JPH0735691A - 化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット - Google Patents

化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット

Info

Publication number
JPH0735691A
JPH0735691A JP18041993A JP18041993A JPH0735691A JP H0735691 A JPH0735691 A JP H0735691A JP 18041993 A JP18041993 A JP 18041993A JP 18041993 A JP18041993 A JP 18041993A JP H0735691 A JPH0735691 A JP H0735691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liposome
chemical sensor
chemical
optical waveguide
waveguide means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP18041993A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Umibe
勝晶 海部
Hiroo Miyamoto
裕生 宮本
Minoru Saito
稔 斎藤
Masakazu Kato
雅一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP18041993A priority Critical patent/JPH0735691A/ja
Publication of JPH0735691A publication Critical patent/JPH0735691A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リポソームを用いた化学センサであって、従
来より取扱が容易な化学センサを提供すること。 【構成】 光ファイバ11の先端に膜電位感受性色素を
内包したリポソーム13を固定する。 【効果】 光ファイバ11及びリポソーム13が一体と
なった化学センサであるので、光ファイバを測定対象の
液体から洗浄液に移動すると、リポソームも共に移動す
る。先回のセンシングにおいてリポソームに吸着した化
学物質をこの洗浄液中で洗い落とせる。その後、この化
学センサを別のセンシングに使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生物の味覚、嗅覚機
能を模倣した化学センサ、その製造方法、前記化学セン
サを用いた化学センサユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学物質のセンサとして従来から研究さ
れているものに、酵素センサ、免疫センサがある。これ
らは、特定の化学物質を選択的に検出するものである。
これに対し生物の味覚や嗅覚は、多種多様な化学物質を
同時に認識する化学センサといえ、多種多様な化学物質
の複雑かつ総合的な組み合わせに由来している味やニオ
イをも認識する。したがって、味覚や嗅覚を模倣した化
学センサが実現できれば、食品工業、化粧品工業、さら
に近年注目されている環境計測などの広い分野で種々の
利点が得られる。しかし、味覚や嗅覚が味やニオイをど
のような機構で認識するかについては、まだはっきりし
ていないことが多い。いまのところ、多数の非特異的な
受容体から得た応答を脳が情報処理してニオイ、味のパ
ターンとして認識するといわれている。
【0003】味覚や嗅覚を模倣する際の、受容体を模倣
する具体的手段として、例えば、文献I(バイオケミス
トリー(Biochemistry),26,6141−6145
(1987))に示されているように、リポソームが考
えられている。即ち、脂質二分子膜で構成されたリポソ
ームでは、これに種々のニオイ物質が吸着すると二分子
膜の構造が変化するため膜電位が変化する。この膜電位
変化は膜電位感受性色素により検知できる。このような
機構でニオイ物質(化学物質)をセンシングしようとす
るのである。
【0004】この出願にかかる発明者も、リポソーム及
び膜電位感受性色素を利用した化学センサを、例えば特
開平3−245044号(特願平2−41132号)に
開示している。詳細には、組成の異なる少なくとも二種
類以上のリポソームそれぞれに、蛍光波長の異なる膜電
位感受性色素を内包存在させたリポソームを含む懸濁液
を用い、上記リポソームの膜電位変化を上記色素の蛍光
強度変化として検出する化学センサを開示していた。こ
の化学センサでは同時に多重の情報が得られるので化学
物質の認識に有利と考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3−245044に開示の化学センサでは、リポソーム
の懸濁液を用いていたため、化学物質の1回の測定毎に
懸濁液は測定対象の化学物質で汚染される。このため、
測定毎に新たなリポソーム懸濁液を用意する必要がある
など、センサとして使用するにはその取り扱いが煩雑で
あるという問題点があった。
【0006】また、複数種類のリポソームから得られる
情報を区別するために、リポソームの種類と同じ数だけ
の膜電位感受性色素を用意する必要があること、さら
に、これら色素毎の所定波長の励起光を用意する必要が
あること、各色素からの蛍光波長に対応して測定波長を
切り換える必要があることなどの問題点があった。
【0007】この出願はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従ってこの出願の第一発明の目的は、リポソ
ームを利用した化学センサであって取扱が従来より簡易
な化学センサを提供することにある。また、この出願の
第二発明の目的は、リポソームを利用した化学センサで
あって取扱が従来より簡易で、かつ、膜電位感受性色素
の使用種類数の低減及び励起波長や測定波長それぞれの
単一波長化が図れる化学センサを提供することにある。
また、この出願の第三発明の目的は、第一発明及び第二
発明の化学センサを製造するための具体的な方法を提供
することにある。また、この出願の第四発明の目的は、
第一発明及び第二発明のの化学センサを有効に使用する
ための化学センサユニットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第一発明の目的の達
成を図るため、この出願の第一発明によれば、光導波手
段と、該光導波手段の端部に固定され膜電位感受性色素
を内包しているリポソームとを具えたことを特徴とす
る。
【0009】また、上記第二発明の目的の達成を図るた
め、この出願の第二発明によれば、第一発明の化学セン
サを複数具えたことを特徴とする。ただし、この第二発
明の化学センサにおける前記複数の化学センサにおいて
は、個々の化学センサ(これを、「個別化学センサ」と
いう。)毎でリポソームの脂質組成を異ならせてある
か、あるいは、いくつかの個別化学センサ群毎でリポソ
ームの脂質組成を異ならせてある。
【0010】なお、第一発明及び第二発明の実施例に当
たり、光導波手段の具体例としては、光ファイバ、又
は、ガラス基板、高分子薄膜若しくは半導体基板に導波
路を作製して構成される導波構造など種々のものを挙げ
ることができる。そのようなものの中でも光ファイバは
センシング時の化学センサの移動の容易さなどを考える
と、光導波手段として好適である。なお、ここでいう光
導波手段は、その一部を光ファイバで構成し、他の部分
を基板に形成した導波構造で構成したものの場合であっ
ても良い。
【0011】また、上記第三発明の目的の達成を図るた
め、この出願の第三発明によれば、第一発明及び第二発
明の化学センサを製造する方法として、以下の(a),
(b)の2つの態様を主張する。
【0012】(a).前記光導波手段のリポソーム固定
予定の端部にアミノ基を導入する工程と、前記リポソー
ムとして脂質二重膜にタンパク質が埋め込まれたリポソ
ームを形成する工程と、該タンパク質が埋め込まれたリ
ポソームを、前記アミノ基導入済みの光導波手段の端部
に、タンパク質−グルタルアルデヒド−アミノ基の結合
を利用して、固定する工程とを含む方法。
【0013】(b).前記光導波手段のリポソーム固定
予定の端部にアミノ基を導入する工程と、該導入された
アミノ基にビオチンを導入する工程と、前記リポソーム
として脂質二重膜にタンパク質が埋め込まれたリポソー
ムを形成する工程と、該埋め込まれたタンパク質にビオ
チンを導入する工程と、前記ビオチン導入済みのリポソ
ームを、前記ビオチン導入済みの光導波手段の端部に、
ビオチン−アビジンの結合又はビオチン−ストレプトア
ビジンの結合を利用して固定する工程とを含む方法。
【0014】また、上記第四発明の目的の達成を図るた
め、この出願の第四発明によれば、第一及び第二発明の
化学センサから選ばれた化学センサと、該化学センサに
備わる光導波手段の、リポソームが固定されている端部
とは反対側の端部に接続され、該リポソーム内の膜電位
感受性蛍光色素に対し励起光を供給するための光源と、
前記反対側端部に接続され前記膜電位感受性蛍光色素か
らの蛍光を測定するための受光素子とを具えたことを特
徴とする。
【0015】
【作用】この第一発明の構成によれば、光導波手段のリ
ポソームが固定されている側の端部を所定液体(例えば
バッファ)に浸漬することで化学物質のセンシング状態
が形成できる。この液体にセンシング対象の化学物質が
加わると、リポソームの膜電位が変化する。この膜電位
の変化はリポソームに内包してある膜電位感受性色素に
より従来同様感知できる。ただし、この第一発明では、
膜電位感受性色素を励起するための励起光は光導波手段
によって外部から導入でき、また、膜電位変化に応じて
生じる膜電位感受性色素の蛍光強度変化は同じく光導波
手段によって外部に取り出せる。さらに、光導波手段及
びリポソームは一体となっているので、センシング終了
後は、この化学センサを、化学センシングの対象物が混
入された液体中から例えば純水などの好適な洗浄液中に
移動でき、そして、この洗浄液によって化学センサ(特
にリポソーム)を清浄することで先回のセンシング時の
化学物質を洗い落とせるので、化学センサの再生ができ
る。したがって、リポソーム懸濁液を測定毎に新たに用
意する必要がなくなる。
【0016】また、第二発明の構成によれば、リポソー
ムの脂質組成を異ならせることで複数種類の個別化学セ
ンサを構成し、これら複数種類の個別化学センサの束に
より化学センサが構成される。脂質組成が異なるリポソ
ームを具えた個別化学センサそれぞれは、1つの化学物
質に対して異なる膜電位変化を示すから、これら個別化
学センサのリポソームに内包してある膜電位感受性色素
が同じ種類のものであっても、これら個別化学センサそ
れぞれでは異なる蛍光強度変化が生じる。このことは、
膜電位感受性色素を励起するための励起波長を統一化し
たとしても、同時に多重の情報が得られることを意味す
る。一方、膜電位感受性色素を統一すると個別化学セン
サから出力される励起光の波長も同じとなってしまう
が、個別化学センサの光導波手段それぞれには例えばフ
ォトダイオード等の好適な受光素子を個別に接続できる
から、個別化学センサから出力される各励起光は容易に
分離して測定できる。このため、測定波長の統一化も図
れる。また、この第二発明の化学センサでは、例えばあ
るニオイ物質に対する各個別化学センサから出力される
励起光をパターンとして登録することも可能になるの
で、化学物質をより生体機能に近い形でセンシングでき
ると考えられる。
【0017】また、この出願の第三発明の化学センサの
各製造方法では、光導波手段に所定のリポソームを、第
一態様の方法にあっては、アミノ基−グルタルアルデヒ
ド−タンパク質の結合を利用して固定し、第二態様の方
法にあっては、ビオチン−アビジンの結合又はビオチン
−ストレプロアビジンの結合を利用して固定する。この
ため、光導波手段に所定のリポソームを、所望通りかつ
実用的な強度で固定できる。
【0018】また、この出願の第四発明の化学センサユ
ニットでは、第一発明及び第二発明の化学センサによる
センシングを簡易に行える。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照してこの出願の第一発明〜
第四発明の各実施例についてそれぞれ説明する。しかし
ながら、説明に用いる各図はこの発明を理解出来る程度
に各構成成分の寸法、形状及び配置関係を概略的に示し
てあるにすぎない。また、各図において同様な構成成分
については同一の番号を付して示し、それらの重複説明
は場合により省略する。また、以下の説明中で述べる使
用材料、その使用量、処理方法、処理温度、処理時間な
どの各条件はこれら発明の範囲内の一例に過ぎないこと
は理解されたい。
【0020】1.第一発明の化学センサの実施例の説明 図1(A)、(B)及び図2(A)、(B)は第一発明
の実施例の化学センサ10の説明に供する図である。特
に、図1(A)はこの化学センサ10の全体を示した
図、図1(B)はこの化学センサ10に備わる光導波手
段11のリポソーム13が固定されている端部側の部分
(図1(A)のP部分)を拡大して示した図、図2
(A)及び(B)はリポソームの説明図である。
【0021】第一発明の実施例の化学センサ10は、光
導波手段11としての光ファイバ11と、この光ファイ
バ11の一方の端部(一方の先端面)に固定され、膜電
位感受性色素(図2(A)、(B)に21a,21bで
示す。)を内包しているリポソーム13とを具えてい
る。ただし、この実施例では、リポソーム13として、
脂質組成が異なる2種類のリポソームであって異なる膜
電位感受性色素を内包している第1のリポソーム13a
及び第2のリポソーム13bを光ファイバ11の先端面
にそれぞれ固定した例を示している(図1(B)、図2
(A)、(B)参照。)。もちろん、リポソームの種類
はこれに限られず化学センサの設計に応じ任意とでき、
1種類の場合でも良く、3種類以上の場合でも良い。な
お、図1(B)において15は、光ファイバ11の先端
にリポソーム13を固定するための手段を示す。この固
定手段15は特に限定されるものではないが、後述の製
造方法の項において好適な例を2つ程示している。
【0022】ここで、光ファイバ11は化学センサの設
計に応じ任意好適なものを使用できる。波長多重できる
光ファイバを用いることもできる。また、リポソーム1
3a、13bの脂質二分子膜13x(図2(A)、
(B)参照)を構成するための脂質やリポソームに内包
させる膜電位感受性色素21a,21bとして何を用い
るかは、化学センサの設計に応じ任意とできる。この実
施例では、第1のリポソーム13aの脂質を卵ホスファ
チジルコリン(以下、PC)とし、膜電位感受性色素を
ビス−(1,3−ジブチルバルビツール酸)−ペンタメ
チン オキソノール(以下、DiBaC4 (5))と
し、また、第2のリポソーム13bの脂質を上記PCと
卵ホスファチジルエタノールアミン(以下、PE)との
混合脂質とし、膜電位感受性色素をビス−(1,3−ジ
ブチルバルビツール酸)−トリメチンオキソノール(以
下、DiBaC4 (3))としている(詳細は後述の製
造方法の項で説明する。)。
【0023】この第一発明の化学センサ10では、詳細
は後述の化学センサユニットの説明の項で説明するが、
その先端部(リポソーム13を固定してある側)を適当
な液体(例えばバッファ)に浸漬することで化学物質の
センシング可能状態となる。光ファイバ11の他端から
膜電位感受性色素に応じた波長の励起光を入力すること
でリポソーム13内の膜電位感受性蛍光色素が励起され
る。センシングに用いている液体に化学物質が加わると
リポソーム13の膜電位が変化する。この膜電位変化は
膜電位感受性色素の蛍光強度変化として検出できる。こ
の蛍光強度変化は光ファイバ11により外部に取り出せ
る。また、センシング終了後は、純水等の洗浄液側に化
学センサ10を移動しその洗浄液により化学センサ10
のリポソーム13から化学物質を洗い落とすことができ
るので、多数回のセンシングに繰り返し使用できる。
【0024】2.第二発明の化学センサの実施例の説明 図3(A)、(B)は第二発明の実施例の化学センサ3
0の説明に供する図である。特に、図3(A)はこの化
学センサ30の全体を示した図、図3(B)はこの化学
センサ30の先端部(図3(A)のQ部分)を拡大して
示した図である。
【0025】この第二発明の実施例の化学センサは、複
数個(この例では図3(B)に示すごとく7個)の第一
発明の化学センサ(以下、それぞれを「個別化学セン
サ」とも称する。)10a〜10gを束ねた構成として
ある。ただし、7個の個別化学センサ10a〜10gで
は、リポソームに内包させてある膜電位感受性色素はい
ずれも同じ種類のものとしている。また、複数個の個別
化学センサ10a〜10gにおいては、個別化学センサ
毎でリポソームの脂質組成を異ならせてあるか、あるい
は、いくつかの個別化学センサ群毎でリポソームの脂質
組成を異ならせてある。この実施例では、7個の個別化
学センサ10a〜10gのうちの、10a〜10dで示
す4個の個別化学センサで構成される第1の群と、10
e〜10gで示す3個の個別化学センサで構成される第
2の群とで、リポソームの脂質組成を異ならせてある。
すなわち、第1の群の各リポソームとして第1の脂質で
構成したものを用い、第2の群の各リポソームとして第
2の脂質で構成したものを用いている。図3において、
脂質組成が異なる2種類のリポソームを、13y,13
zとして示している。リポソーム13y,13zを構成
するための第1の脂質、第2の脂質、またリポソームに
内包させる膜電位感受性色素としてどのような材料を用
いるかは、化学センサの設計に応じ任意とできる。この
実施例では、10a〜10dの個別化学センサの各リポ
ソーム13yの脂質をPCとし、10e〜10gの個別
化学センサの各リポソーム13zの脂質をPCとPEと
の混合脂質とし、10a〜10gの全個別化学センサの
リポソームに内包させた膜電位感受性色素をDiBaC
4 (5)としている(詳細は後述の製造方法の項で説明
する。)。
【0026】上述の例では個別化学センサの個数を7と
し、リポソームの脂質組成を2種類とし、かつ、7個の
個別化学センサを4:3の割合で2群に分けた例を示し
た。しかし、個別化学センサ数、リポソームの脂質組成
の種類数、個別化学センサの群の構成方法は化学センサ
の設計に応じ変更できる。例えば、リポソームの脂質組
成をn種類(nは2以上の整数)としたなら、原理的に
は、個別化学センサの数はn個で良い。ただし、センサ
の信頼性を考えるとn種類の個別センサを複数づつ用い
る構成も好適と考える。
【0027】この第二発明の化学センサ30も第一発明
の化学センサと同様な原理で化学物質のセンシングがで
きるものである。ただし、個別化学センサ10a〜10
dの群と個別化学センサ10e〜10gの群とで、リポ
ソームの脂質組成を異ならせてあるので、各群の個別化
学センサは化学物質に対し固有の応答性を示す。したが
って、この実施例の場合は、第1群の個別化学センサか
らの蛍光強度変化と、第2群の個別化学センサからの蛍
光強度変化とで構成される2種類の蛍光強度変化が同時
に観測できる。また、個別化学センサ10a〜10fの
リポソームに内包させる膜電位感受性色素を同種類のも
のとしてあるから、上記蛍光強度変化の測定は、7個の
個別化学センサに共通な励起光と共通な測定波長により
行える。すなわち、個別化学センサ10a〜10fの光
ファイバの他端(図3(A)中11xで示す)からこれ
ら個別化学センサに対し同じ波長の励起光を入れての測
定ができる。また、個別化学センサ10a〜10fの光
ファイバの他端11xから取り出される励起光は、個別
化学センサ10a〜10f毎で例えばフォトダイオード
で測定できるので、測定波長も統一できる。
【0028】3.第三発明(化学センサの製法)の実施
例の説明 3−1.第三発明の第一の態様の説明 第一及び第二発明の化学センサを製造する当たり光ファ
イバの先端にリポソームを固定する第一の方法として、
アミノ基−グルタルアルデヒド−タンパク質の結合を利
用する方法を説明する。ただし、ここでは、第一発明の
実施例に示した化学センサ10を製造する場合、即ち、
光ファイバ11の先端に第1のリポソーム13a及び第
2のリポソーム13bがそれぞれ固定されている化学セ
ンサを製造する場合の例で説明する。図4はその説明に
供する工程図である。
【0029】先ず、光導波手段としてこの場合石英製光
ファイバ11を用意する(図4(A))。この光ファイ
バ先端にアミノ基を導入する。この方法として、アミノ
基を有するシランカップラー剤で光ファイバ先端を処理
するのが良い。このため、ここでは、1%アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(型番LS−3150:信越シリ
コーン社製)水溶液中に、この光ファイバ11をその先
端部のみ2分間浸漬する。これを取り出し純水で洗浄し
た後、恒温槽中で110℃の温度で10分間加熱する。
この一連の処理により光ファイバ先端にアミノ基が導入
される(図4(B))。
【0030】次に、アミノ基導入済みの光ファイバの当
該先端を1%グルタルアルデヒド水溶液中に1時間浸漬
することにより、光ファイバ先端にアルデヒド基を導入
する(図4(C))。
【0031】一方、リポソームは次のように調製する。
まず、リン脂質の一つである卵ホスファチジルコリン
(以下、PC)100mgをクロロホルム5mlに溶解
した溶液と、膜タンパク質としてのアラメシチン(シグ
マ社製)1mgをエタノール1mlに溶解した溶液と
を、容量50mlのナス形フラスコに入れ混合し、次い
で、ロータリエバポレータを用いて溶媒を蒸発させる。
これにより、フラスコ内壁に薄膜状に脂質膜が残る。次
に、このフラスコ内に、膜電位感受性色素としてこの場
合ビス−(1,3−ジブチルバルビツール酸)−ペンタ
メチン オキソノール(DiBaC4 (5))を含む1
0mlの重炭酸バッファ(pH8.5のもの)を加え、
その後、37℃の下でボルテックスミキサーで攪拌し脂
質膜を分散させる。このように作製した脂質懸濁液に超
音波をかけてリポソームを構成した後、遠心機(100,00
0g)にかけ、上清を集める。さらに、リポソーム懸濁液
をエクストルーダ(日油リポソーム社製)にかけリポソ
ームの径を200nm以下に揃える。さらに、重炭酸バ
ッファ(pH8.5のもの)で10倍に希釈してPCリ
ポソーム懸濁液(第1のリポソーム懸濁液)を調製し
た。このPCリポソームは模式的に示すと図4(D)の
状態にある。図4(D)において、13が膜電位感受性
色素(図示せず)を内包するリポソームであり、15x
がリポソーム13の脂質二分子膜に組み込まれたタンパ
ク質である。このPCリポソームは詳細には図2(A)
の状態のものに相当する。
【0032】また、卵ホスファチジルコリン(PC)5
0mg及び卵ホスファチジルエタノールアミン(以下、
PE)50mgをクロロホルム5mlに溶解した溶液
と、膜タンパク質としてのアラメシチン(シグマ社製)
1mgをエタノール1mlに溶解した溶液とを、容量5
0mlのナス形フラスコに入れ混合し、上記PCリポソ
ーム懸濁液を調製した方法に従いPC+PEリポソーム
懸濁英気(第2のリポソーム懸濁液)を調製した。ただ
し、この場合は、膜電位感受性色素として、ビス−
(1,3−ジブチルバルビツール酸)−トリメチン オ
キソノール(DiBaC4 (3))を用いている。この
PC+PEリポソームも模式的に示すと図4(D)の状
態にある。詳細には図2(B)の状態のものに相当し、
脂質二分子膜13xがPCとPEとで構成されたもので
ある。
【0033】上述のように調製した第1のリポソーム懸
濁液と第2のリポソーム懸濁液とを1:1の割合で混合
したものに、上記アルデヒド導入済みの光ファイバを、
室温で2時間浸漬する。アルデヒド基は、リポソームに
埋め込まれたタンパク質アラメシチンのアミノ基と反応
して結合するため、光ファイバ11の先端にリポソーム
13が固定される(図4(E))。なお、光ファイバに
結合していない不要なリポソームは重炭酸バッファ(p
H8.5のもの)で光ファイバ先端を洗浄することによ
り除去する。
【0034】3−2.第三発明の第二の態様の説明 第一及び第二発明の化学センサを製造する際の光ファイ
バの先端にリポソームを固定する第二の方法として、ビ
オチン−ストレプトアビジンの結合を利用する方法を説
明する。ただし、ここでも、第一発明の実施例に示した
化学センサ10を製造する例、即ち、光ファイバ11の
先端に第1のリポソーム13a及び第2のリポソーム1
3bがそれぞれ固定されている化学センサを製造する例
を説明する。図5及び図6はその説明に供する工程図で
ある。
【0035】先ず、上述の第一の態様で説明した手順で
光ファイバ11の先端にアミノ基を導入する(図5
(A)及び(B))。次に、このアミノ基導入済みの光
ファイバの当該先端部を、10mlの重炭酸バッファ
(pH8.5)に浸漬し、そして、このバッファ中に3
mgのスルホサクシイミジル−6−(ビオチナミド)ヘ
キサノエート[Sulfosuccinimidyl-6-(biotinamido)Hex
anoate](商品名NHS−LC−BIOTIN:フナコ
シ薬品社製)を添加して1時間反応させる。これによ
り、光ファイバ11の先端にアミノ基を介しビオチン
(ビオチンロングアーム)が導入される(図5
(C))。なお、図5(C)以後、光ファイバ11とビ
オチン41との結合状態を化学構造式を用いずに模式的
に示す。
【0036】次に、ビオチン導入済みの光ファイバをリ
ン酸バッファ(pH7.3のもの)により洗浄して不要
なビオチンを除去する。その後、この光ファイバの先端
部を、0.1mg/mlのストレプトアビジン(フナコ
シ薬品社製)重炭酸バッファ(pH8.5のもの)溶液
中に室温で2時間浸漬する。これにより、光ファイバ1
1の先端に、アミノ基及びビオチンを介しストレプトア
ビジンが導入される(図5(D))。
【0037】一方、リポソームは次のように調製する。
まず、リン脂質の一つである卵ホスファチジルコリン
(以下、PC)100mgをクロロホルム5mlに溶解
した溶液と、膜タンパク質としてのアラメシチン(シグ
マ社製)1mgをエタノール1mlに溶解した溶液と
を、容量50mlのナス形フラスコに入れ混合し、次い
で、ロータリエバポレータを用いて溶媒を蒸発させる。
これにより、フラスコ内壁に薄膜状に脂質膜が残る。次
に、このフラスコ内に、膜電位感受性色素としてこの場
合ビス−(1,3−ジブチルバルビツール酸)−ペンタ
メチン オキソノール(DiBaC4 (5))を含む1
0mlの重炭酸バッファ(pH8.5のもの)を加え、
その後、37℃の下でボルテックスミキサーで攪拌し脂
質膜を分散させる。このように作製した脂質懸濁液に超
音波をかけてリポソームを構成した後、遠心機(100,00
0g)にかけ、上清を集める。さらに、リポソーム懸濁液
をエクストルーダ(日油リポソーム社製)にかけリポソ
ームの径を200nm以下に揃える。この懸濁液に、1
mg/lの濃度のNHS−LC−BIOTINの重炭酸
バッファ溶液を1ml加え、2時間攪拌させながら反応
させる(図6(A))。さらに、重炭酸バッファ(pH
8.5のもの)で10倍に希釈して第二の態様における
PCリポソーム懸濁液(第二の態様における第1のリポ
ソーム懸濁液)を調製した。このPCリポソームは模式
的に示すと図6(B)の状態にある。
【0038】また、卵ホスファチジルコリン(PC)5
0mg及び卵ホスファチジルエタノールアミン(以下、
PE)50mgをクロロホルム5mlに溶解した溶液
と、膜タンパク質としてのアラメシチン(シグマ社製)
1mgをエタノール1mlに溶解した溶液とを、容量5
0mlのナス形フラスコに入れ混合し、上記第二の態様
におけるPCリポソーム懸濁液を調製した方法に従いP
C+PEリポソーム懸濁液(第二の態様における第2の
リポソーム懸濁液)を調製した。ただし、この場合は、
膜電位感受性色素として、ビス−(1,3−ジブチルバ
ルビツール酸)−トリメチン オキソノール(DiBa
4 (3))を用いている。このPC+PEリポソーム
も模式的に示すと図6(B)の状態にある。
【0039】上述のように調製した第二の態様における
第1のリポソーム懸濁液と第2のリポソーム懸濁液とを
1:1の割合で混合したものに、上記ストレプトアビジ
ン導入済みの光ファイバを、室温で2時間浸漬する(図
6(C))。光ファイバの先端に導入しておいたストレ
プトアビジンは、リポソームに結合したビオチンと強い
結合を作るため、光ファイバ11の先端にリポソーム1
3が固定される(図6(D))。なお、光ファイバに結
合していない不要なリポソームは重炭酸バッファ(pH
8.5のもの)で光ファイバ先端を洗浄することにより
除去する。
【0040】上述の第三発明の各実施例によれば、光フ
ァイバ先端に膜電位感受性色素を内包するリポソームを
工業的にかつ実用的な強度で固定することができる。ま
た、ビオチン−ストレプトアビジンの結合を利用する代
わりに、ビオチン−アビジンの結合を利用した場合も、
同様な固定が行えた。
【0041】なお、この第三発明の方法により、第二発
明の実施例の化学センサ30(図3参照)を製造する場
合は、第1のリポソーム懸濁液のみを用いて上記手順に
従い個別化学センサ10a〜10dをそれぞれ作製し、
第2のリポソーム懸濁液のみを用いて上記手順に従い個
別化学センサ10e〜10gをそれぞれ作製すれば良い
ので、その詳細な説明を省略する。
【0042】4.第四発明(化学センサユニット)の実
施例の説明 4−1.第四発明の第1実施例 第一及び第二発明の化学センサによる化学物質のセンシ
ングに好適な化学センサユニット(第四発明の)の実施
例について説明する。ここでは、化学センサとして第一
発明の実施例の化学センサ10を用いる例を説明する。
図7は実施例の化学センサユニットの構成を示した図で
ある。
【0043】この実施例の化学センサユニットは、第一
発明の実施例の化学センサ10と、この化学センサ10
に備わる光ファイバ11の、リポソーム13が固定され
ている端部とは反対側の端部11xに接続され、リポソ
ーム13内の膜電位感受性蛍光色素に対し励起光を供給
するための光源51と、この反対側端部11xに接続さ
れ膜電位感受性蛍光色素からの蛍光を測定するための受
光手段とを具えている。ただし、この実施例の場合は、
受光素子として光電子増倍管を用いている。また光源5
1は、干渉フィルタ61、ハーフミラー63及びレンズ
65を介して光ファイバ11の他端11xに光学的に接
続してある。また、光電子増倍管53は、モノクロメー
タ67、レンズ69、先のハーフミラー63及び先のレ
ンズ65を介して光ファイバ11の他端11xに光学的
に接続してある。
【0044】ここで、干渉フィルタ61は励起光の波長
を可変するため励起波長に応じ差し替えて使用する。ま
た、モノクロメータ67は測定波長を可変するため設け
ている。これらは、第一発明の実施例の化学センサ10
が異なる膜電位感受性色素を内包した第一のリポソーム
と第2のリポソームとを光ファイバ先端に固定したもの
であるため励起光の波長や測定光の波長をこれら色素に
応じて可変する必要があるため、設けている。しかし、
光ファイバ先端に1種類のリポソームを固定した場合
や、第二発明の化学センサ30のように膜電位感受性色
素が1種類の場合であれば、干渉フィルタ61は1種類
のものを固定的に用いれば良く、またモノクロメータ6
7は不要とできる(詳細は第四発明の第2実施例の項参
照。)。
【0045】この化学センサユニットでは、化学センサ
10の先端(リポソーム固定側)をビーカ71中の例え
ば重炭酸バッファ73中に浸漬することでセンシング可
能状態になる。実験に当たっての重炭酸バッファ73中
への化学物質(この場合ニオイ物質を用いる。)75の
添加はマイクロシリンジを用い行った。
【0046】この化学センサユニットでは、光源51か
ら干渉フィルタ61、ハーフミラー63及びレンズ65
を通して励起光を光ファイバに11に導ける。この励起
光は光ファイバ11を通ってリポソーム13に照射され
る。一方、リポソーム13に化学物質が吸着して生じる
膜電位変化に応じ膜電位感受性色素から発せられる蛍光
は、光ファイバ11を通りさらにレンズ65、ハーフミ
ラー63、レンズ69及びモノクロメータ67を通って
光電子増倍管53に至りここで受光される。実験で使用
している一方の膜電位感受性蛍光色素DiBaC
4 (5)の励起波長は591nmであり、蛍光の極大波
長は616nmである。また、実験で使用している他方
の膜電位感受性蛍光色素DiBaC4 (3)の励起波長
は494nmであり、蛍光の極大波長は520nmであ
る。したがって、干渉フィルタ61及びモノクロメータ
67を膜電位感受性蛍光色素DiBaC4 (5)に対応
するよう設定すると、第1のリポソーム13aでの蛍光
強度変化が観測できる。また、干渉フィルタ61及びモ
ノクロメータ67を膜電位感受性蛍光色素DiBaC4
(3)に対応するよう設定すると、第2のリポソーム1
3bでの蛍光強度変化が観測できる。
【0047】4−2.第四発明の第2実施例 図3を用いて既に説明したように、第二発明の化学セン
サ30では個別の化学センサ10a〜10g各々はそれ
らで用いる膜電位感受性色素を同種類のものとできた。
このため、個別化学センサ10a〜10gそれぞれを励
起する波長や測定波長は共通化できる。その場合の化学
センサユニットの例を、第四発明の第2実施例として以
下説明する。図8は第2実施例の化学センサユニットの
説明図である。
【0048】この2実施例の化学センサユニットでは、
第1実施例で用いていたモノクロメータは用いない。ま
た、受光手段として発光ダイオードアレイ81を用い
る。ダイオードアレイ81は、レンズ69、フィルタ8
3、ハーフミラー63、レンズ65を介して第二発明の
化学センサの他端30aに光学的に接続してある。それ
以外の構成は第1実施例と基本的に同じとしている。
【0049】ここで、第二発明の実施例の化学センサ3
0で用いていた感受性蛍光色素DiBaC4 (5)の励
起波長は591nmであり、蛍光の極大波長は616n
mであるので、干渉フィルタ61は波長591nmの光
を透過できるものとしている。また、フィルタ83は波
長600nm以下の光をカットできるものとしている。
フォトダイオドアレイ81にリポソームでの蛍光のみを
供給できるようにするためである。また、フォトダイオ
ードアレイ81は、アレイ中の個別のフォトダイオード
を、化学センサ30の個別の化学センサの配列に対応す
るように配列したものとしてある。
【0050】この第2実施例の化学センサユニットも、
基本的には第1実施例の化学センサユニット同様な原理
で化学物質のセンシングを行える。ただし、個別化学セ
ンサの励起光の波長を共通とし及び測定光の波長の共通
とした状態でセンシングを行える。
【0051】5.化学物質のセンシング結果の説明 以下の4通りの化学センサを図7若しくは図8を用いて
説明した化学センサユニットに順次に組み込んで各化学
センサユニットの何種類かのニオイ物質に対する特性を
以下に説明するように測定する。
【0052】:第一発明の実施例の化学センサ10で
あって、リポソームを光ファイバに、アミノ基−グルタ
ルアルデヒド−タンパク質の結合を利用して固定したも
の。
【0053】:第一発明の実施例の化学センサ10で
あって、リポソームを光ファイバに、ビオチン−ストレ
プトアビジンの結合を利用して固定したもの。
【0054】:第二発明の実施例の化学センサ30で
あって、個別化学センサ10a〜10gの作製におい
て、リポソームを光ファイバに、アミノ基−グルタルア
ルデヒド−タンパク質の結合を利用して固定したもの。
【0055】:第二発明の実施例の化学センサ30で
あって、個別化学センサ10a〜10gの作製におい
て、リポソームを光ファイバに、ビオチン−ストレプト
アビジンの結合を利用して固定したもの。
【0056】上記及びの各センサについては、ニオ
イ物質であるノナノール、β−ヨノン、酢酸−n−アミ
ル及びdl−ムスコンそれぞれに対する応答を調べる。
また、上記及びの各センサについては、ニオイ物質
であるノナノール、メントンdl−ムスコン及びシトラ
ールそれぞれに対する応答を調べる。なお、ここで応答
とは、ニオイ物質を図7のユニットのビーカ71中に添
加する前の化学センサでの蛍光強度F0 と添加した後の
化学センサでの蛍光強度Fとをそれぞれ測定し、これら
を下記の(1)式に代入して求まる蛍光強度変化ΔFに
より示している。
【0057】 ΔF=(F−F0 )×100/F0 ・・・(1) 図9(A)〜(D)に、上記の化学センサの各ニオイ
物質に対する応答特性を示した。図10(A)〜(D)
に、上記の化学センサの各ニオイ物質に対する応答特
性を示した。図11(A)〜(D)に、上記の化学セ
ンサの各ニオイ物質に対する応答特性を示した。図12
(A)〜(D)は、上記の化学センサの各ニオイ物質
に対する応答特性を示した。図9〜図12の各(A)〜
(D)図において、Aはリポソームの脂質をPCで構成
した場合の応答であり、Bはリポソームの脂質をPCと
PEとの混合脂質で構成した場合の応答である。図9〜
図12から、同じニオイ物質をセンシングする場合で
も、リポソームの脂質組成が異なると異なる応答特性を
示すことが分かる。
【0058】上述においては、この出願の各発明の実施
例について説明したがこれら発明は上述の実施例に限ら
れない。
【0059】たとえば、リポソームを構成するための脂
質として、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリ
ン、コレステロールなどを用いることもできる。これら
を用いることにより脂質組成が異なる即ち化学物質に対
する応答特性が異なるさらに多種類のリポソームが構成
できるので、化学物質のさらに高度な認識も可能であ
る。また、リポソームに埋め込む膜タンパク質としてア
ラメシチンを用いたが他のタンパク質でも可能である。
タンパク質の種類を変えることによってもリポソームの
膜の性質が変化するので、化学物質に対する認識能を変
化させることができる。
【0060】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、第一
発明の化学センサによれば、光導波手段及びリポソーム
は一体となっているので、センシング終了後は、この化
学センサをたとえば純水などの好適な洗浄液中に移動で
き、そして、この洗浄液によって化学センサ(特にリポ
ソーム)を清浄することで先回のセンシング時の化学物
質を洗い落とせる。したがって、リポソーム懸濁液を測
定毎に新たに用意する必要がなくなるので、取扱が従来
より簡易な化学センサが提供できる。
【0061】また、第二発明の化学センサによれば、個
別化学センサのリポソームに内包してある膜電位感受性
色素が同じ種類のものであっても、これら個別化学セン
サそれぞれでは異なる蛍光強度変化が生じる。従って、
膜電位感受性色素を励起するための励起波長を統一化し
たとしても、同時に多重の情報が得られる。一方、膜電
位感受性色素を統一すると個別化学センサから出力され
る励起光の波長も同じとなってしまうが、個別化学セン
サの光導波手段それぞれには例えばフォトダイオード等
の好適な受光素子を個別に接続できるから、個別化学セ
ンサから出力される各励起光は容易に分離して測定でき
る。このため、測定波長の統一化も図れる。このため、
膜電位感受性色素の使用種類数の低減及び励起波長や測
定波長それぞれの単一波長化が図れる化学センサを提供
できる。
【0062】また、第三発明の化学センサの各製造方法
では、光導波手段に所定のリポソームを、所望通りかつ
実用的な強度で固定できる。
【0063】また、第四発明の化学センサユニットで
は、第一発明及び第二発明の化学センサによるセンシン
グを簡易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は、第一発明の化学センサの
実施例の説明図である。
【図2】(A)及び(B)は、リポソームの説明図であ
る。
【図3】(A)及び(B)は、第二発明の化学センサの
実施例の説明図である。
【図4】(A)〜(E)は、第三発明の第一の態様によ
る製造工程図である。
【図5】(A)〜(D)は、第三発明の第二の態様によ
る製造工程図である。
【図6】(A)〜(D)は、第三発明の第二の態様によ
る図5に続く製造工程図である。
【図7】第四発明の第1実施例の説明に供する図であ
る。
【図8】第四発明の第2実施例の説明に供する図であ
る。
【図9】センサの特性説明図である。
【図10】センサの図9に続く特性説明図である。
【図11】センサの図10に続く特性説明図である。
【図12】センサの図11に続く特性説明図である。
【符号の説明】
10:第一発明の実施例の化学センサ 11:光導波手段(光ファイバ) 13:膜電位感受性色素を内包するリポソーム 13a:第1のリポソーム 13b:第2のリポソーム 30:第二発明の実施例の化学センサ 10a〜10g:個別化学センサ 13y,13z:脂質組成が異なるリポソーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 雅一 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波手段と、 該光導波手段の端部に固定され膜電位感受性色素を内包
    しているリポソームとを具えたことを特徴とする化学セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の化学センサを複数具え
    たことを特徴とする化学センサ(ただし、前記複数の化
    学センサにおいては、個々の化学センサ(個別化学セン
    サ)毎でリポソームの脂質組成を異ならせてあるか、あ
    るいは、いくつかの個別化学センサ群毎でリポソームの
    脂質組成を異ならせてある。)。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の化学センサにお
    いて、 前記光導波手段を光ファイバとしたことを特徴とする化
    学センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の化学センサを製造する
    に当たり、 前記光導波手段のリポソーム固定予定の端部にアミノ基
    を導入する工程と、 前記リポソームとして脂質二重膜にタンパク質が埋め込
    まれたリポソームを形成する工程と、 該タンパク質が埋め込まれたリポソームを、前記アミノ
    基導入済みの光導波手段の端部に、タンパク質−グルタ
    ルアルデヒド−アミノ基の結合を利用して、固定する工
    程とを含むことを特徴とする化学センサの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の化学センサを製造する
    に当たり、 前記光導波手段のリポソーム固定予定の端部にアミノ基
    を導入する工程と、 該導入されたアミノ基にビオチンを導入する工程と、 前記リポソームとして脂質二重膜にタンパク質が埋め込
    まれたリポソームを形成する工程と、 該埋め込まれたタンパク質にビオチンを導入する工程
    と、 前記ビオチン導入済みのリポソームを、前記ビオチン導
    入済みの光導波手段の端部に、ビオチン−アビジンの結
    合又はビオチン−ストレプトアビジンの結合を利用して
    固定する工程とを含むことを特徴とする化学センサの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化
    学センサと、 該化学センサに備わる光導波手段の、リポソームが固定
    されている端部とは反対側の端部に接続され、該リポソ
    ーム内の膜電位感受性蛍光色素に対し励起光を供給する
    ための光源と、 前記光導波手段の前記反対側端部に接続され前記膜電位
    感受性蛍光色素からの蛍光を測定するための受光手段と
    を具えたことを特徴とする化学センサユニット。
JP18041993A 1993-07-21 1993-07-21 化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット Withdrawn JPH0735691A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18041993A JPH0735691A (ja) 1993-07-21 1993-07-21 化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18041993A JPH0735691A (ja) 1993-07-21 1993-07-21 化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0735691A true JPH0735691A (ja) 1995-02-07

Family

ID=16082935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18041993A Withdrawn JPH0735691A (ja) 1993-07-21 1993-07-21 化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0735691A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012505167A (ja) * 2008-10-07 2012-03-01 アクアズ・アクチ−セルスカブ ベシクル−スレッド・コンジュゲートから形成される生体模倣膜

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012505167A (ja) * 2008-10-07 2012-03-01 アクアズ・アクチ−セルスカブ ベシクル−スレッド・コンジュゲートから形成される生体模倣膜
KR101419259B1 (ko) * 2008-10-07 2014-07-17 어플라이드 바이오미메틱 에이/에스 소포-스레드 접합체로부터 형성되는 생체모방 막
US9440195B2 (en) 2008-10-07 2016-09-13 Applied Biomimetic A/S Biomimetic membrane formed from a vesicle-thread conjugate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4133639A (en) Test article including a covalently attached diagnostic reagent and method
Michael et al. Randomly ordered addressable high-density optical sensor arrays
US7226733B2 (en) Microcavity biosensor and uses thereof
De Stefano et al. Marine diatoms as optical biosensors
JP4209494B2 (ja) 複数の分析物の同時検出デバイス及び装置
AU714839B2 (en) Three-dimensional colorimetric assay assemblies
US6180135B1 (en) Three-dimensional colorimetric assay assemblies
JPH08507148A (ja) 固相化学カスケードイムノアッセイおよびアフィニティアッセイ
AU670099B2 (en) Sensor for optical assay
KR20230121123A (ko) 분석물 검출방법
JP2006523840A (ja) 表面に固定された小胞の多層構造
IL100841A (en) Immunoassay involving photoirradiation and detection of optical density or fluorescence
JPH0735691A (ja) 化学センサ及びその製造方法並びに化学センサユニット
Podbielska et al. Sol-gels for optical sensors
Hreniak et al. A luminescence endotoxin biosensor prepared by the sol–gel method
STARODUB et al. Origin of Development, Achievements and Perspectives of Practical Application
EP1563306B1 (en) Photolinker macromolecules, metallic substrates and ligands modified with said linkers, and process of preparation thereof
Starodub Porous silicon as transducer for immune sensors: from theory to practice
Chin et al. Antibody-modified microwell arrays and photobiotin patterning on hydrocarbon-free glass
Madhan Mohan et al. Detection of filarial antibody using an fiber optics immunosensor (FOI)
JP4250704B2 (ja) 乾式免疫測定試薬
KR20060007830A (ko) 생체감지물질이 고정된 광결정구 및 이의 제조방법 및이용방법
JPH03163887A (ja) バイオ素子
JPH05325570A (ja) リポソームの固定方法
GB2034030A (en) Analytical Test Article and Method

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001003