JPH07330663A - 2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法 - Google Patents
2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法Info
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- JPH07330663A JPH07330663A JP12605394A JP12605394A JPH07330663A JP H07330663 A JPH07330663 A JP H07330663A JP 12605394 A JP12605394 A JP 12605394A JP 12605394 A JP12605394 A JP 12605394A JP H07330663 A JPH07330663 A JP H07330663A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高純度の2−クロロテレフタル酸クロライド
を、工業的に高収率で製造する方法を提供する。 【構成】 4−メチル安息香酸クロライドを出発原料と
して塩素と反応させ、得られた反応生成物から3−クロ
ロ−4−メチル安息香酸クロライドを分離し、この3−
クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを光照射下に塩
素とを反応させ3−クロロ−4−トリクロロメチル安息
香酸クロライドとし、更に、得られた3−クロロ−4−
トリクロロメチル安息香酸クロライドをルイス酸触媒の
存在下に加水分解することにより、高純度の2−クロロ
テレフタル酸クロライドを製造する方法である。 【効果】 安価で工業的に容易に入手できる4−メチル
安息香酸クロライドを原料として、取扱い困難な高融点
物質を中間体として経由しない方法で高純度の2−クロ
ロテレフタル酸クロライドを高収率で製造することがで
き、原料、反応装置及び経済性の点から工業的に非常に
有利にである。
を、工業的に高収率で製造する方法を提供する。 【構成】 4−メチル安息香酸クロライドを出発原料と
して塩素と反応させ、得られた反応生成物から3−クロ
ロ−4−メチル安息香酸クロライドを分離し、この3−
クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを光照射下に塩
素とを反応させ3−クロロ−4−トリクロロメチル安息
香酸クロライドとし、更に、得られた3−クロロ−4−
トリクロロメチル安息香酸クロライドをルイス酸触媒の
存在下に加水分解することにより、高純度の2−クロロ
テレフタル酸クロライドを製造する方法である。 【効果】 安価で工業的に容易に入手できる4−メチル
安息香酸クロライドを原料として、取扱い困難な高融点
物質を中間体として経由しない方法で高純度の2−クロ
ロテレフタル酸クロライドを高収率で製造することがで
き、原料、反応装置及び経済性の点から工業的に非常に
有利にである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−クロロテレフタル
酸クロライドの製造方法に係り、特に、3−クロロ−4
−トリクロロメチル安息香酸クロライドを反応原料とす
る方法に関するものである。2−クロロテレフタル酸ク
ロライドは、工業薬品の中間体、特に、芳香族ポリアミ
ドや芳香族ポリエステル等の機能性高分子化合物の単量
体として有用な工業用原料である。
酸クロライドの製造方法に係り、特に、3−クロロ−4
−トリクロロメチル安息香酸クロライドを反応原料とす
る方法に関するものである。2−クロロテレフタル酸ク
ロライドは、工業薬品の中間体、特に、芳香族ポリアミ
ドや芳香族ポリエステル等の機能性高分子化合物の単量
体として有用な工業用原料である。
【0002】
【従来の技術】2−クロロテレフタル酸クロライドの製
造方法については大きく2つの方法に分けることがで
き、第一の方法はテレフタル酸クロライドの芳香核に直
接塩素を導入するテレフタル酸クロライドの核塩素化方
法であり、また第二の方法は、2−クロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンを合成し、これをルイス酸
触媒の存在下に有機酸と反応させるヘキサクロルキシレ
ンモノ核塩素化物経由の方法である。
造方法については大きく2つの方法に分けることがで
き、第一の方法はテレフタル酸クロライドの芳香核に直
接塩素を導入するテレフタル酸クロライドの核塩素化方
法であり、また第二の方法は、2−クロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンを合成し、これをルイス酸
触媒の存在下に有機酸と反応させるヘキサクロルキシレ
ンモノ核塩素化物経由の方法である。
【0003】そして、上記第一の方法であるテレフタル
酸クロライドの核塩素化方法としては、塩化第二鉄触媒
の存在下で溶融したテレフタル酸クロライドと塩素とを
反応させて2−クロロテレフタル酸クロライドを製造す
る方法(特開平4−273845号公報)や、塩化第二
鉄触媒の存在下で溶融したテレフタル酸クロライドと塩
素とを反応させ、反応混合物中の2−クロロテレフタル
酸クロライドが30〜41重量%に達した時点でこの反
応混合物を冷却して結晶を分離することにより2−クロ
ロテレフタル酸クロライドの濃度を高める方法(特開平
2−258741号公報)が提案されている。
酸クロライドの核塩素化方法としては、塩化第二鉄触媒
の存在下で溶融したテレフタル酸クロライドと塩素とを
反応させて2−クロロテレフタル酸クロライドを製造す
る方法(特開平4−273845号公報)や、塩化第二
鉄触媒の存在下で溶融したテレフタル酸クロライドと塩
素とを反応させ、反応混合物中の2−クロロテレフタル
酸クロライドが30〜41重量%に達した時点でこの反
応混合物を冷却して結晶を分離することにより2−クロ
ロテレフタル酸クロライドの濃度を高める方法(特開平
2−258741号公報)が提案されている。
【0004】しかしながら、このテレフタル酸クロライ
ドの核塩素化反応は逐次反応であり、モノクロロ体から
ジクロロ体へ、更にはトリクロロ体へと反応が進行し易
く、目的物であるモノクロロ体のみを高純度で得ること
は困難であり、また、モノクロロ体の沸点が137℃/
5mmHgと高温でかつジクロロ体の沸点と接近してい
ることや、テレフタル酸クロライドの融点が85℃と高
いことから、蒸留により2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを分離することは工業的に困難である。特開平2−
258741号公報の場合でも、モノクロル体に対して
19重量%以上のジクロル体が含まれており、高純度の
2−クロロテレフタル酸クロライドを得ることはできな
い。
ドの核塩素化反応は逐次反応であり、モノクロロ体から
ジクロロ体へ、更にはトリクロロ体へと反応が進行し易
く、目的物であるモノクロロ体のみを高純度で得ること
は困難であり、また、モノクロロ体の沸点が137℃/
5mmHgと高温でかつジクロロ体の沸点と接近してい
ることや、テレフタル酸クロライドの融点が85℃と高
いことから、蒸留により2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを分離することは工業的に困難である。特開平2−
258741号公報の場合でも、モノクロル体に対して
19重量%以上のジクロル体が含まれており、高純度の
2−クロロテレフタル酸クロライドを得ることはできな
い。
【0005】また、第二の方法であるヘキサクロルキシ
レンモノ核塩素化物経由の方法としては、パラキシレン
を紫外線含有光照射下で光塩素化して1,4−ビストリ
クロロメチルベンゼンを生成し、次にこれを核塩素化し
て該反応生成物から2−クロロ−1,4−ビストリクロ
ロメチルベンゼンを蒸留分離し、更に、得られた2−ク
ロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンを、ルイ
ス酸触媒の存在下に有機酸と反応させて該反応生成物か
ら2−クロロテレフタル酸クロライドを蒸留分離する方
法(特開平4−312551号公報)や、パラキシレン
を核塩素化して該反応生成物から2−クロロパラキシレ
ンを蒸留分離し、次にこれを紫外線含有光照射下で塩素
化して2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベン
ゼンを生成し、更に、得られた2−クロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンをルイス酸触媒の存在下で
有機酸と反応させて該反応生成物から2−クロロテレフ
タル酸クロライドを蒸留分離する方法(特開平4−32
7557号公報)が提案さている。
レンモノ核塩素化物経由の方法としては、パラキシレン
を紫外線含有光照射下で光塩素化して1,4−ビストリ
クロロメチルベンゼンを生成し、次にこれを核塩素化し
て該反応生成物から2−クロロ−1,4−ビストリクロ
ロメチルベンゼンを蒸留分離し、更に、得られた2−ク
ロロ−1,4−ビストリクロロメチルベンゼンを、ルイ
ス酸触媒の存在下に有機酸と反応させて該反応生成物か
ら2−クロロテレフタル酸クロライドを蒸留分離する方
法(特開平4−312551号公報)や、パラキシレン
を核塩素化して該反応生成物から2−クロロパラキシレ
ンを蒸留分離し、次にこれを紫外線含有光照射下で塩素
化して2−クロロ−1,4−ビストリクロロメチルベン
ゼンを生成し、更に、得られた2−クロロ−1,4−ビ
ストリクロロメチルベンゼンをルイス酸触媒の存在下で
有機酸と反応させて該反応生成物から2−クロロテレフ
タル酸クロライドを蒸留分離する方法(特開平4−32
7557号公報)が提案さている。
【0006】しかしながら、本発明者らの行った1,4
−ビストリクロロメチルベンゼンの核塩素化反応の実験
によれば、1,4−ビストリクロロメチルベンゼンに塩
素を導入し、反応温度を150〜170℃に保持しなが
ら20時間反応を行った結果、反応率が46.5%と低
い段階であるにもかかわらず、既にジクロロ体が7.0
重量%も生成しており、目的物であるモノクロロ体の選
択生成率は低くなっている。また、2−クロロ−1,4
−ビストリクロロメチルベンゼンは、沸点165℃/5
mmHg、融点78〜80℃と非常に高温であるため、
工業的には蒸留分離が困難であり、従って、これを2−
クロロテレフタル酸クロライドを製造するための中間原
料として使用すると、原料の2−クロロ−1,4−ビス
トリクロロメチルベンゼン中の不純物が目的生成物の不
純物として残留し、目的生成物を高純度で得ることがで
きない。
−ビストリクロロメチルベンゼンの核塩素化反応の実験
によれば、1,4−ビストリクロロメチルベンゼンに塩
素を導入し、反応温度を150〜170℃に保持しなが
ら20時間反応を行った結果、反応率が46.5%と低
い段階であるにもかかわらず、既にジクロロ体が7.0
重量%も生成しており、目的物であるモノクロロ体の選
択生成率は低くなっている。また、2−クロロ−1,4
−ビストリクロロメチルベンゼンは、沸点165℃/5
mmHg、融点78〜80℃と非常に高温であるため、
工業的には蒸留分離が困難であり、従って、これを2−
クロロテレフタル酸クロライドを製造するための中間原
料として使用すると、原料の2−クロロ−1,4−ビス
トリクロロメチルベンゼン中の不純物が目的生成物の不
純物として残留し、目的生成物を高純度で得ることがで
きない。
【0007】なお、特開平4−327557号公報の実
施例によれば、2−クロロテレフタル酸クロライドを9
9.6%の純度で得ることができるが、2−クロロテレ
フタル酸クロライドを高分子原料として使用するには9
9.9%以上の純度が必要であり、99.6%の純度で
は不純物レベルが高すぎて再精製が必要となり、経済性
の観点から好ましいとはいえない。純度が99.9%よ
り低い2−クロロテレフタル酸クロライドを原料として
生成される高分子化合物では、表面特性にバラツキを生
じるなど高分子化合物に所望の機能特性が保証できない
という問題が生じる。
施例によれば、2−クロロテレフタル酸クロライドを9
9.6%の純度で得ることができるが、2−クロロテレ
フタル酸クロライドを高分子原料として使用するには9
9.9%以上の純度が必要であり、99.6%の純度で
は不純物レベルが高すぎて再精製が必要となり、経済性
の観点から好ましいとはいえない。純度が99.9%よ
り低い2−クロロテレフタル酸クロライドを原料として
生成される高分子化合物では、表面特性にバラツキを生
じるなど高分子化合物に所望の機能特性が保証できない
という問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に、高分子原
料に使用できる高純度の2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを工業的に製造することは困難であった。そこで、
本発明者らは、高純度の2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを工業的に容易に製造することができる方法につい
て鋭意研究を重ねた結果、3−クロロ−4−トリクロロ
メチル安息香酸クロライドを原料として加水分解反応さ
せることにより、高純度の2−クロロテレフタル酸クロ
ライドが高収率で容易に得られることを見出し本発明を
完成した。
料に使用できる高純度の2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを工業的に製造することは困難であった。そこで、
本発明者らは、高純度の2−クロロテレフタル酸クロラ
イドを工業的に容易に製造することができる方法につい
て鋭意研究を重ねた結果、3−クロロ−4−トリクロロ
メチル安息香酸クロライドを原料として加水分解反応さ
せることにより、高純度の2−クロロテレフタル酸クロ
ライドが高収率で容易に得られることを見出し本発明を
完成した。
【0009】従って、本発明の目的は、取扱い困難な高
融点物質を中間体として経由しない方法で高純度の2−
クロロテレフタル酸クロライドを、工業的に高収率で製
造する方法を提供することにある。すなわち、高融点物
質を生成するプロセスの場合、融点・沸点・昇華点が近
接しており精製分離が困難であると共に、中間体段階で
一時保管した場合、再融解してから次の操作に移る必要
があるなどの問題が生じる。
融点物質を中間体として経由しない方法で高純度の2−
クロロテレフタル酸クロライドを、工業的に高収率で製
造する方法を提供することにある。すなわち、高融点物
質を生成するプロセスの場合、融点・沸点・昇華点が近
接しており精製分離が困難であると共に、中間体段階で
一時保管した場合、再融解してから次の操作に移る必要
があるなどの問題が生じる。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ル
イス酸触媒の存在下に3−クロロ−4−トリクロロメチ
ル安息香酸クロライドを加水分解することを特徴とする
高純度の2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法
である。
イス酸触媒の存在下に3−クロロ−4−トリクロロメチ
ル安息香酸クロライドを加水分解することを特徴とする
高純度の2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法
である。
【0011】また、本発明は、4−メチル安息香酸クロ
ライドと塩素とを反応させ、得られた反応生成物から3
−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを分離し、こ
の3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを光照射
下に塩素と反応させ3−クロロ−4−トリクロロメチル
安息香酸クロライドとし、更に、得られた3−クロロ−
4−トリクロロメチル安息香酸クロライドをルイス酸の
存在下に加水分解することを特徴とする高純度の2−ク
ロロテレフタル酸クロライドの製造方法である。
ライドと塩素とを反応させ、得られた反応生成物から3
−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを分離し、こ
の3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを光照射
下に塩素と反応させ3−クロロ−4−トリクロロメチル
安息香酸クロライドとし、更に、得られた3−クロロ−
4−トリクロロメチル安息香酸クロライドをルイス酸の
存在下に加水分解することを特徴とする高純度の2−ク
ロロテレフタル酸クロライドの製造方法である。
【0012】以下、本発明の製造方法を詳細に説明す
る。本発明において、出発原料として使用する4−メチ
ル安息香酸クロライドは、例えばパラキシレンの空気酸
化反応によるテレフタル酸製造時に副生される4−メチ
ル安息香酸をベンゾトリクロライドや塩化チオニル等に
よって塩素化することにより容易に製造することがで
き、安価で工業的に容易に高純度のものを入手すること
ができる。本発明の第一工程の反応では4−メチル安息
香酸クロライドの核塩素化反応を行い、3−クロロ−4
−メチル安息香酸クロライドを製造する。この反応は液
相反応であり、塩化アルミニウム、塩化アンチモン、塩
化亜鉛及び塩化第二鉄などのルイス酸触媒の存在下で原
料の4−メチル安息香酸クロライド中に塩素ガスを吹き
込むことによって行われる。反応形態は回分法、連続法
いずれでもよい。ルイス酸触媒としては、取扱いが容易
で経済的であるという観点から塩化第二鉄が特に好まし
い。触媒の使用量は原料の4−メチル安息香酸クロライ
ドに対して0.01〜5重量%、好ましくは0.2〜2
重量%の範囲である。触媒量が0.01重量%より少な
い場合には反応が著しく遅くなり、また、5重量%より
多い場合には反応は速くなるがジクロル体等の過塩素化
物の生成が多くなり好ましくない。
る。本発明において、出発原料として使用する4−メチ
ル安息香酸クロライドは、例えばパラキシレンの空気酸
化反応によるテレフタル酸製造時に副生される4−メチ
ル安息香酸をベンゾトリクロライドや塩化チオニル等に
よって塩素化することにより容易に製造することがで
き、安価で工業的に容易に高純度のものを入手すること
ができる。本発明の第一工程の反応では4−メチル安息
香酸クロライドの核塩素化反応を行い、3−クロロ−4
−メチル安息香酸クロライドを製造する。この反応は液
相反応であり、塩化アルミニウム、塩化アンチモン、塩
化亜鉛及び塩化第二鉄などのルイス酸触媒の存在下で原
料の4−メチル安息香酸クロライド中に塩素ガスを吹き
込むことによって行われる。反応形態は回分法、連続法
いずれでもよい。ルイス酸触媒としては、取扱いが容易
で経済的であるという観点から塩化第二鉄が特に好まし
い。触媒の使用量は原料の4−メチル安息香酸クロライ
ドに対して0.01〜5重量%、好ましくは0.2〜2
重量%の範囲である。触媒量が0.01重量%より少な
い場合には反応が著しく遅くなり、また、5重量%より
多い場合には反応は速くなるがジクロル体等の過塩素化
物の生成が多くなり好ましくない。
【0013】核塩素化反応の反応温度は20〜160
℃、好ましくは30〜60℃である。反応温度が20℃
より低い場合には反応率が低下するため原料を回収する
ための負荷が多くなり、また、160℃より高い場合に
はジクロル体など過塩素化物の生成量が増大するために
選択率が低下する。核塩素化反応に使用される塩素の量
は原料の4−メチル安息香酸クロライド1モルに対して
0.3倍モル以上であり、好ましくは0.8〜1.5倍
モルの範囲である。塩素のモル比が低すぎる場合には1
サイクル当たりの収率が低くなり、また、塩素を必要以
上に多くするとジクロル体など過塩素化物の生成量を増
大することになり好ましくない。この塩素は、4−メチ
ル安息香酸クロライド1モルに対して1時間当たり0.
03〜0.3倍モルの速度で供給することが望ましい。
反応時間は3〜30時間の範囲が適切である。この核塩
素化反応は溶媒を用いずに行うことができるが、また必
要に応じて四塩化炭素、酢酸、クロロホルム、テトラク
ロロエチレンあるいは二硫化炭素等の反応溶媒を使用し
ても差し支えない。
℃、好ましくは30〜60℃である。反応温度が20℃
より低い場合には反応率が低下するため原料を回収する
ための負荷が多くなり、また、160℃より高い場合に
はジクロル体など過塩素化物の生成量が増大するために
選択率が低下する。核塩素化反応に使用される塩素の量
は原料の4−メチル安息香酸クロライド1モルに対して
0.3倍モル以上であり、好ましくは0.8〜1.5倍
モルの範囲である。塩素のモル比が低すぎる場合には1
サイクル当たりの収率が低くなり、また、塩素を必要以
上に多くするとジクロル体など過塩素化物の生成量を増
大することになり好ましくない。この塩素は、4−メチ
ル安息香酸クロライド1モルに対して1時間当たり0.
03〜0.3倍モルの速度で供給することが望ましい。
反応時間は3〜30時間の範囲が適切である。この核塩
素化反応は溶媒を用いずに行うことができるが、また必
要に応じて四塩化炭素、酢酸、クロロホルム、テトラク
ロロエチレンあるいは二硫化炭素等の反応溶媒を使用し
ても差し支えない。
【0014】反応混合物からの3−クロロ−4−メチル
安息香酸クロライドの分離は、通常、蒸留によって行わ
れる。蒸留は連続式でも回分式でもよく、蒸留圧力が5
〜10mmHg程度の減圧下で行い、また、温度は、蒸
留塔の塔底の温度が120〜150℃で行う。この蒸留
によって未反応の原料の4−メチル安息香酸クロライド
と3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドが留出物
として得られる。また、初留として回収された原料の4
−メチル安息香酸クロライドは反応器へ循環し核塩素化
反応に再使用することができる。ここで、ジクロル体な
どの過塩素化物は高沸点化合物として塔底から除去され
る。
安息香酸クロライドの分離は、通常、蒸留によって行わ
れる。蒸留は連続式でも回分式でもよく、蒸留圧力が5
〜10mmHg程度の減圧下で行い、また、温度は、蒸
留塔の塔底の温度が120〜150℃で行う。この蒸留
によって未反応の原料の4−メチル安息香酸クロライド
と3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドが留出物
として得られる。また、初留として回収された原料の4
−メチル安息香酸クロライドは反応器へ循環し核塩素化
反応に再使用することができる。ここで、ジクロル体な
どの過塩素化物は高沸点化合物として塔底から除去され
る。
【0015】このようにして分離された3−クロロ−4
−メチル安息香酸クロライドは、本発明の第二工程の側
鎖塩素化反応によって3−クロロ−4−トリクロロメチ
ル安息香酸クロライドとされる。3−クロロ−4−トリ
クロロメチル安息香酸クロライドの製造は、光照射下、
例えばHg灯照射下で3−クロロ−4−メチル安息香酸
クロライド中に塩素を吹き込むことにより行われる。反
応形態は回分法、連続法いずれでもよい。この光塩素化
反応は溶媒を用いずに行うことができるが、また必要に
応じて四塩化炭素等の反応溶媒を使用しても差し支えな
い。
−メチル安息香酸クロライドは、本発明の第二工程の側
鎖塩素化反応によって3−クロロ−4−トリクロロメチ
ル安息香酸クロライドとされる。3−クロロ−4−トリ
クロロメチル安息香酸クロライドの製造は、光照射下、
例えばHg灯照射下で3−クロロ−4−メチル安息香酸
クロライド中に塩素を吹き込むことにより行われる。反
応形態は回分法、連続法いずれでもよい。この光塩素化
反応は溶媒を用いずに行うことができるが、また必要に
応じて四塩化炭素等の反応溶媒を使用しても差し支えな
い。
【0016】この光塩素化反応において、反応温度は9
0〜160℃であるが、反応完了までの所要時間を短縮
しかつ副反応を抑制して収率を高めるには100〜15
0℃の範囲で行うことが好ましい。また、塩素の使用量
は理論量以上であるが、好ましくは理論量の1.1〜
1.6倍モルである。得られた反応生成物は、そのまま
でも次の反応に使用できるが、簡単な蒸留により低沸点
化合物を予め除去することが好ましい。この蒸留によっ
て留出物側に3,4−ジクロロ安息香酸クロライドを主
成分とする低沸点生成物が得られ、また、目的物質であ
る3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライ
ドを主成分とする物質が缶残分として得られる。
0〜160℃であるが、反応完了までの所要時間を短縮
しかつ副反応を抑制して収率を高めるには100〜15
0℃の範囲で行うことが好ましい。また、塩素の使用量
は理論量以上であるが、好ましくは理論量の1.1〜
1.6倍モルである。得られた反応生成物は、そのまま
でも次の反応に使用できるが、簡単な蒸留により低沸点
化合物を予め除去することが好ましい。この蒸留によっ
て留出物側に3,4−ジクロロ安息香酸クロライドを主
成分とする低沸点生成物が得られ、また、目的物質であ
る3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライ
ドを主成分とする物質が缶残分として得られる。
【0017】本発明の第三工程の反応は、ルイス酸触媒
の存在下での3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香
酸クロライドの加水分解反応であり、この反応によって
2−クロロテレフタル酸クロライドが得られる。3−ク
ロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライドを使用
する場合、水あるいは各種のカルボン酸を酸素源とする
反応が可能であるが、経済性及び不純物含有量の低減と
いう観点から水を使用する反応系が好ましい。水の使用
量は3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロラ
イド1モルに対して理論量の0.9〜1.1倍モル、好
ましくは0.95〜1.05倍モルである。0.9倍モ
ルより少ない場合には原料の3−クロロ−4−トリクロ
ロメチル安息香酸クロライドが残存し、また、1.1倍
モルより多い場合には生成した2−クロロテレフタル酸
クロライドが更に加水分解を起こすためにいずれも目的
物の収率が低下する。
の存在下での3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香
酸クロライドの加水分解反応であり、この反応によって
2−クロロテレフタル酸クロライドが得られる。3−ク
ロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライドを使用
する場合、水あるいは各種のカルボン酸を酸素源とする
反応が可能であるが、経済性及び不純物含有量の低減と
いう観点から水を使用する反応系が好ましい。水の使用
量は3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロラ
イド1モルに対して理論量の0.9〜1.1倍モル、好
ましくは0.95〜1.05倍モルである。0.9倍モ
ルより少ない場合には原料の3−クロロ−4−トリクロ
ロメチル安息香酸クロライドが残存し、また、1.1倍
モルより多い場合には生成した2−クロロテレフタル酸
クロライドが更に加水分解を起こすためにいずれも目的
物の収率が低下する。
【0018】加水分解反応の触媒としては、塩化アルミ
ニウム、塩化アンチモン、塩化亜鉛、塩化第二鉄などの
ルイス酸触媒が使用されるが、取扱いが容易で経済的で
あるという観点から塩化第二鉄が特に好ましい。使用量
は3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライ
ドに対して0.01〜1.0重量%である。反応温度は
90〜150℃、好ましくは120〜140℃であり、
原料である3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸
クロライドが消失するまで反応を継続する。ここで、反
応温度が90℃未満では反応終了までの所要時間が長く
なり、また、150℃を越えると副反応が進行して重合
体等が生成するため、目的生成物の選択率が低下するこ
ととなり好ましくない。尚、ここで使用される水は純水
が好ましいが、取扱い及び経済性の観点から通常の水道
水を用いても差し支えない。
ニウム、塩化アンチモン、塩化亜鉛、塩化第二鉄などの
ルイス酸触媒が使用されるが、取扱いが容易で経済的で
あるという観点から塩化第二鉄が特に好ましい。使用量
は3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライ
ドに対して0.01〜1.0重量%である。反応温度は
90〜150℃、好ましくは120〜140℃であり、
原料である3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸
クロライドが消失するまで反応を継続する。ここで、反
応温度が90℃未満では反応終了までの所要時間が長く
なり、また、150℃を越えると副反応が進行して重合
体等が生成するため、目的生成物の選択率が低下するこ
ととなり好ましくない。尚、ここで使用される水は純水
が好ましいが、取扱い及び経済性の観点から通常の水道
水を用いても差し支えない。
【0019】この加水分解反応によって得られた反応混
合物からの目的物である2−クロロテレフタル酸クロラ
イドの分離は、蒸留によって行われる。蒸留操作は連続
式でも回分式でもよく、絶対圧5mmHg程度の減圧下
での蒸留が好ましい。この蒸留で99.9%以上の2−
クロロテレフタル酸クロライドが得られ、ジクロル体な
どの過塩素物は高沸点化合物として塔底から除去され
る。
合物からの目的物である2−クロロテレフタル酸クロラ
イドの分離は、蒸留によって行われる。蒸留操作は連続
式でも回分式でもよく、絶対圧5mmHg程度の減圧下
での蒸留が好ましい。この蒸留で99.9%以上の2−
クロロテレフタル酸クロライドが得られ、ジクロル体な
どの過塩素物は高沸点化合物として塔底から除去され
る。
【0020】
【作用】本発明における反応は次のような反応機構によ
り進行する。
り進行する。
【化1】
【0021】上記の第一工程は4−メチル安息香酸クロ
ライドの液相における核塩素化反応である。この反応で
は、従来法でのパラキシレン、1,4−ビストリクロロ
メチルベンゼン及びテレフタル酸クロライドの液相にお
ける核塩素化反応に比べて逐次反応におけるモノクロロ
体の生成率が高い。代表的条件下で上記化合物の核塩素
化反応を行った際のモノクロロ体とジクロロ体との生成
比を表1に示す。これより、本発明における反応、すな
わち、4−メチル安息香酸クロライドの核塩素化反応を
行った場合でのモノクロロ体の生成率が高いことが分か
る。
ライドの液相における核塩素化反応である。この反応で
は、従来法でのパラキシレン、1,4−ビストリクロロ
メチルベンゼン及びテレフタル酸クロライドの液相にお
ける核塩素化反応に比べて逐次反応におけるモノクロロ
体の生成率が高い。代表的条件下で上記化合物の核塩素
化反応を行った際のモノクロロ体とジクロロ体との生成
比を表1に示す。これより、本発明における反応、すな
わち、4−メチル安息香酸クロライドの核塩素化反応を
行った場合でのモノクロロ体の生成率が高いことが分か
る。
【0022】
【表1】
【0023】また、この核塩素化反応で生成される3−
クロロ−4−メチル安息香酸クロライドの沸点は123
℃/10mmHgであり、従来法で用いられる1,4−
ビストリクロロメチルベンゼン及びテレフタル酸クロラ
イドより生成されるモノクロロ体の沸点に比べて低いた
め容易に分離できる。
クロロ−4−メチル安息香酸クロライドの沸点は123
℃/10mmHgであり、従来法で用いられる1,4−
ビストリクロロメチルベンゼン及びテレフタル酸クロラ
イドより生成されるモノクロロ体の沸点に比べて低いた
め容易に分離できる。
【0024】また、上記の第一工程及び側鎖塩素化反応
工程である第二工程において、各目的生成物が80%以
上の収率で得られるので総合収率が上がり結果的に経済
性の点で従来法より有利となる。また、これらの反応工
程では、慣用されている蒸留手段を適用することによ
り、反応生成物を容易に分離することができる。
工程である第二工程において、各目的生成物が80%以
上の収率で得られるので総合収率が上がり結果的に経済
性の点で従来法より有利となる。また、これらの反応工
程では、慣用されている蒸留手段を適用することによ
り、反応生成物を容易に分離することができる。
【0025】更に、第三工程においては、ルイス酸触媒
の存在下で加水分解を行うので、低温で反応が進行する
ため副反応が進まず副生物の生成による不純物の混入を
抑制できる。そのため、蒸留によって反応混合物から目
的物質を容易に分離することができる。
の存在下で加水分解を行うので、低温で反応が進行する
ため副反応が進まず副生物の生成による不純物の混入を
抑制できる。そのため、蒸留によって反応混合物から目
的物質を容易に分離することができる。
【0026】従って、本発明方法によれば、原料には安
価で工業的に容易に入手できる4−メチル安息香酸クロ
ライドを、触媒にはルイス酸の中でも特に取扱いが容易
で入手し易く経済的な塩化第二鉄をそれぞれ用いて高純
度の2−クロロテレフタル酸クロライドを容易に効率よ
く得ることができる。
価で工業的に容易に入手できる4−メチル安息香酸クロ
ライドを、触媒にはルイス酸の中でも特に取扱いが容易
で入手し易く経済的な塩化第二鉄をそれぞれ用いて高純
度の2−クロロテレフタル酸クロライドを容易に効率よ
く得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
の内容を具体的に説明する。
の内容を具体的に説明する。
【0028】実施例1 〔第一工程〕 4−メチル安息香酸クロライド6510
kg(41.9kmol)に、塩化第二鉄12kg
(0.2重量%)を加え攪拌する。塩素ガスを150k
g/時間の流速でバブリングさせながら導入し、反応温
度を40〜50℃に保持しながら18時間反応を行っ
た。塩素の全使用量は2692kg(38.0kmo
l)であった。
kg(41.9kmol)に、塩化第二鉄12kg
(0.2重量%)を加え攪拌する。塩素ガスを150k
g/時間の流速でバブリングさせながら導入し、反応温
度を40〜50℃に保持しながら18時間反応を行っ
た。塩素の全使用量は2692kg(38.0kmo
l)であった。
【0029】反応混合物をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、その組成は未反応の4−メチル安息香
酸クロライド13.6重量%、3−クロロ−4−メチル
安息香酸クロライド83.5重量%、ジクロロ−4−メ
チル安息香酸クロライド2.9重量%であった。
り分析した結果、その組成は未反応の4−メチル安息香
酸クロライド13.6重量%、3−クロロ−4−メチル
安息香酸クロライド83.5重量%、ジクロロ−4−メ
チル安息香酸クロライド2.9重量%であった。
【0030】ガスクロマトグラフィーの条件及び化合物
の保持時間は次の通りである。機種:島津 GC−14
A、カラム:SE−52,5% Uniport HP
60/80#、検出器:FID,感度;103 ,
H2 ;0.6kg/cm2,Air;0.5kg/cm
2 、温度:カラム;160℃恒温,注入口;250℃,
検出器;250℃、キャリアーガス:N2 ,50ml/
min,1.2kg/cm2 、保持時間:4−メチル安
息香酸クロライド;1.1min,3−クロロ−4−メ
チル安息香酸クロライド;2.0min.
の保持時間は次の通りである。機種:島津 GC−14
A、カラム:SE−52,5% Uniport HP
60/80#、検出器:FID,感度;103 ,
H2 ;0.6kg/cm2,Air;0.5kg/cm
2 、温度:カラム;160℃恒温,注入口;250℃,
検出器;250℃、キャリアーガス:N2 ,50ml/
min,1.2kg/cm2 、保持時間:4−メチル安
息香酸クロライド;1.1min,3−クロロ−4−メ
チル安息香酸クロライド;2.0min.
【0031】上記反応混合物を減圧蒸留(還流比1)
し、沸点122〜123℃/10mmHgの3−クロロ
−4−メチル安息香酸クロライド5005kg(26.
4kmol)を得た。得られた3−クロロ−4−メチル
安息香酸クロライドの純度は99.7%であり、収率は
63.2%であった。未反応の4−メチル安息香酸クロ
ライドを再使用するリサイクル収率では96.9%であ
った。
し、沸点122〜123℃/10mmHgの3−クロロ
−4−メチル安息香酸クロライド5005kg(26.
4kmol)を得た。得られた3−クロロ−4−メチル
安息香酸クロライドの純度は99.7%であり、収率は
63.2%であった。未反応の4−メチル安息香酸クロ
ライドを再使用するリサイクル収率では96.9%であ
った。
【0032】〔第二工程〕 第一工程において得られた
3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライド5005k
g(26.4kmol)に、Hg灯照射下で塩素ガスを
50〜150kg/時間の間で流速を適当に変化させな
がらバブル状で導入し、反応温度を130±10℃に保
ち65時間反応を行った。塩素の全使用量は6604k
g(93.1kmol)であり、塩素反応率は85%で
あった。
3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライド5005k
g(26.4kmol)に、Hg灯照射下で塩素ガスを
50〜150kg/時間の間で流速を適当に変化させな
がらバブル状で導入し、反応温度を130±10℃に保
ち65時間反応を行った。塩素の全使用量は6604k
g(93.1kmol)であり、塩素反応率は85%で
あった。
【0033】反応混合液をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、その組成は目的物である3−クロロ−
4−トリクロロメチル安息香酸クロライド86.6重量
%、3−クロロ−4−ジクロロメチル安息香酸クロライ
ド9.1重量%、3,4−ジクロロ安息香酸クロライド
3.7%、その他0.6重量%であった。反応生成液収
量は7280kgであった。
り分析した結果、その組成は目的物である3−クロロ−
4−トリクロロメチル安息香酸クロライド86.6重量
%、3−クロロ−4−ジクロロメチル安息香酸クロライ
ド9.1重量%、3,4−ジクロロ安息香酸クロライド
3.7%、その他0.6重量%であった。反応生成液収
量は7280kgであった。
【0034】上記反応混合物を減圧蒸留(還流比4)
し、低沸分を175℃/10mmHgまで留出させ缶残
として3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロ
ライド5520kg(18.9kmol)を得た。得ら
れた3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロラ
イドの純度は99.9%であり、収率は71.6%であ
った。蒸留塔ロスを考慮したリサイクル収率では88.
1%であった。
し、低沸分を175℃/10mmHgまで留出させ缶残
として3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロ
ライド5520kg(18.9kmol)を得た。得ら
れた3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロラ
イドの純度は99.9%であり、収率は71.6%であ
った。蒸留塔ロスを考慮したリサイクル収率では88.
1%であった。
【0035】〔第三工程〕 第二工程において得られた
3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライド
5520kg(18.9kmol)に、塩化第二鉄13
kg(0.2重量%)を入れ攪拌した。水を10〜15
kg/時間の流速で滴下させながら導入し、反応温度を
130±5℃に保ち29時間反応させ6時間熟成した。
水の使用量は335kg(18.6kmol)であっ
た。
3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸クロライド
5520kg(18.9kmol)に、塩化第二鉄13
kg(0.2重量%)を入れ攪拌した。水を10〜15
kg/時間の流速で滴下させながら導入し、反応温度を
130±5℃に保ち29時間反応させ6時間熟成した。
水の使用量は335kg(18.6kmol)であっ
た。
【0036】反応終了液の収量は4350kgであり、
2−クロロテレフタル酸クロライドの純度は99.6%
であった。この反応混合物を減圧蒸留(還流比1)し、
缶残として沸点134〜135℃/5.0mmHgの2
−クロロテレフタル酸クロライド2305kg(9.7
mol)を得た。得られた2−クロロテレフタル酸クロ
ライドの純度は99.999%であり、収率は51.3
%であった。蒸留塔ロスを考慮したリサイクル収率では
78.0%であった。
2−クロロテレフタル酸クロライドの純度は99.6%
であった。この反応混合物を減圧蒸留(還流比1)し、
缶残として沸点134〜135℃/5.0mmHgの2
−クロロテレフタル酸クロライド2305kg(9.7
mol)を得た。得られた2−クロロテレフタル酸クロ
ライドの純度は99.999%であり、収率は51.3
%であった。蒸留塔ロスを考慮したリサイクル収率では
78.0%であった。
【0037】尚、第二工程及び第三工程におけるガスク
ロマトグラフィーの条件及び主要化合物の保持時間は次
の通りである。 機種:島津 GC−14A、カラム:SE−52,5%
Uniport HP 60/80#、検出器:FI
D,感度 103 ,H2 ;0.6kg/cm2,Ai
r;0.5kg/cm2 、温度:カラム;初期温度11
0℃,昇温速度3℃/min,最終温度180℃、注入
口;250℃、検出器;250℃、キャリアーガス:N
2 ,50ml/min,1.2kg/cm2 ,保持時
間:3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライド;7.
0min,3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸
クロライド;20.5min,2−クロロテレフタル酸
クロライド;13.0min.
ロマトグラフィーの条件及び主要化合物の保持時間は次
の通りである。 機種:島津 GC−14A、カラム:SE−52,5%
Uniport HP 60/80#、検出器:FI
D,感度 103 ,H2 ;0.6kg/cm2,Ai
r;0.5kg/cm2 、温度:カラム;初期温度11
0℃,昇温速度3℃/min,最終温度180℃、注入
口;250℃、検出器;250℃、キャリアーガス:N
2 ,50ml/min,1.2kg/cm2 ,保持時
間:3−クロロ−4−メチル安息香酸クロライド;7.
0min,3−クロロ−4−トリクロロメチル安息香酸
クロライド;20.5min,2−クロロテレフタル酸
クロライド;13.0min.
【0038】実施例2 〔第一工程〕 実施例1の第一工程で得られた3−クロ
ロ−4−メチル安息香酸クロライド500g(2.6m
ol)に、Hg灯照射下で塩素ガスを1.0〜4.0g
/分の間で流速を適当に変化させてバブル状で導入し、
反応温度を130±10℃に保ち8時間反応を行った。
塩素の全使用量は885g(12.5mol)であり、
塩素反応率は75%であった。
ロ−4−メチル安息香酸クロライド500g(2.6m
ol)に、Hg灯照射下で塩素ガスを1.0〜4.0g
/分の間で流速を適当に変化させてバブル状で導入し、
反応温度を130±10℃に保ち8時間反応を行った。
塩素の全使用量は885g(12.5mol)であり、
塩素反応率は75%であった。
【0039】反応混合物をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、その組成は目的物である3−クロロ−
4−トリクロロメチル安息香酸クロライド80.6重量
%、3,4−ジクロロ安息香酸クロライド18.1重量
%、その他1.3重量%であった。反応生成液収量は7
52gであった。
り分析した結果、その組成は目的物である3−クロロ−
4−トリクロロメチル安息香酸クロライド80.6重量
%、3,4−ジクロロ安息香酸クロライド18.1重量
%、その他1.3重量%であった。反応生成液収量は7
52gであった。
【0040】上記反応混合物を蒸留精製することなくそ
のまま用い、塩化第二鉄1.5g(反応原料に対して
0.2重量%)を入れ攪拌した。水を0.5g/分の流
速で滴下させながら導入し、反応温度は130±5℃と
し、1.5時間反応させ0.5時間成熟した。水の使用
量は37.8g(2.1mol)であった。
のまま用い、塩化第二鉄1.5g(反応原料に対して
0.2重量%)を入れ攪拌した。水を0.5g/分の流
速で滴下させながら導入し、反応温度は130±5℃と
し、1.5時間反応させ0.5時間成熟した。水の使用
量は37.8g(2.1mol)であった。
【0041】反応生成液をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、その組成は2−クロロテレフタル酸ク
ロライド81.0重量%、3,4−ジクロロ安息香酸ク
ロライド18.5重量%、その他0.5重量%であっ
た。反応生成液収量は500gであった。
り分析した結果、その組成は2−クロロテレフタル酸ク
ロライド81.0重量%、3,4−ジクロロ安息香酸ク
ロライド18.5重量%、その他0.5重量%であっ
た。反応生成液収量は500gであった。
【0042】この反応生成液を実施例1と同様な条件で
減圧蒸留し、沸点134〜135℃/5.0mmHgの
2−クロロテレフタル酸クロライド207g(0.87
mol)を得た。得られた2−クロロテレフタル酸クロ
ライドの純度は99.99%であり、3−クロロ−4−
メチル安息香酸クロライドからの総合収率は33.5%
であった。
減圧蒸留し、沸点134〜135℃/5.0mmHgの
2−クロロテレフタル酸クロライド207g(0.87
mol)を得た。得られた2−クロロテレフタル酸クロ
ライドの純度は99.99%であり、3−クロロ−4−
メチル安息香酸クロライドからの総合収率は33.5%
であった。
【0043】比較例 テレフタル酸クロライド175kg(862mol)に
塩化第二鉄0.5kg(0.3重量%)を加え攪拌す
る。塩素ガスを2kg/時間の流速でバブリングさせな
がら導入し、反応温度を160±10℃に保持しながら
20時間反応を行った。塩素の全使用量は39.1kg
(551kmol)であった。
塩化第二鉄0.5kg(0.3重量%)を加え攪拌す
る。塩素ガスを2kg/時間の流速でバブリングさせな
がら導入し、反応温度を160±10℃に保持しながら
20時間反応を行った。塩素の全使用量は39.1kg
(551kmol)であった。
【0044】反応混合物をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、その組成は未反応のテレフタル酸クロ
ライド(TPC)56.3重量%、2−クロロテレフタ
ル酸クロライド(CTPC)34.9重量%、ジクロロ
テレフタル酸クロライド(DCTPC)6.5重量%、
トリクロロテレフタル酸クロライド(TCTPC)1.
5重量%であった。反応生成液収量は176.6kgで
あった。上記反応混合物を常法により減圧蒸留(還流比
2)した。その結果を表2に示すが、目的生成物である
2−クロロテレフタル酸クロライドの精製分離が適切に
行われなかった。
り分析した結果、その組成は未反応のテレフタル酸クロ
ライド(TPC)56.3重量%、2−クロロテレフタ
ル酸クロライド(CTPC)34.9重量%、ジクロロ
テレフタル酸クロライド(DCTPC)6.5重量%、
トリクロロテレフタル酸クロライド(TCTPC)1.
5重量%であった。反応生成液収量は176.6kgで
あった。上記反応混合物を常法により減圧蒸留(還流比
2)した。その結果を表2に示すが、目的生成物である
2−クロロテレフタル酸クロライドの精製分離が適切に
行われなかった。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、安価で工業的に容易に
入手できる4−メチル安息香酸クロライドを出発原料と
して塩素とを反応させ、得られた反応生成物から3−ク
ロロ−4−メチル安息香酸クロライドを分離し、この3
−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを光照射下に
塩素と反応させ3−クロロ−4−トリクロロメチル安息
香酸クロライドとし、更に得られた3−クロロ−4−ト
リクロロメチル安息香酸クロライドをルイス酸触媒の存
在下に加水分解することにより、取扱い困難な高融点物
質を中間体として経由しない方法で高純度の2−クロロ
テレフタル酸クロライドを高収率で製造することがで
き、原料、反応装置及び経済性の点から工業的に非常に
有利にである。
入手できる4−メチル安息香酸クロライドを出発原料と
して塩素とを反応させ、得られた反応生成物から3−ク
ロロ−4−メチル安息香酸クロライドを分離し、この3
−クロロ−4−メチル安息香酸クロライドを光照射下に
塩素と反応させ3−クロロ−4−トリクロロメチル安息
香酸クロライドとし、更に得られた3−クロロ−4−ト
リクロロメチル安息香酸クロライドをルイス酸触媒の存
在下に加水分解することにより、取扱い困難な高融点物
質を中間体として経由しない方法で高純度の2−クロロ
テレフタル酸クロライドを高収率で製造することがで
き、原料、反応装置及び経済性の点から工業的に非常に
有利にである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 51/363 63/10
Claims (3)
- 【請求項1】 ルイス酸触媒の存在下に3−クロロ−4
−トリクロロメチル安息香酸クロライドを加水分解する
ことを特徴とする高純度の2−クロロテレフタル酸クロ
ライドの製造方法。 - 【請求項2】 4−メチル安息香酸クロライドと塩素と
を反応させ、得られた反応生成物から3−クロロ−4−
メチル安息香酸クロライドを分離し、この3−クロロ−
4−メチル安息香酸クロライドを光照射下に塩素と反応
させ、得られた3−クロロ−4−トリクロロメチル安息
香酸クロライドを原料とする請求項1記載の2−クロロ
テレフタル酸クロライドの製造方法。 - 【請求項3】 ルイス酸触媒が、塩化アルミニウム、塩
化アンチモン、塩化亜鉛及び塩化第二鉄から選ばれた1
種又は2種以上の組み合せである請求項1又は請求項2
記載の2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12605394A JPH07330663A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12605394A JPH07330663A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07330663A true JPH07330663A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=14925480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12605394A Pending JPH07330663A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 2−クロロテレフタル酸クロライドの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07330663A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009538878A (ja) * | 2006-05-31 | 2009-11-12 | クレール シミー エスアエス | ラモトリジンおよびその中間体2,3−ジクロロベンゾイルクロリドの調製法 |
| WO2013015203A1 (ja) * | 2011-07-28 | 2013-01-31 | 日本軽金属株式会社 | 3-クロロ-4-メチル安息香酸イソプロピル及びその製造方法 |
| CN108218708A (zh) * | 2016-12-15 | 2018-06-29 | 利尔化学股份有限公司 | 5-氯-4-甲基-2-硝基苯甲酸的制备方法及其用途 |
-
1994
- 1994-06-08 JP JP12605394A patent/JPH07330663A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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