JPH0734123A - 耐火性に優れ超音波異方性の少ない鋼材の製造方法 - Google Patents
耐火性に優れ超音波異方性の少ない鋼材の製造方法Info
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- JPH0734123A JPH0734123A JP18261293A JP18261293A JPH0734123A JP H0734123 A JPH0734123 A JP H0734123A JP 18261293 A JP18261293 A JP 18261293A JP 18261293 A JP18261293 A JP 18261293A JP H0734123 A JPH0734123 A JP H0734123A
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- JP
- Japan
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- cooling
- rolling
- fire resistance
- steel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐火性に富み音響異方性の少ない鋼材の製造
方法を提供する。 【構成】 鋼片を、1100℃〜1250℃で加熱し、
圧延終了温度850℃以上の条件で圧延し、引続き冷却
速度5〜30℃/secならびに終了温度550℃以上
の条件で冷却し、その後、空冷する。 【効果】 600℃耐力が常温耐力の2/3以上である
耐火性と、十分に小さな音響異方性とを有した鋼材を提
供する。音響異方性が小さいので不健全部の位置、大き
さ等を正しく検出することができ、溶接部の合否判定の
信頼性を大いに高めるものである。
方法を提供する。 【構成】 鋼片を、1100℃〜1250℃で加熱し、
圧延終了温度850℃以上の条件で圧延し、引続き冷却
速度5〜30℃/secならびに終了温度550℃以上
の条件で冷却し、その後、空冷する。 【効果】 600℃耐力が常温耐力の2/3以上である
耐火性と、十分に小さな音響異方性とを有した鋼材を提
供する。音響異方性が小さいので不健全部の位置、大き
さ等を正しく検出することができ、溶接部の合否判定の
信頼性を大いに高めるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築、土木、海洋構造物
等の分野で使用される耐火性に優れ超音波異方性の少な
い鋼材の製造方法に関する。
等の分野で使用される耐火性に優れ超音波異方性の少な
い鋼材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】JIS G 3101他で各種の圧延材
が規定され建設構造物用材に供されている。しかし、こ
の種の鋼材では火災にともなう耐火性に乏しく、耐火被
覆を施さなければならない。この点を改善する技術とし
て、特公平4−50362号で耐火性の優れた建築用鋼
材の製造方法が提案されている。この方法の特徴は、低
C−低Mn鋼に微量のNbと適当量のMoを添加してな
る鋼片を、高温で再加熱したのち、比較的高温(800
〜1000℃)で圧延を終了することにあり、ミクロ組
織が比較的大きなフェライト主体組成になるため、従来
の細粒フェライト主体組成のものに比較して600℃で
の耐力が十分に高くなるというものである。なお、上記
方法では圧延後鋼材を空冷(大気中で自然冷却するこ
と)するが、これを「圧延まま」(圧延のままの意味)
と表記することが多い。
が規定され建設構造物用材に供されている。しかし、こ
の種の鋼材では火災にともなう耐火性に乏しく、耐火被
覆を施さなければならない。この点を改善する技術とし
て、特公平4−50362号で耐火性の優れた建築用鋼
材の製造方法が提案されている。この方法の特徴は、低
C−低Mn鋼に微量のNbと適当量のMoを添加してな
る鋼片を、高温で再加熱したのち、比較的高温(800
〜1000℃)で圧延を終了することにあり、ミクロ組
織が比較的大きなフェライト主体組成になるため、従来
の細粒フェライト主体組成のものに比較して600℃で
の耐力が十分に高くなるというものである。なお、上記
方法では圧延後鋼材を空冷(大気中で自然冷却するこ
と)するが、これを「圧延まま」(圧延のままの意味)
と表記することが多い。
【0003】上記方法によって製造された鋼材は、高温
特性が優れ、無被覆もしくは従来の耐火被覆の20〜5
0%の被覆厚さで耐火目的を達成できるので、耐火施工
にかかるコストを大幅に引き下げることができるとされ
ている。
特性が優れ、無被覆もしくは従来の耐火被覆の20〜5
0%の被覆厚さで耐火目的を達成できるので、耐火施工
にかかるコストを大幅に引き下げることができるとされ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、耐火鋼が主とし
て使用される建築構造物においては、溶接部の健全性を
保証するためにJIS Z 3060等で規定された溶
接部の斜角法超音波探傷試験(以下「斜角UST」と記
す)が義務づけられている。斜角USTでは、周知のと
おり斜角探触子から超音波パルス波を鋼材中に、表面か
ら斜めに入射する。材料の内部に不健全部があると、不
健全部から音波が反射してくる。この反射音波の有無、
高さ、拡がり等から不健全部の存在と程度を判断すると
いうのが斜角USTである。
て使用される建築構造物においては、溶接部の健全性を
保証するためにJIS Z 3060等で規定された溶
接部の斜角法超音波探傷試験(以下「斜角UST」と記
す)が義務づけられている。斜角USTでは、周知のと
おり斜角探触子から超音波パルス波を鋼材中に、表面か
ら斜めに入射する。材料の内部に不健全部があると、不
健全部から音波が反射してくる。この反射音波の有無、
高さ、拡がり等から不健全部の存在と程度を判断すると
いうのが斜角USTである。
【0005】ところで、前記製造方法で製造された耐火
鋼は、圧延方向と圧延直角方向とで音波の伝播速度、即
ち音速が異なることが判明した。圧延方向と圧延直角方
向とで音速のことなることを「音響異方性」といい、こ
の音響異方性が大きいと当然斜角USTにおける不健全
部の位置、大きさの判断に狂いが生じ、溶接部の合否判
定の信頼性を損ね、また溶接欠陥部の補修作業に支障を
きたす。
鋼は、圧延方向と圧延直角方向とで音波の伝播速度、即
ち音速が異なることが判明した。圧延方向と圧延直角方
向とで音速のことなることを「音響異方性」といい、こ
の音響異方性が大きいと当然斜角USTにおける不健全
部の位置、大きさの判断に狂いが生じ、溶接部の合否判
定の信頼性を損ね、また溶接欠陥部の補修作業に支障を
きたす。
【0006】そこで本発明の目的は耐火鋼における音響
異方性を低減できる製造方法を提供することにある。
異方性を低減できる製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記耐火
鋼が圧延まま材であり、しかも比較的高温で終了する熱
間圧延が圧延方向と圧延直角方向とにおける金属組織の
等方性に差をつけ、その結果、音響異方性が大きくなっ
たと知見した。そして、鋭意研究を続けたところ、圧延
に引続く冷却課程で適正な処理をすることにより、音響
異方性を低減することに成功したものである。
鋼が圧延まま材であり、しかも比較的高温で終了する熱
間圧延が圧延方向と圧延直角方向とにおける金属組織の
等方性に差をつけ、その結果、音響異方性が大きくなっ
たと知見した。そして、鋭意研究を続けたところ、圧延
に引続く冷却課程で適正な処理をすることにより、音響
異方性を低減することに成功したものである。
【0008】具体的には、本発明は重量比で、C:0.
03〜0.15%、Si:0.05〜0.6%、Mn:
0.3〜1.6%、Mo:0.3〜0.7%、V:0.
03〜0.06%、Al:0.005〜0.10%、残
部:Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、110
0℃〜1250℃で加熱し、圧延終了温度850℃以上
の条件で圧延し、引続き冷却速度5〜30℃/sならび
に終了温度550℃以上の条件で冷却し、その後、空冷
することを特徴とした耐火性に優れ超音波異方性の少な
い鋼材の製造方法である。
03〜0.15%、Si:0.05〜0.6%、Mn:
0.3〜1.6%、Mo:0.3〜0.7%、V:0.
03〜0.06%、Al:0.005〜0.10%、残
部:Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、110
0℃〜1250℃で加熱し、圧延終了温度850℃以上
の条件で圧延し、引続き冷却速度5〜30℃/sならび
に終了温度550℃以上の条件で冷却し、その後、空冷
することを特徴とした耐火性に優れ超音波異方性の少な
い鋼材の製造方法である。
【0009】すなわち本発明の最大の特徴は、熱間圧延
に引続いて、制御された中程度の冷却を施すものであ
る。中程度の冷却とは、焼入れのための急速冷却(急
冷)よりは緩慢で大気による自然冷却よりは速い冷却を
意味する。
に引続いて、制御された中程度の冷却を施すものであ
る。中程度の冷却とは、焼入れのための急速冷却(急
冷)よりは緩慢で大気による自然冷却よりは速い冷却を
意味する。
【0010】次に、本発明に係る鋼片の組成(重量%)
について説明する。C(炭素)は、母材及び溶接部の強
度を確保するため及びMoの添加効果を発揮させるため
に必要であり、0.03%では効果が薄れるので下限を
0.03%とする。また、C量が多過ぎるとHAZ(溶
接熱影響部)の低温靱性に悪影響を及ぼすだけでなく、
母材靱性、溶接性をも低下させるので、0.15%を上
限とする。Si(けい素)は、脱酸上鋼に含まれる元素
で、これが多くなると溶接性、HAZ靱性が低下するた
め、その上限を0.6%とする。
について説明する。C(炭素)は、母材及び溶接部の強
度を確保するため及びMoの添加効果を発揮させるため
に必要であり、0.03%では効果が薄れるので下限を
0.03%とする。また、C量が多過ぎるとHAZ(溶
接熱影響部)の低温靱性に悪影響を及ぼすだけでなく、
母材靱性、溶接性をも低下させるので、0.15%を上
限とする。Si(けい素)は、脱酸上鋼に含まれる元素
で、これが多くなると溶接性、HAZ靱性が低下するた
め、その上限を0.6%とする。
【0011】Mn(マンガン)は強度、靱性を確保する
上で不可欠な元素である、その下限は0.3%で有る。
しかし、その量が多過ぎると焼入性が高くなり過ぎて溶
接性、HAZ靱性が低下するだけでなく、目的とする規
格に適合する母材強度が得られなくなるため、上限を
1.6%とする。Mo(モリブデン)、V(バナジウ
ム)はともに微細な炭化物を形成し、高温での耐力増加
に有効であるが、単独では600℃にて常温の60%以
上の耐力を得ることは難しい。そこで、MoとVをペア
で添加することとし、性能を発揮するに必要な量である
0.3%,0.03%をそれぞれの下限値とする。ま
た、多量の添加は溶接性を下げる恐れがあるので、それ
ぞれの上限値を0.7%,0.06%とする。Al(ア
ルミニウム)は、結晶粒の微細化に有効であり、0.0
05%以上で効果がある。また、多量の添加は介在物を
形成し靱性を低下させるので、上限値を0.1%とす
る。
上で不可欠な元素である、その下限は0.3%で有る。
しかし、その量が多過ぎると焼入性が高くなり過ぎて溶
接性、HAZ靱性が低下するだけでなく、目的とする規
格に適合する母材強度が得られなくなるため、上限を
1.6%とする。Mo(モリブデン)、V(バナジウ
ム)はともに微細な炭化物を形成し、高温での耐力増加
に有効であるが、単独では600℃にて常温の60%以
上の耐力を得ることは難しい。そこで、MoとVをペア
で添加することとし、性能を発揮するに必要な量である
0.3%,0.03%をそれぞれの下限値とする。ま
た、多量の添加は溶接性を下げる恐れがあるので、それ
ぞれの上限値を0.7%,0.06%とする。Al(ア
ルミニウム)は、結晶粒の微細化に有効であり、0.0
05%以上で効果がある。また、多量の添加は介在物を
形成し靱性を低下させるので、上限値を0.1%とす
る。
【0012】以上の組成からなる鋼片を鋼片加熱炉で加
熱し、熱間圧延機で所定の板厚まで圧延し、引続き制御
された冷却を施す。これらの操業条件を説明する。鋼片
加熱温度は重要であり、鋼の高温耐力の増大を図るには
複合添加しているMo,Vを十分に固溶させる必要があ
り、加熱温度下限を1100℃とする。また、1250
℃以上に加熱すると結晶粒が粗大化して低温靱性が低下
するので、加熱温度上限を1250℃とする。
熱し、熱間圧延機で所定の板厚まで圧延し、引続き制御
された冷却を施す。これらの操業条件を説明する。鋼片
加熱温度は重要であり、鋼の高温耐力の増大を図るには
複合添加しているMo,Vを十分に固溶させる必要があ
り、加熱温度下限を1100℃とする。また、1250
℃以上に加熱すると結晶粒が粗大化して低温靱性が低下
するので、加熱温度上限を1250℃とする。
【0013】1100〜1250℃の範囲で加熱された
鋼片を熱間圧延機にかけて所定の板厚に圧延するが、圧
延終了温度を850℃以上とする。850℃未満で圧延
をなすとMoの炭化物が析出し、圧延後の制御された冷
却の工程で均一なベイナイト組織が得られないので、圧
延終了温度を850℃以上とする。
鋼片を熱間圧延機にかけて所定の板厚に圧延するが、圧
延終了温度を850℃以上とする。850℃未満で圧延
をなすとMoの炭化物が析出し、圧延後の制御された冷
却の工程で均一なベイナイト組織が得られないので、圧
延終了温度を850℃以上とする。
【0014】圧延に引続いて実施する制御された冷却の
冷却速度は極めて重要である。この冷却速度は、5℃/
sec未満では所望のベイナイト組織が得られず、また
30℃/secを越えるとマルテンサイトが析出し、ベ
イナイト・マルテンサイト混粒組織となり均一な組織が
得られない。従って、制御された冷却の冷却速度を5〜
30℃/secの範囲から選択する。この制御された冷
却を施すことにより、均一なベイナイト組織を得ること
ができ、この結果、音響異方性を所定のレベルに下げる
ことができる。なお、制御された冷却は550℃以上で
止める。550℃以下まで冷却するとマルテンサイト及
び塊状ベーナイトが析出して、均一なベイナイト組織が
得られないからである。
冷却速度は極めて重要である。この冷却速度は、5℃/
sec未満では所望のベイナイト組織が得られず、また
30℃/secを越えるとマルテンサイトが析出し、ベ
イナイト・マルテンサイト混粒組織となり均一な組織が
得られない。従って、制御された冷却の冷却速度を5〜
30℃/secの範囲から選択する。この制御された冷
却を施すことにより、均一なベイナイト組織を得ること
ができ、この結果、音響異方性を所定のレベルに下げる
ことができる。なお、制御された冷却は550℃以上で
止める。550℃以下まで冷却するとマルテンサイト及
び塊状ベーナイトが析出して、均一なベイナイト組織が
得られないからである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。 実施例1〜8及び比較例1〜8;表1は本発明に係る実
施例1〜8及び比較例1〜8の成分(重量%)、処理条
件および板厚を一覧表にまとめたものである。処理条件
における加熱温度は鋼片加熱炉の抽出温度である。鋼片
の圧延開始温度はこの上記加熱温度とほぼ同一である。
冷却開始温度は、制御された冷却を開始する温度であ
り、この冷却は一般に圧延機出口に設けられた水のミス
ト若しくはシャワ冷却設備で実施される。圧延終了温度
は冷却開始温度とほぼ同一である。冷却停止温度は、冷
却速度の制御された冷却を終了する温度である。この
後、鋼板は大気による自然冷却(空冷又は放冷という)
される。
れに限定されるものではない。 実施例1〜8及び比較例1〜8;表1は本発明に係る実
施例1〜8及び比較例1〜8の成分(重量%)、処理条
件および板厚を一覧表にまとめたものである。処理条件
における加熱温度は鋼片加熱炉の抽出温度である。鋼片
の圧延開始温度はこの上記加熱温度とほぼ同一である。
冷却開始温度は、制御された冷却を開始する温度であ
り、この冷却は一般に圧延機出口に設けられた水のミス
ト若しくはシャワ冷却設備で実施される。圧延終了温度
は冷却開始温度とほぼ同一である。冷却停止温度は、冷
却速度の制御された冷却を終了する温度である。この
後、鋼板は大気による自然冷却(空冷又は放冷という)
される。
【0016】
【表1】
【0017】表の第1欄に本発明の範囲を示し、この範
囲から外れる成分若しくは処理条件に*印を付して分り
やすくした。即ち、本発明に対して、比較例1はVが少
な過ぎ、比較例2はMoが少な過ぎ、比較例3はVが少
な過ぎ、比較例4は冷却開始温度が低過ぎ、比較例5は
冷却速度が高過ぎ、比較例6は冷却停止(終了)温度が
低過ぎ、比較例7は冷却停止温度が低過ぎたのでテンパ
(700℃焼戻し)処理を施し、比較例8は加熱温度が
低過ぎる。
囲から外れる成分若しくは処理条件に*印を付して分り
やすくした。即ち、本発明に対して、比較例1はVが少
な過ぎ、比較例2はMoが少な過ぎ、比較例3はVが少
な過ぎ、比較例4は冷却開始温度が低過ぎ、比較例5は
冷却速度が高過ぎ、比較例6は冷却停止(終了)温度が
低過ぎ、比較例7は冷却停止温度が低過ぎたのでテンパ
(700℃焼戻し)処理を施し、比較例8は加熱温度が
低過ぎる。
【0018】表2は実施例1〜8及び比較例1〜8の常
温強度、YS、YS、YS/YSおよび評価を
まとめたものである。上記YSは、JIS G 31
06で規定されるSM490BのYS(耐力)の下限値
であり、具体的には板厚16以上40mm未満で315
N/mm2、板厚40超100mm以下で295N/m
m2である。表1に明記した板厚に応じてYSの欄に
315又は295を記載した。YSは600℃におけ
る耐力の測定値である。
温強度、YS、YS、YS/YSおよび評価を
まとめたものである。上記YSは、JIS G 31
06で規定されるSM490BのYS(耐力)の下限値
であり、具体的には板厚16以上40mm未満で315
N/mm2、板厚40超100mm以下で295N/m
m2である。表1に明記した板厚に応じてYSの欄に
315又は295を記載した。YSは600℃におけ
る耐力の測定値である。
【0019】
【表2】
【0020】耐火鋼というからには、600℃での耐力
が常温耐力の少なくとも2/3は必要がある。そこで、
600℃耐力であるYSと常温耐力であるYSの割
合を調べてYS/YSの欄に記載するとともに、評
価の欄に○(66.7%以上)、×(66.7%未満)
を記載し、耐火鋼に適合しているか否かを明らかにし
た。
が常温耐力の少なくとも2/3は必要がある。そこで、
600℃耐力であるYSと常温耐力であるYSの割
合を調べてYS/YSの欄に記載するとともに、評
価の欄に○(66.7%以上)、×(66.7%未満)
を記載し、耐火鋼に適合しているか否かを明らかにし
た。
【0021】表3は実施例1〜8及び比較例1〜8の音
速比とその評価をまとめたものである。
速比とその評価をまとめたものである。
【0022】
【表3】
【0023】音響異方性は圧延方向における音速と圧延
直角方向における音速とが異なることをいい、両者の差
(又は比)が許容範囲にあるか否かが重要である。日本
建築学会 鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査基準・同
解説書に規定されている音速比管理値は、板厚25mm
以下に対して0.990〜1.020の範囲(これを表
中に「A」と記載。)、板厚25mmを超え75mm以
下ものに対して0.995〜1.015の範囲(これを
表中に「B」と記載。)とされている。一方、VSTBは
JIS Z 2347 超音波斜角探傷用A1形標準試
験片(STB−A1)の音速、VLは被験材の圧延方向
の音速、VCは被験材の圧延直角方向の音速である。VL
/VSTBまたはVC/VSTBで求まる音速比を表に記載す
るとともに、これらを各々音速比管理値A、Bと比較
し、その範囲内にあるものを評価の欄で○、範囲に入ら
ぬものを×で表わした。
直角方向における音速とが異なることをいい、両者の差
(又は比)が許容範囲にあるか否かが重要である。日本
建築学会 鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査基準・同
解説書に規定されている音速比管理値は、板厚25mm
以下に対して0.990〜1.020の範囲(これを表
中に「A」と記載。)、板厚25mmを超え75mm以
下ものに対して0.995〜1.015の範囲(これを
表中に「B」と記載。)とされている。一方、VSTBは
JIS Z 2347 超音波斜角探傷用A1形標準試
験片(STB−A1)の音速、VLは被験材の圧延方向
の音速、VCは被験材の圧延直角方向の音速である。VL
/VSTBまたはVC/VSTBで求まる音速比を表に記載す
るとともに、これらを各々音速比管理値A、Bと比較
し、その範囲内にあるものを評価の欄で○、範囲に入ら
ぬものを×で表わした。
【0024】VL/VSTBとVC/VSTBとの両方が○であ
れば、音響異方性は十分に小さくて問題とならない。比
較例4,5,6,7は片方が×であり、音響異方性は大
きく、許容できないことが分った。
れば、音響異方性は十分に小さくて問題とならない。比
較例4,5,6,7は片方が×であり、音響異方性は大
きく、許容できないことが分った。
【0025】この様に、表3から比較例4,5,6,7
は音響異方性の点で不合格であり、また表2から比較例
1,2,3及び比較例8は耐火性の点で不合格である。
この点、実施例1〜8は耐火性、音響異方性ともに合格
であるから、実施例に基づく本発明は耐火性に優れ超音
波異方性の少ない鋼材を提供するものである。
は音響異方性の点で不合格であり、また表2から比較例
1,2,3及び比較例8は耐火性の点で不合格である。
この点、実施例1〜8は耐火性、音響異方性ともに合格
であるから、実施例に基づく本発明は耐火性に優れ超音
波異方性の少ない鋼材を提供するものである。
【0026】
【発明の効果】以上に述べた通り本発明は、重量比で、
C:0.03〜0.15%、Si:0.05〜0.6
%、Mn:0.3〜1.6%、Mo:0.3〜0.7
%、V:0.03〜0.06%、Al:0.005〜
0.10%、残部:Feおよび不可避的不純物からなる
鋼片を、1100℃〜1250℃で加熱し、圧延終了温
度850℃以上の条件で圧延し、引続き冷却速度5〜3
0℃/secならびに終了温度550℃以上の条件で冷
却し、その後、空冷することで、600℃耐力が常温耐
力の2/3以上である耐火性と、十分に小さな音響異方
性とを有した鋼材を提供するものであり、音響異方性が
小さいので不健全部の位置、大きさ等を正しく検出する
ことができ、溶接部の合否判定の信頼性を大いに高める
ものである。
C:0.03〜0.15%、Si:0.05〜0.6
%、Mn:0.3〜1.6%、Mo:0.3〜0.7
%、V:0.03〜0.06%、Al:0.005〜
0.10%、残部:Feおよび不可避的不純物からなる
鋼片を、1100℃〜1250℃で加熱し、圧延終了温
度850℃以上の条件で圧延し、引続き冷却速度5〜3
0℃/secならびに終了温度550℃以上の条件で冷
却し、その後、空冷することで、600℃耐力が常温耐
力の2/3以上である耐火性と、十分に小さな音響異方
性とを有した鋼材を提供するものであり、音響異方性が
小さいので不健全部の位置、大きさ等を正しく検出する
ことができ、溶接部の合否判定の信頼性を大いに高める
ものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量比で、C:0.03〜0.15%、
Si:0.05〜0.6%、Mn:0.3〜1.6%、
Mo:0.3〜0.7%、V:0.03〜0.06%、
Al:0.005〜0.10%、残部:Feおよび不可
避的不純物からなる鋼片を、1100℃〜1250℃で
加熱し、圧延終了温度850℃以上の条件で圧延し、引
続き冷却速度5〜30℃/secならびに終了温度55
0℃以上の条件で冷却し、その後、空冷することを特徴
とした耐火性に優れ超音波異方性の少ない鋼材の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18261293A JPH0734123A (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 耐火性に優れ超音波異方性の少ない鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18261293A JPH0734123A (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 耐火性に優れ超音波異方性の少ない鋼材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0734123A true JPH0734123A (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=16121339
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18261293A Pending JPH0734123A (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 耐火性に優れ超音波異方性の少ない鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0734123A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6103442A (en) * | 1997-12-26 | 2000-08-15 | Canon Kabushiki Kaisha | Method and apparatus for producing electrophotographic photosensitive member |
| US6318382B1 (en) | 1998-12-24 | 2001-11-20 | Canon Kabushiki Kaisha | Cleaning method and cleaning apparatus, and electrophotographic photosensitive member and cleaning method of electrophotographic photosensitive member |
| US6406554B1 (en) | 1997-12-26 | 2002-06-18 | Canon Kabushiki Kaisha | Method and apparatus for producing electrophotographic photosensitive member |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03126816A (ja) * | 1989-10-11 | 1991-05-30 | Nippon Steel Corp | 耐火性の優れた建築用薄手低降伏比鋼の製造方法 |
| JPH03173742A (ja) * | 1989-11-30 | 1991-07-29 | Kobe Steel Ltd | 高温耐力および溶接性の優れた溶接構造用圧延鋼材 |
| JPH04187716A (ja) * | 1990-11-20 | 1992-07-06 | Kobe Steel Ltd | 超音波異方性の小さい高靭性鋼板の製造方法 |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP18261293A patent/JPH0734123A/ja active Pending
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| US6557569B2 (en) | 1998-12-24 | 2003-05-06 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing an electrophotographic photosensitive member including multiple liquid cleaning steps and machining step |
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