JPH07307148A - 鉛蓄電池 - Google Patents

鉛蓄電池

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JPH07307148A
JPH07307148A JP6124566A JP12456694A JPH07307148A JP H07307148 A JPH07307148 A JP H07307148A JP 6124566 A JP6124566 A JP 6124566A JP 12456694 A JP12456694 A JP 12456694A JP H07307148 A JPH07307148 A JP H07307148A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エキスパンド格子を正および負極板に用いた
場合でも極板の変形が少なく、寿命性能に優れた鉛蓄電
池を提供する。 【構成】 鉛合金シートをエキスパンド加工して作製し
た格子にペーストを充填した正および負極板を備えた鉛
蓄電池において、該正および負極板の集電耳部のセンタ
ー位置が極板幅Wに対して端から1/5W以上4/5W
以下であり、ストラップはキャスト・オン・ストラップ
法により形成されたものであり、かつセル間接続部のセ
ンター位置と集電耳部のセンター位置とを一致させた鉛
蓄電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉛蓄電池の改良に関する
もので、特に正および負極板にエキスパンド格子を用い
た鉛蓄電池の寿命性能を改善するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】現在、鉛蓄電池用格子の製法
としては、鋳造方式またはエキスパンド方式が主流とな
っている。
【0003】鋳造方式の長所は、任意の形状、例えば電
気抵抗が小さくなる形状などを形成できる、格子の周囲
をとり囲む枠(以後、額縁と呼ぶ)が形成可能なため、
機械的に変形しにくい格子を作ることができる、といっ
たことがあげられる。短所としては、バッチ式であるた
めに生産性に劣る、ペースト充填などの後工程に連結し
た一貫ラインとすることが困難である、鉛−カルシウム
系合金など強度の劣る合金の場合には鋳造が困難である
ことなどである。
【0004】エキスパンド方式は、圧延などにより作製
した鉛合金シートを展開して網目状格子とするものであ
る。展開方式は、シートに回転する刃物で切れ目を入れ
た後引き伸ばすロータリー方式と、上下に運動するV字
状の刃物でシートを切断しながら引き伸ばすレシプロ方
式の2つが主流である。いずれも連続的に生産が可能で
あり、ペースト充填・乾燥工程まで一貫したラインを設
置できることから、鋳造方式に比べて極めて生産性が高
いという特徴を持つ。さらに、鉛−カルシウム系合金や
鉛−カルシウム−錫系合金等であっても、容易に鉛合金
シートを作製できる。一方短所としては、展開により形
成できる格子形状がある程度限定される、格子に縦方向
の額縁が形成不可能なため機械的強度が劣り変形しやす
いといった点である。
【0005】鉛蓄電池の正極格子では、格子表面のPb
が体積の大きなPbO2 へと変化するため、格子に引っ
張り力がかかり、格子の伸び・変形がおこりやすい。特
にエキスパンド格子を用いた場合には、格子強度が劣る
ため変形が大きくなり、早期に電池が寿命となってしま
うという問題点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エキスパンド
格子を正および負極板に用いた場合でも、格子の変形を
抑制でき、寿命性能を改善する方法を提供するものであ
る。その要旨は、鉛合金シートをエキスパンド加工して
作製した格子にペーストを充填した正および負極板を備
えた鉛蓄電池において、該正および負極板の集電耳部の
センター位置が極板幅Wに対して端から1/5W以上4
/5W以下であり、同極性の集電耳部を接続するストラ
ップはキャスト・オン・ストラップ法により形成された
ものであり、セル間接続部のセンター位置と集電耳部の
センター位置とを一致させたことを特徴とするものであ
る。
【0007】
【作用】セル間接続部と集電耳部のセンター位置を一致
させているので極板はストラップおよびセル間接続部に
より固定され、ストラップの位置を極板の中央寄りとす
ることによりストラップ位置から極板端部までの距離が
短くなるので端部における極板伸びが少なくなり、極板
全体の変形が抑制されることになる。
【0008】
【実施例】エキスパンド格子を用いた電池の寿命原因
は、そのほとんどが格子の変形によるものであるため、
これを防止するための電池構造を種々検討した。
【0009】図1は本発明による電池構造の一例、図2
はエキスパンド格子の一例を示した図である。エキスパ
ンド格子の集電耳1はストラップ2により同極性どうし
が接続されており、さらにストラップはセル間接続部3
によって隣接セルと接続されている。隣接セルとの接続
は、例えば押し出し電気抵抗溶接により行われる。これ
は、隣あったセルのセル間接続部どうしをチップ付の電
極でプレスし、隔壁に開けられた穴を通してセル間接続
部をチップの形状に突き出して接合させ、接合させた状
態で電流を流し、電気抵抗溶接するものである。
【0010】ストラップの形成方法は、現在バーナー溶
接およびキャスト・オン・ストラップ方式(以後、CO
Sと略す)が主流である。バーナー溶接は集電耳部にく
し状の治具を差し込み、その上にセル間接続用の部品を
置き、バーナーでこれらを溶接する方法である。図3
(a)にバーナー溶接によって成形したストラップ・セ
ル間接続部を示した。この方法では、セル間接続部のセ
ンター位置と集電耳部のセンター位置とを一致させるこ
とが作業上困難なためにストラップが大きくなり、電気
抵抗が大きくなってしまう。さらにストラップと溶接部
との距離が長くなることから、格子の縦方向の変形力を
十分に抑えることができず、格子やストラップ自体が変
形し易い、といった欠点を有している。
【0011】一方、COSは、ストラップ・セル間接続
部が形成された鋳型に溶融鉛を流し込んでおき、そこに
極板の集電耳を浸せき・凝固させるものである。図1は
COSによりストラップ・セル間接続部を行ったもので
ある。この方法は、セル間接続部のセンター位置と集電
耳部のセンター位置を一致させることができるため、格
子の縦方向の変形力を接続部でささえることになり、格
子やストラップ自体が変形しにくい、また電気抵抗が小
さい、使用鉛量を少なくできるといった長所を有してい
る。従って、エキスパンド格子のように変形し易い格子
を使用するには、COS法が適しており、さらにストラ
ップの厚みを一定値以上に設定することで、格子の変形
を抑制することができる。
【0012】エキスパンド格子は、図2に示したように
上部額縁4の下方に、鉛シートの展開により作られた網
状部5がある構造となっている。鋳造格子の例を図4に
示した。鋳造格子にみられる縦の額縁6が、エキスパン
ド格子では形成できない。そのためエキスパンド格子
は、鋳造格子に比べて縦方向に変形し易い。しかし、集
電耳部だけはストラップ・セル間接続部により固定され
ているので、集電耳の下部の網状体はほとんど変形しな
い。また集電耳から離れた位置の網状体ほど縦方向への
変形が大きくなるものと考えられる。従って格子全体と
しての変形を少なくするためには、集電耳の位置を格子
のセンターにもってくるのが理想である。しかし、集電
耳がセンターにあると、正および負極耳が同位置にくる
ことになり、正、負極ストラップが形成できなくなるた
め、図2のように集電耳の位置をややずらす必要があ
る。そこで、格子変形がそれほど大きくならずにすむ集
電耳の位置の範囲を検討した。
【0013】表1に示すような構成の自動車用電池(3
6B20,12V,28Ah/5hR)を作製し、試験
を行った。
【0014】
【表1】
【0015】電池No.1〜4は、集電耳の位置を比較
するためのもの、No.4〜6はストラップ厚みを比較
するためのもの、No.4,7は溶接方法を比較するた
めのものである。図2にも示したように、集電耳の位置
Aは極板の端から集電耳センターまでの距離であり、極
板幅Wに対する割合で表している(極板の別端からいえ
ばそれぞれ9/10W、8/10W、7/10W、6/
10Wとなるが、ここでは最小値で表記した)。
【0016】正極のエキスパンド格子に用いる鉛シート
の合金組成は、Pb−0.06wt%Ca−1.5wt
%Sn、負極用の鉛シートの合金組成はPb−0.06
wt%Ca−0.5wt%Snである。いずれも冷間圧
延法により作製し、その厚みは正極用で1.1mm、負
極用で0.7mmとした。鉛シート中のCa量が0.1
wt%以下の場合、Sn量が約2wt%まではSn量が
多いほど引張強度が増加することが一般的に知られてい
る。正極用鉛シートのSn量を多くし、厚みも大きくし
たのはシートの強度および耐食性を上げるためである。
【0017】これらの鉛シートは、レシプロ方式による
エキスパンド機により、図2に示した形状に展開・切断
を行い格子を作製した。格子形状は上部、下部の網状部
が密で、中央部が粗、さらに網状部と上部額縁との接続
部が他の接続部に比べて広くとったものとした。これ
は、格子の電気抵抗や強度を少しでも上げるためで、公
知の方法である。格子寸法は縦100mm、横100m
mの大きさとした。今回はレシプロ方式により格子を作
製したが、ロータリー展開によってももちろんかまわな
い。
【0018】鉛シートの両面は、展開前にブラッシング
により粗面化処理されている。一般に圧延シートの表面
は、平滑であるために極板としたときに格子と活物質の
密着性が悪くなる。粗面化処理することでこの密着性が
向上し、活物質が脱落しにくいエキスパンド格子とする
ことができる。
【0019】正極用ペーストは、Y−PbOが70〜8
0%、金属鉛を30〜20%含む鉛粉に少量の鉛丹を添
加した原料1kgに対して、比重1.17の硫酸を0.
2リットルの割合で添加・練こうしたものを用いた。正
極ペーストは、一般的に添加する硫酸の液量が少ないほ
ど活物質密度が高くなるため機械的に強くなり、寿命が
長くなることが知られている。エキスパンド格子では、
活物質が脱落しやすいことから、硫酸の液量は0.3リ
ットル以下とするのが望ましい。
【0020】ペーストを充填した極板は、70℃、湿度
96%の恒温恒湿槽に18時間入れて熟成を行った。高
温、高湿の雰囲気中では、活物質中に四塩基性硫酸鉛が
生成し、極板寿命が向上するといわれている。しかし、
四塩基性硫酸鉛の生成量が多くなりすぎると、化成が困
難になってしまう。従って、鉛粉に添加する硫酸イオン
の量を制限して四塩基性硫酸鉛の生成量を抑制する。硫
酸イオンの量は、今回は鉛粉1kgに対して5.6wt
%としたが、多くても6wt%程度とするのが望まし
い。
【0021】負極板は、自動車用鉛電池に通常用いられ
ているペーストを格子に充填して作製した。
【0022】次に正極板を、袋状の微孔性ポリエチレン
セパレータに入れた。正極板に当接する面にはリブが形
成されている。セパレータはポリエチレンシートを2つ
折りにし、両サイドを一対の歯車により圧着(メカニカ
ルシール)することにより作製した。メカニカルシール
は、従来から米国のテクマック社などが行っており、当
業者間では一般的に知られている手法である。もちろん
負極板をセパレータに入れてもかまわないが、その場合
にはリブ面を逆に(正極板に当接)して使用する。リブ
を正極に当接する理由は、正極板の酸化作用によるセパ
レータの破損をおこりにくくするためである。
【0023】セパレータに入れた正極板5枚、負極板6
枚を交互に重ね合わせ、集電耳をCOS、またはバーナ
ー溶接することでエレメントを作製した。6個のエレメ
ントを電槽に挿入し、押し出し電気抵抗溶接によりセル
間接続を行い、ふたを溶着して36B20(12V、2
8Ah/5hR)の電池を組み立てた。
【0024】この電池に電解液として硫酸を注入し、電
槽化成を行った。通電は最初1Aで1時間、次に10A
で20時間というように2ステップで行った。一般に化
成電流密度が大きいと、正極板の化成効率が悪いことか
ら、化成初期において格子と活物質界面での酸素ガス発
生が激しくなり、該界面に隙間が生じやすくなる。隙間
が生じると、放電時に濃度の高い硫酸が浸入し、不働態
層が形成して早期に容量低下することがある。化成初期
の電流を小さくすることで、このガス発生による隙間の
形成をおこりにくくでき、早期容量低下を防止すること
ができる。1ステップ目の電流は正極板に対して0.0
5〜0.5A/dm2 、電気量は正極活物質の理論化成
電気量の1〜50%とするのが望ましい。化成終了後の
電解液比重は1.280とした。
【0025】次にこれらの電池を高温過充電寿命試験に
供した。電池は75℃の水槽に入れ、電流4.5Aで3
0日間の連続通電を行った。通電終了後の5時間率容量
と初期5時間率容量との比較(初期容量を100とす
る)および正極板の変形量の測定を行った。結果を表2
に示した。
【0026】
【表2】
【0027】集電耳位置が1/10Wの電池No.1
は、正極板が著しく変形して短絡していた。電池No.
2、3、4では多少変形がみられたものの、短絡はみら
れなかった。ストラップの厚みが3mmと薄い電池N
o.5は、正極板のみならずストラップも変形してい
た。ストラップ厚みが5mmの電池No.6では、極板
の変形が少なく、ストラップの変形は全くみられなかっ
た。バーナー溶接した電池No.7は、セル間接続部と
ストラップとの間の部分が変形していた[図3
(b)]。
【0028】これらの結果から、集電耳の位置は2/1
0W(1/5W)以上、COS溶接品、さらに好ましく
はストラップ厚みが4mm以上、とすれば極板の変形や
ストラップの変形などを抑えることができ、そのため電
池性能も向上することがわかった。
【0029】
【発明の効果】以上、本文中で述べたように、本発明に
よればエキスパンド格子を正および負極板に用いた場合
でも優れた寿命性能の電池が得られ、その工業的価値は
甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電池の模式図
【図2】エキスパンド格子の一例を示す図
【図3】バーナー溶接ストラップの模式図および寿命後
の状態を示す図
【図4】鋳造格子の一例を示す図
【符号の説明】
1.集電耳 2.ストラップ 3.セル間接続部 4.上部額縁 5.網状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛合金シートをエキスパンド加工して作
    製した格子にペーストを充填した正および負極板を備え
    た鉛蓄電池において、該正および負極板の集電耳部のセ
    ンター位置が極板幅Wに対して端から1/5W以上4/
    5W以下であり、同極性の集電耳部を接続するストラッ
    プはキャスト・オン・ストラップ法により形成されたも
    のであり、かつセル間接続部のセンター位置と集電耳部
    のセンター位置とを一致させたことを特徴とする鉛蓄電
    池。
  2. 【請求項2】 形成されたストラップの厚みが4mm以
    上であることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002222662A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池
JP2004119106A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 制御弁式鉛蓄電池
CN105990584A (zh) * 2015-01-30 2016-10-05 松下蓄电池(沈阳)有限公司 铅蓄电池用板栅、极板、极板群和铅蓄电池

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JP2004119106A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 制御弁式鉛蓄電池
CN105990584A (zh) * 2015-01-30 2016-10-05 松下蓄电池(沈阳)有限公司 铅蓄电池用板栅、极板、极板群和铅蓄电池

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