JPH0733447B2 - ポリエステルフイルム - Google Patents

ポリエステルフイルム

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JPH0733447B2
JPH0733447B2 JP62283391A JP28339187A JPH0733447B2 JP H0733447 B2 JPH0733447 B2 JP H0733447B2 JP 62283391 A JP62283391 A JP 62283391A JP 28339187 A JP28339187 A JP 28339187A JP H0733447 B2 JPH0733447 B2 JP H0733447B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、機械的性質、特に厚さ方向の機械的性質に優
れ、しかも易接着性、透明性などに優れたポリエステル
フイルムに関するものである。
なお、本願においては、特に断りのない限り、「フイル
ム」には、いわゆるシートと呼ばれる厚物を含むものと
する。
[従来の技術] ポリエステルフイルムとしては、ポリエチレンテレフタ
レート及びその誘導体を用いたものが知られている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記ポリエステルフイルムは、次のような欠点
を有している。
(1) 機械的性質を向上させるために、二軸方向に延
伸すると、確かに面内方向の機械的性質は向上するが、
逆に厚さ方向の機械的性質は低下し、劈開、デラミネー
ション、割れなどの問題点がある。
(2) その結果、上記ポリエステルフイルムを用いて
包装用袋として用いた場合、落下衝撃強さ、特に水分率
の多い内容物の包装の場合、密封シール効果が出ず、包
装の信頼性が低い。
(3) 二軸延伸しても、薄物フイルムの場合、シャリ
感がなく、取扱い性が悪い。
(4) 0.5mm以上の厚いフイルム(シート)の場合、
透明性が悪く、曇って見える。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、かかる欠点を解消するために次の構成を有す
る。すなわち、ジフェニル−4,4′−ジカルボン酸を除
くジフェニルジカルボン酸を主成分とする二官能性カル
ボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体と、ジヒド
ロキシ化合物及び/又はそのエステル形成性誘導体とを
反応せしめて導かれた、極限複屈折値が0.10以下である
ポリエステルからなるフイルムを特徴とするものであ
る。
本発明のポリエステルの酸成分の50モル%以上がジフェ
ニルジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体
であることが必要である。50モル%未満になると、厚さ
方向の機械的性質、腰の強さ、透明性などの優れた特性
がでないためである。
ジフェニルジカルボン酸以外の酸成分としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニ
ルスルフォンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシエタン
ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、スチルベンジカルボン
酸、更にはp−オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸
などを挙げることができ、これらのうち、本発明の場
合、特にテレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸、セバチン酸が好ましい。
また、ジヒドロキシ化合物成分としては、エチレングリ
コール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4
−ヒドロキシジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン、ポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シク
ロヘキサンジオールなどを挙げることができ、本発明の
場合シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコー
ル、テトラメチレングリコールが特に好ましい。
本発明でいうジフェニルジカルボン酸とは、フェニル基
にカルボキシル基を1個有する化合物で、フェニル基に
付くカルボン酸の特定位置、即ち2,2′、2,3′、3,3′
のようにジカルボン酸の位置が非対称の場合である。も
ちろん、ベンゼン環の任意の位置にアルキル基などのあ
まり極性の大きくない置換基が導入されたものでもよ
い。ジフェニル−4,4′−ジカルボン酸のように対称の
ジカルボン酸の場合は、分子配列が平面配向となり易い
ので好ましくない。
更に本ポリエステルに実質的に線状である範囲内で、ト
リメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、グリセ
リン、ペンタエリスリトールなどの3官能以上の多官能
性化合物を共重合させても、さらには本ポリエステル主
鎖に分子量1000〜60000程度のポリマー、例えばポリア
クリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリ
ル、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリメチルメタア
クリレート、ポリブチルアクリレート及びそれらの誘導
体などを側鎖にグラフト共重合させておいてもよい。
本発明の特に好ましい化合物としては、ジカルボン酸と
してジフェニル−2,2′−ジカルボン酸(ジフェン
酸)、テレフタル酸、イソフタル酸又はセバチン酸、ジ
ヒドロキシ化合物としてエチレングリコール、ブタンジ
オール又はシクロヘキサンジメタノールからなるポリエ
ステルであり、極限粘度[η]は通常のポリエステルよ
りも高い0.75以上のものが好ましい。
本ポリエステルの極限複屈折値Δn0は、0.10以下であ
り、好ましくは0.07以下、更に好ましくは0.05以下であ
る。Δn0が0.10を越えると、該ポリエステルを延伸配向
させると、分子鎖が延伸方向に強く配向し、逆に延伸方
向と直角方向には殆ど配向せず、特にフイルム、シート
の場合には厚さ方向には分子鎖が配向することが殆どな
いために、厚さ方向の機械的強度が弱くなり、その結果
劈開を生じ易くなり、実用的な強度を有したフイルムと
はなり得ないためである。
もちろん、光学的性質を重視する場合でも、Δn0は0.10
以下が好ましい。すなわち、ポリエステルフイルムに延
伸力や外力を加えると、その応力によりポリエステル分
子が配向し、その結果、光学的異方性を生じ、偏光下に
おいて、レターデーションにより着色するようになり、
その結果外観的な欠点あるいは光記録用での記録・再生
時のエラーなどが生じ易いためである。従って、本発明
のポリエステル組成物からなるフイルムのレターデーシ
ョンとしては、100nm以下が好ましく、より好ましくは5
0nm以下、更に好ましくは30nm以下である。
また、該ポリエステルフイルムの結晶化度としては、5
〜60%が好ましく、より好ましくは10〜45%の範囲のも
のである。この範囲内では、機械的性質、耐薬品性、透
明性、易滑性などがバランスして、優れたポリエステル
フイルムを提供できる。
また、本発明のポリエステルフイルムの厚さとしては特
に限定はしないが、延伸シートの場合、6〜360μm、
無延伸シートの場合、250〜2000μm程度のものが好ん
で用いられる。
次に本発明ポリエステルフイルムを製造する方法につい
て述べる。
ジカルボン酸あるいはそのエステル誘導体と、ジヒドロ
キシ化合物とを常法により混合して反応させて、主鎖に
エステル結合を有する、好ましくは極限粘度[η]0.65
以上、より好ましくは0.73以上、更に好ましくは0.75以
上のポリエスルテ組成物を得る。
一旦エステル交換が必要な場合には、重合触媒以外にエ
ステル交換触媒を用いる。もちろん実用上、着色防止
剤、酸化防止剤、熱安定剤、結晶核剤、すべり剤、ブロ
ッキング防止剤、粘度調整剤、消泡剤、透明化剤などを
添加させてもよい。また、該ポリエステルにポリマーを
グラフトさせる場合は、その方法としては種々あるが、
ポリエステルを重合させるとき、グラフトし得るポリマ
ーをジカルボキシル基あるいはジヒドロキシル基を含有
するポリマーに変性しておくのがよい。代表的なものと
しては、 (ここで、Rはスチレン、スチレンアクリロニトリル、
メチルメタクリレート、ブチルアクリレートなど)など
がある。
このようにして得られたジフェニルジカルボン酸を主成
分とするポリエステルで、しかも極限複屈折値が0.10以
下のポリエステル組成物を常法により溶融押出しし、キ
ャストする。キャストシートをそのまま用いる場合や、
必要に応じて延伸配向させても、また熱処理やカレンダ
リングをしてもよい。
[物性の測定方法] (1) 結晶化度(Xc) 密度法により次式から求める。
Xc={(d−dA)/(dC−dA)}×100 ここで、dはサンプルの密度、dCはポリマーの完全結
晶時の密度、dAはポリマーの完全非晶時の密度であ
る。
(2) レターデーションRは、フイルム状サンプルを
偏光顕微鏡にセットし、直交ニコル下でコンペンセータ
ー法による消光位から求める。より詳細には、坪井誠太
郎著「偏光顕微鏡」(岩波書店発行)の第151頁、第169
頁等を参照されたい。
(3) 極限複屈折値は、そのポリマーの理論的にとり
得る最大の一軸配向に基ずく屈折率の異方性である。本
発明の場合、簡易法として、直径250μmのモノフィラ
メントを各種延伸温度で、その破断に至るまでの複屈折
値の延伸倍率の外挿値の最大のものを採用する。
[実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 ジカルボン酸として、ジフェン酸(ジフェニル−2,2′
−ジカルボン酸)ジメチルを80モル%、セバチン酸ジメ
チルを20モル%を用い、ジヒドロキシ化合物として、ブ
タンジオールを80モル%、ポリエチレングリコールを20
モル%を用いて、常法により、エステル交換後、重合し
て、極限粘度[η]0.78のポリエステルを得た。かくし
て得られたポリエステルを常法により押出機内で285℃
に加熱し、Tダイ口金からサンドブラストロール上にキ
ャストし、厚さ200μmのキャストシートを得た。該シ
ートをロール上で加熱しながら、130℃で4倍延伸後、
続いてテンター内で150℃に加熱しながら4倍延伸後、1
95℃で熱固定して、厚さ12μmの二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。
該ポリエステルフイルムに適当な印刷をしたのち、その
上にアンカーコート剤をコーティング後、厚さ20μmの
ポリエチレンを押出ラミネートして厚さ35μmの複合フ
イルムを得た。該複合フイルムを製袋機にかけ、サイド
長さ20cm、開口長さ10cmのサイドシールをしたのち、そ
の中に水を200cc入れた後、トップシールをして、水を
密封した。
かくして得られた水を封入した袋100個を、高さ1mの所
から自然落下させたところ、破袋したものは皆無であっ
た。また、1個の袋を用いて同じテストを10回繰返して
も破袋することはなかった。
このように、本発明にかかるポリエステルフイルムは、
厚さ方向の機械強度の強いフイルムであり、しかも印刷
性、透明性、取扱い性に優れたフイルムであることが分
る。
比較例1〜3 実施例1で用いたジフェン酸の代わりに、表1で示すよ
うなジカルボン酸ジメチルを用いる他は全く実施例1と
同じようにして厚さ12μmのフイルムを得た。さらに実
施例1と同じようにして、水を封入した袋を作製し、自
然落下させた。100個中の破袋数が10個以下が実用に供
するものである。
このように、ジフェニルジカルボン酸の中でも、特に2,
2′のジフェン酸が好ましく、またテレフタル酸、イソ
フタル酸、ジフェニル−4,4′−ジカルボン酸では十分
な製袋特性が得られないことが分る。
[発明の効果] 本発明にかかるポリエステルフイルムは、面内方向のみ
ならず、厚さ方向の機械的性質にも優れ、劈開デラミネ
ーション、割れなどが生じ難い。また、二軸延伸した薄
物フイルムの場合でも、シャリ感があり、取扱い性が良
い。更に、厚物の場合でも透明性が優れている。
従って、本発明フイルムは、特に包装用袋として適して
いる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジフェニル−4,4′−ジカルボン酸を除く
    ジフェニルジカルボン酸を主成分とする二官能性カルボ
    ン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体と、ジヒドロ
    キシ化合物及び/又はそのエステル形成性誘導体とを反
    応せしめて導かれた、極限複屈折値が0.10以下であるポ
    リエステルからなることを特徴とするポリエステルフイ
    ルム。
  2. 【請求項2】ジフェニルジカルボン酸が、ジフェニル−
    2,2′−ジカルボン酸、ジフェニル−2,3′−ジカルボン
    酸、ジフェニル−3,3′−ジカルボン酸から選ばれた少
    なくとも1種であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載のポリエステルフイルム。
JP62283391A 1987-08-28 1987-11-10 ポリエステルフイルム Expired - Fee Related JPH0733447B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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