JPH07331149A - 銅スルーホールプリント配線基板製造用孔埋めインク及びその使用方法 - Google Patents

銅スルーホールプリント配線基板製造用孔埋めインク及びその使用方法

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JPH07331149A
JPH07331149A JP14260594A JP14260594A JPH07331149A JP H07331149 A JPH07331149 A JP H07331149A JP 14260594 A JP14260594 A JP 14260594A JP 14260594 A JP14260594 A JP 14260594A JP H07331149 A JPH07331149 A JP H07331149A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)下記の一般式〔I〕又は〔II〕 【化1】 【化2】 {式中、R1 は水素又はメチル基、R2 は水素又は炭素
数1〜4のアルキル基、Yは炭素数1〜4のアルキレン
基又は−(Cn2nO)P −CH2 −(式中、nは2〜
6の整数、pは1〜19の整数である。)で表される基
を示す。}で表わされるモノエステル化合物1〜90重
量%、(B)熱重合触媒0.01〜20重量%及び
(C)光重合触媒0.01〜20重量%を含有してなる
銅スルーホールプリント配線基板製造用孔埋めインクで
あり、使用に際して紫外線による予備硬化とその後の加
熱処理による熱重合とにより硬化させられる。 【効果】 酸素障害による重合不良がなく重合性に優
れ、加熱時の揮発成分の蒸発による体積収縮がなく、ス
ルーホールの保護性及びスルーホールのエッジのカバー
リング機能に優れ、しかもアルカリ水溶液により容易に
除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅スルーホールプリン
ト配線基板の製造工程で使用する孔埋めインク及びその
使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記両面プリント配線基板の製造
方法としては、特開平04−62887号及び特開昭5
5−102290号等にも開示されるように、一般的
に、下記のような工程が採られる。すなわち、先ず両面
銅張積層板の所望個所にスルーホール用の孔を開け、こ
の孔部にスルーホールメッキ法により導通メッキ層を形
成すると共に表裏の導体パターンの電気的接続をするス
ルーホールを形成する。次に、このスルーホール内に溶
剤乾燥型の孔埋めインクを充填すると共にその孔埋めイ
ンクを溶剤の蒸発により硬化させ、或はスルーホール内
に紫外線硬化型の孔埋めインクを充填すると共にその孔
埋めインクを紫外線硬化させる。その後、上記積層板の
表裏に耐酸性インクにより所望のパターンを形成し、耐
酸性インクを硬化させた後、銅露出部分を塩化第二銅、
塩化第二鉄等の酸性エッチング液によりエッチング除去
し、さらにアルカリ水溶液により孔埋めインク及び耐酸
性インクを除去することにより両面プリント配線基板が
作成されるのである。
【0003】上記加工工程において使用される溶剤乾燥
型又は紫外線硬化型の孔埋めインクとしては種々のもの
が実用に供されている。
【0004】しかしながら、溶剤乾燥型孔埋めインク
は、一般的には、硬化に要する時間が長い上に、その中
に含まれる溶剤の蒸発による体積収縮が20〜50%と
大きいためスルーホールエッジ部分の保護作用が不十分
となり、エッチング時にその部分がエッチングされてプ
リント配線基板の性能低下を生じ易い。
【0005】一方、紫外線硬化型の孔埋めインクは、硬
化による体積収縮は小さいが、スルーホール深部におけ
る紫外線硬化反応を完結させるために十分な露光量を必
要とし、長時間露光を余儀なくされる。また、スルーホ
ールからの硬化物の除去に際して、アルカリ水溶液によ
る剥離、除去性が悪く、硬化物の一部がスルーホール内
壁に付着したまま残存する等、部品装着時のトラブルの
原因となる問題が生じ易い。
【0006】上記剥離、除去性の問題を解決するには、
紫外線硬化型孔埋めインク中に不活性固体粉末である体
質顔料や着色顔料等の充填剤を配合することが考えられ
るが、前述のように、本来的にスルーホール深部におけ
る硬化性に劣る紫外線硬化型孔埋めインクが上記充填剤
の配合によりさらに硬化困難なものとなる。特に酸化チ
タン等の着色顔料を使用した場合、実質的には紫外線硬
化型孔埋めインクとしての機能、効果を有さないため、
孔埋めインクとしての使用は不可能である。したがっ
て、現実に配合できる不活性固体粉末の種類もタルク、
微粉末シリカ等の紫外線透過性を有する体質顔料等であ
り、その配合量も限定されるため、孔埋めインクの硬化
工程後のバフ研磨等による不要な硬化部分の除去が容易
でなく、アルカリ剥離性の向上を図ることも困難であ
る。
【0007】以上のような理由により、溶剤乾燥型、紫
外線硬化型のいずれの孔埋めインクも、近時におけるプ
リント回路基板のファインパターン化等に対応すべく要
求される孔埋めインクとしての性能の向上を十分達成で
きない状態となっていた。本発明者は、かかる従来の各
種孔埋めインクが有する問題点を解消すべく、特願平5
−151359号において熱重合反応を用いる孔埋めイ
ンクを提案した。この熱重合型孔埋めインクは、短時間
で硬化可能であり、溶剤等の蒸発による体積収縮が小さ
いためスルーホールの保護性に優れ、且つアルカリ水溶
液により容易に除去され得るという特徴を有する。しか
し、これとても、熱重合による硬化のみでは、酸素障害
による重合不良、熱重合過程における熱重合完了前のイ
ンク成分揮散による体積減少、及びスルーホールのエッ
ジのカバーリング機能の低下等により、スルーホールの
保護作用が完全とはいえないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、酸素
障害による重合不良がなく重合性に優れ、加熱時の揮発
成分の蒸発による体積収縮がなく、スルーホールの保護
性に優れ、しかもアルカリ水溶液により容易に除去する
ことができる銅スルーホールプリント配線基板製造用孔
埋めインク及びその使用方法を提供することにある。本
発明の別の課題は、孔埋めインクへの不活性固体粉末の
配合量を多くすることを可能とし、孔埋めインクの硬化
工程後にバフ研磨等により不要な硬化部分を容易に除去
することができる孔埋めインクを提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、不活性固体粉末の中でも酸
化チタン等の着色顔料の配合を可能とし、特に回路基板
の孔埋め状態検査時において視認性を向上させることが
できる孔埋めインクを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る銅スルーホ
ールプリント配線基板製造用孔埋めインクは、(A)下
記の一般式〔I〕又は〔II〕
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】{式中、R1 は水素又はメチル基、R2
水素又は炭素数1〜4のアルキル基、Yは炭素数1〜4
のアルキレン基又は−(Cn2nO)P −CH2 −(式
中、nは2〜6の整数、pは1〜19の整数である。)
で表される基を示す。}で表わされるモノエステル化合
物1〜90重量%、(B)熱重合触媒0.01〜20重
量%及び(C)光重合触媒0.01〜20重量%を含有
してなるものである。
【0013】本発明に係る孔埋めインクの成分(A)と
して用いられる一般式〔I〕又は〔II〕で表わされるモ
ノエステル化合物としては、例えば、多価カルボン酸と
ビニル性不飽和基を有するアルコールのモノエステル化
物が挙げられる。
【0014】上記多価カルボン酸としては、フタル酸、
テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル
酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテト
ラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、
3−プロピルテトラヒドロフタル酸、4−プロピルテト
ラヒドロフタル酸、3−ブチルテトラヒドロフタル酸、
4−ブチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキ
サヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、
4−エチルヘキサヒドロフタル酸、3−プロピルヘキサ
ヒドロフタル酸、4−プロピルヘキサヒドロフタル酸、
3−ブチルヘキサヒドロフタル酸及び4−ブチルヘキサ
ヒドロフタル酸等を例示することができる。これらの中
で特に好ましいのは、テトラヒドロフタル酸、3−メチ
ルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタ
ル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロ
フタル酸及び4−メチルヘキサヒドロフタル酸である。
【0015】上記ビニル性不飽和基を有するアルコール
としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート及びポリカプロラ
クトンモノ(メタ)アクリレート等のビニル単量体を例
示することができる。
【0016】上記成分(A)のモノエステル化合物は、
常法での種々の合成法により合成可能であるが、特に上
記多価カルボン酸の無水物とビニル単量体との開環付加
反応によって容易に得ることができる。成分(A)の配
合量は孔埋めインク全体に対して1〜90重量%であ
り、これが1重量%未満ではアルカリ水溶液による孔埋
めインクの除去性が低下し、また90重量%を越えると
粘度上昇のためスルーホールへの孔埋めインクの充填が
困難になる。成分(A)の配合量の特に好ましい範囲
は、5〜50重量%である。
【0017】また、本発明に係る孔埋めインクの成分
(B)である熱重合触媒には、熱ラジカル重合を開始さ
せることができる触媒が用いられが、配合後の貯蔵安定
性のよいことが要求される。
【0018】上記熱重合触媒として、例えば、ハイドロ
パーオキサイド類のジイソプロピルベンゼンハイドロパ
ーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、及びジアルキルパーオ
キサイド類のジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサ
ン、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)−ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、及
びジアシルパーオキサイド類のイソブチリルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
アセチルパーオキサイド、及びケトンパーオキサイド類
のメチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチ
ルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサ
イド、アセチルアセトンパーオキサイド、及びアルキル
パーエステル類のt−ブチルパーオキシビバレート、t
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−
ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサエー
ト、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、及びパーオキシジカーボネート類
のジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−
エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパ
ーオキシジカーボネート、及びアゾ化合物類としてアゾ
ビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノバレロニトリ
ル、1,1′−アゾビス(シクロヘキセン−1−カルボ
ニトリル)、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド}等が挙
げられ、これらは単独又は二種以上を任意の割合で使用
することができる。
【0019】成分(B)の配合量は孔埋めインク全体に
対して0.01〜20重量%であり、これが0.01%
未満では熱ラジカル重合性が著しく低下し、また20重
量%を越えると耐エッチング性が低下する。
【0020】本発明に係る孔埋めインクの成分(C)で
ある光重合開始剤として、可視、近視外又は紫外光線照
射後の光化学反応によってラジカル或はルイス酸を発生
する通常の化合物を使用することができるが、作業性等
を考慮すると紫外光領域に分光感度の高いものが好まし
い。
【0021】ラジカル重合反応を誘起する化合物とし
て、ベンゾフェノン類、ビシナルケトン類、例えばジア
セチル、ベンジル、α−ピリジル、及びアシロイン類、
例えばピバロイン、α−ピリドイン、及びベンゾイン
類、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチ
ルケタール、及びアセトフェノン類、例えば4−フェノ
キシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロ
ロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、及びチ
オキサントン系、例えば2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,4−ジメチルチオキサントン、2−クロルチオ
キサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピル
チオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、
2,4−ジプロピルチオキサントン等のチオキサントン
誘導体、及びアントラキノン類、例えばエチルアントラ
キノン、ベンズアントラキノン、ジアミノアントラキノ
ン、及びこれらの他にもカンファーキノン、4,4′−
ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ジベンゾスベ
ロン、4,4′−ジエチルイソフタロフェノン、2−メ
チル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
フォリノ−プロパン−1−オン、アシルホスフィンオキ
サイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキシドを挙げることができる。これらの中
でも、特にベンゾフェノン類、チオキサントン及びその
誘導体、アントラキノン類が好ましい。上記化合物は、
単独或は2種以上の混合物として用いることができる。
【0022】また、カチオン重合反応を誘起させる光重
合開始剤としては、アリールジアゾニウム、ジアリール
ハロニウム、トリフェニルホスホニウム、ジアルキル−
4−ヒドロキシスルホニウム、ジアルキル−4−ヒドロ
キシジフェニルスルホニウム、アレン−鉄錯体等のPF
6 -、As F6 -、BF4 -、Sb F6 -塩等を挙げることがで
きる。
【0023】また、それ自体は紫外線照射により活性化
はしないが、光開始剤と併用されると光重合開始反応を
促進するアミン系光開始助剤等も併せて用いることがで
きる。そのような光開始助剤として、主に脂肪族、芳香
族アミンが使用され、例えば、トリエチレンテトラミ
ン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン、
N−メチルジエタノールアミン、ジエチルアミノエチル
メタアクリレート、ミヒラーケトン、4、4′−ジエチ
ルアミノフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等を挙げる
ことができる。これらの中でも特にミヒラーケトン、
4、4′−ジエチルアミノフェノン、4−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−
ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミル等の芳香族アミンが好ましい。
【0024】成分(C)の配合量は孔埋めインク全体に
対して0.01〜20重量%であり、これが0.01%
未満では露光時における孔埋めインクの表面硬化性が著
しく低下し、また20重量%を越えると耐エッチング性
が低下する。
【0025】本発明に係る孔埋めインクの成分(D)と
しては、例えば体質顔料や着色顔料としてタルク、シリ
カ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、
カオリン、炭酸カルシウム、フタロシアニン等、有機重
合体微粒子としてポリエチレン、ナイロン、ポリエステ
ル等、揺変剤としてアエロジル等の不活性固体粉末を挙
げることができる。
【0026】これらを配合することにより、孔埋めイン
クがスルーホール内に充填される場合の充填性及び充填
状態を向上させる等の充填剤としての一般的目的が達成
されるが、本発明ではさらに、孔埋めインクの硬化後に
おける硬化物の機械研磨性が良好になり、また硬化物の
アルカリ剥離性が向上して、最終工程におけるスルーホ
ールからの孔埋めインクの硬化物の除去に際して硬化物
がスルーホール内壁への残存なしに完全に除去され、部
品装着時のトラブル等が防止される。
【0027】上記成分(D)として、必要であれば、紫
外線に対し実質的に不透明な不活性固体粉末を配合する
ことも可能である。
【0028】従来の紫外線硬化型の孔埋めインクにおい
ては、不活性固体粉末を配合するとスルーホール深部の
硬化性が低下することから、この硬化性低下を許容範囲
に抑えるため、現実には体質顔料をしかも少量に限定し
て配合するしかなかった。特に、酸化チタン等の着色顔
料を使用した場合、スルーホール内に充填された孔埋め
インクの硬化はごく表層のみに留まり、実質的には紫外
線硬化型孔埋めインクとしての作用、効果を有さないた
め、孔埋めインクとしての使用は不可能である。
【0029】本発明において紫外線に対し実質的に不透
明とは、形成された孔埋めインクの硬化前又は硬化後の
被膜の紫外線透過性が極めて低いことを意味する。この
ように紫外線に対し実質的に不透明な不活性固体粉末の
例としては、例えば酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸
化アンチモン、カーボンブラック、グラファイト、クロ
ムイエロー等の着色顔料を挙げることができる。これら
の着色顔料を配合した場合、スルーホールの孔埋め状態
の目視検査時における視認性を良好なものとすることが
できる。かかる目的には、上記着色顔料の中でも特に優
れた視認性を有する白色顔料として、紫外線に対し実質
的に不透明な酸化チタンが好適に使用される。
【0030】成分(D)は、本発明の孔埋めインクに必
要に応じて配合され、その配合量は特に限定されるわけ
ではないが、好適な範囲は孔埋めインク全体に対して5
〜90重量%であり、これが5重量%未満では硬化物の
機械研磨性が向上せず、また90重量%を越えると粘度
上昇のためスルーホールへの孔埋めインクの充填が困難
となる。
【0031】本発明に係る孔埋めインクの成分(E)と
して用いられる樹脂は、フェノール樹脂、クレゾール樹
脂又は酸価50〜500のロジン系樹脂であり、これら
の樹脂は単独若しくは二種以上を任意の割合で併せて使
用することができる。上記樹脂中、フェノール樹脂及び
クレゾール樹脂についてはノボラック型のものが好まし
い。なお、レゾール型樹脂や他のアルキルフェノール樹
脂はアルカリ水溶液による除去性に劣るので本成分とし
ては好ましくないが、補助的に用いることは可能であ
る。
【0032】ロジン系樹脂としては、天然樹脂のガムロ
ジン、ウッドロジン、化学変性した水添ロジン、重合ロ
ジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノー
ル樹脂等が挙げられる。これらのロジン系樹脂の軟化点
は60℃以上であることが好ましく、これが60℃未満
では硬化した孔埋めインクがエッチング時に軟化し、ス
ルーホールの保護作用が低下し易い。軟化点が特に80
℃以上の場合に最適の保護効果が得られる。また、酸価
は50〜500でなければならず、これが50未満では
アルカリ水溶液による除去性が低下し、また500を越
えるとエッチング液に対する耐酸性が低下し、エッチン
グ時におけるスルーホールの保護作用が低下する。この
点から、特に好ましい酸価の範囲は100〜400であ
る。
【0033】成分(E)は、本発明の孔埋めインクに必
要に応じて配合され、これを配合することによりアルカ
リ水溶液による孔埋めインクの除去性を向上させること
ができる。その配合量は特に限定されるわけではない
が、孔埋めインク全体に対して70重量%以下であるこ
とが好ましく、これが70重量%を越えると粘度上昇の
ためにスルーホールへの孔埋めインクの充填が困難にな
る。
【0034】本発明に係る孔埋めインクには、必要に応
じて、成分(A)のモノエスエル化合物以外のビニル単
量体をさらに加えることができる。このような不飽和化
合物として、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、セロソルブ(メタ)アクリレート、メチルセロソ
ルブ(メタ)アクリレート、ブチルセロソルブ(メタ)
アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、メ
チルカルビトール(メタ)アクリレート、ブチルカルビ
トール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン
(メタ)アクリルアマイド、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンモノ(メ
タ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテル(メ
タ)アクリル酸付加物等の単官能性ビニル単量体、及び
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロ
ラクトンジ(メタ)アクリレート等の2官能性ビニル単
量体等が挙げられる。この成分の配合量は孔埋めインク
全体に対して50重量%以下であることが好ましく、5
0重量%を越えて用いるとアルカリ水溶液による除去性
を低下させる傾向が生じる。
【0035】本発明に係る孔埋めインクには、またシラ
ンカップリング剤等の密着性付与剤、消泡剤、レベリン
グ剤等の各種添加剤、或はハイドロキノン、ハイドロキ
ノンモノメチルエーテル、ピロガロール、ターシャリー
ブチルカテコール及びフェノチアジン等の重合禁止剤、
さらに分散安定性を向上させるために界面活性剤や高分
子分散剤等を加えてもよい。
【0036】本発明に係る孔埋めインクは、上記の各配
合成分及び添加剤等を例えば三本ロール、ボールミル、
サンドミル又はミキサー等を単独に又は組み合わせて使
用し、公知の方法により混練することにより調製するこ
とができる。また、上記孔埋めインクは、公知の露光方
法により予備硬化が可能であり、また公知の熱硬化方法
により熱重合させることができる。
【0037】図1(A)〜(E)は本発明に係る孔埋め
インクの使用方法の一具体例を示す要部断面図である。
【0038】同図(A)に示すように、エポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等からなる絶縁基板
1やその上下両面に銅箔を被着した銅張積層板、アルミ
ニウム、鉄等の金属をエポキシ樹脂等で絶縁処理した金
属系絶縁基板或はセラミック基板等、通常のプリント配
線基板に用いられている材料からなる絶縁基板1には、
その両面及びそれに設けられたスルーホール2内壁に無
電解銅メッキ又は無電解銅メッキと電解銅メッキとの併
用により銅メッキ層3が形成される。
【0039】次に、同図(B)に示すように、スルーホ
ール2内に、エッチング液からその内壁を保護するため
に本発明の係る孔埋めインク4が浸漬充填法、スクリー
ン印刷充填法、ピン充填法、ロール充填法等により充填
される。続いて、この基板を高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ等を用い、片面当たり50〜2000mjの光
量にて両面を露光することで、表面を好ましくは5μm
以上の厚さで予備硬化させ、さら80〜150℃で5分
〜2時間加熱重合させる。
【0040】この際、スルーホール2内の孔埋めインク
4は、プリント配線基板の厚みを越えることなくスルー
ホール2内体積の約90〜100%の充填率となる。こ
のため、銅メッキ層3表面の孔埋めインク4は、後工程
における機械研磨に際して低研磨圧で容易に除去され、
銅メッキ層3及びスルーホールエッジ部2aにおける孔
埋めインク4の欠けも発生せず、上記機械研磨によって
も孔埋めインク4の充填率は90〜100%に保持され
ることが可能である。
【0041】次に、同図(C)に示すように、機械研磨
後の銅メッキ層3表面にエッチングレジスト層5が所望
パターンで形成され、これには、例えばスクリーン印刷
用エッチングレジストインクが用いられる。本発明に係
る孔埋めインク4を用いた場合は、スルーホール2内の
孔埋めインク4の平坦化が優れているため、スルーホー
ル2開口部及びその周辺部に所望の配線パターンを精度
よく均一に印刷することが可能である。なお、スクリー
ン印刷用エッチングレジストインクの他に、ドライフィ
ルムレジスト、電着レジスト、液状レジスト等を使用す
ることにより、エッチングレジスト層5を形成すること
も可能である。
【0042】続いて、同図(D)に示すように、エッチ
ング工程において銅露出部分がエッチング液によりエッ
チング除去される。エッチング液には塩化第二鉄液、塩
化第二銅液等の酸性エッチング液が使用される。
【0043】最後に、同図(E)に示すように、苛性ソ
ーダ、苛性カリ、メタケイ酸ソーダ等の無機アルカリ性
物質の水溶液、すなわちアルカリ水溶液により、エッチ
ングレジスト層5及び孔埋めインク4が溶解除去され、
目的とする銅スルーホールプリント配線基板が得られ
る。
【0044】なお、上記使用方法における各種条件及び
工程等は例示的なものであり、本発明を限定するもので
はない。
【0045】
【実施例】以下に、合成例、実施例及び比較例を示して
本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例
に限定されるものではない。なお、以下に使用される部
及び%は、全て重量基準である。
【0046】〔合成例1〕ヘキサヒドロフタル酸無水物
154g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト116g(1モル)、N,N−ジメチルベンジルアミ
ン0.1g及びヒドロキノンモノメチルエーテル0.1
gを合成例1と同様に反応させてモノエステル化合物
(A−1)を得た。
【0047】〔合成例2〕4−メチルヘキサヒドロフタ
ル酸無水物168g(1モル)、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート144g(1モル)、N,N−ジメチ
ルベンジルアミン0.1g及びヒドロキノン0.3gを
合成例1と同様に反応させてモノエステル化合物(A−
2)を得た。
【0048】〔実施例1〜6及び比較例1〜3の孔埋め
インクの製造〕下記の表1に記載する実施例及び比較例
の配合組成(単位:%)に基づいて各種成分を配合する
と共に各々三本ロールにより混練し、本発明に係る実施
例1〜6及び比較例1〜3の各孔埋めインクを調製し
た。
【0049】次に、実施例1〜6の孔埋めインクについ
ては、図1に示す工程に従って、スルーホールを形成し
た両面銅張積層板を上記孔埋めインク中に浸漬し、スル
ーホール内に孔埋めインクを充填した後に取り出し、積
層板両面に付着した孔埋めインクをウレタンスキージー
によりかき落した。続いて、この積層板を高圧水銀灯を
用い、表2に記載する条件の下で露光し、両面から孔埋
めインクを予備硬化させ、さら熱重合させた。その後、
積層板表面に付着した化合物を4軸両面研磨機{(株)
石井表記製}を用いたバフ研磨により除去し、耐酸イン
ク{互応化学工業(株)製「PER−143B−5」}
を印刷し、紫外線露光により硬化させた。続いて、50
℃の塩化第二銅鉄エッチング液により銅露出部分をエッ
チング除去し、水洗後、3%の水酸化ナトリウム水溶液
のスプレーにより上記孔埋めインク及び耐酸インクを除
去して両面プリント配線基板を作成した。
【0050】一方、比較例1及び3の孔埋めインクにつ
いては、図1に示す工程に従って、スルーホールを形成
した両面銅張積層板を上記孔埋めインク中に浸漬し、ス
ルーホール内に孔埋めインクを充填した後に取り出し、
積層板両面に付着した孔埋めインクをウレタンスキージ
ーによりかき落した。続いて、この積層板を高圧水銀灯
を用い、表2に記載する条件で露光し、両面から孔埋め
インクを光重合により硬化させた。その後、積層板表面
に付着した化合物を4軸両面研磨機{(株)石井表記
製}を用いたバフ研磨により除去し、耐酸インク{互応
化学工業(株)製「PER−143B−5」}を印刷
し、紫外線露光により硬化させた。続いて、50℃の塩
化第二銅鉄エッチング液により銅露出部分をエッチング
除去し、水洗後、3%の水酸化ナトリウム水溶液のスプ
レーにより上記孔埋めインク及び耐酸インクを除去して
両面プリント配線基板を作成した。
【0051】さらに、比較例2の孔埋めインクについて
は、図1に示す工程に従って、スルーホールを形成した
両面銅張積層板を上記孔埋めインク中に浸漬し、スルー
ホール内に孔埋めインクを充填した後に取り出し、積層
板両面に付着した孔埋めインクをウレタンスキージーに
よりかき落した。続いて、この積層板を表2に記載する
条件で加熱し、孔埋めインクを加熱重合により硬化させ
た。その後、積層板表面に付着した化合物を4軸両面研
磨機{(株)石井表記製}を用いたバフ研磨により除去
し、耐酸インク{互応化学工業(株)製「PER−14
3B−5」}を印刷し、紫外線露光により硬化させた。
続いて、50℃の塩化第二銅鉄エッチング液により銅露
出部分をエッチング除去し、水洗後、3%の水酸化ナト
リウム水溶液のスプレーにより上記孔埋めインク及び耐
酸インクを除去して両面プリント配線基板を作成した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】実施例1〜6及び比較例1〜3の各孔埋め
インクについて、充填率、研磨性、エッチング適正及び
溶解除去時間の各試験項目について試験したところ、表
2に示すように、実施例1〜6は比較例1〜3に比べて
概して良好であり、特に成分(D)を多く含むもの、さ
らには成分(E)を含むものは全試験項目について優れ
た試験結果を呈した。一方、比較例については、紫外線
硬化型孔埋めインクに紫外線に対し実質的に不透明な成
分(D)を配合したものは硬化不良のため実用性がな
く、また熱重合型孔埋めインクに成分(D)を多く配合
したものは充填率及びエッチング適正に難点がある。
【0055】なお、比較例3の孔埋めインクについて
は、別途以下の試験を行った。すなわち、図1に示す工
程に従って、スルーホールを形成した両面銅張積層板を
上記孔埋めインク中に浸漬し、スルーホール内に孔埋め
インクを充填した後に取り出し、積層板両面に付着した
孔埋めインクをウレタンスキージーによりかき落した。
続いて、この積層板を高圧水銀灯を用い、片面当たり4
000mjで露光し、両面から孔埋めインクを光重合に
より硬化させた。その後、未硬化の孔埋めインクを除去
し、残った硬化部分の厚さをマイクロメータにより測定
したところ、各表面について6μmであり、スルーホー
ル内の大部分の孔埋めインクが未硬化であることが判明
した。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る銅スルーホールプリント配
線基板製造用孔埋めインクは以上のように構成されるの
で、紫外線による予備硬化とその後の加熱処理による熱
重合とからなる硬化工程の採用により、酸素障害による
重合不良がなく重合性に優れ、加熱時の揮発成分の蒸発
による体積収縮がなく、スルーホールの保護性及びスル
ーホールのエッジのカバーリング機能に優れ、しかもア
ルカリ水溶液により容易に除去することができる。
【0057】また、本発明に係る孔埋めインク中に不活
性固体粉末を配合することにより、孔埋めインクの硬化
工程後にバフ研磨等により不要な硬化部分を容易に除去
することができる。また、上記孔埋めインクは、不活性
固体粉末として紫外線に対し実質的に不透明なものを配
合しても、スルーホール内部での硬化性に優れるため、
酸化チタン等の着色顔料の配合が可能であり、特に回路
基板の孔埋め状態検査時における視認性の向上に極めて
有効である。
【0058】このことにより、従来においてはドライフ
ィルムレジスト等を使用するコストの高い製造方法によ
ってのみ生産されていたライン幅100〜200μmの
高密度銅スルーホールプリント配線基板を、高信頼性を
保持しつつ低コストで製造することが可能であり、また
検査時の不良品の除去が極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る孔埋めインクの使用方法の一具体
例を順次説明する要部断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 スルーホール 2a スルーホールエッジ部 3 銅メッキ層 4 孔埋めインク 5 エッチングレジスト層
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】〔合成例1〕ヘキサヒドロフタル酸無水物
154g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト116g(1モル)、N,N−ジメチルベンジルアミ
ン0.1g及びヒドロキノンモノメチルエーテル0.1
gを攪拌装置付きフラスコに入れ、空気を吹き込みなが
ら95℃にて赤外線吸収スペクトルの無水酸のピークが
消失するまで24時間反応させてモノエステル化合物
(A−1)を得た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記の一般式〔I〕又は〔II〕 【化1】 【化2】 {式中、R1 は水素又はメチル基、R2 は水素又は炭素
    数1〜4のアルキル基、Yは炭素数1〜4のアルキレン
    基又は−(Cn2nO)P −CH2 −(式中、nは2〜
    6の整数、pは1〜19の整数である。)で表される基
    を示す。}で表わされるモノエステル化合物1〜90重
    量%、(B)熱重合触媒0.01〜20重量%及び
    (C)光重合触媒0.01〜20重量%を含有してなる
    銅スルーホールプリント配線基板製造用孔埋めインク。
  2. 【請求項2】 (D)不活性固体粉末を含んでなる請求
    項1記載の銅スルーホールプリント配線基板製造用孔埋
    めインク。
  3. 【請求項3】 成分(D)が紫外線に対し実質的に不透
    明な不活性固体粉末である請求項2記載の銅スルーホー
    ルプリント配線基板製造用孔埋めインク。
  4. 【請求項4】 成分(D)が紫外線に対し実質的に不透
    明な酸化チタンである請求項2又は3記載の銅スルーホ
    ールプリント配線基板製造用孔埋めインク。
  5. 【請求項5】 (E)フェノール樹脂、クレゾール樹脂
    及び酸価50〜500のロジン系樹脂からなる群より選
    ばれた少なくとも一種の樹脂化合物を含んでなる請求項
    1、2、3又は4記載の銅スルーホールプリント配線基
    板製造用孔埋めインク。
  6. 【請求項6】 成分(E)が軟化点60℃以上、酸価5
    0〜500のロジン系樹脂である請求項5記載の銅スル
    ーホールプリント配線基板製造用孔埋めインク。
  7. 【請求項7】 スルーホール内のインク硬化工程が、紫
    外線による予備硬化と、その後の加熱処理による熱重合
    とからなる請求項1、2、3、4、5又は6記載の銅ス
    ルーホールプリント配線基板製造用孔埋めインクの使用
    方法。
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