JPH0735320B2 - 炭化珪素ウイスカ−の製造方法 - Google Patents

炭化珪素ウイスカ−の製造方法

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JPH0735320B2 JP18803287A JP18803287A JPH0735320B2 JP H0735320 B2 JPH0735320 B2 JP H0735320B2 JP 18803287 A JP18803287 A JP 18803287A JP 18803287 A JP18803287 A JP 18803287A JP H0735320 B2 JPH0735320 B2 JP H0735320B2
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▲茂▼男 遠藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 金属やプラスチックに混入してその強度を高めるための
補強材や、高温雰囲気で使用される繊維質断熱材として
使用される炭化珪素ウィスカーを簡単な装置と簡単な操
作で効率よく製造する方法に関する。
〔従来技術〕
二酸化珪素,炭素及び弗化物融材を非酸化雰囲気で1300
℃〜1450℃に加熱して炭化珪素ウィスカーを得ることは
公知である。(斎藤肇、窯業協会誌88[5]1980等)融
材として用いられる弗化物はNaF,Na2SiF6,Na3AlF6など
でその添加量は比較的多量で二酸化珪素と弗化物のモル
比で3対1ないし1対1が好適な条件とされている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
(1)前記3種類の原料混合物を非酸化雰囲気下で1300
℃〜1450℃に加熱して液相を生ぜしめ発生する気相(Si
O,CO)から炭化珪素ウィスカーを生成せしめるためには
複雑な装置と精密な温度制御を必要とした。これに伴い
炭化珪素ウィスカーの製造コストに占める反応装置等の
設備費や装置の運転経費の割合が原料費よりも著しく大
きい。
(2)前記の如く比較的多量の弗化物融材を用いること
はそれだけ原料費を高くすることになると共に腐食性の
弗化物ガスを多量に発生し工場環境を悪化させる。
(3)従来はなるべく短時間で液相を生ぜしめ固相炭素
との反応により気相を生ぜしめるために原料はいずれも
微粉、例えば200メッシュ以下が用いられていた。微粉
の原料は粉塵を発生し易く原料の混合に長時間を要す
る。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは弗化物ガス及び粉塵の発生が少
く、複雑な装置や精密な温度制御を必要とせずに溶融鉱
滓等の顕熱を有効に利用して容易且つ収率良く炭化珪素
ウィスカーを製造する方法を提供することにある。
〔問題点を解決する手段〕
前記目的は、10〜60重量%の実質的に、150メッシュ以
上の二酸化珪素原料と、20〜60重量%の実質的に150メ
ッシュ以上のアルミナ質耐火材と、5〜50重量%の実質
的に150メッシュ以上の炭素とからなる100重量%の原料
粉末に1〜5重量%の弗化物融材及び粘結材を加えて混
練する段階と、混練された原料粉末を上端が閉塞され、
下端が開放された筒状の成形体に成形する段階と、成形
体内部の中空部分に炭化珪素ウィスカーの集塊を生成す
べく、成形体の下端を除く成形体外面を1300℃以上の加
熱媒体で覆う段階とからなる炭化珪素ウィスカーの製造
方法によって達成される。
〔作用〕
実質的に150メッシュ以下の微粉を含まない二酸化珪素
原料,アルミナ質耐火材,及び炭素の割合をそれぞれ10
〜60、20〜60、及び5〜50重量%とし、これらからなる
原料粉末に1〜5重量%の弗化物融材を加えたものに、
さらに粘結材を加えて混練したあとこの混練物で中空の
筒状に成形すると通気性の良い成形体ができる。この成
形体の外面を1300℃以上の加熱手段としての融体で覆っ
たのち全体に粉状断熱材をかけ保温徐冷すると、成形体
全体は長時間高温に加熱される。その結果成形体を構成
している各原料は高温に加熱され一部が気相となり成形
体の気孔部分を通り内部の中空部分に移動し、ここで反
応を起して炭化珪素ウィスカーを生成する。この場合前
記の好ましい原料の粒度とその配合割合によってのみ成
形体は高温の条件下でも崩壊してしまうことなく中空部
分と通気性を維持し続けると共に中空部分には極めて多
量の炭化珪素ウィスカーが生成する。
ここで成形体は炭化珪素ウィスカーの原料であるととも
に炭化珪素ウィスカーの生成室でもある。この生成室と
なる中空の成形体を加熱するための熱源として鉱滓,ガ
ラス,耐火物等の珪酸塩又は金属の融体を利用し、この
溶融体を前記成形体の外面を覆うごとく流し込むのであ
る。そして融体を含む全体を粉状断熱材で覆って保温徐
冷することによって操作は終了する。
このような操作は鋳物業や電鋳耐火物工業においては日
常大規模に行われているものであって高価な原料や装置
を用いることなく鉱滓等の融体を流し込んで保温したあ
と単に放置しておくだけでよく、精密な運転操作を必要
としない。また通常、溶融鉱滓等の顕熱は利用されるこ
となく失われておりこれらを利用して有用な工業材料を
得ることも本発明の目的の一つである。融体はその温度
が1300℃以上であれば種類は問わない。溶融鉱滓又は金
属の顕熱を利用することは産業上極めて有用である。ま
た融体を珪酸二石灰(2CaO・SiO2)とすると冷却時に粉
化し内部の成形体の残骸や炭化珪素ウィスカーの集塊を
取り出し易くかつ徐冷粉としても再び利用することもで
きて便利である。珪酸二石灰以外の融体を用いた場合、
鋳造塊が冷却してから反転し中空空間に生成した炭化珪
素ウィスカーの集塊を取り出す。前記条件が好適であっ
た場合には空間内にスポンジ状にウィスカーの集塊が充
満しており白色ないし薄い緑色を呈している。夾雑物は
ほとんど含まない。ウィスカーの直径は0.8〜1.8μmで
1.0〜1.4μmのものが大部分である。
次に本発明において用いられる原料に要求される条件に
ついて説明する。本発明では原料となる二酸化珪素原
料,アルミナ質耐火材及び炭素,弗化物融材は混合され
て中空の成形体に加工される。そしてそれ自身の中空部
分が高温下での炭化珪素ウィスカーの生成室となり又、
同時に反応原料の供給源となるものであるから高温下で
崩壊することなく強度を保ち、同時に気体状に変化した
原料がその中を通過できるように十分な通気度を保つ必
要がある。
このような条件を満たすために原料の粒度、量、純度等
について考慮する必要がある。
まず二酸化珪素原料について述べると二酸化珪素原料は
成形体の外部に流し込まれる融体の温度が低い(例えば
1350℃)場合、通常鋳物業で用いられる鋳物砂,川砂,
又は二酸化珪素を多量に含む天然鉱物等でもよいが電鋳
耐火物融体の如く高温(例えば1850℃)の場合には耐熱
度の高い純度の高い珪砂を用いる必要がある。
アルミナ質耐火材も通常シャモット粒等で十分であるが
高温の融体を用いる場合には耐熱度の高いタビュラーア
ルミナが適している。
このアルミナ質耐火材は従来の炭化珪素ウィスカーの製
造方法では用いられていないが本発明においては必須の
条件である。その理由は二酸化珪素と弗化物融材との反
応により生じた液相と反応してその粘度を調整して液相
を原位置に留め、流出しない様に保持すると共に成形体
の通気度を維持する働きをしているものと考えられる。
炭素は特に反応性の高いものは必要とせず電極や黒鉛板
を粉砕したものでよい。
これ等の原料の粒度は弗化物融材を除いて実質的に150
メッシュ以下の微粉を含まないことが必要である。微粉
の存在は成形体の通気度を低下させ強度も低下させる。
次にこれら原料の混合割合について述べる。望ましい混
合割合は二酸化珪素原料10〜60重量%、アルミナ質耐火
材20〜60重量%、炭素5〜50重量%であってこの範囲外
では炭化珪素ウィスカーは全く生成しないか或いは極く
僅かしか生成しない。上記3種の主原料に1〜5重量%
の弗化物融材が加えられる。弗化物融材が1重量%以下
では炭化珪素ウィスカーは生成せず5重量%以上の添加
はこれらの成形体が外部から加熱されたとき粒子間の気
孔を塞ぎ気相の内部への発生を妨げたり成形体が軟化崩
壊する悪影響が生じる。
成形体は以上の4種類の原料に鋳物業で用いられる有機
粘結材2〜7重量%を加えて混練し適当な(例えば30m
m)厚さの中空の成形体(例えば一端が開放した円筒形
や円錐台形)に成形したもので、ここで用いられる有機
粘結材として加熱によって硬化するものと常温で硬化す
る自硬性のものがあるが後者の方が使い易い。この成形
体は鋳物業で言う「中子」とほぼ同様のものである。
(実施例) 以下本発明を、図面を参照しながら好ましい2つの実施
例を用いてより詳細に説明する。第1図は本実施例を説
明するための概念図である。第1図に於て、中空の成形
体1は粒状の二酸化珪素原料,アルミナ質耐火材及び炭
素と少量の弗化物融材を粘結材を用いて成形されたもの
で下端が開放されている。この成形体は別に用意された
珪砂型2の中に設置される。そして中空の成形体1の周
りに融体3が注湯され、さらにこれら全体が鉄製の徐冷
箱5の中に充填された徐冷粉4の中に埋められている。
そしてこの中空成形体の中の中空部分に炭化珪素ウィス
カー6が生成している。
第1の実施例 第1の実施例では融体としてAl2O3−ZrO2−SiO2系電鋳
耐火物の溶融体を用いている。この融体の注湯時の温度
は1850℃である。また弗化物融材としてNa3AlF6(氷晶
石)を、二酸化珪素原料として珪砂を、アルミナ質耐火
材としてタビュラーアルミナを夫々用いている。
これら珪砂、タビュラーアルミナ、炭素及び氷晶石の配
合物を混練機に入れ更にフェノール系自硬性粘結材,フ
ァンドレッツDA−603を5重量%及びその硬化剤,ファ
ンドレッツC−22−M(何れも大日本インキ化学工業社
製)3重量%を加えて混練する。混練物は予かじめ準備
した木型に充填して底面の外径250mm、上面の外径100m
m、高さ430mm、肉厚30mmの円錐台形(底面のみ開孔)に
成形する。成形体は充填後20分で硬化して木型より脱型
できる。
次に内寸500×500×500mmの珪砂型の内部に上記成形体
を置き珪砂型の下部及び側面に約100mmの厚さにアルミ
ナ粉を充填したあとAl2O3−ZrO2−SiO2系電鋳耐火物の
溶融体を珪砂型内に成形体が隠れるまで徐々に注入す
る。注入後直ちに上面にアルミナ粉をかけて、そのまま
3日間放置する。冷却後鋳造体をとり出し反転すると成
形体の中空部分には炭化珪素ウィスカーの集塊が充填さ
れており集塊は簡単に取り出すことができる。ウィスカ
ー集塊はほとんど夾雑物を含まず白色ないし薄い緑色で
直径は0.8〜1.8μmであり相互にからまってスポンジ状
になっている。
表1に珪砂,タビュラーアルミナ,炭素,氷晶石の割合
(重量比)を実験例1〜6に示す如く種々変えて本発明
を実施する場合及び比較実験例1〜3に示す如く上記割
合を本発明の割合と変えて実施する場合に夫々生成され
る炭化珪素ウィスカーの生成量を示す。
第2の実施例 第2の実施例では高炉滓を電気炉で再溶融して融体とし
て用いる。注湯時の温度は1450℃を目標とする。弗化物
融材は第1の実施例と同様氷晶石を用い、他の原料とし
ては表2のものを用いる。第1実施例と同様な珪砂型を
用いて前述の如く電気炉で再溶融した高炉滓を注入して
3日間放置する。得られるウィスカー集塊の性状は第1
実施例と同様である。
表3に川砂,岩手Bシャモット,炭素,氷晶石の割合
(重量比)を実験例7、8に示す通りにして本発明を実
施する場合及び比較実験例4、5に示す如く上記割合を
本発明の割合と変えて実施する場合に夫々生成される炭
化珪素ウィスカーの生成量を示す。
第1の実施例及び第2の実施例に示すように二酸化珪素
原料としては二酸化珪素を多量に(少なくとも80%)含
む天然鉱物を使用することが可能でありアルミナ質耐火
材も煉瓦屑など安価な原料を使用できる。弗化物融材
(NaF,Na3AlF6,Na3SiF6,AlF6,MgF2,CaF2の一又は二
以上の混合物)も1300℃以下で溶けるものであればよ
い。使用する融体もその顕熱を利用するので組成は問わ
ない。このような融体として例えば高炉滓,転炉滓,鋳
鉄,合金鉄,ガラス等がある。ただ融体の温度は1300℃
以下の場合、電気溶融炉等で再加熱することが必要であ
るがこれに要する電力量は僅かであり複雑かつ高価な材
料で作った装置全体を例えば1400℃に保持するのに比し
極めて経済的である。
〔効果〕
上述の如く、本発明によれば複雑な装置や精密な温度制
御を必要とせずに炭化珪素ウィスカーを容易に収率よく
製造することができ、同時に溶融鉱滓等の顕熱を有効に
利用することができる。そして、原料となる弗化物の使
用割合が少ないので弗化物から腐食性のガスの発生が少
なく、また微粉の原料を使用しないので粉塵が発生する
ことがない等により工場内の環境を悪化させることがな
い等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好ましい実施例を説明するための概念
図である。 1……成形体、2……珪砂型、3……融体、4……徐冷
粉、5……徐冷箱、6……炭化珪素ウィスカー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 公男 千葉県香取郡神崎町武田字八幡平20番8 東芝モノフラツクス株式会社内 (72)発明者 三須 安雄 千葉県香取郡神崎町武田字八幡平20番8 東芝モノフラツクス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10〜60重量%の実質的に150メッシュ以上
    の二酸化珪素原料と、20〜60重量%の実質的に150メッ
    シュ以上のアルミナ質耐火材と、5〜50重量%の実質的
    に150メッシュ以上の炭素とからなる100重量%の原料粉
    末に1〜5重量%の弗化物融材及び粘結材を加えて混練
    する段階と、混練された原料粉末を上端が閉塞され、下
    端が開放された筒状の成形体に成形する段階と、成形体
    内部の中空部分に炭化珪素ウィスカーの集塊を生成すべ
    く、成形体の下端を除く成形体外面を1300℃以上の加熱
    媒体で覆う段階とからなる炭化珪素ウィスカーの製造方
    法。
  2. 【請求項2】成形体は、底面が開放された円錐台形であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】加熱媒体は、溶融鉱滓又は珪酸二石灰の融
    体である特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】弗化物融材は、氷晶石である特許請求の範
    囲第1項から第3項に記載の製造方法。
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