JPH0733431A - ハイドロカルマイトの製造方法 - Google Patents

ハイドロカルマイトの製造方法

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JPH0733431A
JPH0733431A JP5180295A JP18029593A JPH0733431A JP H0733431 A JPH0733431 A JP H0733431A JP 5180295 A JP5180295 A JP 5180295A JP 18029593 A JP18029593 A JP 18029593A JP H0733431 A JPH0733431 A JP H0733431A
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cao
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栄一 半田
Takashi Taku
剛史 多久
Eishin Tatematsu
英信 立松
Jun Takada
潤 高田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、安価で陰イオン交換能の高
いハイドロカルマイトを得るための製造方法を提供する
ことにある。 【構成】 本発明のハイドロカルマイトの製造方法は、
CaO−Al23系化合物と、可溶性カルシウム塩及び
/または消石灰とを液中で反応させ、、次いで結晶化さ
せて一般式 【化1】3CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
ニオンの価数を表し、nは20以下を示す)で表される
ハイドロカルマイトを得ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイドロカルマイトの
製造方法に関するものであり、更に詳しくはCaO−A
23系化合物と、可溶性カルシウム塩及び/または消
石灰とを出発原料として液中で反応させ、次いで結晶化
することにより工業的に有利にハイドロカルマイトを製
造するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハイドロカルマイトは、一般式
【化2】3CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
ニオンの価数を表し、nは20以下を示す)で表される
ものであるが、2価−3価金属複合水酸化物の形をとる
層状結晶化合物であり、アニオン交換性のあることが知
られている。このような化合物と同じカテゴリーに属す
るものとしてMg−Al系複合水酸化物であるハイドロ
タルサイトがあり、例えば代表的には樹脂添加剤として
使用されている。
【0003】ハイドロカルマイトは、例えばコンクリー
ト構造物における塩害等による鉄筋の腐食を抑制するた
めに有効な塩素イオン捕集剤として提案されている(特
開平4−154648号公報)。その製造方法として、例えば
前記一般式のXがNO2 -である亜硝酸型ハイドロカルマ
イトの場合、アルミン酸ナトリウムの溶液に亜硝酸カル
シウム溶液を添加してゲルを析出させ、これを結晶化さ
せる方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記において、特に、
亜硝酸型ハイドロカルマイトは優れた塩素イオン捕捉能
と金属防錆能とが相俟って、コンクリート添加剤として
期待されている。しかしながら、アルミン酸ソーダや、
亜硝酸カルシウム等の可溶性カルシウム塩を使用した場
合、反応は比較的スムーズに進むが、その製造コストは
比較的高価なものになり、また、得られるハイドロカル
マイトの陰イオン交換能も充分でなく、例えばコンクリ
ート構造物用の塩素イオン捕集剤等に使用する場合好ま
しくないこともある。
【0005】従って、本発明の目的は、安価で陰イオン
交換能の高いハイドロカルマイトを得るための製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、叙上の問
題に鑑み、鋭意研究したところ、出発原料として上記ア
ルミン酸ソーダの代わりにCaO−Al23系化合物を
用いて、可溶性カルシウム塩及び/または消石灰とを反
応させ、次いで結晶化することにより従来より安価で陰
イオン交換能が高いハイドロカルマイトを製造できる方
法を見出した。
【0007】即ち、本発明が提供しようとするハイドロ
カルマイトの製造方法は、CaO−Al23系化合物
と、可溶性カルシウム塩及び/または消石灰とを液中で
反応させ、次いで結晶化させて一般式
【化3】3CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
ニオンの価数を表し、nは20以下を示す)で表される
ハイドロカルマイトを製造することを構成上の特徴とす
るものである。
【0008】以下、本発明につき説明する。本発明にお
いて使用する原料は、工業的に入手できるものであれ
ば、いずれでもよいが、CaO−Al23系化合物とし
ては、例えば化学式としてCaO・Al23、5CaO
・3Al23、2CaO・Al23、3CaO・5Al
23、12CaO・7Al23、3CaO・Al23
の鉱物組成を有する微粉末が挙げられる。本発明におい
ては、特に、CaO・Al23、5CaO・3Al
23、2CaO・Al23等の鉱物組成で構成されるア
ルミナセメントが好ましい。
【0009】また、可溶性カルシウム塩としては、例え
ば塩化物、硝酸塩、亜硝酸塩等の無機塩類が経済的に有
利であるが、必要に応じ有機酸塩も用いることができ、
また、その濃度は限定されない。
【0010】本発明に係る製造方法は、上記CaO−A
23系化合物と、可溶性カルシウム塩及び/または消
石灰とを液中で反応させることが1つの特徴となってい
る。
【0011】また、上記反応において必要に応じてアル
カリ金属塩の存在下で反応させてもよい。アルカリ金属
塩としては、例えば塩化ナトリウム、亜硝酸ソーダ、硝
酸ソーダ等が挙げられ、その濃度は特に限定されない。
【0012】この反応における原料系の混合操作は、C
aO−Al23系化合物と、可溶性カルシウム塩及び/
または消石灰とが液中に存在していればよく、その添加
方法は特に限定されるものではない。
【0013】ただし、この反応におけるCaO/Al2
3のモル比は、3.3〜4.2の範囲内に設定するのが
好ましい。この理由は、このモル比が、例えば3.3未
満の場合には、目的物の収率が極端に低くなるばかりで
なく、結晶化における熟成を行っても、非晶質の割合が
多くなり、結晶化度が低くなる。また、モル比が4.2
を超えると、ハイドロカルマイトは生成せず、Ca(O
H)2や3CaO・Al23(以下、「C3Aと呼ぶ」)の
不純物が生成するからである。
【0014】その反応系のスラリー濃度は、5〜30重
量%の範囲が工業的に適当であり、例えば30重量%を
超える場合、反応系の粘度が高くなり、撹拌が困難にな
り、また、5重量%未満では生産性が悪いことによる。
従って、その濃度の設定は、上記範囲内で経済的理由に
より設定すればよい。
【0015】また、本発明において、可溶性カルシウム
塩と消石灰を使用する場合、その割合は製造条件及びア
ニオンの種類により限定することはできないが、s−C
aO/Ins−CaO(s−CaOは可溶性カルシウム
塩をCaO換算した量、Ins−CaOは石灰等をCa
O換算した量を表す)で示されるモル比が0〜3の範囲
であり、好ましくは0.1〜2である。
【0016】反応温度は60℃以下であればよく、好ま
しくは30℃以下である。また、反応時間は0.5時間
以上であれば特に限定されるものではない。この反応に
より、ゲル状の沈澱物が生成し、この系の均一化と生成
物の熟成も含めて、上記条件で行うのがよい。
【0017】次いで、反応終了後、ハイドロカルマイト
の結晶粒子を生成させるべく結晶化を行う。この時、結
晶化の温度は高くとも70℃、好ましくは40〜65℃
の範囲に設定することが重要である。結晶化の温度を、
70℃を超える温度で行う場合、ハイドロカルマイトは
生成するが、陰イオン交換能の低いものとなってしま
う。また、Ca(OH)2とC3Aが生成する副反応が生じ
る傾向となるので好ましくない。
【0018】更に、本発明の製造方法において、上記結
晶化反応では常圧でもよいが減圧により一部水を除去さ
せながら、結晶化を行う減圧晶析を行ってもよい。この
方法では、反応系の濃度を濃縮させると共にハイドロカ
ルマイト中の陰イオンの取り込まれ量が増え、その陰イ
オン交換能が著しく増加する傾向が見られるためであ
る。なお、結晶化の時間は2時間以上であればよい。
【0019】結晶化終了後、沈澱を常法により濾過、洗
浄、乾燥する。乾燥後、必要に応じて粉砕分級を行うこ
とができる。
【0020】本発明の製造方法において得られた白色結
晶は、一般式
【化4】3CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
ニオンの価数を表し、nは20以下を示す)で表される
ハイドロカルマイトであり、その結晶は層状構造を有す
る微粉末で、高い陰イオン交換能を有している。
【0021】従って、本発明に係るハイドロカルマイト
は、特に亜硝酸型ハイドロカルマイトにあっては、コン
クリートの防錆顔料、樹脂添加剤としての用途が期待さ
れるものである。
【0022】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために、実施
例をもって以下に説明する。 実施例1:亜硝酸型ハイドロカルマイトの製造 Al23:54.89重量%、CaO:34.59重量%
を含有するアルミナセメント5kgと、亜硝酸カルシウ
ム1水塩4.04kg、消石灰3.69kg、水40kg
を加え、25℃で24時間反応を行ったところ、ゲル状
の沈澱物が生成した。次いで、このスラリーを60℃に
加温して常圧で4時間撹拌を続けながら結晶化を行っ
た。得られた沈澱物を常法により濾過、洗浄した後、乾
燥したところ17kgの白色固体を得た。得られた白色
固体を粉砕し、150メッシュ以下の白色粉末を得た。
白色粉末をX線回折、化学分析、赤外線吸収スペクト
ル、電子顕微鏡写真で解析した結果、不純物として少量
のCa(OH)2とC3A・6H2Oを含有する層状亜硝酸
型ハイドロカルマイトであることを確認した。
【0023】実施例2:亜硝酸型ハイドロカルマイトの
製造 反応終了後、減圧蒸留により水を全体の重量に対して約
5重量%除去し、減圧下で結晶化を行った他は、実施例
1と同様に行った結果、18kgの白色固体を得た。得
られた白色固体を粉砕し、150メッシュ以下の白色粉
末を得た。白色粉末を実施例1と同様に解析した結果、
不純物として少量のCa(OH)2とC3A・6H2Oを含
有する層状亜硝酸型ハイドロカルマイトであることを確
認した。
【0024】実施例3:亜硝酸型ハイドロカルマイトの
製造 Al23:54.89重量%、CaO:34.59重量%
を含有するアルミナセメント5kgと、亜硝酸ソーダ
3.71kg、消石灰5.68kg、水40kgとを加
え、25℃で24時間反応を行った他は、実施例1と同
様に行ったところ17kgの白色固体を得た。得られた
白色固体を粉砕し、150メッシュ以下の白色粉末を得
た。白色粉末を実施例1と同様に解析した結果、不純物
として少量のCa(OH)2とC3A・6H2Oを含有する
層状亜硝酸型ハイドロカルマイトであることを確認し
た。
【0025】実施例4:亜硝酸型ハイドロカルマイトの
製造 実施例1で使用したアルミナセメント5kgと、亜硝酸
カルシウム1水塩11.51kg、水40kgとを加
え、25℃で24時間反応し、実施例1と同様の操作を
行ったところ、17.2kgの白色固体を得た。得られ
た白色固体を粉砕し、150メッシュ以下の白色粉末を
得た。白色粉末を実施例1と同様に解析した結果、層状
亜硝酸型ハイドロカルマイトであることを確認した。
【0026】実施例5:亜硝酸型ハイドロカルマイトの
製造 実施例1で使用したアルミナセメント5kgと、消石灰
5.68kg、亜硝酸ソーダ3.71kg、水40kgと
を加え、25℃で24時間反応し、実施例1と同様の操
作を行ったところ、17.2kgの白色固体を得た。得
られた白色固体を粉砕し、150メッシュ以下の白色粉
末を得た。白色粉末を実施例1と同様に解析した結果、
不純物として少量のCa(OH)2とC3A・6H2Oを含
有する層状亜硝酸型ハイドロカルマイトであることを確
認した。
【0027】実施例6:硝酸型ハイドロカルマイトの製
造 実施例5の亜硝酸ソーダの代わりに硝酸ソーダ4.57
kgを使用した他は、実施例5と同様に行った結果、1
7.2kgの白色固体を得た。得られた白色固体を粉砕
し、150メッシュ以下の白色粉末を得た。白色粉末を
実施例1と同様に解析した結果、不純物として少量のC
a(OH)2とC3A・6H2Oを含有する層状硝酸型ハイ
ドロカルマイトであることを確認した。
【0028】比較例1 反応温度を65℃、結晶化を75℃で行う他は、実施例
1と同様にして白色粉末を回収した。この白色粉末を実
施例1と同様に解析したところ、亜硝酸型ハイドロカル
マイトは生成せず、Ca(OH)2とC3A・6H2Oの混
合物であることが判った。
【0029】陰イオン交換能の測定 実施例1〜5で得られたハイドロカルマイトの陰イオン
交換能を次の測定方法により行い、表1の結果を得た。 測定方法 0.1規定NaCl溶液100mlに実施例で得られた
ハイドロカルマイトの試料粉末10gを添加し、4時間
撹拌した後、溶液中に放出された陰イオンの量を測定す
る。例えば、亜硝酸型ハイドロカルマイトの場合、放出
された亜硝酸根の量(mg)を(mg−eq/g)として計
算し、陰イオン交換能として表す。
【0030】
【表1】表1 実施例 陰イオン交換能(mg−eq/g) 1 1.55 2 1.70 3 1.35 4 2.75 5 1.30 6 1.27
【0031】
【発明の効果】以上の通り、本発明に係る製造方法は、
CaO−Al23系化合物と、可溶性カルシウム塩及び
/または消石灰とを液中で反応させ、次いで、結晶化す
ることを特徴とするものであるが、本発明方法によれ
ば、安価で陰イオン交換能の高いハイドロカルマイトを
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立松 英信 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 高田 潤 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CaO−Al23系化合物と、可溶性カ
    ルシウム塩及び/または消石灰とを液中で反応させ、、
    次いで結晶化させて一般式 【化1】3CaO・Al23・CaX2/m・nH2O (式中、Xは1価または2価のアニオンであり、mはア
    ニオンの価数を表し、nは20以下を示す)で表される
    ハイドロカルマイトを得ることを特徴とするハイドロカ
    ルマイトの製造方法。
  2. 【請求項2】 液中での反応は、アルカリ金属塩の存在
    下で行われる請求項1記載のハイドロカルマイトの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 結晶化は減圧下で行われる請求項1また
    は2記載のハイドロカルマイトの製造方法。
  4. 【請求項4】 CaO−Al23系化合物はアルミナセ
    メントである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    ハイドロカルマイトの製造方法。
  5. 【請求項5】 液中のCaO/Al23のモル比が3.
    3〜4.2の範囲内である請求項1ないし4のいずれか
    1項に記載のハイドロカルマイトの製造方法。
  6. 【請求項6】 XがOH-、Cl-、NO3 -及びNO2 -
    らなる群から選択される少なくとも1種である請求項1
    ないし5のいずれか1項に記載のハイドロカルマイトの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005336002A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Nippon Chem Ind Co Ltd 亜硝酸イオン型ハイドロタルサイト粉末、その製造方法、防錆剤組成物および防錆塗料組成物
JP2007191385A (ja) * 2005-12-20 2007-08-02 Hiroko Ishikuri ハイドロカルマイト、その製造方法、塩素イオン捕集剤、重金属含有イオン捕集材、それらを含有する塗装材料組成物およびセメント組成物
JP2013184857A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Nippon Chem Ind Co Ltd 亜硝酸型ハイドロカルマイト組成物の製造方法

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