JPH073597A - 針打ち繊維マットの製造方法および複合樹脂積層体の製造方法 - Google Patents

針打ち繊維マットの製造方法および複合樹脂積層体の製造方法

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JPH073597A
JPH073597A JP5142065A JP14206593A JPH073597A JP H073597 A JPH073597 A JP H073597A JP 5142065 A JP5142065 A JP 5142065A JP 14206593 A JP14206593 A JP 14206593A JP H073597 A JPH073597 A JP H073597A
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JP
Japan
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needle
fiber mat
composite resin
barb
glass fiber
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Application number
JP5142065A
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English (en)
Inventor
Teruaki Ikeda
輝明 池田
Narutoshi Wada
成俊 和田
Toshio Yamada
俊雄 山田
Kazutake Koide
一毅 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IDEMITSU N S G KK
Original Assignee
IDEMITSU N S G KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な設備で製造できかつ表裏のない生産性
に優れた針打ち繊維マットの製造方法、および成形性や
物性に優れかつそりを生じない複合樹脂積層体の製造方
法の提供。 【構成】 針の打ち込み方向に鋭角に形成された順バー
ブを有する順バーブ針31と針の引き抜き方向に鋭角に形
成された逆バーブを有する逆バーブ針32とを備えた針打
ち機12により繊維マット21を針打ちして針打ち繊維マッ
トを製造する。ここで、順バーブ針31は、針打ち機12の
上流側の位置に針の総本数の80〜95%設けられ、逆バー
ブ針32は、下流側の位置に20〜 5%設けられていること
が望ましい。また、得られた針打ち繊維マットを用いて
複合樹脂積層体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、針打ち繊維マットおよ
びこれを用いて形成される複合樹脂積層体に関し、針打
ち繊維マットは単体で断熱材、吸音材、振動吸収材等と
して利用でき、複合樹脂積層体は自動車部品等の各種工
業材料として利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、針打ちガラス繊維マットの製造
方法としては、ケーキ、ロービングと称されるガラス繊
維源からフィラメントの集合体であるストランドを複数
個の繰出機により引き出し、これらの繰出機の下方に略
水平に設けられたネットコンベアー上にストランドを渦
巻き状(スワール状)に均一厚みとなるように積層集綿
し、このスワール状のストランドの層を後続して設置さ
れた針打ち機に案内し、ここで上下動を行う針で針打ち
することによりストランドどうしを絡ませて不織布マッ
トを得る方法が知られている。
【0003】このような針打ちガラス繊維マットの製造
では、バーブ(とげ)を有する針を使用し、このバーブ
を有する針を上下(マットに対して垂直)に往復運動さ
せてガラス繊維マットの針打ちを行う種々の方法が提案
されている(特開昭56-49255号、特開昭57-87947号等公
報参照) 。そして、針に設けられるバーブの形状には種
々のものがあり、例えば、逆バーブ(針の引き抜き方向
に鋭角に形成された逆とげ)を有する針を使用した針打
ちの場合には、針打ち機の下向きストローク時に、針が
ストランドをひっかけないでストランドの層を通過し、
一方、針打ち機の上向きストローク時に、針がストラン
ドの層の中にあるフィラメントを逆バーブでひっかけて
ストランドを絡ませる働きをし、針打ちガラス繊維マッ
トが製造される。また、この逆バーブとは逆方向の作用
を有する順バーブなども用いられている。
【0004】また、針打ち機を製造ライン上の同じ位置
においてガラス繊維マットの上下両側に設け、ガラス繊
維マットの上下方向から交互に針打ちを行う製造方法
(特開昭63−300794号)、あるいは製造ライン上の上流
側に設けられた針打ち機で上方向から針打ちを行った後
にさらに下流側に設けられた針打ち機で下方向から針打
ちを行う製造方法(特開平4-228664号)も提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような片側に針打ち機を設けて針打ちガラス繊維マッ
トを製造する方法では、針打ちする方向によって製造後
の針打ちガラス繊維マットには、その片面側だけに、あ
るいは片面側に偏って針打ちによる「けば」が発生し、
針打ちガラス繊維マットに表裏の区別ができてしまうた
め、次のような種々の問題が発生する。つまり、針打ち
ガラス繊維マットは熱可塑性樹脂と積層されて繊維強化
樹脂材料である複合樹脂積層体の製造に使用されるが、
この際の針打ちガラス繊維マットと熱可塑性樹脂との積
層時に針打ちガラス繊維マットに表裏の区別があると複
合樹脂積層体に「そり」が発生するという問題があっ
た。
【0006】また、針打ちガラス繊維マットを二枚以上
重ねて複合樹脂積層体を製造する場合には、針打ちガラ
ス繊維マットに表裏の区別があると複数の重ね方が生じ
るため、重ね方の選択を行わなければならず生産性(作
業性)が悪いという問題があった。例えば、針打ちガラ
ス繊維マットを二枚重ねて複合樹脂積層体を製造する場
合には、図5(A),(B),(C)に示すような三通
りの重ね方の選択が生じてしまう。図5(A)では、各
針打ちガラス繊維マット94のけば95がそれぞれ外側を向
いた複合樹脂積層体91が形成され、図5(B)では、け
ば95がそれぞれ内側を向いて向かいあった複合樹脂積層
体92が形成され、図5(C)では、各針打ちガラス繊維
マット94のけば95が同じ方向を向いた複合樹脂積層体93
が形成されている。さらに、針打ちガラス繊維マット94
に表裏の区別があると、重ね方の選択によっては、引張
強さや曲げ強さ等の物性が極端に低下してしまうという
問題があった。
【0007】そして、このような複合樹脂積層体94を用
いてスタンピング成形等により成形品(製品)を作る場
合には、表裏の区別のある針打ちガラス繊維マット94の
重ね方の選択の違いにより、成形品の表面(両面または
片面)にガラス繊維束が見えて外観不良となったり、あ
るいは塗装性不良となったりすることがあるという問題
があった。例えば、図5(B)の複合樹脂積層体92を用
いた場合、成形品の両面に外観不良や塗装性不良の問題
が生じ、図5(C)の複合樹脂積層体93を用いた場合、
成形品の片面に外観不良や塗装性不良の問題が生じる。
【0008】また、前述したような上下両側に針打ち機
を設けて針打ちガラス繊維マットを製造する方法では、
ガラス繊維マットの上下方向から針打ちを行うため、表
裏のないガラス繊維マットを製造することが可能とな
り、前述したような「そり」の発生等の諸問題を解消で
きるが、この方法では針打ち機が二台必要となり、製造
設備が複雑化するうえ、設備コストがかかるという問題
があった。
【0009】本発明の目的は、簡易な設備で製造できか
つ表裏のない生産性に優れた針打ち繊維マットの製造方
法、および成形性や物性に優れかつそりを生じない複合
樹脂積層体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の針打ち繊維マッ
トの製造方法は、針の打ち込み方向に鋭角に形成された
順バーブを有する順バーブ針と針の引き抜き方向に鋭角
に形成された逆バーブを有する逆バーブ針とを備えた針
打ち機により繊維マットを針打ちして針打ち繊維マット
を製造することを特徴とする。ここで、前記順バーブ針
は、前記針打ち機の上流側の位置に針の総本数の80〜95
%設けられ、前記逆バーブ針は、前記針打ち機の下流側
の位置に針の総本数の20〜 5%設けられていることが望
ましい。また、本発明の複合樹脂積層体の製造方法は、
前述した針打ち繊維マットの製造方法で針打ち繊維マッ
トを製造し、この針打ち繊維マットと樹脂とを積層して
複合樹脂積層体を製造することを特徴とする。
【0011】
【作用】このような本発明においては、針の打ち込み方
向に鋭角に形成された順バーブを有する順バーブ針と針
の引き抜き方向に鋭角に形成された逆バーブを有する逆
バーブ針とを備えた針打ち機により繊維マットを針打ち
するので、表裏のない針打ち繊維マットが製造される。
このため、針打ち繊維マットと樹脂とを積層して複合樹
脂積層体を製造する場合に、複合樹脂積層体にそりが生
じることはない。また、二枚以上の針打ち繊維マットと
樹脂とを積層して複合樹脂積層体を製造する際に、針打
ち繊維マットの表裏を考慮して積層の組合せを選択する
必要がなくなるので、生産性(作業性)が向上する。さ
らに、表裏のある針打ち繊維マットを用いて複合樹脂積
層体を構成した場合に比べ、前述した複合樹脂積層体の
物性低下、成形品の外観不良等の諸問題が解消される。
そして、一台の針打ち機に順バーブ針と逆バーブ針とを
設けて針打ちを行うので、簡易な設備で表裏のない針打
ち繊維マットが製造され、これらにより前記目的が達成
される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例は、図1から図3までに示すマット製
造装置10により針打ちガラス繊維マット22を製造し、得
られた針打ちガラス繊維マット22を用いて図4に示す複
合樹脂積層体40を製造するものである。図1には、本実
施例に係る針打ちガラス繊維マット22を製造するマット
製造装置10の全体構成が示されている。マット製造装置
10は、図示されない複数の繰出機から引き出されて下方
に送られるフィラメントの集合体であるストランド20を
図中右側(K点)で受けとる略水平に設置されたコンベ
ア11と、このコンベア11の上側であってK点の下流の位
置に設置された針打ち機(ニードラー)12と、コンベア
11の下流に設けられ製造された針打ちガラス繊維マット
22を収納する収納ケース13とを有している。
【0013】図2には、ニードラー12の詳細構造が示さ
れている。ニードラー12は、先端が下方を向く多数の針
30を設けられたニードルボード14と、このニードルボー
ド14の下側に設けられたベッドプレート15とを備えてい
る。ニードルボード14は、上下方向(図中Z方向)に往
復揺動可能となっており、この往復運動によりガラス繊
維マット21(図2中二点鎖線)に針打ちを行うように構
成されている。この時の往復速度(針打ち速度)の具体
的数値例をあげると、300 〜400 rpm 程度であるが、こ
の数値に限定されるものではない。ベッドプレート15に
は、ニードルボード14に設けられた針30に対応する位置
に多数の穴35が設けられており、ニードルボード14とベ
ッドプレート15との間に送られてくるガラス繊維マット
21を貫通した針30の先端はこの穴35の中に収まるように
なっている。
【0014】針30には、ニードルボード14の上流側に設
けられる順バーブ33を有する針31と、ニードルボード14
の下流側に設けられる逆バーブ34を有する針32とがあ
る。そして、これらの順バーブ33を有する針31と逆バー
ブ34を有する針32との設置比率は、順バーブ33を有する
針31が総本数の80〜95%で、逆バーブ34を有する針32が
総本数の20〜 5%となっている。また、針打ちの密度
は、通常 1〜60本/cm2 程度であるが、針打ちする繊維
マット(この場合には、ガラス繊維マット21)の性質や
後述する複合樹脂積層体40に要求される品質などにより
異なる。
【0015】図3(A)は、針31の拡大図であり、図3
(B)は、針32の拡大図である。図3(A)において、
針31の順バーブ33は、針31の打ち込み方向(図中下向き
方向)に対して鋭角部分が形成されるように針31の側面
の一部を切欠いて設けられており、ニードルボード14の
下向きストローク時にガラス繊維マット21の中のストラ
ンドを引っ掛け、上向きストローク時にはストランドに
引っ掛からないような形状になっている。図3(B)に
おいて、針32の逆バーブ34は、針32の引き抜き方向(図
中上向きき方向)に対して鋭角部分が形成されるように
針32の側面の一部を切欠いて設けられており、ニードラ
ー12の下向きストローク時にはストランドを引っ掛けず
にガラス繊維マット21を貫通し、上向きストローク時に
ストランドを引っ掛けるような形状になっている。
【0016】このようなマット製造装置10においては、
以下のようにして針打ちガラス繊維マット22を製造す
る。先ず、移動しているコンベアー11上の図1中K点
に、ガラス繊維のストランド20をコンベアー11の幅方向
に一様に、かつ均一厚みとなるように連続的に供給す
る。この際、連続ストランド20は、コンベアー11上で渦
巻き状(スワール状)またはジグザグ状に積層集綿さ
れ、ガラス繊維マット21となる。また、一方向に糸を引
き揃えたマットやチョップドストランドマットとしても
よい。
【0017】ここで、マット材料のガラス繊維は、長さ
30mm以上の長繊維を含んでいることが必要で、特に、連
続ガラス繊維ストランドであることが好ましい。そし
て、長繊維の太さは、10〜25μm程度が好適であるが、
この数値に限定されるものではない。また、マット材料
中には、全ガラス繊維に対し、75重量%程度まで短繊維
を配合することができる。そして、短繊維の太さは10〜
25μm程度、短繊維の長さは0.1 〜20mm程度がそれぞれ
好適であるが、これらの数値に限定されるものではな
い。さらに、マット材料中にサイジング剤を含ませてお
けば、後述する複合樹脂積層体40の製造の際の樹脂との
複合化が確実なものとなる。
【0018】次に、コンベアー11によりガラス繊維マッ
ト21をニードラー12の位置まで送ってニードルボード14
とベッドプレート15との間に挟まれるように配置し、ニ
ードルボード14を昇降運動させてガラス繊維マット21を
ニードルパンチングし、マット中のストランドを機械的
に交絡させてマットに一体性を付与する。この際、針打
ちする繊維マット(この場合には、ガラス繊維マット2
1)の性質等に応じて針打ち密度や針打ち深さを適宜調
整して針打ちの程度を適切なものとする。また、この針
打ちにおいては、フィラメントを破損させないで絡み合
わせる必要はなく、特に、本実施例のようなガラス繊維
マット21の場合には、フィラメントの一部が切断された
方が、後述する複合樹脂積層体40の製造時に樹脂とガラ
ス繊維との相互作用(結合性)が増加するため強度上好
ましい。
【0019】その後、製造された針打ちガラス繊維マッ
ト22は、収納ケース13に収納され、単体の製品として断
熱材、吸音材、振動吸収材等に用いられる他、後述する
複合樹脂積層体40の製造に供される。そして、製造され
た針打ちガラス繊維マット22は、その両面に略同量のけ
ば23を有し(後述の図4参照)、表裏の区別のない性状
となっている。なお、けば23が少ないと複合樹脂積層体
40の製造時に針打ちガラス繊維マット22に対する樹脂の
含浸が不均一となったり、あるいは複合樹脂積層体40か
ら製品(成形品)を作り出す際に行われるスタンピング
成形等におけるハンドリング時に作業員の手袋や作業機
械等に樹脂が付着するという不都合が生じる。
【0020】以上のようにして製造された針打ちガラス
繊維マット22を用いて以下のように繊維強化樹脂材料で
ある複合樹脂積層体40を製造し、この複合樹脂積層体40
により製品(成形品)を製造する。図4には、前述した
マット製造装置10により製造された針打ちガラス繊維マ
ット22で強化された樹脂材料である複合樹脂積層体40の
一例が示されている。複合樹脂積層体40は、二枚の針打
ちガラス繊維マット22と、この間に形成された樹脂の押
出層41と、二枚の針打ちガラス繊維マット22の外側表面
にそれぞれ形成された樹脂の被覆層42, 43とが積層され
て構成されている。
【0021】このような複合樹脂積層体40は、ローラ駆
動式のベルトや押出機等を用いて二枚の針打ちガラス繊
維マット22および各樹脂シート(押出層41、被覆層42,
43)を図4の状態に積層配置した後、ラミネータ等を用
いて加圧加熱して製造される。
【0022】ここで複合樹脂積層体40の形成に用いられ
る樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ
アミド、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル
・ブタジエン・スチレン)、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリ
レートなどの熱可塑性樹脂があり、このうちポリオレフ
ィン、特にポリプロピレンが好適である。また、熱硬化
性樹脂を用いてもよく、あるいはタルク、炭酸カルシウ
ム等のフィラーを混入させてもよい。
【0023】このようにして製造された複合樹脂積層体
40は、通常は各種製品(成形品)の製造用の工業材料と
して用いられ、適当な大きさに切断された後に適宜な枚
数重ね合わされて圧縮成形、典型的にはスタンピング成
形等されることにより各種の製品(成形品)となる。成
形品の例としては、バンパービーム、シートシェル、エ
ンジンアンダーカバー等の自動車部品、コンクリート型
枠等の土木資材、あるいはケーブルハウジング等の電気
部品などがある。また、複合樹脂積層体40は、成形品に
限らずボードなどに用いられることもある。
【0024】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。すなわち、順バーブ33を有する針31と逆バ
ーブ34を有する針32とを備えたニードラー12によりガラ
ス繊維マット21を針打ちするので、表裏のない針打ちガ
ラス繊維マット22を製造することができる。このため、
図4のように針打ちガラス繊維マット22と各樹脂シート
(押出層41、被覆層42, 43)とを積層して「そり」のな
い複合樹脂積層体40を製造することができる。また、一
枚の針打ちガラス繊維マット22の両面に樹脂シートを積
層させて複合樹脂積層体を形成する場合にも、「そり」
を生じることはない。そして、針打ちガラス繊維マット
22の両面に略同量のけば23が生じるので、複合樹脂積層
体40の製造時の針打ちガラス繊維マット22に対する樹脂
の含浸の不均一、あるいはスタンピング成形等における
ハンドリング時の作業員の手袋や作業機械等への樹脂の
付着を未然に防止することができる。
【0025】また、二枚の針打ちガラス繊維マット22と
各樹脂シート(押出層41、被覆層42, 43)とを積層して
複合樹脂積層体40を製造する際に、針打ちガラス繊維マ
ット22の表裏を考慮して積層の組合せを選択する必要が
なくなるので、生産性(作業性)が向上する。さらに、
表裏のある針打ちガラス繊維マットを用いて複合樹脂積
層体を構成する場合に比べ、複合樹脂積層体40の引張強
さや曲げ強さ等の物性を向上することができる。
【0026】また、複合樹脂積層体40を用いてスタンピ
ング成形等により成形品(製品)を作る場合に、成形品
の外観を良好なものとすることができるうえ、塗装性も
向上することができる。さらに、複合樹脂積層体40の成
形性を向上することができ、成形品の品質を向上するこ
とができる。そして、針打ちにより針打ちガラス繊維マ
ット22中には切れたフィラメントが生じ、これが複合樹
脂積層体40のスタンピング成形中に、溶融した樹脂とと
もに動いて成形型の端部に届くため、成形品の端部を強
化することができる。
【0027】さらに、一台のニードラー12に順バーブ33
を有する針31と逆バーブ34を有する針32とを設けて針打
ちを行うので、簡易な設備で表裏のない針打ちガラス繊
維マット22を製造することができ、設備コストを低減で
きる。また、針打ちガラス繊維マット22の表面の性状が
後流側に設けられる針の形状に支配されることを利用
し、高価な逆バーブ34を有する針32を後流側に設けて針
の総本数に対する比率を5 〜20%と低く抑えているの
で、設備コストを低減することができる。そして、逆バ
ーブ34を有する針32は針の引き抜き時(後退時)に抵抗
を生じるためニードルボード14から抜けてしまうおそれ
があり、あるいはこの抵抗によってニードルボード14に
偏った荷重がかかってニードラー12が故障するという問
題が生じるが、本実施例では、前述したように逆バーブ
34を有する針32の総本数に対する比率が5 〜20%と低く
抑えられているので、これらの問題を解消することがで
きる。
【0028】なお、本発明の効果を確かめるために次の
ような比較実験を行った。前記実施例の実験例として図
4の複合樹脂積層体40を製造し、この複合樹脂積層体40
を切断して縦 210mm、横 125mm、厚さ 3.8mmの大きさに
し、これを三枚重ねた状態で幅 290mm、奥行き 170mm、
厚さ65mmの金型を用いてスタンピング成形を行い、四角
形の容器状成形品を製造した。成形時の条件は、加熱ブ
ランク温度230〜 250℃、上部金型温度50〜60℃、下部
金型温度30〜45℃、プレス圧力 140kg/cm2、プレス加工
時間20秒間である。一方、比較例として図5(A),
(B),(C)の状態に積層された従来の複合樹脂積層
体91, 92, 93を製造し、これらの複合樹脂積層体91, 9
2, 93を上記実験例と同じ大きさに切断し、同じ条件で
スタンピング成形を行って四角形の容器状成形品を製造
した。また、これらの複合樹脂積層体40, 91, 92, 93を
構成する針打ちガラス繊維マットを製造するにあたっ
て、ニードラー12のサイクルは、上記の実験例および比
較例において全て同じ350rpmとし、針30の総本数も図2
中X方向が36列、Y方向が 290列の合計36×290 本で同
一とした。さらに、針打ちの密度も、30本/cm2で同一
とした。
【0029】そして、前記実施例の実験例としてニード
ラー12の順バーブ33を有する針31と逆バーブ34を有する
針32との設置比率を変えて針打ちガラス繊維マットを製
造し、三通りの実験例1, 2,3を用意した。実験例1
では、順バーブ33を有する針31を上流側の34列(34×29
0 本)に、逆バーブ34を有する針32を下流側の 2列( 2
×290 本)にそれぞれ設置し、逆バーブ34を有する針32
の全体に対する比率を 5.6%とした。実験例2では、順
バーブ33を有する針31を上流側の32列(32×290 本)
に、逆バーブ34を有する針32を下流側の 4列( 4×290
本)にそれぞれ設置し、逆バーブ34を有する針32の全体
に対する比率を11.1%とした。実験例3では、順バーブ
33を有する針31を上流側の30列(30×290 本)に、逆バ
ーブ34を有する針32を下流側の 6列( 6×290 本)にそ
れぞれ設置し、逆バーブ34を有する針32の全体に対する
比率を16.7%とした。
【0030】一方、比較例もニードラー12の順バーブ33
を有する針31と逆バーブ34を有する針32との設置比率を
変えて針打ちガラス繊維マットを製造し、三通りの比較
例1, 2,3を用意した。比較例1では、順バーブ33を
有する針31を上流側の35列(35×290 本)に、逆バーブ
34を有する針32を下流側の 1列( 1×290 本)にそれぞ
れ設置し、逆バーブ34を有する針32の全体に対する比率
を 2.8%とし、この条件で製造した針打ちガラス繊維マ
ットにより図5(A)の状態の複合樹脂積層体91を形成
した。比較例2では、順バーブ33を有する針31を上流側
の25列(25×290 本)に、逆バーブ34を有する針32を下
流側の11列(11×290 本)にそれぞれ設置し、逆バーブ
34を有する針32の全体に対する比率を30.6%とし、この
条件で製造した針打ちガラス繊維マットにより図5
(B)の状態の複合樹脂積層体92を形成した。比較例3
では、36列(36×290 本)の全てに順バーブ33を有する
針31を設置し、この条件で製造した針打ちガラス繊維マ
ットにより図5(C)の状態の複合樹脂積層体93を形成
した。
【0031】また、成形性を確認するために各実験例
1,2,3および各比較例1,2,3の成形品のサンプ
ル数を10個とし、この10個のうち、いくつの成形品が完
全に賦形できたかで成形性の判断を行うようにした。
【0032】
【表1】
【0033】表1には、この比較実験の結果が示されて
いる。実験例1,2,3では、逆バーブ34を有する針32
の全体に対する比率が 5〜20%に収まっているため、表
裏のない所望の針打ち繊維マットが得られている。これ
に対し、比較例1,2,3では、得られた針打ち繊維マ
ットに表裏が発生している。このため、針打ち繊維マッ
トを用いて複合樹脂積層体を製造する際の生産性(作業
性)は、実験例1,2,3が図4の一通りの組合せしか
ないのに対し、比較例1,2,3は図5(A),
(B),(C)の三通りの組合せの選択が生じるので、
実験例1,2,3では良好、比較例1,2,3では不良
となっている。
【0034】また、針打ち繊維マットを用いて製造した
複合樹脂積層体を金型等で成形する際の成形性は、実験
例1,2,3では良好な結果(8 〜10割が完全に賦形)
となっており、一方、比較例1,2,3(特に比較例
2)では悪い結果(1 〜 5割が完全に賦形)となってい
る。さらに、成形後の成形品の外観を比較してみると、
実験例1,2,3は全て良好であるが、比較例では比較
例1のみが良好で、比較例2は成形品両面にガラス繊維
束が見え、比較例3は成形品片面にガラス繊維束が見え
てそれぞれ外観不良なうえ塗装性も不良である。
【0035】また、実験例1,2,3の複合樹脂積層体
は、そりが殆どないのに対し、比較例1,2,3(特に
比較例3)の複合樹脂積層体は、そりが発生している。
さらに、各複合樹脂積層体の物性を比較すると、実験例
1,2,3では引張強さ(ASTM D638 に準拠)、曲げ強
さ(ASTM D790 に準拠)が共に満足な値となっているの
に対し、比較例1,2,3では組合せによってこれらの
物性が低下している。これらの比較実験結果によれば、
表裏のない針打ち繊維マットを製造することにより本発
明の効果が顕著に現れていることがわかる。
【0036】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の目的を達成できる他の構成も含
み、例えば以下に示すような変形等も本発明に含まれる
ものである。すなわち、針打ち繊維マットの材料は、前
記実施例のようなガラス繊維が好適であるが、他の繊維
材料であってもよく、例えば、CF(カーボンファイバ
ー)、ボロン繊維、岩石綿などの無機繊維材料であって
もよく、あるいはポリプロピレン繊維やナイロン繊維等
の合成繊維、セルロース等の天然繊維などの有機繊維材
料であってもよい。
【0037】また、前記実施例では、複合樹脂積層体40
の構成は、二枚の針打ちガラス繊維マット22と、樹脂の
層である押出層41、被覆層42, 43とが積層された構成と
なっているが、本発明の複合樹脂積層体は、このような
構成に限定されるものではなく、例えば、針打ちガラス
繊維マット22の枚数は三枚以上であってもよく、あるい
は一枚であってもく、要するに本発明に係る表裏のない
針打ち繊維マットを用いて形成されていれば、どのよう
な積層構成であってもよい。
【0038】さらに、前記実施例では、順バーブ33を有
する針31がニードラー12の上流側の位置に80〜95%の本
数設けられ、逆バーブ34を有する針32がニードラー12の
下流側の位置に20〜 5%の本数設けられているが、必ず
しもこのような比率、配列に限定されるものではなく、
要するに、順バーブ33を有する針31と逆バーブ34を有す
る針32とが針打ちガラス繊維マット22の両面に略同量の
けば23が発生するように設けられていればよい。例え
ば、順バーブ33を有する針31と逆バーブ34を有する針32
とを交互配列等、任意に配列してもよく、その場合に
は、順バーブ33を有する針31と逆バーブ34を有する針32
との本数は、略同本数としておけばよい。しかし、前記
実施例のような比率、配列としておくことが望ましく、
そうすることで高価でかつ故障等の原因となり易い逆バ
ーブ34を有する針32の本数を少なくすることができる。
【0039】また、各針31, 32に設けられる順バーブ3
3、逆バーブ34の個数は、図3(A),(B)に示され
た個数に限定されるものではなく、適宜な数であってよ
い。さらに、順バーブ33、逆バーブ34の形状は、前記実
施例のような切欠き形状に限らず、例えば、各針31, 32
の本体から突出した三角状のとげ等であってもよく、要
するに、順バーブ33は針31の打ち込み方向に鋭角に形成
されていればよく、一方、逆バーブ34は針32の引き抜き
方向に鋭角に形成されていればよい。
【0040】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、順
バーブ針と逆バーブ針とを備えた針打ち機により繊維マ
ットを針打ちするので、表裏のない針打ち繊維マットを
製造することができ、この針打ち繊維マットを用いて複
合樹脂積層体を製造する際の生産性を向上することがで
きるとともに、成形性や物性に優れかつそりを生じない
複合樹脂積層体を製造することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の針打ちガラス繊維マットの
製造装置を示す全体構成図。
【図2】前記実施例のマット製造装置の要部(ニードラ
ー)を示す詳細構成図。
【図3】前記要部に設けられた針の拡大図。
【図4】前記実施例の針打ちガラス繊維マットを用いて
形成された複合樹脂積層体の構成図。
【図5】従来の複合樹脂積層体の構成図。
【符号の説明】
10 マット製造装置 12 針打ち機(ニードラー) 21 ガラス繊維マット 22 針打ちガラス繊維マット 23 けば 30 針 31 順バーブ針 32 逆バーブ針 33 順バーブ 34 逆バーブ 40 複合樹脂積層体 41 樹脂の層である押出層 42,43 樹脂の層である被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小出 一毅 三重県四日市市千歳町2番地 出光エヌエ スジー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針の打ち込み方向に鋭角に形成された順
    バーブを有する順バーブ針と針の引き抜き方向に鋭角に
    形成された逆バーブを有する逆バーブ針とを備えた針打
    ち機により繊維マットを針打ちして針打ち繊維マットを
    製造することを特徴とする針打ち繊維マットの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した針打ち繊維マットの
    製造方法において、前記順バーブ針は、前記針打ち機の
    上流側の位置に針の総本数の80〜95%設けられ、前記逆
    バーブ針は、前記針打ち機の下流側の位置に針の総本数
    の20〜 5%設けられていることを特徴とする針打ち繊維
    マットの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した針打
    ち繊維マットの製造方法で針打ち繊維マットを製造し、
    この針打ち繊維マットと樹脂とを積層して複合樹脂積層
    体を製造することを特徴とする複合樹脂積層体の製造方
    法。
JP5142065A 1993-06-14 1993-06-14 針打ち繊維マットの製造方法および複合樹脂積層体の製造方法 Withdrawn JPH073597A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104178931A (zh) * 2014-09-22 2014-12-03 丹阳市宇晟纺织新材料有限公司 一种气压成网复合针刺棉的制造方法
JP2016069743A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 ユニチカ株式会社 ニードルパンチ針
JP2018178357A (ja) * 2018-08-24 2018-11-15 ユニチカ株式会社 ニードルパンチ針

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104178931A (zh) * 2014-09-22 2014-12-03 丹阳市宇晟纺织新材料有限公司 一种气压成网复合针刺棉的制造方法
JP2016069743A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 ユニチカ株式会社 ニードルパンチ針
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