JPH07333632A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH07333632A
JPH07333632A JP6123420A JP12342094A JPH07333632A JP H07333632 A JPH07333632 A JP H07333632A JP 6123420 A JP6123420 A JP 6123420A JP 12342094 A JP12342094 A JP 12342094A JP H07333632 A JPH07333632 A JP H07333632A
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研 住吉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電圧無印加時にスプレイ歪みを有するツイス
テッドネマチック液晶装置の応答速度を改善し、また均
一な表示を得ることを目的とする。 【構成】 画素電極1と信号線3との間に、走査線2を
挿入することによって横電界の安定化を図り、応答時間
の均一化を達成する。また、液晶を挟持する上下基板面
におけるプレチルト角を1°以下とすることで電圧印加
時の均一な配向分割を実現することができる。さらに、
表示時の印加電圧をしきい値電圧以上とすることで、応
答時間を改善することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置及びその
駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、視角依存性という固有
の課題を有している。これは、電圧印加時の液晶分子の
挙動に起因している。この視角依存性について、薄膜ト
ランジスタ(TFT)駆動の液晶表示装置に多く用いら
れているツイステッドネマチック(TN)モードを例に
とって説明する。
【0003】液晶分子は棒状の分子と考えられるが、T
Nモードにおいては図18に示すように液晶分子が2枚
のガラス基板間に挟持されている。すなわち、液晶分子
6は上基板5でも下基板7でもほぼガラス基板に平行に
配向している。(但し、ガラス基板界面とは小さなプレ
チルト角25をなして、液晶分子は配向している。)実
際には、液晶分子の上基板面内の方位方向と下基板面内
の方位方向がほぼ90°なすように配置されている。図
18においては、見易くするために、この90°の液晶
分子のねじれは表示していない。この時点では、顕著な
視角依存性は、観察されない。
【0004】このTN配列に電圧を印加すると、図19
に示すように液晶分子は電界と平行になるように配置す
る。この際、プレチルト角方向から液晶分子は立ち上が
ろうとする。図19においても図18と同様に液晶分子
のねじれは省略した。液晶分子の複屈折性は、液晶分子
長軸と光線のなす角度によって決まる。図19のセル中
央部の液晶分子に注目すると、光線27はセル中心部の
液晶分子長軸と大きな角度をなし、一方光線26は小さ
な角度をなす。このため、図19の左方向への視線変化
と右方向への視線変化は、異なる光学特性を示すことが
分かる。通常の液晶表示装置では、図19の左右方向が
画面の上下方向に設定されている。このため、上下どち
らか一方への視角変化に対してはネガポジが反転した画
像反転として認識される。さらに、他の方向への視線変
化に対しては、画像が白っぽくなりコントラストが低下
する白浮きとして認識される。
【0005】この課題を解決するために、図20に示す
構造の液晶表示装置が提案された(特開平4−1494
10号公報、“液晶表示装置”、高野秀夫)。図20で
は、見易くするために液晶分子のねじれは省略して表示
してある。図18と比較して、この図20における液晶
配向構造ではガラス基板界面上のプレチルト角方向が一
致していない。この配向構造の液晶はプレチルト角方向
が不整合関係にあるため、スプレイ型歪みを持つと言わ
れる。このとき、セル断面中央部の液晶分子の角度はほ
ぼ0°となる。この液晶表示装置においては、共通電極
8は上基板上に全面に連続的に形成されており、画素電
極9は下基板上に一定区画を持つように形成されてい
る。
【0006】この液晶表示装置に電圧を印加すると、共
通電極8と画素電極9の面積が異なるために、画素電極
端部に図21に示すような電界乱れ30が生じる。図2
1に示すように、画素左半分の液晶領域ではセル断面中
央部の液晶分子が左から立ち上がる配向構造となり、画
素右半分の液晶領域ではセル断面中央部の液晶分子が右
から立ち上がる配向構造となる。このすなわち、セル中
央部の液晶分子が左から立ち上がるドメイン(ドメイン
1、図21中28)と右から立ち上がるドメイン(ドメ
イン2、図21中29)に、画素が分割される。光線が
左に傾い場合、ドメイン1中の液晶分子と光線の成す角
度は大きくなり、ドメイン2中の液晶分子との成す角度
は小さくなる。一方光線が逆に右に傾いた場合、光線と
ドメイン1、2の成す角度の大小関係は逆になる。この
ため、光線の左右の傾きに対して画素全体の光学特性は
対称となり、前述した画像反転や白浮きが抑制されるよ
うになる。
【0007】また、図22に示す構造の液晶表示装置も
提案されている(特開平6−43461“液晶表示装
置”、リチャード・アレン・ジョン)。図22では、見
易くするために液晶分子のねじれは省略して表示しあ
る。この液晶表示装置に電圧を印加すると、図22のセ
ル断面中央部の液晶分子が右から立ち上がる場合と左か
ら立ち上がる場合とに分けられる。この画素構造におい
ては、画素電極9端部の電界乱れ30に加えて共通電極
開口部5近傍の電界乱れ31によって、図22のような
液晶配向構造となるとしている。結果として、電圧印加
時に図21と同様の液晶配向構造となり、視角依存性が
抑制される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の画素構造で電圧
印加時に配向領域が二分されるためには、画素端部の電
界と共通電極開口部の電界が必要あった。ところが、T
FT駆動の液晶表示装置において画素電極は、走査線と
信号線に囲まれている。このため、前記画素画素端部の
電界に相当するものは、画素電極−走査線間の電界と画
素電極−信号線間の電界である。このうち画素電極−信
号電極間の電界は表示画像に依存して変わるために、安
定した電界とはならず、表示画像に依存して液晶の応答
時間が変わってしまう。このため、共通電極に開口部を
持つ、持たないにかかわらず、安定した表示画像を得る
ことができないという問題を有していた。
【0009】また、前記画素構造においては上下基板面
のプレチルト角が正確に一致しなければセル断面中央部
の液晶分子のチルト角が0とはならない。ところが、実
際は液晶表示用の基板上ではプレチルト角の値が分布し
てしまっている。すなわち、上基板のプレチルト角が下
基板のプレチルト角よりも大きくなれば、電圧印加時に
図23の状態Hをとり易くなる。このため、画素は二つ
に等分割されず、図24に示すように一方のドメインが
大きくなる。一方、下基板のプレチルト角が上基板より
も大きければ、図23の状態Lを取り易くなる。このと
き、図25のように逆方向のドメインが大きくなる。以
上のように実際に前記画素構造の液晶表示装置を作成し
た場合、電圧印加したときに二等分されることはほとん
どない。この状況は、共通電極に開口部を持つ図22の
画素構造においても、共通電極に開口部を持たない図2
1の画素構造においても同じである。この結果、前述し
た上下対称な視角−透過率特性が得られないという課題
を有していた。
【0010】さらに、前記画素構造に電圧を印加した場
合ドメイン形状が安定するまで、長時間を要する。これ
は、以下に示す事情による。画素内部の液晶を、画素端
部近傍の液晶Xと共通電極開口部近傍の液晶Yと両液晶
間の液晶Zに分けて述べる(図26)。電圧印加直後で
は、各液晶は次のような状態となる。液晶X及びYは、
既に述べたように電界方向に導かれて図23に示す状態
Hをとる。ところが、液晶Z付近では電界は基板にほぼ
垂直なため、状態Hをとる領域と状態Lをとる領域が併
存する。電圧印加から時間が経過すれば、各液晶X、Y
及びZの状態HあるいはLのドメインは、融合するか消
失する。結果として、図22に示すような定常状態を迎
える。以上のようなドメインの時間経過を図示したの
が、図27である。図27では、例として共通電極に開
口部10を有する画素における時間経過を示している。
電圧印加時に電極周辺部の液晶が状態H及びLに応答す
る。ところが、電極周辺から遠い領域では、状態HとL
の併存が起こる。時間が経過すれば、ドメインの融合消
失が起こる。更に時間が経過すればHドメイン中のLド
メイン及びLドメイン中のHドメインは消失し、画素は
定常状態を迎える。ただし、Hドメイン中のLドメイン
が消失を完了する時刻TL と、Lドメイン中のHドメイ
ンが消失する時刻TH が一致するとは限らない。正面か
ら見込んだ場合、Hドメイン及びLドメインは黒表示を
示すため区別できない。ところが斜めから見込んだ場
合、Hドメインが明るく見えLドメインが暗く見える
か、あるいはその逆である。例えば、TL >TH でなお
かつ斜めから見込んだ場合、Lドメインの消失過程が見
えることとなる。このLドメインの消失過程は、明るい
状態が暗くなるあるいは暗い状態が明るくなるように認
識される。さらに、ドメイン間の融合が完了するまでに
電圧印加直後から1秒程度の長時間を必要とする。この
ため、動きの早い画像を表示させた場合、移動画像の後
ろに線を引くような現象が観察されるという課題を有し
ていた。同様の状況が、共通電極に開口部を持たない図
21の構造の画素でも起こる。
【0011】また、前記画素構造をノーマリホワイトモ
ード(電圧無印加時に白表示、電圧印加時に黒表示)で
用いた場合、次のような課題があった。電圧印加した場
合、図26における液晶X及びZは最終的に定常状態
(図22)となり黒表示状態となる。ところが、液晶Y
はドメイン境界部に相当し、黒表示状態の液晶X及びY
の配向状態とは異なる配向状態を取る。このため、前記
ドメイン境界部は黒表示とはならない。このため、黒表
示時の光透過率が上昇し、高いコントラスト比(=白表
示の透過率/黒表示時の透過率)の表示画像が得られな
いという課題を有していた。
【0012】以上のように、前記画素構造をTFT駆動
の液晶表示装置に導入しても、均一が表示動作が得られ
ず、応答速度が遅いという課題を有していた。本発明
は、以上の課題を解決するための手段を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の表示装置
は、共通電極を有する基板と、画素電極を有する基板と
の間に挟持され、電圧無印加時にスプレイ歪みを有する
ツイステッドネマチック液晶よりなる液晶表示装置にお
いて、画素電極と信号線との間に走査線が挿入されてい
ることを特徴としている。
【0014】本発明の第2の表示装置は、同様なツイス
テッドネマチック液晶よりなる液晶表示装置において、
上下基板面におけるプレチルト角が、1°以下であるこ
とを特徴としている。
【0015】又、本発明の第3の表示装置は、同様なツ
イステッドネマチック液晶よりなる液晶表示装置におい
て、表示時にしきい値電圧以上の電圧を印加する手段を
有することを特徴としている。
【0016】これら第1から第3の液晶表示装置は、そ
の共通電極に開口部を有するもの(以下、第4の発明と
略す)であっても良く、さらにその共通電極開口部に整
合するように遮光層を配置した液晶表示装置(以下、第
5の発明と略す)でもよい。
【0017】
【作用】第1の本発明においては、スプレイ歪みをもつ
ようにツイステッドネマチック液晶が構成される。第1
の本発明の液晶表示装置の作用を、例として図1を用い
て説明する。また、本発明においては画素電極1と信号
線3の間に走査線2を挿入した平面配置を取る。走査線
2には短い走査選択期間を除けば、直流と見なせる電圧
が印加されている。画素電極−信号線電界と比較して、
画素電極−走査線間の電界は、画像内容に依存しないた
め安定している。このため、図20に示すような液晶の
動作を安定して起こすことができる。この安定化の効果
は、必ずしも図1に示すような配置を取る必要はない。
これ以外に、例えば図2あるいは図3のような配置も可
能である。また、画素電極1の左右辺のすべてが走査線
2と面している必要もなく、図4のように画素電極1左
右辺の一部が走査線2と面していても電界安定化の効果
は生じる。
【0018】第2の本発明の液晶表示装置の作用を説明
する。既に述べたようにスプレイ歪みを有するツイステ
ッドネマチック液晶に電圧を印加しても、全画素を二等
分割することはできない。現実にプレチルト角が上下各
基板全面で一定値を取ることはなく、分布をもつためで
ある。以下プレチルト角が分布する場合の画素の動作に
ついて説明する。
【0019】図5の左側の領域では、上基板5上でのプ
レチルト角α1が、面する下基板7上のプレチルト角β
1よりも大きい。このため電圧印加時には、上基板上の
プレチルト角に沿って液晶分子が立ち上がる。以下で
は、この液晶分子の立ち上がり方を状態Hと呼ぶ。一方
図5の右側の領域では、上基板上のプレチルト角α2
が、面する下基板上のプレチルト角β2よりも小さい。
このため、電圧印加時には下基板のプレチルト角に沿っ
て液晶分子は立ち上がる。以下では、この液晶分子の立
ち上がり方を状態Lと呼ぶ。従って、電圧印加直後に
は、両状態H及びLのドメインが混在することとなる。
電圧印加から時間が経過すると二種類のドメイン間で競
合が生じ、最終的なドメインの配置に落ち着く。その画
素内で上基板上のプレチルト角が下基板上のプレチルト
角より大きめならば、最終的に状態Hが優勢となる。ま
た逆の場合、最終的に状態Lが優勢となる。以上のよう
に、画素内でプレチルト角が分布する場合、電圧印加時
に画素は二等分割されない。
【0020】通常測定されるプレチルト角は基板面内の
平均値であり、実際には基板面内である幅で分布してい
る。そこで、我々は平均のプレチルト角と画素が等分割
されていない画素数の相関関係を調べた。結果を図6に
示す。図6の横軸はよく知られているクリスタルローテ
ーション法で測定されたプレチルト角であり、縦軸は二
等分割されない画素の比率である。二等分割されていな
い画素の比率が0.001%以下のとき、この原因は主
に上基板及び下基板の間隔を取るためのスペーサに起因
するものである。したがって、測定される平均のプレチ
ルト角が1°以下であれば、ほとんどの画素は電圧印加
時に二等分割されるようになる。この関係は、以下のよ
うな理由で決まっていると考えられる。基板上でプレチ
ルト角が分布している場合、分布の幅を考慮しなければ
ならない。プレチルト角の平均値が小さい場合、この分
布幅も小さくなると考えられる。ところが、分布幅が液
晶分子の熱揺らぎよりも小さくなれば、分布幅を考慮す
ることは意味がなくなり、基板面上でのプレチルト角を
均一と考えても差し支えないことになる。このように、
平均のプレチルト角が減少すれば、分布幅が熱揺らぎと
同程度となり、プレチルト角分布の幅を考慮しなくても
よくなる。図6から判断した場合、この分布幅が熱揺ら
ぎと同程度となる平均のプレチルト角が、1°と考えら
れる。これから、プレチルト角が1°以下の場合、ほと
んどの画素が電圧印加時に等分割されるようになり、上
下方向対称な視角依存性が得られる。
【0021】第3の本発明について、図7を用いて説明
する。図7は、ツイステッドネマチックにおけるノーマ
リホワイトモード時の印加電圧−透過率特性である。以
下の説明は、ノーマリホワイトモードに対するものであ
るが、ノーマリブラックモードに対しても同様に成立す
る。白表示電圧VWHITE から黒表示電圧VBLACK へ応答
させたとき、既に述べたように状態H及びLの二種類の
ドメイン間の融合消失に時間を要し斜めから見込んだと
きの応答速度が遅くなる。黒表示電圧VBLACKの値は、
コントラスト比(黒表示時の透過率に対する白表示の透
過率)に大きく影響を与えるため、容易に調整すること
ができない。ところが、白表示電圧VWHITE は多少調整
してもコントラスト比に大きな影響を与えない。さて、
液晶には、しきい値電圧VTHが存在する。すなわち、液
晶分子は印加電圧がVTH以下のとき電界によりほとんど
動かないが、VTH以上になると動き始める。VWHITE を
VTH以上に設定していた場合、図8に示すように予め液
晶分子は状態HあるいはLどちらかを選んでいることな
る。この状態からVBLACK へ電圧を切り替えた場合、二
種類のドメイン間の競合が発生せず斜めから見込んだ場
合の応答速度を20倍程度著しく短縮することができ
る。以上述べたように表示動作時の最低印加電圧(ノー
マリホワイト時ではVWHITE 、ノーマリブラック時では
VBLACK )をしきい値電圧以上に設定して駆動すれば、
著しく斜めから見込んだときの応答速度を短縮すること
が可能である。
【0022】以上第1及び第2及び第3の発明について
述べた。この説明において共通電極に開口部を持たない
場合について説明した。しかし、これらの発明が共通電
極に開口部を持つ場合にも適用できることは、明らかで
ある。
【0023】第4の本発明について、図9を用いて説明
する。本発明においては、共通電極開口部10に整合す
るように遮光層11を配置する。これによって、電圧印
加時に黒表示状態とならないドメイン境界部からの光漏
れを防ぐことができる。この遮光層は、図9に示すよう
に共通電極を同一基板上に配置することも可能である。
この場合、前記遮光層はTFTに対する遮光層と同一の
層で構成すれば、カラーフィルタ基板の作成工程を増加
させることがない。また、図10に示すように遮光層1
1をTFTと同一基板上に配置することも可能である。
この場合、TFT作成工程中に使用される層を用いれ
ば、TFT基板の作成工程を繁雑にすることがない。例
えば、TFTのゲート層あるいはドレイン層の一部を残
して、本発明の遮光層を形成することが可能である。以
上のように本発明を用いることにより、遮光層のための
作成工程を増やすことなく、黒表示時に光漏れのない高
コントラストな液晶表示装置を得ることができる。
【0024】
【実施例】第1の発明の実施例を図11を用いて説明す
る。本発明においては、一画素の大きさが50μm ×1
50μm 、画素数480×640×3、表示画面の対角
サイズが120mmのアモルファスシリコン薄膜トランジ
スタアレイを用いた。このアモルファスシリコン薄膜ト
ランジスタ12を、成膜工程とフォトリソグラフィー工
程を繰り返してガラス基板上に作成した。この際、走査
線2と信号線3としてはクロム薄膜を成形したものを用
い、画素電極1として酸化インディウム・酸化スズ合金
(ITO)薄膜を成形したものを用いている。本実施例
の画素電極のすべての4辺は、図11に示すように走査
線に面している。特に図11中の画素電極は、隣接する
走査線から張り出してきた一部と絶縁膜を介して重ね合
わせた構造を持ち、蓄積容量13を形成している。
【0025】一方、カラーフィルタ基板として、クロム
薄膜からなるTFT遮光層とカラーフィルタ層とオーバ
ーコート剤とITO薄膜からなる共通電極層を有してい
るものを用いた。
【0026】両基板を洗浄後、ポリイミド溶液(日本合
成ゴム製 AL1051)をオフセット印刷機で印刷し
90℃及び200℃の焼成を行った。この後、レーヨン
からなるバフ布によりラビング処理を施した。各基板の
ラビング方向は、図12に示した方向である。この後、
TFT基板15上の表示画面周辺部に接着剤を塗布し、
カラーフィルタ基板14上にスペーサとして径6μm の
ラテックス球を散布した。そして、両基板上の画素構造
が整合するように位置を調整し、加圧しながら張り合わ
せた。両基板の張り合わせた方向を、図12に示す。こ
の後、張り合わせた基板を真空漕内に置き、真空排気後
ネマチック液晶(メルク社製ZLI4792)を注入し
た。このネマチック液晶には、自然ピッチ長が70μm
となるように左カイラル剤を混入している。注入孔を封
孔後、駆動ICを接続し表示動作させた。
【0027】以上のようにして作成したツイステッドネ
マチック液晶表示装置の視角依存性を調べた。被験体で
ある液晶表示装置を回転ステージに設置後、その正面に
色彩輝度計(トプコン社製 BM−5A)を設置した。
液晶表示画面に8階調表示させ、各階調表示時の視角依
存性を測定した。測定結果を、図13に示す。図13か
ら分かるように、視角40°以内の範囲で階調間の輝度
の順位関係が反転することはなかった。従来型のツイス
テッドネマチック液晶では、視角10°以内で、階調間
の輝度順位の反転が生じていた。以上のように、本発明
の液晶表示装置は4倍以上の視角範囲を有することが分
かる。
【0028】次に第2の発明の第1の実施例について説
明する。本実施例において用いたTFT基板14及びカ
ラーフィルタ基板15は、第1の発明の実施例で用いた
ものと同一のものである。本実施例においては、第1の
発明の実施例におけるポリイミド薄膜形成後のラビング
工程の替わりに、以下のような配向処理工程を両基板に
対して行った。感光性ポリイミドを塗布後90℃で焼成
して、厚さ2μm のポリイミド薄膜17を形成した。図
14に示すように露光工程により幅2μm 、ピッチ2μ
m の溝状構造に成形し、160℃で焼成した。以上のよ
うな配向処理では、液晶分子の方向18は基板面内方位
では規制される。ところが、右から左へというようなラ
ビング処理のような方向性が存在しないため、プレチル
ト角は0°となる。ツイステッドネマチック構造を取ら
せるために、両基板上の溝状構造の方向が直交するよう
に張り合わせ、同様にネマチック液晶(ZLI−479
2)を注入した。同様にして駆動IC接続後、偏光顕微
鏡上で表示駆動させた。偏直交偏光板下で顕微鏡観察し
た結果、各画素が黒表示時に対角線を境として2等分割
されているのが観察された。921600個の画素中
で、スペーサの影響と考えられる不均一な画素を除き、
等分割されていない画素を発見することはできなかっ
た。
【0029】次に第2の発明の第2の実施例について説
明する。本実施例の配向処理では、前記のポリイミド薄
膜に替わりポリスチレン薄膜を形成後ラビングした。配
向処理以外の工程は、第1の発明の実施例と同一の工程
を行った。ポリスチレン薄膜をラビングすると、液晶分
子はラビング方向と直交する方位に配向する。これは、
ポリスチレンが有する側鎖のためと考えられる。このた
め、配向方向の左右方向の区別がなくプレチルト角は0
°となる。TFT基板とカラーフィルタ基板の配向方向
を直交するように張り合わせてツイステッドネマチック
構造を形成した。以上のようにして作成した液晶表示装
置を表示駆動させ、前記実施例と同様に偏光顕微鏡下で
観察した。同様に、等分割された画素を観察することが
できた。
【0030】次に第3の実施例について、図15を用い
て説明する。本実施例においては、第2の実施例で作成
した液晶表示装置を用いた。図15は、用いた液晶ZL
I−4762の電圧ー透過率特性である。この際ZLI
−4792のしきい値電圧は、1.95Vである。そこ
で、前記実施例と同様に、偏光顕微鏡下で直交偏光板間
で、画素内の液晶ドメインの過渡応答を観測した。この
過渡応答観察の際には、印加電圧と同期したストロボ照
明光を用いた。そして、印加電圧とストロボ照明光の同
期時期を少しづつずらしながら、写真撮影を行いながら
過渡応答を観察した。液晶への印加電圧を1.5Vから
6Vへ変化させた場合の過渡応答を観察したところ、印
加電圧変化から約1秒後に安定したドメイン配向が得ら
れた。また、しきい値電圧以上の2.3Vから6Vへ印
加電圧を変化させた場合も同様に観察した。この結果、
印加電圧変化から60msec後に安定したドメイン配
向が得られた。また、直交した偏光板間で前記液晶表示
装置を表示させた。白表示電圧を1.5Vに設定し動画
表示させた場合、正面では正常に表示できているように
見えたが、傾いた方向から観察すると表示画像に線を引
くような現象が観察された。一方、白表示電圧を2.3
Vに設定し同様の観察を行った。この場合、傾いた方位
から動画表示を観察しても、前記のような線を引くよう
な現象は観察されなかった。
【0031】第4の発明の実施例について説明する。本
実施例においては、図16に示す構造のカラーフィルタ
基板20を用いた。本カラーフィルタ基板では共通電極
8に図16に示すような開口部10を有する。この開口
部の幅は5μm である。また、第1の発明の実施例のT
FT基板と同一のものを用いた。第1の実施例と同一の
工程で液晶表示装置を作成後、偏光顕微鏡で画素を観察
した。共通電極開口部に沿って輝線が観察され、画素が
二等分割されているのが観察された。また、前記実施例
と同様の手順で白表示電圧を調整した。この結果、前記
実施例と同様の応答速度の改善を確認できた。
【0032】第5の発明の実施例について説明する。本
実施例においては、図17に示す構造のカラーフィルタ
基板20を用いた。本カラーフィルタ基板は、TFTに
対するクロム薄膜からなる遮光層11、顔料を含んだカ
ラーフィルタ層21、ドメイン境界部部に対する黒色顔
料を含む遮光層24、表面平坦化のためにオーバーコー
ト層22、及び開口部10を有するITO薄膜からなる
共通電極8を有している。共通電極の開口部幅は5μm
であり、遮光層の幅は8μm である。カラーフィルタ構
造を除けば、第1の発明の実施例と同一の工程で液晶表
示装置を作成した。この後、偏光顕微鏡下で直交偏光板
間で表示駆動させ、画素を観察した。前記第4の発明の
実施例において観察された輝線が、遮光層24によって
隠されているのを確認した。
【0033】
【発明の効果】以上のように第1の本発明の液晶表示装
置を用いれば、視角40°まで階調輝度順位が反転しな
い液晶表示装置を得ることができる。さらに、第2の本
発明の液晶表示装を用いれば画素を設計通りに二分割す
ることができ、視角特性を改善することができる。第3
の本発明を用いれば、著しく応答速度を改善することが
でき、残像のない液晶表示装置を作成することができ
る。また、第5の本発明を用いれば、黒表示時に光漏れ
のない高いコントラスト比を有する液晶表示装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本発明の液晶表示装置を示す平面図の例
である。
【図2】第1の本発明の液晶表示装置を示す平面図の例
である。
【図3】第1の本発明の液晶表示装置を示す平面図の例
である。
【図4】第1の本発明の液晶表示装置を示す平面図の例
である。
【図5】第2の本発明の作用を説明するための断面図で
ある。
【図6】第2の本発明の作用を説明するための図であ
る。
【図7】第3の本発明の作用を説明するための図であ
る。
【図8】第3の本発明の作用を説明するための断面図で
ある。
【図9】第4の本発明の作用を説明するための断面図で
ある。
【図10】第4の本発明の作用を説明するための断面図
である。
【図11】第1の本発明の実施例を説明するための平面
図である。
【図12】第1の本発明の実施例を説明するための透視
図である。
【図13】第1の本発明の実施例の液晶表示装置の視角
−透過率特性である。
【図14】第2の本発明の実施例を説明するための斜視
図である。
【図15】第2の本発明の実施例の液晶表示装置の電圧
−透過率特性である。
【図16】第5の本発明の実施例を説明するための断面
図である。
【図17】第5の本発明の実施例を説明するための断面
図である。
【図18】従来のTN液晶表示装置を説明するための断
面図である。
【図19】従来のTN液晶表示装置を説明するための断
面図である。
【図20】従来の液晶表示装置を説明するための断面図
である。
【図21】従来の液晶表示装置を説明するための断面図
である。
【図22】従来の液晶表示装置を説明するための断面図
である。
【図23】従来の液晶表示装置の課題を説明するための
断面図である。
【図24】従来の液晶表示装置の課題を説明するための
平面図である。
【図25】従来の液晶表示装置の課題を説明するための
平面図である。
【図26】従来の液晶表示装置の課題を説明するための
断面図である。
【図27】従来の液晶表示装置の課題を説明するための
透視平面図である。
【符号の説明】
1 画素電極 2 走査線 3 信号線 4 薄膜トランジスタ(TFT) 5 上基板 6 液晶分子 7 下基板 8 共通電極 9 画素電極 10 共通電極開口部 11 遮光層 12 アモルファスシリコン薄膜トランジスタ(TF
T) 13 蓄積容量 14 カラーフィルタ基板 15 TFT基板 16 ラビング方向 17 ポリイミド薄膜 18 液晶分子の配向方向 19 TFT基板 20 カラーフィルタ基板 21 カラーフィルタ層 22 オーバーコート層 23 配向膜 24 遮光層 25 プレチルト角 26,27 光線 28,29 ドメイン 30,31 電界乱れ 32 一画素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共通電極を有する基板と、画素電極を有す
    る基板との間に挟持され、電圧無印加時にスプレイ歪み
    を有するツイステッドネマチック液晶よりなる液晶表示
    装置において、画素電極と信号線との間に走査線が挿入
    されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】共通電極を有する基板と、画素電極を有す
    る基板との間に挟持され、電圧無印加時にスプレイ歪み
    を有するツイステッドネマチック液晶よりなる液晶表示
    装置において、上下基板面におけるプレチルト角が、1
    °以下であることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】共通電極を有する基板と、画素電極を有す
    る基板との間に挟持され、電圧無印加時にスプレイ歪み
    を有するツイステッドネマチック液晶よりなる液晶表示
    装置において、表示時にしきい値電圧以上の電圧を印加
    する手段を有することを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】共通電極に開口部を有することを特徴とす
    る請求項1ないし3記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】共通電極の開口部に整合した遮光層を有す
    ることを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置。
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