この変形例で試験された。この結果は、第一
の実施例におけると同様に、一連のリングでの判定につ
いては96%の正確さを示し、正方形のマトリックスで
の判定では83%の正確さを示した。
【0042】当業者には理解され得るように、本発明は
上記で説明した実施例に限定されず、本発明の範囲を逸
脱することなく種々の変更および修正が可能である。特
に、粒子パターンの二次元イメージの特徴は、好ましい
実施例において用いたものに限定されない。例えば、等
間隔でない同心リングを用いてもよい。円錐状に傾斜し
た反応容器の代りに傾斜した反応用器を用いるときは、
粒子パターンを表現する特徴を分割するために、同心リ
ングは平行なラインに置き換えられ得る。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による方法を実施するための装
置を示すブロックダイアグラムである。
【図2】図2は、図1に示した装置に用いるマイクロプ
レートに形成されたウエルを示す横断面図である。
【図3】図3は、図2に示すウエルからの粒子パターン
のイメージ信号を、円錐状に傾斜した反応容器の異なっ
た輪郭を表わす45の光強度エリアに分解するために用
いられた、一連のリングを示す平面図である。
【図4】図4は、判定操作を示すブロックダイアグラム
である。
【図5】図5Aは非凝集粒子パターン(サンプル1)の
イメージを表わす写真であり、図5Bはそのエリア光強
度値を表わす写真である。
【図6】図6Aは凝集粒子パターン(サンプル2)のイ
メージを表わす写真であり、図6Bはそのエリア光強度
値を表わす写真である。
【図7】図7Aは不明確な粒子パターン(サンプル3)
のイメージを表わす写真であり、図7Bはそのエリア光
強度値を表わす写真である。
【図8】図8Aは不明確な粒子パターン(サンプル4)
のイメージを表わす写真であり、図8Bはそのエリア光
強度値を表わす写真である。
【図9】図6は、正方形光強度エリア(square light in
tensity areas)形態の、本発明の他の実施例を示す平面
図である。
【図10】図10は、本発明と比較するための、パイウ
エッジ光強度エリア形態の変形を示す平面図である。
【図11】図11は、本発明の判定操作の他の実施例を
示すブロックダイアグラムである。
【符号の説明】
1…マイクロプレート、2…ウエル、3…固体イメージ
センサ、4…レンズ、5…照明ランプ、6…増幅器、7
…アナログ- デジタル変換器、8…イメージ記憶装置、
9…駆動回路、10…タイミング信号発生器、11…モ
ータ、12…モータ駆動器、13…ランプ電源、14…
ホストプロセッサユニット

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器の傾斜した底面上に形成された
    粒子パターンから凝集反応を測定する方法であって、 前記傾斜した底面を光電気的にスキャンニングして、粒
    子パターンの二次元イメージを表わすイメージ信号を発
    生させる工程と、 前記傾斜した底面を該底面の異なった輪郭に起因する複
    数のエリアに分割し、夫々のエリア内の光強度を積算し
    てエリア光強度を発生させることにより、前記イメージ
    信号をエリア光強度に加工する工程と、 前記エリア光強度をニューラルネットワークに入力し、
    出力信号を発生させる工程と、 該出力信号に基づいて凝集反応を測定する工程とを具備
    した方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、複数の
    粒子パターンのエリア光強度および当該複数の粒子パタ
    ーンに対応する実際の測定を学習のために前記ニューラ
    ルネットワークに入力することによって、前記ニューラ
    ルネットワークをトレーニングする工程を更に具備した
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法であって、二つの
    出力信号が発生される方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法であって、三つの
    出力信号が発生される方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法であって、前記イ
    メージ信号を加工する工程が、 該イメージ信号を、夫々のリングが前記イメージの異な
    ったエリアの輪郭を表わす一連の同心リングに分解する
    ことと、 夫々のリングの平均強度を測定することとを含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法であって、前記イ
    メージ信号が45個の同心リングに分解される方法。
  7. 【請求項7】 ニューラルネットワークを用いて、反応
    容器の円錐状に傾斜した底面上に形成された粒子パター
    ンを判定する方法であって、 前記粒子パターンを光電気的にスキャンニングして、前
    記粒子パターンを含む二次元イメージを表わすイメージ
    信号を発生させる工程と、 前記二次元イメージのイメージ信号を加工して、前記粒
    子パターンの異なった輪郭を表わすエリア光強度を発生
    させる工程と、 ニューラルネットワークを標準サンプルでトレーニング
    する工程と、 該トレーニングされたニューラルネットワークで粒子パ
    ターンを判定する工程とを具備した方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の判定方法であって、前
    記イメージ信号を加工する工程が、 該イメージ信号を、夫々のリングが前記イメージの異な
    ったエリアの輪郭を表わす一連の同心リングに分解する
    ことと、 夫々のリングの平均強度を測定することとを含む方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の判定方法であって、前
    記イメージ信号が45個の同心リングに分解される方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の判定方法であって、
    前記判定する工程が、 前記エリア光強度を前記ニュー
    ラルネットワークに入力し、出力信号を発生すること
    と、 前記出力信号に基づいて、凝集反応を測定することとを
    含む方法。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載の判定方法であって、
    前記トレーニング工程が、複数の粒子パターンのエリア
    光強度および該複数の粒子パターンに対応する実際の測
    定を、学習のために前記ニューラルネットワークに入力
    することを含む方法。
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