JPH07330370A - 組成に分布を有したガラス体 - Google Patents

組成に分布を有したガラス体

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JPH07330370A
JPH07330370A JP6126576A JP12657694A JPH07330370A JP H07330370 A JPH07330370 A JP H07330370A JP 6126576 A JP6126576 A JP 6126576A JP 12657694 A JP12657694 A JP 12657694A JP H07330370 A JPH07330370 A JP H07330370A
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glass
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JP6126576A
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Takahisa Fukuoka
荘尚 福岡
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/083Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound

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Abstract

(57)【要約】 【目的】希土類元素等に濃度分布を有し、ガラス作製時
にクラックの発生を抑制し歩留りよく作製可能な、撮像
系等の色収差補正上有効な光学特性を有する組成に分布
を有したガラス体を得る。 【構成】SiO2 −Al2 O3 −Y2 O3 −ZrO2 4
成分系のガラスでY2 O3 の濃度分布が周辺部で高く中
心部で低い,凹の放物線状であり、ZrO2の分布は中
心部から周辺部に向かって減少する凸の放物線状であ
り、Al2 O3の組成比も中心部から周辺部に向かって
減少する凸の放物線状であったとき、Y2 O3 の濃度分
布差ΔCM1とAl2 O3 の濃度分布差ΔCAlとガラス内
のSiO2 の一定値CSiとの関係が(ΔCAl/ΔCM1)
/CSiは、0.0334であり、歩留りよく作製可能で
あった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SiとAlと、Siお
よびAl以外の金属を含むガラス体であって、少なくと
もAl以外の金属の濃度がガラス体において変化する組
成分布を有するガラス体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスに含有する種々の元素がガラス内
において各々濃度分布を有し、その結果、屈折率分布を
有するガラス体が種々提案されているが、その中でもカ
メラ等の撮像系に用い、色収差補正において有効な光学
特性を有した屈折率分布光学素子の組成の分布につい
て、特開平3-141302号公報、特開平5-88003 号公報、お
よび本願の出願人と出願人同一である特願平3-308510号
公報に示されている。また、屈折率分布を有したガラス
体は濃度分布を有し、該濃度分布から生じる熱膨張係数
の分布のためガラスの焼成もしくは冷却工程で割れが生
じるがその熱膨張係数の分布をなくすためにカリウムを
用いる方法が特開平3-295818号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に特開平5-
88003 号公報、特願平3-308510号公報に述べられている
ガラスには、元素の分布と同じように熱膨張係数が分布
していた。つまり、ガラス中の元素数の分布を考えたと
きに、主成分の元素(例えばSi)の原子数を一定とみ
なしたときに、ドーパント元素に凸状の原子数の分布を
有する場合に、熱膨張係数はドーパント元素の凸状の分
布形状と同じような形状を有し、ドーパント元素に凹状
の原子数の分布を有する場合には熱膨張係数は凹状の分
布形状を有していた。
【0004】この熱膨張係数の分布により、ガラスの製
造方法における焼成時もしくは冷却時にガラスにクラッ
クが生じ、いずれはガラス体が割れるという問題が生じ
ていた。即ち、イオン交換法、分子スタッフィング法、
ゾルゲル法、CVD法などにより屈折率分布を有したガ
ラス体を製造する場合に、加熱処理後の冷却過程は避け
ることのできない必要不可欠な工程であるが、上に述べ
たような組成分布を有するガラス体を製造する場合、熱
膨張係数の大きさやガラスの部分による熱膨張係数の差
により、室温までの冷却過程において、ガラス体の部
分、例えば、中心部と周辺部とで収縮が異なり、応力が
発生しガラスが割れ、ガラスを製造する上での歩留りが
非常に悪いという欠点を有していた。
【0005】また、特開平3-295818号公報に示されてい
るカリウムを用いて熱膨張係数を調整する方法は、以下
のような欠点があった。即ち、カリウムはアルカリ金属
で、かつ、ガラス修飾酸化物のため、ガラス骨格形成に
は寄与しないことから、カリウムをゲルおよびガラス内
に含ませた場合、カリウムはそのゲルなどの中を移動し
易く、所望の濃度分布を付与することは困難であった。
これは、所望の光学特性を有するガラス体を割れを発生
させず製造することが困難であるという欠点が生じるこ
ととなった。
【0006】さらに、一般にアルカリ金属を多く含有し
たガラスは、化学的な耐性が低いという欠点、および、
ガラス中へのアルカリ金属の含有量に制限があるという
欠点を有していた。そこで、本発明は、上記課題を解決
すべく、クラックの発生を防止し、ガラスの割れを防
ぎ、撮像系の色収差補正において有効な光学特性を有す
る組成分布を有したガラス体を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、Siと、Alと、SiおよびAl以外の第1
金属種を含有し、該含有金属種を酸化物組成比で表した
際、前記第1金属種の酸化物の組成比がガラス体内で変
化するガラス体において、該ガラス体の前記第1金属種
の酸化物の組成比が最大である箇所でのSiO2 組成比
を前記ガラス体内で一定である値CSiとし、該一定値C
Siに対するガラス中のAl23 の酸化物組成比の最大
と最小の差をΔCAlとし、前記一定値CSiに対するガラ
ス中の第1金属種酸化物の組成比の最大と最小の差をΔ
M1とした場合、(ΔCAl/ΔCM1)/CSiの値が−
0.12から0.12であることを特徴とする組成分布
を有したガラス体を提供するものである。
【0008】また、前記ガラス体の第1金属種元素が希
土類元素またはアルカリ土類元素またはZnから選ばれ
た少なくとも1つの元素であるガラス体を提供するもの
である。さらに、前記ガラス体の前記第1金属種元素の
他に、前記第1金属種以外であり,Nb,Ta,Ti,
Pb,Zr,Bi,Sb,Ag,Sn,In,Tl,Z
nから選ばれた第2金属種を少なくとも一つ含有するガ
ラス体を提供するものである。また、さらには、前記ガ
ラス体が、SiとSiおよびAl以外の金属元素の原子
数比の勾配とSiとAlの原子数比の勾配の比の変化が
同方向であるガラス体を提供するものである。
【0009】
【作用】組成分布を有したガラス体中のある点における
金属濃度を金属酸化物のmol%で示すと、ある金属種の含
有量が増加したときに、それに伴って、他の金属種は減
少して示される。しかし、ここでは、説明を容易にする
ために、ガラス中の組成分布をSiO2 に対する金属酸
化物の割合の変化として説明する。詳細に説明すると、
ガラスが金属酸化物SiO2 、Al23 、M1ab
(金属種M1 の金属酸化物)からなるとすると、ガラス
中の各点をx・SiO2 −y・Al23 −z・M1a
b (x:SiO2 のmol%、y:Al23 のmol
%、z:M1ab のmol%とし、x+y+z=100
mol%とする。)で表す。次に、各点において濃度に
変化がある金属酸化物がM1ab であった場合、そのM
1ab 成分のzの値が最大のときのSiO2 成分のmo
l%であるxをガラス内において一定であるとして規格
化する。規格化の際に用いる,このxをCSiとし、ガラ
ス体内でCSiが一定とした場合のAl23 の最大値と
最小値との差をΔCAlとし、M1ab の最大値と最小値
との差をΔCM1とする。以下はこの規格化した値
(CSi、ΔCAl、ΔCM1など)で説明する。
【0010】Siと、Alと、SiおよびAl以外の第
1金属種を含有し、該含有金属種を酸化物組成比で表し
た際、前記第1金属種の酸化物の組成比がガラス内で変
化するガラス体において、(ΔCAl/ΔCM1)/CSi
値が−0.12から0.12であるときに、歩留りよく
組成分布を有したガラス体を製造することができる。ま
た、(ΔCAl/ΔCM1)/CSiの値が−0.08から
0.08であれば、さらに歩留りは向上させることがで
きる。なおさらに、−0.06から0.06まで、−
0.04から0.04まで、のように範囲を狭めれば、
殊更に歩留りを向上させることができる。
【0011】これにより、組成分布を有したガラス体を
製造する場合に、冷却過程においてガラス体の部分、例
えば、中心部と周辺部で収縮が異なるために発生する応
力を減少させ、クラックの発生が低減され、ガラスを製
造する上での歩留りを大きく向上させることが可能とな
った。また、Alに濃度分布を付与することにより色分
散特性をも同時に制御することが可能となった。ここで
図1は、SiO2 −Al23 −M1ab −M2cd
(M2cd は金属種M2 の金属酸化物を示す。)からな
る4成分系のガラス体において、aはAlの濃度がガラ
ス内で均一なもの、bはAlの濃度がガラス内で分布を
有するものを示している。この図1により、いずれの場
合も、特開平5-88003 号公報にある,撮像系の色収差補
正に有効な光学特性を有することを示している。したが
って、金属酸化物でガラスを表現した4成分系ガラス体
のとき、Alの濃度分布形状を均一もしくは不均一に変
化させることにより、種々の撮像系の色収差補正に有効
な光学特性を持ったガラス体とすることができる。な
お、SiO2 −Al23 −M1ab で表される3成分
系のガラス体の場合、撮像系の色収差補正に有効な光学
特性の点に関する限り、Alの濃度がガラス内で分布を
有するガラスである方が望ましい。
【0012】以上の作用は、第1金属種として、希土類
元素,アルカリ土類元素,またはZnから選ばれた少な
くとも1つの元素とした場合が望ましく、第2金属種と
して、Nb,Ta,Ti,Pb,Zr,Bi,Sb,A
g,Sn,In,Tl,Znから選ばれた少なくとも一
つの元素とした場合が望ましく、特開平3-141302号公
報、特開平5-88003 号公報、特願平3-308510号公報に示
されているような優れた光学特性を有したガラス体と同
様な特性を示す。これらNb,Ta,Ti,Pb,Z
r,Bi,Sb,Ag,Sn,In,Tl,Znの第2
金属種の元素には、濃度分布が付与されていてもよい
し、濃度分布が付与されていなくてもよい。
【0013】なお、本発明の第1の発明では、Si、A
l、第1金属種の他に金属種が含まれていてもよく、そ
の金属種が濃度分布を有している場合でも有していない
場合でも本発明の効果を生ずる。また、本願にいう金属
種とは、ガラスを構成する酸化物でのカチオンを意味し
ている。従って、ホウ素(B)、リン(P)等の一般に
は非金属とされるものでも、ホウ素(B)、リン(P)
等はガラスを構成する酸化物のカチオンとなるので、本
願にいう金属種に含まれる。
【0014】更に、(ΔCAl/ΔCM1)/CSiの値が0
から0.12であるときに、歩留りよく組成分布を有し
たガラス体を製造することができる。これは、例えば、
特開平5-88003 号公報、特願平3-308510号公報に示され
ているような優れた光学特性を有したガラス体の金属の
濃度分布は、図2、3に示したような構成をしている。
このときに、d群、f,g群の金属種と同方向にAlの
濃度を変化させたとき,即ち、図2(A)の場合にはd
群と同じく凸状の濃度分布に、図3(B)の場合にはg
群やf群と同じく凹状の濃度分布にしたときに、クラッ
クの発生を防止し、撮像系の色収差補正において有効な
光学特性を生ずる点で非常に有効である。
【0015】このようにして、Alをガラス中に導入す
ることにより、熱膨張係数の差を小さくすることができ
る。このときに、熱膨張係数の差は50×10
-7(K-1)以内となるようにしたときに、歩留りを向上
させることができる。なお、望ましくは、熱膨張係数の
差は20×10-7(K-1)以内とするのがよい。
【0016】Siを含む組成分布を有したガラスにAl
を加えることにより、熱膨張係数との関係でガラスの製
造における歩留りを良くすること、および、撮像系の色
収差補正上光学特性を良くすることができるが、その他
に次のような作用を有する。即ち、カリウム等のアルカ
リ金属により熱膨張係数の差を小さくすることは、特開
平3-295818号公報にあるが、アルカリ金属を用いる場合
と比較してAlを用いた場合、製造されたガラスの化学
的な耐久性を向上させ、剛性率、弾性率を向上させるこ
とができる。また、Alをガラス中に含有させる量はア
ルカリ金属をガラスに含ませる場合と比較して制限が少
ない,などという、アルカリ金属と比較しての長所を有
する。
【0017】以上の作用は、シリカ系ガラスであればど
のような系のガラスにおいても生じ、特に、光学的な色
収差補正能力に注目したときにシリカ系ガラスにドープ
される希土類元素を含む場合に、Alの添加はガラス化
範囲を拡大し、希土類元素を安定にかつ大量にガラス中
にドープでき非常に有効である。
【0018】本発明の組成分布を有したガラス体で、S
iO2 −Al23 −M1ab −M 2cd で表される4
成分系のガラス体は、第1金属種の酸化物M1ab およ
び第2金属種の酸化物M2cd が次に図示する,いずれ
の分布の形状の場合でも有効である。例えば、図2の
特開平5-88003 に示されている金属種dが勾配をもって
分布し、金属種eが略平坦に分布する濃度分布のように
1ab が勾配を有し、M2cd が平坦な分布の場合、
図3の特願平3-308510に示されている金属種fが金属
種gと同方向に金属種gより小さな勾配をもって分布す
る濃度分布のようにM1ab が金属種fの勾配を有し、
2cd が金属種gの勾配を有する分布の場合、図4
の特開平3-141302に示されている金属種bと金属種cと
が互いに反対方向の濃度分布のようにM1ab が金属種
bの勾配を有し、M2cd が金属種cの勾配を有する分
布の場合等に対しても有効である。
【0019】金属種の分布形状は図2から図4に示す,
径方向に分布を有したものに限らず、光軸方向に金属種
の分布を有したもの、球状に金属種の分布を有したもの
にも適用することができる。
【0020】本発明の効果を損なわない範囲において、
光学特性の改善、化学的耐久性の改善、ガラス化を容易
にする等の種々の性質の改善のために、他の元素を導入
することは制限されるものではない。また、本発明の屈
折率分布を有したガラス体は、例えばイオン交換法、分
子スタッフィング法、ゾルゲル法、薄いガラスを重ねて
融着させるガラス積層法、CVD法、VAD法等、また
は、それ以外のどのような製造方法においても適用する
ことができる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)本実施例は、ガラスを金属酸化物で表現す
ると、SiO2 とAl23 とBaOとからなるガラス
であり、第1金属種としてBaを用い、Baにのみ分布
を有したガラスである。BaOのガラス中での分布は、
中心部で最大で周辺部で最小である放物線状の分布であ
った。BaOのmol%が最大であった中心部の点での
SiO2 とAl23 とBaOのmol%はそれぞれ4
6.1mol%、23.1mol%、30.8mol%
であったので、その点でのSiO2のmol%,即ち,
46.1mol%を一定の値であるとし、ガラス中の各
点でのAl2 3 とBaOのmol%を規格化した。表
1には、規格化した中心部と周辺部の組成比,屈折率,
分散その他のガラスの諸物性を示す。規格化された周辺
部の値は46.1SiO2 −3.8BaO−0・Al2
3 であった。この組成分布を有するガラス体の(ΔC
Al/ΔCM1)/CSiは、0.0186であった。
【0022】また、このガラス体の物性は表1にあるよ
うに中心部での屈折率nd :1.6100および分散ν
d :56で、周辺部での屈折率nd :1.4945およ
び分散νd :64.3で、屈折率が中心部で高く周辺部
で低い凸の放物線状の分布を有し、かつ、この屈折率の
差と分散νd の差(Δn:0.1155、Δνd :8.
3)などから撮像系に用いた場合に色収差補正に有効な
ガラス体であった。さらに、中心部および周辺部の熱膨
張係数を計測したところ、中心部で71.0(×10-7
(K-1)(以下、熱膨張係数の単位を省略する))、周
辺部で27.1で、その差(Δα)は43.9であっ
た。このガラス体は、製造における冷却過程でクラック
の発生が少なく、歩留りよく製造されるガラス体であっ
た。
【0023】(実施例2)この実施例2は、実施例1の
変形例であり、周辺部の規格化されたBaOのmol%
が異なるものであり、表1の実施例1の下の欄に組成
比,屈折率等が記載されている。このガラスも製造にお
ける冷却過程でクラックの発生が少なく、歩留りよく製
造されるガラス体であった。
【0024】実施例3以降は、ガラスを金属酸化物で表
現した場合、少なくとも4種の金属酸化物からなるもの
である。このうち、実施例3について詳しく説明する。 (実施例3)実施例3は、ガラスを金属酸化物で表現す
ると、SiO2 、Al23 、Y23 およびZrO2
とからなるガラスで、第1金属種としてYを、第2金属
種としてZrを用い、第1金属種のYおよび第2金属種
のZrに分布を有したガラスである。第1金属種の金属
酸化物であるY23 の濃度分布は、周辺部で高く中心
部で低い,凹の放物線状の分布であった。第1金属種の
金属酸化物Y23 のmol%が最大である,周辺部で
の各金属酸化物のmol%はSiO2 :59.83mo
l%、Al23 :25.64mol%、Y23 :1
2.82mol%、ZrO2 :1.71mol%であっ
た。このSiO2 :59.83mol%をガラス中で一
定である値として、ガラス中の各点でのAl23 、Y
23 およびZrO2 のmol%を規格化した。このと
き、ZrO2 の組成比は中心部から周辺部に向かって減
少する凸の放物線状であり、Al23 の組成比も中心
部から周辺部に向かって減少する凸の放物線状分布を有
した。この組成分布を有したガラス体の(ΔCAl/ΔC
M1)/CSiは、0.0334であった。
【0025】このガラス体の屈折率、分散を測定したと
ころ、中心部でnd :1.5477、νd :52.8で
あり、周辺部でnd :1.5779、νd :53.8で
あり、中心部で屈折率が低く、周辺部で屈折率が高い,
凹の放物線状の分布を有し、かつ、撮像系に用いた場合
に色収差補正に有効なガラス体であった。また、中心部
および周辺部の熱膨張係数を計測したところ、中心部で
8.0、周辺部で32.0で、その差(Δα)は24.
0であり、製造における冷却過程でクラックの発生が少
なく、歩留りよく製造されるものであった。なお、表1
には上記の実施例1乃至実施例3および実施例4乃至実
施例12についての、中心部および周辺部の組成,屈折
率,分散,熱膨張係数並びに(ΔC Al/ΔCM1)/CSi
が記載されている。以下の実施例の説明においては、本
願の発明の効果である,ガラス体の光学特性およびクラ
ックの発生防止については当然生じるものであるので言
及せず、その実施例にのみ生じる効果を記載する。
【0026】(実施例4〜実施例7)実施例4から実施
例7は実施例3と同様、SiO2 −Al23−Y23
−ZrO2 からなるガラスである。実施例3とは各金
属酸化物の濃度分布の形状、分布の際の組成比が異なる
ものであり、その組成,屈折率等は表1に記載されてい
る。これらの実施例での組成比をみると(ΔCAl/ΔC
M1)/CSiは、最大で0.0407で、最小で0.01
36であり、(ΔCAl/ΔCM1)/CSiが−0.06以
上0.06以下という条件を満たすものであり、クラッ
クの発生が少なくガラスを作製する際の歩留りが高いも
のであった。
【0027】(実施例8〜実施例19)実施例8から実
施例19は、SiO2 −Al23 −Y23 −TiO
2 からなるガラスであり、第1金属種の金属酸化物とし
てY23 を用い、第2金属種の金属酸化物としてTi
2 を用いるものである。各々の実施例で、各金属酸化
物の濃度分布の形状、分布の際の組成比が異なるもので
あり、その組成,屈折率等は表1および表2に記載され
ている。これらの実施例での組成比をみると(ΔCAl
ΔCM1)/CSiは、最大で0.0705で、最小で−
0.0121であり、(ΔCAl/ΔCM1)/CSiが−
0.08以上0.08以下という条件を満たすものであ
り、クラックの発生が少なくガラスを作製する際の歩留
りが高いものであった。
【0028】(実施例20)実施例20は、SiO2
Al23 −La23 −TiO2 からなるガラスであ
り、第1金属種の金属酸化物としてLa23 を用い、
第2金属種の金属酸化物としてTiO2 を用いるもので
ある。La23 のガラス中における濃度の分布は、中
心が高く周辺が低い,いわゆる凸の放物線状であり、T
iO2 のガラス中における濃度の分布は、La23
形状と同方向である、中心が高く周辺が低い,いわゆる
凸の放物線状であった。なお、Al23 の組成比はガ
ラス中で一定の値、25mol%であった。この実施例
での組成,屈折率等は表2に記載されている。このガラ
ス体の組成比をみると(ΔCAl/ΔCM1)/CSiは、0
であった。
【0029】(実施例21〜実施例23)実施例21乃
至実施例23は、SiO2 −Al23 −Y23 −P
bOからなるガラスであり、第1金属種の金属酸化物と
してY23 を用い、第2金属種の金属酸化物としてP
bOを用いるものである。各々の実施例で、各金属酸化
物の濃度分布の形状、分布の際の組成比が異なるもので
あり、その組成,屈折率等は表2に記載されている。こ
れらの実施例のガラス体の組成比をみると(ΔCAl/Δ
M1)/CSiは、最大で0.056で、最小で0であ
り、−0.06以上0.06以下という条件を満たすも
のであった。
【0030】(実施例24〜実施例25)実施例24、
実施例25は、SiO2 −Al23 −CaO−PbO
−ZnOからなるガラスであり、第1金属種の金属酸化
物としてアルカリ土類金属の1種であるCaの酸化物C
aOを用い、第2金属種の金属酸化物としてPbO及び
ZnOを用いるものである。実施例24、25ともにC
aOの濃度分布は、中心部で高く周辺部で低い,凸の放
物線状であり、PbOの濃度分布は中心部で低く周辺部
で高い,凹の放物線状であり、ZnOの濃度分布は中心
部で高く周辺部で低い,凸の放物線状であった。実施例
24ではさらにAl23 に濃度分布を有し、中心部で
高く周辺部で低い,凸の放物線状であった。
【0031】(実施例26〜実施例28)実施例26乃
至実施例28は、前記の実施例24、25の5成分の他
に、SrOを有する6成分系のガラス体である。即ち、
SiO2 −Al23 −CaO−SrO−PbO−Zn
Oで表されるガラス体であり、第1金属種の金属酸化物
としてアルカリ土類金属の1種であるCaの酸化物Ca
OおよびSrの酸化物SrOを用い、第2金属種の金属
酸化物としてPbO及びZnOを用いるものである。第
1金属種として2以上の金属酸化物を含む場合は、これ
らの組成比の和をもってCSiを決定し、後の規格化を行
うこととした。実施例26乃至28の場合はCaOおよ
びSrOの濃度分布が同一方向であり、中心部で高く、
周辺部で低い,凸の放物線状の分布を有するガラス体で
あった。
【0032】表3に実施例24乃至実施例28の組成
比,屈折率等を記載した。実施例24乃至実施例28の
いずれも、組成比から(ΔCAl/ΔCM1)/CSiは、最
大で0.0236で最小で0であることから−0.04
以上0.04以下という条件を満たすものであった。な
お、第1金属種として2以上の金属酸化物を含み、その
分布の形状が異なる場合であっても、例えば、凸形状の
中心部が異なる場合や凸形状と凹形状を含む場合であっ
ても、第1金属種として2以上の金属酸化物の組成比の
和をもって組成比等の計算(規格化を含む)を行うこと
とした。
【0033】(実施例29〜実施例31)実施例29乃
至実施例31は、SiO2 −Al23 −SrO−Pb
Oからなるガラスであり、第1金属種の金属酸化物とし
てアルカリ土類金属の1種であるSrの酸化物SrOを
用い、第2金属種の金属酸化物としてPbOを用いるも
のである。表4にはこれらの実施例の組成比,屈折率等
が記載されている。これら実施例の組成比をみると(Δ
Al/ΔCM1)/CSiは、最大で0.0227、最小で
0より−0.04以上0.04以下という条件を満たす
ものであった。
【0034】(実施例32〜実施例37)実施例32乃
至実施例37は、SiO2 −Al23 −BaO−M2c
d からなるガラスであり、第1金属種の金属酸化物と
してアルカリ土類金属の1種であるBaの酸化物BaO
を用い、第2金属種の金属酸化物M2cd として{Pb
O、Ta25 、TiO2 }のうちの1種を用いるもの
である。表4にこれらの実施例の組成比,屈折率等が記
載されている。これら実施例の組成比をみると(ΔCAl
/ΔCM1)/CSiは、最大で0.0476、最小で0よ
り−0.06以上0.06以下という条件を満たすもの
であった。
【0035】(実施例38、39)実施例38、39
は、SiO2 −Al23−Y23 −M2cd からな
るガラスであり、第1金属種の金属酸化物として希土類
金属の1種であるYの酸化物Y23 を用い、第2金属
種の金属酸化物M2cd として{Ta25 、Nb25
}のうちの1種を用いるものである。表4にこれらの
実施例の組成比,屈折率等が記載されている。これら実
施例の組成比をみると(ΔCAl/ΔCM1)/C Siは、最
大で0.0119、最小で0.0055より−0.04
以上0.04以下という条件を満たすものであった。
【0036】(実施例40〜43)実施例40乃至実施
例43は、SiO2 −Al23−La23 −M2cd
からなるガラスであり、第1金属種の金属酸化物として
希土類金属の1種であるLaの酸化物La23 を用
い、第2金属種の金属酸化物M2cd として{TiO
2 、Ta25 、Nb25 }のうちの1種を用いるも
のである。表4にこれらの実施例の組成比,屈折率等が
記載されている。これら実施例の組成比をみると(ΔC
Al/ΔCM1)/CSiは、最大で0.0353、最小で
0.0110より−0.04以上0.04以下という条
件を満たすものであった。
【0037】実施例3乃至実施例43の熱膨張係数の差
(Δα)と(ΔCAl/ΔCM1)/C Siとの関係をグラフ
にしたものが図5である。これにより、X=Δα×10
7 Kで表現し、(ΔCAl/ΔCM1)/CSi=Yとした場
合、 Y+0.1≧|(0.1/50)・X| (1) 0.1−Y≧|(0.1/50)・X| (2) という式により含まれる範囲内にあれば、冷却過程での
クラック等の割れが発生せず、かつ、撮像系の色収差補
正上の光学特性が優れた光学素子を得ることができた。
【0038】(実施例44〜実施例71)実施例44〜
実施例71は、SiO2 −Al23 −M1ab −M2c
d からなるガラス体であり、第2金属種の金属酸化物
2cd がガラス中において略一定の値で分布している
ガラスである。表5および表6にこれらのガラス体(実
施例44〜実施例71)の組成比,屈折率,熱膨張係数
の差(Δα),(ΔCAl/ΔCM1)/CSi等が記載され
ている。これらのガラス体(実施例44〜実施例71)
の熱膨張係数の差(Δα)と(ΔCAl/ΔCM1)/CSi
との関係をグラフにしたものが図6である。これによ
り、X=Δα×107 Kで表現し、(ΔCAl/ΔCM1
/CSi=Yとした場合、 Y+0.1≧|(0.1/50)・X| (1) 0.1−Y≧|(0.1/50)・X| (2) という式によって囲まれた範囲内にあれば、冷却過程で
のクラック等の割れが発生せず、かつ、撮像系の色収差
補正上の光学特性が優れた光学素子を得ることができ
た。
【0039】(実施例72〜実施例111)実施例72
〜実施例111は、SiO2 −Al23 −M1ab
2cd からなるガラスであり、ガラス中において第2
金属種の金属酸化物M2cd が、第1金属種の金属酸化
物M1ab の分布の方向と同じ方向に分布しているガラ
スである。実施例72を代表として説明すると、第1金
属種の金属酸化物としてY23を用い、第2金属種の
金属酸化物としてTiO2 を用い、Y23 の濃度分布
が周辺部で高く、中心部で低い,いわゆる凹分布を有
し、TiO2 の濃度分布もY 23 の濃度分布と同様
に、周辺部で高く、中心部で低い,いわゆる凹分布を有
しているガラス体である。
【0040】表7乃至表10にこれらのガラス体(実施
例72〜実施例111)の組成比,屈折率,熱膨張係数
の差(Δα),(ΔCAl/ΔCM1)/CSi等が記載され
ている。これらのガラス(実施例72〜実施例111)
の熱膨張係数の差(Δα)と(ΔCAl/ΔCM1)/CSi
との関係をグラフにしたものが図7である。これによ
り、X=Δα×107 Kで表現し、(ΔCAl/ΔCM1
/CSi=Yとした場合、 Y+0.2≧|(0.2/50)・X| (3) 0.2−Y≧|(0.2/50)・X| (4) という式によって囲まれた範囲内にあれば、冷却過程で
のクラック等の割れが発生せず、かつ、撮像系の色収差
補正上の光学特性が優れた光学素子を得ることができ
た。
【0041】なお、上記実施例1〜111では半径方向
にほぼ放物線状の分布をしているものについて述べた
が、金属の分布形状は放物線状の分布形状に制限されて
いるものではなく、これ以外の分布形状についても原理
的に何等制限されるものではない。また、光学特性とし
て、屈折率分布が非常に小さかったり、実質上屈折率差
が0であっても、分散特性に分布を有していれば、本発
明は同様に適用することができる。また、La,Y,G
d等の希土類元素と組み合わせられる元素は実施例に述
べられているものに限られておらず、本発明の効果を損
なわない範囲において、ガラス作製上や耐性向上のため
の成分を更に添加してもよい。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】
【表9】
【0051】
【表10】
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、組成分布
を有したガラス体の熱膨張係数の分布をキャンセルする
ことができ、冷却時の割れを防ぐことができる。また、
撮像系の色収差補正において有効な光学特性である色分
散特性を制御することができる。このことから、希土類
元素等に濃度分布を有し、色分散特性等を考慮した光学
的効果の高い屈折率分布を有したガラス体等を歩留り良
く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Alに濃度分布を有しているガラス体の光学特
性の一例を示す図。(a:Alが均一に分布しているガ
ラス体の光学特性、b:Alに濃度分布を有しているガ
ラス体の光学特性)
【図2】金属種dが勾配をもって分布し、金属種eが略
平坦に分布しているときの金属種の含有量分布を示す概
念図
【図3】金属種fが金属種gと同方向に、金属種gの勾
配より小さな勾配をもって分布しているときの金属種の
含有量分布を示す概念図
【図4】金属種bと金属種cとが互いに反対方向の濃度
分布を有しているときの金属種の含有量分布を示す概念
【図5】実施例3乃至実施例43の熱膨張係数の差(Δ
α)と(ΔCAl/ΔCM1)/CSiとの関係を示す図
【図6】実施例44乃至実施例71の熱膨張係数の差
(Δα)と(ΔCAl/ΔCM1)/CSiとの関係を示す図
【図7】実施例72乃至実施例111の熱膨張係数の差
(Δα)と(ΔCAl/ΔCM1)/CSiとの関係を示す図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Siと、Alと、SiおよびAl以外の
    第1金属種を含有し、該含有金属種を酸化物組成比で表
    した際、前記第1金属種の酸化物の組成比がガラス体内
    で変化するガラス体において、該ガラス体の前記第1金
    属種の酸化物の組成比が最大である箇所でのSiO2
    成比を前記ガラス体内で一定である値CSiとし、該一定
    値CSiに対するガラス中のAl23 の酸化物組成比の
    最大と最小の差をΔCAlとし、前記一定値CSiに対する
    ガラス中の第1金属種酸化物の組成比の最大と最小の差
    をΔCM1とした場合、(ΔCAl/ΔCM1)/CSiの値が
    −0.12から0.12であることを特徴とする組成に
    分布を有したガラス体。
  2. 【請求項2】 第1金属種元素が希土類元素またはアル
    カリ土類元素またはZnから選ばれた少なくとも1つの
    元素である請求項第1項記載の組成に分布を有したガラ
    ス体。
  3. 【請求項3】 前記第1金属種元素の他に、前記第1金
    属種以外であり,Nb,Ta,Ti,Pb,Zr,B
    i,Sb,Ag,Sn,In,Tl,Znから選ばれた
    第2金属種を少なくとも一つ含有することを特徴とする
    請求項第1項、第2項記載の組成に分布を有したガラス
    体。
  4. 【請求項4】 SiとSiおよびAl以外の金属元素の
    原子数比の勾配とSiとAlの原子数比の勾配の比の変
    化が同方向であることを特徴とした請求項第1項乃至第
    3項記載の組成に分布を有したガラス体。
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