JPH07326801A - 薄膜熱電材料の製造方法 - Google Patents
薄膜熱電材料の製造方法Info
- Publication number
- JPH07326801A JPH07326801A JP6120441A JP12044194A JPH07326801A JP H07326801 A JPH07326801 A JP H07326801A JP 6120441 A JP6120441 A JP 6120441A JP 12044194 A JP12044194 A JP 12044194A JP H07326801 A JPH07326801 A JP H07326801A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- thermoelectric material
- thin film
- boat
- raw material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 収率良く、各種の組成を持つ熱電材料薄膜を
広い範囲で作製できる熱電材料の製造方法を提供する。 【構成】 化学量論的組成比が同じで構成元素が異なる
少なくとも2種の化合物粉末を混合した原料粉末を用い
て、フラッシュ蒸着法により熱電材料の薄膜を得る。ま
た、粒径を250〜500μmの範囲に選別した原料粉
末を用いる。
広い範囲で作製できる熱電材料の製造方法を提供する。 【構成】 化学量論的組成比が同じで構成元素が異なる
少なくとも2種の化合物粉末を混合した原料粉末を用い
て、フラッシュ蒸着法により熱電材料の薄膜を得る。ま
た、粒径を250〜500μmの範囲に選別した原料粉
末を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱を電気に変換する熱
電材料の製造方法に関し、特に薄膜熱電材料の製造方法
に関する。
電材料の製造方法に関し、特に薄膜熱電材料の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フロンによるオゾン層破壊や地球
温室効果への対策、高集積回路基板や小型軽量機器の新
規な放熱方法の必要性などが問題となってきている。そ
こで、フロンによる冷媒を用いた蒸気圧縮方式ではな
く、ペルチェ効果を利用した電子冷却デバイスの開発が
期待されている。電子冷却デバイスとは、熱電デバイス
ともいい、熱電材料単体で電気エネルギーを熱エネルギ
ーへと直接的に変換する極めてシンプルなデバイスであ
る。熱電材料および熱電デバイスの性能は、性能指数Z
として、Z=S2σ/λという式で表される。ここで、
Sはゼーベック係数,σは導電率、λは熱伝導率を表
す。デバイス面に目を向けてみると、これまでは研究用
や産業用の特殊用途に特化して実用化されてきた。ま
た、特に半導体産業向けを中心として、電子デバイスの
冷却、オプトエレクトロニクス分野、医療・バイオ分野
にも一部実用化が進められている。さらに最近では、ア
ウトドア用の冷温庫や病室用の冷蔵庫が、社会背景を受
けて発売されてきている。これらの商品が最近展開され
ている理由としては、熱電材料性能の向上が得られたと
いうよりも、伝熱部分の熱ロスを極力避けるといった周
辺技術の向上が挙げられる。
温室効果への対策、高集積回路基板や小型軽量機器の新
規な放熱方法の必要性などが問題となってきている。そ
こで、フロンによる冷媒を用いた蒸気圧縮方式ではな
く、ペルチェ効果を利用した電子冷却デバイスの開発が
期待されている。電子冷却デバイスとは、熱電デバイス
ともいい、熱電材料単体で電気エネルギーを熱エネルギ
ーへと直接的に変換する極めてシンプルなデバイスであ
る。熱電材料および熱電デバイスの性能は、性能指数Z
として、Z=S2σ/λという式で表される。ここで、
Sはゼーベック係数,σは導電率、λは熱伝導率を表
す。デバイス面に目を向けてみると、これまでは研究用
や産業用の特殊用途に特化して実用化されてきた。ま
た、特に半導体産業向けを中心として、電子デバイスの
冷却、オプトエレクトロニクス分野、医療・バイオ分野
にも一部実用化が進められている。さらに最近では、ア
ウトドア用の冷温庫や病室用の冷蔵庫が、社会背景を受
けて発売されてきている。これらの商品が最近展開され
ている理由としては、熱電材料性能の向上が得られたと
いうよりも、伝熱部分の熱ロスを極力避けるといった周
辺技術の向上が挙げられる。
【0003】一方、電子デバイスは、薄膜を用いた技術
が発達しており、熱電デバイスとしても薄膜材料を用い
た薄型デバイスとすることが要求されている。薄膜電子
デバイスと薄膜熱電デバイスとを複合的に組み合わせれ
ば、利用価値や付加価値がさらに向上する可能性が高
い。例えば、デバイスの低コスト化に対して、材料使用
量を低減したり、一括で大量の素子を作製したりする等
の方法が考えられる。また、デバイスの効率の向上に対
しても、形状、構成の変更により、何らかのメリットを
見いだせる可能性があると考えられる。このような状況
より、薄膜熱電材料の作製および性能向上への追求がな
されている。そうした場合に用いられる薄膜熱電材料の
製造方法としては、多元同時蒸着法、スパッタ蒸着法、
フラッシュ蒸着法などが用いられる。
が発達しており、熱電デバイスとしても薄膜材料を用い
た薄型デバイスとすることが要求されている。薄膜電子
デバイスと薄膜熱電デバイスとを複合的に組み合わせれ
ば、利用価値や付加価値がさらに向上する可能性が高
い。例えば、デバイスの低コスト化に対して、材料使用
量を低減したり、一括で大量の素子を作製したりする等
の方法が考えられる。また、デバイスの効率の向上に対
しても、形状、構成の変更により、何らかのメリットを
見いだせる可能性があると考えられる。このような状況
より、薄膜熱電材料の作製および性能向上への追求がな
されている。そうした場合に用いられる薄膜熱電材料の
製造方法としては、多元同時蒸着法、スパッタ蒸着法、
フラッシュ蒸着法などが用いられる。
【0004】現在、実用化されている熱電材料のほとん
どは、Bi2Te3系化合物の溶融または焼結材料であ
る。さらに、実際の組成としては、P型材料では、Bi
0.5Sb1.5Te3 、Bi0.5Sb1.5Te2.8Se0.2、B
iSb4Te7.5、BiSbTe3、N型材料では、Bi
1.8Sb0.2Te2.85Se0.15、Bi1.8Sb0.2Te2.85
Se0.15、Bi2Te2.85Se0.15といった基本組成に
対して、さらにSe、SbI3、PbI2等の添加物を加
えて材料性能を向上している。このような複雑な組成に
対応するためには、特にフラッシュ蒸着法が適してい
る。フラッシュ蒸着法は、真空蒸着法であるが、通常の
るつぼ蒸着とは少し違っている。その蒸着法は、高温で
赤熱した金属(W、Ta、Mo)ボート上に原料粉末を
少量ずつ落下させ、原料組成を変化させる時間を与えず
に、瞬時に蒸発させて基板に付着させるという方法であ
る。これは、2元素以上を含む合金や化合物などの組成
を変化させずに蒸着したいときに利用する方法である。
どは、Bi2Te3系化合物の溶融または焼結材料であ
る。さらに、実際の組成としては、P型材料では、Bi
0.5Sb1.5Te3 、Bi0.5Sb1.5Te2.8Se0.2、B
iSb4Te7.5、BiSbTe3、N型材料では、Bi
1.8Sb0.2Te2.85Se0.15、Bi1.8Sb0.2Te2.85
Se0.15、Bi2Te2.85Se0.15といった基本組成に
対して、さらにSe、SbI3、PbI2等の添加物を加
えて材料性能を向上している。このような複雑な組成に
対応するためには、特にフラッシュ蒸着法が適してい
る。フラッシュ蒸着法は、真空蒸着法であるが、通常の
るつぼ蒸着とは少し違っている。その蒸着法は、高温で
赤熱した金属(W、Ta、Mo)ボート上に原料粉末を
少量ずつ落下させ、原料組成を変化させる時間を与えず
に、瞬時に蒸発させて基板に付着させるという方法であ
る。これは、2元素以上を含む合金や化合物などの組成
を変化させずに蒸着したいときに利用する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のフラッシ蒸着法
の場合、微小粉末の飛散、未蒸発物の金属ボート上への
残留等により、準備した材料を効率よく基板に付着でき
ないという課題があった。 また、複雑な組成を広範囲
に作製する場合や少量の不純物添加を行う場合に対応し
にくいといった課題があった。本発明は、上記課題を解
決し、収率を確保し、安定性のある熱電性能を達成でき
る薄膜熱電材料の製造方法を提供することを目的として
いる。本発明は、また効率よく組成制御をし、安定性の
ある熱電性能を達成できる薄膜熱電材料の製造方法を提
供することを目的としている。
の場合、微小粉末の飛散、未蒸発物の金属ボート上への
残留等により、準備した材料を効率よく基板に付着でき
ないという課題があった。 また、複雑な組成を広範囲
に作製する場合や少量の不純物添加を行う場合に対応し
にくいといった課題があった。本発明は、上記課題を解
決し、収率を確保し、安定性のある熱電性能を達成でき
る薄膜熱電材料の製造方法を提供することを目的として
いる。本発明は、また効率よく組成制御をし、安定性の
ある熱電性能を達成できる薄膜熱電材料の製造方法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜熱電材料の
製造方法は、粒径を250〜500μmの範囲に選別し
た原料粉末を用いてフラッシュ蒸着法により熱電材料の
薄膜を得るものである。本発明の薄膜熱電材料の製造方
法は、また化学量論的組成比が同じで構成元素が異なる
少なくとも2種の化合物粉末を混合した原料粉末を用い
てフラッシュ蒸着法により熱電材料の薄膜を得るもので
ある。ここで、原料粉末として、Bi2Te3、Sb2T
e3およびBi2Se3よりなる群から選択される少なく
とも2種の混合物が好適に用いられる。
製造方法は、粒径を250〜500μmの範囲に選別し
た原料粉末を用いてフラッシュ蒸着法により熱電材料の
薄膜を得るものである。本発明の薄膜熱電材料の製造方
法は、また化学量論的組成比が同じで構成元素が異なる
少なくとも2種の化合物粉末を混合した原料粉末を用い
てフラッシュ蒸着法により熱電材料の薄膜を得るもので
ある。ここで、原料粉末として、Bi2Te3、Sb2T
e3およびBi2Se3よりなる群から選択される少なく
とも2種の混合物が好適に用いられる。
【0007】
【作用】上記のような製造方法によって得られる作用は
次の通りである。1)高収率で熱電材料の薄膜を形成す
ることができる。2)制御性良く各種の組成を持つ薄膜
熱電材料を広い範囲で作製することができる。
次の通りである。1)高収率で熱電材料の薄膜を形成す
ることができる。2)制御性良く各種の組成を持つ薄膜
熱電材料を広い範囲で作製することができる。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。 [実施例1]原料粉末は、溶融法によりP型熱電材料と
して(Bi25Sb75)2(Te97Se3)3、N型熱電材
料としてBi2(Te95Se5)3の組成のものを作製
し、めのう乳鉢により、1〜5mmの小片に粉砕した。
さらに、遊星型微粒粉砕機により細粉化して、1)粒径
を選別せずにフラッシュ蒸着に使用した試料、2)25
0〜500μmの粒径範囲の粒子を選別してフラッシュ
蒸着に使用した試料、の2種類を準備した。まず、真空
容器内をバックグラウンド圧力として、6.7〜11×
10-5Paまで真空ポンプにより真空排気を行った。次
に、タングステン(W)ボートに電流を通じ、赤熱する
温度(1000〜1500℃)まで、加熱を行った。そ
して、準備した原料粉末を真空容器中に設置したパウダ
ーフィーダーを用いて少量ずつ赤熱したWボート上に落
下させた。製膜時の圧力は、1.2〜1.3×10-4P
aであった。Wボートに対向して、薄膜熱電材料を付着
させるガラス基板を準備した。そのときに基板を加熱
し、温度は約200℃とした。
して(Bi25Sb75)2(Te97Se3)3、N型熱電材
料としてBi2(Te95Se5)3の組成のものを作製
し、めのう乳鉢により、1〜5mmの小片に粉砕した。
さらに、遊星型微粒粉砕機により細粉化して、1)粒径
を選別せずにフラッシュ蒸着に使用した試料、2)25
0〜500μmの粒径範囲の粒子を選別してフラッシュ
蒸着に使用した試料、の2種類を準備した。まず、真空
容器内をバックグラウンド圧力として、6.7〜11×
10-5Paまで真空ポンプにより真空排気を行った。次
に、タングステン(W)ボートに電流を通じ、赤熱する
温度(1000〜1500℃)まで、加熱を行った。そ
して、準備した原料粉末を真空容器中に設置したパウダ
ーフィーダーを用いて少量ずつ赤熱したWボート上に落
下させた。製膜時の圧力は、1.2〜1.3×10-4P
aであった。Wボートに対向して、薄膜熱電材料を付着
させるガラス基板を準備した。そのときに基板を加熱
し、温度は約200℃とした。
【0009】このような方法で、先に準備した2種類の
原料粉末それぞれ5gずつをフラッシュ蒸着したとこ
ろ、次のような結果が得られた。粒径を選別していない
試料を使用した場合は、粒径が大きな粒子は熱容量が大
きいのでうまく蒸発できずにWボート上に融け残ってし
まった。また、粒径が小さい粒子は、ボート上に落下す
る前に蒸発したり、熱風のために吹き飛ばされてしま
い、ガラス基板外への飛散やガラス基板上へ粉末状態で
の付着といった状況が見られた。結果的に、ガラス基板
上にほとんど付着せずに、5gの原料に対して、数10
0nm〜1μm程度の膜厚しか得られなかった。一方、
250〜500μmに粒径を選別した試料については、
前記のような現象は起きずに、ほとんどがきれいに蒸
発、付着を行い、膜厚として6〜7μmの厚さを得るこ
とができた。
原料粉末それぞれ5gずつをフラッシュ蒸着したとこ
ろ、次のような結果が得られた。粒径を選別していない
試料を使用した場合は、粒径が大きな粒子は熱容量が大
きいのでうまく蒸発できずにWボート上に融け残ってし
まった。また、粒径が小さい粒子は、ボート上に落下す
る前に蒸発したり、熱風のために吹き飛ばされてしま
い、ガラス基板外への飛散やガラス基板上へ粉末状態で
の付着といった状況が見られた。結果的に、ガラス基板
上にほとんど付着せずに、5gの原料に対して、数10
0nm〜1μm程度の膜厚しか得られなかった。一方、
250〜500μmに粒径を選別した試料については、
前記のような現象は起きずに、ほとんどがきれいに蒸
発、付着を行い、膜厚として6〜7μmの厚さを得るこ
とができた。
【0010】さらに、それぞれの薄膜熱電材料の熱電性
能を測定した。熱電特性(ゼーベック係数、導電率)の
測定は、 Ar中で、室温から200℃の温度範囲で行
った。導電率は、直流4端子法で行った。ゼーベック係
数は、電極間の温度差を変化させた時の起電力変化の傾
きから求めた。温度測定はCA熱電対で行い、熱電対線
を電気信号取り出しリード用にも使用した。この場合、
リード線分のゼーベック係数が加算されるので、その分
の補正を行った。熱電特性の測定結果を図1、図2に示
す。これらの図において、aは粒径を選別していないP
型熱電材料、bは粒径を選別したP型熱電材料、cは粒
径を選別していないN型熱電材料、dは粒径を選別した
N型熱電材料の特性を表す。図1、図2より、250〜
500μmに粒径を選別した試料の方が、粒径を選別し
ていない試料よりも高い熱電性能を持っていることがわ
かる。また、結晶性を調べるためにX線回折分析を行っ
た。その結果のX線回折図形を図3に示す。図3より明
らかなように、十分高い結晶性を有しており、より良い
薄膜熱電材料が得られていることがわかる。このよう
に、本発明による250〜500μmの粒径の粉末を選
別してフラッシュ蒸着の原料粉末とすることにより、収
率良く膜厚を稼ぐことができ、熱電性能も確保すること
ができる。なお、蒸着した膜が組成ずれを起こさないよ
うに、原料粉末の組成を事前に補正していてもよい。
能を測定した。熱電特性(ゼーベック係数、導電率)の
測定は、 Ar中で、室温から200℃の温度範囲で行
った。導電率は、直流4端子法で行った。ゼーベック係
数は、電極間の温度差を変化させた時の起電力変化の傾
きから求めた。温度測定はCA熱電対で行い、熱電対線
を電気信号取り出しリード用にも使用した。この場合、
リード線分のゼーベック係数が加算されるので、その分
の補正を行った。熱電特性の測定結果を図1、図2に示
す。これらの図において、aは粒径を選別していないP
型熱電材料、bは粒径を選別したP型熱電材料、cは粒
径を選別していないN型熱電材料、dは粒径を選別した
N型熱電材料の特性を表す。図1、図2より、250〜
500μmに粒径を選別した試料の方が、粒径を選別し
ていない試料よりも高い熱電性能を持っていることがわ
かる。また、結晶性を調べるためにX線回折分析を行っ
た。その結果のX線回折図形を図3に示す。図3より明
らかなように、十分高い結晶性を有しており、より良い
薄膜熱電材料が得られていることがわかる。このよう
に、本発明による250〜500μmの粒径の粉末を選
別してフラッシュ蒸着の原料粉末とすることにより、収
率良く膜厚を稼ぐことができ、熱電性能も確保すること
ができる。なお、蒸着した膜が組成ずれを起こさないよ
うに、原料粉末の組成を事前に補正していてもよい。
【0011】[実施例2]原料粉末としては、Bi2T
e3、Sb2Te3、Bi2Se3の各化合物粉末を次のよ
うな組成となるように混合したものを使用した。P型熱
電材料では(Bi25Sb75)2(Te97Se3)3、N型
熱電材料ではBi2(Te95Se5)3とした。なお、上
記の化合物粉末は、実施例1と同様にめのう乳鉢および
遊星型微粒粉砕機により細分化したものを選別した粒径
250〜500μmのものを用いた。これらの試料に対
して、実施例1で示したのと同様の方法および条件でフ
ラッシュ蒸着を行った。それぞれの熱電特性を測定した
結果を図4、図5に示す。eはP型熱電材料、fはN型
熱電材料の特性を表す。図からわかるように、十分高い
熱電性能を持っていることがわかる。このように、化学
量論的組成比が等しい各化合物粉末を混合した試料を原
料粉末としてフラッシュ蒸着することにより、複雑な組
成比を溶融法により組成調整した試料を原料粉末とした
場合と同等の熱電性能を持つ薄膜熱電材料を作製するこ
とができる。すなわち、簡便に、複雑な組成の薄膜熱電
材料を合成することができることがわかる。さらに、混
合粉末の割合を変えることで、幅広い組成にきめ細かく
対応することができる。
e3、Sb2Te3、Bi2Se3の各化合物粉末を次のよ
うな組成となるように混合したものを使用した。P型熱
電材料では(Bi25Sb75)2(Te97Se3)3、N型
熱電材料ではBi2(Te95Se5)3とした。なお、上
記の化合物粉末は、実施例1と同様にめのう乳鉢および
遊星型微粒粉砕機により細分化したものを選別した粒径
250〜500μmのものを用いた。これらの試料に対
して、実施例1で示したのと同様の方法および条件でフ
ラッシュ蒸着を行った。それぞれの熱電特性を測定した
結果を図4、図5に示す。eはP型熱電材料、fはN型
熱電材料の特性を表す。図からわかるように、十分高い
熱電性能を持っていることがわかる。このように、化学
量論的組成比が等しい各化合物粉末を混合した試料を原
料粉末としてフラッシュ蒸着することにより、複雑な組
成比を溶融法により組成調整した試料を原料粉末とした
場合と同等の熱電性能を持つ薄膜熱電材料を作製するこ
とができる。すなわち、簡便に、複雑な組成の薄膜熱電
材料を合成することができることがわかる。さらに、混
合粉末の割合を変えることで、幅広い組成にきめ細かく
対応することができる。
【0012】なお、最初に準備する化合物にそれぞれ不
純物を添加したものを用意することにより、不純物添加
を行ってもよい。また、蒸着した膜が組成ずれを起こさ
ないように、原料粉末の組成を事前に補正していてもよ
い。さらに、本実施例では、化合物粉末を3種類準備し
たが、4種類以上の混合物でもよい。さらに、本実施例
では、Bi2Te3系の化合物を対象としたが、その他の
熱電材料物質、例えば、金属珪化物、Zn−Sb系化合
物、Bi−Sb系化合物、Pb−Ge−Te系合金、P
b−Te系化合物等の材料を使用することもできる。
純物を添加したものを用意することにより、不純物添加
を行ってもよい。また、蒸着した膜が組成ずれを起こさ
ないように、原料粉末の組成を事前に補正していてもよ
い。さらに、本実施例では、化合物粉末を3種類準備し
たが、4種類以上の混合物でもよい。さらに、本実施例
では、Bi2Te3系の化合物を対象としたが、その他の
熱電材料物質、例えば、金属珪化物、Zn−Sb系化合
物、Bi−Sb系化合物、Pb−Ge−Te系合金、P
b−Te系化合物等の材料を使用することもできる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、収率良
く、各種の組成を持つ熱電材料薄膜を広い範囲で作製す
ることができる。
く、各種の組成を持つ熱電材料薄膜を広い範囲で作製す
ることができる。
【図1】本発明の一実施例の熱電材料のゼーベック係数
を表す図である。
を表す図である。
【図2】本発明の一実施例の熱電材料の導電率を表す図
である。
である。
【図3】本発明の一実施例の熱電材料のX線回折図形を
表す図である。
表す図である。
【図4】本発明の他の実施例の熱電材料のゼーベック係
数を表す図である。
数を表す図である。
【図5】本発明の他の実施例の熱電材料の導電率を表す
図である。
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 35/34 (72)発明者 山本 義明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 粒径を250〜500μmの範囲に選別
した原料粉末を用いてフラッシュ蒸着法により熱電材料
の薄膜を得ることを特徴とする薄膜熱電材料の製造方
法。 - 【請求項2】 化学量論的組成比が同じで構成元素が異
なる少なくとも2種の化合物粉末を混合した原料粉末を
用いてフラッシュ蒸着法により熱電材料の薄膜を得るこ
とを特徴とする薄膜熱電材料の製造方法。 - 【請求項3】 原料粉末が、Bi2Te3、Sb2Te3お
よびBi2Se3よりなる群から選択される少なくとも2
種の混合物からなる請求項2記載の薄膜熱電材料の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6120441A JPH07326801A (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | 薄膜熱電材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6120441A JPH07326801A (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | 薄膜熱電材料の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07326801A true JPH07326801A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14786288
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6120441A Pending JPH07326801A (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | 薄膜熱電材料の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07326801A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007324448A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Komatsu Ltd | 熱電材料の製造方法 |
| WO2011013626A1 (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-03 | 富士フイルム株式会社 | 有機デバイス用蒸着材料及び有機デバイスの製造方法 |
| JP2013118371A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | ナノ粒子を含む二成分熱電材料及びその製造方法 |
| JP2013118355A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | ナノ粒子を含む三成分熱電材料及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-06-01 JP JP6120441A patent/JPH07326801A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007324448A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Komatsu Ltd | 熱電材料の製造方法 |
| WO2011013626A1 (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-03 | 富士フイルム株式会社 | 有機デバイス用蒸着材料及び有機デバイスの製造方法 |
| JP2013118371A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | ナノ粒子を含む二成分熱電材料及びその製造方法 |
| JP2013118355A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | ナノ粒子を含む三成分熱電材料及びその製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Wang et al. | Enhanced thermoelectric properties of nanostructured n-type Bi2Te3 by suppressing Te vacancy through non-equilibrium fast reaction | |
| Fu et al. | Approaching the minimum lattice thermal conductivity of p-type SnTe thermoelectric materials by Sb and Mg alloying | |
| Rodenkirchen et al. | Employing interfaces with metavalently bonded materials for phonon scattering and control of the thermal conductivity in TAGS‐x thermoelectric materials | |
| Mueller et al. | Functionally graded materials for sensor and energy applications | |
| Zhao et al. | Thermoelectrics with earth abundant elements: high performance p-type PbS nanostructured with SrS and CaS | |
| RU2413042C2 (ru) | Легированные теллуриды свинца для термоэлектрического применения | |
| US10658560B2 (en) | Thermoelectric materials based on tetrahedrite structure for thermoelectric devices | |
| US8785762B2 (en) | Self-organising thermoelectric materials | |
| Pei et al. | Enhancing the thermoelectric performance of Ce x Bi 2 S 3 by optimizing the carrier concentration combined with band engineering | |
| JP5468554B2 (ja) | 熱電応用のためのドープテルル化スズを含む半導体材料 | |
| Byun et al. | Unusual n-type thermoelectric properties of Bi2Te3 doped with divalent alkali earth metals | |
| Khumtong et al. | Microstructure and electrical properties of antimony telluride thin films deposited by RF magnetron sputtering on flexible substrate using different sputtering pressures | |
| Fan et al. | Thermoelectric properties of zinc antimonide thin film deposited on flexible polyimide substrate by RF magnetron sputtering | |
| Oueldna et al. | Phase transitions in thermoelectric Mg-Ag-Sb thin films | |
| Liu et al. | Optimizing Room‐Temperature Thermoelectric and Magnetocaloric Performance via Constructing Multi‐Scale Interfacial Phases in LaFeSi/BiSbTe Thermo‐Electro‐Magnetic Refrigeration Materials | |
| JPH07326801A (ja) | 薄膜熱電材料の製造方法 | |
| EP0413324B1 (en) | P-type Fe silicide thermo-electric conversion material | |
| Luo et al. | Entropy-driven structural transition from Tetragonal to Cubic phase: High Thermoelectric Performance of CuCdInSe3 compound | |
| Shi et al. | Boosting the Thermoelectric Properties of Textured BiSbSe3 via Versatile CuI Compositing | |
| JPH0745869A (ja) | n型熱電材料 | |
| JP7790706B2 (ja) | 熱電変換材料、および、それを用いた熱電変換素子 | |
| US5458865A (en) | Electrical components formed of lanthanide chalcogenides and method of preparation | |
| Dabral et al. | Tuning the nature of charge carriers by controlling dual substitution in single-filled thermoelectric skutterudite, Yb-CoSb3 | |
| KR20200077042A (ko) | 열전소재 및 이의 제조방법 | |
| Shi et al. | Prospective Thermoelectric Materials:(AgSbTe2) 100–x (SnTe) X Quaternary System (X= 80, 85, 90, and 95) |