JPH073477B2 - 放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体 - Google Patents

放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体

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JPH073477B2
JPH073477B2 JP7626787A JP7626787A JPH073477B2 JP H073477 B2 JPH073477 B2 JP H073477B2 JP 7626787 A JP7626787 A JP 7626787A JP 7626787 A JP7626787 A JP 7626787A JP H073477 B2 JPH073477 B2 JP H073477B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、放射性廃棄物特に比較的高いレベルの放射性
廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体に関する。
<従来の技術> 原子炉などの稼働によって発生する放射性廃棄物には、
気体状のもの、液体状のもの及び固体状のものがあり、
そのうち気体状の放射性廃棄物には、揮発性のものと、
浮遊性の微粒子が含まれたものとがあり、これらの浮遊
性の微粒子は、主に除去効率の高い高性能フィルターに
よって除去される。揮発性のものについては、活性炭フ
ィルターによって除去したり、活性炭ホールドアップ装
置に保留したりする方法が用いられている。液体廃棄物
は、スラッジのような高粘度のものを除いて、主にイオ
ン交換樹脂や蒸発濃縮器によって処理する。固体廃棄物
には、使用済樹脂、使用済制御棒などから、汚染機械や
防護衣服などがあり、これらは前記スラッジと同様に、
通常は一定の期間貯蔵して、放射能の減衰を図った後、
セメント又はアスファルトで固化し所定の貯蔵施設に保
管され、原子炉等規制法に基づいた濃度上限値を越えな
いレベルの廃棄物は最終的に地中に設けられたコンクリ
ートピット内に埋設処分される。また、使用済み燃料の
再処理から発生する高レベルの放射性廃棄物はセラミッ
ク化したり、ホウケイ酸ガラスによってガラス化し、キ
ャニスターなどの封入容器に収納し、所定の条件を備え
た深海に投棄したり、花崗岩層などの岩石層中に処分さ
れる。このように岩石層の貯蔵・処分室に放射性廃棄物
を格納して貯蔵する場合、岩盤の性質、岩盤及び周囲の
地層の安定度、地下水などの水理学的な適性などを勘案
して貯蔵サイトを選定することになる。貯蔵・処分室
は、地表面から少くとも数百mの深さに、相当大きな広
さ(例えば幅数100m×長さ1000m)をもつように形成す
べきである。
従来は、このように貯蔵・処分室を地層中に掘削し、貯
蔵・処分室の囲壁にコンクリートなどを吹付けることに
よって、ライニングを形成し、又は適当な材料で埋戻し
て空間を十分に閉鎖し、又は、ベントナイトなどの遮水
層を形成し、又は貯蔵・処分室の周囲又は内部に集水部
を設け、地下水位を変えることによって、貯蔵・処分室
への地下水の浸入を防止していたが、高レベルの放射性
廃棄物のように数100年以上も保存しようとする場合
は、地下水が徐々にではあるが、貯蔵・処分室に浸入す
るため、十分な遮水効果が得られなかった。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は、前記のように貯蔵・処分室に放射性廃棄物の
固化体又はその封入容器を収容して長期に亘り貯蔵する
場合に、周囲の地層からの地下水が固化体又はその封入
容器と接触しないようにして、地下水の放射能汚染を防
止すると共に、固化体又はその封入容器の地下水による
腐触を防止するようにした、放射性廃棄物の貯蔵・処分
用の地中構造体を提供することを目的としている。
本発明は、一度に大量の放射性廃棄物を貯蔵し処分する
ことができるようにした、放射性廃棄物の貯蔵・処分用
の地中構造体を提供することを目的としている。
本発明は、放射性廃棄物の核種と生物圏との隔離ができ
るだけ完全に行われるようにした、放射性廃棄物の貯蔵
・処分用の地中構造体を提供することにある。
<問題点を解決するための手段> これらの目的のために、本発明により、掘削によって地
層の地下水面下に形成した貯蔵・処分室と、該貯蔵・処
分室中に配置してあり、放射性廃棄物の固化体又は該固
化体を収納した容器を載置した架台と、該架台上の前記
固化体又は容器の周囲において前記貯蔵・処分室中に満
たして前記貯蔵・処分室に浸入しようとする地下水の水
圧と釣合うようにした非親水性液とからなる放射性廃棄
物の貯蔵・処分用の地中構造体が提供される。
同様に、本発明によって、掘削によって地層の地下水面
下に形成した貯蔵・処分室と、該貯蔵・処分室中に配置
してあり、放射性廃棄物の固化体又は該固化体と収納し
た容器を載置した架台と、該架台と前記固化体又は容器
を包囲して配設した遮蔽体とを有し、該遮蔽体の内部に
は充満した不活性ガスを、また前記貯蔵・処分室と遮蔽
板間には、浸入しようとする地下水の水圧と釣合うよう
に浸漬した非親水性液とをそれぞれ配備してなる放射性
廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体も提供される。
<作用> 本発明の構成により、周囲の地層からの地下水は、非親
水性液と接触し、比重差によって、地中構造体の最も下
方のピットに集められるため、貯蔵・処分室中の固化体
と接触できなくなり、放射性廃棄物中の核種と地下水を
介した生物圏との接触が有効に防止される。
<実施例> 次に、図面に示した実施例について一層詳細に説明す
る。
第1,2図において、10は地表面11から掘削によって形成
した空洞状の貯蔵・処分室であり、地表面11側の入口の
坑道から、地下水層9の下方まで、ほぼ同じ幅に堀進ん
だ後、放射性廃棄物の収納スペースを形成するように、
幅が広げられる。第1図では貯蔵・処分室10の全体の垂
直断面形状は徳利形になっているが、本発明はこの特定
の形状には限定されない。掘削の貯蔵・処分室10の内部
に周囲の地層(多くは岩石層)から、浸入しようとする
地下水は掘削の間グラウト注入や止水板などによって阻
止する。次に貯蔵・処分室10の底面に架台2を載置す
る。この架台は、図示した例では、脚部5と、底板4
と、隔壁6と、頂板3とから成る2層多室構造である
が、必要に応じて2層よりも多くの数の多層多室構造と
してもよい。
脚部5は第1,2図に示すように、貯蔵・処分室10の縦横
方向に適数設け、石油などの非親水性液がその間の全部
の空所に自由に流入出しうるようにする。また、貯蔵・
処分室10の大きさは、主として経済上の理由から横方向
(第2図の左右方向)に数10m、縦方向(第1図の左右
方向)に数100mの大きさとし、坑道部の直径は、架台2
の各々の構成部分である頂板3、底板4、脚部5又は隔
壁6、水中ポンプ12(後述する)又は固化体1(後述す
る)を、掘削後に仮設されるエレベーターによって搬入
しうる大きさとする。
第2図に示すように、貯蔵・処分室10に至る坑道部分の
直下には、貯蔵・処分室10の床の高さよりも下方にポン
プ室があり、このポンプ室の内部には水中ポンプ12が収
納され、揚水管13によって地表面11上の図示しない排水
部所に連結されている。
第1,2図において1は、放射性廃棄物の固化体であり、
キャニスターなどの封入容器に収納され封止されている
ことが好ましいが、固化体のままでもよい。放射性廃棄
物のうち、本発明に従って貯蔵可能なものには、スラッ
ジ又は廃液などの液状のものから、使用済樹脂又は使用
済制御棒などの固体状のものがあり、これらは通常は、
セメント又はアスファルトを混合して固化したりガラス
化したりして固化体1とする。
架台2と固化体1とを貯蔵・処分室10の床面上に設置し
た後、貯蔵・処分室10の壁面から、地下水が湧出し始め
る前に、できるだけ速く、坑道側から非親水性液例えば
原油を周囲の地層から水圧と平衡する液位7′まで充満
する。非親水性液としては、原油のほかに、種々の製造
工程から得られる廃油など、地下水よりも低比重でコス
トの低廉な各種の液を使用することができる。周囲の地
層からの地下水は、この非親水性液のため、固化体に到
達できないため、地下水に放射能による汚染が防止され
る地下水は貯蔵・処分室10の底面からもその内部に浸入
しようとするが、架台2の脚部5のため、下方の固化体
1と貯蔵・処分室10の底面との間にも、非親水性液が存
在することにより、地下水と固化体1との直接の接触が
防止される。
貯蔵・処分室10の囲壁から貯蔵・処分室10の内部に浸入
した地下水は、それを満たしている非親水性液と接触
し、比重差によって下方のポンプ室に集水され、水中ポ
ンプ12により配管13を経て地表面11上に揚水されて除去
される。
この実施例では、複数の取付脚を備えた多段多室型の架
台を使用したが、固化体1又はその封入容器の下面が貯
蔵・処分室10の底面よりも高い位置に支持されることに
よって非親水性液が固化体1又はその封入容器の底面を
含めた全面を囲むようにするものであれば、どのような
構造を用いても差し支えない。例えば貯蔵・処分室10の
天井から架台2を吊下した場合も本発明の範囲に含まれ
る。
第3,4図の実施例においては、脚部5を除いた架台2の
部分及び固化体1を、ステンレスなどの金属材料製の遮
蔽体14によって覆った後、この遮蔽体14の内部に配管15
を介して、窒素ガスなどの不活性ガスを封入する。この
場合、架台2上の固化体1は、周囲の地層からの地下水
から、非親水性液と不活性ガスとによって二重に遮蔽さ
れるため、地下水の放射能汚染の危険性は更に少くな
る。その他の点では、第3,4図の実施例は、第1,2図に示
した実施例と全く同様である。
<発明の効果> 本発明によれば、地層中に空洞状の貯蔵・処分室を形成
し、貯蔵・処分室の囲壁にコンクリートなどのライニン
グを施したり、内部の空所の部分を埋戻し材などで埋戻
すことなく、原油などの非親水性液を内部に空所の部分
に、充填浸漬させるようにしたので、囲壁の部分から貯
蔵・処分室の内部に浸入しようとする地下水は、非親水
性液の底に溜り、随時ポンプによって吸出すことができ
るため、地下水の浸入が長期に亘って防止され、その結
果として、地下水の放射能汚染と、固化体又はその封入
容器の地下水による腐蝕とが防止される。また、非親水
性液の層が液体で、地下水圧と平衡されるため、常に安
定であり、地圧の変動等によって破壊されない。また非
親水性液を地中に貯蔵する技術上の問題は、地下石油備
蓄によって実証された技術をそのまま適用することによ
って容易に解決できる。また、第3,4図の実施例におい
て、貯蔵・処分室中の架台及びそれに載置された固化体
をステンレスなどの遮蔽体で覆い、その内部に不活性ガ
ス例えば窒素ガスを充填した場合には、この不活性ガス
と非親水性液とによって二重の遮水効果が達せられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例による地中構造体を示す
縦断面図、第2図は、第1図のA−A線に沿って切断し
て示した横断面図、第3図は、本発明の第2実施例によ
る地中構造体を示す縦断面図、第4図は、第3図のB−
B線に沿って切断して示した横断面図である。 1……固化体、7……非親水性液、10……貯蔵・処分
室、11……地表面。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削によって地層の地下水面下に形成した
    貯蔵・処分室と、該貯蔵・処分室中に配置してあり、放
    射性廃棄物の固化体又は該固化体を収納した容器を載置
    した架台と、該架台上の前記固化体又は容器の周囲にお
    いて前記貯蔵・処分室中に満たして前記貯蔵・処分室に
    浸入しようとする地下水の水圧と釣合うようにした非親
    水性液とからなる放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構
    造体。
  2. 【請求項2】非親水性液として地下水より低比重の液を
    使用した特許請求の範囲第1項記載の放射性廃棄物の貯
    蔵・処分用の地中構造体。
  3. 【請求項3】貯蔵・処分室の最も下方の底部に、貯蔵・
    処分室周囲の地層から浸入する地下水を比重差によって
    集水し、集水した水を地表面まで揚水するようにしたピ
    ットを備えてなる特許請求の範囲第1項又は第2項記載
    の放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体。
  4. 【請求項4】前記架台を複数の支脚によって貯蔵・処分
    室の底面の上方に支持した特許請求の範囲第1〜3項の
    いずれか1項記載の放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中
    構造体。
  5. 【請求項5】掘削によって地層の地下水面下に形成した
    貯蔵・処分室と、該貯蔵・処分室中に配置してあり、放
    射性廃棄物の固化体又は該固化体と収納した容器を載置
    した架台と、該架台と前記固化体又は容器を包囲して配
    設した遮蔽体とを有し、該遮蔽体の内部には充満した不
    活性ガスを、また前記貯蔵・処分室と遮蔽板間には、浸
    入しようとする地下水の水圧と釣合うように浸漬した非
    親水性液とをそれぞれ配備してなる放射性廃棄物の貯蔵
    ・処分用の地中構造体。
  6. 【請求項6】非親水性液として地下水より低比重の液を
    使用した特許請求の範囲第5項記載の放射性廃棄物の貯
    蔵・処分用の地中構造体。
  7. 【請求項7】貯蔵・処分室の最も下方の底部に、貯蔵・
    処分室の周囲の地層から浸入する地下水を比重差によっ
    て集水し、集水した水を地表面まで揚水するようにした
    ピットを備えてなる特許請求の範囲第6項又は第7項記
    載の放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体。
  8. 【請求項8】前記架台を複数の貯蔵・処分室の底面の上
    方に支持した特許請求の範囲第5〜7項のいずれか1項
    記載の放射性廃棄物の貯蔵・処分用の地中構造体。
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JP7229086B2 (ja) * 2019-04-24 2023-02-27 株式会社安藤・間 放射性廃棄物の処分坑道構造、処分坑道構造の製造方法、及び処分坑道構造の維持方法

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